JP2008110829A - ロープ清掃治具 - Google Patents

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島 智 樹 飯
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本 明 山
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Abstract

【課題】清掃手段とロープとの接触面積を大きくして清掃面積を大きくすることができ、これにより、ロープの清掃効率が高められ、ロープを清掃する時間を短くすることができるロープ清掃治具を提供する。
【解決手段】ロープ清掃治具22は、昇降路41内を昇降するエレベータの乗りかご42に連結されたロープ21を清掃するものである。このロープ清掃治具22は、昇降路内壁41a、または昇降路41内の固定構造物に固定された治具本体29を備えている。また、治具本体29に、それぞれがロープ21に接触してロープ21を清掃する少なくとも3つの清掃手段23が放射状に取り付けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、エレベータの乗りかごに連結されたロープを清掃するロープ清掃治具に係り、とりわけエレベータのロープに付着した塵埃や、固着したグリース屑を効率良く清掃することができるロープ清掃治具に関する。
エレベータの乗りかごに連結されたロープは、一般に麻心や樹脂製の心綱に鋼線を巻いたワイヤロープからなっており、このワイヤロープに防錆や摩耗防止のためのグリースを塗布して使用される。しかしながら、ある程度時間が経過した後、このロープに塵埃が付着したり、グリースが固着したりする。
仮に、このような塵埃やグリース屑がロープが巻き付けられる各シーブに付着すると、乗りかごに振動や騒音が発生するという不具合が生じ、あるいはエレベータが故障するおそれがある。このため、エレベータのメンテナンスの際など、定期的にロープを清掃する必要がある。しかしながら、ロープを清掃する作業に長い時間を要するため、ロープを清掃する作業に多くのコストがかかり、またロープの清掃中はエレベータの運行を止める必要があるため、利用者へのメンテナンスサービスが低下するおそれがある。
このような課題を解決する方法として、例えば特許文献1に示すエレベータロープのメンテナンス装置が知られている。図11を参照して、このエレベータロープのメンテナンス装置を簡単に説明する。
図11において、メンテナンス装置2は、エレベータ構成体3に固定される支持台4と、ロープ本体1の移動方向に沿って延在され且つ前記ロープ本体1が間に位置するように対向配置された一対の清掃体5、5と、前記支持台4に設けられて、前記一対の清掃体5を前記ロープ本体1に摺接させるように互いに接近する方向に付勢する付勢部材6とを備えている。これにより、ロープ本体1に付着した塵埃等を除去するようになっている。
特開2003−238050号公報
上述したメンテナンス装置2において、対向して配置された一対の清掃体5、5(ブラシ)がロープ本体1を清掃する。このため、ロープ本体1のうち、清掃体5、5(ブラシ)が配置される方向と直交した側に存在するグリース屑を十分に除去することができない。また、清掃体5、5(ブラシ)の背面に付勢部材6が設けられているため、清掃の際に清掃体5、5(ブラシ)に目詰まりが生じた場合、清掃体5、5(ブラシ)を交換する作業に時間を要する。さらに、清掃体5、5(ブラシ)により除去された塵埃等は、ロープ本体1の進行方向にあるロープ本体1に再付着することがあるため、効率的にロープ本体1を清掃することがむずかしい。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、少なくとも3つの清掃手段が治具本体に放射状に取り付けられ、それぞれがロープに接触してこのロープを清掃するので、清掃手段とロープとの接触面積を大きくして清掃面積を大きくすることができ、ロープの清掃効率が高められ、かつロープを清掃する時間を短くすることができるロープ清掃治具を提供することを目的とする。
本発明は、昇降路内を昇降するエレベータの乗りかごに連結されたロープを清掃するロープ清掃治具において、前記昇降路内壁、または前記昇降路内の固定構造物に固定された治具本体と、前記治具本体に放射状に取り付けられ、それぞれが前記ロープに接触して前記ロープを清掃する少なくとも3つの清掃手段と、を備えたことを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記治具本体は、前記昇降路内壁、または前記昇降路内の固定構造物に固定されたブラケット取付部材と、前記ブラケット取付部材に取り付けられ、少なくとも一対の前記清掃手段が固定された固定ブラケットとを有し、前記固定ブラケットは、前記ブラケット取付部材に対して距離調整機構を介して移動可能に取り付けられ、これにより一対の清掃手段と前記ロープとの間の距離を調整可能としたことを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記清掃手段は、鋼線からなる毛材と、前記毛材をかしめて固定する鋼板とを有するブラシからなることを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記清掃手段は、前記固定ブラケットに前記清掃手段を挟み込む締結部材を介して突出自在に固定されていることを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記清掃手段の上下方向の少なくとも一方に配置された状態で前記治具本体に固定され、前記ロープの直径に対応する大きさの穴を有するグリース屑除去機構を更に備え、前記グリース屑除去機構は、前記穴内を通過する前記ロープに摺接して前記ロープのグリース屑を除去することを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記グリース屑除去機構は、合成樹脂からなる一対の単位グリース屑除去部材を有し、各単位グリース屑除去部材は、前記ロープに摺接する箇所において互いに重なり合う突出部を有することを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記一対の単位グリース屑除去部材は、それぞれU字状切欠部を有し、前記一対の単位グリース屑除去部材は、互いにU字状切欠部を向い合わせて配置されていることを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記治具本体は、前記ロープの上下方向に沿って複数多段に設けられ、各治具本体は、放射状に取り付けられ、それぞれが前記ロープに接触して前記ロープを清掃する少なくとも3つの清掃手段を有していることを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記ロープは、ガバナロープからなり、前記治具本体は、ガバナロープに連結されたガバナ本体からなる固定構造物に取り付けられていることを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明は、前記治具本体は、乗りかご用ガイドレールからなる固定構造物に取り付けられていることを特徴とするロープ清掃治具である。
本発明によれば、少なくとも3つの清掃手段が治具本体に放射状に取り付けられ、それぞれがロープに接触してロープを清掃するので、清掃手段とロープとの接触面積を大きくして清掃面積を大きくすることができ、これにより、ロープの清掃効率が高められるとともに清掃時間を短くすることができる。
また、本発明によれば、固定ブラケットとロープとの間の距離を距離調整機構により調整することにより、清掃手段とロープとの間の距離を調整することができる。
さらに、本発明によれば、清掃手段は、固定ブラケットに清掃手段を挟み込む締結部材を介して固定されているので、清掃手段の脱着や調整を容易に行うことができる。
さらにまた、本発明によれば、グリース屑除去機構により、清掃手段により除去されたグリース屑がロープに再付着することを防止することができる。
さらにまた、本発明によれば、グリース屑除去機構は、合成樹脂からなる一対の単位グリース屑除去部材を有し、各単位グリース屑除去部材は、ロープに摺接する箇所において互いに重なり合う突出部を有するので、グリース屑除去機構の穴内をグリース屑が通過することを大幅に減少させることができる。
さらにまた、本発明によれば、グリース屑除去機構により、清掃手段により除去されたグリース屑がロープに再付着することを防止することができる。
さらにまた、本発明によれば、治具本体は、ロープの上下方向に沿って複数多段に設けられていることにより、ロープの清掃効率をより高めることができる。
第1の実施の形態
以下、本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図5および図8乃至図10を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明の第1の実施の形態を示す正面図である。また、図2(a)は、清掃手段がロープに接触していない場合におけるロープ清掃治具の下面図であり、図2(b)は、清掃手段がロープに接触している場合におけるロープ清掃治具の下面図である。また、図3(a)(b)は、スクレーパがロープに摺接していない場合におけるロープ清掃治具を示す図であり、図3(c)(d)は、スクレーパがロープに摺接している場合におけるロープ清掃治具を示す図である。また、図4(a)は、清掃手段を取り外した場合における清掃手段および固定ブラケットを示す下面図であり、図4(b)は、清掃手段を取り付けた場合における清掃手段および固定ブラケットを示す下面図である。また、図4(c)は、清掃手段を取り付けた場合における清掃手段および固定ブラケットを示す正面図であり、図4(d)は、清掃手段を取り付けた場合における清掃手段および固定ブラケットを示す側面図である。また、図5は、ガバナ(調速機)本体に取り付けられたロープ清掃治具を示す図であり、図8は、おもりガイドレールに取り付けられたロープ清掃治具を示す図である。また、図9(a)(b)(c)は、ロープ清掃治具がガバナ(調速機)本体に取り付けられている場合におけるロープ清掃治具の作用を示す図であり、図10(a)(b)(c)は、ロープ清掃治具が昇降路のピット内に取り付けられている場合におけるロープ清掃治具の作用を示す図である。
まず、図1および図2(a)(b)により本実施の形態によるロープ清掃治具の概略について説明する。
図1および図2(a)(b)に示すように、ロープ清掃治具22は、昇降路41内を昇降するエレベータの乗りかご42に連結された、例えばガバナロープ等からなるロープ21を清掃するためのものである。このロープ清掃治具22は、清掃治具取付ブラケット27を介して昇降路41内の固定構造物(例えばガバナ本体28)に固定された治具本体29と、治具本体29に放射状に取り付けられ、それぞれがロープ21に接触してロープ21を清掃する少なくとも3つ(本実施の形態においては4つ)のブラシ(清掃手段)23とを備えている。
このうち治具本体29は、例えば清掃治具取付ブラケット27を介して昇降路41内の固定構造物(例えばガバナ本体28)に固定されたブラケット取付部材24と、ブラケット取付部材24にブラケット固定ボルト25aを介して取り付けられ、一対のブラシ23がブラシホルダー25bを介して固定された固定ブラケット25とを有している。このうち固定ブラケット25は、図2(a)(b)に示すように、ブラケット取付部材24の長穴24aと、固定ブラケット25のホルダー固定ボルト25cとからなる距離調整機構を介して、ブラケット取付部材24に対して移動可能に取り付けられている。これにより、一対のブラシ23とロープ21との間の距離を調整可能となっている。
また、図2(a)(b)に示すように、ブラシ23は、固定ブラケット25に、各ブラシ23を挟み込むブラシホルダー(締結部材)25bを介して突出自在にそれぞれ2つずつ固定されている(後述)。各ブラシ23は、各固定ブラケット25上で、互いに約90度の角度をなして配置されている。
さらに、グリース屑を除去するスクレーパ(グリース屑除去機構)26が、ブラシ23の上下方向にそれぞれ配置された状態で治具本体29に固定されている。このスクレーパ26は、穴26b内を通過するロープ21に摺接してロープ21のグリース屑を除去するものである。
すなわち、図3(a)(b)(c)(d)に示すように、スクレーパ26(グリース屑除去機構)は、スクレーパ固定ボルト26aによりブラケット取付部材24に取り付けられている。また、スクレーパ26は、ロープ21の直径に対応する大きさの穴26bを有している。また、スクレーパ26(グリース屑除去機構)は、摩耗特性や摩擦特性に優れた材料、例えば超高分子量ポリエチレン等の合成樹脂からなる一対の単位グリース屑除去部材26c、26dを有している。この一対の単位グリース屑除去部材26c、26dは、互いに同一の形状を有しており、それぞれ左右に配置されている。
図3(a)(b)(c)(d)に示すように、これら一対の単位グリース屑除去部材26c、26dは、それぞれ、ロープ21に摺接する箇所において互いに重なり合う突出部26e、26fを有している。すなわち、単位グリース屑除去部材26c、26dは、互いに合欠構造となっている。また、一対の単位グリース屑除去部材26c、26dは、清掃するロープ21の直径程度の大きさからなるU字状の切欠部26h、26iと、スクレーパ固定ボルト26aを取り付ける長穴26gとを有している。これら一対の単位グリース屑除去部材26c、26dは、互いにU字状の切欠部26h、26iを向い合わせて配置されている。すなわち、切欠部26h、26iは、単位グリース屑除去部材26c、26dの突出部26e、26fが互いに重ね合わされた場合に、上述した穴26bを形成する。
さらに、スクレーパ26とロープ21との間の距離を、単位グリース屑除去部材26c、26dの長穴26gと、スクレーパ固定ボルト26aとにより調整することができるようになっている。
次に、図4(a)(b)(c)(d)を用いて、上述したブラシ23および固定ブラケット25について更に詳述する。図4(a)(b)(c)(d)において、ロープを清掃する場合、ブラシ23は、直径0.5〜1.5mm程度の縮れたステンレス鋼線からなる毛材23aと、毛材23aをかしめて固定する鋼板23bとを有している。また、ブラシ23は、固定ブラケット25とブラシホルダー25bとの間においてかしめ部分である鋼板23bが挟まれることにより、固定ブラケット25に固定されている。これにより、ロープ21方向へのブラシ23の出し代が調整可能となっている。なお、ブラシ23の毛材23aの径が太いと素線間のグリスが効率よくかきとれない場合もある。また、ブラシ23の毛材23aの径が細いと素線と素線の間に毛材23aが挟まりロープにグリスが残留する場合もある。そのため、素線径にあったブラシ毛材(径、材質)を選定することが効率良い清掃をする前提となる。
すなわち、ブラシ23を交換する場合、固定ブラケット25とブラシホルダー25bとを締結するホルダー固定ボルト25cを緩め、ロープ21方向に向けてブラシ23を取り外すことができるようになっている。また、ロープ21方向から、ブラシ23を固定ブラケット25に取り付けることができるようになっている。同様に、上述したホルダー固定ボルト25cを緩め、ブラシ23をロープ21方向に前後に移動することにより、ブラシ23の位置を微調整することができる。
ところで、図5において、ロープ清掃治具22は、ガバナ本体28からなる固定構造物に取り付けられている。この場合、ロープ清掃治具22は、ブラケット取付部材24に取り付けられた清掃治具取付ブラケット27を介してガバナ本体28に固定されている。
なお、ロープ清掃治具22を取り付ける箇所は、昇降路内壁41a、または昇降路41内の固定構造物であれば良く、上述したガバナ本体28には限られない。すなわち、清掃治具取付ブラケット27の形状を種々変更することにより、昇降路41内の他の固定構造物に取り付けることもできる。
例えば、図8に示すように、昇降路41内において、ロープ清掃治具22を、清掃治具取付ブラケット27を介して釣合いおもり43の昇降をガイドするおもりガイドレール44に取り付けてもよい。他方、ロープ清掃治具22を、乗りかご42の昇降をガイドする乗りかご用ガイドレール45に取り付けることもできる。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図5に示すように、例えばエレベータのメンテナンス時など、ロープ21を清掃しようとする場合、ロープ清掃治具22のブラケット取付部材24を清掃治具取付ブラケット27に取り付け、更に清掃治具取付ブラケット27をガバナ本体28に取り付ける。これにより、ロープ清掃治具22は、清掃治具取付ブラケット27を介してガバナ本体28に固定される。次に、エレベータを運転して乗りかご42を乗りかご用ガイドレール45に沿って昇降させると、これと連動してロープ21も上下に移動する。
この場合、ロープ清掃治具22のブラシ23はロープ21に接触しているが、ロープ清掃治具22がガバナ本体28に固定されているので、ロープ21が上下に移動してもブラシ23の位置は変わらない。したがって、ロープ21が上下に移動することにより、定位置にあるブラシ23がロープ21に摺接してロープ21を清掃する。これにより、ロープ21に付着した塵埃やグリース屑を効果的に除去することができる。また、4つのブラシ23がロープ21の清掃箇所に対して4方向から摺接するので、ロープ21の水平方向の略全周を清掃することができる。
次に、図9(a)(b)(c)および図10(a)(b)(c)を用いて、ロープ清掃治具22が、ガバナロープからなるロープ21を清掃する場合について具体的に説明する。
図9(a)(b)(c)および図10(a)(b)(c)において、エレベータの機械室48内にガバナ本体28が設置されている。また、昇降路41内下部に張り車47が設けられ、ガバナ本体28と張り車47間に、ガバナロープからなるロープ21がエンドレス状に掛けられている。また、ロープ21の1箇所(符号21a)が、乗りかご42の側部に固定されている。
まず、図9(a)(b)(c)を用いて、ロープ清掃治具22がガバナ本体28に取り付けられている場合について説明する。
図9(a)において、乗りかご42は最上階に停止している。次に、乗りかご42が下方に向けて移動を開始する(図9(b))。この際ロープ21は、乗りかご42と連動して図9(b)における時計回り方向へ回転する。この場合、ロープ清掃治具22内においてロープ21が上昇するので、ロープ清掃治具22のブラシ23により、ロープ21の一部21bが清掃される。その後、図9(c)に示すように、乗りかご42は最下階に停止する。このようにして、ロープ21のうち略半分の長さの部分を清掃することができる。
次に、図10(a)(b)(c)を用いて、ロープ清掃治具22が昇降路41のピット内に取り付けられている場合について説明する。
図10(a)において、乗りかご42は最上階に停止している。次に、乗りかご42が下方に向けて移動を開始する(図10(b))。この際ロープ21は、乗りかご42と連動して図10(b)における時計回り方向へ回転する。この場合、ロープ清掃治具22内においてロープ21が上昇するので、ロープ清掃治具22のブラシ23により、ロープ21の一部21cが清掃される。その後、図10(c)に示すように、乗りかご42は最下階に停止する。このようにして、ロープ21のうち略半分の長さの部分を清掃することができる。すなわち、ロープ21のうち、ロープ清掃治具22がガバナ本体28に取り付けられている場合(上述した図9(a)(b)(c)に示す場合)に清掃することができなかった残りの部分を清掃することができる。
ところで、上述したように、ブラシ23のロープ21方向への出し代が調整可能となっているので、ブラシ23の毛材23aが使用後に倒れた際など、各ブラシ23とロープ21との距離および角度を調整することができる。
また、上述したように、固定ブラケット25は、ブラケット取付部材24に対してブラケット取付部材24の長穴24aと、固定ブラケット25のホルダー固定ボルト25cとからなる距離調整機構を介して移動可能に取り付けられているので、ブラシ23のロープ21に対する押付圧を調整することができる。
さらに、ブラシ23により掻き取られたグリース屑によりブラシ23が目詰まりした場合にも、ブラケット固定ボルト25aと、固定ブラケット25のホルダー固定ボルト25cとを緩めることにより、容易にブラシ23を交換することができる。
また、スクレーパ26は、上述したように、ロープ21が上下に移動する際、ブラシ23により除去されてロープ21から離れたグリース屑が、ロープ21に再付着することを防止するためのものである。このスクレーパ26がブラシ23の上下両方に設けられていることにより、ロープ21の進行方向が上下いずれであっても、ロープ21からのグリース屑がロープ21に再付着することを確実に防止することができる。
上述のように、スクレーパ26もブラシ23と同様、スクレーパ26とロープ21との間の距離を、長穴26gとスクレーパ固定ボルト26aとにより調整可能となっている。これにより、ロープ21に対するスクレーパ26の押付位置、押付角度、あるいは押付強度を調整することができる。
このように、本実施の形態によれば、4つのブラシ23が治具本体29に放射状に取り付けられ、それぞれがロープ21に接触してロープ21を清掃するので、ブラシ23とロープ21の接触面積を大きくして清掃面積を大きくすることができ、これにより、ロープ21の清掃効率が高められるとともに清掃時間を短くすることができる。
また、本実施の形態によれば、固定ブラケット25とロープ21との間の距離を長穴24aとホルダー固定ボルト25cとからなる距離調整機構により調整することにより、ブラシ23とロープ21との間の距離を調整することができる。
さらに、本実施の形態によれば、ブラシ23は、固定ブラケット25にブラシ23を挟み込むブラシホルダー(締結部材)25bを介して固定されているので、ブラシ23の脱着や調整を容易に行うことができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、スクレーパ26(グリース屑除去機構)により、ブラシ23により除去されたグリース屑がロープ21に再付着することを防止することができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、スクレーパ26(グリース屑除去機構)は、合成樹脂からなる一対の単位グリース屑除去部材26c、26dを有し、各単位グリース屑除去部材26c、26dは、ロープ21に摺接する箇所において互いに重なり合う突出部26e、26fを有するので、スクレーパ26の穴26b内をグリース屑が通過することを大幅に減少させることができる。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について図6および図7を参照して説明する。
ここで、図6および図7は、本発明の第2の実施の形態を示す正面図である。図6および図7に示す第2の実施の形態は、治具本体がロープの上下方向に沿って複数多段に設けられている点が異なるものであり、他の構成や作用効果は上述した第1の実施の形態と略同一である。図6および図7において、図1乃至図5および図8乃至図10に示す第1の実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
まず、図6により本実施の形態によるロープ清掃治具の概略について説明する。
図6に示すように、ロープ清掃治具30は、ロープ21の上下方向に沿って複数多段に設けられた治具本体29を有している(図6においては3段)。各治具本体29は、それぞれがロープ21に接触してロープ21を清掃する少なくとも3つ(図6においては4つ)のブラシ(清掃手段)23を有し、また、これらのブラシ23はそれぞれ互いに放射状に配置されている。
図6において、ロープ清掃治具30は、3段に設けられた治具本体29の上部および下部に、それぞれスクレーパ26(グリース屑除去機構)を有している。他方、スクレーパ26は、多段に設けられた各治具本体29間にそれぞれ設けられていても良い。
また、図7に示すように、ロープ清掃治具30は、図1乃至図5に示す1段のロープ清掃治具22を、清掃治具連結ブラケット31を介して多段(図7においては2段)に連結することにより構成されたものであっても良い。
このように、本実施の形態によれば、治具本体29は、ロープ21の上下方向に沿って複数多段に設けられていることにより、ロープ21の清掃効率をより高めることができる。すなわち、全体のブラシ長さをより長くすることができるので、ロープ21の条長が長い場合にも、短時間でロープ21を清掃することができる。
図1は、本発明によるロープ清掃治具の第1の実施の形態を示す正面図。 図2(a)(b)は、ロープ清掃治具の下面図。 図3(a)(b)(c)(d)は、ロープ清掃治具を示す図。 図4(a)(b)(c)(d)は、清掃手段および固定ブラケットを示す図。 図5は、ガバナ(調速機)本体に取り付けられたロープ清掃治具を示す図。 図6は、本発明によるロープ清掃治具の第2の実施の形態を示す正面図。 図7は、本発明によるロープ清掃治具の第2の実施の形態を示す正面図。 図8は、おもりガイドレールに取り付けられたロープ清掃治具を示す図。 図9(a)(b)(c)は、ロープ清掃治具がガバナ(調速機)本体に取り付けられている場合におけるロープ清掃治具の作用を示す図。 図10(a)(b)(c)は、ロープ清掃治具が昇降路のピット内に取り付けられている場合におけるロープ清掃治具の作用を示す図。 図11は、従来のエレベータロープのメンテナンス装置を示す図。
符号の説明
1 ロープ本体
2 メンテナンス装置
3 エレベータ構成体
4 支持台
5 清掃体
6 付勢部材
21 ロープ
22 ロープ清掃治具
23 ブラシ(清掃手段)
23a 毛材
23b 鋼板
24 ブラケット取付部材
24a 長穴
25 固定ブラケット
25a ブラケット固定ボルト
25b ブラシホルダー
25c ホルダー固定ボルト
26 スクレーパ(グリース屑除去機構)
26a スクレーパ固定ボルト
26b 穴
26c、26d 単位グリース屑除去部材
26e、26f 突出部
26g 長穴
26h、26i 切欠部
27 清掃治具取付ブラケット
28 ガバナ(調速機)本体
29 治具本体
30 ロープ清掃治具
31 清掃治具連結ブラケット
41 昇降路
41a 昇降路内壁
42 乗りかご
43 釣合いおもり
44 おもりガイドレール
45 乗りかご用ガイドレール

Claims (10)

  1. 昇降路内を昇降するエレベータの乗りかごに連結されたロープを清掃するロープ清掃治具において、
    前記昇降路内壁、または前記昇降路内の固定構造物に固定された治具本体と、
    前記治具本体に放射状に取り付けられ、それぞれが前記ロープに接触して前記ロープを清掃する少なくとも3つの清掃手段と、を備えたことを特徴とするロープ清掃治具。
  2. 前記治具本体は、前記昇降路内壁、または前記昇降路内の固定構造物に固定されたブラケット取付部材と、前記ブラケット取付部材に取り付けられ、少なくとも一対の前記清掃手段が固定された固定ブラケットとを有し、
    前記固定ブラケットは、前記ブラケット取付部材に対して距離調整機構を介して移動可能に取り付けられ、これにより一対の清掃手段と前記ロープとの間の距離を調整可能としたことを特徴とする請求項1に記載のロープ清掃治具。
  3. 前記清掃手段は、鋼線からなる毛材と、前記毛材をかしめて固定する鋼板とを有するブラシからなることを特徴とする請求項1または2に記載のロープ清掃治具。
  4. 前記清掃手段は、前記固定ブラケットに前記清掃手段を挟み込む締結部材を介して突出自在に固定されていることを特徴とする請求項2または3に記載のロープ清掃治具。
  5. 前記清掃手段の上下方向の少なくとも一方に配置された状態で前記治具本体に固定され、前記ロープの直径に対応する大きさの穴を有するグリース屑除去機構を更に備え、
    前記グリース屑除去機構は、前記穴内を通過する前記ロープに摺接して前記ロープのグリース屑を除去することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のロープ清掃治具。
  6. 前記グリース屑除去機構は、合成樹脂からなる一対の単位グリース屑除去部材を有し、各単位グリース屑除去部材は、前記ロープに摺接する箇所において互いに重なり合う突出部を有することを特徴とする請求項5に記載のロープ清掃治具。
  7. 前記一対の単位グリース屑除去部材は、それぞれU字状切欠部を有し、前記一対の単位グリース屑除去部材は、互いにU字状切欠部を向い合わせて配置されていることを特徴とする請求項6に記載のロープ清掃治具。
  8. 前記治具本体は、前記ロープの上下方向に沿って複数多段に設けられ、
    各治具本体は、放射状に取り付けられ、それぞれが前記ロープに接触して前記ロープを清掃する少なくとも3つの清掃手段を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のロープ清掃治具。
  9. 前記ロープは、ガバナロープからなり、前記治具本体は、ガバナロープに連結されたガバナ本体からなる固定構造物に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のロープ清掃治具。
  10. 前記治具本体は、乗りかご用ガイドレールからなる固定構造物に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のロープ清掃治具。
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