JP6711123B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチとリアクトルとを備え、入力された電圧を降圧又は昇圧して出力する電力変換装置に関する。
従来、リアクトルと、電源からリアクトルに電流を供給してリアクトルにエネルギーを蓄積させるメインスイッチと、リアクトルに蓄積されたエネルギーを放出させる同期整流スイッチと、を備えた電力変換装置が知られている。例えば特許文献1に開示された電力変換装置では、メインスイッチの端子間電圧の遷移状態を示す「スイッチング遷移時間」に基づいてメインスイッチ及び同期整流スイッチを制御する。これにより、リアクトル電流を検出することなく、電流臨界モードでの制御を可能としている。
ここで、降圧コンバータの場合、高電位スイッチがメインスイッチ、低電位スイッチが同期整流スイッチに相当する。また、昇圧コンバータの場合、低電位スイッチがメインスイッチ、高電位スイッチが同期整流スイッチに相当する。
例えば降圧コンバータでは、リアクトルに蓄積されたエネルギーが放出されるとき、同期整流スイッチである低電位側スイッチをオフした後、リアクトル電流がゼロ以下になるまで減少してから、メインスイッチである高電位スイッチをオンする。したがって、高電位スイッチのドレイン−ソース間電圧がゼロの状態で高電位スイッチの通電が開始されるため、いわゆる「ゼロ電圧スイッチング」が実現され、ターンオン損失を低減することができる。
特開2015−95935号公報
特許文献1によると、スイッチング遷移時間目標値は、リアクトルのインダクタンス、スナバ用コンデンサの容量及び回路の寄生容量によって構成される共振回路の共振周期に基づいて、例えば共振周期の4分の1に設定されている。一般に共振周期は、共振回路のインダクタンス成分及び容量成分に基づいて、数式により理論的に算出可能である。
しかし、回路の浮遊容量や配線インダクタンスによるばらつきや温度特性、劣化等の要因により、実際の共振周期が理論値とずれる可能性がある。すると、理論的に算出された共振周期に基づいて設定されたスイッチング遷移時間目標値に従ってスイッチを制御したとき、損失が増加するおそれがある。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、共振回路の実際の共振周期を検出可能な電力変換装置を提供することにある。
本発明の電力変換装置は、いずれか一方が電源(B1)に接続され他方が負荷又は別の電源(B2)に接続された第1端(11)及び第2端(12)の間に設けられる。この電力変換装置は、第1端の電圧である第1電圧(V1)及び第2端の電圧である第2電圧(V2)について、一方から入力された電圧を降圧又は昇圧して他方に出力する。
この電力変換装置は、高電位スイッチ(S1、S3)及び低電位スイッチ(S2、S4)と、リアクトル(51、52)と、コンデンサ(41、42、43、44)と、共振周期検出器(70、701、702、703)とを備える。
高電位スイッチ及び低電位スイッチは、第1端又は第2端の両端子間に直列接続され、相補的にオン/オフする。
本発明において「リアクトル」とは、インダクタンス成分を有するコイル部品又はインダクタを総称する。リアクトルは、高電位スイッチと低電位スイッチとの接続点(N1、N3)に一端又は両端が接続され、通電及び遮断によりエネルギーを蓄積及び放出可能である。
ンデンサは、高電位スイッチ及び低電位スイッチと並列に接続され、リアクトルと共に共振回路を構成する。
共振周期検出器は、高電位スイッチ及び低電位スイッチのスイッチング動作により共振回路に発生する共振の周期(Tres)を検出する。共振周期の検出は、電力変換装置の駆動開始時又は駆動条件変更時に実施されてもよく、駆動中に実施されてもよい。
共振周期検出器は、高電位スイッチをオフした状態で、低電位スイッチをターンオンしてから電圧印加時間(Timp)経過後にターンオフした時に発生する高電位スイッチ又は低電位スイッチの端子間電圧の減衰振動波形を基準電圧と比較し、当該比較に基づき、共振周期を検出する。
このように本発明の電力変換装置は、共振周期検出器を備えることにより、共振回路の実際の共振周期を検出することができる
ましくは、本発明は、共振周期検出器が検出した共振周期に基づいて、高電位スイッチ及び低電位スイッチのスイッチング動作を制御する制御器(60)をさらに備える。
また、入力された電圧を降圧して出力する電力変換装置における高電位スイッチ、又は、入力された電圧を昇圧して出力する電力変換装置における低電位スイッチを「メインスイッチ」とする。制御器は、共振周期検出器が検出した共振周期の4分の1の期間を、メインスイッチの端子間電圧の遷移状態を示す「スイッチング遷移時間」の目標値として設定することが好ましい。これにより、実際の共振周期に基づいてスイッチング遷移時間目標値を適切に設定することができるため、損失の増加を防止することができる。
さらに好ましい電力変換装置は、リアクトルに流れるリアクトル電流の最小領域において、リアクトル電流を負の値まで減少させ、リアクトルに蓄積されたエネルギーの放出を完了させる電流臨界モードで動作する。制御器は、リアクトル電流が負となる負電流期間に、低電位スイッチをターンオフし、高電位スイッチをターンオンする。
第1〜第3実施形態による電力変換装置(降圧コンバータ)の概略構成図。 電流臨界モードの全体動作を説明する図。 電流臨界モードのリアクトル電流最小領域における動作を説明する図。 第1実施形態の共振周期検出器の回路図。 (a)第1実施形態の共振周期検出に用いる電圧波形図、(b)ピーク電圧を説明する波形図。 第1〜第3実施形態による共振周期検出のフローチャート。 第2実施形態の共振周期検出器の回路図。 第3実施形態の共振周期検出器の回路図。 (a)第2、(b)第3実施形態の共振周期検出に用いる電圧波形図。 第4実施形態による補助回路を備えた電力変換装置の概略構成図。 アシストモードの全体動作を説明する図。 アシストモードのリアクトル電流最小領域における動作を説明する図。 第5実施形態による電力変換装置(昇圧コンバータ)の概略構成図。 第6実施形態による電力変換装置(双方向コンバータ)の概略構成図。 第6実施形態による共振周期検出処理のフローチャート。 電流連続モードの全体動作を説明する図。
以下、電力変換装置の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
各実施形態の電力変換装置は、いずれか一方が電源に接続され他方が負荷又は別の電源に接続された第1端及び第2端の間に設けられる。そして、第1端の電圧である第1電圧及び第2端の電圧である第2電圧について、一方から入力された電圧を降圧又は昇圧して他方に出力するという点で共通している。
そのうち、第1〜第4実施形態は、第1端から入力された電圧を降圧して第2端に出力する「降圧コンバータ」である。第5実施形態は、第1端から入力された電圧を昇圧して第2端に出力する「昇圧コンバータ」である。これらは、入力側と出力側とを逆にして動作させることもできる。また、第6実施形態は、第1端又は第2端から入力された電圧を双方向に降圧して他方に出力可能な「双方向コンバータ」である。
本明細書では、これらの第1〜第6実施形態を包括して「本実施形態」という。
以下、特許文献1(特開2015−95935号公報)に開示された従来技術を、後述する第2従来技術と区別して「第1従来技術」という。
第4実施形態を除く各実施形態の電力変換装置は、第1従来技術による電力変換装置に対し、制御回路以外の構成はほぼ共通である。したがって、第1従来技術との共通部分については、詳細な説明を適宜省略する。
(第1〜第3実施形態)
最初に図1〜図3を参照し、降圧コンバータとして機能する第1〜第3実施形態の電力変換装置の構成及び動作について説明する。第1〜第3実施形態は、後述する「共振周期検出器」に係る構成のみが異なる。
図1に示すように、電力変換装置101は、フィルタコンデンサ21、22、スイッチS1、S2を含むスイッチ部301、スナバ用コンデンサ41、42、リアクトル51、制御器60及び駆動回路61、62、共振周期検出器70等を備える。
図1に示す構成では、入力側の第1端11は、「電源」としての高電圧バッテリB1に接続され、出力側の第2端12は、「別の電源」としての低電圧バッテリB2に接続される。なお、他の実施形態では、第2端12は負荷に接続されてもよい。或いは、第2端12が入力側、第1端11が出力側となる構成では、第2端12が電源に接続され、第1端11が負荷又は別の電源に接続されてもよい。
また、第1端11及び第2端12は、バッテリ等の直流電源に接続される以外に、例えば整流素子を介して交流電源に接続されてもよい。
図1の構成において、第1端11及び第2端12の低電位側端子に共に接続される経路をゼロ電位ラインLgとする。また、第1端11の高電位側端子に接続される経路を高電位ラインLpとする。
以下、第1端11の両端子間の電圧を第1電圧V1といい、第2端12の両端子間の電圧を第2電圧V2という。第1〜第3実施形態では、第1電圧V1は入力側電圧であり、第2電圧V2は出力側電圧である。フィルタコンデンサ21は第1電圧V1を平滑化し、フィルタコンデンサ22は第2電圧V2を平滑化する。
高電位スイッチS1及び低電位スイッチS2は、例えばMOSFET等の半導体スイッチング素子で構成される。なお、他の実施形態では、スイッチS1、S2として、IGBT等のトランジスタを用いてもよい。その場合、トランジスタのベース、コレクタ、エミッタを、それぞれゲート相当電極、ドレイン相当電極、ソース相当電極として解釈する。
電位スイッチS1及び低電位スイッチS2は、第1端11の両端子間に直列接続されている。すなわち、高電位スイッチS1のドレインは、高電位ラインLpに接続されており、低電位スイッチS2のソースはゼロ電位ラインLgに接続されている。高電位スイッチS1のソースと低電位スイッチS2のドレインとは、接続点N1で互いに接続される。
高電位スイッチS1及び低電位スイッチS2は、相補的にオン/オフする。降圧コンバータでは、高電位スイッチS1が第1従来技術の「メインスイッチ」に相当する。なお、低電位スイッチS2は第1従来技術の「同期整流スイッチ」に相当する。
スナバ用コンデンサ41、42は、高電位スイッチS1及び低電位スイッチS2と並列に接続され、スナバ回路を形成する。スナバ用コンデンサ41、42は、特許請求の範囲に記載の「コンデンサ」に相当する。ただし、実施形態では、フィルタコンデンサ21、22との区別のため、「スナバ用コンデンサ」と記載する。
リアクトル51は、高電位スイッチS1と低電位スイッチS2との接続点N1に一端が接続され、通電及び遮断によりエネルギーを蓄積及び放出可能である。
スナバ用コンデンサ41、42の容量をC1、C2、リアクトル51のインダクタンスをL1とする。これらの容量C1、C2及びインダクタンスL1により、スナバ用コンデンサ41、42及びリアクトル51は共振回路を構成する。図1に太線の矢印で示すように、部分共振によって高電位側のスナバ用コンデンサ41は放電され、低電位側のスナバ用コンデンサ42は充電される。
また、リアクトル51に流れる電流をリアクトル電流ILという。リアクトル電流ILは、第2端12側から接続点N1に向かう方向を正とする。
制御器60は、電力変換装置101の通常駆動時の動作として、電圧指令、時間指令、第1電圧V1、第2電圧V2等の情報に基づいて高電位スイッチS1及び低電位スイッチS2のスイッチング動作を制御する。すなわち、制御器60は、スイッチS1、S2のターンオン、ターンオフタイミングを演算し、駆動回路61、62を介してスイッチS1、S2のゲートにゲート信号を指令する。
さらに、第1従来技術に開示されている通り、リアクトル電流ILが最小となる領域において、「メインスイッチである高電位スイッチS1の端子間電圧の遷移状態を示すスイッチング遷移時間」を定義する。
ここで、高電位スイッチS1又は低電位スイッチS2の「端子間電圧」とはドレイン−ソース間電圧(以下「DS間電圧」)を意味する。また、図1に示すように、低電位スイッチS2のDS間電圧を出力電圧Voutと表す。
本実施形態の特徴構成である共振周期検出器70は、共振回路の共振周期Tresを検出する。本実施形態では主に、電力変換装置101の駆動開始時、又は駆動条件変更時にイニシャルチェックとして共振周期を検出することを想定している。
共振周期検出器70は、制御器60が駆動回路61、62に出力するゲート信号を取得し、スイッチS1、S2の動作状態を把握する。また、共振周期検出器70は、共振周期Tresを検出する情報として、例えば、破線で示すように、第2電圧V2及び出力電圧Voutを取得する。後述するように、この例は第1実施形態を示すものであり、第2、第3実施形態では別の電圧情報を用いる。
共振周期検出器70が検出した共振周期Tresは制御器60に通知される。そして、本実施形態の制御器60は、共振周期検出器70が検出した共振周期に基づいて、スイッチング遷移時間の目標値を設定する。具体的には、制御器60は、共振周期検出器70が検出した共振周期Tresの4分の1の期間をスイッチング遷移時間の目標値として設定することにより、ゼロ電圧スイッチングの実現を図る。その詳細については後述する。
また、「4分の1」は原則的な値であり、特許文献1の段落[0030]に記載されているように、検出回路の遅延時間等を考慮して、適宜修正した値を設定してもよい。
次に図2、図3を参照し、電力変換装置101の動作について説明する。
例えば第1従来技術の図4に開示されているように、リアクトル電流ILは、高電位スイッチS1がオンで低電位スイッチS2がオフのとき増加し、低電位スイッチS2がオンで高電位スイッチS1がオフのとき減少する。
対比のため、第1従来技術よりもさらに以前の技術である「電流連続モード」を図16(a)に示す。電流連続モードでは、リアクトル電流ILの最小領域において、リアクトル電流ILが正のとき、低電位スイッチS2をターンオフし、高電位スイッチS1をターンオンすることにより、リアクトル電流ILが減少から増加に転じる。
図16(b)に、電流連続モードにおける高電位スイッチS1のDS間電圧Vds1及びDS間電流Ids1の変化を示す。電流連続モードでは、DS間電圧Vds1がゼロまで下がらないうちに高電位スイッチS1をターンオンして電流Ids1を流すため、電流と電圧との積によるターンオン損失が発生する。
これに対し、図2(a)に示すように、第1〜第3実施形態の電力変換装置101は、第1従来技術と同様の「電流臨界モード」で動作する。電流臨界モードでは、リアクトル電流ILの最小領域において、リアクトル電流ILをゼロ以下まで減少させ、リアクトル51に蓄積されたエネルギーの放出を完了させる。そして、負電流期間Pniに低電位スイッチS2をターンオフし、高電位スイッチS1をターンオンする。
これにより、図2(b)に示すように、ゼロ電圧スイッチングを実現し、ターンオン損失をゼロにすることができる。
図3に示すように、第1従来技術では、低電位スイッチS2をターンオフした時刻t2offから出力電圧Voutが電圧閾値Vthに到達するまでの時間に基づいて、XOR回路によりスイッチング遷移時間を検出する。リアクトル電流ILが最適値であるとき、XOR回路の出力は時刻tcMでハイからローに移る。電流が過大又は過小のとき、出力がハイからローに移る時刻はtc+又はtc−のように変化する。スイッチング遷移時間の経過後の時刻t1onに高電位スイッチS1がターンオンされる。
第1従来技術では、スイッチング遷移時間が目標値に一致するように制御することで、リアクトル電流ILが最適値になるように制御し、損失の低減を図っている。
また、特許文献1の段落[0030]には、次のように記載されている。
「スイッチング遷移時間目標値は、リアクトルのインダクタンス、スナバ用コンデンサの容量及び回路の寄生容量によって構成される共振回路の共振周期に基づいて設定されている。例えば、共振周期の4分の1・・・に設定されている。」
この知見に基づき、スイッチング遷移時間目標値Ttr及び共振周期Tresを図3に書き加える。電流が最適の場合に共振波形がゼロから極小値となるまでの期間に相当する「共振周期の4分の1(Tres/4)」の期間がスイッチング遷移時間目標値Ttrとして設定される。
なお、図示において、出力電圧Voutに対する閾値Vthの設定に伴う時間のずれや回路の遅延時間等によるばらつきは無視する。
ところで、LC共振回路の共振周期Tresは、回路のインダクタンス成分L及び容量成分Cに基づき、式(1.1)で表される。
Tres=2π√(LC) ・・・(1.1)
そこで、リアクトル51のインダクタンスL1及びスナバ用コンデンサ41、42の容量C1、C2を用い、「L=L1、C=C1+C2」として式(1.1)を計算すれば、共振周期Tresの理論値が算出される。また、式(1.2)により、共振周期Tresの4分の1の期間をスイッチング遷移時間目標値Ttrとして算出することができる。
Figure 0006711123
しかし、回路の浮遊容量や配線インダクタンスによるばらつきや温度特性、劣化等の要因により、実際の共振周期Tresが理論値とずれる可能性がある。すると、理論的に算出された共振周期に基づいて設定されたスイッチング遷移時間目標値Ttrに従ってスイッチを制御したとき、損失が増加するおそれがある。
そこで、第1〜第3実施形態の電力変換装置101は、共振周期検出器70により実際に検出した共振周期Tresに基づいてスイッチング遷移時間の目標値Ttrを設定することにより、損失の増加を防止することを目的とする。
本実施形態では、制御器60は、共振周期Tresの理論値に基づくスイッチング遷移時間目標値Ttrを算出した上で、共振周期検出器70による検出値を用いてスイッチング遷移時間目標値Ttrを「補正」する。なお。他の実施形態では、理論値を算出することなく、最初から検出値を用いてスイッチング遷移時間目標値Ttrを設定してもよい。
続いて、共振周期検出器70に係る複数の構成を第1〜第3実施形態として説明する。第1〜第3実施形態の共振周期検出器70の符号として、「70」に続く3桁目に実施形態の番号を付して区別する。また、各実施形態の構成を示す図4、図7、図8において、制御器60の図示を省略する。
第1実施形態の共振周期検出器の構成、及び、検出処理の作用について、図4〜図6を参照して説明する。図5(a)は、共振周期検出処理において低電位スイッチS2に出力されるゲート信号、及び、出力電圧Vout、すなわち低電位スイッチS2のDS間電圧Vds2の波形を示す。
図4に示すように、共振周期検出器701は、コンパレータ71、及び分圧抵抗73−76を含む。この共振周期検出器701の構成は、特許文献1の図2に開示された構成に準ずる。コンパレータ71の非反転入力端(+)は分圧抵抗73、74の直列接続点に接続されており、反転入力端(−)は分圧抵抗75、76の直列接続点に接続されている。
分圧抵抗73の一端は、リアクトル51の第2端12側に接続されている。分圧抵抗75の一端は、スイッチ部301の接続点N1に接続されている。分圧抵抗74、76の一端は、ゼロ電位ラインLgに接続されている。
したがって、コンパレータ71の非反転入力端(+)には第2電圧V2を反映した電圧が入力され、反転入力端(−)には出力電圧Voutを反映した電圧が入力される。コンパレータ71は、第2電圧V2を基準電圧として用い、出力電圧Voutである低電位スイッチS2のDS間電圧Vds2と基準電圧V2とを比較する。
図5(a)に示すように、共振周期検出器701は、高電位スイッチS1をオフした状態で、低電位スイッチS2をターンオンしてから電圧印加時間Timp経過後にターンオフした時に発生する出力電圧Voutの波形を評価する。出力電圧Voutは電圧印加時間Timp中にゼロとなる。低電位スイッチS2をターンオフすると、出力電圧Voutの波形は、基準電圧V2に対して振動しながら収束する減衰振動波形となる。
この減衰振動波形が基準電圧とクロスするタイミング(以下「クロスタイミング」)の間隔は、共振周期Tresの半周期に相当する。したがって、共振周期検出器701は、クロスタイミングの間隔に基づいて共振周期Tresを検出する。
ここで、電圧印加時間Timp直後にはコンデンサの充電が完了しない可能性がある。そのため、一回目のクロスタイミングは検出データから除外し、二回目以降のクロスタイミングを用いて、定常状態でのクロスタイミングの間隔から共振周期Tresを検出することが好ましい。また、共振周期検出器701は、二回以上の共振周期検出処理で得られた複数の検出値の平均値を算出することが好ましい。これにより、検出精度を向上させることができる。
また、低電位スイッチS2等の素子を保護するため、減衰振動波形のピーク電圧が第1電圧V1以下となるように電圧印加時間Timpを設定することが好ましい。この観点によると、電圧印加時間Timpの上限値は次のように算出される。
低電位スイッチS2をオンした状態でリアクトル51に流れるリアクトル電流ILは、式(2)で表される。
Figure 0006711123
また、出力電圧Voutが最大のピーク電圧V_peakとなるのは、リアクトル51に蓄積されたエネルギーが全てスナバ用コンデンサ41、42に移動したときであることから、式(3.1)が成り立つ。式(3.1)を変形すると、ピーク電圧V_peakの式(3.2)が得られる。
Figure 0006711123
式(3.2)に式(2)のILを代入すると、式(4)が導かれる。式(4)より、ピーク電圧V_peakは、電圧印加時間Timpに比例する。
Figure 0006711123
「ピーク電圧V_peakが第1電圧V1以下」であるという式(5.1)の条件を式(4)に代入すると、電圧印加時間Timpの式(5.2)が得られる。
Figure 0006711123
よって、制御器60は、共振周期検出処理において式(5.2)に基づいて低電位スイッチS2を操作することにより、共振回路に過剰な電圧が印加されることを防止することができる。
次に、共振周期検出処理のフローチャートを図6に示す。以下のフローチャートの説明で、記号「S」はステップを意味する。なお、ステップ番号の2桁目を後述の図15と対応させるため、S01、S05を欠番とする。また、S04の制御主体は共振周期検出器701であり、その他のステップの制御主体は制御器60である。また、フローチャート中の「ゲートOn/Off」は、駆動回路62から低電位スイッチS2のゲートにオン信号又はオフ信号を出力することを示す。明細書中では、「スイッチをオン/オフする」というように記載する。
このフローチャートは、動作準備の完了からスタートする。
制御器60は、S02で、時刻tonに低電位スイッチS2をオンし、S03で、時刻tonから電圧印加時間Timp後の時刻toffに低電位スイッチS2をオフする。
その後、S04で、共振周期検出器701は共振周期Tresを検出する。S06で、制御器60は、検出された共振周期Tresに基づいて、スイッチング遷移時間目標値Ttrを補正する。以上で補正完了する。
共振周期検出器の構成、作用に係る第2、第3実施形態について、図7〜図9を参照して説明する。図7、図8において、電力変換装置の符号は第1実施形態の符号「101」を共用する。また、減衰振動波形のクロスタイミングに基づく共振周期Tresの算出や処理ルーチン等に関しては、図5、図6に示す第1実施形態と同様である。
図7に示すように、第2実施形態の共振周期検出器702において、分圧抵抗73、75の一端は、高電位ラインLpに接続されている。分圧抵抗74の一端は、リアクトル51の第2端12側に接続されている。分圧抵抗76の一端は、スイッチ部301の接続点N1に接続されている。
したがって、コンパレータ71の非反転入力端(+)には、第1電圧V1と第2電圧V2との差分(V1−V2)を反映した電圧が入力され、反転入力端(−)には、第1電圧V1と出力電圧Voutとの差分(V1−Vout)、すなわち、高電位スイッチS1のDS間電圧Vds1を反映した電圧が入力される。
コンパレータ71は、第1電圧V1と第2電圧V2との差分(V1−V2)を基準電圧として用い、第1電圧V1と出力電圧Voutとの差分(V1−Vout)、すなわち、高電位スイッチS1のDS間電圧Vds1と基準電圧(V1−V2)とを比較する。
図9(a)に示すように、共振周期検出器702は、低電位スイッチS2をターンオンしてから電圧印加時間Timp経過後にターンオフした時に発生する「第1電圧V1と出力電圧Voutとの差分(V1−Vout)」の波形を評価する。
第1電圧V1と出力電圧Voutとの差分(V1−Vout)は電圧印加時間Timp中に第1電圧V1に相当する最大値となる。低電位スイッチS2をターンオフすると、第1電圧V1と出力電圧Voutとの差分(V1−Vout)の波形は、基準電圧(V1−V2)に対して振動しながら収束する減衰振動波形となる。
図8に示すように、第3実施形態の共振周期検出器703は、第1実施形態の共振周期検出器701に対し第2電圧V2を取得せず、代わりに基準電源77が設けられている。基準電源77の電圧Vrefは、コンパレータ71の非反転入力端(+)に入力される。基準電源77の電圧Vrefは、例えば第2電圧V2と同等の値に設定されてもよい。
コンパレータ71は、基準電源77の電圧Vrefを基準電圧として用い、出力電圧Voutである低電位スイッチS2のDS間電圧Vds2と基準電圧refとを比較する。
図9(b)に示すように、共振周期検出器703は、低電位スイッチS2をターンオンしてから電圧印加時間Timp経過後にターンオフした時に発生する出力電圧Voutの波形を評価する。出力電圧Voutは電圧印加時間Timp中にゼロとなる。低電位スイッチS2をターンオフすると、出力電圧Voutの波形は、基準電圧Vrefに対して振動しながら収束する減衰振動波形となる。
第2、第3実施形態の減衰振動波形は、いずれも、スナバ用コンデンサ41、42の容量C1、C2、及びリアクトル51のインダクタンスL1による共振により発生する波形である。したがって、共振周期検出器702、703は、この減衰振動波形に基づいて、第1実施形態と同様に共振周期Tresを検出することができる。
(効果)
上記第1〜第3実施形態に共通の効果を説明する。
(1)共振周期検出器70は、高電位スイッチS1及び低電位スイッチS2のスイッチング動作により共振回路に発生する共振の周期Tresを検出する。このように電力変換装置101は、共振周期検出器70を備えることにより、共振回路の実際の共振周期Tresを検出することができる。
共振周期Tresの検出は、例えば、電力変換装置101の駆動開始時又は駆動条件変更時に実施される。その後の駆動中における共振回路のインダクタンス成分や容量成分の特性が大きく変化しないと仮定すると、駆動開始時又は駆動条件変更時に、その後の駆動中における実際の共振周期Tresを前もって把握することができる。
(2)電力変換装置101は、共振周期検出器70が検出した共振周期Tresに基づいて、高電位スイッチS1及び低電位スイッチS2のスイッチング動作を制御する制御器60をさらに備える。制御器60は、共振周期検出器70が検出した共振周期Tresの4分の1の期間をスイッチング遷移時間目標値Ttrとして設定し、理論的に算出されたスイッチング遷移時間目標値Ttrを補正する。これにより、理論共振周期と実際の共振周期とのずれによって生じる損失の増加を防止することができる。
(3)各実施形態の共振周期検出器701、702、703は、電圧印加時間Timpに発生する出力電圧Vout、又は、第1電圧V1と出力電圧Voutとの差分の減衰振動波形を基準電圧と比較する。そして、減衰振動波形と基準電圧とのクロスタイミングの間隔に基づいて共振周期Tresを検出する。これにより、簡易な構成で適切に共振周期Tresを検出することができる。
(第4実施形態)
第4、第5、第6実施形態の構成を示す図10、図13、図14において、制御器60及びその入出力信号は図1を援用して解釈するものとし、図示を省略する。
第4実施形態について、図10〜図12を参照して説明する。図10の説明では、図1のリアクトル51に相当するリアクトルを「主リアクトル51」と表す。第4実施形態の電力変換装置104は、第1実施形態の電力変換装置101に対し、スイッチ部301の接続点Nと第2端12との間の電流経路において、主リアクトル51と並列に、補助回路50が設けられている。補助回路50は、補助スイッチSa、補助共振リアクトル52及びダイオード53が直列に接続されている。
この構成は、特開2004−129393号公報に開示された技術(以下、「第2従来技術」)を応用したものである。この第2従来技術では、共振リアクトルと補助スイッチとを直列接続した補助共振回路を備え、補助スイッチがオンのときに出力側端子から共振リアクトルへ電気エネルギーを供給する。そこで蓄えられた電気エネルギーは、スナバ用コンデンサ等の容量成分と共振リアクトルとの共振動作に使用される。このような第2従来技術の動作を「アシストモード」という。
第2従来技術では、主リアクトル51に相当するリアクトルを「平滑リアクトル」と称しているが、第4実施形態の主リアクトル51は、平滑のみでなく、共振にも一部寄与する。そのため、本明細書では、二つのリアクトルを「主リアクトル51」及び「補助共振リアクトル52」と区別する。
第2従来技術を図10の構成に当てはめて説明すると、補助スイッチSaは、低電位スイッチS2がオンしている期間中にターンオンされ、高電位スイッチS1がオンしている期間中にターンオフされる。さらに、低電位スイッチS2と補助スイッチSaとが同時にオンしている期間において、低電位スイッチS2に流れる電流がゼロになったときに低電位スイッチS2をターンオフすることにより、高電位スイッチS1のゼロ電圧スイッチングを確実に実現することができる。
第2従来技術では、主リアクトル51に流れる電流を測定するセンサ、及び、補助共振リアクトル52に流れる電流を測定するセンサを設け、これらのセンサの検出値に基づいて、低電位スイッチS2をターンオフするタイミングを制御している。
しかし、電流センサの検出値により補助回路電流を制御するため、入出力電圧の変化や電流センサの検出精度、スイッチの寄生容量、リアクトルのインダクタンスのばらつき、温度特性等による変動を考慮する必要がある。そのため、現実の回路設計において、ゼロ電圧スイッチングを確実に実現するために電流を余分に流すように設計する必要が生じ、損失を増加させる要因となる。
本発明の第4実施形態は、第1〜第3実施形態の作用効果に加え、この第2従来技術の課題解決を図るものである。
第4実施形態の補助回路50において、補助スイッチSaは、例えばMOSFETで構成され、スイッチ部301のスイッチS1、S2と同様に、制御器60からの指令に従って駆動回路65が生成するゲート信号によりオン/オフする。
ダイオード53は、補助スイッチSaをオンしている間、第2端12側から補助共振リアクトル52及び補助スイッチSaを経由してスイッチ部301に向かう方向にのみ電流が流れるようにする。
補助共振リアクトル52のインダクタンスL2は、第2従来技術の知見の通り、リアクトル51のインダクタンスL1より小さい値とすることが好ましい。補助共振リアクトル52のインダクタンスL2が小さいほど、アシストモードでリアクトル電流ILが減少する傾きが大きくなる。このとき、共振周期Tresは、式(1.1)におけるインダクタンス成分を「L≒L2」とみなして算出することができる。
また、図10に示す例では、Z字状の記号で表すように、主リアクトル51と補助共振リアクトル52とは、例えばコアを共有することにより磁気結合している。これにより、励磁インダクタンスを除く漏れインダクタンスのみを利用し、アシストモードでリアクトル電流ILを効率よく減少させることができる。なお、他の実施形態では、主リアクトル51と補助共振リアクトル52とは磁気結合していなくてもよい。
次に図11、図12を参照し、補助回路50を用いた「アシストモード」による電力変換装置104の動作について説明する。図11、図12は、第1〜第3実施形態の「電流臨界モード」を示す図2、図3に対応する。また、図11は、「電流連続モード」を示す図16にも対応する。
図11(a)に示すように、アシストモードでは、リアクトル電流ILの最小領域において、補助回路50を用いてリアクトル電流ILを急速にゼロ以下まで減少させ、リアクトル51に蓄積されたエネルギーの放出を完了させる。そして、負電流期間Pniに低電位スイッチS2をターンオフし、高電位スイッチS1をターンオンする。
これにより、図11(b)に示すように、ゼロ電圧スイッチングを実現し、ターンオン損失をゼロにすることができる。また、図2に示す電流臨界モードに対しリアクトル電流ILのリップルを抑制することができる。
図12に示すように、アシストモードでは、リアクトル電流ILの減少途中に補助スイッチSaをターンオンし、リアクトル電流ILが負になった後の時刻t2offに低電位スイッチS2をターンオフする。そして、スイッチング遷移時間が経過した時刻te後の時刻t1onに高電位スイッチS1をターンオンする。
ここで、補助スイッチSaをターンオンする時刻がtaMのときリアクトル電流ILは最適値となる。最適時刻taMより早い時刻ta+に補助スイッチSaをターンオンすると電流過大となり、最適時刻taMより遅い時刻ta−に補助スイッチSaをターンオンすると電流過小となる。
そこで第4実施形態では、電流最適状態に対応するスイッチング遷移時間目標値Ttrとして、共振周期検出器70が検出した共振周期Tresの4分の1の期間を設定する。
第2従来技術では、電流センサの検出値により補助回路電流を制御するため各種のばらつきや変動を考慮する必要があり、現実の回路設計において、ゼロ電圧スイッチングを確実に実現するために電流を余分に流すように設計する必要がある。
それに対し第4実施形態の電力変換装置104は、共振周期検出器70が検出した共振周期Tresに基づいて、スイッチング遷移時間目標値Ttrを設定し、各スイッチを動作させる。これにより、余分な補助回路電流を流さずに済む。
(第5、第6実施形態)
第5、第6実施形態について、図13〜図15を参照して説明する。
特許文献1及び特開2004−129393号公報には、DC/DCコンバータに係る発明を降圧型、昇圧型、双方向型の各DC/DCコンバータに適用した実施形態が開示されている。それと同様に、本発明は、降圧コンバータに限らず、昇圧コンバータや双方向コンバータにも適用可能である。
図13に示す第5実施形態の電力変換装置105は、リアクトル51の第2端12側にスイッチ部303を備え、入力された第1電圧V1を第2電圧V2に昇圧して出力する昇圧コンバータである。スイッチ部303は、第2端12の両端子間に直列接続された高電位スイッチS3及び低電位スイッチS4を含み、高電位スイッチS3及び低電位スイッチS4の接続点N3にリアクトル51の一端が接続されている。
高電位スイッチS3及び低電位スイッチS4は、制御器60から駆動回路63、64を介して指令されるゲート信号により相補的にオン/オフする。昇圧コンバータでは、低電位スイッチS4が第1従来技術の「メインスイッチ」に相当する。なお、高電位スイッチS3は第1従来技術の「同期整流スイッチ」に相当する。
スナバ用コンデンサ43、44は、高電位スイッチS3及び低電位スイッチS4と並列に接続されている。スナバ用コンデンサ43、44の容量をC3、C4とする。
共振周期検出器70は、スナバ用コンデンサ43、44の容量C3、C4とリアクトル51のインダクタンスL1とによる共振の周期Tresを上記実施形態と同様の要領で検出する。
このように、昇圧コンバータの構成でも、共振周期検出器70により共振回路の実際の共振周期を検出することができる。また、検出された共振周期に基づいて制御器60がスイッチング遷移時間目標値Ttrを補正することにより、損失の増加を防止することができる。
図14に示す第6実施形態の電力変換装置106は、リアクトル51の第1端11側に第1実施形態と同様の第1スイッチ部301を備え、リアクトル51の第2端12側に第5実施形態と同様の第2スイッチ部303を備える。リアクトル51は、第1スイッチ部301の接続点N1と第2スイッチ部303の接続点N3とに両端が接続される。
電力変換装置106は、適用されるシステムの状態に応じて、第1端11から入力された第1電圧V1を降圧して第2端12に出力するか、或いは、第2端12から入力された第2電圧V2を降圧して第1端11に出力する双方向コンバータとして機能する。
共振周期検出器70は、スナバ用コンデンサ41、42の容量C1、C2又はスナバ用コンデンサ43、44の容量C3、C4とリアクトル51のインダクタンスL1とによる共振の周期Tresを検出する。
図15に、第6実施形態による共振周期検出処理のフローチャートを示す。
(a)には、第1スイッチ部301のスナバ用コンデンサ41、42の容量C1、C2とリアクトル51のインダクタンスL1とによる共振の周期Tresを検出する処理を示す。
制御器60は、S11で、第2スイッチ部303の高電位スイッチS3をオンする。
次に制御器60は、S12、S13では、第1スイッチ部301の低電位スイッチS2をオンし、電圧印加時間Timp後にオフする。
その後、S14で、共振周期検出器70は共振周期Tresを検出する。
制御器60は、S15で、第2スイッチ部303の高電位スイッチS3をオフする。そして、S16で、制御器60は、検出された共振周期に基づいてS1のスイッチング遷移時間目標値Ttrを補正する。
(b)には、第2スイッチ部303のスナバ用コンデンサ43、44の容量C3、C4とリアクトル51のインダクタンスL1とによる共振の周期Tresを検出する処理を示す。(b)のS21〜S26は、(a)のS11〜S16に対応し、動作させるスイッチとして(a)のS3、S2をそれぞれS1、S4に置き換えたのみであるため、説明を省略する。(b)では、S3のスイッチング遷移時間目標値Ttrを補正する。
このように、双方向コンバータの構成でも、降圧コンバータ及び昇圧コンバータと同様の作用効果が得られる。
また、第5、第6実施形態についても、第4実施形態のような補助回路を組み合わせてもよい。
(その他の実施形態)
(a)(削除)
(b)本発明の電力変換装置は、制御器を備えず、共振周期Tresを検出する機能のみを有してもよい。
(c)上記実施形態では、電力変換装置の駆動開始時、又は駆動条件変更時に共振周期を検出することを想定している。ただし、本実施形態の技術的思想を利用して、電力変換装置の駆動中に、共振周期Tresを随時検出しながらスイッチング遷移時間を制御することも可能である。
(d)減衰振動波形に基づく共振周期検出の方法は、出力電圧Voutと基準電圧とのクロスタイミングの間隔を検出する方法以外に、例えば出力電圧Voutの時間変化率に基づいて、極大値同士の間隔、極小値同士の間隔等を検出してもよい。その場合も、共振周期検出器は、二回以上検出した共振周期Tresの平均値を算出することが好ましい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
101、104・・・降圧コンバータ(電力変換装置)、
105・・・昇圧コンバータ(電力変換装置)、
106・・・双方向コンバータ(電力変換装置)、
11・・・第1端、 12・・・第2端、
41、42、43、44・・・スナバ用コンデンサ、
51、52・・・リアクトル、
60 ・・・制御器、
70(701、702、703)・・・共振周期検出器、
S1、S3・・・高電位スイッチ、
S2、S4・・・低電位スイッチ。

Claims (10)

  1. いずれか一方が電源(B1)に接続され他方が負荷又は別の電源(B2)に接続された第1端(11)及び第2端(12)の間に設けられ、前記第1端の電圧である第1電圧(V1)及び前記第2端の電圧である第2電圧(V2)について、一方から入力された電圧を降圧又は昇圧して他方に出力する電力変換装置であって、
    前記第1端又は前記第2端の両端子間に直列接続され、相補的にオン/オフする高電位スイッチ(S1、S3)及び低電位スイッチ(S2、S4)と、
    前記高電位スイッチと前記低電位スイッチとの接続点(N1、N3)に一端又は両端が接続され、通電及び遮断によりエネルギーを蓄積及び放出可能なリアクトル(51、52)と、
    前記高電位スイッチ及び前記低電位スイッチと並列に接続され、前記リアクトルと共に共振回路を構成するコンデンサ(41、42、43、44)と、
    前記高電位スイッチ及び前記低電位スイッチのスイッチング動作により前記共振回路に発生する共振の周期(Tres)を検出する共振周期検出器(70、701、702、703)と、
    を備え
    前記共振周期検出器は、
    前記高電位スイッチをオフした状態で、前記低電位スイッチをターンオンしてから電圧印加時間(Timp)経過後にターンオフした時に発生する前記高電位スイッチ又は前記低電位スイッチの端子間電圧の減衰振動波形を基準電圧と比較し、当該比較に基づき、前記共振周期を検出する電力変換装置。
  2. 前記共振周期検出器(702)は、
    前記第1電圧(V1)と前記第2電圧(V2)との差分を前記基準電圧として用い、前記高電位スイッチの端子間電圧の減衰振動波形を前記基準電圧と比較する請求項に記載の電力変換装置。
  3. 前記共振周期検出器(703)は、
    基準電源(77)の電圧(Vref)を前記基準電圧として用い、前記低電位スイッチの端子間電圧の減衰振動波形を前記基準電圧と比較する請求項に記載の電力変換装置。
  4. 前記共振周期検出器は、
    前記電圧印加時間が経過し前記低電位スイッチをターンオフした後、前記高電位スイッチ又は前記低電位スイッチの端子間電圧の減衰振動波形が前記基準電圧と二回目以降にクロスするタイミングの間隔に基づいて前記共振周期を検出する請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記共振周期検出器は、
    二回以上の共振周期検出処理で得られた複数の検出値の平均値を算出する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 入力された前記第1電圧を前記第2電圧に降圧して出力する電力変換装置において、
    前記電圧印加時間は、
    前記第2電圧、前記電圧印加時間、前記共振回路のインダクタンス及び容量に基づいて算出されるピーク電圧(V_peak)が前記第1電圧以下となるように設定される請求項1〜5のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  7. 前記共振周期検出器が検出した共振周期に基づいて、前記高電位スイッチ及び前記低電位スイッチのスイッチング動作を制御する制御器(60)をさらに備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  8. 入力された電圧を降圧して出力する電力変換装置における前記高電位スイッチ、又は、入力された電圧を昇圧して出力する電力変換装置における前記低電位スイッチをメインスイッチとすると、
    前記制御器は、
    前記共振周期検出器が検出した前記共振周期の4分の1の期間を、前記メインスイッチの端子間電圧の遷移状態を示すスイッチング遷移時間の目標値として設定する請求項に記載の電力変換装置。
  9. 前記リアクトルに流れるリアクトル電流の最小領域において、前記リアクトル電流を負の値まで減少させ、前記リアクトルに蓄積されたエネルギーの放出を完了させる電流臨界モードで動作する電力変換装置であって、
    前記制御器は、前記リアクトル電流が負となる負電流期間に、前記低電位スイッチをターンオフし、前記高電位スイッチをターンオンする請求項7または8に記載の電力変換装置。
  10. 前記制御器は、当該電力変換装置の通常駆動時の動作として、電圧指令、時間指令、前記第1電圧及び前記第2電圧に基づいて前記高電位スイッチ及び前記低電位スイッチのスイッチング動作を制御する請求項7〜9のいずれか一項に記載の電力変換装置。
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