JP6710934B2 - タイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
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Description
(ここで、R1及びR2は炭素数1〜5の炭化水素基を示す。)
以下に、本発明を詳細に説明する。
(ここで、R1及びR2は、上記一般式(1)と同様であり、X1は1〜6の整数を示す。)
そして、その際のR1及びR2は、上記一般式(1)と同様にそれぞれ独立して炭素数1〜5の炭化水素基を示す。また、X1は1〜6の整数を示す。上記一般式(2)で表されるアルコキシシラン含有スルフィド基としては、X1が2〜6の整数である場合は、例えば3−トリメトキシシリルプロピルポリスルフィド基、3−トリエトキシシリルプロピルポリスルフィド基、2−トリエトキシシリルエチルポリスルフィド基、トリエトキシシリルメチルポリスルフィド基、4−トリエトキシシリルブチルポリスルフィド基、5−トリエトキシシリルオクチルポリスルフィド基などが挙げられ、中でも特に水酸基と優れた反応性を示すシリル化石油樹脂となることから、3−トリエトキシシリルプロピルポリスルフィド基、3−トリメトキシシリルプロピルポリスルフィド基であることが好ましい。また、X1が1である場合は、例えば3−トリメトキシシリルプロピルスルフィド基、3−トリエトキシシリルプロピルスルフィド基、2−トリエトキシシリルエチルスルフィド基、トリエトキシシリルメチルスルフィド基、4−トリエトキシシリルブチルスルフィド基、5−トリエトキシシリルオクチルスルフィド基などが挙げられ、中でも特に水酸基と優れた反応性を示すシリル化石油樹脂となることから、3−トリエトキシシリルプロピルスルフィド基、3−トリメトキシシリルプロピルスルフィド基であることが好ましい。
(ここで、R1及びR2は、上記一般式(1)と同様であり、X2は2〜6の整数を示す。)
該シリル化石油樹脂を構成する石油樹脂としては、一般的に石油樹脂として知られている範疇に属するものであれば特に限定はなく、例えば脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂、DCPD樹脂を挙げることができる。
(ここで、R1及びR2は上記一般式(1)と同様である。)
該シリル化石油樹脂を構成する石油樹脂としては、上記したものと同様である。そして、上記一般式(4)で表されるシランカップリング剤としては、例えば3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、3−メルカプトプロピルジエトキシメチルシラン、3−メルカプトジメトキシエチルシラン、3−メルカプトジエトキシエチルシラン、3−3−メルカプトプロピルメトキシジメチルシラン、3−メルカプトプロピルエトキシジメチルシラン、メルカプトメチレンメチルジエトキシシラン、メルカプトメチレントリエトキシシラン、2−メルカプトエチルメトキシジメチルシラン、2−メルカプトエチルエトキシジメチルシラン、11−メルカプトウンデシルトリメトキシシラン、11−メルカプトウンデシルジメトキシメチルシラン、11−メルカプトウンデシルメトキシジメチルシラン、11−メルカプトウンデシルトリエトキシシラン、11−メルカプトウンデシルジエトキシメチルシランなどが挙げられ、特に3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。具体的には、商品名「Z−6062」、「Z−6911」(以上、東レ・ダウコーニング社製)、「A−189」、「A−1891」(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)、「KBE−803」(信越化学社製)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらは単独または混合して使用することもできる。
さらに、本発明のタイヤ用ゴム組成物は、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて、さらに通常樹脂組成物やゴム組成物に配合される添加剤として、例えばフェノール系抗酸化剤、リン系抗酸化剤、硫黄系抗酸化剤、ラクトン系抗酸化剤、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)、紫外線吸収剤、顔料、炭酸カルシウム、ガラスビーズなどを配合しても良い。
(1)石油樹脂
脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂A(東ソー株式会社製、商品名ペトロタック90)
芳香族系石油樹脂B(東ソー株式会社製、商品名ペトコールLX)
(2)シランカップリング剤
シランカップリング剤A:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド(略称TESPT)(ダイソー株式会社製、商品名カブラスTM−4)
シランカップリング剤B:メルカプトプロピルトリエトキシシラン(略称MPTES)(東京化成工業株式会社製)
(3)開始剤
ジ−t−ブチルパーオキサイド((商品名)パーブチルD、日本油脂株式会社製)。
(1)軟化点:JIS K−2207に従って測定。
(2)珪素含有量:高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法により測定。
(3)硫黄含有量:酸素フラスコ燃焼−イオンクロマトグラフィーにより測定。
(4)重量平均分子量:ポリスチレンを標準物質としてゲル浸透クロマトグラフィーにより測定した。
(5)ムーニー粘度:ムーニー粘度計(島津製作所製 (商品名)SMV−200型)を用い125℃、L型ロータにて測定した。比較例1及び4の石油樹脂が無添加の値を100として指数表示した。
(6)耐摩耗性:JIS K−6301の試験法に準じて測定した。摩耗試験はアルロン型摩耗試験機で測定した。傾角15°、分銅6ポンド、試験回数1000rpmでの摩耗減容を測定した。比較例1及び4の石油樹脂が無添加の値を100として指数表示した。この値が小さい程、耐摩耗性が良好であることを示す。
(7)転がり抵抗性:粘弾性測定装置(レオメトリックス社製)を使用し、温度50℃、歪み5%、周波数15Hzでtanδを測定し、60℃の値を転がり抵抗性とし、比較例1及び4の石油樹脂が無添加の値を100として指数表示した。この値が小さい程、低発熱性が良好であることを示す。
脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂A(軟化点96℃、重量平均分子量(Mw)1860)1000gを攪拌機の付いたガラス製フラスコに入れて、200℃で加熱溶融させた後、シランカップリング剤A(ダイソー株式会社製、(商品名)カブラスTM−4)を58g加えて、200℃、3時間反応させシリル化石油樹脂1を得た。得られたシリル化石油樹脂1の軟化点、珪素含有量、硫黄含有量及び分子量を表1に示す。
石油樹脂を芳香族系石油樹脂B(軟化点100℃、重量平均分子量(Mw)1530)、シランカップリング剤A(ダイソー株式会社製、(商品名)カブラスTM−4)を116gに変更した以外は、製造例1と同様にしてシリル化石油樹脂2を調製した。得られたシリル化石油樹脂2の軟化点、珪素含有量、硫黄含有量、分子量を表1に示す。
脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂A(軟化点96℃、重量平均分子量(Mw)1860)1000g、キシレン1000g、開始剤(商品名)パーブチルD(日本油脂株式会社製)76.5gを攪拌機の付いたガラス製フラスコに入れて、130℃で加熱溶解させた後、シランカップリング剤B(東京化成工業株式会社製)240gを加えて、135℃、8時間反応させシリル化石油樹脂3を得た。得られたシリル化石油樹脂3の軟化点、珪素含有量、硫黄含有量及び分子量を表1に示す。
石油樹脂を芳香族系石油樹脂B(軟化点100℃、重量平均分子量(Mw)1530)、シランカップリング剤B(東京化成工業株式会社製)を96gに変更した以外は、製造例3と同様にしてシリル化石油樹脂4を調製した。得られたシリル化石油樹脂4の軟化点、珪素含有量、硫黄含有量、分子量を表1に示す。
バンバリーミキサー(容量1.7リットル)にて、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(S−SBR)((株)JSR製、(商品名)SL552)80重量部とポリイソプレンゴム(IR)((株)JSR製、(商品名)IR2200)20重量部(合計ジエン系ゴム成分100重量部)を30秒間素練り後、ステアリン酸(新日本理化製)を2重量部、シリカ(東ソー・シリカ製、商品名Nipsil AQ)を45重量部、シランカップリング剤(信越シリコーン製、商品名KBE46)を3.6重量部、及び製造例1で得られたシリル化石油樹脂1を投入し、全練り時間5分後取り出した。取り出し時のコンパウンド温度を140〜150℃となるようにラム圧や回転数で調整した。得られたコンパウンドを室温にて冷却した後、更に老化防止剤(大内新興製、商品名810NA)を1重量部、亜鉛華(井上石灰工業製)を3重量部、加硫促進剤1(大内新興製、商品名ノクセラーCZ)を1.2重量部、加硫促進剤2(大内新興製、商品名ノクセラーD)を1.5重量部、加硫剤として硫黄(鶴見化学工業製)を1.5重量部を添加して約1分間混練り(取り出し時の温度を110℃以下とする)後、8インチロールを用いてシーティングして未加硫物の物性(ムーニー粘度)を測定した。結果を表3に示す。更に蒸気加熱プレスを用い、加硫温度150℃、加硫時間30分で加硫し加硫物特性(耐摩耗性、転がり抵抗性)を測定した。その結果を表3に示す。
シリル化石油樹脂1を用いなかった以外は、実施例1と同様の方法により未加硫物、加硫物を得た。その結果を表3に示す。
シリル化石油樹脂1の代わりに、脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂A、芳香族系石油樹脂Bを用いた以外は、実施例1と同様の方法により未加硫物、加硫物を得た。その結果を表3に示す。
溶液重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(S−SBR)((株)JSR製、(商品名)SL552)の代わりに、乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(E−SBR)((株)JSR製、(商品名)1502)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物を得た。その結果を表4に示す。
シリル化石油樹脂1の代わりに、シリル化石油樹脂3を用いた以外は、実施例7と同様の方法により未加硫ゴム組成物、加硫ゴム組成物を得た。その結果を表4に示す。
シリル化石油樹脂1を用いなかった以外は、実施例7と同様の方法により未加硫物、加硫物を得た。その結果を表4に示す。
シリル化石油樹脂1の代わりに、脂肪族/芳香族共重合系石油樹脂Aを用いた以外は、実施例7と同様の方法により未加硫物、加硫物を得た。その結果を表4に示す。
Claims (5)
- 少なくともジエン系ゴム成分と、下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン基を含む置換基を有するシリル化石油樹脂とを含有するものであり、ジエン系ゴム成分がスチレン−ブタンジエン共重合ゴム及びポリイソプレンゴムであり、一般式(1)で表されるアルコキシシラン基を含む置換基が、下記一般式(2)で表されるアルコキシシラン含有スルフィド基である、ことを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
(R1−O)3Si−R2− (1)
(ここで、R1及びR2は炭素数1〜5の炭化水素基を示す。)
(R1−O) 3 Si−R2−S x1 − (2)
(ここで、R1及びR2は、上記一般式(1)のR1及びR2と同様であり、X1は1〜6の整数を示す。) - ジエン系ゴム成分100重量部に対して、該シリル化石油樹脂1〜15重量部を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- さらに、シリカを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 上記一般式(1)で表されるアルコキシシラン含有スルフィド基が、3−トリエトキシシリルプロピルポリスルフィド基、3−トリエトキシシリルプロピルスルフィド基、3−トリメトキシシリルプロピルポリスルフィド基、3−トリメトキシシリルプロピルスルフィド基からなる群より選ばれる一種以上のものであるシリル化石油樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
- 該シリル化石油樹脂が、下記一般式(3)又は(4)で表されるシランカップリング剤により石油樹脂を変性してなるシリル化石油樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用ゴム組成物。
(R1−O) 3 Si−R2−S x2 −R2−Si−(O−R1) 3 (3)
(ここで、R1及びR2は、上記一般式(1)のR1及びR2と同様であり、X2は2〜6の整数を示す。)
(R1−O) 3 Si−R2−S−H (4)
(ここで、R1及びR2は、上記一般式(1)のR1及びR2と同様である。)
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