JP6709026B2 - 樹脂成形体の取付構造 - Google Patents

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本発明は、例えば樹脂製カバー類のような樹脂成形体を所定の部材に取り付ける取付構造に関するものである。
例えば、自動車のエンジンには、シリンダヘッドカバーの上面を覆うように樹脂製のエンジンカバーが取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。エンジンカバーは、シリンダヘッドカバーの上面に沿うように延びる板状のカバー本体と、カバー本体の裏面から下方へ突出する取付部とを有しており、取付部の先端部が弾性材を介してシリンダヘッドカバーに取り付けられている。
また、自動車のドアパネル等を覆うように形成された樹脂製内装部品の取付構造として、例えば、特許文献2、3に開示されているものが知られている。特許文献2、3では、内装部品の裏面にクリップが取り付けられる取付座を一体に設け、この取付座に取り付けたクリップを介して内装部品を車体側に取り付けるようにしている。
特許第5565145号公報 登録実用新案第2596333号公報 登録実用新案第2602378号公報
ところで、特許文献1〜3のように所定の部材を覆うように樹脂成形体を取り付けることが行われているが、樹脂成形体は上記部材を覆うものであることから、外部から何らかの物体が当たって衝撃が作用することがあり、この場合、衝撃を有効に吸収したいという要求がある。さらに、例えば修理やメンテナンス等の理由で樹脂成形体を上記部材から取り外す場合があり、この場合には、取り外し後に樹脂成形体を再利用したいので、取付部分が破損しないようにしたいという要求がある。
ところが、特許文献1のエンジンカバーでは、取付部が上下方向に真っ直ぐに延びる柱状であることから、衝撃が上方から作用した際に、万一、その取付部が突っ張るように作用した場合、衝撃を有効に吸収することができなくなる恐れがある。また、特許文献1には、取付部の構造として、前方にのみ開放した箱状部分と、箱状部分の底壁から下方へ突出する嵌合部とを有する構造も開示されているが、この箱状部分は強固な構造となり易いことから、衝撃吸収スペースが狭い場合に箱状部分が潰れずに残ってしまい、このことで衝撃を有効に吸収することができなくなる恐れがある。
また、特許文献2、3では、取付座の基部が樹脂成形体の本体部分に対して傾斜して延びる一方、先端部が基部から樹脂成形体の本体部分と略平行に突出するように形成されている。このように先端部が基部から突出する構造とすることで、衝撃が作用した場合には、取付座が潰れるように変形し易くなり、衝撃吸収性の面で有利になると考えられる。
しかしながら、修理やメンテナンス等の際に樹脂成形体を取り外す場合を考えると、その取り外しの際には取付座の先端部に反力が加わることになり、このとき、取付座の基部が傾斜していることから基部が変形し易く、取付座の破損を招く恐れがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、樹脂成形体を所定の部材に取り付ける場合に、衝撃が作用したときに有効に衝撃を吸収することができるようにしながら、取り外しの際には樹脂成形体の取付部が破損しないようにして樹脂成形体の再利用を可能にすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明では、
所定の部材(100)を覆うように形成された本体部(10)と、該本体部(10)における上記所定の部材(100)側の面に一体成形された取付部(20)とを有する樹脂成形体(1)を上記所定の部材(100)に取り付ける樹脂成形体(1)の取付構造において、
上記取付部(20)は、上記本体部(10)における上記所定の部材(100)側の面から突出する板状の基部(30)と、該基部(30)の突出方向先端部から該突出方向と交差する方向に突出し、突出方向先端側へ行くほど上記本体部(10)から離れるように形成された先端側部(40)とを備え、
上記先端側部(40)は、上記所定の部材(100)に設けられた嵌合部(101、102a)に嵌合するように構成され、
上記基部(30)は、上記先端側部(40)の上記基部(30)からの突出方向に向かって膨らむように湾曲形成され、
上記基部(30)における上記先端側部(40)の上記基部(30)からの突出方向先端側の反対側に位置する面には、該基部(30)の突出方向に延びるリブが上記先端側部(40)から上記本体部(10)まで連続して延びるように設けられている構成とした。
この構成によれば、樹脂成形体の取付部の先端側部を所定の部材の嵌合部に嵌合させることで樹脂成形体が所定の部材に取り付けられる。この取付状態において、樹脂成形体の本体部に対して何らかの物体が衝突して衝撃が作用した場合には、取付部に対して圧縮方向の力が作用する。このとき、取付部の先端側部は、基部の突出方向と交差する方向に突出しているので、圧縮方向の力によって基部の上端部が容易に変形して取付部が倒れることにより、衝撃が有効に吸収される。
一方、修理やメンテナンス等の際に樹脂成形体を取り外す場合には、取付部の先端側部を所定の部材の嵌合部から離脱させる際に引っ張る。このとき、基部が、先端側部を離脱させる際に引っ張る方向に向かって膨らむように湾曲形成されているので、例えば平板状の場合に比べて基部が変形し難く、このことに加えて、基部の内面にリブが設けられていることによっても基部が変形し難くなる。よって、取り外しの際に樹脂成形体の取付部の破損が抑制される。
また、取付部の基部から先端側部までをリブによって補強することが可能になるので、取り外しの際に樹脂成形体の取付部がより一層変形し難くなる。
第2の発明は、第1の発明において、
上記本体部(10)には、上記先端側部(40)の上記基部(30)からの突出方向とは反対側に開放する取付座(13)が設けられ、
上記取付座(13)に上記取付部(20)が一体成形されていることを特徴とする。
この構成によれば、所定の部材と本体部との間の隙間が大きく衝撃吸収スペースを十分に大きく確保できる場合に、取付座を介して取付部を設けることで、その大きな隙間に対応して取付部を設けることが可能になる。
第1の発明によれば、取付部が、板状の基部と、基部の突出方向と交差する方向に突出する先端側部とを備えているので、衝撃が作用したときに有効に衝撃を吸収することができる。また、基部が、樹脂成形体の取り外し時に先端側部を離脱させる際に引っ張る方向に向かって膨らむように湾曲しており、この部分の内面に基部の突出方向に延びるリブを設けたので、樹脂成形体の取り外しの際に取付部の破損を抑制することができる。
また、リブが取付部の先端側部から本体部まで連続して延びているので、樹脂成形体の取り外しの際に取付部がより一層変形し難くなる。
第2の発明によれば、取付座に取付部を一体成形したので、所定の部材と本体部との間の隙間が大きい場合に対応するように取付部を設けることができる。
実施形態1に係るエンジンカバーを上方から見た斜視図である。 エンジンカバーの取付部が形成された部分を下側から見た拡大図である。 取付部の底面図である。 図1におけるIV―IV線断面図である。 図1におけるV−V線の切断端面図である。 実施形態1の変形例1に係る図2相当図である。 実施形態1の変形例1に係る図3相当図である。 実施形態1の変形例2に係る図5相当図である。 実施形態2に係る図5相当図である。 参考例に係る図5相当図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るエンジンカバー(樹脂成形体)1を上方から見た斜視図である。エンジンカバー1は、自動車の前部に設けられたエンジンルーム(図示せず)に搭載されているエンジン(図示せず)のシリンダヘッドカバー100(図4に一部のみ示す)を覆うためのものであり、自動車のボンネットフード(図示せず)の下に位置している。
尚、この実施形態の説明では、説明の便宜を図るために、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」といい、車両左側を単に「左」といい、車両右側を単に「右」というものとする。
エンジンカバー1は、全体が樹脂材からなるものであり、上記シリンダヘッドカバー(所定の部材)100を覆うように形成された本体部10と、取付部20とを有している。図1では、取付部20を1つだけ示しているが、取付部20は、複数設けられている。本体部10は、シリンダヘッドカバー100の上面に沿って延びるように形成された上板部11と、上板部11の周縁部から下方へ延びる周壁部12とを有している。上板部11は、図4や図5に示すように、前下がりとなるように緩やかに傾斜している。この上板部11とシリンダヘッドカバー100の上面とは上下方向に離れて配置されており、上板部11とシリンダヘッドカバー100との間には、上方から衝撃が作用した際にその衝撃を吸収するための衝撃吸収スペースが設けられている。周壁部12は、上板部11の周方向に連続して延びている。
取付部20は、本体部10におけるシリンダヘッドカバー100側の面(下面)から突出する板状の基部30と、基部30の突出方向先端部(下端部)から該突出方向と交差する方向に突出するように設けられた先端側部40とを備えている。基部30は、略左右方向に延びており、全体として前側へ向かって膨らむように緩やかに湾曲形成された円弧板状となっている。これにより、基部30の左右方向中央部が最も前に位置することになる。また、基部30の左右方向中央部から左側へ行くほど、及び右側へ行くほど後に位置するようになっている。
図3及び図4に示すように、基部30の円弧板の前端ライン30sは、後述する先端側部40の第2板部42の中心ライン42sよりも後側に位置している。つまり、第2板部42の中心ライン42s方向から投影的に見て、中心ライン42sと基部30の前端ライン30sとが重ならないように前後方向にオフセットされている。
図3に示すように、基部30の左縁部30aと右縁部30bの前後方向の位置は同じになっている。図2に示すように、基部30の左縁部30aの上側は、上端へ行くほど左側に位置するように形成され、また、基部30の右縁部30bの上側は、上端へ行くほど右側に位置するように形成されている。したがって、基部30の上側は、上端へ行くほど左右方向の寸法が長くなっている。
基部30の前面の上端部には、溝30cが形成されている。この溝30cの形成により、基部30の上端部は薄肉化され、これにより、基部30を本体部10の上板部11に一体成形した際に上板部11の上面にヒケ等が発生するのが抑制される。
また、基部30における湾曲形状とされた部分の内面、即ち、基部30の後面には、左端リブ(第1リブ)31、右端リブ(第1リブ)32、中央左側リブ(第2リブ)33及び中央右側リブ(第2リブ)34が設けられている。左端リブ31、右端リブ32、中央左側リブ33及び中央右側リブ34は、それぞれ基部30の突出方向である上下方向に延びている。この実施形態では、左端リブ31、右端リブ32、中央左側リブ33及び中央右側リブ34の4つのリブを設けているが、これに限らず、左端リブ31及び右端リブ32を省略してもよいし、中央左側リブ33及び中央右側リブ34を省略してもよい。基部30に設けるリブは1本でもよいし、5本以上であってもよい。
左端リブ31は、基部30の左縁部30a近傍に配置されて前後方向に延びている。左端リブ31の上端部は本体部10の下面に連続している。左端リブ31の下端部は、基部30の上下方向中間部に位置している。また、左端リブ31は、下側へ行くほど基部30からの突出量が小さくなるように形成されて前後方向の寸法が次第に短くなっている。
右端リブ32は、基部30の右縁部30b近傍に配置されており、左端リブ31と略平行に前後方向に延びている。右端リブ32の上端部は左端リブ31と同様に、本体部10の下面に連続している。右端リブ32の下端部は、基部30の上下方向中間部に位置している。また、右端リブ32は、下側へ行くほど基部30からの突出量が小さくなるように形成されて前後方向の寸法が次第に短くなっている。
中央左側リブ33は、左端リブ31と右端リブ32との間において基部30の左右方向の中央部よりも左寄りに配置されており、左端リブ31及び右端リブ32と略平行に延びている。中央左側リブ33の上端部は、本体部10の下面に連続している。中央左側リブ33の下端部は、基部30の下端部よりも下方まで延びており、先端側部40に連続している。つまり、中央左側リブ33は、先端側部40から本体部10まで連続して延びている。また、図3に示すように、中央左側リブ33の上端部における基部30の内面(後面)からの突出量Aと、左端リブ31の上端部における基部30の内面(後面)からの突出量Bとは異なっており、具体的には、突出量Aの方が突出量Bに比べて小さくなっている。
また、中央右側リブ34は、左端リブ31と右端リブ32との間において基部30の左右方向の中央部よりも右寄りに配置されており、左端リブ31及び右端リブ32と略平行に延びている。中央右側リブ34の上端部は、本体部10の下面に連続している。中央右側リブ34の下端部は、基部30の下端部よりも下方まで延びており、先端側部40に連続している。つまり、中央右側リブ34も、先端側部40から本体部10まで連続して延びている。また、図3に示すように、中央右側リブ34の上端部における基部30の内面(後面)からの突出量Cは、上記突出量Aと略同じに設定されている。尚、右端リブ32の上端部における基部30の内面(後面)からの突出量Dは、上記突出量Bと略同じに設定されている。
図3に示すように、基部30の左縁部30aの上端部と、右縁部30bの上端部とを結ぶ直線Eを引いたとき、中央左側リブ33及び中央右側リブ34の上端部は、その直線Eよりも前側に位置するようになっている。中央左側リブ33及び中央右側リブ34の上端部が直線E上に位置するように中央左側リブ33及び中央右側リブ34を形成してもよい。また、左端リブ31及び右端リブ32の上端部は、直線Eよりも後側に位置するようになっている。
図2に示すように、取付部20の先端側部40は、基部30の下縁部から前側へ延びる第1板部41と、第1板部41の前部から下方へ延びる第2板部42とを有している。図4及び図5に示すように、第1板部41は、前側へ向かって下降傾斜しながら延びている。図3に示すように、第1板部41の前側部分は、前端へ行くほど左右方向の寸法が短くなるように形成されている。一方、第1板部41の後縁部は、基部30の湾曲形状に対応するように円弧状に湾曲している。
図2にも示すように、第2板部42は、上下方向に延びている。第2板部42の左縁部42aは、下側へ行くほど右側に位置するように傾斜しており、また、第2板部42の右縁部42bは、下側へ行くほど左側に位置するように傾斜している。したがって、第2板部42は、下側へ行くほど左右方向の寸法が短くなる先細形状である。
第2板部42の前面には、前側リブ43が前方へ突出するように設けられている。前側リブ43の上端部は、第1板部41の下面に連続している。前側リブ43は、下側へ行くほど第2板部42からの突出量が小さくなっている。また、第2板部42の後面には、後側リブ44が後方へ突出するように設けられている。後側リブ44の上端部は、第1板部41の下面に連続している。後側リブ44も、下側へ行くほど第2板部42からの突出量が小さくなっている。尚、前側リブ43及び後側リブ44の少なくとも一方を省略してもよい。
第2板部42の下端部には、円板部45が下方へ突出するように設けられている。円板部45は、左右方向に延びており、シリンダヘッドカバー100に形成された嵌合凹部(嵌合部)101(図4に示す)に挿入された状態で嵌合するようになっている。尚、嵌合凹部101はゴム等の弾性材がシリンダヘッドカバー100に組み付けられることによって形成されている。円板部45の前面及び後面には、上下方向に延びる凹部45a、45bが形成されている。この実施形態では、円板部45としているが、球状部であってもよい。
基部30に形成されている中央左側リブ33及び中央右側リブ34の下部は、第2板部42の後面に連続している。また、第1板部41の左縁部及び右縁部には、それぞれ、下方へ突出して前後方向に延びる左側突条部41a及び右側突条部41bが形成されている。左側突条部41a及び右側突条部41bの後端部は、基部30の後面の上部に連続している。
上記のように構成されたエンジンカバー1は、取付部20の円板部45をシリンダヘッドカバー100の嵌合凹部101に挿入して嵌合させることによってシリンダヘッドカバー100に取り付けられる。この取付状態において、図5に仮想線Fで示すように何らかの物体が上方から衝突してエンジンカバー1の本体部10に対して下方への衝撃力が作用した場合を想定する。衝撃力は取付部20に伝わり、取付部20に対して圧縮方向の力が作用する。このとき、取付部20の先端側部40は、基部30の突出方向と交差する方向に突出しているので、圧縮方向の力によって基部30の上端部が容易に変形して取付部20が倒れることにより、衝撃が有効に吸収される。
また、衝撃が作用した際には、図3に示す左端リブ31及び右端リブ32の上端部の突出量B、Dが、中央左側リブ33及び中央右側リブ34の上端部の突出量A、Cよりも大きいので、左端リブ31及び右端リブ32の上端部の方が、中央左側リブ33及び中央右側リブ34の上端部よりも先に本体部10から破断し始め、その後、取付部20の全体の変形量が大きくなってから、中央左側リブ33及び中央右側リブ34の上端部が本体部10から破断する。これにより、衝撃が段階的に吸収されるので、衝撃吸収性能を高めることができる。
一方、修理やメンテナンス等の際にエンジンカバー1を取り外す場合を想定する。エンジンルームにあるエンジンカバー1を取り外す場合には、作業者は車両の前側に立ち、エンジンカバー1を上方へ引っ張るのであるが、このとき、作業者がエンジンカバー1の前側に位置していることから、作業者から見て手前側に引っ張ることになる(図5の矢印Hで示す方向)。つまり、エンジンカバー1の円板部45をシリンダヘッドカバー100の嵌合凹部101から離脱させる際に引っ張る方向は、斜め前方である。このとき、基部30が、前方に向かって膨らむように湾曲形成されているので、例えば平板状の場合に比べて基部30が変形し難く、このことに加えて、基部30の内面にリブ31〜34が設けられていることによっても基部30が変形し難くなる。よって、取り外しの際にエンジンカバー1の取付部20の破損が抑制される。
以上説明したように、この実施形態1に係るエンジンカバー1の取付構造によれば、取付部20が、板状の基部30と、基部30の突出方向と交差する方向に突出する先端側部40とを備えているので、衝撃が作用したときに有効に衝撃を吸収することができる。また、基部30が、エンジンカバー1の取り外し時に先端側部40を離脱させる際に引っ張る方向に向かって膨らむように湾曲しており、この部分の内面に基部30の突出方向に延びるリブ31〜34を設けたので、取り外しの際にエンジンカバー1の取付部20の破損を抑制することができる。
図6及び図7に示す実施形態1の変形例1のように、左端リブ31及び右端リブ32を省略することもできる。この変形例1では、基部30の上下方向の寸法及び先端側部40の第2板部42の上下方向の寸法が、上記実施形態1のものに比べて短くなっており、このため、左端リブ31及び右端リブ32を省略しても基部30の変形を抑制することができる。
また、図8に示す実施形態1の変形例2のように、先端側部40を基部30から後側へ突出させてもよい。この場合も基部30は、全体として前側へ向かって膨らむように緩やかに湾曲形成された円弧板状となっている。また、先端側部40の第1板部41は、後側へ向かって下降傾斜しながら延びている。この変形例2の場合も有効に衝撃を吸収することができる。
尚、取付部20の構造としては、先端側部40の第1板部41が無くて、第2板部42が基部30と直接交差するように繋がっていてもよい。
(実施形態2)
図9は、本発明の実施形態2に係るエンジンカバー1の断面図である。この実施形態2のエンジンカバー1は、本体部10の構造が実施形態1のものと異なっており、他の部分は実施形態1と同じであるため、以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
この実施形態2では、本体部10とシリンダヘッドカバー100との間の隙間が広くなっている。その隙間が広い場合、取付部20全体が大きくなってしまい、衝撃吸収や破損防止が難しくなることが考えられるが、この実施形態2では、取付部20は実施形態1と同じ大きさにしながら、取付座13を、本体部10の裏面と取付部20との間に設けたものである。
実施形態2の本体部10の下面には、中空状の取付座13が下方へ突出するように設けられている。取付座13は、後側の略全体が開放されていることが好ましい。その理由は、前側が開放されていると、エンジンカバー1の取り外し時に開口部から破損する恐れがあるためである。取付座13の上端部には溝13aが形成されており、この溝13aの形成により、本体部10の上板部11の上面にヒケ等が発生しないようにしている。この取付座13は、上板部11に一体成形されている。
取付座13の下壁部13bに、上記実施形態1と同様な取付部20が一体成形されている。
この実施形態2においても、エンジンカバー1の取り外し時には、該エンジンカバー1を斜め前方に引っ張る。
この実施形態2のエンジンカバー1の取付構造によれば、実施形態1と同様な取付部20を有しているので、衝撃が作用したときに有効に衝撃を吸収することができるとともに、取り外しの際にエンジンカバー1の取付部20の破損を抑制することができる。
(参考例)
図10は、参考例に係るエンジンカバー1の取付構造を示している。この参考例のエンジンカバー1の取付構造は、取付部20の構造及びシリンダヘッドカバー100の構造が実施形態1のものと異なる一方、本体部10の構造は実施形態1のもとの同じである。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
取付部20の基部30は実施形態1のものと同じである。先端側部50は、基部30の下端部から前側へ延びる板部51と、ゴム等からなる弾性部材52とで構成されている。板部51の中央部には、上下方向に貫通する貫通孔51aが形成されている。弾性部材52は、球状部52aと、球状部52aの下側に設けられた挿入筒部52bとを有している。挿入筒部52bの外周面には、板部51の貫通孔51aの周縁部が嵌入する嵌入溝52cが形成されている。この嵌入溝52cに板部51の貫通孔51aの周縁部が嵌入することによって弾性部材52が板部51に固定される。尚、基部30の構成は実施形態1のものと同じであり、図示しないが上下方向に延びるリブを有している。
一方、シリンダヘッドカバー100の上面には、上端部(嵌合部)102aが球状に成形された柱状部102が設けられている。この柱状部102の上端部102aを弾性部材52の挿入筒部52bに挿入して球状部52aの内部まで押し込むことで、弾性部材52が上端部102aに嵌合してエンジンカバー1がシリンダヘッドカバー100に取り付けられる。
この参考例においても、エンジンカバー1の取り外し時に柱状部102の上端部102aから弾性部材52を離脱させる際には、エンジンカバー1を斜め前方に引っ張る。
この参考例のエンジンカバー1の取付構造によれば、衝撃が作用したときには、板部51の弾性部材52に加わった衝撃の方向と、基部30の突出方向とが交差する方向となっているので、取付部20の基部30の上端部が容易に切断されて倒れることにより衝撃を吸収することができる。また、取り外しの際にはエンジンカバー1の取付部20の破損を抑制することができる。
尚、上記実施形態1、2では、樹脂成形体がエンジンカバー1である場合について説明したが、これに限らず、樹脂成形体が例えば自動車の内装材や外装材等であってもよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る樹脂成形体の取付構造は、例えば、自動車のエンジンカバーや内装材を取り付ける場合に使用することができる。
1 樹脂成形体(樹脂成形体)
10 本体部
20 取付部
30 基部
31 左端リブ(第1リブ)
32 右端リブ(第1リブ)
33 中央左側リブ(第2リブ)
34 中央右側リブ(第2リブ)
40、50 先端側部
100 シリンダヘッドカバー
101 嵌合凹部(嵌合部)
102a 上端部(嵌合部)

Claims (2)

  1. 所定の部材(100)を覆うように形成された本体部(10)と、該本体部(10)における上記所定の部材(100)側の面に一体成形された取付部(20)とを有する樹脂成形体(1)を上記所定の部材(100)に取り付ける樹脂成形体(1)の取付構造において、
    上記取付部(20)は、上記本体部(10)における上記所定の部材(100)側の面から突出する板状の基部(30)と、該基部(30)の突出方向先端部から該突出方向と交差する方向に突出し、突出方向先端側へ行くほど上記本体部(10)から離れるように形成された先端側部(40)とを備え、
    上記先端側部(40)は、上記所定の部材(100)に設けられた嵌合部(101、102a)に嵌合するように構成され、
    上記基部(30)は、上記先端側部(40)の上記基部(30)からの突出方向に向かって膨らむように湾曲形成され、
    上記基部(30)における上記先端側部(40)の上記基部(30)からの突出方向先端側の反対側に位置する面には、該基部(30)の突出方向に延びるリブが上記先端側部(40)から上記本体部(10)まで連続して延びるように設けられていることを特徴とする樹脂成形体(1)の取付構造。
  2. 請求項1に記載の樹脂成形体(1)の取付構造において、
    上記本体部(10)には、上記先端側部(40)の上記基部(30)からの突出方向とは反対側に開放する取付座(13)が設けられ、
    上記取付座(13)に上記取付部(20)が一体成形されていることを特徴とする樹脂成形体(1)の取付構造。
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