(実施例1)
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例1は、マンション等の集合住宅に設置されるインターホンシステムに関するが、来訪者と居住者とが1対1で会話した後に解錠することを目的としたインターホンに追加した機能に関する。ここでは、追加した機能に着目して、管理システムと呼ぶ。管理システムにおける追加の機能は、例えば、来訪者が集合住宅に来訪する場合に使用される。前述のごとく、来訪者は2種類のいずれかに分類される。1種類目の来訪者(以下、「第1種来訪者」という)は、集合住宅に含まれた複数の住戸のうちの少なくとも1つを訪れる来訪者であり、2種類目の来訪者(以下、第2種来訪者」という)は、集合住宅に含まれた複数の住戸のいずれも訪れず、共用部等に移動する来訪者である。第1来訪者の一例は、配達員であり、第2種来訪者の一例は、清掃員、点検員である。なお、清掃員や点検員が、住戸にも訪問する場合、それらは、第1種来訪者に分類される。
このような2種類の来訪者が来訪する集合住宅において、各住戸の居住者にとっては次のような課題が存在する。第1種来訪者である配達員は、通常、まとめて複数の荷物を持ち、連続して各住戸に配達していくので、実際にどのくらいの時間で荷物が配達されるのか分からず、居住者にとっては不安である。また、配達員が、1つの住戸の居住者にだけオートロック解除を依頼する場合、他の住戸の居住者は、オートロック解除を操作していないにも関わらず、住戸前に配達員が来ていることに対して不信感を抱く。また、第2種来訪者である清掃員による集合住宅の共用部の清掃作業、第2種来訪者である点検員による点検作業がどの程度進んでおり、現在どこで作業をしているかが分からないので、居住者にとっては不安である。
このような状況に対応するために、本実施例に係る管理システムでは、集合住宅において、配達や清掃、点検などの作業の進捗状況に関する情報を取得し、居住者に伝達する。また、来訪者が第1種来訪者であるか、第2種来訪者であるかに応じて、集合住宅内の移動範囲が異なるので、ここでは、来訪者の種類に応じた進捗状況を取得する。特に、実施例1では、来訪者が第1種来訪者である場合を説明する。
図1は、本発明の実施例1に係る管理システム100の構成を示す。管理システム100は、ロビーインターホン10、制御装置12、住戸端末16と総称される第1住戸端末16a、第2住戸端末16b、第3住戸端末16c、第N住戸端末16n、ドアホン18と総称される第1ドアホン18a、第2ドアホン18b、第3ドアホン18c、第Nドアホン18n、管理室端末20、カメラ22と総称される第1カメラ22a、第2カメラ22b、第3カメラ22c、第4カメラ22d、第Mカメラ22m、GW(GateWay)装置30、ルータ32、インターネット34、サーバ装置28を含む。また、制御装置12は、管理装置40を含む。
集合住宅内には、住戸14と総称される第1住戸14a、第2住戸14b、第3住戸14c、第N住戸14nが含まれる。第1住戸14aには、第1住戸端末16a、第1ドアホン18aが設置され、第2住戸14bには、第2住戸端末16b、第2ドアホン18bが設置され、第3住戸14cには、第3住戸端末16c、第3ドアホン18cが設置され、第N住戸14nには、第N住戸端末16n、第Nドアホン18nが設置される。
管理システム100は、例えば、集合住宅内に設置される。ここでは、管理システム100のうち、従来のインターホンシステムに対応した部分をまず説明する。ロビーインターホン10は、ロビーに設置されたインターホンであり、第1カメラ22aを接続する。
なお、第1カメラ22aがロビーインターホン10に設けられていてもよい。ロビーインターホン10に備えられたボタンは、来訪者が集合住宅内に入る際に押されるとともに、第1カメラ22aは、来訪者を撮像する。ロビーインターホン10は、共用部幹線24を介して制御装置12に接続され、制御装置12は、占有幹線26を介して複数の住戸端末16のそれぞれに接続される。
制御装置12は、機械室や管理人室などの共用スペースに設置され、ロビーインターホン10と住戸端末16との間の信号を中継する。共用部幹線24、占有幹線26は、ロビーインターホン10からの呼出信号、住戸端末16からの応答信号等を伝送するための伝送路である。共用部幹線24、占有幹線26には、第1カメラ22aにおいて撮影された来訪者の映像信号、ロビーインターホン10と住戸端末16から出力される来訪者の音声信号、居住者の音声信号も伝送する。
住戸端末16は、住戸14内に設置されており、住宅情報盤、住戸機、居室親機、住宅親機とも呼ばれる。また、住戸端末16には、住戸14の玄関の外側に設置されたドアホン18が接続される。ドアホン18は、ドアインターホン、居室子機とも呼ばれる。ドアホン18には、呼出ボタンが設けられており、呼出ボタンが押し下げられると、呼出信号を住戸端末16に出力する。住戸端末16は、ロビーインターホン10あるいはドアホン18からの呼出信号を入力すると、居住者の呼出を実行する。それに応じて、ロビーインターホン10あるいはドアホン18と、住戸端末16との通話が可能になる。また、ドアホン18には撮像部が備えられており、撮像部は、呼出ボタンが押し下げられた場合に、来訪者を撮像する。第1カメラ22aあるいは撮像部において撮像された映像は、住戸端末16に備えられた表示部に表示される。そのため、居住者は、住戸端末16の表示部に表示された映像を見ることによって、来訪者を確認する。
管理室端末20は、制御装置12に接続されるとともに、管理人室に設置される。また、管理室端末20は、共用親機とも呼ばれる。管理室端末20は、集合住宅の管理人によって、例えば、制御装置12の設定を確認したり、制御装置12の設定を行ったりするために使用される。制御装置12は、従来のインターホンシステムに対応した構成に加えて、管理装置40を含む。管理装置40は、占有幹線26を介して複数の住戸端末16に接続される。管理装置40での処理、管理システム100に対応したロビーインターホン10、住戸端末16での処理については、後述する。
なお、図1において、GW装置30は、制御装置12に接続され、ルータ32は、GW装置30に接続され、サーバ装置28は、インターネット34を介してルータ32に接続される。GW装置30、ルータ32、インターネット34は公知の技術でよいので、ここではこれらの説明を省略する。さらに、管理システム100における共用部等には、第2カメラ22b、第3カメラ22c、第4カメラ22d、第Mカメラ22mが配置される。共用部は、エレベータホール等である。これらのカメラ22は、ドアホン18に備えられた撮像部によって撮像できない場所を撮像するために設置される。
図2は、住戸端末16およびドアホン18の構成を示す。住戸端末16は、処理部70、通信部72、制御部74、操作部76を含み、処理部70は、IF部78、表示部82、マイク84、スピーカ86を含む。ドアホン18は、処理部50、呼出ボタン52、通信部54を含み、処理部50は、IF部56、撮像部58、マイク60、スピーカ62を含む。
ドアホン18の呼出ボタン52は、来訪者の操作を受けつけるためのユーザインタフェースである。呼出ボタン52が来訪者によって押し下げられると、呼出ボタン52は、呼出信号を住戸端末16に出力する。また、呼出ボタン52が来訪者によって押し下げられると、処理部50が動作する。
撮像部58は、来訪者を撮影するためのものであり、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ等の固体撮像素子を備える。当該固体撮像素子は光電変換した映像信号をIF部56に出力する。IF部56は、撮像部58からの映像信号に対して種々の信号処理を実行する。種々の信号処理は、例えば、映像信号の露出を制御する露出制御処理、映像信号の色バランスを制御する色バランス制御処理、映像信号の階調特性を制御する階調特性制御処理、映像信号の輪郭強調度合いを制御する輪郭強調制御処理を含む。IF部56は、信号処理を実行した映像信号(以下、これもまた「映像信号」という)を通信部54に出力し、通信部54は、映像信号を住戸端末16に送信する。
マイク60とスピーカ62は、来訪者が居住者と通話するためのユーザインタフェースである。マイク60は来訪者の声を集音し、電気信号に変換してIF部56に出力する。スピーカ62は、IF部56からの電気信号を再生して音声出力する。IF部56は、マイク60からの電気信号を受けつけ、これを住戸端末16に伝送するための形式の信号(以下、「音声信号」という)に変換する。IF部56は、音声信号を通信部54に出力し、通信部54は、音声信号を住戸端末16に送信する。一方、通信部54は、住戸端末16において生成された音声信号を受信し、IF部56は、音声信号を電気信号に変換する。IF部56は、電気信号をスピーカ62に出力する。
住戸端末16の通信部72は、ドアホン18との通信を実行するとともに、占有幹線26を介して図示しないロビーインターホン10との通信も実行する。通信部72は、ドアホン18からの呼出信号、あるいはロビーインターホン10からの呼出信号を受信する。通信部72は、受信した呼出信号を制御部74に出力する。制御部74は、呼出信号を受信すると、居住者の呼出を実行するとともに、処理部70を動作させる。
通信部72は、ドアホン18からの映像信号、あるいはロビーインターホン10からの映像信号を受信し、映像信号をIF部78に出力する。また、通信部72は、ドアホン18からの音声信号、あるいはロビーインターホン10からの音声信号を受信し、音声信号をIF部78に出力する。さらに、通信部72は、IF部78からの音声信号を入力し、音声信号をドアホン18あるいはロビーインターホン10に送信する。
ここで、ドアホン18からの呼出信号は、占有幹線26を介して、図示しない管理装置40へ出力されるとともに、ロビーインターホン10からの呼出信号も、図示しない共用部幹線24を介して管理装置40へ出力される。また、ドアホン18からの映像信号は、占有幹線26を介して管理装置40へ出力されるとともに、第1カメラ22aにおいて撮像されたロビーインターホン10からの映像信号も、共用部幹線24を介して管理装置40へ出力される。さらに、ドアホン18からの音声信号は、占有幹線26を介して管理装置40へ出力されるとともに、ロビーインターホン10からの音声信号も、共用部幹線24を介して管理装置40へ出力される。これらの「呼出信号」、「映像信号」、「音声信号」は、それぞれ「呼出信号」、「映像信号」、「音声信号」と総称される場合もある。
IF部78、マイク84、スピーカ86は、IF部56、マイク60、スピーカ62と同様の処理を実行する。表示部82は、IF部78からの映像信号を入力し、映像信号を映像として表示する。そのため、表示部82は、撮像部58あるいは図示しない第1カメラ22aにおいて撮像された映像を表示可能である。
操作部76は、制御部74による呼出がなされた後、居住者が応答する際に押し下げられるボタンである。操作部76は、ロビーの鍵を解錠するための解錠ボタンであってもよい。操作部76が押し下げられると、制御部74は、応答信号をロビーインターホン10あるいはドアホン18に送信する。また、応答信号は、管理装置40にも送信される。さらに、制御部74は、通信部72、占有幹線26を介して解錠信号を送信してもよい。なお、操作部76は、タッチパネル式の入力装置であってもよい。
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ハードウエアとソフトウエアの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図3は、管理装置40の構成を示す。管理装置40は、第1取得部110、第2取得部112、出力部114を含む。第2取得部112は、呼出信号検出部116、映像信号検出部118、応答信号検出部120、音声信号検出部122、完了信号検出部124、判定部126を含む。
第1取得部110は、図示しないサーバ装置28から、作業の予定の情報(以下、「作業予定情報」という)を取得する。作業予定情報は、集合住宅での作業を実行する前に予め作成し、かつサーバ装置28に記憶しておくべき情報であり、電子データである。作業予定情報は、集合住宅に来訪する来訪者、例えば配達員が作成してもよいし、来訪者が所属する会社の職員、例えば配達会社の職員が作成してもよい。作業予定情報には、複数の住戸端末16が設置された施設における作業の種類の情報と、作業の種類の情報に対応した作業の内容の情報とが少なくとも含まれる。ここでは、図4を使用しながら、作業予定情報を具体的に説明する。
図4は、第1取得部110において取得される作業の予定の情報を示す。図示のごとく、作業の種類の情報として、「配達」が示される。この「配達」は、住戸端末16が設定された住戸14を訪問する作業のうちの1つであり、前述の第1種来訪者による作業である。ここでは、配達を実行する会社、つまり配達員が所属する会社である配達会社が「会社A」として示される。このような訪問者が所属する会社の情報は含まれていなくてもよい。また、作業の内容の情報として、「訪問すべき住戸14」である第1住戸14aから第10住戸14jが示されている。これは、作業の対象となっている場所に関する情報ともいえる。さらに、作業の内容の情報として、各住戸14を訪問する予定時刻も含まれており、これは、作業の実施予定時刻ともいえる。なお、予定時刻は含まれていなくてもよい。作業予定情報では、作業の進捗の情報が「作業未実行」として示されるが、この情報はデフォルトで入力される。図3に戻る。第1取得部110は、作業予定情報を第2取得部112に出力する。
第2取得部112は、第1取得部110から、作業予定情報を入力する。第2取得部112は、作業予定情報に含まれた作業の内容の情報に対する作業の進捗の情報を取得する。ここで、作業の進捗の情報は、作業予定情報に含まれた作業の種類の情報に応じた項目によって示される。作業の種類の情報が、前述のごとく、住戸端末16が設定された住戸14を訪問する作業を示している場合、作業の進捗の情報は、訪問すべき住戸14ごとに、作業完了、作業中止、作業未実行の3つの項目のいずれかによって示される。以下では、作業の進捗の情報の取得について具体的に説明する。
呼出信号検出部116は、ロビーインターホン10からの呼出信号、ドアホン18からの呼出信号を受けつける。前述のごとく、ロビーインターホン10からの呼出信号は、ロビーインターホン10の操作によって出力され、ドアホン18からの呼出信号は、ドアホン18の操作によって出力される。これらの呼出信号には、呼出の対象となる住戸14を識別するための番号(以下、「住戸番号」という)が含まれている。呼出信号検出部116は、呼出信号を受けつけた場合、呼出信号の検出結果と住戸番号との組合せを判定部126に出力する。
映像信号検出部118は、ドアホン18からの映像信号を受けつけるとともに、ロビーインターホン10からの映像信号を受けつける。ロビーインターホン10からの映像信号は、第1カメラ22aにおいて撮像された映像信号であり、第1カメラ22aからの映像信号ともいえる。また、映像信号検出部118は、第2カメラ22bからの映像信号、・・・、第Mカメラ22mからの映像信号を受けつけてもよい。これらの映像信号には、生成した装置を識別するための番号(以下、「カメラ番号」という)が含まれている。カメラ番号は、第1カメラ22a、第2カメラ22b、・・・、第Mカメラ22mのそれぞれに対応して付与されるとともに、各住戸端末16の撮像部58のそれぞれにも対応して付与される。映像信号検出部118は、映像信号を受けつけた場合、映像信号とカメラ番号との組合せを判定部126に出力する。
応答信号検出部120は、住戸端末16からの応答信号を受けつける。前述のごとく、応答信号は、住戸端末16の操作によって出力される。これらの応答信号には、出力した住戸端末16を識別するための番号(以下、これもまた「住戸番号」という)が含まれている。住戸番号は、住戸端末16が設置された住戸14を示す番号である。応答信号検出部120は、応答信号を受けつけた場合、応答信号の検出結果と住戸番号との組合せを判定部126に出力する。
音声信号検出部122は、ロビーインターホン10からの音声信号、住戸端末16からの音声信号、ドアホン18からの音声信号を受けつける。これらの音声信号には、発話側を識別するための番号(以下、「発話側番号」という)と、受話側を識別するための番号(以下、「受話側番号」という)が含まれている。例えば、ロビーインターホン10から住戸端末16に向かう音声信号の場合、発話側番号が、ロビーインターホン10に付与された番号であり、受話側番号が、住戸端末16が設置された住戸14の住戸番号となる。音声信号には、居住者と来訪者との会話が含まれているので、発話側番号と受話側番号との一方が住戸番号になる。音声信号検出部122は、音声信号から住戸番号を抽出する。音声信号検出部122は、音声信号と住戸番号との組合せを判定部126に出力する。
完了信号検出部124は、住戸端末16からの完了信号を受けつける。完了信号とは、配達員による居住者への配達が完了したことを示すための信号であり、これは、居住者が配達員から品物を受けとり、住戸端末16を操作することによって、住戸端末16から送信される信号である。完了信号には、送信元になる住戸端末16が備えられた住戸14の「住戸番号」が含まれている。完了信号検出部124は、完了信号を受けつけた場合、完了信号の検出結果と住戸番号との組合せを判定部126に出力する。
判定部126は、第1取得部110からの作業予定情報を受けつけるとともに、呼出信号検出部116〜完了信号検出部124からの情報を受けつけることによって、作業の進捗を判定する。判定部126は、作業予定情報を参照することによって、作業の種類の情報を把握する。ここでは、前述のごとく、作業の種類の情報が、住戸端末16が設定された住戸14を訪問する作業であることを把握する。ここでは、作業の種類の情報が、住戸端末16が設定された住戸14を訪問する作業である場合に、判定部126においてなされる処理を説明する。
判定部126は、作業の内容の情報に示された最初の予定時刻を取得する。ここでは、「15時30分」を取得する。また、判定部126は、作業の内容の情報に示された「訪問すべき住戸14」の番号も取得する。ここでは、最初に訪問予定の第1住戸端末16aの住戸番号を取得するが、他の住戸14の住戸番号も取得してもよい。判定部126は、取得した予定時刻よりも、所定の時間、例えば30分前になると、作業予定情報に示された会社Aの配達員の操作によってロビーインターホン10が呼出信号を送信することを待機する。
ロビーインターホン10からの呼出信号を呼出信号検出部116が受信した場合に、判定部126は、呼出信号に含まれた住戸番号を確認する。住戸番号が、既に取得した住戸番号である場合に、判定部126は、映像信号検出部118において受信した映像信号であって、かつ第1カメラ22aにおいて撮像した映像信号を受けつける。判定部126は、受けつけた映像信号に対する画像認識処理を実行して、映像信号の中に、会社Aのロゴマーク、社名が存在するかを探索する。なお、画像認識処理には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。会社Aのロゴマークあるいは社名を映像信号から検出した場合、判定部126は、集合住宅のロビーに配達員が到着したことを認識する。判定部126は、配達員の到着を認識すると、作業の内容の情報に含まれた複数の住戸14のそれぞれに含まれた住戸端末16に、「配達員の到着」を通知する。当該通知は、出力部114が占有幹線26を介して通知信号を各住戸端末16に送信することによってなされる。
図5(a)−(d)は、表示部82に表示される画面を示す。図5(a)は、通知信号を受信した住戸端末16の表示部82に表示される画面を示す。図示のごとく、「配達が来たこと」、「配達の予定時刻」が示されるとともに、現在、配達員がロビーにいることが示される。ここでは、作業の内容の情報に示された各住戸14が示されずに、「1階」のような階数だけが示されているが、各住戸14の番号が示されてもよい。図5(b)−(d)については後述し、図4に戻る。
判定部126は、集合住宅のロビーに配達員が到着したことを認識すると、各住戸14に対する配達員の作業の進捗を判定する。ここでは、判定の処理を説明するために、図6を説明する。図6は、判定部126において記憶されるテーブルのデータ構造を示す。このテーブルは、1つの住戸14に対する進捗を判定するために使用される。呼出信号検出部116が、所定の住戸14に設置されたドアホン18からの呼出信号を検出しない場合、判定部126は、当該住戸14に配達員が未訪問の状態であると判定する。
未訪問の状態において、呼出信号検出部116が、1つの住戸14に設置されたドアホン18からの呼出信号を検出した場合、当該ドアホン18の撮像部において撮像した映像信号を映像信号検出部118が受信する。判定部126は、当該映像信号に対して前述の画像認識処理を実行して、映像信号の中に、会社Aのロゴマーク、社名が存在するかを探索する。存在する場合、判定部126は、当該住戸14に配達員が訪問中の状態であると判定する。つまり、このような場合、状態が、「未訪問」から「訪問中」に進んだといえる。一方、映像信号の中に、会社Aのロゴマーク、社名が存在しない場合、判定部126は、状態を「作業未実行」のままに留める。
訪問中の状態において、応答信号検出部120が、当該住戸14に設置された住戸端末16からの応答信号を検出した場合、判定部126は、作業員からの呼出に、当該住戸14の居住者が応答中の状態であると判定する。つまり、このような場合、状態が、「訪問中」から「応答中」に進んだといえる。一方、応答信号検出部120が、当該住戸14に設置された住戸端末16からの応答信号を検出しない場合、判定部126は、状態を「訪問中」のままに留める。
応答中の状態において、音声信号検出部122が、当該住戸14に設置された住戸端末16とドアホン18との間の会話を含んだ音声信号を検出する。検出は、音声信号に含まれた住戸番号を確認することによってなされる。判定部126は、音声信号に対して音声認識処理を実行して、会話の中に、配達会社A、配達員が配達に来たこと、居住者が品物を受けとったことに関する内容が含まれているかを探索する。このような音声認識処理には公知の技術が使用されればよいが、例えば、これらの内容に関連したキーワードを予め登録しておき、会話の中にキーワードが含まれているかが検出される。判定部126は、検出したキーワードを記憶するとともに、状態を「応答中」のままに留める。
応答中の状態において、完了信号検出部124が、当該住戸14に設置された住戸端末16からの完了信号を検出する。完了信号を検出した場合、判定部126は、住戸14への配達が完了した状態であると判定する。判定部126は、1つの住戸14に対する進捗の判定処理を開始してから所定期間が経過した場合、あるいは状態が完了と判定された場合、1つの住戸14に対する状態の判定を終了する。つまり、状態の判定の終了時点において、状態は、「未訪問」、「訪問中」、「応答中」、「完了」のいずれかとされている。判定部126は、状態の判定を終了すると、それに続いて進捗の判定を実行する。
判定部126は、状態が未訪問であれば、進捗を「作業未実行」であると判定する。また、判定部126は、状態が訪問中であれば、進捗を「作業中止」であると判定する。判定部126は、状態が応答中であり、かつ居住者が品物を受けとったことに関するキーワードが音声信号に含まれていなければ、進捗を「作業中止」であると判定する。判定部126は、状態が応答中であり、かつ居住者が品物を受けとったことに関するキーワードが音声信号に含まれていれば、進捗を「作業完了」であると判定する。判定部126は、状態が完了であれば、進捗を「作業完了」であると判定する。
このような進捗の判定は、各住戸14に対してなされる。判定部126は、判定の結果をもとに、作業の進捗の情報を更新する。図7は、判定部126において生成される作業の進捗の情報を示す。これは、進捗の部分以外は、作業予定情報と同様に示される。判定部126は、第1住戸14aから第4住戸14dに対する判定処理を終了しており、第1住戸14a、第2住戸14b、第4住戸14dを作業完了と判定し、第3住戸14cを作業中止と判定する。図4に戻る。判定部126は、適宜、例えば、1つの住戸14に対する進捗を判定するごとに、図7に示された作業の進捗の情報が含まれた情報(以下、「作業情報」という)を出力部114に出力する。作業情報には、作業の進捗の情報とともに、作業予定情報と同様の作業の種類の情報と作業の内容の情報が含まれる。
出力部114は、第2取得部112からの作業情報を入力すると、占有幹線26を介して住戸端末16に作業情報を出力する。ここで、作業情報の宛先となる住戸端末16は、作業情報に含まれた住戸14に設置されている住戸端末16である。このように、出力部114は、第1取得部110において取得した作業の種類の情報と作業の内容の情報とを出力するとともに、第2取得部112において取得した作業の進捗の情報を出力する。
住戸端末16の表示部82は、図5(a)に示された画面を表示した後、管理装置40からの作業情報を入力すると、画面を更新する。図5(b)は、入力した作業情報をもとに生成した画面を示す。図5(a)と同様に、「配達が来たこと」、「配達の予定時刻」が示されるとともに、現在、「1階」にいるという作業の進捗が示される。住戸端末16のIF部78は、作業情報を入力した場合、作業完了か、作業中止かにかかわらず、配達員が訪問した最後の住戸14あるいは次に訪問すべき住戸14を特定する。図7の場合、配達員が訪問した最後の住戸14が第4住戸14dであり、配達員が次に訪問すべき住戸14が第5住戸14eである。
IF部78は、特定した住戸14のいずれかが配置された階数を選択し、選択した階数を画面上に示す。ここでは、第1住戸14aから第5住戸14eが1階に配置され、第6住戸14fから第10住戸14jが2階に配置される。前述の第4住戸14dと第5住戸14eはいずれも1階なので、図5(a)では「1階」にいることが示される。なお、前述のごとく、「1階」のような階数だけが示されているが、各住戸14の番号が示されてもよい。このような作業の進捗は、スピーカ86から音声として出力されてもよい。
図5(c)は、図5(b)よりも後に表示される画面を示す。これは、図5(b)と比較して、配達員がいる階が異なっている。このように、作業の進捗に応じて、表示態様が変えられる。図5(d)は、住戸端末16が設置された住戸14に配達員が到着したときに表示される。この画面は、本住戸14の前に訪問予定の住戸14に配達員が訪問したことが示された作業情報をIF部78が受けつけた場合に生成される。図5(d)に示された「はい」が居住者によって選択された場合、住戸端末16は、完了信号を管理装置40に送信する。なお、居住者による選択は、住戸端末16の操作部76を操作することによってなされる。
以上の構成による管理システム100の動作を説明する。図8は、判定部126における判定手順を示すフローチャートである。呼出信号があり(S10のY)、映像信号に配達員が映っており(S12のY)、応答信号があり(S14のY)、音声信号に品物を受けとった内容が含まれているか、完了信号がある場合(S16のY)、判定部126は作業完了と判定する(S18)。応答信号がない(S14のN)場合、あるいは音声信号に品物を受けとった内容が含まれていないか、あるいは完了信号がない場合(S16のN)、判定部126は作業中止と判定する(S20)。呼出信号がない場合(S10のN)、あるいは映像信号に配達員が映っていない場合(S12のN)、判定部126は作業未実行と判定する(S22)。
本発明の実施例によれば、作業の内容の情報に対する作業の進捗の情報であって、かつ作業の種類の情報に応じた項目によって示される作業の進捗の情報を通知するので、来訪者の種類に応じた作業の状況を通知できる。また、来訪者の種類に応じた作業の状況が通知されるので、来訪者の種類に応じた行動をとることができる。また、来訪者の種類に応じた行動をとるので、居住者の利便性を向上できる。また、作業の種類の情報が、住戸端末が設定された住戸を訪問する作業である場合、作業の内容の情報では、訪問すべき住戸が示されているので、来訪者が第1種来訪者である場合に、進捗を管理するために必要な情報を取得できる。
また、作業の進捗の情報は、訪問すべき住戸ごとに、作業完了、作業中止、作業未実行の3つの項目のいずれかによって示されるので、住戸端末が設定された住戸を訪問する作業に対して取り得る進捗を管理できる。また、住戸端末が設定された住戸を訪問する作業に対して取り得る進捗が管理されるので、居住者に必要な情報を提供できる。また、居住者は、配達の作業の進捗状況を把握することができ、いつ頃作業が終わるのかということに対する不安を低減できる。
本発明の一態様の概要は、次の通りである。本発明のある態様の管理装置40は、複数の住戸端末16が設置された施設における作業の種類の情報と、作業の種類の情報に対応した作業の内容の情報とを取得する第1取得部110と、第1取得部110において取得した作業の内容の情報に対する作業の進捗の情報であって、かつ第1取得部110において取得した作業の種類の情報に応じた項目によって示される作業の進捗の情報を取得する第2取得部112と、第1取得部110において取得した作業の種類の情報と作業の内容の情報とを出力するとともに、第2取得部112において取得した作業の進捗の情報を出力する出力部114と、を備える。
第1取得部110において取得した作業の種類の情報では、住戸端末16が設定された住戸を訪問する作業が示され、第1取得部110において取得した作業の内容の情報では、訪問すべき住戸が示されていてもよい。
第2取得部112において取得した作業の進捗の情報は、訪問すべき住戸ごとに、作業完了、作業中止、作業未実行の3つの項目のいずれかによって示されてもよい。
本発明の別の態様は、管理システム100である。この管理システム100は、複数の住戸端末16と、複数の住戸端末16に接続される管理装置40とを備える。管理装置40は、複数の住戸端末16が設置された施設における作業の種類の情報と、作業の種類の情報に対応した作業の内容の情報とを取得する第1取得部110と、第1取得部110において取得した作業の内容の情報に対する作業の進捗の情報であって、かつ第1取得部110において取得した作業の種類の情報に応じた項目によって示される作業の進捗の情報を取得する第2取得部112と、第1取得部110において取得した作業の種類の情報と作業の内容の情報とを出力するとともに、第2取得部112において取得した作業の進捗の情報を出力する出力部114と、を備える。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2は、実施例1と同様に、マンション等の集合住宅に設置されるインターホンシステムにおいて、来訪者と居住者とが1対1で会話した後に解錠することを目的としたインターホンに追加した機能に関する。実施例1では、来訪者が第1種来訪者である場合を説明したが、実施例2では、来訪者が第2種来訪者である場合を説明する。実施例2に係る管理システム100、住戸端末16、管理装置40は、図1から図3と同様のタイプである。ここでは、差異を中心に説明する。
図3の第1取得部110は、これまでと同様に、図示しないサーバ装置28から作業予定情報を取得する。なお、作業予定情報に含まれる内容がこれまでとは異なる。図9は、本発明の実施例2に係る第1取得部110において取得される作業の予定の情報を示す。図示のごとく、作業の種類の情報として、「清掃」が示される。この「清掃」は、住戸端末16が設定された住戸14の訪問が不要である作業のうちの1つであり、前述の第2種来訪者による作業である。ここでは、清掃を実行する会社、つまり清掃員が所属する会社である清掃会社が「会社B」として示される。このような訪問者が所属する会社の情報は含まれていなくてもよい。
第1取得部110において取得した作業の内容の情報では、住戸14とは異なった作業の場所が示されている。また、作業の内容の情報として、「住戸14とは異なった作業の場所」であるロビー、1Fエレベータホール、第1住戸14a前、・・・、第20住戸14t前が示されている。ここでは、これらの場所を説明するために、図10を使用する。
図10は、本発明の実施例2に係る管理システム100が設置される施設内の配置を示す平面図である。これは、施設である集合住宅の1階の配置図である。前述のごとく、第1住戸14aから第5住戸14eが配置されており、それらの前にわたって廊下146が配置される。さらに、廊下146につながったエレベータホール142が配置されるとともに、エレベータホール142にはロビー140、EV144がつながっている。また、廊下146において、第1住戸14a前、第3住戸14c前、第5住戸14e前が配置される。ここで、第1住戸14a前とは、第1住戸14aに設置されたドアホン18に備えられた撮像部58によって撮像可能な範囲として規定される。第3住戸14c前、第5住戸14e前も同様に規定されている。
ロビー140には第1カメラ22aが設置され、エレベータホール142には第2カメラ22bが設置される。第1カメラ22aはロビー140を撮像可能であり、第2カメラ22bはエレベータホール142を撮像可能である。そのため、前述の「住戸14とは異なった作業の場所」は、カメラ22、撮像部58のいずれかによって撮像される。なお、2階から4階も同様である。ここで、図9における第11住戸14kから第15住戸14oは3階に配置され、第16住戸14pから第20住戸14tは4階に配置される。図9に戻る。
さらに、作業の内容の情報として、各場所を訪問する予定時刻も含まれており、これは、作業の実施予定時刻ともいえる。なお、予定時刻は含まれていなくてもよい。作業予定情報では、作業の進捗の情報が「作業未実行」として示されるが、この情報はデフォルトで入力される。図3に戻る。第1取得部110は、作業予定情報を第2取得部112に出力する。
第2取得部112は、第1取得部110から、作業予定情報を入力する。第2取得部112は、作業予定情報に含まれた作業の内容の情報に対する作業の進捗の情報を取得する。作業の種類の情報が、前述のごとく、住戸端末16が設定された住戸14の訪問が不要である作業を示している場合、作業の進捗の情報は、作業すべき場所ごとに、作業完了、作業未実行の2つの項目のいずれかによって示される。以下では、作業の進捗の情報の取得について具体的に説明する。
呼出信号検出部116から完了信号検出部124は、これまでと同様の処理を実行する。なお、ここでは、住戸端末16が設定された住戸14の訪問が不要である作業を説明の対象とするので、応答信号検出部120、音声信号検出部122、完了信号検出部124は省略されてもよい。映像信号検出部118は、ドアホン18からの映像信号を受けつけるとともに、カメラ22からの映像信号を受けつける。前述のごとく、ドアホン18の撮像部58、カメラ22は、カメラ番号で特定される。また、「住戸14とは異なった作業の場所」は、カメラ22、撮像部58のいずれかによって撮像されるので、「住戸14とは異なった作業の場所」に対する映像信号は、いずれもカメラ番号で識別可能である。
判定部126は、第1取得部110からの作業予定情報を受けつけるとともに、呼出信号検出部116、映像信号検出部118からの情報を受けつけることによって、作業の進捗を判定する。判定部126は、作業予定情報を参照することによって、作業の種類の情報が、住戸端末16が設定された住戸14の訪問が不要である作業であることを把握する。ここでは、作業の種類の情報が、住戸端末16が設定された住戸14の訪問が不要である作業である場合に、判定部126においてなされる処理を説明する。
判定部126は、作業の内容の情報に示された最初の予定時刻を取得する。ここでは、「12時00分」を取得する。判定部126は、取得した予定時刻よりも、所定の時間、例えば30分前になると、作業予定情報に示された会社Bの清掃員の操作によってロビーインターホン10が呼出信号を送信することを待機する。
ロビーインターホン10からの呼出信号を呼出信号検出部116が受信した場合に、判定部126は、映像信号検出部118において受信した映像信号であって、かつ第1カメラ22aにおいて撮像した映像信号を受けつける。判定部126は、受けつけた映像信号に対する画像認識処理を実行して、映像信号の中に、会社Bのロゴマーク、社名が存在するかを探索する。会社Bのロゴマークあるいは社名を映像信号から検出した場合、判定部126は、集合住宅のロビーに清掃員が到着したことを認識する。判定部126は、配達員の到着を認識すると、集合住宅における複数の住戸14のそれぞれに含まれた住戸端末16に、「清掃員の到着」を通知する。当該通知は、出力部114が占有幹線26を介して各住戸端末16に通知信号を送信することによってなされる。
図11(a)−(b)は、本発明の実施例2に係る表示部82に表示される画面を示す。図11(a)は、通知信号を受信した住戸端末16の表示部82に表示される画面を示す。図示のごとく、「清掃中であること」が示されるとともに、現在、清掃員がロビーにいることが示される。図11(b)については後述し、図3に戻る。
判定部126は、集合住宅のロビーに清掃員が到着したことを認識すると、各場所に対する清掃員の作業の進捗を判定する。映像信号検出部118が映像信号を受信した場合、判定部126は、映像信号に対するカメラ番号を取得する。また、判定部126は、当該映像信号に対して画像認識処理を実行して、映像信号の中に、会社Bのロゴマーク、社名が存在するかを探索する。映像信号の中に、会社Bのロゴマーク、社名が存在する場合、判定部126は、カメラ番号に対応した場所に清掃員がいる状態であると判定する。つまり、このような場合、当該場所における状態が、「いない」から「いる」に進んだといえる。一方、映像信号の中に、会社Bのロゴマーク、社名が存在しない場合、判定部126は、状態を「いない」のままに留める。なお、判定部126において、「いる」状態は「いない」状態に戻されない。また、状態は進捗と1対1で対応づけられており、状態「いない」は進捗「作業未実行」に対応し、状態「いる」は進捗「作業完了」に対応する。そのため、判定部126は、状態をもとに進捗を判定する。
このような進捗の判定は、各場所に対してなされる。判定部126は、判定の結果をもとに、作業の進捗の情報を更新する。図12は、本発明の実施例2に係る判定部126において生成される作業の進捗の情報を示す。これは、進捗の部分以外は、作業予定情報と同様に示される。判定部126は、ロビー140、1Fエレベータホール、第1住戸14a前、第3住戸14c前を作業完了と判定し、第5住戸14e前以降を作業未実行と判定する。図4に戻る。判定部126は、適宜、例えば、1つの場所に対する進捗を判定するごとに、図7に示された作業の進捗の情報が含まれた作業情報を出力部114に出力する。
出力部114は、第2取得部112からの作業情報を入力すると、占有幹線26を介して複数の住戸端末16に作業情報を出力する。住戸端末16の表示部82は、図11(a)に示された画面を表示した後、管理装置40からの作業情報を入力すると、画面を更新する。図11(b)は、入力した作業情報をもとに生成した画面を示す。図11(a)と同様に、「清掃中であること」が示されるとともに、現在、「1階」にいることが示される。
本発明の実施例によれば、作業の種類の情報が、住戸端末が設定された住戸の訪問が不要である作業である場合、作業の内容の情報では、住戸とは異なった作業の場所が示されているので、来訪者が第2種来訪者である場合に、進捗を管理するために必要な情報を取得できる。また、作業の進捗の情報は、作業すべき場所ごとに、作業完了、作業未実行の2つの項目のいずれかによって示されるので、住戸端末が設定された住戸の訪問が不要である作業に対して取り得る進捗を管理できる。また、住戸端末が設定された住戸の訪問が不要である作業に対して取り得る進捗が管理されるので、居住者に必要な情報を提供できる。また、撮像した画像を認識することによって、作業完了、作業未実行の2つの項目のいずれかが決定されているので、処理を簡易にできる。
本発明の一態様の概要は、次の通りである。第1取得部110において取得した作業の種類の情報では、住戸端末16が設定された住戸の訪問が不要である作業が示され、第1取得部110において取得した作業の内容の情報では、住戸とは異なった作業の場所が示されていてもよい。
第2取得部112において取得した作業の進捗の情報は、作業すべき場所ごとに、作業完了、作業未実行の2つの項目のいずれかによって示されてもよい。
第2取得部112において取得した作業の進捗の情報では、撮像した画像を認識することによって、作業完了、作業未実行の2つの項目のいずれかが決定されていてもよい。
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素あるいは各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
本実施例2において、判定部126は、「いる」状態を「いない」状態に戻さず、かつ状態「いない」を進捗「作業未実行」に対応させ、状態「いる」を進捗「作業完了」に対応させている。しかしながらこれに限らず例えば、判定部126における判定はこれ以外であってもよい。例えば、判定部126は、映像信号に対する画像認識処理によって、「いる」状態を「いない」状態に戻してもよい。それによって、判定部126は、「いない」状態を進捗「作業未実行」に対応させ、「いる」状態を進捗「作業未実行」に対応させ、「いる」状態から「いない」状態への遷移を進捗「作業完了」に対応させてもよい。また、判定部126は、「いない」状態を進捗「作業未実行」に対応させ、「いる」状態を進捗「作業中」に対応させ、「いる」状態から「いない」状態への遷移を進捗「作業完了」に対応させてもよい。本変形例によれば、処理の自由度を向上できる。
本実施例1、2における状態、進捗の判定方法は、一例であり、他の方法で判定してもよい。また、進捗は、「作業未実行」、「作業中止」、「作業完了」以外の項目によって示されてもよい。
本実施例1、2において、表示部82は、住戸端末16に含まれている。しかしながらこれに限らず例えば、表示部82は、住戸端末16に含まれず、住戸端末16と通信可能な携帯端末等に備えられてもよい。携帯端末には、携帯電話、スマートホン、タブレット端末が含まれる。本変形例によれば、進捗の情報を携帯端末等で確認できる。
本実施例1、2において、管理装置40は、制御装置12に含まれる。しかしながらこれに限らず例えば、管理装置40は、制御装置12に含まれず、ロビーインターホン10に含まれてもよい。また、管理装置40は、ロビーインターホン10、制御装置12とは別に設けられてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。
本実施例において、管理システム100はマンション等の集合住宅に設置されている。しかしながらこれに限らず例えば、管理システム100は、オフィスや工場等の建物内、あるいは建物外に設置されてもよい。本変形例によれば、本実施例の適用範囲を拡大できる。