JP6705392B2 - 極数切替電動機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、極数を切替可能な電動機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、特許文献1に見られるように、極数切替時における電動機のトルクショックの抑制を図るものが知られている。詳しくは、この制御装置は、例えば8極から4極への切替時において、8極に対応する指令トルクと4極に対応する指令トルクとの合計指令トルクを一定にしたまま、8極に対応する指令トルクを徐々に減少させるとともに4極に対応する指令トルクを徐々に増加させる。
特開平8−223999号公報
特許文献1に記載された制御方法を用いたとしても、極数切替時において電動機で発生する電圧のピーク値が大きくなってしまう問題が生じ得る。このため、極数の切り替えが、例えば電動機の負荷が低負荷の場合にしか実施できなくなるといった制約が課される。この制約を無くすために、電圧のピーク値を低下させるべく極数切替時における合計指令トルクを低下させる方法も考えられる。しかし、この場合、電動機の実際の発生トルクが要求トルクに満たなくなる不都合が生じ得る。
本発明は、上記不都合の発生を回避しつつ、極数切替時に発生する電圧のピーク値を低減できる極数切替電動機の制御装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、極数を切替可能な電動機(10)と、前記電動機に電気的に接続されたインバータ(20;26A,26B)と、を備えるシステムに適用され、3以上の整数をmとし、2以上の整数をnとする場合において、前記電動機は、m相のステータ巻線(12A〜12F)をn組有し、Aを2以上の偶数とする場合において、A極とn×A極とのうち、一方が切替前極数として定義され、他方が切替後極数として定義されている。
本発明は、前記切替前極数に対応する前記電動機のトルクである切替前トルクを切替前指令トルクに制御して、かつ、前記切替後極数に対応する前記電動機のトルクである切替後トルクを切替後指令トルクに制御すべく、前記インバータを操作するインバータ操作部(32〜35)と、極数切替期間において、前記切替前指令トルクを0に向かって徐々に減少させて、かつ、前記切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって徐々に増加させる切替部(31;36)と、を備え、前記切替前極数に対応した前記電動機の2次磁束が切替前2次磁束として定義され、前記切替前2次磁束を生じさせるために前記電動機に流れる電流が切替前励磁電流として定義され、前記切替後極数に対応した前記電動機の2次磁束が切替後2次磁束として定義され、前記切替後2次磁束を生じさせるために前記電動機に流れる電流が切替後励磁電流として定義されている。前記切替部は、前記極数切替期間の開始タイミングに先立ち、前記切替後励磁電流を増加させる処理、及び前記切替前励磁電流を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う。
本発明は、切替前トルクを切替前指令トルクに制御して、かつ、切替後トルクを切替後指令トルクに制御すべく、インバータを操作するインバータ操作部を備えている。また本発明は、極数切替時のトルクショックを低減すべく、極数切替期間において、切替前指令トルクを0に向かって徐々に減少させて、かつ、切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって徐々に増加させる切替部を備えている。
ここで、本発明と比較する構成として、極数切替期間の開始タイミングにおいて、切替後指令トルクとともに切替後励磁電流を増加させ始める構成を比較例1と称すこととする。
電動機のトルクは、電動機に流れるトルク電流と、電動機の2次磁束とに基づいて定まる。切替後励磁電流の上昇変化に伴う切替後2次磁束の上昇変化の応答性は、トルク電流の応答性よりも低い。このため、比較例1では、極数切替期間の開始タイミングから切替後励磁電流を急峻に増加させるようにしている。ただし、比較例1のように、極数切替期間の開始タイミングから切替後励磁電流を急峻に増加させようとすると、電動機の印加電圧が急峻に立ち上げられることとなる。その結果、極数切替時において電動機で発生する電圧のピーク値が大きくなってしまう。
そこで本発明の切替部は、極数切替期間の開始タイミングに先立ち、切替後励磁電流を増加させる処理を行う。このため、切替後指令トルクを増加させ始める前に、切替後励磁電流を増加させて切替後2次磁束を増加させることができる。これにより、比較例1のように切替後励磁電流を急峻に増加させる必要がなくなる。その結果、電動機で発生する電圧のピーク値を低減することができる。
また、本発明と比較する構成として、極数切替期間の開始タイミングにおいて、切替前指令トルクとともに、切替前励磁電流と、切替前指令トルクに対応したトルク電流である切替前トルク電流とを減少させ始める構成を比較例2と称すこととする。
比較例2のように、極数切替期間の開始タイミングから切替前励磁電流及び切替前トルク電流を切替前指令トルクとともに減少させようとすると、電動機の印加電圧が緩やかに立ち下げられることとなる。極数切替時においては、切替前の電流変動による緩やかな電圧立ち下がりが生じる状況下で切替後の電流変動による急峻な電圧立ち上がりが生じるため、電動機で発生する電圧のピーク値が大きくなってしまう。
そこで本発明の切替部は、極数切替期間の開始タイミングに先立ち、切替前励磁電流を減少させる。切替前励磁電流の減少により、極数切替期間の開始タイミングに先立ち、電動機で発生する電圧のピーク値を低減することができる。また、本発明が、切替前励磁電流の減少とともに切替前トルク電流を増加させる処理を行う構成を備えることにより、切替前励磁電流の減少に伴うトルク低下を抑えられる。切替前励磁電流の下降変化に伴う切替前2次磁束の下降変化の応答性は、トルク電流の応答性よりも低いため、切替前励磁電流の減少に対し切替前トルク電流の増加は小さくなる。これにより、電動機に流れる電流ピーク値の増加を抑えることができる。
第1実施形態に係る車載モータ制御システムの全体構成図。 ステータ巻線を示す図。 制御装置が行うベクトル制御を示すブロック図。 極数切替時の処理を示すタイムチャート。 d軸電流の増加態様を示すタイムチャート。 d軸電流の減少態様を示すタイムチャート。 比較技術における極数切替時の処理を示すタイムチャート。 相電圧等のピーク値の減少効果を示すタイムチャート。 第2実施形態に係る制御装置が行うベクトル制御を示すブロック図。 第3実施形態に係る車載モータ制御システムの全体構成図。 その他の実施形態に係るd軸電流の増加態様を示すタイムチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る制御装置を、車載主機として電動機を備える電気自動車又はハイブリッド車等の車両に適用した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、車載制御システムは、モータ10、インバータ20及び制御装置30を備えている。
モータ10は、車載主機であり、駆動輪40と動力伝達可能とされている。本実施形態において、モータ10は、極数が切り替え可能なかご型誘導電動機であり、具体的には極数を4極及び8極のいずれかに切り替え可能に構成されている。なお、極数が切り替え可能な誘導電動機は、ポールチェンジモータとも呼ばれる。
本実施形態では、モータ10のステータ11は、6相の巻線12A〜12Fを備えている。これら巻線12A〜12Fは、電気角で60度ずつずれるようにしてステータ11に設けられている。
本実施形態では、図2に示すように、ステータ11には、第1巻線群及び第2巻線群が設けられている。第1巻線群には、A相巻線12A、C相巻線12C及びE相巻線12Eが含まれている。第2巻線群には、B相巻線12B、D相巻線12D及びF相巻線12Fが含まれている。A相巻線12A、C相巻線12C及びE相巻線12Eのそれぞれの第1端は、第1中性点N1で接続されている。A相巻線12A、C相巻線12C及びE相巻線12Eは、互いに電気角で120度ずれた状態でステータ11に設けられている。B相巻線12B、D相巻線12D及びF相巻線12Fのそれぞれの第1端は、第2中性点N2で接続されている。B相巻線12B、D相巻線12D及びF相巻線12Fは、互いに電気角で120度ずれた状態でステータ11に設けられている。本実施形態において、第1巻線群と第2巻線群とは、電気角で60度ずれるようにステータ11に設けられている。このため、A、B、C、D、E、F相の順で60度ずつ電気角が変化するように各相巻線12A〜12Fがステータ11に設けられている。
先の図1の説明に戻り、モータ10は、6相のインバータ20を介して直流電源としてのバッテリ21に接続されている。インバータ20は、6相分の上アームスイッチ及び下アームスイッチの直列接続体を備えている。A相上,下アームスイッチSAp,SAnの接続点PAには、A相巻線12Aの第2端が接続されており、B相上,下アームスイッチSBp,SBnの接続点PBには、B相巻線12Bの第2端が接続されており、C相上,下アームスイッチSCp,SCnの接続点PCには、C相巻線12Cの第2端が接続されている。D相上,下アームスイッチSDp,SDnの接続点PDには、D相巻線12Dの第2端が接続されており、E相上,下アームスイッチSEp,SEnの接続点PEには、E相巻線12Eの第2端が接続されており、F相上,下アームスイッチSFp,SFnの接続点PFには、F相巻線12Fの第2端が接続されている。
なお、各スイッチSAp〜SFnは、例えば、IGBT又はNチャネルMOSFET等の電圧制御形の半導体スイッチング素子であればよい。また、各スイッチSAp〜SFnには、ダイオードが逆並列に接続されている。
制御システムは、電流センサ22及び速度センサ23を備えている。電流センサ22は、モータ10に流れる各相電流を検出する。図1には、A,B,C,D,E,F相に流れる電流の検出値をIar,Ibr,Icr,Idr,Ier,Ifrにて示す。速度センサ23は、モータ10を構成するロータの機械角周波数ωrを検出する。電流センサ22及び速度センサ23の検出値は、制御装置30に入力される。
制御装置30は、マイコンを主体として構成され、モータ10のトルクを合計指令トルクTr*にフィードバック制御すべく、インバータ20を操作する。合計指令トルクTr*は、例えば、車両の走行制御を統括する制御装置等、制御装置30よりも上位の制御装置から制御装置30に対して出力される。
図2を用いて、制御装置30が行うモータ10のトルク制御について説明する。
制御装置30は、指令値算出部31と、4極制御部32と、8極制御部33と、座標変換部34とを備えている。
指令値算出部31は、外部から入力された合計指令トルクTr*を取得し、取得した合計指令トルクTr*と、速度センサ23により検出された機械角周波数ωrとに基づいて、第1指令トルクT4*、第2指令トルクT8*、第1指令2次磁束φ4*及び第2指令2次磁束φ8*を算出する。本実施形態において、第1指令トルクT4*は、4極に対応する指令トルクであり、第2指令トルクT8*は、8極に対応する指令トルクである。また、指令値算出部31は、第1指令トルクT4*と第2指令トルクT8*との加算値が合計指令トルクTr*となるように、各指令トルクT4*,T8*を算出する。
本実施形態において、指令値算出部31は、モータ10の極数として8極を選択した場合、第1指令トルクT4*及び第1指令2次磁束φ4*を0にし、モータ10の極数として4極を選択した場合、第2指令トルクT8*及び第2指令2次磁束φ8*を0にする。
4極制御部32は、モータ10の極数として4極が選択された場合のモータ10の電流制御系である。8極制御部33は、モータ10の極数として8極が選択された場合のモータ10の電流制御系である。
まず、4極制御部32について説明する。第1周波数算出部32aは、機械角周波数ωrと、4極の場合の極数P4とに基づいて、4極に対応するモータ10の電気角周波数である第1の電気角周波数ω4rを算出する。
第1磁束推定部32bは、電流センサ22により検出された各相電流Iar〜Ifrと、座標変換部34により算出された各相指令電圧Va*〜Vf*と、第1の電気角周波数ω4rとに基づいて、4極に対応するモータ10の2次磁束ベクトルを推定する。この2次磁束ベクトルは、4極に対応するdq座標系におけるd軸成分及びq軸成分からなる。本実施形態では、このd軸成分を第1の2次磁束φ4rと称すこととする。第1磁束推定部32bは、例えば、周知の磁束オブザーバにより構成されていればよい。
4極に対応するdq座標系は、インバータ20の出力電圧ベクトルの回転角周波数である1次角周波数で回転する直交2次元回転座標系である。本実施形態において、位相の基準となるd軸の正方向は、第1磁束推定部32bにより推定された4極に対応する2次磁束ベクトルの方向に設定されている。
なお本実施形態では、制御装置30は、2次磁束ベクトルのq軸成分を0にするとの条件を課してトルク制御を行う。これは、指令トルクを与えただけでは、d,q軸指令電流を一義的に定めることができないことによるものである。
第1磁束推定部32bは、推定した第1の2次磁束φ4rに基づいて、4極に対応するモータ10の電気角である第1の電気角θ4を算出する。
第1dq変換部32cは、第1の電気角θ4に基づいて、各相電流Iar〜Ifrを、4極に対応するdq軸上の第1d軸電流Id4r及び第1q軸電流Iq4rに変換する。ここで、d軸電流は2次磁束を生じさせるために励磁電流であり、q軸電流はトルク電流である。なお、第1dq変換部32cにおける変換は、例えば、下式(eq1)に基づいて実施されればよい。ここで、下式(eq1)の右辺の第1変換行列C1は、下式(eq2)で表される。
Figure 0006705392
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第1トルク推定部32dは、第1の2次磁束φ4rと、各相電流Iar〜Ifrとに基づいて、4極に対応するモータ10のトルクである第1実トルクT4rを推定する。
第1トルク制御部32eは、第1トルク推定部32dにより推定された第1実トルクT4rを第1指令トルクT4*にフィードバック制御するための操作量として、q軸上の第1q軸指令電流Iq4*を算出する。なお、第1トルク制御部32eで用いられるフィードバック制御は、例えば、比例積分制御であればよい。
第1磁束制御部32fは、第1磁束推定部32bにより推定された第1の2次磁束φ4rを第1指令2次磁束φ4*にフィードバック制御するための操作量として、d軸上の第1d軸指令電流Id4*を算出する。なお、第1磁束制御部32fで用いられるフィードバック制御は、例えば、比例積分制御であればよい。
第1電流制御部32gは、第1dq変換部32cにより変換された第1d軸電流Id4rを、第1トルク制御部32eにより算出された第1d軸指令電流Id4*にフィードバック制御するための操作量として、d軸上の第1d軸指令電圧Vd4*を算出する。また、第1電流制御部32gは、第1dq変換部32cにより変換された第1q軸電流Iq4rを、第1トルク制御部32eにより算出された第1q軸指令電流Iq4*にフィードバック制御するための操作量として、q軸上の第1q軸指令電圧Vq4*を算出する。なお、第1電流制御部32gで用いられるフィードバック制御は、例えば、比例積分制御であればよい。
続いて、8極制御部33について説明する。第2周波数算出部33aは、機械角周波数ωrと、8極の場合の極数P8とに基づいて、8極に対応するモータ10の電気角周波数である第2の電気角周波数ω8rを算出する。
第2磁束推定部33bは、各相電流Iar〜Ifrと、座標変換部34により算出された各相指令電圧Va*〜Vf*と、第2の電気角周波数ω8rとに基づいて、8極に対応するモータ10の2次磁束ベクトルを推定する。この2次磁束ベクトルは、8極に対応するdq座標系におけるd軸成分及びq軸成分からなる。本実施形態では、このd軸成分を第2の2次磁束φ8rと称すこととする。第2磁束推定部33bは、例えば、周知の磁束オブザーバにより構成されていればよい。
8極に対応するdq座標系は、8極に対応する1次角周波数で回転する直交2次元回転座標系である。本実施形態において、位相の基準となるd軸の正方向は、第2磁束推定部33bにより推定された8極に対応する2次磁束ベクトルの方向に設定されている。
第2磁束推定部33bは、推定した第2の2次磁束φ8rに基づいて、8極に対応するモータ10の電気角である第2の電気角θ8を算出する。
第2dq変換部33cは、第2の電気角θ8に基づいて、各相電流Iar〜Ifrを、8極に対応するdq軸上の第2d軸電流Id8r及び第2q軸電流Iq8rに変換する。なお、第2dq変換部33cにおける変換は、例えば、下式(eq3)に基づいて実施されればよい。ここで、下式(eq3)の右辺の第2変換行列C2は、下式(eq4)で表される。
Figure 0006705392
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ちなみに、第1dq変換部32c及び第2dq変換部33cにおける処理を一括して実施することもできる。この場合、各相電流Iar〜Ifrは、下式(eq5)に基づいて変換されればよい。下式(eq5)の右辺の変換行列Dは、下式(eq6)で表される。
Figure 0006705392
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第2トルク推定部33dは、第2の2次磁束φ8rと、各相電流Iar〜Ifrとに基づいて、8極に対応するモータ10のトルクである第2実トルクT8rを推定する。
第2トルク制御部33eは、第2トルク推定部33dにより推定された第2実トルクT8rを第2指令トルクT8*にフィードバック制御するための操作量として、q軸上の第2q軸指令電流Iq8*を算出する。なお、第2トルク制御部33eで用いられるフィードバック制御は、例えば、比例積分制御であればよい。
第2磁束制御部33fは、第2磁束推定部33bにより推定された第2の2次磁束φ8rを第2指令2次磁束φ8*にフィードバック制御するための操作量として、d軸上の第2d軸指令電流Id8*を算出する。なお、第2磁束制御部33fで用いられるフィードバック制御は、例えば、比例積分制御であればよい。
第2電流制御部33gは、第2dq変換部33cにより変換された第2d軸電流Id8rを、第2トルク制御部33eにより算出された第2d軸指令電流Id8*にフィードバック制御するための操作量として、d軸上の第2d軸指令電圧Vd8*を算出する。また、第2電流制御部33gは、第2dq変換部33cにより変換された第2q軸電流Iq8rを、第2トルク制御部33eにより算出された第2q軸指令電流Iq8*にフィードバック制御するための操作量として、q軸上の第2q軸指令電圧Vq8*を算出する。なお、第2電流制御部33gで用いられるフィードバック制御は、例えば、比例積分制御であればよい。
座標変換部34は、第1電流制御部32gにより算出された第1d,q指令電圧Vd4*,Vq4*、第1の電気角θ4、第2電流制御部33gにより算出された第2d,q指令電圧Vd8*,Vq8*、及び第2の電気角θ8に基づいて、6相の固定座標系におけるA,B,C,D,E,F相指令電圧Va*,Vb*,Vc*,Vd*,Ve*,Vf*を算出する。なお、座標変換部34における変換は、例えば下式(eq7)に表される行列に基づいて実施されればよい。ここで、下式(eq7)の右辺には、上式(eq6)に示した変換行列Dの転置行列が含まれている。この転置行列は、下式(eq8)で表される。
Figure 0006705392
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モータ10の極数として4極が選択されている場合、座標変換部34により算出される各相指令電圧Va*〜Vf*は、下式(eq9)に示すように、A,B,C,D,E,F相の順で60度ずつずれた波形となる。なお下式(eq9)において、Vm4は指令電圧の振幅を示し、tは時間を示し、ω4cは1次角周波数を示し、σ4は指令電圧の位相を示す。
Figure 0006705392
一方、モータ10の極数として8極が選択されている場合、座標変換部34により算出される各相指令電圧Va*〜Vf*は、下式(eq10)に示すように、A,B,C,D,E,F相の順で120度ずつずれた波形となる。なお下式(eq10)において、Vm8は指令電圧の振幅を示し、ω8cは1次角周波数を示し、σ8は指令電圧の位相を示す。
Figure 0006705392
指令値算出部31は、モータ10の機械角周波数ωrが閾値速度以下であると判定した場合にモータ10の極数として8極を選択し、機械角周波数ωrが閾値速度を超えると判定した場合にモータ10の極数として4極を選択する。このため、座標変換部34により算出される各指令電圧において、4極に対応する1次角周波数ω4cは、8極に対応する1次角周波数ω8cよりも低い値とされる。具体的には例えば、4極に対応する1次角周波数ω4cは、8極に対応する1次角周波数ω8cの約1/2倍の値とされる。
操作信号生成部35は、インバータ20から各相巻線12A,12B,12C,12D,12E,12Fに印加する電圧を各相指令電圧Va*,Vb*,Vc*,Vd*,Ve*,Vf*とするための操作信号を生成し、生成した操作信号をインバータ20の各スイッチに出力する。操作信号生成部35は、例えば、各相指令電圧と三角波信号等のキャリア信号との大小比較に基づくPWM制御により操作信号を生成すればよい。ちなみに本実施形態において、4極制御部32、8極制御部33、座標変換部34及び操作信号生成部35が「インバータ操作部」に相当する。
以上説明した制御により、モータ10の極数として4極が選択された場合、各相巻線12A,12B,12C,12D,12E,12Fに下式(eq11)に示す各相電流Ia4,Ib4,Ic4,Id4,Ie4,If4が流れる。下式(eq11)において、Im4は相電流の振幅を示し、α4は相電流の位相を示す。
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一方、モータ10の極数として8極が選択された場合、各相巻線12A,12B,12C,12D,12E,12Fに下式(eq12)に示す各相電流Ia8,Ib8,Ic8,Id8,Ie8,If8が流れる。下式(eq12)において、Im8は相電流の振幅を示し、α8は相電流の位相を示す。
Figure 0006705392
指令値算出部31は、極数切替期間において、4極及び8極のうち一方から他方にモータ10の極数を切り替えるための処理を行う。本実施形態において、指令値算出部31が「切替部」に相当する。以下、図4を用いて、8極から4極に切り替える場合を例にして説明する。このため本実施形態では、8極が「切替前極数」に相当し、4極が「切替後極数」に相当し、第2指令トルクT8*が「切替前指令トルク」に相当し、第1指令トルクT4*が「切替後指令トルク」に相当する。また、第2指令2次磁束φ8*が「切替前2次磁束」に相当し、第2d軸指令電流Id8*が「切替前励磁電流」に相当し、第1指令2次磁束φ4*が「切替後2次磁束」に相当し、第1d軸指令電流Id4*が「切替後励磁電流」に相当する。なお図4(a)には、合計指令トルクTr*が一定とされている例を示す。
指令値算出部31は、図4(a)に示すように、時刻t2〜t3の極数切替期間TCにおいて、第1指令トルクT4*と第2指令トルクT8*との合計値が合計指令トルクTr*となるように各指令トルクT4*,T8*を算出する。これにより、極数切替期間TCにおいて、モータ10のトルクが合計指令トルクTr*から乖離することを抑制できる。
指令値算出部31は、極数切替期間TCの開始タイミングt2において、第2指令トルクT8*を合計指令トルクTr*から0に向かって減少させ始めるとともに、第1指令トルクT4*を0から合計指令トルクTr*に向かって増加させ始める。指令値算出部31は、極数切替期間TCにおいて、第2指令トルクT8*を徐々に減少させるとともに、第1指令トルクT4*を徐々に増加させる。これにより、d軸電流の減少に起因した相電流及び相電圧の変動を抑制するとともに、2次磁束の変化速度を低下させることができる。その結果、q軸電流の変動を抑制し、モータ10のトルク変動を抑制できる。
指令値算出部31は、極数切替期間TCの終了タイミングt3において、第2指令トルクT8*をにし、第1指令トルクT4*を合計指令トルクTr*にする。
なお、極数切替期間TCにおける各相指令電圧Va*〜Vf*は、下式(eq13)で表される。また、極数切替期間TCにおいてA,B,C,D,E,F相に流れる電流Ias,Ibs,Ics,Ids,Ies,Ifsは、下式(eq14)で表される。
Figure 0006705392
Figure 0006705392
指令値算出部31は、極数切替期間TCにおいて相電圧及び相電流のピーク値の上昇を防止するために、図4(c)に示すように、極数切替期間TCの開始タイミングt2に先立つ時刻t1において、第1指令2次磁束φ4*を0から増加させ始める。指令値算出部31は、第1指令2次磁束φ4*を徐々に増加させる。これにより、第1d軸指令電流Id4*が徐々に増加し、図4(b)に示すように第1d軸電流Id4rも徐々に増加する。
本実施形態において、指令値算出部31は、切替後極数である4極に対応するモータ10における1次遅れ要素の時定数τ4の応答性で、第1指令2次磁束φ4*及び第1d軸指令電流Id4*を徐々に増加させる。これにより、第1指令トルクT4*を増加させ始める時刻t2までに、応答性の低い第1の2次磁束φ4rを適切に立ち上げることができる。また、第1d軸指令電流Id4*を徐々に増加させることにより、第1d軸電流Id4rを緩やかに増加させることができ、第1d軸電流Id4rの変化に起因した相電圧及び相電流の増加を抑制できる。なお、時定数τ4は、モータ10のロータの特性により定まる。ロータの特性には、例えば、ロータの巻線抵抗値及びロータの自己インダクタンスが含まれる。図5には、第1d軸指令電流Id4*のステップ応答に対する時定数τ4を時刻t1〜t2で示す。
指令値算出部31は、極数切替期間TCにおいて相電圧及び相電流のピーク値の上昇を防止するために、図4(f)に示すように、時刻t1において、第2指令2次磁束φ8*を0に向かって減少させ始める。指令値算出部31は、第2指令2次磁束φ8*を徐々に減少させる。これにより、第2d軸指令電流Id8*が0に向かって徐々に減少し、図4(e)に示すように第2d軸電流Id8rも0に向かって徐々に減少する。
本実施形態において、指令値算出部31は、切替前極数である8極に対応するモータ10における1次遅れ要素の時定数τ8と同等の応答性で、第2指令2次磁束φ8*及び第2d軸指令電流Id8*を徐々に減少させる。これにより、第2指令トルクT8*を減少させ始める時刻t2までに、第2の2次磁束φ8rを適切に立ち下げることができる。また、第2d軸指令電流Id8*を徐々に減少させることにより、第2の2次磁束φ8rを緩やかに減少させることができ、第2q軸電流Iq8rの変動を抑制できる。なお、時定数τ8は、モータ10のロータの特性により定まる。図6には、第2d軸指令電流Id8*のステップ応答に対する時定数τ8を時刻t1〜t2で示す。
図4において、時刻t1〜t2の時間は、切替後極数である4極に対応する時定数τ4に設定されている。これにより、極数切替期間TCにおける相電圧及び相電流の低減効果を高めることができる。
指令値算出部31は、時刻t1〜t2において、切替前極数に対応する第2q軸指令電流Iq8*を、第2トルク制御部33eにより算出された第2q軸指令電流Iq8*に対して増加させる。これにより、時刻t1からの第2の2次磁束φ8rの減少に伴うトルク低下分を補償することができる。なお、第2の2次磁束φ8rの減少変化は、第2d軸電流Id8rの減少変化に対して遅れて発生するため、第2d軸電流Id8rの減少分に対して第2q軸電流Iq8rの増加分は小さい。このため、第2q軸電流Iq8rを増加させたとしても、相電流及び相電圧のピーク値は大きく変動しない。
8極から4極に切り替えられる場合の指令値算出部31の上述した処理は、4極から8極に切り替えられる場合にも同様に適用できる。この場合、指令値算出部31は、時刻t1〜t2において、切替前極数に対応する第1q軸指令電流Iq4*を、第1トルク制御部32eにより算出された第1q軸指令電流Iq4*に対して増加させればよい。
続いて、本実施形態と比較するための比較技術について、図7を用いて説明する。図7には、8極から4極に切り替えられる場合を示す。図7に示す比較技術では、極数切替期間TCの開始タイミングt1で、図7(c)に示す第1の2次磁束φ4rを立ち上げるために、図7(b)に示すように第1d軸電流Id4rがステップ状に立ち上げられる。そして、4極に対応するモータ10のトルクが第1指令トルクT4*に追従するように第1q軸電流Iq4rが徐々に増加させられる。ここで比較技術では、第1d軸電流Id4rをステップ状に立ち上げるために第1d軸電圧が急峻に立ち上げられるため、図7(h)に示すように、モータ10で発生する相電圧のピーク値が、図4(h)に示す相電圧のピーク値よりも大きくなってしまう。
また、第1d軸電流Id4rがステップ状に立ち上げるため、図8に示すように、比較技術は本実施形態よりも相電流のピーク値が大きくなってしまう。なお図8は、8極から4極への切替時における比較技術及び本実施形態のそれぞれシミュレーション結果を示す。図8のトルク波形を示す欄のTrrは、モータ10の実際のトルクを示す。また、図8の比較技術のt1は、先の図7の時刻t1に対応しており、図8の本実施形態のt1,t2は、先の図4の時刻t1,t2に対応している。
図8に示すように、本実施形態によれば、比較技術と比較して、第1d軸電流Id4rの上昇変化を緩やかにすることができ、相電流及び相電圧のピーク値を低減できる。
ちなみに本実施形態では、先の図1に示すように、システムは表示部50を備えている。表示部50は、例えばナビゲーション装置のディスプレイである。制御装置30は、現時点が極数切替期間内であることを表示部50に表示させる処理を行う。これにより、車両のユーザは、モータ10の極数が切替途中であることを把握できる。また制御装置30は、モータ10の現在の極数が4極及び8極のいずれであるかを表示部に表示させる処理を行う。これにより、ユーザは、モータ10の現在の極数を把握することができる。
以上説明した本実施形態では、極数切替期間TCの開始タイミングに先立ち、切替後励磁電流が増加させられる。これにより、切替後極数に対応するd軸電流を急上昇させる必要がなくなる。その結果、モータ10で発生する相電圧及び相電流のピーク値を低減することができる。また、極数切替期間TCの開始タイミングに先立ち、切替前励磁電流が減少させられる。これにより、極数切替期間TCの開始タイミングまでに相電圧及び相電流のピーク値を下げることができる。その結果、極数切替期間TCにおいてモータ10で発生する相電圧及び相電流のピーク値を低減することができる。
また本実施形態によれば、モータ10の負荷状態にかかわらず、極数を切り替えることができる。このため、モータ10の負荷状態が高負荷状態である場合であっても、合計指令トルクTr*を低下させることなく極数を切り替えることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図9に示すように、制御装置30のトルク制御方法が、すべり角周波数を用いた方法に変更されている。なお図9において、先の図3に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御装置30は、指令値算出部36を備えている。指令値算出部36は、取得した合計指令トルクTr*と、機械角周波数ωrとに基づいて、第1d軸指令電流Id4*、第1q軸指令電流Iq4*、第2d軸指令電流Id8*、第2q軸指令電流Iq8*、4極に対応したすべり角周波数である第1のすべり角周波数ωs4、及び8極に対応したすべり角周波数である第2のすべり角周波数ωs8を算出する。指令値算出部36は、第1d軸指令電流Id4*及び第1q軸指令電流Iq4*から定まる4極に対応するモータ10のトルクと、第2d軸指令電流Id8*及び第2q軸指令電流Iq8*から定まる8極に対応するモータ10のトルクとの加算値が合計指令トルクTr*となるように、第1d軸指令電流Id4*、第1q軸指令電流Iq4*、第2d軸指令電流Id8*及び第2q軸指令電流Iq8*を算出する。
4極制御部32について説明する。第1加算部32hは、第1周波数算出部32aにより算出された第1の電気角周波数ω4rに、指令値算出部36により算出された第1のすべり角周波数ωs4を加算して出力する。
第1角度算出部32iは、第1加算部32hの出力値を積分することにより、第1の電気角θ4を算出する。算出された第1の電気角θ4は、第1dq変換部32c及び座標変換部34に入力される。
8極制御部33について説明する。第2加算部33hは、第2周波数算出部33aにより算出された第2の電気角周波数ω8rに、指令値算出部36により算出された第2のすべり角周波数ωs8を加算して出力する。
第2角度算出部33iは、第2加算部33hの出力値を積分することにより、第2の電気角θ8を算出する。算出された第2の電気角θ8は、第2dq変換部33c及び座標変換部34に入力される。
続いて、本実施形態に係る極数切替時の処理について、8極から4極への切替時を例にして説明する。
本実施形態において、指令値算出部36は、極数切替期間TCの開始タイミングに先立ち、第1指令2次磁束φ4*に代えて、第1d軸指令電流Id4*を0から増加させ始める。指令値算出部36は、第1d軸指令電流Id4*を徐々に増加させる。
指令値算出部36は、極数切替期間TCの開始タイミングに先立ち、第2指令2次磁束φ8*に代えて、第2d軸指令電流Id8*を0に向かって減少させ始める。指令値算出部36は、第2d軸指令電流Id8*を徐々に減少させる。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図10に示すように、巻線群の数に対応した2つの3相インバータ26A,26Bがシステムに備えられている。なお図10において、先の図1に示した構成と同一及び対応する構成には、便宜上、同一の符号を付している。また図10では、表示部50の図示を省略している。
第1インバータ26Aは、A相上,下アームスイッチSAp,SAn、B相上,下アームスイッチSBp,SBn、及びC相上,下アームスイッチSCp,SCnを備えている。第2インバータ26Bは、D相上,下アームスイッチSDp,SDn、E相上,下アームスイッチSEp,SEn、及びF相上,下アームスイッチSFp,SFnを備えている。
以上説明した本実施形態によれば、上記第1実施形態の効果と同様の効果を得ることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・極数切替期間の開始タイミングに先立ち、切替後励磁電流を増加させる処理と、切替前励磁電流を減少させる処理とのうち、いずれかのみが実施されてもよい。この場合であっても、上記各実施形態の効果に準じた効果を得ることはできる。
・励磁電流を徐々に増加及び減少させる手法としては、図11に実線に示す手法に限らない。例えば、図11に一点鎖線にて示すように変化させてもよいし、図11に破線にて示すようにランプ状に変化させてもよい。なお図11には、第1d軸指令電流Id4*を増加させる場合を例示した。
また、励磁電流を徐々に変化させる手法としては、図11に示したように連続的に変化させる手法に限らず、段階的に変化させる手法であってもよい。
・極数切替期間の開始タイミングに先立ち、切替後励磁電流を変化させる手法としては、徐々に変化させる手法に限らず、ステップ状に変化させる手法であってもよい。
・モータとしては、4相以上のものが用いられてもよい。また、ステータ巻線は、3組以上ステータに設けられていてもよい。なお、この場合、インバータの相数は、「ステータ巻線の組数n」×「モータの相数m」とされればよい。インバータは、この相数分の上,下アームスイッチの組を備えることとなる。
・Aを2以上の偶数とする場合、モータの切り替え可能は極数の組は、A極及び「n×A」極の組であればよい。このため、極数の組としては、4極及び8極の組に限らず、例えばn=2の場合において、2極及び4極の組、又は8極及び16極の組であってもよい。
・モータの切り替え可能な極数としては、2つに限らず、3つ以上であってもよい。例えば、4極、8極及び16極のいずれかに切り替え可能なモータの場合、4極及び8極のうち一方から他方への切替時と、8極及び16極のうち一方から他方への切替時とにおいて、極数切替期間の開始タイミングに先立ち、切替後励磁電流を増加させる処理と、切替前励磁電流を減少させる処理とを適用できる。
・モータとしては、車載主機として用いられるものに限らず、例えば車載補機として用いられるものであってもよい。また、モータ及びインバータが備えられるシステムとしては、車両に搭載されるものに限らない。
10…モータ、20…インバータ、30…制御装置。

Claims (11)

  1. 極数を切替可能な電動機(10)と、前記電動機に電気的に接続されたインバータ(20;26A,26B)と、を備えるシステムに適用され、
    3以上の整数をmとし、2以上の整数をnとする場合において、前記電動機は、m相のステータ巻線(12A〜12F)をn組有し、
    Aを2以上の偶数とする場合において、A極とn×A極とのうち、一方が切替前極数として定義され、他方が切替後極数として定義されており、
    前記切替前極数に対応する前記電動機のトルクである切替前トルクを切替前指令トルクに制御して、かつ、前記切替後極数に対応する前記電動機のトルクである切替後トルクを切替後指令トルクに制御すべく、前記インバータを操作するインバータ操作部(32〜35)と、
    前記電動機の極数を前記切替前極数から前記切替後極数に切り替える場合、前記切替前指令トルクを0に向かって徐々に減少させて、かつ、前記切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって徐々に増加させる切替部(31;36)と、を備え、
    前記切替前極数に対応した前記電動機の2次磁束が切替前2次磁束として定義され、前記切替前2次磁束を生じさせるために前記電動機に流れる電流が切替前励磁電流として定義され、前記切替後極数に対応した前記電動機の2次磁束が切替後2次磁束として定義され、前記切替後2次磁束を生じさせるために前記電動機に流れる電流が切替後励磁電流として定義されており、
    前記切替部は、前記切替前指令トルクを0に向かって減少させ始めるタイミング及び前記切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって増加させ始めるタイミングに先立ち、前記切替後励磁電流を増加させる処理、及び前記切替前励磁電流を減少させる処理のうち少なくとも一方の処理を行う極数切替電動機の制御装置。
  2. 前記切替部は、前記切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって増加させ始めるタイミングに先立ち、前記切替後2次磁束を増加させる処理を行う請求項1に記載の極数切替電動機の制御装置。
  3. 前記切替部は、前記切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって増加させ始めるタイミングに先立ち、前記切替後2次磁束を徐々に増加させる処理を行う請求項2に記載の極数切替電動機の制御装置。
  4. 前記切替部は、前記切替後極数に対応する前記電動機における2次時定数と同等の応答性で前記切替後2次磁束を徐々に増加させる処理を行う請求項3に記載の極数切替電動機の制御装置。
  5. 前記切替部は、前記切替前指令トルクを0に向かって減少させ始めるタイミングに先立ち、前記切替前2次磁束を減少させる処理を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の極数切替電動機の制御装置。
  6. 前記切替部は、前記切替前指令トルクを0に向かって減少させ始めるタイミングに先立ち、前記切替前2次磁束を徐々に減少させる処理を行う請求項5に記載の極数切替電動機の制御装置。
  7. 前記切替部は、前記切替前極数に対応する前記電動機における2次時定数と同等の応答性で前記切替前2次磁束を徐々に減少させる処理を行う請求項6に記載の極数切替電動機の制御装置。
  8. 前記切替部は、前記切替前指令トルクを0に向かって減少させ始めるタイミングに先立ち、前記切替前2次磁束を減少させるとともに、前記切替前指令トルクに対応する前記電動機に流すトルク電流を増加させる処理を行う請求項5〜7のいずれか1項に記載の極数切替電動機の制御装置。
  9. 前記切替部は、前記電動機の合計指令トルクを取得し、前記切替前指令トルクを前記合計指令トルクから減少させ始めてから前記切替前指令トルクを0にするまでの期間であって、かつ、前記切替後指令トルクを0から増加させ始めてから前記切替後指令トルクを前記合計指令トルクにするまでの期間である極数切替期間において、前記切替前指令トルクと前記切替後指令トルクとの合計値が前記合計指令トルクとなるように前記切替前指令トルク及び前記切替後指令トルクを設定し、
    前記切替部は、前記極数切替期間において、前記切替前指令トルクを前記合計指令トルクから0に向かって徐々に減少させて、かつ、前記切替後指令トルクを0から前記合計指令トルクに向かって徐々に増加させる請求項1〜8のいずれか1項に記載の極数切替電動機の制御装置。
  10. 前記切替部は、前記切替後指令トルクを0よりも大きい値に向かって増加させ始めるタイミングから、前記切替後極数に対応する前記電動機の2次時定数だけ前のタイミングにおいて、前記切替後励磁電流を増加させる処理を開始する請求項1〜9のいずれか1項に記載の極数切替電動機の制御装置。
  11. 前記切替部は、前記切替前指令トルクを0に向かって減少させ始めるタイミングから、前記切替後極数に対応する前記電動機の2次時定数だけ前のタイミングにおいて、前記切替前励磁電流を減少させる処理を開始する請求項1〜10のいずれか1項に記載の極数切替電動機の制御装置。
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