JP6705211B2 - レーザー光発生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー光発生装置に関する。
レーザー光発生装置において、高速変調制御可能な半導体レーザーをシードレーザーの光源とする光源部(MO部)と、低出力のシードレーザー光を増幅して高パワーのレーザー光束とする光増幅部(PA部)とを備えた制御方式が知られている(特許文献1〜3等参照)。
このようなMOPA(Master Oscillator and Power Amplifier)方式のレーザー光発生装置において、シードレーザーのパルス波形、繰り返し周波数等の発振条件が最終的な出力レーザー光束の特性に大きく寄与する。
そのため、特にレーザー光を用いて材料加工などに用いるレーザー光発生装置においては、短パルスやバーストパルスなど、複雑で制御性の高い、高速変調可能なシードレーザーが求められている。
しかしながら、従来の端面発光レーザーをシードレーザーとして用いる場合には、出力されるレーザー光の断面強度分布が楕円であったり、高密度化が困難なことにより、複数チャンネルのシードレーザーの発振条件を高精度に制御するのは困難であった。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、発振条件の自由度が高いレーザー光発生装置の提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明のレーザー光発生装置は、レーザー光を出力する光源部と、前記光源部から出射される前記レーザー光を増幅して射出する光増幅部と、前記光源部のそれぞれの発光点を制御するための制御部と、を有し、前記光源部は、前記発光点が複数、前記レーザー光の光軸方向に対して垂直な平面に2次元配列された面発光レーザー素子と、前記面発光レーザー素子と別体で設けられた端面発光型レーザー素子と、前記面発光レーザー素子と、前記端面発光型レーザー素子との光量差を調整するための光量調整部とを備え、前記光増幅部は、前記複数の発光点から入射するそれぞれの前記レーザー光を合成してレーザー光束として射出する。
本発明のレーザー光発生装置によれば、レーザー光の発振条件の制御性が高い。
本発明の実施形態にかかるレーザー光発生装置の全体構成の一例を示す平面図である。 図1に示した光源部の構成の一例を示す模式図である。 図1に示した制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。 図1に示した制御部の制御時の動作の一例を示す模式図である。 図1に示したレーザー光発生装置の変形例の動作を示す模式図である。 レーザー光発生装置の比較例を示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかる光源部の構成の一例を示す図である。 図7に示した制御部の機能構成の一例を示すブロック図である。
(概要)
以下、本発明の実施形態の一例を図面を用いて説明する。
図1には、第1の実施形態に係るレーザー光発生装置としてのレーザー装置200が示されている。
レーザー装置200は、シードレーザーL〜Lを出力するn個のレーザー素子21を有する光源部2と、光源部2から照射されたシードレーザーL〜Lを増幅するための光増幅器3と、光源部2と光増幅器3とを制御するための制御部9と、を有している。
以降、シードレーザーL〜Lを特に区別する必要のないときには、シードレーザーLとの文言を用いる。
レーザー装置200は、シードレーザーLを光増幅器3の入射面31に入射させるためにシードレーザーLを偏向する第1導光光学系4と、光増幅器3の出射面32から出射したレーザー光束L’を照射対象へと照射するための第2導光光学系5と、を有している。
なお、本明細書では、シードレーザーLの光軸に平行な方向を+Z方向として、XYZ3次元直交座標系を用いて説明する。
制御部9は、光源部2から射出されるシードレーザーLのパルス波形、繰り返し周波数等の発振条件を制御する発振条件制御部92と、光増幅器3に入射したシードレーザーLを増幅させるための増幅条件を制御する増幅条件制御部93と、を有している。
レーザー装置200の動作について簡単に説明する。
光源部2は、発振条件制御部92に与えられた所定の発振条件に従って、レーザー素子21を含むシードレーザー光源それぞれからシードレーザーLを+Z方向に射出する。
シードレーザーLは、光増幅器3の入射面31に向かって第1導光光学系4によって偏向される。
光増幅器3は、増幅条件に従って、一方の端面すなわち入射面31から入射したシードレーザーLを増幅し、出射面32からレーザー光束L’として射出する。
光増幅器3によって増幅されたレーザー光束L’は、第2導光光学系5によって偏向及び/又は収束されて、照射対象に向けて照射される。
なお、ここではレーザー装置200は、光源部2から光増幅器3への入射効率を向上させる目的で、第1導光光学系4を用いたが、かかる構成に限定されるものではなく、例えば光ファイバなどを用いて光源部2と光増幅器3とを直接つなぐ構成でも良い。
あるいは、第1導光光学系4は、集光性を備えた複数の光学部材等によって構成された集光光学系でも良い。
(詳細)
以下、かかるレーザー装置200の各部の構成について詳細に説明する。
光源部2は、図2に示すように、+Z方向側の面に5行5列、25個の発光点が2次元的に配列されたVCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)方式の面発光レーザーアレイである。
レーザー素子21は、複数のシードレーザーLを出力する種光源すなわち発光点としての機能を有している。 シードレーザー光Lの波長は、1060nm付近であり、シングルモード出力であることが望ましい。
光増幅器3は、レーザー素子21から入射する複数のシードレーザーL〜Lを合成してレーザー光束L’として射出するレーザーアンプとしての機能を有する光増幅部としての機能を有している。
光増幅器3は、図1に示すように石英ガラスを主成分とするコア部に、活性物質として希土類Ybがドープされた3つの光ファイバ増幅器33a、33b、33cを有している。
光ファイバ増幅器33a、33b、33cのそれぞれには、励起光結合光学素子として波長分割多重(WDM=Wavelength Division Multiplexing)カプラ34a、34b、34cが−Z側の端部に取り付けられている。
光ファイバ増幅器33aと、WDMカプラ34aとは1組の増幅器として動作し、光増幅器3において最上流に配置された第1段増幅器としての機能を有している。
同様に、光ファイバ増幅器33bと、WDMカプラ34bとが1組の第2段増幅器として、光ファイバ増幅器33cとWDMカプラ34bとが1組の第3段増幅器として、それぞれ動作する。
第1段増幅器と、第2段増幅器と、第3段増幅器とは、図1に示したように直列に連結された態様で、光増幅器3を形成している。
WDMカプラ34a、34b、34cは、入力された複数の波長、波形の光を合成する合成部としての機能と、入力された複数の波長、波形の光を波長ごとに分割する分波部としての機能とを有している。
すなわち、シードレーザーL〜Lは、最も−Z方向側に配置されたWDMカプラ34aを通過することで、それぞれの波形が合成された合成波となって光ファイバ増幅器33aに入射されて増幅される。
WDMカプラ34a、34b、34cは、シードレーザーLとともに、後述する増幅条件制御部93からの増幅条件に基づいて、励起光源934から入射する励起光Pを光ファイバ増幅器33a、33b、33cのそれぞれに入射させる。
光ファイバ増幅器33a、33b、33cは、励起光PによってYbが励起されて生じる誘導放出により利得波長帯域である波長1060nm付近の光を増幅する。
なお、励起光Pの波長は、活性物質の種類に合わせて変更することが望ましいが、本実施形態では特にYbの吸収帯のある波長975nmの励起光Pを用いる。
本実施形態では、光増幅器3は3つの光ファイバ増幅器33a、33b、33cが直列に連結して配置されるとしたが、少なくとも1つの光ファイバ増幅器とWDMカプラとを用いて、出射されたレーザー光束L’を用いるとしても良い。
あるいは、光増幅器3はさらに多数の、例えば任意のn個の光ファイバ増幅器を連結して1つの光増幅部として機能するようなレーザーアンプであってもいい。
また、最も光軸方向下流側すなわち+Z方向側に配置された光ファイバ増幅器35の+Z方向側の端部に、異なる方式のメインアンプを設けても良い。
なお、励起光Pの分離のために、光増幅器3の終端部すなわち+Z方向側の端部には、励起光Pを分離する分離部としてWDMカプラ34dが設けられている。
本実施形態では、光源部2は、VCSEL方式の面発光レーザー素子を備えているが、かかる構成に限定されるものではなく、レーザー素子21と端面発光型レーザー素子22とをそれぞれ複数有していても良い。あるいは、複数の光源部2と、それぞれの光源部2に対応する光増幅器3とを並列に備え、光増幅器3の終端にビームコンバイナを設けても良い。
かかる構成により、レーザー光束L’の出力を増大させることができる。
増幅条件制御部93は、図3に示すように、1段目の光ファイバ増幅器33aに取り付けられたWDMカプラ34aに供給される励起光Pを制御する第1段増幅器用LDドライバ931を有している。
増幅条件制御部93は同様に、2段目の光ファイバ増幅器33bに取り付けられたWDMカプラ34bに供給される励起光Pを制御する第2段増幅器用LDドライバ932を有している。
増幅条件制御部93は同様に、3段目の光ファイバ増幅器33bに取り付けられたWDMカプラ34bに供給される励起光Pを制御する第3段増幅器用LDドライバ933を有している。
第1段増幅器用LDドライバ931と、第2段増幅器用LDドライバ932と、第3段増幅器用LDドライバ933とは、それぞれ独立して動作可能であり、互いに異なる増幅条件で増幅するように、異なる励起光Pを出射するとしても良い。
本実施形態では励起光Pを出射する励起LDとして、励起光源934を用いている。
なお、第1段増幅器用LDドライバ931と、第2段増幅器用LDドライバ932と、第3段増幅器用LDドライバ933とがそれぞれの増幅条件に応じて励起光Pを出射するとしてもいいし、外部に別途励起光源934を用意しても良い。
発振条件制御部92は、図3に示すように、光源部2から出射されるシードレーザーL〜Lの波形を制御する第1シードLD制御部921〜第nシードLD制御部92nを有している。 第1シードLD制御部921〜第nシードLD制御部92nは、互いに独立して動作するが、機能は略同一であるので、ここでは特に第1シードLD制御部921についてのみ図4を用いて説明する。
第1シードLD制御部921は、シードレーザーL1のパルス幅T1と、パルス波高値I1と、パルスの立ち上がりタイミングであるパルスディレイD1と、を設定する任意波形ジェネレータとしての機能を有している。
第2シードLD制御部922〜第nシードLD制御部92nも同様の機能を備えている。したがって、光増幅器3においてシードレーザーL〜Lが合成されたときには、図4に模式的に例示したように、レーザー光束L’の波形は、シードレーザーL〜Lの合成波となる。
ところで、図6に従来例として示すように、いわゆる端面レーザー502aをアレイ状に配置して種光源502として用いるとともに、光ファイバ増幅器503をアンプとして用いたMOPA方式のレーザー装置500を考える。
レーザー装置500では、端面レーザー502aの発光点を近づけることが難しく、従ってレーザー装置500の小型化が困難であった。
また、端面レーザー502aの発光点を近づけることが難しいために、1つの光ファイバ増幅器503に対して複数のシードレーザーLを入力することが困難であり、シードレーザーLの合成によるパルス形状の詳細な制御が難しかった。
かかる問題を解決するために、シードレーザーLを異なる光ファイバ増幅器503で増幅したあとにコンバイナ504で合成する方法も考えられるが、例えば光ファイバ増幅器503ごとの微小な性能差や同期の問題が、最終的な出力波形に影響しやすくなる。
このように端面レーザーでは、短パルス化や多チャンネル化が難しく、ドライバ間の同期の問題もあり、特に精度の求められる加工分野、医療分野などで用いられるレーザー加工装置に応用するには、より高精度の制御が可能なレーザー装置が求められていた。
本実施形態におけるレーザー光束L’の出力波形の制御について詳細に述べる。
制御部9は、発振条件制御部92を用いて、シードレーザーL〜Lまでの発振条件を制御する。
具体的には、図4に既に示したように、シードレーザーL〜Lのパルスディレイを、基準となる任意の基準時間D0から遅らせる又は早めるように設定することで、シードレーザーL〜Lの合成波の形状を制御する。
シードレーザーL〜Lは、WDMカプラ34aにより合成された後に単一の光ファイバ増幅器33aによって増幅される。
このように、複数のシードレーザーL〜Lを単一の光ファイバ増幅器33aを用いて増幅することで、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
レーザー装置200はまた、光源部2の+Z方向側の面、言い換えると「複数の発光点側の面」に向けて設けられ、シードレーザーL1〜Lnが入射される入射面31と、シードレーザーLを増幅して射出する出射面32と、を備える光増幅器3を有している。
光増幅器3は、レーザー素子21から入射するそれぞれのシードレーザーL1〜Lnを合成してレーザー光束L’として射出する。従って、光増幅器3は、複数の発光点から入射するそれぞれのレーザー光を合成してレーザー光束として射出する。
かかる構成により、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
レーザー装置200は、光増幅器3を構成する直列に配置された光ファイバ増幅器33a、33b、33cを有している。
かかる構成により、段階的に波高I、言い換えると出力を向上させるから、パルス幅Tへの影響を抑えながらも、効率よくシードレーザーLを増幅する。
光源部2は、レーザー素子21が、シードレーザーLの光軸Z方向に対して垂直なXY平面に2次元配列されたVCSEL方式の面発光レーザー素子を有している。
かかる構成により、レーザー素子21の集積度の向上が容易であり、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
本実施形態における制御部9は、シードレーザーL〜Lを互いに独立したパルス発振となるように光源部2を制御する。
かかる構成により、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形をシードレーザーL〜Lの合成波の波形とすることができて、レーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
(変形例)
本発明の実施形態の変形例として、シードレーザーL〜Lのうち、シードレーザーLをパルス波形ではなく連続発振(DC)とした場合のレーザー装置200について図6を用いて説明する。
かかる変形例においては、連続発振を行うシードレーザーLの制御を行う第nシードLD制御部92n’以外の構成については、既に説明した実施形態と同一であるため、同一の符号をつけて説明を省略する。
第nシードLD制御部92n’は、シードレーザーLの波高Inのみを決定する波高決定部300を有している。
言い換えると、本変形例における第nシードLD制御部92n’は、シードレーザーLのパルス幅を無限大とし、Dutyを100(%)とするような制御を行う。
このとき、第nシードLD制御部92n’は、連続発振制御部としての機能を有している。
かかる構成により、シードレーザーLのうち少なくとも1つが連続発振となるので、最終的に出力されるレーザー光束L’の単位時間当たりの入射エネルギーを大きくするとともに、より波形の制御の自由度が向上する。
なお、連続発振のDC波とするシードレーザーLの数を限定するものではなく、光増幅器3に入射する複数のシードレーザーLを連続発振にするとしても良い。
また、本実施形態では連続発振するDC波となるシードレーザーLをシードレーザーLであるとしたが、その他のシードレーザーL〜Ln−1をDC波としても構わない。
(詳細)
本発明の第2の実施形態として、光源部2にレーザー素子21と端面発光型レーザー素子22とを用いる場合について詳しく説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同様の構成については、説明を適宜省略する。
光源部2は、発光点がXY平面に2次元配列された面発光レーザー素子たるレーザー素子21と、面発光レーザー素子21と別体で設けられた端面発光型レーザー素子22とを備えている。
光源部2は、発振条件制御部92に与えられた所定の発振条件に従って、レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22とのそれぞれからシードレーザーLを+Z方向に射出する。
シードレーザーLは、光増幅器3の入射面31に向かって第1導光光学系4によって偏向される。
光源部2は、図7に示すように、レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22と、レーザー素子21から出射したシードレーザーLを増幅して光量差を調整するための光量調整部たるVCSELアンプ23と、を有している。
光源部2はまた、レーザー素子21を制御するためのVCSELアレイ用ドライバ27と、端面発光型レーザー素子22を制御するための端面発光型LD用ドライバ28と、を有している。
本実施形態では、レーザー素子21と端面発光型レーザー素子22とは、何れも、複数のシードレーザーLを出力する種光源すなわち発光点としての機能を有している。
すなわち、端面発光型レーザー素子22もシードレーザーLを出力するための種光源であり、発光点としての機能を有している。なお、図2では簡単のためにシードレーザーLが端面発光型レーザー素子22から出射されるとしたが、端面発光型レーザー素子22を複数並べても良い。
また、以降の説明において、特に区別する必要のあるときには、シードレーザーLのうち、レーザー素子21から出射されるものをL〜Ln−1、端面発光型レーザー素子22から出射されるものをLと表記する。
なお、本実施形態では、端面発光型レーザー素子22の出射するシードレーザーLの波長は、レーザー素子21の出射するシードレーザーL〜Ln−1の波長1060nmとは異なるように設定される。
この点について詳しく説明する。光増幅器3の利得は、波長依存性を有している。特定の波長の光を複数入射したとしても、出力されるレーザー光束L’の大きさは、かかる利得の飽和や、光ファイバとの様々な非線形相互作用による制限を受ける。
しかしながら、波長の異なる光を複数入射することによれば、利得の飽和や非線形相互作用による制限を回避することができて、出力されるレーザー光束L’の強度が向上する。
一方、何の制限もなく波長を選択したのでは、第1導光光学系4や第2導光光学系5の伝送特性の設計が難しく、収差などの問題も生じやすい。
そこで、シードレーザーLの波長は、シードレーザーL〜Ln−1の波長1060nmに対して光学系の設計値が収差によって変わらない程度に変更することが望ましい。
かかる構成により、レーザー装置200の光学的な設計を変更することなく、光増幅器3の利得の飽和制限や非線形相互作用を緩和して、高出力のレーザー光束L’が得られる。
VCSELアンプ23は、ポンプLD231と、ポンプLD231によって励起されてシードレーザーLを増幅する光ファイバ増幅器232と、波長選別フィルタ233と、アイソレータ234とを有している。
波長選別フィルタ233は、光ファイバ増幅器232によって増幅されたシードレーザーLの波長を選別して透過する光学素子である。
アイソレータ234は、偏光板と磁場の組み合わせによって入射する光の偏光方向を変化させて、迷光やシードレーザーLの反射光がレーザー素子21側へと逆流してしまうことを防ぐ逆流防止素子としての機能を有している。
言い換えるとアイソレータ234は、−Z方向へと進行する光を遮蔽する。
本実施形態における制御部9は、レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22とを同期してシードレーザーLの出力のタイミングを調整するタイミング調整部たる第1〜第nシードLD制御部921〜92nを有している。
かかる構成により、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
ここで、第nシードLD制御部92nは、図8に示すように、端面発光型LD用に調整されており、端面発光型LD用ドライバ28に接続される。
発振条件制御部92はまた、光量調整部23のポンプLD231を制御して、レーザー素子21から射出されるシードレーザーL〜Ln−1の光量を増幅するためのVCSELアンプ制御部94を有している。
すなわち、第1シードLD制御部921〜第nシードLD制御部92nは、面発光レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22とを同期してシードレーザーL〜Lの出力のタイミングを調整するタイミング調整部としての機能を有している。
なお、端面発光型レーザー素子22は、一般に駆動に要求される電流値が数百mA程度であり、VCSEL方式のレーザー素子21の駆動に要求される数mAの電流値とは大きく異なる。
また、端面発光型レーザー素子22は、VCSEL方式よりも長パルス高出力のレーザーを容易に生成可能であるため、シードレーザーLnの出力は、シードレーザーL〜Ln−1の出力よりも比較的大きい。
そこで、本実施形態では、VCSELアンプ23をシードレーザーLと、シードレーザーL〜Ln−1との間の光量差を調整するための光量調整部として設けている。
かかる構成により、単にシードレーザーL〜Lを合成した場合よりも高精度に最終的なレーザー光束L’の波形が制御される。
本実施形態における光源部2は、レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22との光量差を調整するためのVCSELアンプ23を有している。
かかる構成により、VCSELアンプ23がレーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22との光量差を任意に調整し、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
本実施形態における制御部9は、レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22とを同期してシードレーザーLの出力のタイミングを調整するタイミング調整部たる第1〜第nシードLD制御部921〜92nを有している。
かかる構成により、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
ここで、第nシードLD制御部92nは、図7において既に示したように、端面発光型LD用に調整されており、端面発光型LD用ドライバ28を介して端面発光型レーザー素子22に接続される。
発振条件制御部92はまた、光量調整部23のポンプLD231を制御して、レーザー素子21から射出されるシードレーザーL〜Ln−1の光量を増幅するためのVCSELアンプ制御部94を有している。
すなわち、第1シードLD制御部921〜第nシードLD制御部92nは、面発光レーザー素子21と、端面発光型レーザー素子22とを同期してシードレーザーL〜Lの出力のタイミングを調整するタイミング調整部としての機能を有している。
なお、端面発光型レーザー素子22は、一般に駆動に要求される電流値が数百mA程度であり、VCSEL方式のレーザー素子21の駆動に要求される数mAの電流値とは大きく異なる。
また、端面発光型レーザー素子22は、VCSEL方式よりも長パルス高出力のレーザーを容易に生成可能であるため、シードレーザーLnの出力は、シードレーザーL〜Ln−1の出力よりも比較的大きい。
そこで、本実施形態では、VCSELアンプ23をシードレーザーLと、シードレーザーL〜Ln−1との間の光量差を調整するための光量調整部として設けている。
かかる構成により、単にシードレーザーL〜Lを合成した場合よりも高精度に最終的なレーザー光束L’の波形が制御される。
また、本実施形態のシードレーザーLnの出力を、第1の実施形態の変形例で述べたように連続発振のDC波としてもよい。あるいは、光増幅器3に入射する複数のシードレーザーLを連続発振にするとしても良い。
本実施形態では、レーザー装置200は、シードレーザーLを出力する光源部2と、光源部2から出射されるシードレーザーLを増幅して射出する光増幅部3と、光源部2のそれぞれの発光点を制御するための制御部9と、を有している。
また、光源部2は、複数の発光点がシードレーザーLの光軸方向Zに対して垂直なXY平面に2次元配列された面発光レーザー素子21と、面発光レーザー素子21と別体で設けられた端面発光型レーザー素子22とを備えている。
光増幅部3は、光源部2から出射されるそれぞれのシードレーザーL〜Lを合成してレーザー光束L’として射出する。
かかる構成により、レーザー装置200は最終的に出力されるレーザー光束L’の波形を高精度に制御する。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上記実施形態において、レーザー装置200は、金属を加工するパルスレーザー加工機に用いても良いし、レーザーメスなどの医療用機器に用いても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
2 光源部
3 光増幅部
9 制御部
21 面発光レーザー素子(レーザー素子)
22 端面発光型レーザー素子
23 光量調整部
31 入射面
32 出射面
92 発振条件制御部
93 増幅条件制御部
94 VCSELアンプ制御部
92n’ 連続発振制御部(第nシードLD制御部)
921〜92n タイミング制御部(第1〜第nシードLD制御部)
L、L1〜Ln レーザー光(シードレーザー)
L’ レーザー光束
200 レーザー光発生装置(レーザー装置)
特許第5595740号公報 特許第5654649号公報 特許第5713541号公報

Claims (5)

  1. レーザー光を出力する光源部と、
    前記光源部から出射される前記レーザー光を増幅して射出する光増幅部と、
    前記光源部のそれぞれの発光点を制御するための制御部と、
    を有し、
    前記光源部は、前記発光点が複数、前記レーザー光の光軸方向に対して垂直な平面に2次元配列された面発光レーザー素子と、前記面発光レーザー素子と別体で設けられた端面発光型レーザー素子と、前記面発光レーザー素子と、前記端面発光型レーザー素子との光量差を調整するための光量調整部とを備え、
    前記光増幅部は、前記複数の発光点から入射するそれぞれの前記レーザー光を合成してレーザー光束として射出するレーザー光発生装置。
  2. 前記光増幅部を複数有し、当該複数の光増幅部が直列に配置されることを特徴とする請求項1に記載のレーザー光発生装置。
  3. 前記制御部は、前記レーザー光を互いに独立したパルス発振となるように前記光源部を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のレーザー光発生装置。
  4. 前記制御部は、前記レーザー光のうち少なくとも1つを、連続発振とし、他の前記レーザー光をパルス発振となるように前記光源部を制御することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1つに記載のレーザー光発生装置。
  5. 前記制御部は、前記面発光レーザー素子と、前記端面発光型レーザー素子とを同期して前記レーザー光の出力のタイミングを調整するタイミング調整部を有することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載のレーザー光発生装置。
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