JP6702831B2 - 自動車衝突模擬試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車衝突模擬試験装置に関する。
一般に、自動車の衝突試験は、クラッシュ量や客室の残存空間量などの物理量と、乗員傷害値とを評価するための実車衝突試験がある。ところが、実車に人体ダミーを乗せて所定速度でバリヤに衝突させる方法は破壊試験であり、非常にコストを要する。このため、エアバッグなどの安全装置を開発するための自動車衝突模擬試験が行われる。自動車衝突模擬試験では、人体ダミーやエアバッグ等を搭載したホワイトボディや模擬車体等の供試体が取り付けられたスレッドが用いられる。自動車衝突模擬試験では、このスレッドに対して実車衝突時とほぼ同様の加速度を与えることで、供試体に作用する衝撃度を非破壊的に再現して乗員傷害値を評価している。
このような自動車衝突模擬試験装置が、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の自動車衝突模擬試験装置は、水平な前後方向に移動可能なスレッドと、スレッドに加速度を与えるスレッド加速度装置と、スレッドに対して回転自在に支持されるトーボードと、トーボードに加速度を付与する加速度装置とを備えている。加えて、この自動車衝突模擬試験装置では、再現性を向上させるために、スレッド上に配置されるトーボード及び加速度装置の構成部材を全体としてスレッドの左右方向の中心位置が重心位置となるように配置している。この状態で、スレッド上に座席を固定して人体ダミーを座らせ、トーボード上に人体ダミーの足を載せた状態で試験が実施される。これにより、この自動車衝突模擬試験装置では、実車衝突時の衝撃度を非破壊的に再現している。
特許第5627407号公報
しかしながら、上述したような自動車衝突模擬試験装置では、人体ダミーや人体ダミーをスレッドに固定するための座席及びシートベルト等の供試体を試験の度に交換する必要がある。そのため、試験を複数回にわたって繰り返し実施する際には、供試体を新たに手配する必要があり、試験効率やコスト効率が非常に悪くなってしまう。これに対して、試験効率やコスト効率を向上させたいという要望がある。
本発明は、上記要望に応えるためになされたものであって、試験効率やコスト効率を向上させることが可能な自動車衝突模擬試験装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明の第一の態様における自動車衝突模擬試験装置は、水平方向に移動可能に支持されたスレッドと、前記スレッドに向けて加速度を与えて前記スレッドを前記水平方向に移動させるスレッド加速装置と、前記スレッドに対して前記水平方向に移動可能に支持されたトーボードと、前記トーボードに向けて加速度を与えて前記トーボードを前記水平方向に移動させるトーボード加速度装置と、前記トーボードに取り付けられ、前記トーボードに乗員の踵から加わる荷重に相当するように予め定められた質量で形成された錘部と、を備え、前記トーボードは、前記錘部を着脱自在に取り付け可能とする取付部を有する。
このような構成によれば、人体ダミーを用いることなく、人体ダミーを使用した場合のようにトーボードに負荷を与えて試験を行うことができる。これにより、交換の必要な供試体を用いることなく、自動車が衝突した際のトーボードの応答を精度良く再現することができる。
また、本発明の第二の態様における自動車衝突模擬試験装置では、第一の態様において、前記トーボードは、前記水平方向に延びる水平部と、前記水平部の前記水平方向の一方側の端部から前記水平方向の一方側かつ鉛直方向の上側に延びる傾斜部と、を有し、前記錘部は、前記傾斜部に取り付けられていてもよい。
このような構成によれば、実際に乗員が自動車に乗っている場合に負荷がかかるトーボードの位置と同等の位置に錘部によって負荷を与えることができる。これにより、試験時に自動車が衝突した際のトーボードの応答を一層精度良く再現することができる。
また、本発明の第三の態様における自動車衝突模擬試験装置では、第一または第二の態様において、前記取付部は、前記トーボードの全域にわたって形成された複数の孔部と、前記孔部に挿通して前記錘部を固定する固定部材とを有していてもよい。
このような構成によれば、トーボードの任意の位置に錘部を取り付けて試験を実施することができる。
また、本発明の第四の態様における自動車衝突模擬試験装置では、第一から第三の態様のいずれか一つにおいて、前記錘部は、同じ形状をなす複数の平板状の板部材が積層されて構成されていてもよい。
このような構成によれば、積層させる枚数を変化させることで錘部の質量を容易に調整することができる。
本発明によれば、試験効率やコスト効率を向上させることができる。
本発明の実施形態における自動車衝突模擬試験装置を側方から見た様子を説明する側面図である。 本発明の実施形態における自動車衝突模擬試験装置を上方から見た様子を説明する天面図である。 本発明の実施形態における自動車衝突模擬試験装置のイントルージョン装置を説明する概略図である。 本発明の実施形態におけるトーボードの周辺構造を説明する概略図である。 本発明の実施形態におけるトーボード及び錘部を説明する概略図である。
以下、本発明に係る実施形態の自動車衝突模擬試験装置100について図1から図5を参照して説明する。
自動車衝突模擬試験装置100は、実際の自動車の衝突時における慣性力による乗員の移動とともに車両構造物の乗員室内への侵入(イントルージョン)を模擬することができる。本実施形態の自動車衝突模擬試験装置100は、図1から図3に示すように、スレッド1と、第一発射装置(スレッド加速装置)2と、イントルージョン装置(トーボード加速装置)3と、トーボード4と、錘部5とを備える。
スレッド1は、所定厚さの矩形板状の板材を有する骨組材である。スレッド1は、図1及び図2に示すように、床面10に対して水平方向Daに移動可能に支持されている。スレッド1は、床面10に所定間隔を有して配置された左右一対のレール11に沿って水平方向Daに移動可能に支持されている。スレッド1は、下面に固定されたスライダ1aがレール11上を移動することで、レール11に沿って移動可能とされている。スレッド1は、上面に供試体4aを搭載可能となっている。
本実施形態の供試体4aは、骨格のみを有する自動車、いわゆる、ホワイトボディであって、シート、ステアリング、エアバッグなどの装備品が装着されている。本実施形態の供試体4aには、人体ダミーが含まれていない。供試体4aは、スレッド1における所定の位置に載置され、図示しない固定具により固定される。ここで、本実施形態の供試体4aは、ホワイトボディであり、シート、ステアリング、エアバッグを含むものであるが、これに限定されるものではない。供試体4aは、少なくともトーボード4を含んでいればよい。つまり、供試体4aは、ホワイトボディを有しておらず、トーボード4のみを有する構成であってもよい。
また、本実施形態では、供試体4aがスレッド1上に搭載されることから、この供試体4aである自動車の骨格であるホワイトボディの前後方向を水平方向Da(図1及び図2の紙面左右方向)とする。ホワイトボディの前後方向の前方(図1及び図2の紙面左側)をスレッド1の水平方向Daの前方とし、ホワイトボディの前後方向の後方(図1及び図2の紙面右側)をスレッド1の水平方向Daの後方として説明する。また、供試体4aである自動車の側方をスレッド1の側方、つまり、幅方向Dw(図1の紙面奥行方向及び図2の紙面上下方向)として説明する。
第一発射装置2は、スレッド1に向けて加速度を与えてスレッド1を水平方向Daに移動させる。本実施形態の第一発射装置2は、スレッド1の水平方向Daの前方の床面10に配置されている。第一発射装置2は、油圧制御(または、空圧制御、摩擦制御など)されることで、スレッド1側に打ち出される第一ピストン21を有している。第一発射装置2は、第一ピストン21の先端がスレッド1の前方の端部に接触した状態で第一ピストン21を打ち出す。これにより、第一発射装置2は、スレッド1に対して水平方向Daの後方への衝撃力、つまり、加速度を与えている。第一発射装置2によりスレッド1に後方加速度を付与することで、スレッド1上の供試体4aは前面衝突したときに後方加速度を受けることと同様の状況となる。その結果、自動車衝突模擬試験装置100では、自動車が衝突した際の衝撃を供試体4aに発生させている。
イントルージョン装置3は、トーボード4に向けて加速度を与えてトーボード4を水平方向Daに移動させる。イントルージョン装置3は、供試体4aの前方に位置するようにスレッド1上に設けられている。イントルージョン装置3は、図3に示すように、トーボード支持部31と、第二発射装置32と、第三発射装置33とを有する。
トーボード支持部31は、後述するトーボード4をスレッド1上で支持している。トーボード支持部31は、図4に示すように、スレッド1上に配置されるガイドレール311と、ガイドレール311上を移動する移動台312と、移動台312に固定されたブラケット313と、ブラケット313に対してトーボード4を回転可能に支持する支持軸314とを有する。
ガイドレール311は、レール11と平行となるようにスレッド1上に配置されている。
移動台312は、ガイドレール311を滑走する。移動台312は、ガイドレール311に沿ってスレッド1上を水平方向Daの前後に移動可能とされている。移動台312は、ブラケット313の台座となっている。
ブラケット313は、移動台312から鉛直方向の上方に延びている。ブラケット313は、支持軸314を回転可能に支持している。
支持軸314は、スレッド1の移動方向である水平方向Daに直交する水平な幅方向Dwに沿って配置されている。支持軸314は、幅方向Dwに延びる円柱状の軸部材である。支持軸314は、ブラケット313に対して幅方向Dwにぼる中心軸回りに回転可能とされている。支持軸314は、トーボード4をブラケット313に対して回転可能に支持している。
第二発射装置32は、トーボード4に向けて加速度を与えてトーボード4を支持軸314回りに回転させる。本実施形態の第二発射装置32は、図3に示すように、トーボード4の前方に位置するようにスレッド1上に配置されている。第二発射装置32は、油圧制御(または、空圧制御、摩擦制御など)されることで、トーボード4側に打ち出される第二ピストン321を有している。第二発射装置32は、基端部がスレッド1上に固定された固定ブロック35に回転自在に連結されている。第二発射装置32は、第二ピストン321の先端部がトーボード4に回転自在に連結されている。
第二発射装置32は、第二ピストン321を打ち出すことで、トーボード4に対して後方へ回転する衝撃力、つまり、加速度を与える。即ち、第二発射装置32は、トーボード4に対して支持軸314を中心として回転する回転力を付与する。第二発射装置32は、第一発射装置2によりスレッド1に後方加速度を付与するときに同時に作動し、トーボード4に後方加速度を付与する。
第三発射装置33は、トーボード4に向けて加速度を与えてトーボード4を水平方向Daに移動させる。第三発射装置33は、トーボード4の前方に位置するようにスレッド1上に第二発射装置32と並んで配置されている。第三発射装置33は、油圧制御(または、空圧制御、摩擦制御など)されることで、トーボード4側に打ち出される第三ピストン331を有している。第三発射装置33は、基端部がスレッド1上に固定された固定ブロック35に回転自在に連結されている。第三発射装置33は、第三ピストン331の先端部がブラケット313に回転自在に連結されている。このため、第三発射装置33は、第三ピストン331を打ち出すことで、ブラケット313に対して後方へ移動する衝撃力、つまり、加速度を与える。
第三発射装置33は、第二発射装置32によりトーボード4に後方加速度を付与するときに同時に作動し、トーボード4に後方加速度を付与する。つまり、自動車衝突模擬試験装置100では、第一発射装置2によりスレッド1に加速度を付与してスレッド1に後方加速度を与えたときに、第二発射装置32及び第三発射装置33によってトーボード4に加速度を付与している。これにより、自動車衝突模擬試験装置100では、スレッド1上のトーボード4が前面衝突による後方加速度(変形)を受けたことと同様の状況となる。その結果、自動車衝突模擬試験装置100では、自動車が衝突した際の衝撃をトーボード4に発生させている。
トーボード4は、エンジンルームとその後方の乗員ルームとを仕切る部材を模擬した供試体4aである。トーボード4は、スレッド1に対して水平方向Daに移動可能に支持されている。本実施形態のトーボード4は、図4に示すように、支持軸314に固定されており、支持軸314とともにブラケット313に対して回転可能に支持されている。トーボード4は、支持軸314を介してブラケット313に取り付けられることで、移動第312とともにスレッド1に対して水平方向Daに移動可能に取り付けられている。つまり、トーボード4は、スレッド1に対して、水平方向Daに移動可能かつ支持軸314回りに回転可能とされている。トーボード4は、水平部41と、傾斜部42と、取付部7と、を有している。
水平部41は、自動車の運転席または助手席における乗員ルームのフロアを構成するフロアボードを模擬した模擬車体部品である。水平部41は、水平方向Daに延びている。具体的には、本実施形態の水平部41は、支持軸314に対して水平方向Daの後方に延びている。水平部41は、床面10に対して水平に形成されている。水平部41は、幅方向Dwに長い矩形平板状の部材である。
傾斜部42は、自動車の運転席または助手席におけるエンジンルームと乗員ルームとを仕切る部材を模擬した模擬車体部品である。傾斜部42は、水平部41の水平方向Daの一方側である前方の端部から水平方向Daの前方かつ鉛直方向の上側に延びている。具体的には、本実施形態の傾斜部42は、支持軸314に対して水平方向Daの前方かつ鉛直方向の上側に向かって延びる長い矩形平板状の部材である。傾斜部42は、幅方向Dwの長さが水平部41と同じ大きさ形成されている。傾斜部42は、水平方向Daの長さが水平部41よりも長く形成されている。傾斜部42は、水平部41に対して鈍角をなすように、水平部41の前方の端部から傾斜して延びている。つまり、傾斜部42は、支持軸314と連結される位置で水平部41と一体に形成されている。したがって、トーボード4は、支持軸314を介して所定角度(鈍角)で折り曲げられた板形状をなしている。
取付部7は、水平部41及び傾斜部42に対して錘部5を着脱自在に取り付け可能としている。本実施形態の取付部7は、水平部41及び傾斜部42の任意の位置に錘部5を取り付け可能としている。取付部7は、試験を実施した際に、水平部41及び傾斜部42から脱落したりずれたりしないように、錘部5を固定している。取付部7は、図5に示すように、トーボード4の全域にわたって間隔を空けて形成された複数の孔部71と、孔部71に挿通されて錘部5を固定する固定部材72とを有する。
孔部71は、水平部41及び傾斜部42に形成されている。孔部71は、水平部41や傾斜部42を鉛直方向に貫通している。孔部71は、水平部41及び傾斜部42に対して幅方向Dw及び水平方向Daにそれぞれ所定の間隔を空けて配置されている。具体的には、複数の孔部71は、傾斜部42では幅方向Dwに所定の寸法a(例えば、50mm程度)だけ間隔を空けて7列にわたって形成されている。複数の孔部71は、傾斜部42では水平方向Daに所定の寸法bだけ間隔を空けて5列にわたって形成されている。複数の孔部71は、水平部41では幅方向Dwに所定の寸法aだけ間隔を空けて7列にわたって形成されている。複数の孔部71は、水平部41では水平方向Daに所定の寸法bだけ間隔を空けて3列にわたって形成されている。
固定部材72は、錘部5を水平部41または傾斜部42に対して着脱可能に固定する。本実施形態の固定部材72は、孔部71に挿通可能とされたボルトナットである。なお、固定部材72は、本実施形態のようにボルトナットに限定されるものではなく、試験を実施した際に脱落したりずれたりしないような力でトーボード4に対して錘部5を着脱可能に固定することができればよい。
錘部5は、トーボード4に取り付けられる。錘部5は、規定質量となるように形成されている。本実施形態の錘部5は、図4に示すように、人体ダミーを配置したと仮定した場合に、トーボード4上の人体ダミーの踵と踝とを結ぶ仮想線Oと交差する位置と錘部5の中心位置とが重なるように配置される。錘部5は、傾斜部42に取り付けられていることが好ましい。本実施形態の錘部5は、人体ダミーの両方の足に対応するように一つの傾斜部42に対して二カ所配置されている。
ここで、規定質量とは、トーボード4に対して乗車が想定される乗員の踵から加わる荷重に相当するように予め定められた質量である。具体的には、規定質量は、自動車衝突模擬試験装置100に従来使用される人体ダミーの全体質量から導き出される。規定質量は、使用される人体ダミーの質量の10%〜15%程度の比率となるように定められることが好ましい。この比率は、人体ダミーの下肢質量相当となる値である。例えば、規定質量は、成人男性を模擬する75kgの人体ダミーの場合には10kg程度とされ、成人女性を模擬する50kgの人体ダミーの場合には6kg程度とされる。
錘部5は、同じ形状をなす複数の平板状の小錘板51(板部材)が積層されて構成されている。小錘板51は、矩形平板状をなしている。小径板は、孔部71と対応するように貫通孔が複数形成されている。小錘板51は、複数枚で規定質量となるように形成されている、本実施形態の小錘板51は、例えば、1kg程度の質量で形成されている。したがって、錘部5は、規定質量となるように複数枚の小錘板51が積層された状態で貫通孔及び孔部71に固定部材72を挿通させることで傾斜部42に取り付けられている。
ここで、本実施形態の自動車衝突模擬試験装置100の作動について説明する。
本実施形態の自動車衝突模擬試験装置100により自動車衝突試験を実施する場合、事前に、スレッド1やトーボード4の設計データ(重量や重心位置など)、実車衝突試験で得られた衝突時間に対する加速度変化の各データから試験条件を設定する。具体的には、この加速度の時間的変化(波形)を再現できるように、第一発射装置2における第一ピストン21、第二発射装置32における第二ピストン321、及び第三発射装置33における第三ピストン331の打ち出し力、スレッド1上の供試体4aの位置を所定値に設定しておく。
また、人体ダミーをシート等に仮置きし、傾斜部42上の人体ダミーの踵と踝とを結ぶ仮想線Oと交差する位置と中心位置が重なるように小錘板51を一枚配置する。試験の対象とされた乗員の重量に合わせて定めた規定質量に合うように小錘板51を複数枚積層して、孔部71に固定部材72を介して固定する。
錘部5が傾斜部42に固定された状態で、図1から図3に示すように、第一発射装置2を油圧制御することで、第一ピストン21が打ち出される。第一ピストン21が打ち出されることで、停止状態にあるスレッド1に対して目標前後加速度(スレッド1における後方加速度)が与えられる。つまり、衝突時を模擬する加速度はスレッド1に与えられる。その結果、スレッド1は、与えられた目標前後加速度に伴って所定距離だけ後方に移動する。
また、第一発射装置2と同時に第二発射装置32及び第三発射装置33を油圧制御することで、第二ピストン321及び第三ピストン331が打ち出される。第二ピストン321及び第三ピストン331が打ち出されることで、停止状態にあるトーボード4に対して目標前後加速度(トーボード4における後方加速度)が与えられる。つまり、衝突時を模擬する加速度はトーボード4に与えられる。その結果、トーボード4は、与えられた目標前後加速度に伴って所定角度だけ後方に回転すると共に、所定距離だけ後方に移動する。即ち、トーボード4は、傾斜部42が支持軸314を支点として立ち上がると共に、水平部41が支持軸314を支点として下降し、同時に、トーボード4が後退する。
このような自動車衝突模擬試験装置100によれば、錘部5が傾斜部42に取り付けられた状態で試験が実施される。そのため、トーボード4に錘部5からの負荷がかかった状態で、第一発射装置2、第二発射装置32及び第三発射装置33からトーボード4に加速度が付与される。その結果、トーボード4に運転者等の乗員の足が置かれた状態のような負荷を与えて試験を実施することができる。つまり、人体ダミーを用いることなく、人体ダミーを使用した場合のように錘部5からトーボード4に負荷を与えて試験を行うことができる。加えて、人体ダミーを用いずに試験を実施できることで、新たな人体ダミーを用意することなく試験を繰り返し実施することができる。したがって、交換の必要な供試体4aを用いることなく、自動車が衝突した際のトーボード4の応答を精度良く再現することができる。これにより、試験効率やコスト効率を向上させることができる。
また、トーボード4の中でも乗員による負荷のかかりやすい傾斜部42に錘部5が取り付けられている。つまり、実際に乗員が自動車に乗っている場合に負荷がかかるトーボード4上の位置に錘部5によって負荷を与えることができる。これにより、試験時に自動車が衝突した際のトーボード4の応答を一層精度良く再現することができる。
特に、本実施形態では、錘部5の規定質量が人体ダミーの下肢質量相当とされている。そのため、人体ダミーを用いることなく、錘部5だけでトーボード4に運転者等の乗員の足が置かれた状態を高い精度で模擬して試験を実施することができる。これにより、自動車が衝突した際のトーボード4の応答をより一層高い精度で再現することができる。
また、孔部71が水平部41及び傾斜部42の全域にわたって形成され、この孔部71に挿通された固定部材72で錘部5を着脱自在に固定している。そのため、トーボード4の任意の位置に錘部5を取り付けて試験を実施することができる。
また、トーボード4上の人体ダミーの踵と踝とを結ぶ仮想線Oと交差する位置と錘部5の中心位置とが重なるように配置されている。そのため、実際に乗員が自動車に乗っている状況を単に錘部5をトーボード4上に配置した場合よりも、高い精度で再現することができる。したがって、自動車が衝突した際のトーボード4の応答をより一層高い精度で再現することができる。
また、錘部5が小錘板51を複数枚重ねることで規定質量となるように形成されている。そのため、成人男性を模擬する場合や成人女性を模擬する場合のように、試験対象となる乗員の体重を変更して試験を実施する際に、小錘板51の枚数を変化させるだけで錘部5の規定質量を対応する質量に合わせるように調整することができる。つまり、小錘板51を積層させる枚数を変化させることで、錘部5の質量を容易に調整することができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
なお、イントルージョン装置3は、本実施形態のように第二発射装置32と第三発射装置33との二つのトーボード加速度装置を備えるものに限定されるものではなく、トーボード4に向けて加速度を与えることができればよい。例えば、イントルージョン装置3は、第二発射装置32のみを備えていてもよく、第三発射装置33のみを備えていてもよい。
また、イントルージョン装置3では、第二発射装置32の第二ピストン321や第三発射装置33の第三ピストン331の先端部をトーボード4に回転自在に連結したが、第一発射装置2のように、第二ピストン321の先端部をトーボード4に突き当てるようにしてもよい。
また、規定質量は、本実施形態のように人体ダミーから定められることに限定されるものではない。例えば、規定質量は、実際の乗員を想定して定めてもよい。
100…自動車衝突模擬試験装置 1…スレッド 10…床面 11…レール 1a…スライダ 4a…供試体 2…第一発射装置 21…第一ピストン 3…イントルージョン装置 31…トーボード支持部 311…ガイドレール 312…移動台 313…ブラケット 314…支持軸 32…第二発射装置 321…第二ピストン 33…第三発射装置 331…第三ピストン 35…固定ブロック 4…トーボード 41…水平部 42…傾斜部 7…取付部 71…孔部 72…固定部材 5…錘部 51…小錘板 O…仮想線

Claims (4)

  1. 水平方向に移動可能に支持されたスレッドと、
    前記スレッドに向けて加速度を与えて前記スレッドを前記水平方向に移動させるスレッド加速装置と、
    前記スレッドに対して前記水平方向に移動可能に支持されたトーボードと、
    前記トーボードに向けて加速度を与えて前記トーボードを前記水平方向に移動させるトーボード加速度装置と、
    前記トーボードに取り付けられ、前記トーボードに対して乗員の踵から加わる荷重に相当するように予め定められた質量で形成された錘部と、を備え、
    前記トーボードは、前記錘部を着脱自在に取り付け可能とする取付部を有する自動車衝突模擬試験装置。
  2. 前記トーボードは、
    前記水平方向に延びる水平部と、
    前記水平部の前記水平方向の一方側の端部から前記水平方向の一方側かつ鉛直方向の上側に延びる傾斜部と、を有し、
    前記錘部は、前記傾斜部に取り付けられている請求項1に記載の自動車衝突模擬試験装置。
  3. 前記取付部は、
    前記トーボードの全域にわたって形成された複数の孔部と、
    前記孔部に挿通して前記錘部を固定する固定部材とを有する請求項1または請求項2に記載の自動車衝突模擬試験装置。
  4. 前記錘部は、同じ形状をなす複数の平板状の板部材が積層されて構成されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の自動車衝突模擬試験装置。
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