JP6701906B2 - 復調装置 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送波と、ベース信号が変調された変調信号とが合成された合成信号から、ベース信号を復調する復調装置に関する。
特許文献1には、ジャイロセンサのエレメントを自励共振回路から出力される信号を用いて振動させ、この信号を搬送波とし、搬送波に対して角速度に応じた信号であるベース信号が変調された変調信号が合成された合成信号から、同期検波を用いてベース信号を抽出する技術が開示されている。
特開2015−21782号公報
しかしながら、上記の技術では、合成信号の波形の中心値(いわゆる0点)となる基準値が温度等の外的要因の影響を受けて変動するので、正確なベース信号を復調できなくなるおそれがあった。
そこで、このような問題点を鑑み、合成信号からベース信号を復調する復調装置において、より正確にベース信号を復調できるようにすることを本発明の目的とする。
本発明の復調装置においては、補正値取得部(S150)と、バイアス値取得部(S120)と、基準値保持部(S160)と、検波取得部(S220)と、信号抽出部(S230)と、を備える。
補正値取得部は、搬送波に同期した半周期である前半の半周期において合成信号を積分した値と前半の半周期に続く後半の半周期において合成信号を積分した値との差を表す検波値と、合成信号を1周期分積分した値を表すバイアス値と、の相関関係に応じて予め設定された補正値であって、バイアス値を検波値に相当する値を表す検波相当値に変換するための補正値を取得するように構成される。
バイアス値取得部は、ベース信号が合成信号に合成されていないときにおいて、バイアス値を取得するように構成される。基準値保持部は、バイアス値と補正値とに基づいて検波相当値を演算し、該検波相当値を基準値として保持するように構成される。検波取得部は、ベース信号が合成信号に合成されているときにおいて、検波値を取得するように構成される。信号抽出部は、検波値と基準値との差異に基づいてベース信号を抽出するように構成される。
ここで、本発明においてバイアス値から基準値となる検波相当値を求めるのは、バイアス値が温度等の外的要因によらず、検波値との相関関係が認められたからである。
このような復調装置によれば、バイアス値から得られる検波相当値を搬送波における基準値として設定するので、合成信号からベース信号を復調する復調装置において、外的要因によらず、より正確にベース信号を復調することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態のジャイロセンサ装置の構成図である。 エレメントの振動方向を示す説明図である。 自励共振駆動回路を示す構成図である。 TADを示す構成図である。 加減算器における加減算を説明するグラフである。 デジタル補正回路が実行する補正回路処理を示すフローチャートである。 検波値の実測レンジを示すグラフである。 バイアス値の実測レンジを示すグラフである。 補正結果の実測レンジを示すグラフである。 バイアス値および検波値の温度特性を示す表である。
[1.第1実施形態]
[1−1.構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。ジャイロセンサ装置1は、例えば乗用車等の車両において搭載されている。図1に示すジャイロセンサ装置1は、エレメント10と、センサ回路部20とを備えている。センサ回路部20は、自励共振駆動回路30と、デジタル同期検波回路40、デジタル補正回路50、EPROM60を備えている。センサ回路部20が復調装置に相当する。
[1−1−1.エレメントの構成]
エレメント10には、自励共振駆動回路30から駆動信号Sdrが入力される。このエレメント10は、ここでは図2に示す公知のMEMS音叉型エレメントであるとする。エレメント10は、駆動信号Sdrが入力されることにより、駆動信号Sdrが示す周波数で振動する。駆動信号Sdrによる振動を、以下、駆動振動とし、駆動振動を表す波を搬送波Cwとする。
このエレメント10に回転方向の外力が加えられると、図2に示すように、エレメント10は、搬送波Cwに対して(すなわち駆動振動に対して)、直交する方向にも振動する。この振動は、エレメント10に加えられる外力Swが、駆動振動により変調された信号であるので、以下、センサ変調信号Smとする。センサ変調信号Smは、搬送波Cwに対して位相が90度ずれた信号である。
エレメント10からは、搬送波Cwに対応する自励共振のモニタ信号(以下、モニタ信号という。)と、搬送波Cwにセンサ変調信号Smが重畳した信号である合成信号CSwとが出力される。なお、エレメント10から出力されるモニタ信号および合成信号CSwはアナログ信号である。また、モニタ信号は、センサ変調信号Smを含んでいてもよい。
[1−1−2.自励共振系の構成]
自励共振駆動回路30にはモニタ信号が入力され、この信号に基づいて駆動信号Sdrを生成する。本実施形態の自励共振駆動回路30には、特許文献1に開示されている自励共振回路と同じものを用いることができる。すなわち、自励共振駆動回路30は、図3に示すように、リングオシレータ31と、時間デジタル値変換回路(time to digital converter、以下、TDCという)32と、デジタル制御発振回路(digitally controlled oscillator、以下、DCOという)33と、制御回路34とを備えている。
リングオシレータ31はデジタル発振回路である。このリングオシレータ31は、公知の構成であり、リング状に連結された複数の反転回路を有しており、各反転回路により、パルス信号として入力された入力信号を順次反転して周回させる。各反転回路に対応した複数の出力端子からは、各反転回路での反転動作時間の定数倍を1周期とするパルス信号がそれぞれ出力される。複数の出力端子から出力されるパルス信号は、TDC32およびDCO33に入力される。
TDC32には、モニタ信号が入力されるとともに、DCO33から駆動信号Sdrがフィードバックされて入力される。TDC32は、駆動信号Sdrに対するモニタ信号の位相差をデジタル時間情報として検出する。この位相差は、具体的には、駆動信号Sdrのパルス立ち上がり時間からモニタ信号の立ち上がり時間までの時間差を計測することになる。この時間差の計測において、TDC32は、リングオシレータ31が発生するパルス信号をクロックパルスとして用いる。
DCO33は、制御回路34から入力される制御信号に基づく周期の駆動信号Sdrを出力する。この周期の決定において、DCO33は、リングオシレータ31からのパルス信号をクロックパルスとして用いる。DCO33が出力する駆動信号Sdrは、エレメント10に入力されるとともに、TDC32へも入力される。
制御回路34は、TDC32が検出した位相差が、予め設定された共振位相差となるように、駆動信号Sdrの周期(換言すれば駆動信号Sdrの周波数)を制御する。この制御は、DCO33にデジタル信号である制御信号を出力することで行う。なお、共振位相差とは、ある物体が共振状態となっているときにおいて、外力の位相と物体の振動の位相との位相差である。この共振位相差は略90度であることが知られている。ただし、種々の条件により、90度からややずれることもあり、共振位相差の具体的数値としては、例えば87度とされることもある。
制御回路34が駆動信号Sdrの周波数を制御するのは、エレメント10に入力される外力の位相に対するエレメント10の振動位相のずれは、周波数に依存することが知られているからである。具体的には、共振周波数よりも低い周波数では、外力の位相に対するエレメント10の振動位相の位相遅れは、略90度である共振位相差よりも小さい位相遅れとなる。一方、共振周波数よりも高い周波数では、外力の位相に対する振動子の振動位相の位相遅れは、共振位相差よりも大きい位相遅れとなる。よって、駆動信号Sdrの周波数を高くしたり低くしたりすることで、検出される位相差を調整できる。
[1−1−3.信号検知系の構成]
デジタル同期検波回路40は、同期検波によりエレメント10からの出力である合成信号CSwからベース信号Sbaを取り出す回路である。ベース信号Sbaとは合成信号CSwに変調された信号を表し、具体的には角速度信号である。デジタル同期検波回路40は、時間AD変換回路(以下、TAD)41と、加減算器42を備える。
TAD41は、特許文献1、2にも開示されている公知の構成であり、たとえば、図4に示す構成を備える。図4に示すTAD41は、NADゲート411と、リング状に連結された偶数個数のインバータ412とがリング状に連結されているリングゲート遅延回路413と、カウンタ414と、ラッチ回路415と、パルスセレクタ416と、エンコーダ417と、信号処理回路418を備えている。なお、インバータ412はパルス信号遅延ユニットであり、リングゲート遅延回路413はパルス遅延回路に相当する。
TAD41は、入力電圧変動型のAD変換回路であり、NADゲート411、インバータ412には、入力電圧Vinとして、合成信号CSwが入力される。この合成信号CSwのレベルに応じて、パルス信号Pinがリングゲート遅延回路413を周回する時間が変化する。カウンタ414は、パルス信号Pinがリングゲート遅延回路413を周回する回数をカウントする。ラッチ回路415は、カウンタ414の計数値をラッチする。パルスセレクタ416は、リングゲート遅延回路413におけるパルス信号Pinの周回位置を検出する。エンコーダ417は、パルスセレクタ416が検出している周回位置をデジタル値で出力する。
信号処理回路418は、ラッチ回路415、エンコーダ417からの信号に基づいて、サンプリングクロック信号CKsが入力される毎に、パルス信号Pinがリングゲート遅延回路413を周回した回数と周回位置に対応したデジタルデータDTを決定する。
本実施形態では、サンプリングクロック信号CKsの周波数(すなわち、サンプリング周波数fs)は、搬送波周波数fcの2倍に設定されている。すなわち、サンプリング周期Tsは、搬送波周期Tcの0.5倍に設定されている。なお、TAD41は、自励共振駆動回路30から、駆動信号Sdr(すなわち搬送波)を取得して、サンプリングクロック信号CKsの発生タイミングを決定する。なお、搬送波周期Tcは、合成信号CSwやセンサ変調信号Smの1周期と一致する。
この構成により、TAD41は、サンプリング周期Tsの間の合成信号CSwの積分値を出力する。
加減算器42は、TAD41が出力する前半合成信号レベルと後半合成信号レベルとの差を算出する。ここで、前半合成信号レベルは、搬送波の前半の半周期における合成信号CSwを積分した値であり、後半合成信号レベルは、搬送波の後半の半周期における合成信号CSwを積分した値である。また、加減算器42は、TAD41が出力する前半合成信号レベルと後半合成信号レベルとの和も算出する。
上記差は検波値となり、上記和はバイアス値となる。すなわち、加減算器42は、検波値とバイアス値とを演算する。検波値とは、合成信号CSwに含まれるセンサ変調信号Smの搬送波1周期分の積分値を表し、バイアス値とは、合成信号CSwそのものの搬送波1周期分の積分値を表す。
ここで、図5(a)は、合成信号CSwに含まれているセンサ変調信号Smを概念的に示し、図5(b)は、合成信号CSwを概念的に示す。また、図5(c)はサンプリング周期Tsを示し、図5(d)は、TAD41が出力するデジタルデータDTを示す。
加減算器42は、図5に示す前半サンプリング区間Sefの合成信号CSwの積分値と、後半サンプリング区間Sebの合成信号CSwの積分値との差を算出する。これは、図5(b)に示す面積S3−面積S4を算出していることを意味する。
前半サンプリング区間Sefは、搬送波Cwの極大値から開始し、搬送波Cwの極小値までの区間である。また、センサ変調信号Smは搬送波Cwの位相と90度ずれているので、前半サンプリング区間Sefは、センサ変調信号Smの0度から180度までとなっている。
後半サンプリング区間Sebは、搬送波Cwの極小値から開始し、搬送波Cwの極大値までの区間である。また、後半サンプリング区間Sebは、センサ変調信号Smの180度から360度までの区間である。
搬送波Cwは正弦波であるため、前半サンプリング区間Sefにおける搬送波Cwの積分値と、後半サンプリング区間Sebにおける搬送波Cwの積分値とは等しい。したがって、前半サンプリング区間Sefの合成信号CSwの積分値と、後半サンプリング区間Sebの間の合成信号CSwの積分値との差を算出することで、搬送波Cwの成分が除去される。よって、この差は、センサ変調信号Smの検波値を表している。
また、面積S3−面積S4は、センサ変調信号Smにとっては、図5(a)に示す面積S1−面積S2を演算していることになる。これは、事実上、図5(a)に示す面積Saと面積Sbの和を算出していることになる。
次に、加減算器42が算出する上記和は、図5(b)に示す面積S3+面積S4を算出することを意味する。
図5(b)から分かるように、センサ変調信号Smにベース信号Sbaが合成されていないとき、すなわち、角速度が0であるときには、前半サンプリング区間Sefにおける合成信号CSwの積分値と後半サンプリング区間Sebにおける合成信号CSwの積分値との和の平均値は、搬送波Cwの中心レベルVbとなる。また、面積S3+面積S4は、センサ変調信号Smにとっては、図5(a)に示す面積Sa−面積Sbを算出していることになる。これらのことから、面積S3+面積S4は、面積Sc+面積Sdを算出していることになる。
ここで、面積S3+面積S4は、面積S1+面積S2に対応する値となり、上記のバイアス値を表す。
ところで、センサ変調信号Smの検波値は、温度等の外的要因によって変動することが知られている。このため、搬送波Cwの中心レベルVbを適宜補正するキャリブレーションを実施する必要がある。
そこで、デジタル補正回路50は、図6に示す補正回路処理を実施することによって、上記のキャリブレーションおよびセンサ変調信号Smからベース信号Sbaを抽出する処理を実施する。なお、補正回路処理は、デジタル補正回路50等のハードウェアで実現されてもよく、補正回路処理に相当するプログラムをCPUが実行するによるソフトウェアで実現されてもよい。
[1−2.処理]
補正回路処理では、図6に示すように、まずS110にて、ジャイロセンサ装置1に与えられる角速度が0であるか否かを判定する。本実施形態の処理では、自車両の角速度が0であるか否かを判定する。例えば車速やパーキングブレーキの作動状態等、自車両が停止していることを判定するための情報を取得し、自車両が停止していることが認識できた場合に、自車両の角速度が0であると判定する。なお、ジャイロセンサ装置1が静止していること、すなわち、ベース信号が合成信号に合成されていないことを検知する他のセンサを用いて角速度が0であるか否かを判定してもよい。
角速度が0であれば、S120〜S160の処理にてキャリブレーションを実施する。また、角速度が0でなければ、S210〜S230の処理にて角速度(外力Sw)を抽出する処理を実施する。
キャリブレーションでは、まず、S120、S130にて、バイアス値および検波値を取得する。なお、バイアス値および検波値は、加減算器42から取得する。
次に、S140にて、回帰直線を演算する。回帰直線とは、バイアス値と検波値との相関関係に応じて設定される一次関数を示す。発明者らは、バイアス値と検波値との間に、温度等の外的要因によらず、概ね一定の関係があることを見出した。
すなわち、バイアス値と検波値とが、傾きと切片とで規定される一次関数によってそれぞれの値を相互に変換できることを発見した。なお、一次関数をy=ax+bと表記した際に、傾きとは、aに対応する値であり、切片とはbに対応する値である。
上記の発見により、バイアス値および検波値は、
(検波値)=(傾き)×(バイアス値)+(切片)…式(1)
で表現できることが分かった。具体的には、図7に示す検波値Dの時間の経過に伴う変化と、図8に示すバイアス値Fの時間の経過による変化とを用いて、上記の回帰直線において関係式が正しく表現できているかを確認したグラフを図9に示す。なお、図7〜図9において2本の実線は、各値が変化する際の概ねの上限値および下限値を示し、これらの実線にて挟まれる間の領域が各値の概ねの変化幅(レンジ)となる。
また、図9においては、
(補正結果G)=(上記式(1)の左辺)/(上記式(1)の右辺)…式(2)
としている。
補正結果Gは、図9において概ね0.998〜1.002の範囲内に収束しており、その誤差は約0.2%以下となる。この結果、バイアス値および検波値とが回帰直線において相互に変換できることが証明できた。
なお、図7〜図9においては、変動し得る室温において実験を行った例であるが、図10に示すように、複数の温度の際にも実験を行っている。図10では、温度を変更しつつ、検波値とバイアス値、加えてバイアス値から予測される検波値である予測値を記述している。何れの温度においても検波値と予測値との差は小さく、バイアス値および検波値とが回帰直線において相互に変換できることが分かる。
実験を重ねるにつれて、傾きの値は概ね一定であり、切片のみに多少のばらつきが生じることも分かった。したがって本実施形態では、傾きの値については予め設定された固定値を用い、傾きを含む一次関数である上記式(1)にバイアス値と検波値とを代入することによって該一次関数における切片を算出する。
続いて、S150にて、補正値を取得する。補正値としては、回帰直線における傾きおよび切片を取得する。
続いて、S160にて、バイアス値、補正値、バイアス値を回帰直線に代入することで求められる検波値に相当する値である検波相当値を演算し、この検波相当値を搬送波Cwの中心レベルVb(基準値)として保持する。搬送波Cwの中心レベルVbは、例えばEPROM60等、任意のメモリにおいて保持される。S160の処理が終了すると、キャリブレーションを終了し、補正回路処理を終了する。
また、角速度を抽出する処理では、まずS210、S220にて、S120、S130の処理と同様に、バイアス値および検波値を取得する。続いて、S230にて、角速度を示す信号を抽出する。この処理では、検波値とメモリにて保持された基準値と差に基づいてベース信号を抽出する。すなわち、検波値と基準値と差が、角速度を示す信号の部位であるため、この差の値に応じて角速度を特定する。
S230の処理が終了すると、角速度を抽出する処理を終了し、補正回路処理を終了する。
[1−3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)ジャイロセンサ装置1おいてセンサ回路部20は、合成信号を1周期分積分した値を表すバイアス値と、搬送波の極大値および極小値のいずれか一方をサンプリング開始時点とする半周期である前半の半周期において合成信号を積分した値と前半の半周期に続く後半の半周期において合成信号を積分した値との差を表す検波値と、の相関関係に応じて予め設定された補正値であって、バイアス値を検波値に相当する値を表す検波相当値に変換するための補正値を取得する(S150)。ベース信号が合成信号に合成されていないときにおいて、バイアス値を取得し(S120)、バイアス値と補正値とに基づいて検波相当値を演算し、該検波相当値を基準値として保持する(S160)。ベース信号が合成信号に合成されているときにおいて、検波値を取得し(S220)、検波値と基準値との差異に基づいてベース信号を抽出する(S230)。
このような復調装置によれば、バイアス値から得られる検波相当値を搬送波における基準値として設定するので、合成信号からベース信号を復調する復調装置において、外的要因によらず、より正確にベース信号を復調することができる。
(1b)上記のジャイロセンサ装置1においてデジタル補正回路50は、相関関係を一次関数で表す際において該一次関数の傾きを表す値を補正値として取得する。
このようなジャイロセンサ装置1によれば、相関関係を一次関数で表現するので、傾きを補正値とする簡素な構成で、より正確にベース信号を復調することができる。
(1c)上記のジャイロセンサ装置1においてデジタル補正回路50は、ベース信号が合成信号に合成されていないときにおいて、検波値を取得し、傾きを含む一次関数にバイアス値と検波値とを代入することによって該一次関数における切片を算出する。また、補正値として、傾きおよび切片を取得する。
このようなジャイロセンサ装置1によれば、一次関数における切片を算出し、補正値として利用するので、より精度よくベース信号を復調することができる。また、傾きについては予め設定された値を取得し、切片のみを算出する構成とすることで、補正値を求める演算を簡素化することができる。
(1d)上記のジャイロセンサ装置1においてデジタル補正回路50は、搬送波および変調信号の成分を含むアナログ信号をデジタルデータに変換することによって合成信号を生成するように構成されたAD変換回路(TAD41)を備える。
このようなジャイロセンサ装置1によれば、デジタルデータである合成信号からベース信号を復調することができる。
(1e)上記のジャイロセンサ装置1においてAD変換回路は、複数のパルス信号遅延ユニットを直列接続したパルス遅延回路(リングゲート遅延回路413)を備え、アナログ信号を入力信号としてパルス遅延回路に入力し、搬送波の周期に応じて設定された時間毎に、パルス信号が通過したパルス信号遅延ユニットの数に基づいて、搬送波をデジタルデータに変換する。
このようなジャイロセンサ装置1によれば、一般的に温度特性が大きなパルス遅延回路を備えたAD変換回路でAD変換を行う構成であっても、搬送波における基準値として設定するので、合成信号からベース信号を復調する復調装置において、外的要因によらず、より正確にベース信号を復調することができる。
[2.他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(2a)上記実施形態では、S130,S220にて検波値を取得する構成としたが、例えば、S130,S220にて検波値を取得する処理のうちの少なくとも一方を省略する構成としてもよい。
S130の処理にて検波値の取得を省略する場合、予め回帰直線における傾きおよび切片をメモリにおいて保持しておけばよい。また、S230の処理にて検波値の取得を省略する場合、バイアス値から上記式(1)を用いて検波値を求めればよい。
これらのようにすれば、検波値を取得することなく、キャリブレーションまたはベース信号の復調を行うことができる。
(2b)上記実施形態では、搬送波Cwの極大値や極小値から始まる周期においてバイアス値や検波値を得るよう構成したが、搬送波Cwの極大値や極小値に限らず、任意のタイミングから半周期または1周期の検知を開始してもよい。
(2c)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加または置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
(2d)上述したジャイロセンサ装置1の他、当該ジャイロセンサ装置1を構成要素とするシステム、当該ジャイロセンサ装置1としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、ジャイロセンサ装置1のキャリブレーション方法など、種々の形態で本発明を実現することもできる。
[3.実施形態の構成と本発明の構成との対応関係]
上記実施形態においてセンサ回路部20は本発明でいう復調装置の一例に相当し、上記実施形態においてTAD41は本発明でいうAD変換回路の一例に相当する。また、上記実施形態においてデジタル補正回路50が実行する処理のうち、S120の処理は本発明でいうバイアス値取得部の一例に相当し、上記実施形態においてS130の処理は本発明でいう非合成取得部の一例に相当する。
また、上記実施形態においてS140の処理は本発明でいう切片算出部の一例に相当し、上記実施形態においてS150の処理は本発明でいう補正値取得部の一例に相当する。また、上記実施形態においてS160の処理は本発明でいう基準値保持部の一例に相当し、上記実施形態においてS220の処理は本発明でいう検波取得部の一例に相当する。
また、上記実施形態においてS230の処理は本発明でいう信号抽出部の一例に相当する。また、上記実施形態においてセンサ変調信号Smは本発明でいう変調信号の一例に相当する。
1…ジャイロセンサ装置、10…エレメント、20…センサ回路部、30…自励共振駆動回路、31…リングオシレータ、32…TDC、33…DCO、34…制御回路、40…デジタル同期検波回路、42…加減算器、50…デジタル補正回路、60…EPROM、411…ゲート、412…インバータ、413…リングゲート遅延回路、414…カウンタ、415…ラッチ回路、416…パルスセレクタ、417…エンコーダ、418…信号処理回路。

Claims (5)

  1. 搬送波に対してベース信号が変調された変調信号が合成された合成信号から、前記ベース信号を復調するように構成された復調装置(20)であって、
    前記搬送波に同期した半周期である前半の半周期において前記合成信号を積分した値と、前記前半の半周期に続く後半の半周期において前記合成信号を積分した値と、の差を表す検波値と、前記合成信号を1周期分積分した値を表すバイアス値と、の相関関係に応じて予め設定された補正値であって、前記バイアス値を前記検波値に相当する値を表す検波相当値に変換するための補正値を取得するように構成された補正値取得部(S150)と、
    前記ベース信号が前記合成信号に合成されていないときにおいて、前記バイアス値を取得するように構成されたバイアス値取得部(S120)と、
    前記バイアス値と前記補正値とに基づいて前記検波相当値を演算し、該検波相当値を基準値として保持するように構成された基準値保持部(S160)と、
    前記ベース信号が前記合成信号に合成されているときにおいて、前記検波値を取得するように構成された検波取得部(S220)と、
    前記検波値と前記基準値との差異に基づいて前記ベース信号を抽出するように構成された信号抽出部(S230)と、
    を備えた復調装置。
  2. 請求項1に記載の復調装置であって、
    前記補正値取得部は、前記相関関係を一次関数で表す際において該一次関数の傾きを表す値を前記補正値として取得する
    ように構成された復調装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の復調装置であって、
    前記ベース信号が前記合成信号に合成されていないときにおいて、前記検波値を取得するように構成された非合成取得部(S130)と、
    前記傾きを含む一次関数に前記バイアス値と前記非合成取得部にて取得された前記検波値とを代入することによって該一次関数における切片を算出するように構成された切片算出部(S140)と、
    をさらに備え、
    前記補正値取得部は、前記補正値として、前記傾きおよび前記切片を取得する
    ように構成された復調装置。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の復調装置であって、
    前記搬送波および前記変調信号の成分を含むアナログ信号をデジタルデータに変換することによって前記合成信号を生成するように構成されたAD変換回路(41)、
    をさらに備えた復調装置。
  5. 請求項4に記載の復調装置であって、
    前記AD変換回路は、複数のパルス信号遅延ユニットを直列接続したパルス遅延回路(413)を備え、前記アナログ信号を入力信号として前記パルス遅延回路に入力し、前記搬送波の周期に応じて設定された時間毎に、パルス信号が通過した前記パルス信号遅延ユニットの数に基づいて、前記搬送波をデジタルデータに変換する
    ように構成された復調装置。
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