JP6701891B2 - 打検装置及び打検方法 - Google Patents
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Description
また、本発明の第1の打検方法は、倒立した缶体の缶底部に電磁的衝撃を与え、缶底部から発せられた打検音に基づいて缶体の密封良否を判定する打検方法であって、前記缶体間に前記缶胴部と接触する間仕切りを挿入して複数の前記缶体をケースに梱包して前記缶体の缶胴部の振動を抑制した状態で、前記缶底部に前記電磁的衝撃を与えることを特徴としている。
また、本発明の第2の打検方法は、倒立した缶体の缶底部に電磁的衝撃を与え、前記缶底部から発せられた打検音に基づいて前記缶体の密封良否を判定する打検方法であって、千鳥配列パターンとなるように前記缶胴部どうしを互いに接触させて複数の前記缶体をケースに梱包して前記缶体の缶胴部の振動を抑制した状態で、前記缶底部に前記電磁的衝撃を与えることを特徴としている。
まず、図1を参照して、打検装置1の基本構成例を説明する。打検装置1は、倒立した缶体Cの缶底部C1に電磁的衝撃を与え、缶底部から発せられた打検音を打検信号に変換して出力する打検ヘッド10と、打検信号に基づいて缶体Cの密封良否を判定する演算装置20とを備えている。缶体Cの缶胴部C2の振動を抑制する制振手段については、図1に図示せず、各実施形態において説明する。
図2(A)に示すように、缶底部C1だけが主に振動した場合には、打検音の波長スペクトルは、一つの周波数で突出した信号強度のピークを示す。打検音のピーク周波数は、通常、缶底部C1の固有振動数であり、缶体Cの内外圧力差が大きいほど高くなる。図2(B)に示すように、陽圧缶の場合には、缶内圧が高いほど、ピーク周波数が高くなる。一方、密封不良によりリークが発生した不良品の缶体Cでは、缶体の内外圧力差が低下するため、良品の缶体Cよりも打検音のピーク周波数が低下する。このように、不良品の缶体Cと良品の缶体Cとで打検音のピーク周波数が異なることを利用して、缶体Cの密封良否を判定することができる。
かかる誤判定を低減して缶体良否の判定精度を向上させるために、缶体Cの缶胴部C2の振動を抑制する技術について、以下の各実施形態において説明する。
図4を参照して、本発明の第1実施形態に係る打検装置及び打検方法を説明する。本実施形態においては、缶体Cの缶胴部C2の振動を抑制する制振手段として、缶胴部C2に制振部材を接触させる。同図に示すように、制振部材は、缶体Cを搬送するコンベア30の両側に配置された一対の無端状ベルト40である。一対の無端状ベルト40の各々は、コンベア30の脇に配置されたローラ(又はプーリ)41にそれぞれ懸架されている。
図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る打検装置及び打検方法を説明する。本実施形態の打検装置1は、缶体Cの缶胴部C2の振動を抑制する制振手段として、缶胴部C2に接触する制振部材42を有する。同図に示すように、制振部材42は、缶胴部C2の全周方向に沿って接触する。
なお、制振部材42の、缶体Cの高さ方向の幅は特に限定されないが、缶体Cの高さ相当の幅広であってもよいし、細い紐状であってもよい。また、制振部材42の材料として、合成樹脂、硬質ゴム、又は金属などを用いることができる。
このように、缶体Cの缶胴部C2の振動を抑制することにより、打検音に含まれる缶底部C1以外の缶体部分の固有振動成分を低減して、缶体Cの密封良否の判定を精度良く行うことができる。
なお、上記の例では、缶胴部C2の実質的に全周にわたって制震部材42を接触させたが、缶胴部C2の周方向の一部であってもその振動を抑制することが可能である。
図6を参照して、上述した第1及び第2実施形態の変形例を説明する。
本変形例では、第1及び第2実施形態で説明した制振部材に加えて、同図に示すように、缶体Cが載置される振動吸収部材43を更に設け、缶体Cを振動吸収部材43上に載置した状態で、缶底部C1に電磁的衝撃を与える。
図7及び図8を参照して、本発明の第3実施形態に係る打検装置及び打検方法を説明する。
上述した各実施形態では、インラインにおいて缶体Cに対して打検を行う例を説明したが、本実施形態では、同図に示すように、カートンケース50に梱包された缶体Cに対して打検を行う。カートンケース50に梱包され、製造後所定期間が経過した缶体Cに対して、カートンケース50を搬送する方向に交わる方向に対して所定の角度で傾斜して配置される複数の打検ヘッド10を用い、カートンケース50に梱包したまま打検を行うことにより、スローリークによる不良品を効果的に検出することができる。
図9を参照して、本発明の第4実施形態に係る打検方法を説明する。
本実施形態は、倒立した缶体Cの缶底部に電磁的衝撃を与え、缶底部C1から発せられた打検音に基づいて缶体Cの密封良否を判定するにあたり、同図に示すように、缶体C間に缶胴部C2と接触する間仕切り45を挿入して複数の缶体Cをカートンケース50に梱包した状態で、缶底部C1に電磁的衝撃を与える。
また、缶体Cの梱包時に間仕切りを挿入しておくので、打検の際に、追加の処理を必要とせず、カートンケース50に梱包された缶体Cをそのまま打検することができる。
図10を参照して、本発明の第5実施形態に係る打検方法を説明する。
本実施形態は、倒立した缶体Cの缶底部に電磁的衝撃を与え、缶底部C1から発せられた打検音に基づいて缶体Cの密封良否を判定するにあたり、同図に示すように、千鳥配列パターンとなるように缶胴部C2どうしを互いに接触させて複数の缶体Cをカートンケース51に梱包した状態で、缶底部C1に電磁的衝撃を与える。
また、缶体Cの梱包時に、缶体Cを千鳥配列パターンとして最密充填しておけばよいので、打検の際に、追加の処理を必要とせず、カートンケース51に梱包された缶体Cをそのまま打検することができる。
上述した実施形態では、コンベア30上を搬送されている缶体C、又はコンベア上を搬送されているケース50、51に梱包された缶体Cを打検する例を説明したが、打検対象とする缶体C及びケース50、51は、コンベアで搬送中のものに限定されず、バッチ処理で打検を行うようにしてもよい。また、上述した第3〜第5実施形態では、カートンケース50,51に梱包された缶体Cを打検する例を説明したが、本発明では、缶体Cを梱包するケースの材料は段ボールに限定されず、任意好適な材料を採用することができる。
10 打検ヘッド
11 電磁コイル
12 マイクロフォン
20 演算装置
21 周波数解析部
22 良否判定部
30 コンベア
31 ロータリーコンベア
40 無端状ベルト
41 ローラ、プーリ
42 制振部材
43 振動吸収部材
44 押圧部材
45 間仕切り
50、51 カートンケース
C 缶体
C1 缶底部
C2 缶胴部
C3 缶蓋部
Claims (4)
- 倒立した缶体の缶底部に電磁的衝撃を与え、前記缶底部から発せられた打検音を打検信号に変換して出力する打検ヘッドと、
前記打検信号に基づいて前記缶体の密封良否を判定する演算装置と
を備えた打検装置であって、
前記缶体の缶胴部に接触して前記缶胴部の振動を抑制する制振部材を備え、
前記制振部材は、前記缶体を搬送するコンベアの両側に配置された一対の無端状ベルトであり、
前記一対の無端状ベルトは、前記缶胴部を挟みながら前記缶体を搬送し、
前記一対の無端状ベルトは、3mm以上の幅を有し、前記缶底部側の前記缶胴部と前記缶体の全周の10%以上において接触する
ことを特徴とする、打検装置。 - 前記缶体が載置される振動吸収部材を更に有する
ことを特徴とする、請求項1記載の打検装置。 - 倒立した缶体の缶底部に電磁的衝撃を与え、前記缶底部から発せられた打検音に基づいて前記缶体の密封良否を判定する打検方法であって、
前記缶体間に前記缶胴部と接触する間仕切りを挿入して複数の前記缶体をケースに梱包して前記缶体の缶胴部の振動を抑制した状態で、前記ケースを外部側方から押圧することなく、前記缶底部に前記電磁的衝撃を与える
ことを特徴とする、打検方法。 - 倒立した缶体の缶底部に電磁的衝撃を与え、前記缶底部から発せられた打検音に基づいて前記缶体の密封良否を判定する打検方法であって、
千鳥配列パターンとなるように前記缶胴部どうしを互いに接触させて複数の前記缶体をケースに梱包して前記缶体の缶胴部の振動を抑制した状態で、前記ケースを外部側方から押圧することなく、前記缶底部に前記電磁的衝撃を与える
ことを特徴とする、打検方法。
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JP2017181420A JP2017181420A (ja) | 2017-10-05 |
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JP2016072430A Active JP6701891B2 (ja) | 2016-03-31 | 2016-03-31 | 打検装置及び打検方法 |
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