JP6700954B2 - 回転電機の制御装置 - Google Patents

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本発明は、回転電機の制御装置に関する。
この種の制御装置としては、下記特許文献1に見られるように、回転電機の巻線に高周波電圧を印加することにより、回転電機の回転角を推定するものが知られている。詳しくは、この制御装置では、複数の高周波周波数のうちいずれか1つの高周波周波数を設定する。そして、設定した高周波周波数を有する高周波電圧を、ランダムに設定した継続時間に渡って巻線に印加する。これにより、回転電機の騒音の低減を図っている。
特開2015−8560号公報
ただし、上記特許文献1に記載の制御装置では、設定した高周波周波数を有する高周波電圧をランダムに設定した継続時間に渡って巻線に印加する等の構成が要求されるため、制御装置における演算が複雑になる懸念がある。
本発明は、角度推定用の高周波電圧が印加されることに伴い発生する騒音を簡易に低減できる回転電機の制御装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
本発明は、ステータ(13)に巻回された第1巻線群(10A)及び第2巻線群(10B)を有する2重巻線回転電機(10)、前記第1巻線群に電圧を印加する第1インバータ(20A)、並びに前記第2巻線群に電圧を印加する第2インバータ(20B)を備えるシステムに適用される回転電機の制御装置(40)において、前記回転電機の電気角速度よりも高い角速度で変動する高周波電圧を前記第1巻線群及び前記第2巻線群のそれぞれに印加すべく、前記第1インバータ及び前記第2インバータを操作する高周波操作部と、前記第1巻線群及び前記第2巻線群のそれぞれに印加された高周波電圧に応じて前記第1巻線群及び前記第2巻線群のそれぞれに流れる高周波電流のうち、少なくとも一方に基づいて、前記回転電機の回転角を推定する角度推定部と、を備え、前記高周波操作部は、一定の振幅を有する第1高周波電圧を前記第1巻線群に対して前記回転電機の推定d軸方向に印加すべく前記第1インバータを操作し、前記第1高周波電圧と同じ振幅及び周波数を有して、かつ、前記第1高周波電圧とは位相が電気角で180°異なる第2高周波電圧を前記第2巻線群に対して前記推定d軸方向に印加すべく前記第2インバータを操作することを特徴とする。
第1巻線群及び第2巻線群のそれぞれに印加された高周波電圧に応じて第1巻線群及び第2巻線群のそれぞれに流れる高周波電流のうち、少なくとも一方に基づいて、回転電機の回転角が推定される。ここで上記発明では、一定の振幅を有する第1高周波電圧が第1巻線群に対して推定d軸方向に印加される。また、第1高周波電圧と同じ振幅及び周波数を有して、かつ、第1高周波電圧とは位相が電気角で180°異なる第2高周波電圧が第2巻線群に対して推定d軸方向に印加される。
第1巻線群及び第2巻線群のそれぞれに対して印加される高周波電圧を、同じ推定d軸方向として、かつ、位相が180°ずれたものとする上記発明によれば、角度推定用の高周波電圧が印加されることに伴い発生する騒音を簡易に低減することができる。
モータ制御システムの全体構成図。 モータ駆動制御処理を示すブロック図。 トルクリプル低減効果を示すタイムチャート。
以下、本発明に係る制御装置を車載主機としてエンジンを備える車両に適用した一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、モータ10は、3相2重巻線を有する同期機である。特に本実施形態では、モータ10として、突極機を用いている。ちなみに、モータ10としては、例えば、永久磁石界磁型のIPMSMや、巻線界磁型のモータを採用することができる。
本実施形態において、モータ10は、スタータ及びオルタネータ(発電機)の機能を統合したISG(Integrated Starter Generator)である。モータ10を構成するロータ12は、エンジン14のクランク軸14aと動力伝達可能とされている。本実施形態において、ロータ12は、例えばベルトを介してクランク軸14aに機械的に接続されている。
本実施形態では、エンジン14の初回の始動に加えて、所定の自動停止条件が成立する場合にエンジン14を自動停止させ、その後、所定の再始動条件が成立する場合にエンジン14を自動的に再始動させるアイドリングストップ機能を実行する場合にも、モータ10がスタータとして機能する。
モータ10を構成するステータ13には、2つの電機子巻線群である第1巻線群10A及び第2巻線群10Bが巻回されている。第1,第2巻線群10A,10Bに対して、ロータ12が共通化されている。第1,第2巻線群10A,10Bのそれぞれは、異なる中性点を有する3相巻線からなる。第1巻線群10Aは、電気角で互いに120°ずつずれたU,V,W相巻線UA,VA,WAを有し、第2巻線群10Bは、電気角で互いに120°ずつずれたU,V,W相巻線UB,VB,WBを有している。本実施形態では、第1巻線群10Aと第2巻線群10Bとのなす角度が電気角で0°とされている。すなわち、第1巻線群10AのU相巻線UAと第2巻線群10BのU相巻線UBとのなす角度が電気角で0°とされている。なお本実施形態では、第1巻線群10Aと第2巻線群10Bとが同じ構成とされている。具体的には、第1巻線群10Aを構成するU,V,W相巻線UA,VA,WAそれぞれの巻数と、第2巻線群10Bを構成するU,V,W相巻線UB,VB,WBそれぞれの巻数とが等しく設定されている。
先の図1に戻り、モータ10には、第1,第2巻線群10A,10Bに対応した第1,第2インバータ20A,20Bが電気的に接続されている。第1,第2インバータ20A,20Bは、入力される直流電圧を交流電圧に変換して出力する電力変換回路に相当する。第1インバータ20A及び第2インバータ20Bのそれぞれには、共通の直流電源であるバッテリ21が並列接続されている。なおバッテリ21には、コンデンサ22が並列接続されている。
第1インバータ20Aは、第1U,V,W相上アームスイッチSUp1,SVp1,SWp1と、第1U,V,W相下アームスイッチSUn1,SVn1,SWn1との直列接続体を備えている。U,V,W相における上記直列接続体の接続点には、第1巻線群10Aを構成するU,V,W相巻線UA,VA,WAが接続されている。本実施形態では、各スイッチSUp1〜SWn1として、IGBTを用いている。そして、各スイッチSUp1,SUn1,SVp1,SVn1,SWp1,SWn1には、各ダイオードDUp1,DUn1,DVp1,DVn1,DWp1,DWn1が逆並列に接続されている。なお、各スイッチSUp1〜SWn1としては、IGBTに限らず、例えばNチャネルMOSFETであってもよい。
第2インバータ20Bは、第1インバータ20Aと同様に、第2U,V,W相上アームスイッチSUp2,SVp2,SWp2と、第2U,V,W相下アームスイッチSUn2,SVn2,SWn2との直列接続体を備えている。U,V,W相における上記直列接続体の接続点には、第2巻線群10Bを構成するU,V,W相巻線UB,VB,WBが接続されている。本実施形態では、各スイッチSUp2〜SWn2として、IGBTを用いている。そして、各スイッチSUp2,SUn2,SVp2,SVn2,SWp2,SWn2には、各ダイオードDUp2,DUn2,DVp2,DVn2,DWp2,DWn2が逆並列に接続されている。なお、各スイッチSUp2〜SWn2しては、IGBTに限らず、例えばNチャネルMOSFETであってもよい。
第1,第2インバータ20A,20Bの各上アームスイッチのコレクタには、バッテリ21の正極端子が接続されている。第1,第2インバータ20A,20Bの各下アームスイッチのエミッタには、バッテリ21の負極端子が接続されている。すなわち本実施形態では、各インバータ20A,20Bでバッテリ21が共通化されている。
本実施形態にかかる制御システムは、電圧検出部30、第1相電流検出部31A、及び第2相電流検出部31Bを備えている。電圧検出部30は、バッテリ21から第1,第2インバータ20A,20Bに印加される電圧を電源電圧VDCとして検出する。第1相電流検出部31Aは、第1巻線群10Aに流れる3相電流のうち少なくとも2相分の電流を検出する。第2相電流検出部31Bは、第2巻線群10Bに流れる3相電流のうち少なくとも2相分の電流を検出する。本実施形態において、第1,第2相電流検出部31A,31Bは、V相電流及びW相電流を検出する。なお第1,第2相電流検出部31A,31Bとしては、例えば、カレントトランス又は抵抗器を備えるものを用いることができる。
上記各種検出部の検出値は、マイコンを主体として構成される制御装置40に取り込まれる。制御装置40は、CPU及びメモリを備え、メモリに格納されたプログラムをCPUにて実行する。制御装置40は、モータ10の制御量をその指令値に制御すべく、これら各種センサの検出値に基づいて、第1インバータ20A及び第2インバータ20Bの各スイッチをオンオフ操作する操作信号を生成する。本実施形態において、制御量はトルクであり、制御量の指令値は指令トルクTrq*である。図1には、第1インバータ20Aの各スイッチSUp1,SUn1,SVp1,SVn1,SWp1,SWn1を操作する信号を第1操作信号gUp1,gUn1,gVp1,gVn1,gWp1,gWn1として示し、第2インバータ20Bの各スイッチSUp2,SUn2,SVp2,SVn2,SWp2,SWn2を操作する信号を第2操作信号gUp2,gUn2,gVp2,gVn2,gWp2,gWn2として示している。
続いて図2を用いて、モータ10のトルク制御について説明する。この制御は、モータ10の磁極位置である回転角を直接検出するレゾルバ等の角度検出器を用いない制御である位置センサレス制御である。制御装置40は、推定した回転角に基づいてトルク制御を行う。
制御装置40は、第1インバータ20Aに対応した第1処理部41を備えている。第1処理部41において、第1電流変換部41aは、後述する角度推定部50により推定されたモータ10の電気角である推定角θγと、第1相電流検出部31Aにより検出されたV相電流IV1,W相電流IW1とに基づいて、UVW座標系における第1巻線群10AのU,V,W相電流を、γδ座標系における第1d軸電流Iγ1r及び第1δ軸電流Iδ1rに変換する。ここで、UVW座標系はモータ10の3相固定座標系であり、γδ座標系は、モータ10の2相回転座標系であるdq座標系の推定座標系である。
第1指令電流設定部41bは、指令トルクTrq*に基づいて、第1γ軸指令電流Iγ1*と、第1δ軸指令電流Iδ1*とを設定する。第1γ軸偏差算出部41cは、第1γ軸指令電流Iγ1*から第1γ軸電流Iγ1rを減算した値として、第1γ軸偏差ΔIγ1を算出する。第1δ軸偏差算出部41dは、第1δ軸指令電流Iδ1*から第1δ軸電流Iδ1rを減算した値として、第1δ軸偏差ΔIδ1を算出する。
第1指令電圧設定部41eは、第1γ軸偏差ΔIγ1に基づいて、第1γ軸電流Iγ1rを第1γ軸指令電流Iγ1*にフィードバック制御するための操作量として、第1γ軸指令電圧Vγ1*を算出する。また、第1指令電圧設定部41eは、第1δ軸偏差ΔIδ1に基づいて、第1δ軸電流Iδ1rを第1δ軸指令電流Iδ1*にフィードバック制御するための操作量として、第1δ軸指令電圧Vδ1*を算出する。なお、上記フィードバック制御としては、例えば比例積分制御を用いることができる。
第1γ軸重畳部41fは、第1γ軸指令電圧Vγ1*と、後述する高周波電圧設定部60により設定されたγ軸高周波電圧Vγhとの加算値を出力する。γ軸高周波電圧Vγhは、第1γ軸指令電圧Vγ1*の基本波成分の電気角速度よりも十分高い角速度で変動する信号である。
第1電圧変換部41gは、第1γ軸重畳部41fの出力値、第1δ軸指令電圧Vδ1*、電圧検出部30により検出された電源電圧VDC、及び推定角θγに基づいて、γδ座標系における第1γ軸重畳部41fの出力値「Vγ1*+Vγh」,第1δ軸指令電圧Vδ1*を、UVW座標系における第1U,V,W相指令電圧VU1,VV1,VW1に変換する。本実施形態において、第1U,V,W相指令電圧VU1,VV1,VW1は、電気角で位相が互いに120°ずつずれた波形となる。
第1生成部41hは、第1電圧変換部41gから出力された第1U,V,W相指令電圧VU1,VV1,VW1に基づいて、第1操作信号gUp1〜gWn1を生成する。第1生成部41hは、生成した第1操作信号gUp1〜gWn1を各スイッチSUp1〜SWn1に対して出力する。ここで第1操作信号は、例えば、三角波信号等のキャリア信号と各相指令電圧VU1,VV1,VW1との大小比較に基づくPWM制御により生成されればよい。上アーム側の第1操作信号と、対応する下アーム側の第1操作信号とは、互いに相補的な信号となっている。このため、上アームスイッチと、対応する下アームスイッチとは、交互にオンされる。
制御装置40は、第2インバータ20Bに対応した第2処理部42を備えている。なお、第2処理部42は、第1処理部41と同様の構成のため、その詳細な説明を適宜省略する。
第2処理部42において、第2電流変換部42aは、推定角θγと、第2相電流検出部31Bにより検出されたV相電流IV2,W相電流IW2とに基づいて、第2巻線群10Bに対応するU,V,W相電流を、γδ座標系における第2γ軸電流Iγ2rと、第2δ軸電流Iδ2rとに変換する。
第2指令電流設定部42bは、指令トルクTrq*に基づいて、第2γ軸指令電流Iγ2*と、第2δ軸指令電流Iδ2*とを設定する。各指令電流Iγ2*,Iδ2*,Iγ1*,Iδ1*は、モータ10のトルクを指令トルクTrq*とするために必要な値に設定されている。なお、第2γ軸指令電流Iγ2*は、第1γ軸指令電流Iγ1*と同じ値に設定されてもよいし、異なる値に設定されてもよい。また、第2δ軸指令電流Iδ2*は、第1δ軸指令電流Iδ1*と同じ値に設定されてもよいし、異なる値に設定されてもよい。
第2γ軸偏差算出部42cは、第2γ軸指令電流Iγ2*から第2γ軸電流Iγ2rを減算した値として、第2γ軸偏差ΔIγ2を算出する。第2δ軸偏差算出部42dは、第2δ軸指令電流Iδ2*から第2δ軸電流Iδ2rを減算した値として、第2δ軸偏差ΔIδ2を算出する。
第2指令電圧設定部42eは、第2γ軸偏差ΔIγ2に基づいて、第2γ軸指令電圧Vγ2*を算出する。また、第2指令電圧設定部42eは、第2δ軸偏差ΔIδ2に基づいて、第2δ軸指令電圧Vδ2*を算出する。なお、第2指令電圧設定部42eで用いられるフィードバック制御としては、例えば比例積分制御を用いることができる。
第2γ軸重畳部42fは、第2γ軸指令電圧Vγ2*から、高周波電圧設定部60により設定されたγ軸高周波電圧Vγhを減算した値を出力する。γ軸高周波電圧Vγhは、第2γ軸指令電圧Vγ2*の基本波成分の電気角速度よりも十分高い角速度で変動する信号である。
第2電圧変換部42gは、第2γ軸重畳部42fの出力値、第2δ軸指令電圧Vδ2*、電源電圧VDC、及び推定角θγに基づいて、γδ座標系における第2γ軸重畳部42fの出力値「Vγ2*−Vγh」,第2δ軸指令電圧Vδ2*を、UVW座標系における第2U,V,W相指令電圧VU2,VV2,VW2に変換する。
第2生成部42hは、第2電圧変換部42gから出力された第2U,V,W相指令電圧VU2,VV2,VW2に基づいて、第2操作信号gUp2〜gWn2を生成する。第2生成部42hは、生成した第2操作信号gUp2〜gWn2を各スイッチSUp2〜SWn2に対して出力する。
制御装置40において、角度推定部50は、推定角θγを算出する。本実施形態では、第1電流変換部41aから出力された第1δ軸電流Iδ1rに基づいて、推定角θγを算出する。以下、角度推定手法について詳述する。
角度推定部50は、まず、第1δ軸電流Iδ1rからその高周波成分を抽出する。なお、高周波成分の抽出は、例えば、バンドパスフィルタ又はハイパスフィルタで実施すればよい。角度推定部50は、モータ10の電気角を様々な値に変化させた場合において、抽出した高周波成分が最小となる電気角を推定角θγとして算出する。
続いて、高周波電圧設定部60について説明する。
高周波電圧設定部60は、モータ10のトルク制御中において、推定角θγの算出に必要なγ軸高周波電圧Vγhを生成するために設けられている。高周波電圧設定部60は、一定の振幅を有して、かつ、矩形波状のパルス信号としてのγ軸高周波電圧Vγhを出力する。これにより、第1γ軸重畳部41fにおいて、第1巻線群10Aに対して、γ軸方向にγ軸高周波電圧Vγhが印加される。また、第2γ軸重畳部42fにおいて、第1巻線群10Aに印加されるγ軸高周波電圧Vγhと同じ振幅及び周波数を有して、かつ、第1巻線群10Aに印加されるγ軸高周波電圧Vγhとは位相が電気角で180°異なる高周波電圧が、第2巻線群10Bに対してγ軸方向に印加される。これにより、互いに大きさが等しく、かつ、γ軸上において向きが180°異なる高周波電圧ベクトルが印加される。その結果、角度推定用の高周波電圧の印加に伴い発生するトルクリプルを低減することができる。
図3を用いて、本実施形態の効果を示す。ここで図3(a)は、本実施形態に係るモータ10のトルクの推移を示す。図3(b)は、第1巻線群10A及び第2巻線群10Bのうちいずれか一方のみのγ軸方向に角度推定用の高周波電圧を印加する比較技術に係るトルクの推移を示す。
図3(a)に示すように、本実施形態によれば、γ軸高周波電圧Vγhの印加に伴い発生するトルクリプルを第1巻線群10A及び第2巻線群10Bの間でキャンセルできる。このため、モータ10のトルクリプルを低減でき、ひいてはモータ10の騒音を低減することができる。
これに対し、図3(b)に示す比較技術では、高周波電圧の印加に伴い発生するトルクリプルを第1巻線群10A及び第2巻線群10Bの間でキャンセルできないため、モータ10のトルクリプルを低減することはできない。
以上説明したように、本実施形態では、第1巻線群10A及び第2巻線群10Bのそれぞれに対して印加される高周波電圧を、同じγ軸方向として、かつ、位相が180°ずれたものとした。これにより、角度推定用の高周波電圧が印加されることに伴い発生するモータ10の騒音を簡易に低減することができる。
(その他の実施形態)
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記実施形態では、第1δ軸電流Iδ1rに基づいて推定角θγを算出したがこれに限らない。例えば、第2δ軸電流Iδ2rに基づいて、推定角θγを算出してもよい。
・電気角の推定手法としては、上記実施形態に例示したものに限らない。例えば、巻線に印加した高周波電圧のベクトルと、高周波電圧の印加に伴って巻線に流れる高周波電流のベクトルとの外積値が0となるように電気角を推定する手法を採用してもよい。
・高周波電圧としては、矩形波状のパルス信号に限らず、例えば正弦波状の高周波信号であってもよい。
・モータとしては、突極機に限らず、非突極機であってもよい。モータに大電流が流れ、モータにおいて磁気飽和が生じていると、モータのd軸インダクタンスとq軸インダクタンスとが異なる状態となる。このため、モータが非突極機である場合であっても、高周波電圧の重畳を用いた角度推定が可能となる。
10…モータ、10A,10B…第1,第2巻線群、20A,20B…第1,第2インバータ、40…制御装置。

Claims (1)

  1. ステータ(13)に巻回された第1巻線群(10A)及び第2巻線群(10B)を有する2重巻線回転電機(10)、前記第1巻線群に電圧を印加する第1インバータ(20A)、並びに前記第2巻線群に電圧を印加する第2インバータ(20B)を備えるシステムに適用される回転電機の制御装置(40)において、
    前記回転電機の電気角速度よりも高い角速度で変動する高周波電圧を前記第1巻線群及び前記第2巻線群のそれぞれに印加すべく、前記第1インバータ及び前記第2インバータを操作する高周波操作部と、
    前記第1巻線群及び前記第2巻線群のそれぞれに印加された高周波電圧に応じて前記第1巻線群及び前記第2巻線群のそれぞれに流れる高周波電流のうち、少なくとも一方に基づいて、前記回転電機の回転角を推定する角度推定部と、を備え、
    前記高周波操作部は、一定の振幅を有する第1高周波電圧を前記第1巻線群に対して前記回転電機の推定d軸方向に印加すべく前記第1インバータを操作し、前記第1高周波電圧と同じ振幅及び周波数を有して、かつ、前記第1高周波電圧とは位相が電気角で180°異なる第2高周波電圧を前記第2巻線群に対して前記推定d軸方向に印加すべく前記第2インバータを操作することを特徴とする回転電機の制御装置。
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