JP6700467B1 - 糸蒟蒻、糸蒟蒻成形用目皿、及び糸蒟蒻製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
長尺の一本の蒟蒻からなる芯部と、
前記芯部より細い長尺の蒟蒻からなる1本以上の外芯部とを有し、
前記芯部に前記外芯部が不規則に付着してなることにある。
前記芯部の直径D1と前記外芯部の直径D2との比率D1/D2は、1.4〜2.3であることが好ましい。
前記外芯部の少なくとも一部が前記芯部に螺旋状に巻き付いており、
前記芯部に前記外芯部が螺旋状に巻き付いている部分の螺旋ピッチは、1000mm以下であることが好ましい。
前記外芯部が2本設けられ、
前記2本の外芯部の各々の断面重心と前記芯部の断面重心とを結ぶ2つの線分の成す角度が180°より小さく、且つ、前記2本の外芯部が共通の接線を有するとともに、前記共通の接線と前記芯部とが所定距離離れるように、前記2本の外芯部が配置されていることが好ましい。
蒟蒻原料を押出成形するための複数の孔部が穿設された糸蒟蒻成形用目皿であって、
夫々の前記孔部は、主孔と、前記主孔の近傍に形成された前記主孔よりも開口面積が小さい少なくとも一つの副孔とからなることにある。
前記主孔の開口面積S1と前記副孔の開口面積S2との比率S1/S2は、2〜16であることが好ましい。
前記主孔と前記副孔との離間距離は、2.0〜3.5mmであることが好ましい。
前記孔部は、蒟蒻原料の押出成形時に圧送される蒟蒻原料を受け止める蒟蒻原料受け部の直径が95〜110mmの場合に、17〜110個設けられることが好ましい。
蒟蒻原料の押出成形時に圧送される蒟蒻原料を受け止める蒟蒻原料受け部の中心部が塞がれ、塞がれた前記中心部の外側に前記複数の孔部が設けられていることが好ましい。
複数の孔部が穿設された目皿を通して蒟蒻原料を押し出して糸蒟蒻を製造する糸蒟蒻製造方法であって、
夫々の前記孔部は、主孔と、前記主孔の近傍に形成された前記主孔より開口面積が小さい副孔とからなり、
前記主孔から押し出した糸状蒟蒻原料に、前記副孔から押し出した糸状蒟蒻原料が不規則に付着して一体化した未加熱糸蒟蒻を成形する押出成形工程と、
前記未加熱糸蒟蒻を加熱して凝固させる凝固工程と、
を包含することにある。
本発明において、「蒟蒻」とは、こんにゃく芋由来の成分が含まれたものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは主な原材料がこんにゃく芋(冷凍したものを含む)又はこんにゃく芋から得られる粉末(荒粉・精粉等を含む)であり、更に好ましくは日本標準商品分類79−91の「こんにゃく」に分類されるものである。また、ここでいう「蒟蒻」を容器に詰めたものは、その容器に「こんにゃく(蒟蒻)」と表示できるものであればよい。また、製造工程中に味付け・着色工程を含むもの(例えば、特開2004−194562号公報、特開2003−102405号公報を参照)や、調味液に浸された状態で容器詰めされた蒟蒻であっても蒟蒻としての形態が維持されていれば、ここでいう「蒟蒻」に含まれる。なお、このような例として、調味液に浸された板蒟蒻を短冊状に裁断した商品名「マンナンレバー短冊タイプ」(ハイスキー食品工業社製、https://www.haisky.co.jp/products/m04/、2019年12月4日付け検索)が挙げられる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る糸蒟蒻を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線切断端面の拡大図である。
図1(a)及び(b)に示される糸蒟蒻1Aは、芯部2と1本の外芯部3とを有している。芯部2は、断面が円形状の長尺の一本の糸状蒟蒻から構成されている。外芯部3は、断面が円形状で芯部より細い長尺の糸状蒟蒻からなり、芯部2の外周に不規則に付着して芯部2と一体化している。
糸蒟蒻1Aにおいて、芯部2の直径D1と外芯部3の直径D2との比率D1/D2は、特に限定はないが、1.1〜5.0が好ましく、1.2〜3.0がより好ましく、1.4〜2.3であることが更に好ましく、特に好ましくは、1.6〜2.1である。このような数値範囲に設定することにより、独特の歯応えを向上させることができる。後述する第二実施形態についても同様である。
芯部2の直径D1は特に限定はないが、好ましくは0.5〜10mm、より好ましくは1.0〜8.0mm、更に好ましくは1.8〜6.0mm、特に好ましくは2.0〜4.0mmである。後述する第二実施形態についても同様である。一方、外芯部3の直径D2は、芯部2の直径D1より小さければ特に限定はないが、好ましくは0.1〜8.0mmであればよい。後述する第二実施形態についても同様である。
芯部2及び外芯部3そのものの断面形状については、特に限定はなく、四角形等の多角形、楕円形等でも構わないが、円形が好ましい。また、芯部2及び外芯部3は実質的に1本であれば特に限定はない。例えば、特開2012−016296号公報の図16のように実質的に1本に蒟蒻が結着されたものであれば良いが、好ましくは1つの穴から押し出されたもの(例えば、特開2003−009801号公報の図5のように複数本が1本に成形されたものを含む)であり、より好ましくは本明細書記載の各実施例のように1つの穴から押し出されたものである。後述する第二実施形態についても同様である。
外芯部3における螺旋部3aの螺旋ピッチPは、特に限定はないが、1000mm以下であればよい。好ましくは5〜500mm、より好ましくは15〜200mmであればよい。このような数値範囲に設定することにより、見た目がより縮れ麺に見えるとともに、調味液の絡みつきがさらに良くなり、味付けのし易さを向上させることができる。なお、螺旋ピッチPとは、螺旋部3aの隣り合う山部間の距離である。
次に、上記のような構成の糸蒟蒻を製造するための糸蒟蒻製造装置について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の第一実施形態に係る糸蒟蒻を製造する糸蒟蒻製造装置の概略構成を示すブロック図である。図2に示される糸蒟蒻製造装置20は、蒟蒻原料を調合する調合タンク21と、蒟蒻原料を混練し圧送する混練圧送機22と、蒟蒻原料を炊き上げる炊上げ機23と、炊上げ機23に付設される押出し部24Aとを備えている。
図3は、本発明の第一実施形態に係る糸蒟蒻の蒟蒻原料を押し出す押出し部の縦断面図を示し、(a)は蒟蒻原料押し出し前の状態図、(b)は蒟蒻原料押し出し中の状態図である。図3(a)に示されるように、押出し部24Aは、押出し部本体50と、糸蒟蒻成形用目皿51Aと、ホルダ52とを備えている。
次に、糸蒟蒻成形用目皿51Aの構造について、図4を用いて詳細に説明する。図4は、本発明の第一実施形態に係る糸蒟蒻成形用目皿を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は底面図である。図4(a)〜(c)に示されるように、糸蒟蒻成形用目皿51Aは、円盤状部材で構成され、面板部61、蒟蒻原料受け部62、及び円環状凸部63を有している。
糸蒟蒻成形用目皿51Aには、蒟蒻原料を押出成形するための複数の孔部65Aが、蒟蒻原料受け部62から面板部61に亘って貫通するように穿設されている。夫々の孔部65Aは、主孔66、及び副孔67によって構成されている。主孔66、及び副孔67は、何れも円形の貫通孔である。副孔67は、主孔66の近傍に形成されている。副孔67の開口面積は、主孔66の開口面積よりも小さくされている。なお、主孔66と副孔67の形状に限定はなく、四角形等の多角形でも、楕円でも良く、好ましくは円形である。主孔66と副孔67の形状については、後述する第二実施形態においても同様に適用できる。
主孔66の開口面積S1と副孔67の開口面積S2との比率S1/S2は、2〜16であることが好ましく、より好ましくは、2.2〜14.3である。このような数値範囲に設定することにより、見た目が手で揉んだような不均一な形状を有する縮れ麺のような糸蒟蒻を容易に成形することができる。
主孔66と副孔67との離間距離R1は、2.0〜3.5mmであることが好ましく、より好ましくは、2.4〜3.0mmである。このような数値範囲に設定することにより、副孔67から押し出される蒟蒻原料を、主孔66から押し出される蒟蒻原料に確実に接触させることができる。
孔部65Aは、蒟蒻原料受け部62の直径が95〜110mmの場合に、17〜110個設けられるのが好ましく、より好ましくは20〜100個である。このような数値範囲に設定することにより、孔部65Aから押し出される蒟蒻原料が互いに干渉するのを防ぎつつ、糸蒟蒻の生産効率の向上を図ることができる。
次に、糸蒟蒻1Aの製造方法について、図5を用いて説明する。図5は、本発明の第一実施形態に係る糸蒟蒻の製造工程を示すフローチャートである。なお、図5中記号「S」はステップを表す。
原料懸濁工程は、原料である蒟蒻粉と水とを混合・撹拌する工程である。まず、タンク本体31の内部に水を供給し、撹拌機32で水を撹拌しながら蒟蒻粉をタンク本体31の内部に投入し、所定時間撹拌する。
混合・撹拌された蒟蒻原料を所定時間静置して膨潤させる工程である。原料懸濁工程において蒟蒻原料を所定時間撹拌した後、撹拌機32を停止させ、タンク本体31内で所定時間静置して、蒟蒻原料を膨潤させる。
混練工程は、膨潤させた蒟蒻原料を混練する工程である。原料膨潤工程において膨潤させた蒟蒻原料を、調合タンク21の送出口33から混練圧送機22へと送り、ホッパ部35の内部に投入する。ホッパ部35の内部に投入された蒟蒻原料は、混練部36に供給される。混練部36は、供給された蒟蒻原料を混練する。このとき、混練部36には、アルカリ剤供給ポンプ37によって圧送されるアルカリ剤が供給される。これにより、混練部36で混練されている蒟蒻原料にアルカリ剤が添加される。ここで、アルカリ剤は、水酸化カルシウム、卵殻カルシウム、貝殻焼成カルシウム、及び石灰から選ばれる少なくとも1種を含有する懸濁液又は水溶液である。
圧送工程は、混練した蒟蒻原料を圧送する工程である。混練工程において混練することでより粘り気が強くなった蒟蒻原料を、圧送ポンプ38の作動により、吐出部39から圧送配管41を介して押出し部24Aへと圧送する。
押出成形工程は、圧送配管41を介して圧送される蒟蒻原料を押出し部24Aから押し出して糸蒟蒻1Aを成形する工程である。すなわち、図3(a)及び(b)に示されるように、圧送配管41から押出し部24Aへと圧送された蒟蒻原料は、截頭円錐面50bと蒟蒻原料受け部62と円環状凸部63の内周面とで区画形成される蒟蒻原料充填室70(図3(a)参照)に吐出口50aを通して導入される。図3(b)に示されるように、蒟蒻原料充填室70の内部に導入された蒟蒻原料Mは、糸蒟蒻成形用目皿51Aに設けられた複数の孔部65Aを通して押し出される。孔部65Aにおいては、副孔67の開口面積が主孔66の開口面積よりも小さくされている。これにより、副孔67から押し出される糸状蒟蒻原料73の方が、主孔66から押し出される糸状蒟蒻原料72よりも細くなる一方で、副孔67からの糸状蒟蒻原料73の押出速度の方が、主孔66からの糸状蒟蒻原料72の押出速度よりも大きくなる。また、副孔67は、主孔66の近傍に形成されている。これにより、副孔67から押し出される糸状蒟蒻原料73は、高粘性であること等に起因して若干うねりながら押し出されるが、主孔66から押し出される糸状蒟蒻原料72の周囲に負圧が発生し、周辺の空気を吸い寄せるため、糸状蒟蒻原料73は糸状蒟蒻原料72に引き寄せられながら進行し、やがて糸状蒟蒻原料72に接触することになる。糸状蒟蒻原料73が糸状蒟蒻原料72に接触すると、両者間に作用する力の影響と、副孔67から押し出される糸状蒟蒻原料73の方が主孔66から押し出される糸状蒟蒻原料72よりも単位時間あたりの押出し長さが大きいことにより、主孔66から押し出される糸状蒟蒻原料72の外周に、副孔67から押し出される糸状蒟蒻原料73が不規則に付着することになる。こうして、主孔66から押し出される糸状蒟蒻原料72に、副孔67から押し出される糸状蒟蒻原料73が不規則に付着して一体化した未加熱糸蒟蒻81Aが押出成形される。
凝固工程は、押出成形された未加熱糸蒟蒻81Aを温水に浸漬して加熱し凝固(ゲル化)させる工程である。押出成形工程において押出成形された未加熱糸蒟蒻81Aを螺旋配管40の内部で温水と共に流すことで所定時間炊き上げを行う。螺旋配管40の内部での所定時間の炊き上げにより、未加熱糸蒟蒻81Aがゲル化して糸蒟蒻1Aの連続体となる。
包装工程は、凝固工程(S6)で事前に所定長さに切断された糸蒟蒻1Aをフィルム容器中に充填する工程である。具体的には、螺旋配管40の終端部はコンベヤ部42の始端部に位置させており、炊き上がって螺旋配管40の終端部より吐出される所定長さの糸蒟蒻1Aは、コンベヤ部42により搬送されて、コンベヤ部42の終端部の下方に配設した充填機44に投入される。そして、充填機44においてフィルム容器中に充填されて糸蒟蒻1Aを収容したパック体45となる。
殺菌工程は、包装された糸蒟蒻の殺菌を行う工程である。パック体45となった糸蒟蒻1Aの殺菌は、パック体45の内部に糸蒟蒻1Aと一緒に封入した温水の残存熱により行う。すなわち、糸蒟蒻1Aと同時に70〜80℃とした温水を充填しているため、温水の温度が低下するまでの間、糸蒟蒻1Aの殺菌を行う。
図6は、本発明の第二実施形態に係る糸蒟蒻を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のC−C線切断端面の拡大図、(c)は芯部に対する外芯部の配置説明図である。なお、第二実施形態において、第一実施形態と同一又は同様のものについては、図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下においては、第二実施形態に特有の部分を中心に説明することとする。
図6(a)〜(c)に示されるように、第二実施形態に係る糸蒟蒻1Bにおいては、螺旋部3a、傾斜部3b、直線部3c及び蛇行部3dを有してなる外芯部3が2本並設されている。2本の外芯部3は、芯部2を基準に非対称に配置されている。なお、糸蒟蒻1Bにおいても、一本の糸状蒟蒻から構成される芯部2の外周に、糸状蒟蒻からなる2本の外芯部3が不規則に付着して芯部2と一体化しているので、特許文献4のものでは構造上不可避的に形成されてしまう隙間が形成されることはない。このため、糸蒟蒻1Bの表面に付着した調味液は、少なくとも一部に螺旋部3aや傾斜部3b、蛇行部3dを含む外芯部3を伝って流れ落ちることになり、糸蒟蒻1Bの表面上を滑り落ちる調味液の落下速度を大幅に減じることができる。
第二実施形態の糸蒟蒻1Bにおいて、螺旋部3aの螺旋ピッチ及び外芯部3の本数以外の、芯部2及び外芯部3の直径比率等については、第一実施形態の糸蒟蒻1Aにおいて規定した値を適用することができる。
糸蒟蒻1Bにおいても、外芯部3における螺旋部3aの螺旋ピッチPは、1000mm以下であればよい。好ましくは5〜500mm、より好ましくは15〜200mmであればよい。このような数値範囲に設定することにより、見た目がより縮れ麺に見えるとともに、調味液の絡みつきがさらに良くなり、味付けのし易さを向上させることができる。
芯部2(1本)に対して、外芯部3の本数は特に限定はないが、好ましくは2〜10本、より好ましくは2〜6本、更に好ましくは2〜4本、特に好ましくは2〜3本である。また、各外芯部3の直径は互いに異なっていても良いが、好ましくは同じ直径である。
図7は、本発明の第二実施形態に係る糸蒟蒻の蒟蒻原料を押し出す押出し部の縦断面図を示し、(a)は蒟蒻原料押し出し前の状態図、(b)は蒟蒻原料押し出し中の状態図である。図7(a)に示されるように、糸蒟蒻1Bを押出成形するに際して用いられる押出し部24Bは、押出し部本体50と、糸蒟蒻成形用目皿51Bと、ホルダ52とを備え、第一実施形態の押出し部24Aと目皿の構造が異なる以外は基本的に同様である。
次に、糸蒟蒻成形用目皿51Bの構造について、図8を用いて説明する。図8は、本発明の第二実施形態に係る糸蒟蒻を押出成形するための糸蒟蒻成形用目皿を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)は(a)のE−E線断面図、(d)は底面図である。糸蒟蒻成形用目皿51Bにおいて設けられる夫々の孔部65Bは、主孔66、及び2つの副孔67によって構成されている。2つの副孔67は、主孔66の近傍に形成され、主孔66を基準に非対称に配置されている。これは、芯部2に対する2本の外芯部3の配置に合わせた配置となっている。すなわち、糸蒟蒻成形用目皿51Bにおいては、主孔66と2つの副孔67とがそれぞれ所定距離(R2)離間し、且つ2つの副孔67の各々の断面重心G2’,G3’と、主孔66の断面重心G1’とを結ぶ2つの線分L1’,L2’の成す角度θ’が180°より小さく(本例では約90°)なるように、2つの副孔67が配置されている。角度θ’については、好ましくは150°以下、より好ましくは120°以下、更に好ましくは90°以下である。主孔66と副孔67との離間距離R2や、孔部65Bの個数(密度)等は、第一実施形態の規定を適用することができる。また、主孔66及び副孔67の形状についても、第一実施形態の規定を適用することができる。
第二実施形態の糸蒟蒻1Bは、第一実施形態の糸蒟蒻1Aと同様に、図5のフローチャートに示される製造工程に従って製造される。
図9は、本発明の第一実施形態に係る糸蒟蒻を押出成形するための糸蒟蒻成形用目皿の変形例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のF−F線断面図、(c)は底面図である。また、図10は、本発明の第二実施形態に係る糸蒟蒻を押出成形するための糸蒟蒻成形用目皿の変形例を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のG−G線断面図、(c)は(a)のH−H線断面図、(d)は底面図である。
表1に示される諸元の糸蒟蒻成形用目皿51Aを用い、ステップS5の押出成形工程での蒟蒻原料の押出条件を15kg/分として、図5のフローチャートに示される製造工程に従って糸蒟蒻を製造した。
表2に示される諸元の糸蒟蒻成形用目皿51Bを用い、ステップS5の押出成形工程での蒟蒻原料の押出条件を15kg/分として、図5のフローチャートに示される製造工程に従って糸蒟蒻を製造した。
実施例1で用いられた糸蒟蒻成形用目皿51Aと同様の構造の目皿であって、主孔径が2.2mm、副孔径が1.4mmに変更された目皿を用いて、実施例1と同様に、糸蒟蒻を製造した。実施例1と同様に、(全体として)外観がより縮れ麺に近くなった。
2 芯部
3 外芯部
51A,51B 糸蒟蒻成形用目皿
62 蒟蒻原料受け部
65A,65B 孔部
66 主孔
67 副孔
L1,L2 線分
T 接線
Claims (11)
- 長尺の一本の蒟蒻からなる芯部と、
前記芯部より細い長尺の蒟蒻からなる1本以上の外芯部とを有し、
前記芯部に前記外芯部が不規則に付着してなる糸蒟蒻。 - 前記外芯部は、前記芯部の外周面に螺旋状に巻き付くような螺旋部、前記芯部の長手方向に対し傾斜状態で前記芯部の軸線と平行をなすような傾斜部、前記芯部の長手方向に沿って直線状に延びて前記芯部の軸線と平行をなすような直線部、及び前記芯部と並んで蛇行しながら前記芯部の長手方向に進むような蛇行部のうちの2種以上を有し、
前記螺旋部、前記傾斜部、前記直線部、及び前記蛇行部のうちの2種以上が、前記芯部の長手方向に順不同で混在するように、前記芯部と前記外芯部とが不均一に結合して互いに不均一な形状を有する請求項1に記載の糸蒟蒻。 - 前記芯部の直径D1と前記外芯部の直径D2との比率D1/D2は、1.4〜2.3である請求項1又は2に記載の糸蒟蒻。
- 前記外芯部の少なくとも一部が前記芯部に螺旋状に巻き付いており、
前記芯部に前記外芯部が螺旋状に巻き付いている部分の螺旋ピッチは、1000mm以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の糸蒟蒻。 - 長尺の一本の蒟蒻からなる芯部と、
前記芯部より細い長尺の蒟蒻からなる1本以上の外芯部とを有し、
前記芯部に前記外芯部が不規則に付着してなる糸蒟蒻であって、
前記外芯部が2本設けられ、
前記2本の外芯部の各々の断面重心と前記芯部の断面重心とを結ぶ2つの線分の成す角度が180°より小さく、且つ、前記2本の外芯部が共通の接線を有するとともに、前記共通の接線と前記芯部とが所定距離離れるように、前記2本の外芯部が配置されている糸蒟蒻。 - 蒟蒻原料を押出成形するための複数の孔部が穿設された、請求項1〜5の何れか一項に記載の糸蒟蒻を成形するための糸蒟蒻成形用目皿であって、
夫々の前記孔部は、前記芯部を形成するための主孔と、前記主孔の近傍に形成された前記主孔よりも開口面積が小さい少なくとも一つの、前記外芯部を形成するための副孔とからなる糸蒟蒻成形用目皿。 - 前記主孔の開口面積S1と前記副孔の開口面積S2との比率S1/S2は、2〜16である請求項6に記載の糸蒟蒻成形用目皿。
- 前記主孔と前記副孔との離間距離は、2.0〜3.5mmである請求項6又は7に記載の糸蒟蒻成形用目皿。
- 前記孔部は、蒟蒻原料の押出成形時に圧送される蒟蒻原料を受け止める蒟蒻原料受け部の直径が95〜110mmの場合に、17〜110個設けられる請求項6〜8の何れか一項に記載の糸蒟蒻成形用目皿。
- 蒟蒻原料の押出成形時に圧送される蒟蒻原料を受け止める蒟蒻原料受け部の中心部が塞がれ、塞がれた前記中心部の外側に前記複数の孔部が設けられている請求項6〜9の何れか一項に記載の糸蒟蒻成形用目皿。
- 複数の孔部が穿設された目皿を通して蒟蒻原料を押し出して糸蒟蒻を製造する糸蒟蒻製造方法であって、
夫々の前記孔部は、主孔と、前記主孔の近傍に形成された前記主孔より開口面積が小さい副孔とからなり、
前記主孔から押し出した糸状蒟蒻原料に、前記副孔から押し出した糸状蒟蒻原料が不規則に付着して一体化した未加熱糸蒟蒻を成形する押出成形工程と、
前記未加熱糸蒟蒻を加熱して凝固させる凝固工程と、
を包含する糸蒟蒻製造方法。
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