JP6700054B2 - 非接触音響探査システム - Google Patents
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Description
本発明は次の(i)〜(x)である。
(i)探査対象物を内部に含む被照射体の表面に送波音波を照射して前記被照射体を振動させ、前記表面の複数の計測箇所において振動速度を計測して前記探査対象物の位置を判断する非接触音響探査システムであって、
前記送波音波を所定の送波時間間隔(T0)ごとに送出する音響発信源と、
前記被照射体の前記表面の振動速度を計測する計測器と、
得られた振動速度の計測結果を用いて、前記探査対象物が存在する部位と存在しない部位とを特定する解析装置と、を有し、
前記音響発信源が前記送波時間間隔(T0)ごとに送出する各回の前記送波音波が、当該送波音波が前記音響発信源より送出されてから前記被照射体の前記表面で反射して前記計測器に到達するまでの反射到達時間(T2)よりも短い時間長(Ta)であり、かつ複数の異なる周波数の送波信号を順次に含むことを特徴とする非接触音響探査システム。
(ii)前記送波時間間隔(T0)が、前記反射到達時間(T2)以上であり、かつ前記反射到達時間と前記送波音波の時間長との和(T2+Ta)よりも短い上記(i)に記載の非接触音響探査システム。
(iii)第一の前記送波音波に含まれる前記送波信号にかかる複数の周波数である第一周波数群と、前記第一の送波音波よりも後に送出される第二の前記送波音波に含まれる前記送波信号にかかる複数の周波数である第二周波数群と、が互いに異なる上記(i)または(ii)に記載の非接触音響探査システム。
(iv)前記第一周波数群に含まれる最高周波数を上限とし最低周波数を下限とする第一周波数範囲が、前記第二周波数群に含まれる最高周波数を上限とし最低周波数を下限とする第二周波数範囲と重複している上記(iii)に記載の非接触音響探査システム。
(v)前記第一周波数群に含まれる最高周波数が前記第二周波数群に含まれる最低周波数よりも低いか、または前記第一周波数群に含まれる最低周波数が前記第二周波数群に含まれる最高周波数よりも高い上記(iii)に記載の非接触音響探査システム。
(vi)前記解析装置または前記計測器は、前記第二の送波音波が照射されて振動する前記被照射体の前記表面の振動速度に関する前記計測器の計測結果から、前記第一周波数群の信号の少なくとも一部を選択的に抑圧する上記(iii)から(v)のいずれかに記載の非接触音響探査システム。
(vii)前記解析装置は、前記第一および前記第二の送波音波が照射されて前記被照射体の前記表面が振動する時間帯をそれぞれ判定し、前記時間帯と異なる時間に前記計測器が計測した前記計測結果から不要成分の少なくとも一部を抑圧する上記(vi)に記載の非接触音響探査システム。
(viii)前記音響発信源が送出する前記送波音波の周波数帯域は、前記探査対象物を内部に含む位置における前記被照射体の共振周波数および前記探査対象物を内部に含まない位置における前記被照射体の共振周波数をともに包含しており、前記音響発信源が、前記周波数帯域をカバーする前記送波音波を複数回繰り返して送出する上記(i)から(vii)のいずれかに記載の非接触音響探査システム。
本発明は探査方法および非接触音響探査システムに関する。本発明の探査方法および非接触音響探査システムによれば、被照射体の内部の探査対象物の位置を正確に把握することができる。被照射体としては、たとえば、コンクリート構造物、地面(土、砂、石、アスファルト等)、木、液体、人体が挙げられる。具体的には、本発明の探査方法および本発明の非接触音響探査システムによれば、たとえば、地面に埋められている地雷の位置を正確に把握することができる。この場合、地雷が探査対象物である。また、コンクリート構造物の内部の欠陥部の位置を正確に把握することができる。この場合、欠陥部が探査対象物である。また、人体の内部に存在する腫瘍等の位置を正確に把握することができる。この場合、腫瘍等が探査対象物である。また、各種製品等の内部の欠陥部の位置を正確に把握することができる(すなわち、非破壊検査することができる)。この場合、欠陥部が探査対象物である。また、池、海、湖等の液面の近くに位置する探査対象物(周囲の液体と音響インピーダンスが異なる物体)の位置を正確に把握することができる。
探査システム10は、音響発信源11、計測器13、および解析装置151を含むコンピュータ15を備える。音響発信源11は、送波音波12を所定の送波時間間隔(T0)ごとに送出する。計測器13は、被照射体1の表面の振動速度を計測する計器である。解析装置151は、計測器13で得られた振動速度の計測結果を用いて、探査対象物3が存在する部位と存在しない部位とを特定する機能を有する。
本実施形態の探査システム10は、音響発信源11が送波時間間隔(T0)ごとに送出する各回の送波音波12が、反射到達時間(T2)よりも短い時間長(Ta)であり、かつ複数の異なる周波数の送波信号を順次に含むことを特徴とする。ここで、反射到達時間T2とは、当該送波音波12が音響発信源11より送出されてから被照射体1の表面で反射して計測器13に到達するまでの時間である。
音響発信源11から被照射体1へ照射される送波音波12は、所望の周波数(ω)に調整することができ、かつ、被照射体1の表面をその振動速度が計測器13によって測定できる程度に、表面に対して平行方向ではない方向(好ましくは、表面に対する垂直方向)へ振動させることができる音波であればよい。送波音波12は、空気中で振動振幅が減衰し難い可聴帯域の音波(音響波)が好ましい。超音波は空気中で振動振幅の減衰が大きいものの、音響発信源11が発する送波音波12としての使用を排除するものではなく、音波には超音波を含む。送波音波12の強度は、音響発信源11から被照射体1へ当該送波音波12を照射することで、被照射体1の表面に90dB以上の音圧を発生させる強度であることが好ましく、100dB程度の音圧を発生させる強度であることがより好ましい。
図1に示すように計測器13は音響発信源11の近傍に配置され、距離d3は距離d1やd2に比べて短くなることが一般的である。送波音波12の一回あたりの時間長Taは下式(1)を満たすことが好ましい。これにより、送波音波12が被照射体1の表面に到達した時点で、直接音波121による計測器13の振動が実質的に終了していることとなる。
(数1)
時間長Ta≦目標到達時間T1−直接到達時間T3 ・・・(1)
つぎに、本発明の特徴であるマルチトーンバースト波について説明する。前述のように特許文献1に示される従来の送信方法では送波音波(バースト群)の1回の送出の際に1つの周波数だけを使用していた。このため被照射体の表面を2次元的にスキャンする場合に計測時間が比較的長くなる傾向があった。この原因は、送出する送波音波の時間的な長さに起因している。しかしながら、単純に短い時間内に複数の周波数を混ぜて送波音波を送信してしまうと、被照射体に対する十分な加振力が得られないばかりか、上述した時間ゲートも有効に使うことができなくなるため、かえってS/N比の悪化を招いてしまうことになる。
これに対し本発明者らは、図3各図に示すシングルトーンバースト波の送信時のタイムチャートを更に鋭意検討したところ、送波音波の送出可能時間(=時間長Taの上限)は、下式(2)のように目標到達時間T1から反射到達時間T2までの計測可能時間と一致するまで長くすることができ、それはすなわち各回の送波音波の音波群の先頭が被照射体で反射してから計測器に到達するまでの時間(=d2/Vs)であるとの知見に想到した。
(数2)
時間長Ta≦反射到達時間T2−目標到達時間T1=d2/Vs ・・・(2)
図5はマルチトーンバースト波のタイムチャートの例である。同図では、周波数が異なる2個の音波が1個のバースト群に含まれている例を示している。従来、計測器のヘッドの共振によるS/N比の劣化を極力さけるため、バースト群ごとの送波時間間隔T0は十分な長さが与えられ、特許文献1では(d1+2d2)/Vs以上程度のインターバル間隔での送信を行われていた。
一方、図5(a)に示す本実施形態のように、マルチトーンバースト波の場合は個々のバースト群の時間長Taを極力長く設定してできるだけ多くの周波数のバースト波を一回のバースト群に含めることが好ましいため、個々のバースト群の時間長Taを計測可能時間と同等の長さとするとよい。これにより、図5(b)に示すように、計測可能時間以外は、計測器13は直接波(直接音波121)もしくは反射波(反射音波122)の影響を受けることがわかる。そして、図3に示したシングルトーンバースト波と同様に、マルチトーンバースト波を送波音波12とする場合も対象物(被照射体1)の振動時間に対応する時間帯を計測可能時間として限局する時間ゲートを設定する(図5(c)参照)。これにより、計測器13で取得されて解析装置151で解析される波形から直接波と反射波の影響を除去し、被照射体1の振動速度の信号のみが精度よく抽出される。
さらに本発明者らは、解析装置151による信号処理時には、図6(c)に示す時間ゲートだけでなく、送出されたマルチトーンバースト波に合わせた周波数特性を持つ周波数ゲートを用いることにより、多重反射による影響も低減することが可能であることに想到した。多重反射は、たとえば、トンネルの内壁など閉鎖空間に配置された被照射体1において顕著に発生する現象であり、1回のバースト群に由来する反射波が異なるタイミングで複数回に亘って計測器13を振動させることをいう。この多重反射の影響は、当該バースト群が送出されてから送波時間間隔T0以上が経過した後に訪れる計測可能時間と重なる場合があるため、時間ゲートのみで多重反射の影響を除去することは困難である。
また、第二周波数群で構成される第二のバースト群の次に、第三周波数群で構成される第三の送波音波が送出される。この第三の送波音波を構成する第三周波数群の最低周波数は第二周波数群の最高周波数よりも高く、二つの群の周波数に重複は無い。第三周波数群は、たとえば3000Hz、3200Hz、3400Hz、3600Hz、3800Hzとすることができる。そして、第二のバースト群に由来する目的信号12bを抽出する時間ゲートと同じタイミングで、第二周波数群を完全に包含し第一周波数群や第三周波数群を完全に含まない周波数範囲(たとえば1900Hzから2900Hz)を選択的に通過させる周波数ゲートFG−bを設定する。これにより、第二のバースト群に由来する目的信号12bが選択的に抽出される。よって、先に送出されたマルチトーンバースト群が壁面等で多重反射して計測時間内に入ってきたとしても、周波数が異なるために簡単にその影響を除去することができる。
そして、第三のバースト群に由来する目的信号12cを抽出する時間ゲートと同じタイミングで、第三周波数群を完全に包含し第一周波数群や第二周波数群を完全に含まない周波数範囲(たとえば2900Hzから3900Hz)を選択的に通過させる周波数ゲートFG−cを設定する。これにより、第三のバースト群に由来する目的信号12cが選択的に抽出される。
Dタイプのマルチトーンバーストを用いる場合も、Cタイプと同様に、第一から第三のバースト群に由来する目的信号12a〜12cを抽出する時間ゲートを設定するとともに、時間ゲートが設定されている時間帯と異なる時間に計測器13が計測した計測結果から不要成分の少なくとも一部を抑圧する。
また、目的信号12bを選択的に抽出する時間ゲートと同じタイミングで設定される周波数ゲートFG−eは、たとえば1100Hz以上1300Hz以下、1900Hz以上2100Hz以下、2700Hz以上2900Hz以下、3500Hz以上3700Hz以下、および4300Hz以上4500Hz以下を選択的に通過させるとよい。
そして、目的信号12cを選択的に抽出する時間ゲートと同じタイミングで設定される周波数ゲートFG−fは、たとえば1300Hz以上1500Hz以下、2100Hz以上2300Hz以下、2900Hz以上3100Hz以下、3700Hz以上3900Hz以下、および4500Hz以上4700Hz以下を選択的に通過させるとよい。
このように、バースト群に由来する目的信号を抽出する時間ゲートと重複するタイミングで、当該バースト群の周波数範囲を包含し、それよりも先に送出されたバースト群にかかる他の周波数範囲を包含しない周波数帯を選択的に通過させ、当該他の周波数範囲にかかる計測信号を不要信号として抑圧する。これによりCタイプと同様に、先に送出されたマルチトーンバースト群が壁面等で多重反射して計測時間内に入ってきたとしても、周波数が異なるために簡単にその影響を除去することができる。
解析装置151は、計測器13で得られた振動速度の計測結果を用いて、探査対象物3が存在する部位と存在しない部位とを特定する探査判定を行う。探査判定の具体的な処理は特に限定されないが、たとえば特許文献2に記載された下記の工程に基づいて行うことができる。
まず、計測器13が計測した振動速度の測定結果に基づいて、被照射体1の各測定箇所における周波数と振動速度との関係を表す振幅スペクトル(Sf)を求め、さらに周波数と振動エネルギー(PSD)との関係を求める。振動エネルギー(PSD)は、振動速度の2乗に比例する値である。つぎに、得られた周波数と振動エネルギー(PSD)との関係について特定範囲で積分値を求める。積分する範囲は特に限定されないが、計測器の共振周波数を含まない範囲で積分することが好ましい。そして、その積分値が最も小さい値であった測定箇所を最小PSD部とする。最小PSD部と判断された測定箇所は、探査対象物が存在しない部位として特定することができる。
また、探査対象物が存在しない部位と判断した測定箇所以外の測定箇所において、振幅スペクトル(Sf)からスペクトルエントロピー(H)を求め、最小PSD部よりも低いスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所が見つかった場合には、当該測定箇所を探査対象物が存在する部位と判断し、逆に、最小PSD部以上のスペクトルエントロピー(H)を示す測定箇所を計測不良箇所と判断してもよい。
比較例として使用したシングルトーンバースト波の周波数範囲も同様に1000Hzから4800Hzとし、周波数インターバルは200Hz、音波の送信間隔は50ミリ秒とした。シングルトーンバースト波の波形は図2(b)に示すものとし、異なる周波数のバースト群を1個ずつ、合計20個をコンクリート供試体に照射した。これによりアベレージ1回の照射が行われたことになる。20個のバースト群を測定点の1点に照射する時間は図2(b)に示すように約1.0秒であった。
なお、計測器13で計測された振動速度を記録装置(図示せず)で記録する場合、一般的に測定点の1点ごとにデータ記録する必要があり、また1回のデータ記録にかかる遅延時間は約0.2秒程度である。したがって、実施例のようにマルチトーンバースト波を35点に照射した場合の計測時間の合計は(0.6秒+0.2秒)×35点=28秒程度である。一方、シングルトーンバースト波を照射する比較例の場合、実施例と同様に5回のアベレージでシングルトーンバースト波を照射するには、アベレージ1回毎にデータ記録をする必要があるため、計測時間の合計は(1.0秒+0.2秒)×5回×35点=210秒となる。したがって、実施例のようにアベレージ回数が複数回となるようにマルチトーンバースト波を連続して複数回繰り返して被照射体1に照射することにより、アベレージ1回ごとに行われるデータ記録の回数を減らし、もって計測時間を高速化することができる。具体的には同条件下のシングルトーンバースト波の7.5倍の高速計測が達成可能である。かかる高速化は、本実施例のように計測器13にスキャニングレーザタイプのレーザドップラ振動計を用いる場合のみならず、シングルレーザタイプのレーザ振動計を用いる場合にも実現される。特に、上記実施形態で用いた計測器13よりも高い出力のレーザドップラ振動計を用いた場合には、マルチトーンバースト波をアベレージ1回で照射するだけで同等の探査精度を実現することも可能になる。その場合には(0.12秒+0.2秒)×35点=11.2秒となるので、同条件下のシングルトーンバースト波の18.75倍の高速計測が達成可能である。
探査対象物を内部に含む被照射体の表面に送波音波を照射して前記被照射体を振動させ、前記表面の複数の計測箇所において振動速度を計測して前記探査対象物の位置を判断する非接触音響探査システムであって、
前記送波音波を所定の送波時間間隔(T0)ごとに送出する音響発信源と、
前記被照射体の前記表面の振動速度を計測する計測器と、
得られた振動速度の計測結果を用いて、前記探査対象物が存在する部位と存在しない部位とを特定する解析装置と、を有し、
前記送波時間間隔(T0)が、前記送波音波が前記音響発信源より送出されてから前記被照射体の前記表面で反射して前記計測器に到達するまでの反射到達時間(T2)よりも長く、かつ前記反射到達時間と前記送波音波の時間長(T1)との和(T2+T1)よりも短いことを特徴とする非接触音響探査システム。
3 探査対象物
10 探査システム
11 音響発信源
12 送波音波
12a〜12c 目的信号
13 計測器
15 コンピュータ
17 任意波形発生装置
19 アンプ
121 直接音波
122 反射音波
131 観察波
151 解析装置
152 制御装置
153 表示部
Claims (8)
- 探査対象物を内部に含む被照射体の表面に送波音波を照射して前記被照射体を振動させ、前記表面の複数の計測箇所において振動速度を計測して前記探査対象物の位置を判断する非接触音響探査システムであって、
前記送波音波を所定の送波時間間隔(T0)ごとに送出する音響発信源と、
前記被照射体の前記表面の振動速度を計測する計測器と、
得られた振動速度の計測結果を用いて、前記探査対象物が存在する部位と存在しない部位とを特定する解析装置と、を有し、
前記音響発信源が前記送波時間間隔(T0)ごとに送出する各回の前記送波音波が、当該送波音波が前記音響発信源より送出されてから前記被照射体の前記表面で反射して前記計測器に到達するまでの反射到達時間(T2)よりも短い時間長(Ta)であり、
各回の前記送波音波は、前記時間長(Ta)内の一の時刻の信号波形の中心周波数と他の時刻の信号波形の中心周波数とが異なるマルチトーンバースト波であり、かつ中心周波数が異なる前記信号波形同士が時間的に連続して含まれているかまたは中心周波数が異なる前記信号波形同士の間の時間間隔が前記反射到達時間T 2 の1/2未満の長さであり、
前記計測器が、前記マルチトーンバースト波に含まれる前記一の時刻の前記信号波形によって加振される前記被照射体の前記表面の振動速度および前記他の時刻の前記信号波形によって加振される前記被照射体の前記表面の振動速度を、前記送波音波が前記被照射体の前記表面で反射する目標到達時間(T 1 )から前記反射到達時間(T 2 )までの計測可能時間(T 1 〜T 2 )内において計測することを特徴とする非接触音響探査システム。 - 前記送波時間間隔(T0)が、前記反射到達時間(T2)以上であり、かつ前記反射到達時間と前記送波音波の時間長との和(T2+Ta)よりも短い請求項1に記載の非接触音響探査システム。
- 第一の前記送波音波に含まれる前記送波信号にかかる複数の周波数である第一周波数群に含まれる最高周波数と、前記第一の送波音波よりも後に送出される第二の前記送波音波に含まれる前記送波信号にかかる複数の周波数である第二周波数群に含まれる最高周波数と、が互いに異なる請求項1または2に記載の非接触音響探査システム。
- 前記第一周波数群に含まれる最高周波数を上限とし最低周波数を下限とする第一周波数範囲の一部が、前記第二周波数群に含まれる最高周波数を上限とし最低周波数を下限とする第二周波数範囲の一部と重複している請求項3に記載の非接触音響探査システム。
- 前記第一周波数群に含まれる最高周波数が前記第二周波数群に含まれる最低周波数よりも低いか、または前記第一周波数群に含まれる最低周波数が前記第二周波数群に含まれる最高周波数よりも高い請求項3に記載の非接触音響探査システム。
- 前記解析装置または前記計測器は、前記第二の送波音波が照射されて振動する前記被照射体の前記表面の振動速度に関する前記計測器の計測結果から、前記第一周波数群の信号の少なくとも一部を選択的に抑圧する請求項3から5のいずれか一項に記載の非接触音響探査システム。
- 前記解析装置は、前記第一および前記第二の送波音波が照射されて前記被照射体の前記表面が振動する時間帯をそれぞれ判定し、前記時間帯と異なる時間に前記計測器が計測した前記計測結果から不要成分の少なくとも一部を抑圧する請求項6に記載の非接触音響探査システム。
- 前記音響発信源が送出する前記送波音波の周波数帯域は、前記探査対象物を内部に含む位置における前記被照射体の共振周波数および前記探査対象物を内部に含まない位置における前記被照射体の共振周波数をともに包含しており、
前記音響発信源が、前記周波数帯域をカバーする前記送波音波を複数回繰り返して送出する請求項1から7のいずれか一項に記載の非接触音響探査システム。
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