JP5732344B2 - 音波を用いた探知方法、非接触音響探知システム、そのシステムで用いるプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
本発明は、探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定個所において振動速度を測定し、得られた振動速度分布図から前記探知対象物の位置を特定する音波を用いた探知方法であって、探知対象物の位置を正確に把握することができる探知方法を提供することを目的とする。また、その探知方法を行うことができるシステムを提供することを目的とする。また、そのシステムで用いるプログラムを提供することを目的とする。また、そのプログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は次の(i)〜(vii)である。
(i)探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定個所において振動速度を測定し、得られた振動速度分布図から前記探知対象物の位置を特定する音波を用いた探知方法であって、
音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させる工程と、
前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定個所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(xは1〜nの整数)とし、それらの測定箇所の各々において、照射した音波の周波数がωである場合の前記被照射体の表面の振動速度を測定し、Pxにおける前記振動速度をEx(ω)とする工程と、
前記照射した音波の周波数がωである場合のP1〜Pnにおける振動速度であるE1(ω)〜En(ω)の平均値をA(ω)とし、Pxにおける振動速度差の規格値であるDx(ω)をDx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)と定義し、周波数(ω)とDx(ω)との関係をω−Dx(ω)図に示す工程と、
n個作成された前記ω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切り、さらに、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定し、n個の前記ω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が前記閾値以上である部分を含む周波数区間をm個抜き出し、抜き出したm個の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とし、次式(1)によってGxを求める工程と、
を備える探知方法。
(ii)前記音波がホワイトノイズである、上記(i)に記載の探知方法。
(iii)前記被照射体の表面の振動速度をレーザ振動計またはレーザ変位計を用いて測定する、上記(i)または(ii)に記載の探知方法。
(iv)探知対象物を内部に含む被照射体の表面の複数個所に音波を照射し、その表面における振動速度分布から、前記探知対象物の位置を特定する非接触音響探知システムであって、
前記被照射体の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源と、
前記被照射体の表面の振動速度を測定する計測器と、
前記被照射体の表面における振動速度分布から前記被照射体における前記探知対象物の位置を特定するために用いる解析装置とを有し、
上記(i)〜(iii)のいずれかに記載の探知方法を行うことができる、非接触音響探知システム。
(v)被照射体の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源と、
前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定個所であるP1、P2・・・Px・・Pn(xは1〜nの整数)の各々に、周波数がωの音波を照射し、Pxにおける前記振動速度であるEx(ω)を計測して、E1(ω)〜En(ω)を出力する計測器と、
前記計測器から出力されたE1(ω)〜En(ω)を入力し、前記被照射体の表面における振動速度分布から前記被照射体における前記探知対象物の位置を特定する解析装置とを有し、
前記解析装置が、
入力されたE1(ω)〜En(ω)の平均値をA(ω)とし、Pxにおける振動速度差の規格値であるDx(ω)をDx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)と定義し、周波数(ω)とDx(ω)との関係をω−Dx(ω)図として表示部に示す処理と、
n個作成された前記ω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切り、さらに、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定し、n個の前記ω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が前記閾値以上である部分を含む周波数区間をm個抜き出し、抜き出したm個の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とし、前記式(1)によってGxを求める処理と、
測定箇所PxにおけるGxを、実際のP1、P2・・・PX・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動速度分布図を作製し、表示部に表示する処理と
を行う、上記(iv)に記載の非接触音響探知システム。
(vi)探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定個所において振動速度を測定し、得られた振動速度分布図から前記探知対象物の位置を特定する処理を、コンピュータを含む非接触音響探知システムに行わせるためのプログラムであって、
音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させ、前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定個所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(xは1〜nの整数)とし、それらの測定箇所の各々において、照射した音波の周波数がωである場合の前記被照射体の表面の振動速度を測定し、Pxにおける前記振動速度をEx(ω)を計測した計測器から与えられたE1(ω)〜En(ω)の平均値をA(ω)とし、Pxにおける振動速度差の規格値であるDx(ω)をDx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)と定義し、周波数(ω)とDx(ω)との関係をω−Dx(ω)図として表示部に示す処理と、
n個作成された前記ω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切り、さらに、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定し、n個の前記ω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が前記閾値以上である部分を含む周波数区間をm個抜き出し、抜き出したm個の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とし、前記式(1)によってGxを求める処理と、
測定箇所PxにおけるGx(ωy)を、実際のP1、P2・・・Px・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動速度分布図を作製し表示部に表示する処理とを、コンピュータを含む非接触音響探知システムに行わせるためのプログラム。
(vii)上記(vi)に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
本発明は探知方法、非接触音響探知システム、そのシステムで用いるプログラム、およびそのプログラムを記録した記録媒体(コンパクトディスク(CD)やフロッピーディスク(FD)など)であり、本発明の探知方法および本発明の非接触音響探知システムによれば、被照射体の内部の探知対象物の位置を正確に把握することができる。被照射体としては、例えば、コンクリート構造物、地面(土、砂、石、アスファルト等)、木、液体、人体が挙げられる。具体的には、本発明の探知方法および本発明の非接触音響探知システムによれば、例えば、地面に埋められている地雷の位置を正確に把握することができる。この場合、地雷が探知対象物である。また、コンクリート構造物の内部の欠陥部の位置を正確に把握することができる。この場合、欠陥部が探知対象物である。また、人体の内部に存在する腫瘍等の位置を正確に把握することができる。この場合、腫瘍等が探知対象物である。また、各種製品等の内部の欠陥部の位置を正確に把握することができる(すなわち、非破壊検査することができる)。この場合、欠陥部が探知対象物である。また、池、海、湖等の液面の近くに位置する探知対象物(周囲の液体と音響インピーダンスが異なる物体)の位置を正確に把握することができる。
このような中でも、本発明の探知方法および本発明の非接触音響探知システムは、コンクリート構造物の内部の異物の位置を把握するために好ましく用いることができる。例えばコンクリート構造物の内部に埋設された異物(発泡スチロール等)は、地中埋設物とは違い、複数の応答周波数帯が比較的近い周波数帯域に存在し、本発明の探知方法および本発明の非接触音響探知システムを好ましく適用できることを本発明者は見出した。
なお、本発明の非接触音響探知システムにおいて音響発信源の数やスピーカの角度等は特に限定されない。
また、被照射体の共振周波数帯が不明な場合には、音響発信源から被照射体へ照射される音波は、ホワイトノイズであることが好ましい。全ての周波数を含んでいるからである。
なお、本発明の非接触音響探知システムにおいて計測器は、被照射体の表面の振動速度を非接触で測定できるものであれば特に限定されず、例えばレーザ変位計を用いることができ、レーザドップラー振動計であることが好ましい。被照射体と計測器とが比較的離れていても、被照射体の表面の振動を正確に測定することができるからである。
また、1度に1点の振動計測が可能なシングルレーザタイプのレーザ振動計を用いることは可能であるが、スキャニングレーザタイプのレーザ振動計を用いることが好ましい。スキャニング振動計であるレーザドップラー振動計としては、具体的に、ポリテックジャパン社製のPSV400−H4が挙げられる。このレーザドップラー振動計は解析装置の一部および制御装置を含むものである。
また、アンプ19は特に限定されず、例えば、市販オーディオアンプ等を用いることができる。
なお、本発明のプログラムは、本発明の探知方法と同様の内容であるので、以下では主に本発明の探知方法について説明する。
本発明の探知方法は、探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定個所において振動速度を測定し、得られた振動速度分布図から前記探知対象物の位置を特定する音波を用いた探知方法であって、音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させる工程を備える。この工程は、例えば前述の本発明の非接触音響探知システムを用い、音響発信源から被照射体へホワイトノイズを照射して行うことができる。本発明の非接触音響探知システムはコンピュータに本発明のプログラムをインストールしたものであることが好ましい。
また、本発明の探知方法は、さらに、以下に説明する特定の情報処理を行う各工程を備える。
図2は、図1における被照射体1の表面および2つの音響発信源11を上側(計測器13が存在する側)から見た図である。
図2においてn箇所の測定箇所は碁盤の目状に配置されており、図2に示すように、左下から右上へ向かってP1、P2、P3・・・・Px-1、Px、Px+1・・・Pn-2、Pn-1、Pnと付されている。ただし、本発明の探知方法において測定箇所の配置は特に限定されず、例えばランダムに配置されていてもよい。
そして、n箇所の測定箇所の各々において、音響発信源11から照射した音波の周波数がωである場合の被照射体1の表面の振動速度を測定する。ここで、照射した音波の周波数がωである場合のPx(xは1〜nの整数)における前記振動速度をEx(ω)とする。すなわち、各測定箇所におけるωと振動速度Ex(ω)との関係を把握する。ωと振動速度Ex(ω)との関係を図に表すと、例えば図3(a)のようになる。図3(a)は、ある測定箇所であるPk(ここでkは1〜nの中のいずれか特定の整数)におけるωと振動速度振動速度Ek(ω)との関係図である。なお、図3(a)には振動速度E1(ω)〜En(ω)の平均値であるA(ω)も示されている。
振動速度の測定は、例えば前述の本発明の非接触音響探知システムを用い、レーザドップラー振動計などのレーザ変位計によって行うことができる。
なお、本発明の非接触音響探知システムでは、ω−Dx(ω)図を表示部(ディスプレイ等)に示すことができる。また、本発明のプログラムでは、ω−Dx(ω)図を表示部(ディスプレイ等)に示す。
図3(a)には、上記のEk(ω)の他に、各測定箇所P1〜Pnにおける振動速度E1(ω)〜En(ω)の平均であるA(ω)の実例が示されている。
そして、振動速度E1(ω)〜En(ω)およびA(ω)を用いて、Dx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)を求める。Dx(ω)は、Pxにおける振動速度差の規格値である。周波数によっては、振動速度の値自体は小さくても平均値との差が大きい場合があり、周波数毎に各測定箇所の振動速度の値で割り算を行って、平均値との相対的な差が明確になるように規格化を行う。規格化により求められた規格値であるDx(ω)は、1を最大値とし、平均振動速度A(ω)との相対的な振動速度差を意味する。
図3(b)は、ある測定箇所であるPk(ここでkは1〜nの中のいずれか特定の整数)におけるωとDk(ω)との関係図の実例である。ω−Dx(ω)図は、測定箇所の数だけ(すなわちn個)作成することができる。
なお、図3(b)における直線20は、次の工程の説明において詳細に述べる閾値を示す直線である。
図4は、図3(b)の実例を、概略概念図として示した図である。すなわち、ある測定箇所であるPk(ここでkは1〜nの中のいずれか特定の整数)におけるωとDk(ω)との関係図である。
この工程では、n個作成された図4に示すようなω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切る。例えば、200〜400Hzの周波数区間と、400〜500Hzの周波数区間と、500〜800Hzの周波数区間と、800〜1300Hzの周波数区間とで、n個の全てのω−Dx(ω)図を区切る。
そして、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定する。図4においてDk(ω)の最大値は0.9程度であるので、その30〜70%(好ましくは40〜60%、より好ましくは0.5程度)の間に含まれる値(Dk(ω)=0.5)を閾値として設定した。この閾値を図4中に直線20として示す。
n個のω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が閾値以上である部分を含む周波数区間を全て抜き出すことが好ましいが、一部の周波数区間のみを抜き出してもよい。抜き出した周波数区間の数をm個とする。
そして、次式(1)によってGxを求める。すなわち、n個存在するω−Dx(ω)図の各々において、閾値以上の部分を含む周波数区間の積分値を求め、それらを合計し、得られた値をGXとする。
なお、本発明の非接触音響探知システムでは、振動速度分布図を表示部(ディスプレイ等)に示すことができる。また、本発明のプログラムでは、振動速度分布図を表示部(ディスプレイ等)に示す。
図5に示すように、この工程では、測定箇所PxにおけるGx(ωy)(yは1〜mの整数である。)を、図2に示したような実際のP1、P2・・・PX・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す。図5は測定箇所PxにおけるGxを図2に示した実際のP1、P2・・・Px・・Pnの位置と相似関係の位置に配置した振動速度分布図である。図5に示す振動速度分布図のG1〜Gnの位置に、G1〜Gnの実際の数値を示してもよいし、その数値の大きさを色で示してもよい。例えば、後に説明する図7はG1〜Gnの数値を色で示した振動速度分布図の実例である。図7では、白色に近いほどGxの値が大きく、黒色に近いほどGxの値が小さいが小さいことを示している。
図1に示した装置を用い、音波発信源から照射した音波によって励起した地表面の振動をレーザドップラー振動計(ポリテック社製、PSV400−H4)によって取得した。このレーザ振動計が取得する振動は地表面の垂直方向振動である。もし地表面付近に埋設物が存在すると、その埋設物と周囲の土壌の振動特性に差が生じる。音波発信源としては、平面スピーカ(FPS Corp, 2030M3P1R)を2個使用し、図1に示すように互いに向い合う位置に配置にした。第二種縦波を発生させるため、平面スピーカを約20°傾けた状態で実験を行った。
次に、抜き出したm個(2個)の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とした。つまり、fα1=1100Hz、fβ1=1500Hz、fα2=1750Hz、fβ2=2450Hzとした。
そして、次の式(1−1)によってGxを求めた。
図7から、埋設物の位置を鮮明な画像で確認することができた。
上記の実施例では、1100〜1500Hzおよび1750〜2450Hzの2個の周波数区間を抜き出して、抜き出したm個(2個)の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβyとした後、式(1−1)によってGxを求めたが、実施例と同様の方法で特定して抜き出した1100〜1500Hzおよび1750〜2450Hzの2個の周波数区間について、初めの周波数と終わりの周波数とを同様に定義した後、次の式(2−1)、式(2−2)を用いて、2つの振動速度分布図を作成した。式(2−1)を用いた振動速度分布図を図8(a)、式(2−2)を用いた振動速度分布図を図8(b)に示す。
3 探知対象物
10 本発明の非接触音響探知システム
11 音響発信源
13 計測器
131 レーザ
15 コンピュータ
151 解析装置
152 制御装置
153 表示部
17 任意波形発生装置
19 アンプ
20 閾値
Claims (7)
- 探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定個所において振動速度を測定し、得られた振動速度分布図から前記探知対象物の位置を特定する音波を用いた探知方法であって、
音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させる工程と、
前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定個所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(xは1〜nの整数)とし、それらの測定箇所の各々において、照射した音波の周波数がωである場合の前記被照射体の表面の振動速度を測定し、Pxにおける前記振動速度をEx(ω)とする工程と、
前記照射した音波の周波数がωである場合のP1〜Pnにおける振動速度であるE1(ω)〜En(ω)の平均値をA(ω)とし、Pxにおける振動速度差の規格値であるDx(ω)をDx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)と定義し、周波数(ω)とDx(ω)との関係をω−Dx(ω)図に示す工程と、
n個作成された前記ω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切り、さらに、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定し、n個の前記ω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が前記閾値以上である部分を含む周波数区間をm個抜き出し、抜き出したm個の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とし、次式(1)によってGxを求める工程と、
を備える探知方法。 - 前記音波がホワイトノイズである、請求項1に記載の探知方法。
- 前記被照射体の表面の振動速度をレーザ振動計またはレーザ変位計を用いて測定する、請求項1または2に記載の探知方法。
- 探知対象物を内部に含む被照射体の表面の複数個所に音波を照射し、その表面における振動速度分布から、前記探知対象物の位置を特定する非接触音響探知システムであって、
前記被照射体の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源と、
前記被照射体の表面の振動速度を測定する計測器と、
前記被照射体の表面における振動速度分布から前記被照射体における前記探知対象物の位置を特定するために用いる解析装置とを有し、
請求項1〜3のいずれかに記載の探知方法を行うことができる、非接触音響探知システム。 - 被照射体の表面を振動させ得る音波を発生させる音響発信源と、
前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定個所であるP1、P2・・・Px・・Pn(xは1〜nの整数)の各々に、周波数がωの音波を照射し、Pxにおける前記振動速度であるEx(ω)を計測して、E1(ω)〜En(ω)を出力する計測器と、
前記計測器から出力されたE1(ω)〜En(ω)を入力し、前記被照射体の表面における振動速度分布から前記被照射体における前記探知対象物の位置を特定する解析装置とを有し、
前記解析装置が、
入力されたE1(ω)〜En(ω)の平均値をA(ω)とし、Pxにおける振動速度差の規格値であるDx(ω)をDx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)と定義し、周波数(ω)とDx(ω)との関係をω−Dx(ω)図として表示部に示す処理と、
n個作成された前記ω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切り、さらに、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定し、n個の前記ω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が前記閾値以上である部分を含む周波数区間をm個抜き出し、抜き出したm個の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とし、前記式(1)によってGxを求める処理と、
測定箇所PxにおけるGxを、実際のP1、P2・・・PX・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動速度分布図を作製し、表示部に表示する処理と
を行う、請求項4に記載の非接触音響探知システム。 - 探知対象物を内部に含む被照射体の表面に音波を照射し、その表面の複数の測定個所において振動速度を測定し、得られた振動速度分布図から前記探知対象物の位置を特定する処理を、コンピュータを含む非接触音響探知システムに行わせるためのプログラムであって、
音波発信源から音波を照射し、前記被照射体の表面を振動させ、前記被照射体の表面のn箇所(n≧2)の測定個所を、各々、P1、P2・・・Px・・Pn(xは1〜nの整数)とし、それらの測定箇所の各々において、照射した音波の周波数がωである場合の前記被照射体の表面の振動速度を測定し、Pxにおける前記振動速度をEx(ω)を計測した計測器から与えられたE1(ω)〜En(ω)の平均値をA(ω)とし、Pxにおける振動速度差の規格値であるDx(ω)をDx(ω)=(Ex(ω)−A(ω))/Ex(ω)と定義し、周波数(ω)とDx(ω)との関係をω−Dx(ω)図として表示部に示す処理と、
n個作成された前記ω−Dx(ω)図の各々について、同一の周波数区間で複数個に区切り、さらに、各図においてDx(ω)の最大値の30〜70%における任意の値を閾値として設定し、n個の前記ω−Dx(ω)図の少なくとも1つにおいてDx(ω)の値が前記閾値以上である部分を含む周波数区間をm個抜き出し、抜き出したm個の周波数区間の各々について、初めの周波数(ω)をfαy、終りの周波数(ω)をfβy(yは1〜mの整数である。)とし、前記式(1)によってGxを求める処理と、
測定箇所PxにおけるGx(ωy)を、実際のP1、P2・・・Px・・Pnの位置と相似関係の位置に配置して示す振動速度分布図を作製し表示部に表示する処理とを、コンピュータを含む非接触音響探知システムに行わせるためのプログラム。 - 請求項6に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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