JP6700038B2 - 毛髪処理剤、及び多剤式毛髪処理剤 - Google Patents

毛髪処理剤、及び多剤式毛髪処理剤 Download PDF

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Description

本発明は、毛髪処理剤、及び多剤式毛髪処理剤に関する。
従来より、例えば、特許文献1に記載のように、コメヌカ油を配合させた毛髪処理剤が検討されている。
これに対して、出願人は、特許文献2に記載のように、毛髪処理剤を水に馴染ませやすい水中油型剤型としつつコメヌカ油の分散性を高めるために、所定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とグリセリンの配合を提案している。
特開2007−302575号公報 特願2014−203233号
上記特許文献2に記載のように、所定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油とグリセリンを配合させることでコメヌカ油の分散性を高めることが可能になるものの、毛髪への塗布時(特にハケを用いた塗布時)において毛髪処理剤の液だれが生じやすいものや糸を引いてしまうもの等操作性が悪いものが確認された。
これに対して、種類の異なるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合や、配合させるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の平均付加モル数の変更等を試みたが、操作性を向上させることは難しく、さらなる検討が必要であった。
本発明は、上記事情に鑑み、コメヌカ油の分散性を良好にしつつ、毛髪への塗布時の操作性を向上させた毛髪処理剤及びこれを備えた多剤式毛髪処理剤の提供を目的とする。
本発明者等が鋭意検討を行った結果、コメヌカ油と共に所定のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油及びグリセリンを配合させることにより毛髪処理剤におけるコメヌカ油の分散性を向上させ、さらにソルビタン脂肪酸エステルを配合させることにより、当該分散性を良好にしたままで操作性も向上できるとの知見を得た。これらの知見より、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係る毛髪処理剤は、コメヌカ油、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン、及びソルビタン脂肪酸エステルが配合されたことを特徴とする。
本発明に係る毛髪処理剤は、グリセリン脂肪酸エステルがさらに配合されたものであるとよい。この配合により、毛髪処理剤の操作性を向上させることができる。
本発明に係る多剤式毛髪処理剤は、コメヌカ油、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン、及びソルビタン脂肪酸エステルが配合された毛髪処理剤である第1剤と、第1剤が毛髪の根元部分に塗布された後に用いられ、アニオン界面活性剤が配合された第2剤と、を備える。この多剤式毛髪処理剤の第1剤については、上記の通り、コメヌカ油の分散性を良好にしつつ、毛髪への塗布時の操作性を向上させることができる。さらに、この多剤式毛髪処理剤によれば、第1剤にソルビタン脂肪酸エステルが配合されていることにより、処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることができる。
また、多剤式毛髪処理剤の第1剤において、グリセリン脂肪酸エステルがさらに配合されている場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。
本発明に係る多剤式毛髪処理剤の第1剤は、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルがさらに配合されたものであるとよい。この配合により、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。
本発明に係る毛髪処理剤及びこれを備えた多剤式毛髪処理剤は、コメヌカ油の分散性を良好にしつつ、毛髪への塗布時の操作性を向上させることができる。
本発明の実施形態に基づき、本発明を以下に説明する。
本実施形態に係る毛髪処理剤は、コメヌカ油、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン、及びソルビタン脂肪酸エステルが配合されたものである。また、実使用上許容されるのであれば、更に公知の化粧品原料が配合されていてもよい。
なお、特に限定されないが、毛髪処理剤は、水が配合されており、外相である水相中にコメヌカ油が分散した水中油型の組成物であってもよい。
(コメヌカ油)
本実施形態の毛髪処理剤には、植物油の一種であるコメヌカ油が配合される。このコメヌカ油を毛髪処理剤に配合させることで、毛髪にコンディショニング効果を付与することができる。本実施形態の毛髪処理剤におけるコメヌカ油の配合量は、5質量%以上30質量%以下が良く、8質量%以上25質量%以下が好ましく、10質量%以上20質量%以下がより好ましく、12質量%以上16質量%以下が更に好ましい。その配合量が5質量%以上であると、毛髪へツヤを付与する観点から好ましく、30質量%以下であると、毛髪処理剤の粘性を低く抑えることができる。
(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)
本実施形態の毛髪処理剤には、コメヌカ油の分散性を高めるために、下記式(I)で表されるポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下(好ましくは8以上35以下)であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が配合される。平均付加モル数が5以上45以下のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量は、10質量%以上40質量%以下が良く、15質量%以上35質量%以下が好ましく、20質量%以上30質量%以下がより好ましい。その配合量が5質量%以上であると、コメヌカ油の分散性向上に好適であり、40質量%以下であると、毛髪処理剤の粘性を低く抑えることができる。
Figure 0006700038
[平均付加モル数は、上記式(I)におけるa、b、c、d、e、及びfの総和である。]
なお、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が15以上25以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が、5質量%以上30質量%以下配合されていることが良く、6質量%以上25質量%以下が好ましく、7質量%以上20質量%以下がより好ましく、8質量%以上15質量%以下が更に好ましい。その配合量が5質量%以上であると、コメヌカ油の分散性向上に好適であり、30質量%以下であると、毛髪処理剤の粘性を低く抑えることができる。
本実施形態の毛髪処理剤は、コメヌカ油の経時的な分散性向上のために、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が15以上25以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油と共に、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が26以上35以下(より好ましくは28以上33以下)であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油がさらに配合されたものがよい。この平均付加モル数が26以上35以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量は、平均付加モル数が15以上25以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油1質量部に対して、1.0質量部以上3.0質量部以下が良く、1.2質量部以上2.5質量部以下が好ましい。
(グリセリン)
本実施形態の毛髪処理剤におけるグリセリンの配合量は、10質量%以上30質量%以下が良く、15質量%以上25質量%以下が好ましく、18質量%以上23質量%以下がより好ましい。その配合量が10質量%以上であると、コメヌカ油の分散性向上に好適であると共に毛髪の保湿効果が得られ、30質量%以下であると、毛髪処理剤の粘性を低く抑えることができる。
(ソルビタン脂肪酸エステル)
本実施形態の毛髪処理剤には、毛髪への塗布時(特にハケを用いた塗布時、以下同様)の操作性を良好にするために、ソルビタン脂肪酸エステルが配合される。また、このソルビタン脂肪酸エステルは、後述する多剤式毛髪処理剤の第1剤としての毛髪処理剤に配合された場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることができる。このソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えばヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタンなどのソルビタンモノ脂肪酸エステルが挙げられる。
毛髪処理剤におけるソルビタン脂肪酸エステルの配合量としては、0.3質量%以上5.0質量%以下が良く、0.4質量%以上2.0質量%以下が好ましい。その配合量が0.3質量%以上であると、毛髪処理剤の操作性の向上に好適であり、5.0質量%以下であると、毛髪処理剤を用いた毛髪がより柔らかい手触りとなるため好適である。
(水)
本実施形態の毛髪処理剤には、水が配合されていてもよい。水を配合させる場合には、その配合量は、15質量%以上50質量%以下が良く、25質量%以上45質量%以下が好ましく、30質量%以上40質量%以下がより好ましい。その配合量が15質量%以上であると、毛髪処理剤の水へのすすぎ落とし易さがより向上するため好適であり、50質量%以下であると、毛髪処理剤の粘性が毛髪の根元への塗布操作に特に適したものとなる。
(その他の任意原料)
本実施形態の毛髪処理剤に配合される任意原料は、クレンジングオイルなどの公知の化粧品原料から適宜に選定される。この化粧品原料は、多価アルコール、糖類、エステル油、炭化水素、高分子化合物、アミノ酸、動植物抽出物、香料、防腐剤などである。
本実施形態の毛髪処理剤には、毛髪への塗布時の毛髪処理剤の操作性をさらに良好にするために、グリセリン脂肪酸エステルが配合されていてもよい。また、このグリセリン脂肪酸エステルは、後述する多剤式毛髪処理剤の第1剤としての毛髪処理剤に配合された場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。このようなグリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノステアリン酸グリセリル、モノウンデシレン酸グリセリル、ミリスチン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリルなどのグリセリンモノ脂肪酸エステルが挙げられる。毛髪処理剤におけるグリセリン脂肪酸エステルの配合量としては、0.01質量%以上1.0質量%以下が良く、0.05質量%以上0.5質量%以下が好ましい。その配合量が0.01質量%以上であると、毛髪処理剤の操作性を良好にするだけでなく多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にするのに好適であり、1.0質量%以下であると、毛髪処理剤の粘性が毛髪の根元への塗布操作に特に適したものとなる。
本実施形態の毛髪処理剤には、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルが配合されていてもよい。このポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルは、後述する多剤式毛髪処理剤の第1剤としての毛髪処理剤に配合された場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。このようなポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、ラウリン酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリルなどのポリオキシエチレングリセリンモノ脂肪酸エステルが挙げられる。毛髪処理剤におけるポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルの配合量としては、0.1質量%以上5.0質量%以下が良く、0.3質量%以上3.5質量%以下が好ましい。その配合量が0.1質量%以上であると、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にするのに好適であり、5.0質量%以下であると、毛髪処理剤を用いた毛髪がより柔らかい手触りとなるため好適である。特に、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルの配合量が1.0質量%以上である場合には、多剤式毛髪処理剤で処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にする効果がより優れる。
本実施形態の毛髪処理剤には、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルおよび/またはピログルタミン酸エステルが配合されていてもよい。このポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルおよび/またはピログルタミン酸エステルは、後述する多剤式毛髪処理剤の第1剤としての毛髪処理剤に配合された場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。このようなポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルとしては、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビットなどが挙げられる。また、このようなピログルタミン酸エステルとしては、ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、PCAイソステアリン酸グリセレス−25などが挙げられる。毛髪処理剤におけるポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルおよびピログルタミン酸エステルの配合量としては、0.1質量%以上1.5質量%以下が良く、0.3質量%以上1.0質量%以下が好ましい。
本実施形態の毛髪処理剤には、流動パラフィンが配合されていてもよい。この流動パラフィンは、後述する多剤式毛髪処理剤の第1剤としての毛髪処理剤に配合された場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。毛髪処理剤における流動パラフィンの配合量としては、1.0質量%以上10.0質量%以下が良く、3.0質量%以上8.0質量%以下が好ましい。
本実施形態の毛髪処理剤には、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムが配合されていてもよい。このエチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムは、後述する多剤式毛髪処理剤の第1剤としての毛髪処理剤に配合された場合には、処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。毛髪処理剤におけるエチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムの配合量としては、0.01質量%以上3.0質量%以下が良く、0.05質量%以上0.2質量%以下が好ましい。
本実施形態の毛髪処理剤には、フェノキシエタノールを配合してもよい。毛髪処理剤におけるフェノキシエタノールの配合量は、コメヌカ油の分散性を高めるために、1.0質量%以下が良く、0.7質量%以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.3質量%以下が更に好ましい。
本実施形態の毛髪処理剤には、コメヌカ油以外の植物油として、例えば、ホホバ油、アーモンド油、オリーブ油、テリハボク種子油などを配合してもよい。コメヌカ油以外の植物油の配合量は、例えば、コメヌカ油1質量部に対して0.3質量部以上0.8質量部以下である。
本実施形態の毛髪処理剤には、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外のノニオン界面活性剤を配合してもよい。このようなノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油以外のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられる。
(粘度)
本実施形態の毛髪処理剤の粘度は、7000mPa・s以上13000mPa・s以下がよく、8000mPa・s以上12000mPa・s以下が好ましい。7000mPa・s以上とすることで毛髪処理剤を毛髪の根元に塗布する際に過剰な液だれを抑制することができ、13000mPa・s以下とすることで毛髪処理剤を操作する際の糸引きをより良好に抑制できる。ここで、上記の粘度は、HAAKE社製レオメーター「Rheo Stress 6000」を用いて、定常フローカーブモードにて、せん断速度(dγ/dt)18〜90s−1、コーンプレートセンサー(直径35mm、傾斜角2°)、温度25℃の条件で、36dγ/dtのη(mPa・s)の値を採用したものである。
(pH)
本実施形態の毛髪処理剤のpHの上限は、例えば7.0である。一方、pHの下限は、例えば3.5である。
(製造方法)
毛髪処理剤の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、毛髪処理剤に水を配合させる場合には、コメヌカ油、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン、及びソルビタン脂肪酸エステルを50〜90℃程度で混合してから、水を追加して混合するようにしてもよい。
(用途)
本実施形態の毛髪処理剤は、例えば、毛髪に塗布して用いられ、特に毛髪の根元に塗布して用いられる。この場合の使用方法の一例としては、洗浄後の毛髪が水で濡れた状態で、本実施形態の毛髪処理剤を毛髪の根元に塗布することが挙げられる。
また、後述するように、本実施形態の毛髪処理剤は、多剤式毛髪処理剤を構成する複数の剤のうちの1つとして用いられてもよい。
(多剤式毛髪処理剤)
上述した本実施形態の毛髪処理剤は、多剤式毛髪処理剤を構成する複数の剤のうちの1つとして用いることができる。
この場合、多剤式毛髪処理剤は、上述した本実施形態の毛髪処理剤である第1剤と、第1剤が毛髪の根元部分に塗布された後に用いられ、アニオン界面活性剤が配合された第2剤と、を備える。上述の通り、多剤式毛髪処理剤の第1剤にソルビタン脂肪酸エステルを配合させることで、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることができる。また、上述の通り、多剤式毛髪処理剤の第1剤に、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルまたはピログルタミン酸エステル、流動パラフィン、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムの少なくともいずれかを配合させることで、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることができる。
多剤式毛髪処理剤の第2剤に配合されるアニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、N−ラウロイル−L−アスパラギン酸ナトリウムなどが挙げられる。多剤式毛髪処理剤の第2剤におけるアニオン界面活性剤の配合量としては、5.0質量%以上20.0質量%以下が良く、10.0質量%以上18.0質量%以下が好ましい。
なお、多剤式毛髪処理剤においては、さらに、第1剤よりも前の毛髪処理に用いられる前処理剤を備えていてもよい。多剤式毛髪処理剤の前処理剤としては、加水分解ケラチンが配合されたものであることが好ましい。多剤式毛髪処理剤の前処理剤に加水分解ケラチンを配合させる場合には、その配合量としては、0.1質量%以上3.0質量%以下が良く、0.5質量%以上2.0質量%以下が好ましい。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
下記表1〜5に記載の配合濃度で水と配合して、実施例及び比較例の毛髪処理剤および多剤式毛髪処理剤を製造した。そして、夫々の毛髪処理剤および多剤式毛髪処理剤の評価を行った。
なお、多剤式毛髪処理剤は、前処理剤と、各表に記載の毛髪処理剤である第1剤と、アニオン界面活性剤が配合された第2剤と、によって構成した。
ここで、多剤式毛髪処理剤の前処理剤としては、下記濃度とした原料を水と配合した液状のものとした。
加水分解ケラチン1質量%
1,3−ブチレングリコール3質量%
グリセリン2質量%
ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ソルビタン(20E.O.)2質量%
フェノキシエタノール0.3質量%
ポリオキシエチレンラノリン0.3質量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム0.2質量%
エタノール0.2質量%
コハク酸ジエトキシエチル0.1質量%
香料0.1質量%
また、多剤式毛髪処理剤の第2剤としては、下記濃度とした原料を水と配合した液状のものとした。
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム(2E.O.)7質量%
テトラデセンスルホン酸ナトリウム3質量%
ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム(4.5E.O.)3質量%
N−ラウロイル−L−アスパラギン酸ナトリウム1質量%
イソステアリン酸アミドプロピルベタイン3質量%
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン2質量%
ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド2質量%
ピログルタミン酸イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.)1質量%
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース0.6質量%
香料0.3質量%
なお、ハケ塗布の操作性の評価は、カップに入れた毛髪処理剤をハケで適量取り、ハケから毛髪処理剤がこぼれ落ちない程度であって、毛髪に塗布しやすい粘度であるか否かを評価した。評価には、柔らかいブラシが着いたハケを用いた。具体的な評価基準は以下の通りである。なお、「ハケ塗布の操作性が悪い」とする評価は、粘度が高くハケ塗布の操作性が悪いものと、粘度が低くハケ塗布の操作性が悪いものの両者を含む。
◎ : ハケ塗布の操作性が良いと5人中4〜5人が回答。
○ : ハケ塗布の操作性が良いと5人中3人が回答。
× : ハケ塗布の操作性が悪いと5人中3人以上が回答。
また、多剤式毛髪処理剤を用いた毛髪処理およびその評価は、以下の手順で行った。
(i)水に濡れた毛髪に、前処理剤を塗布した。
(ii)前処理剤を水で洗い流さずに毛髪の根元部分に毛髪処理剤を塗布し、毛髪の中間から毛先部分にカチオン界面活性剤が配合されたクリームを塗布した。
(iii)適量のお湯を溜めたシャンプーベシンに第2剤を加えて毛髪全体に対してためすすぎを行った。
(iv)水に濡れた毛髪の中間から毛先にカチオン界面活性剤が配合されたトリートメントを塗布した後、水洗を行いタオルドライしてドライヤーで毛髪を乾燥させた。
(v)仕上がり後の毛髪の根元の分け目部分の立ち上がりを目視評価した。
また、根元の立ち上がり具体的な評価基準は以下の通りである。
◎◎ : 基準と比較して、5人中5人が根元の分け目部分の立ち上がりが優れると回答。
◎ : 基準と比較して、5人中4人が根元の分け目部分の立ち上がりが優れると回答。
○ : 基準と比較して、5人中3人が根元の分け目部分の立ち上がりが優れると回答。
― : 基準と比較して、5人中3人以上が根元の分け目部分の立ち上がりが基準と同等と回答。
× : 基準と比較して、5人中3人以上が根元の分け目部分の立ち上がりが劣ると回答。
Figure 0006700038

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上記各表によれば、モノオレイン酸ソルビタンが配合されている各実施例は、モノオレイン酸ソルビタンが配合されていない各比較例と比べて、ハケ塗布の操作性が良好であることが確認できる。特に、比較例2a、2b、2cでは、毛髪処理剤に配合されるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の平均付加モル数を変えてみても操作性を良好にすることができず、モノオレイン酸ソルビタンを配合させることによって操作性を良好にできたことが確認できる。なお、比較例1aの毛髪処理剤の粘度を測定したところ、4591mPa・sであり、粘度が低すぎ、ハケから毛髪処理剤がこぼれ落ちる程度であった。また、比較例2aの毛髪処理剤の粘度を測定したところ、16824mPa・sであり、粘度が高すぎ、毛髪処理剤が糸を引く状態であった。また、毛髪処理剤が糸を引く状態であった点ついては、比較例2b、2cも同様であった。
また、上記表1の実施例1a、1b、1cを比較すれば分かるように、グリセリン脂肪酸エステルを配合することで、毛髪処理剤の操作性がさらに良好になることが確認できる。
上記表1によれば、モノオレイン酸ソルビタンが配合されている実施例1a、1b、1cは、モノオレイン酸ソルビタンが配合されていない比較例1aと比べて、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることできることが確認された。
また、上記表1の実施例1a、1b、1cを比較すれば分かるように、グリセリン脂肪酸エステルを配合することで、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりをさらに良好にすることできることが確認された。
さらに、上記表1の実施例1b、1cを比較すれば分かるように、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルを配合することで、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりをより一層良好にすることできることが確認された。
上記表3によれば、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルが配合されている実施例3bは、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステルが配合されていない実施例3aと比べて、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることできることが確認された。
また、上記表3によれば、ピログルタミン酸エステルが配合されている実施例3cは、ピログルタミン酸エステルが配合されていない実施例3aと比べて、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることできることが確認された。
上記表4によれば、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルの配合量が多く2.0質量%である実施例4bは、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルの配合量が少なく0.5質量%である実施例4a(実施例1c)と比べて、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることできることが確認された。
また、上記表4によれば、流動パラフィンが配合された実施例4cは、流動パラフィンが配合されていない実施例4a(実施例1c)と比べて、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることできることが確認された。
上記表5によれば、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムが配合された実施例5bは、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウムが配合されていない実施例5aや、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールが配合された実施例5cと比べて、多剤式毛髪処理剤により処理された毛髪の根元の立ち上がりを良好にすることできることが確認された。なお、実施例5aの毛髪処理剤の粘度を測定したところ、9367mPa・sであり、毛髪処理剤の操作性が良好な粘度であった。

Claims (4)

  1. コメヌカ油、ポリオキシエチレンの平均付加モル数が5以上45以下であるポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン、並びに、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、及びモノオレイン酸ソルビタンから選ばれるソルビタン脂肪酸エステルが配合されたことを特徴とする毛髪処理剤。
  2. グリセリン脂肪酸エステルがさらに配合された請求項1に記載の毛髪処理剤。
  3. 請求項1または2に記載の毛髪処理剤である第1剤と、
    前記第1剤が毛髪の根元部分に塗布された後に用いられ、アニオン界面活性剤が配合された第2剤と、
    を備えた多剤式毛髪処理剤。
  4. 前記第1剤にポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルがさらに配合された請求項3に記載の多剤式毛髪処理剤。
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