JP6699581B2 - 回転電機用ステータの製造方法 - Google Patents

回転電機用ステータの製造方法 Download PDF

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本発明は、回転電機用ステータの製造方法に関する。
従来から回転電機用ステータに関し、特にステータコアとコイル巻線との絶縁構造の改良に関する発明が知られている(下記特許文献1を参照)。
特許文献1は、スロットを有するステータコアと、前記スロット内に挿入配置されるコイル巻線と、前記スロット内において前記ステータコアと前記コイル巻線とを電気的に絶縁する絶縁紙と、を備える回転電機用ステータであって、以下の特徴を有するものを開示している。
特許文献1に開示された回転電機用ステータは、前記スロットの軸方向両端部に対応する前記絶縁紙の部分に、発泡接着部が設けられている。この発泡接着部は、前記ステータコアへの前記絶縁紙および前記コイル巻線の組付け後の加熱によって生じる膨張および粘着性によって、前記コイル巻線を前記ステータコアに接着固定するものである(同文献、請求項1等を参照)。
この特許文献1の回転電機用ステータによれば、ステータコアにコイル巻線および絶縁紙を組み付けた後の加熱により絶縁紙の端部領域に設けられた発泡接着部が膨張しかつ粘着性を発現することによって、スロットの軸方向端部においてコイル巻線がステータコアに接着固定される(同文献、第0007段落等を参照)。
特開2016−52226号公報
一般に、回転電機用ステータのコイル巻線の表面は、たとえばステータコアにコイル巻線を挿入するときの摩擦の低減を目的として、粗度が低い平滑面とされ、潤滑油が塗布される。そのため、従来の回転電機用ステータにおいて、ステータコアにコイル巻線を接着固定する発泡接着部は、コイル巻線に対する接着力が、ステータコアに対する接着力よりも低下しやすい。
また、従来の回転電機用ステータでは、ステータコアにコイル巻線および絶縁紙を組み付けた後の加熱により、発泡接着部を膨張させて粘着性を発現させる。しかし、コイル巻線の熱容量はステータコアの熱容量よりも小さいため、コイル巻線の温度はステータコアの温度よりも上昇しやすく、発泡接着部のコイル巻線に隣接する部分の発泡倍率が、発泡接着部のステータコアに隣接する部分の発泡倍率よりも高くなりやすい。発泡接着部の接着力は、発泡倍率が高くなると低下するため、発泡接着部のコイル巻線に対する接着力が、発泡接着部のステータコアに対する接着力よりも低下するおそれがある。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、コイル巻線に対する絶縁紙の発泡接着部の接着力を、ステータコアに対する絶縁紙の発泡接着部の接着力よりも高くすることができる目的とする回転電機用ステータの製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明の回転電機用ステータの製造方法は、両面に発泡接着部を有する絶縁紙を介在させてステータコアのスロットにコイル巻線を挿入するコイル挿入工程と、該コイル挿入工程の後の前記発泡接着部の加熱によって生じる膨張および粘着性によって前記ステータコアに前記コイル巻線を接着するコイル接着工程と、を有する回転電機用ステータの製造方法であって、前記コイル接着工程において、前記コイル巻線の昇温速度が前記ステータコアの昇温速度よりも遅くなるように加熱し、前記コイル巻線に隣接する前記発泡接着部の第1部分の発泡倍率を、前記ステータコアに隣接する前記発泡接着部の第2部分の発泡倍率よりも低くすることを特徴とする。
本発明の回転電機用ステータの製造方法は、コイル挿入工程において、ステータコアのスロットにコイル巻線を挿入するときに、ステータコアとコイル巻線との間に絶縁紙を介在させる。この絶縁紙は、両面に発泡接着部を有している。絶縁紙の両面の発泡接着部は、加熱により熔融および発泡して膨張するとともに粘着性を発現する。
絶縁紙の両面に設けられた発泡接着部は、たとえば、絶縁紙を挟んで第1部分と第2部分の二層に分かれている。そのため、ステータコアとコイル巻線との間に絶縁紙を介在させると、たとえば、絶縁紙の一方の面に設けられた発泡接着部の第1部分がコイル巻線に隣接し、絶縁紙の他方の面に設けられた発泡接着部の第2部分がステータコアに隣接した状態になる。
また、本発明の回転電機用ステータの製造方法は、コイル挿入工程後のコイル接着工程において、ステータコアとコイル巻線を加熱することで、これらの間に介在させた絶縁紙の両面の発泡接着部を加熱する。これにより、発泡接着部を溶融させて膨張および粘着性を生じさせ、その後、発泡接着部の温度を低下させて固化させることで、絶縁紙とその両面の発泡接着部を介して、コイル巻線がステータコアに接着されて固定される。ここで、発泡接着部の接着力は、発泡接着部の発泡倍率が上昇すると低下し、発泡接着部の発泡倍率が低下すると上昇する傾向がある。
そのため、本発明の回転電機用ステータの製造方法は、コイル接着工程において、コイル巻線の昇温速度がステータコアの昇温速度よりも遅くなるように加熱する。これにより、コイル巻線に隣接する発泡接着部の第1部分の昇温速度が、ステータコアに隣接する発泡接着部の第2部分の昇温速度よりも遅くなり、第1部分の発泡倍率を第2部分の発泡倍率よりも低くすることができる。これにより、コイル巻線に対する発泡接着部の第1部分の接着力を、ステータコアに対する発泡接着部の第2部分の接着力よりも高くすることができる。
以上説明したように、本発明の回転電機用ステータの製造方法では、コイル接着工程において、コイル巻線の昇温速度がステータコアの昇温速度がよりも遅くなるように加熱する。これにより、コイル巻線に隣接する発泡接着部の第1部分の発泡倍率を、ステータコアに隣接する発泡接着部の第2部分の発泡倍率よりも低くすることができる。したがって、本発明の回転電機用ステータの製造方法によれば、コイル巻線に対する絶縁紙の発泡接着部の接着力を、ステータコアに対する絶縁紙の発泡接着部の接着力よりも高くすることができる。
本発明の実施形態に係る回転電機用ステータの製造方法のフロー図。 図1に示すコイル接着工程の概略図。 図2に示すコイルとステータコアの断面拡大図。 図3に示すコイルとステータコアの断面拡大図。 図4に示すコイルとステータコアとの間に介在された絶縁紙の断面拡大図。 コイル接着工程におけるコイル巻線とステータコアの昇温速度を示すグラフ。 コイル接着工程の終了後の絶縁紙の図5に対応する拡大断面図。 従来の製造方法におけるコイル巻線とステータコアの昇温速度を示すグラフ。 従来の製造方法における絶縁紙の加熱後の拡大断面図。
以下、図面を参照して本発明の回転電機用ステータの製造方法の実施の形態の一例を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る回転電機用ステータの製造方法S100のフロー図である。図2は、図1に示すコイル挿入工程S1後のコイル接着工程S2の概略図である。図3は、図2に示すコイル10とステータコア20の模式的な断面拡大図である。図4は、図3に示すコイル10とステータコア20の断面拡大図である。図5は、図4に示すコイル10とステータコア20との間に介在された絶縁紙30の模式的な断面拡大図である。
本実施形態の回転電機用ステータの製造方法S100は、ステータコア20のスロット21にコイル巻線11を挿入するコイル挿入工程S1と、ステータコア20にコイル巻線11を接着するコイル接着工程S2と、を有している。本実施形態の製造方法S100は、図1に示す工程の他に、たとえばステータコア20の製造工程やコイル10の製造工程などの他の工程を含むことができる。なお、図1に示す以外の工程は、従来の回転電機用ステータの製造方法と同様の工程を採用することができるため、ここでは説明を省略する。
コイル挿入工程S1は、図4に示すように、絶縁紙30を介在させてステータコア20のスロット21にコイル巻線11を挿入する工程である。このコイル挿入工程S1により、図3に示すように、コイル巻線11がステータコア20のスロット21に挿入され、図4に示すように、ステータコア20とコイル巻線11との間に絶縁紙30が介在された状態になる。ここで、コイル巻線11の表面は、たとえばステータコア20にコイル巻線11を挿入するときの摩擦の低減を目的として、粗度が低い平滑面とされ、潤滑油が塗布される。
図3および図4では図示を省略するが、ステータコア20とコイル巻線11との間に介在される絶縁紙30は、図5に示すように、両面に発泡接着部30aを有している。絶縁紙30は、たとえば、絶縁性樹脂からなるシート材またはフィルム材で構成することができる。絶縁紙30の両面の発泡接着部30aは、加熱により熔融および発泡して膨張するとともに粘着性を発現する。
発泡接着部30aは、絶縁紙30を構成する樹脂製シート材の表面に、たとえばエポキシ系発泡樹脂材料などの加熱により発泡膨張するとともに粘着性を発現する材料を塗布することによって形成することができる。また、このような発泡性および粘着性を発現する樹脂材料によって形成されたシート材を絶縁紙30に接合または一体化させて発泡接着部30aを形成してもよい。
絶縁紙30の両面に設けられた発泡接着部30aは、たとえば、絶縁紙30を挟んで第1部分31と第2部分32の二層に分かれている。そのため、ステータコア20とコイル巻線11との間に絶縁紙30を介在させると、たとえば、絶縁紙30の一方の面に設けられた発泡接着部30aの第1部分31がコイル巻線11に隣接し、絶縁紙30の他方の面に設けられた発泡接着部30aの第2部分32がステータコア20に隣接した状態になる。ここで、発泡接着部30aの第1部分31と第2部分32は、異なる成分、性質および特性を有してもよいが、本実施形態では、発泡接着部30aの第1部分31と第2部分32は、同一の成分、性質および特性を有している。コイル挿入工程S1の終了後は、図1に示すように、コイル接着工程S2が行われる。
コイル接着工程S2は、コイル挿入工程S1後に絶縁紙30の両面の発泡接着部30aの加熱によって生じる膨張および粘着性によって、ステータコア20にコイル巻線11を接着する工程である。コイル接着工程S2では、ステータコア20とコイル巻線11を加熱することで、これらの間に介在させた絶縁紙30の両面の発泡接着部30aを加熱する。より具体的には、図2に示すように、たとえばステータコア20の周囲に配置した誘導加熱用のコイルCに交流電流を流すことで、ステータコア20を外部から誘導加熱するとともに、電源に接続された配線Lを介してコイル巻線11に通電することでコイル巻線11の電気抵抗によってコイル巻線11を加熱する。
そして、昇温させたステータコア20とコイル巻線11によって発泡接着部30aを加熱し、発泡接着部30aを溶融させて膨張および粘着性を生じさせる。その後、ステータコア20とコイル巻線11の加熱を中止し、発泡接着部30aの温度を低下させて固化させることで、絶縁紙30とその両面の発泡接着部30aを介して、コイル巻線11がステータコア20に接着されて固定される。ここで、発泡接着部30aの接着力は、発泡接着部30aの発泡倍率が上昇すると低下し、発泡接着部30aの発泡倍率が低下すると上昇する傾向がある。また、コイル巻線11の熱容量はステータコア20の熱容量よりも小さく、コイル巻線11は直接の通電による加熱と誘電加熱用のコイルCによる誘電加熱によって二重に加熱されるため、コイル巻線11の温度はステータコア20の温度よりも上昇しやすい。
図8は、従来の回転電機用ステータの製造方法におけるステータコアとコイル巻線との昇温速度の一例を示すグラフである。図8において、横軸は時間[s]、縦軸は温度[℃]であり、実線はコイル巻線の加熱時間と温度を表し、破線はステータコアの加熱時間と温度を表している。図9は、従来の回転電機用ステータにおいて、両面に発泡接着部930aを有する絶縁紙930を介してコイル巻線911がステータコア920に接合された状態を示す図5に対応する拡大断面図である。
前述のように、コイル巻線911の熱容量は、ステータコア920の熱容量よりも小さい。そのため、コイル巻線911の温度は、図8に示すように、たとえば100[s]に満たない約90[s]程度の時間で、約25[℃]から約160[℃]まで、約135[℃]程度昇温している。すなわち、コイル巻線911の昇温速度は、約1.5[℃/s]程度である。一方、ステータコア920の温度は、図8に示すように、たとえば、約90[s]程度の時間で、約25[℃]から約95[℃]程度までの約70[℃]程度の昇温に留まっている。このステータコア920の昇温速度は、コイル巻線911の昇温速度よりも低い約0.78[℃/s]になっている。
従来の回転電機用ステータの製造方法では、前述のように、コイル巻線911の昇温速度がステータコア920の昇温速度よりも速くなり、短時間でコイル巻線911の温度がステータコア920の温度よりも高温になる。すると、発泡接着部930aのコイル巻線911に隣接する部分の温度が、発泡接着部930aのステータコア920に隣接する部分の温度よりも高くなる。そして、発泡接着部930aに含まれる発泡ビーズが発泡してコイル巻線911とステータコア920との間の空隙を埋めながら、コイル巻線911とステータコア920とを接着する。このとき、発泡接着部930aのコイル巻線911に隣接する部分の発泡倍率が、発泡接着部30aのステータコア920に隣接する部分の発泡倍率よりも高くなることが考えられる。
従来の回転電機用ステータにおいて、発泡接着部930aのコイル巻線911に隣接する部分の発泡倍率がステータコア920に隣接する部分の発泡倍率よりも高くなると、発泡接着部930aのコイル巻線911に隣接する部分の密度および強度がステータコア920に隣接する部分の密度および強度よりも低下する。この場合、発泡倍率が高くなった発泡接着部930aのコイル巻線911に隣接する部分におけるコイル巻線911に対する接着力が、発泡接着部930aのステータコア920に隣接する部分におけるステータコア920に対する接着力よりも低下するおそれがある。
さらに、前述のように、コイル巻線911の表面は、たとえばステータコア920にコイル巻線911を挿入するときの摩擦の低減を目的として、粗度が低い平滑面とされ、潤滑油が塗布される。そのため、従来の回転電機用ステータにおいて、ステータコア920にコイル巻線911を接着固定する発泡接着部930aは、コイル巻線911に対する接着力が、ステータコア920に対する接着力よりも低下しやすい。このような従来の回転電機用ステータにおける課題を解決するために、本実施形態の回転電機用ステータの製造方法S100は、コイル挿入工程S1後のコイル接着工程S2に特徴を有している。
より具体的には、本実施形態の回転電機用ステータの製造方法S100は、両面に発泡接着部30aを有する絶縁紙30を介在させてステータコア20のスロット21にコイル巻線11を挿入するコイル挿入工程S1を有する点では、従来の製造方法と共通している。また、本製造方法S100は、コイル接着工程S2において、発泡接着部30aの加熱によって生じる膨張および粘着性によってステータコア20にコイル巻線11を接着する点では、従来の製造方法と共通している。
しかし、本製造方法S100は、コイル接着工程S2において、コイル巻線11の昇温速度がステータコア20の昇温速度よりも遅くなるようにステータコア20をたとえば外部から誘導加熱する点で、従来の製造方法と異なっている。さらに、本製造方法は、コイル接着工程S2において、コイル巻線11に隣接する発泡接着部30aの第1部分31の発泡倍率を、ステータコア20に隣接する発泡接着部30aの第2部分32の発泡倍率よりも低くする点で、従来の製造方法と異なっている。
図6は、図1に示す本製造方法S100のコイル接着工程S2におけるコイル巻線11とステータコア20の昇温速度の一例を示すグラフである。本製造方法は、コイル接着工程S2において、コイル巻線11の昇温速度がステータコア20の昇温速度よりも遅くなるように、ステータコア20を加熱する点に特徴を有している。たとえば、図2に示すように、ステータコア20の周囲に配置した誘導加熱用のコイルCに流す電流の値と、コイル巻線11に流す電流の値を制御する。より具体的には、たとえば、誘導加熱用のコイルCに流す電流の値を従来よりも増加させ、コイル巻線11に流す電流の値を従来よりも低下させる。
これにより、本製造方法において、図6に示すコイル巻線11の昇温速度は、図8に示す従来の製造方法におけるコイル巻線911の昇温速度と比較して低下している。より詳細には、コイル巻線11の温度は、たとえば約90[s]程度の時間で、約25[℃]から約125[℃]まで、約100[℃]程度昇温しているが、この昇温後の温度は、従来のコイル巻線911の温度よりも約35[℃]程度低下している。すなわち、コイル巻線11の昇温速度は、約1.1[℃/s]になり、従来のコイル巻線911の昇温速度よりも約0.4[℃/s]程度低下している。
また、本製造方法S100において、図6に示すステータコア20の昇温速度は、図8に示す従来の製造方法におけるステータコア920の昇温速度と比較して増加している。より詳細には、ステータコア20の温度は、たとえば約90[s]程度の時間で、約25[℃]から約140[℃]まで、約115[℃]程度昇温しているが、この昇温後の温度は、従来よりも約40[℃]程度上昇している。すなわち、ステータコア20の昇温速度は、約1.28[℃/s]になり、従来のステータコア920の昇温速度よりも約0.5[℃/s]程度増加し、コイル接着工程S2におけるコイル巻線11の昇温速度よりも約0.18[℃/s]程度増加している。
すなわち、本実施形態の回転電機用ステータの製造方法S100では、コイル巻線11の昇温速度をステータコア20の昇温速度よりも遅くすることで、コイル巻線11の温度をステータコア20の温度よりも低温にすることができる。これにより、コイル巻線11に隣接する発泡接着部30aの第1部分31の温度を、ステータコア20に隣接する発泡接着部30aの第2部分32の温度よりも低くすることができ、第1部分31の発泡倍率を第2部分32の発泡倍率よりも低くすることができる。
このように、絶縁紙30の両面の発泡接着部30aは、コイル巻線11およびステータコア20によって加熱されることで、熔融および発泡して膨張するとともに、粘着性を発現する。その後、発泡接着部30aの温度を低下させて凝固または固化させることで、絶縁紙30とその両面の発泡接着部30aを介して、コイル巻線11がステータコア20に接着されて固定される。ここで、発泡接着部30aの接着力は、発泡接着部30aの発泡倍率が上昇すると低下し、発泡接着部30aの発泡倍率が低下すると上昇する傾向がある。
そこで、本実施形態の回転電機用ステータの製造方法S100は、前述のように、コイル接着工程S2において、コイル巻線11の昇温速度がステータコア20の昇温速度よりも遅くなるように加熱する。これにより、第1部分31の発泡倍率を第2部分32の発泡倍率よりも低くすることができる。したがって、コイル巻線11に対する発泡接着部30aの第1部分31の接着力を、ステータコア20に対する発泡接着部30aの第2部分32の接着力よりも高くすることができる。
以上説明したように、実施形態の回転電機用ステータの製造方法S100では、コイル巻線11に対する絶縁紙30の発泡接着部30aの接着力を、ステータコア20に対する絶縁紙30の発泡接着部30aの接着力よりも高くすることができる。したがって、たとえば、ステータコア20にコイル巻線11を挿入するときの摩擦の低減を目的として、コイル巻線11の表面が平滑面とされ、潤滑油が塗布されている場合でも、絶縁紙30の発泡接着部30aのコイル巻線11に対する接着力をステータコア20に対する接着力と同等以上にすることができる。
以上、図面を用いて本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
11 コイル巻線、20 ステータコア、21 スロット、30 絶縁紙、31 第1部分、30a 発泡接着部、32 第2部分、S1 コイル挿入工程、S2 コイル接着工程、S100 回転電機用ステータの製造方法

Claims (1)

  1. 両面に発泡接着部を有する絶縁紙を介在させてステータコアのスロットにコイル巻線を挿入するコイル挿入工程と、該コイル挿入工程の後の前記発泡接着部の加熱によって生じる膨張および粘着性によって前記ステータコアに前記コイル巻線を接着するコイル接着工程と、を有する回転電機用ステータの製造方法であって、
    前記コイル接着工程において、前記コイル巻線の昇温速度が前記ステータコアの昇温速度よりも遅くなるように加熱し、前記コイル巻線に隣接する前記発泡接着部の第1部分の発泡倍率を、前記ステータコアに隣接する前記発泡接着部の第2部分の発泡倍率よりも低くすることを特徴とする回転電機用ステータの製造方法。
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