JP6699297B2 - 光モジュール及び光モジュールの製造方法 - Google Patents
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Description
基板の上に実装された集積回路素子と、
前記集積回路素子の上にバンプによってフリップチップ実装され、光を出射し又は光を受光する光素子と、
前記基板の上に配され、前記光素子から出射された光を入射し、又は、前記光素子に向けて光を出射する光ファイバと、
を備える光モジュールが提供される。
基板上にミラー部を有する配線パターンを形成するステップと、
前記基板上に、光ファイバの一端を前記ミラー部に対向させて光ファイバを配するステップと、
前記基板又は前記配線パターン上に集積回路素子を実装するステップと、
前記光ファイバの他端から光を入射させることにより、前記光ファイバの前記一端から光を出射させて、その光を前記ミラー部で反射させ、前記ミラー部で反射した光と光素子の光出射部又は光入射部とが重なるように前記光素子を位置決めした後、前記光素子を前記集積回路素子の上にフリップチップ実装するステップと、
を備える光モジュールの製造方法が提供される。
(1)光モジュールの構成
本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態で説明する光モジュールは、光通信を行う光ファイバの端縁に配されて用いられるモジュールであって、光素子(具体的には発光素子又は受光素子のいずれか)を備えて構成されたモジュールである。なお、ここでは、光素子が発光素子である場合を例に挙げる。
図1は、本発明の一実施形態に係る光モジュールを説明するための模式図である。図2は、本発明の一実施形態に係る光モジュールの概略構成について説明するための平面図である。
ICチップ11は、基板21又は配線パターン22の上に配される。
ICチップ11の上面には、図2に示すように、複数のパッド12が配される。複数のパッド12のうちの2つのパッドは、機械的及び電気的に光素子13と接続される。また、複数のパッド12のうちの他のパッドは、ボンディングワイヤ23によって配線パターン22と電気的に接続される(図1参照)。
ICチップ11は、例えば、外部から入力された信号について所定の信号処理等を行ったのち、光素子13に対して電気信号を送信する。
次に、光モジュール1の製造方法について説明する。
まず、工程1では、ミラー部24を有する配線パターン22等を、基板21の上に形成する。具体的には、まず、例えばスパッタリング又は蒸着等の公知の方法により、基板21の上に銅薄膜を形成する。その後、銅薄膜をエッチングすることにより、基板21の上に配線パターン22を形成する。また、銅薄膜をエッチングする時には、配線パターン22の形成と同時に、光ファイバ15のガイド溝となる凸部25を形成する。
工程2では、ICチップ11を、基板21又は配線パターン22の上に実装する。ICチップ11を基板21又は配線パターン22の上に実装した後、ICチップ11の上面に配されるパッド12と配線パターン22とにワイヤボンディングを行い、ICチップ11(パッド12)と配線パターン22とをボンディングワイヤ23によって電気的に接続する。
工程3では、光ファイバ15の一端をミラー部24に対向させて、光ファイバ15を基板21の上に配する。光ファイバ15の一端側を2つの凸部25の間にはめ込むことにより、光ファイバ15を基板21の上に固定する。
工程4では、光素子13を、ICチップ11の上にバンプ26を介してフリップチップ実装する。一例としては、まず、光ファイバ15の他端から光ファイバ15に光を入射させることにより、光ファイバ15の一端から光を出射させる。光ファイバ15の一端から出射された光は、ミラー部24によって反射されて、光路が上方に90度折れ曲がる。次に、例えば、下側と上側とを同時に撮影することができるカメラを有する治具を利用して、ミラー部24によって反射された光と、ミラー部24の上方に配される光素子13とを確認し、その光と光素子13の光出射部14とが重なるように光素子13を位置決めする。光素子13を位置決めした後、光素子13を、ICチップ11の上に片持ち実装する。
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果が得られる。
これにより、光モジュール1は、ICチップ11と光素子13とが積層された2段構成になるため、ICチップと光素子とのそれぞれを基板の上に実装する従来の平面構成に比べて、平面サイズを小型化することができる。
また、光モジュール1は、ICチップ11の上に光素子13がフリップチップ実装されており、ICチップ11と光素子13との電気的接続にあたりボンディングワイヤ及び配線パターンを要することがないため、ボンディングワイヤ及び配線パターンの分だけ、平面サイズを小型化することができる。
また、光モジュール1は、ICチップ11と光素子13とが積層された2段構成になるため、従来の平面構成に比べて、ICチップ11の分だけ光素子13の下面と基板21の上面との間の距離を長くすることができる。これにより、光モジュール1は、光ファイバ15として一般的な光ファイバ(一例として、クラッド径が125μm程度の光ファイバ)を利用することができる。そして、光モジュール1は、光ファイバ15として特殊な光ファイバ(例えば、クラッド径が80μm程度の細径の光ファイバ)を利用する必要がないので、製造コストを低くすることができる。
また、配線パターン22は、エッチングにより形成されるため、70μm以上の厚さとすることが困難である。しかし、光モジュール1は、ICチップ11の上に光素子13を片持ち実装することより、配線パターン22を厚く形成しなくとも、光素子13の下面と基板21の上面との間の距離を長くすることができる。
また、光モジュール1は、バンプ26の高さを高くしなくとも(バンプ26のサイズを大きくしなくとも)、光素子13の下面と基板21の上面との間の距離を長くすることができる。このため、光モジュール1は、バンプ26の高さを高くすることに伴ってパッドが大きくなることを回避することができる。
また、光モジュール1は、従来の光モジュールのように基板と光素子との間にシリコン基板を配する必要がない。このため、光モジュール1は、従来に比べて製造コストを低くすることができると共に、製造工程を少なくすることができる。
これにより、光モジュール1は、光素子13から出射される光の光路を折り曲げることができるため、各部品の配置の自由度を高めることができる。
これにより、光モジュール1は、光素子13の下側に空間を形成することができるため、光ファイバ15を光素子13の下側に配することができる。
これにより、光モジュール1は、光ファイバ15を固定するときのガイド溝となる凸部25をICチップ11側(光素子13の下側)に寄せて形成することができるため、光モジュール1の平面サイズを小型化することができる。
これにより、光モジュール1の製造方法では、ICチップ11の上に光素子13が片持ち実装されるため、従来の平面構成に比べて、平面サイズを小型化した光モジュール1を製造することができる。
また、光モジュール1の製造方法では、ICチップ11の上に光素子13が片持ち実装されるため、ICチップ11の分だけ光素子13の下面と基板21の上面と間の距離を長くし、光素子13と基板21との間に一般的な光ファイバ15を配した光モジュール1を製造することができる。
また、光モジュール1の製造方法では、一般的なファイバ15を利用できるため、配線パターン22と同時に形成される凸部25を製造しやすく(エッチングしやすく)することができる。
以上、本発明の実施形態を具体的に説明した。しかしながら、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
基板の上に実装された集積回路素子と、
前記集積回路素子の上にバンプによってフリップチップ実装され、光を出射し又は光を受光する光素子と、
前記基板の上に配され、前記光素子から出射された光を入射し、又は、前記光素子に向けて光を出射する光ファイバと、
を備える光モジュールが提供される。
付記1に記載の光モジュールであって、
前記光素子は、前記集積回路素子の上に片持ち実装される。
付記1又は2に記載の光モジュールであって、
前記基板の上に配され、前記集積回路素子と電気的に接続する配線パターンを備え、
前記光素子の有する光出射部又は光入射部に対向して配される配線パターンは、前記光出射部から出射された光を反射して前記光ファイバに入射させ、又は、光ファイバから出射された光を反射して前記光入射部に入射させるミラー部を有する。
付記3に記載の光モジュールであって、
前記光素子は、前記光出射部又は前記光入射部が前記ミラー部に対向するように、前記集積回路素子の上に片持ち実装され、
前記光ファイバは、前記光出射部から出射された光が前記ミラー部を介して入射され、又は、前記光ファイバの一端から出射された光が前記ミラー部を介して前記光入射部に入射されるように、一端が前記ミラー部に対向するように配される。
付記3又は4に記載の光モジュールであって、
前記光素子は、発光素子であり、前記基板側に配される前記ミラー部に向けて前記光出射部から光を出射し、
前記ミラー部は、前記光素子から出射された光の光路を側方(横方向)に90度折り曲げて、前記ミラー部の側方に配される前記光ファイバの一端から前記光ファイバに光を入射させる。
付記3又は4に記載の光モジュールであって、
前記ミラー部は、前記ミラー部の側方(横方向)に配された前記光ファイバの一端から出射された光の光路を上方に90度折り曲げ、
前記光素子は、受光素子であり、前記ミラー部によって光路が折り曲げられた光が前記光入射部に入射される。
付記3から6のいずれかに記載の光モジュールであって、
前記ミラー部は、前記配線パターンの上に、光を反射させる反射層と、前記反射層と前記配線パターンとの接合を強めるための中間層と、備える。
付記7に記載の光モジュールであって、
前記反射層は、金によって形成され、前記中間層は、ニッケルによって形成される。
付記1から8のいずれかに記載の光モジュールであって、
前記光素子と前記光ファイバは、平面視して重なって配置される。
付記1から9のいずれかに記載の光モジュールであって、
前記バンプは、金、銀、銅、ニッケル又ははんだのいずれかによって形成される。
付記1から10のいずれかに記載の光モジュールであって、
前記基板の上に 光ファイバを挟み込んで固定する、光ファイバのガイド溝となる凸部を備える。
付記11に記載の光モジュールであって、
光ファイバの長さ方向に沿った凸部の長さは、少なくとも1mmである。
基板上に、ミラー部を有する配線パターンを形成するステップと、
前記基板上に、光ファイバの一端を前記ミラー部に対向させて光ファイバを配するステップと、
前記基板又は前記配線パターン上に集積回路素子を実装するステップと、
前記光ファイバの他端から光を入射させることにより、前記光ファイバの前記一端から光を出射させて、その光を前記ミラー部で反射させ、前記ミラー部で反射した光と光素子の光出射部又は光入射部とが重なるように前記光素子を位置決めした後、前記光素子を前記集積回路素子の上にフリップチップ実装するステップと、
を備える光モジュールの製造方法。
付記13に記載の光モジュールの製造方法であって、
前記配線パターンを形成するステップでは、前記配線パターンの形成と同時に、前記光ファイバを前記基板に固定するためのガイド溝となる凸部を形成する。
付記13又は14に記載の光モジュールの製造方法であって、
前記配線パターンを形成するステップでは、前記光素子が有する前記光出射部又は前記光入射部に対向する位置に配される配線パターンに対して、前記ミラー部を形成する。
付記13から15のいずれかに記載の光モジュールの製造方法であって、
前記ミラー部は、
45度の角度を有する刃を回転させながら前記配線パターンに当てることにより、前記基板に対して45度の角度を有する傾斜を前記配線パターンに形成するステップと、
前記傾斜の上に、光を反射させる反射層と、前記反射層と前記配線パターンとの接合を強めるための中間層とを積層させるステップと、
を行うことにより形成される。
11 集積回路素子(ICチップ)
12 パッド
13 光素子
14 光出射部
15 光ファイバ
21 基板
22 配線パターン
23 ボンディングワイヤ
24 ミラー部
25 凸部
26 バンプ
Claims (3)
- 基板の上に実装された集積回路素子と、
前記集積回路素子の上に当該集積回路素子からはみ出して片持ちとなるようにバンプによってフリップチップ実装され、光を出射し又は光を受光する光素子と、
前記基板の上に配され、前記光素子から出射された光を入射し、又は、前記光素子に向けて光を出射する光ファイバと、
前記基板の上に配され、前記集積回路素子と電気的に接続される配線パターンと、
前記光素子の有する光出射部又は光入射部に対向して配される前記配線パターンに形成された、前記光出射部から出射された光を反射して前記光ファイバに入射させ、又は、前記光ファイバから出射された光を反射して前記光入射部に入射させるミラー部と、を備え、
前記光素子の有する前記光出射部又は前記光入射部は、平面視して前記集積回路素子と重ならず、
前記集積回路素子は、平面視して前記ミラー部と重ならない、
光モジュール。 - 前記光素子と前記光ファイバは、平面視して重なって配置される
請求項1に記載の光モジュール。 - 基板上に、ミラー部を有する配線パターンを形成するステップと、
前記基板上に、光ファイバの一端を前記ミラー部に対向させて前記光ファイバを配するステップと、
平面視して前記ミラー部と重ならないように、前記基板又は前記配線パターン上に集積回路素子を実装するステップと、
光素子の光出射部又は光入射部が平面視して前記集積回路素子と重ならないように、前記光ファイバの他端から光を入射させることにより、前記光ファイバの前記一端から光を出射させて、その光を前記ミラー部で反射させ、前記ミラー部で反射した光と前記光素子の前記光出射部又は前記光入射部とが重なるように前記光素子を位置決めした後、前記光素子を前記集積回路素子の上に当該集積回路素子からはみ出して片持ちとなるようにフリップチップ実装するステップと、
を備える光モジュールの製造方法。
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