JP6699150B2 - 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット - Google Patents

濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット Download PDF

Info

Publication number
JP6699150B2
JP6699150B2 JP2015237302A JP2015237302A JP6699150B2 JP 6699150 B2 JP6699150 B2 JP 6699150B2 JP 2015237302 A JP2015237302 A JP 2015237302A JP 2015237302 A JP2015237302 A JP 2015237302A JP 6699150 B2 JP6699150 B2 JP 6699150B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
filter medium
component
resin
glass transition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015237302A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017100106A (ja
Inventor
北川 義幸
義幸 北川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2015237302A priority Critical patent/JP6699150B2/ja
Publication of JP2017100106A publication Critical patent/JP2017100106A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6699150B2 publication Critical patent/JP6699150B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Filtering Materials (AREA)

Description

本発明は、プリーツ形状を有するフィルターおよび濾材に関する。
従来、気体中の粒子状物質や気体状物質を除去する用途として気体浄化フィルターが用いられている。これらの気体浄化フィルターには、不織布などの繊維状物、活性炭などの吸着剤を単独でもしくは組み合わせてシート状とした濾材が広く用いられている。
前述の濾材は平面形状で用いられるのみならず、通風時の圧力損失を低減し、フィルター機能を高効率長寿命とするためにプリーツ(ひだおり)形状として用いられるものもある。かかるプリーツ形状の濾材(プリーツ濾材)に対して、通風時の変形や密着を防止し、また山間隔を一定にするための各種方法が知られている。
例えば、プリーツ濾材の頂点のみを溶融樹脂で橋架けする方法(例えば、特許文献1)、山谷形状に沿って櫛状の樹脂成形体を挿入する方法(例えば、特許文献2)、山谷形状に沿って溶融樹脂を流し込む方法(例えば、特許文献3)、などである。
その他手法としては、プリーツの頂点部分に筋付けし(例えば、特許文献4)、また一旦プリーツ形状とした後に濾材を平面状とし特定のパターンで線状の溶融樹脂を塗布する方法(例えば、特許文献5)、などが知られている。
特開2000−107526号公報 特開2007−50342号公報 国際公開第2007/138733 特開2009−090263号公報 特開平9−294910号公報
しかしながら、頂点のみを橋架けする方法や溶融樹脂を流し込む方法は、濾材側面の固定や山間隔保持が不十分である。櫛状成形物を挿入する方法は山間隔の非常に小さなフィルターにおいては加工に手間がかかるとともに、濾材を傷つけることによるピンホールの原因となる。
また、筋付け後に折りたたむ方法においては、ガラス濾紙を濾材として用いた場合には折れ癖が保持されやすいものの破砕繊維が発生する問題がある。合成樹脂製繊維からなる補強材を用いた場合には、折れ癖が付き難く、また、レジンボンド不織布においてはバインダー樹脂の飛散防止と適切な剛性とを両立できないという問題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑みなされ、プリーツ形状を固定したフィルターの作成に必要な加工性と剛性とを両立した濾材を提供することを目的とする。
本発明に係る濾材は、少なくとも一の繊維層に、重量分率50%以上を占めるガラス転移温度または融点が40℃未満の第一成分と、重量分率で50%未満のガラス転移温度または融点が40度以上の第二成分と、の混合物がコーティングされていることを特徴とする。
また、本発明に係る濾材は、上記構成に加え、前記第一成分が樹脂であるのが好ましい。
また、本発明に係る濾材は、上記構成に加え、前記第二成分が粒子状のまたはアスペクト比を有する形状の無機物質であり、その短寸側は5μm以下であるのが好ましい。
また、本発明に係るフィルターまたはフィルターユニットは、上記いずれかの濾材を備え、当該濾材に線状に塗布された樹脂にてプリーツ形状に固定されていることを特徴とする。
本発明の上記構成によれば、第一成分は、常温で粘性および柔軟性を有するため、繊維同士を固定し溝付けやプリーツ加工時の加圧部分での形状安定性を与える。かつ第二成分は、常温で剛性を有するため、濾材全体にフィルターに適した平滑性や耐風速性などの効果を与える。よって、濾材に、プリーツ形状を固定したフィルターの作成に必要な加工性と剛性とを与えることができる。
本実施形態の濾材は、少なくとも一の繊維層に、重量分率50%以上を占める第一成分と、重量分率で50%未満の第二成分と、の混合物がコーティングされているものである。
本実施形態の濾材に用いられる繊維層は、長繊維または短繊維からなる織物または編物、不織布、綿状物等の繊維状物や、延伸フィルムから得られる繊維状物を含み、用途に応じて適当な形状および厚みに成形したものを使用することができる。フィルター用途の場合は、不織布であることが好ましい。
不織布を得る方法としては、単成分繊維、芯鞘繊維やサイドバイサイド繊維といった複合繊維、分割繊維等の短繊維をカーディング、エアレイド、湿式抄紙法などによりシート化する方法、連続繊維よりなるスパンボンド法、メルトブローン法、エレクトロスピニング法、フォーススピニング法などにより得る方法など、従来公知の方法を用い1層もしくは2層以上の複合シートとして用いることができる。
2層以上の複合シートとする場合には、濾過性能などを向上させるために緻密で細繊度を容易に得られるメルトブローン法、エレクトロスピニング法やフォーススピニング法で得られる不織布を積層し、更には電荷を与えることでエレクトレットフィルターとして用いることが好ましい。
積層方法としては従来公知の加工法を用いることが可能であり、別途添加する各種熱可塑性樹脂やコーティング成分の粘着性を利用する方法、超音波や熱によるエンボス加工などを好ましく用いることができる。
本実施形態において、繊維層にコーティングする混合物の重量分率50%以上を占める第一成分としては、プリーツや筋付け時に繊維層を成す繊維状物同士を圧着固定する効果を有する物質であれば特に制限されない。ただし、常温加工時の粉塵発生を抑制し、かつ繊維状物同士の圧着効果を与えるために、ガラス転移温度または融点が40℃未満の材料、例えば樹脂であることが好ましい。
上記特性を有するものであればいずれも好ましく用いられるが、タック剤として用いられるテルペン樹脂、石油樹脂ならびにポリ酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル樹脂、アクリル酸エステル共重合樹脂、各種ゴムなどを例示することができる。
本実施形態において、繊維層にコーティングする混合物の重量分率で50%未満を占める第二成分は、ガラス転移温度または融点が40℃未満の物質であれば特に制限されないが、無機鉱物を例示することができる。無機鉱物としては、例えば二酸化ケイ素ゾルが挙げられる。また、第二成分は、各種合成樹脂、金属酸化物などであってもよい。
第二成分の形状としては、担体となる繊維層を成す繊維状物の直径ならびにコーティングする混合物層の厚みに応じて選択することが可能である。第二成分の形状が、粒子状もしくはアスペクト比を有する場合には、短寸側のサイズとして、1nm以上5μm以下が好ましく、5nm〜2μmがより好ましく、10nm〜500nmがさらに好ましい。上記の寸法であれば、コーティング成分として優れた均一性を与えることができる。なお、第二成分の形状がアスペクト比を有する場合とは、粒状である場合だけでなく繊維状である場合も含むものとする。
第一成分および第二成分の繊維層へ担持(付着)させる方法としては、従来公知の方法を用いることができる。粒子もしくは粉末である場合には散布し加熱により担持させる方法、少なくとも一方を溶媒に溶解させ担持させる方法、エマルジョンやサスペンションとして担持させる方法などを用いることができる。この場合、予め両者を混合しておいてもよいし、担持時に混合することもできる。塗布、ディッピング、噴霧、または粉末での散布などの後に加熱溶融することによって繊維層へ担持させることができる。
本実施形態の濾材としては、プリーツ形状を保持し、かつ耐風速性を与えるため、JIS L−1096 ガーレ法による剛軟度が、MD(Machine Direction、機械方向)で200mg以上、CD(Cross Machine Direction、機械方向と直交する方向)で50mg以上であることが好ましい。
本実施形態の濾材を備えたフィルターまたはフィルターユニットは、プリーツ形状を有しており、更には濾材に線状に塗布された樹脂により固定されている。
フィルターの製造において、濾材に樹脂を線状に塗布する工程は、プリーツ加工の前後いずれでもよい。プリーツ加工は、レシプロ方式もしくはロータリー方式と称されるプリーツ加工機と、頂点部分の圧縮ならびに筋付け加工装置と、ヒートセット機とを、任意に組み合わせて行うことができる。
このようにプリーツ形状が固定されて得られた濾材は、必要な寸法とした後に、単体もしくは枠材等と組み合わせてフィルターまたはフィルターユニットとして用いることができる。なお、フィルターまたはフィルターユニットとは、これを構成する濾材及び支持体を複合化や貼合したもの、これをプリーツ加工などにより枠体などに固定したものを指す。このようなフィルターまたはフィルターユニットは、エアコン、空気清浄機、自動車用等に取り付けられ、公共の場を含む室内、車両内といった空間内の空気を浄化するのに使用される。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。しかし本発明は、下記の実施例に限定されるものではなく、前・後記の趣旨に適合しうる範囲で適宜変更することも可能である。そして、それら適宜変更したものも本発明の技術的範囲に含まれる。
まず、実施例および比較例中で測定した特性値およびその測定方法を以下に示す。
[測定方法]
(1)ガラス転移温度
ガラス転移温度は、JIS K 7121に準拠して測定した。具体的には、試料10mgを測定用密閉パンに入れ、昇温速度20℃/minの条件で、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製)を用いて測定した中間点ガラス転移温度を、ガラス転移温度とした。
(2)融点
融点は、JIS K 7121に準拠して測定した。具体的には、試料5mgを測定用密閉パンに入れ、昇温速度10℃/minの条件で、示差走査熱量計(TAインスツルメント社製)を用い測定したピーク温度を、再結晶ピークの存在確認により融点とした。
(3)剛軟度
濾材から幅1インチ×長さ3インチのサンプルを採取し、ガーレ式試験機を用いてMD方向4点、TD方向4点の試験片の計測を行い、各々の平均値を剛軟度とした。
(4)濾材の圧力損失
濾材から72mmΦのサンプルを採取し、通気径50mmΦのサンプルフォルダーにセットし、微差圧計で計測した風速10cm/s時の差圧を濾材の圧力損失として用いた。
(5)フィルターの圧力損失
JIS B 9908(2001)形式3試験法に準じた評価機器にフィルターをセットし、面風速50cm/sで空気を流し、フィルターの圧力損失を求めた。
[実施例1]
2.5dtex−55mm長さのレーヨン短繊維をカードマシン用いて目付40g/mのウエッブ状に加工し、以下の第一成分と第二成分との混合物をウエッブ状に加工した繊維全体の25質量%付着し(コーティングし)、目付50g/mの樹脂加工不織布を得た。第一成分:アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂(ガラス転移温度20℃)、混合物中の重量分率60%
第二成分:シリカゾル(スノーテックス(登録商標)、一次平均粒径10〜15nm、融点1000℃以上)、混合物中の重量分率40%
得られた樹脂加工不織布に、平均繊維径1.7μm、目付20g/mのPP製メルトブローン不織布と、目付10g/mのクモの巣状不織布(ポリアミド系、融点110℃)とを積層し、加熱することで貼り合わせて実施例1の濾材を得た。実施例1の濾材の通気抵抗は74paであり、剛軟度は330mgであった。
次に、濾材に対して、レシプロ機のみを用い、山高さ35mmにプリーツ加工を施した。その後、再度濾材を伸ばし、幅2インチ毎に溶融樹脂(ポリオレフィン系ホットメルト樹脂 軟化点130℃)をプリーツの折れ線に対して垂直方向に塗布した。そして、山間隔3mmで再度折り込み、実施例1のフィルターを形成した。
得られた実施例1のフィルターの通気抵抗は52Paであり、通風時に濾材の密着は見られなかった。濾材の燃焼性は、Underwriters Laboratoriesが規定する規格番号94(UL94)の難燃基準(以下の実施例2及び比較例1〜3も同じ)において、HBFであった。
[実施例2]
2.5dtex−55mm長さのレーヨン短繊維をカードマシン用いて目付40g/mのウエッブ状に加工し、以下の第一成分と第二成分と難燃剤との混合物を、ウエッブ状に加工した繊維全体の25質量%付着し、目付50g/mの樹脂加工不織布を得た。第一成分:スチレン−アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂(ガラス転移温度35℃)、混合物中の重量分率50%
第二成分:シリカゾル(スノーテックス(登録商標)、一次平均粒径10〜15nm、融点1000℃以上)、混合物中の重量分率40%
難燃剤:リン酸アンモニウム、混合物中の重量分率10%
得られた樹脂加工不織布に、平均繊維径1.7μm、目付20g/mのPP製メルトブローン不織布と、目付10g/mのクモの巣状不織布(ポリアミド系、融点110℃)とを積層し、加熱することで貼り合わせて実施例2の濾材を得た。実施例2の濾材の通気抵抗は75paであり、剛軟度は380mgであった。
次に、濾材に対して、レシプロ機のみを用い、山高さ35mmにプリーツ加工を施した。その後、再度濾材を伸ばし、幅2インチ毎に溶融樹脂(ポリオレフィン系ホットメルト樹脂、軟化点130℃)をプリーツの折れ線に対して垂直方向に塗布した。そして、山間隔3mmで再度折り込み、実施例2のフィルターを形成した。
得られた実施例2のフィルターの通気抵抗は53Paであり、通風時に濾材の密着は見られなかった。濾材の難燃性は、上記難燃基準において、HF−1であった。
[比較例1]
2.5dtex−55mm長さのレーヨン短繊維をカードマシン用いて目付40g/mのウエッブ状に加工し、以下の第一成分をウエッブ状に加工した繊維全体の25質量%付着し、目付50g/m2の樹脂加工不織布を得た。
第一成分:アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂(ガラス転移温度20℃)、重量分率100%
第二成分:なし
得られた樹脂加工不織布に、平均繊維径1.7μm、目付20g/mのPP製メルトブローン不織布と、目付10g/mのクモの巣状不織布(ポリアミド系、融点110℃)とを積層し、加熱することで貼り合わせて比較例1の濾材を得た。比較例1の濾材の通気抵抗は72paであり、剛軟度は110mgであった。
次に、濾材に対して、レシプロ機のみを用い、山高さ35mmにプリーツ加工を施した。その後、再度濾材を伸ばし、幅2インチ毎に溶融樹脂(ポリオレフィン系ホットメルト樹脂、軟化点130℃)をプリーツの折れ線に対して垂直方向に塗布した。そして、山間隔3mmで再度折り込み、比較例1のフィルターを形成した。
得られた比較例1のフィルターの通気抵抗は68Paであり、通風時に濾材の密着が見られた。濾材の難燃性は、上記難燃基準において、規格外であった。
[比較例2]
2.5dtex−55mm長さのレーヨン短繊維をカードマシン用いて目付40g/mのウエッブ状に加工し、以下の第一成分をウエッブ状に加工した繊維全体の25質量%付着し、目付50g/mの樹脂加工不織布を得た。
第一成分:アクリル酸エステル系エマルジョン樹脂(ガラス転移温度90℃)、重量分率100%
第二成分:なし
得られた樹脂加工不織布に、平均繊維径1.7μm、目付20g/mのPP製メルトブローン不織布と、目付10g/m2のクモの巣状不織布(ポリアミド系、融点110℃)とを積層し、加熱することで貼り合わせて比較例2の濾材を得た。比較例2の濾材の通気抵抗は70paであり、剛軟度は270mgであった。
次に、濾材に対して、レシプロ機のみを用い、山高さ35mmにプリーツ加工を施した。その後、再度濾材を伸ばし、幅2インチ毎に溶融樹脂(ポリオレフィン系ホットメルト樹脂、軟化点130℃)をリーツの折れ線に対して垂直方向に塗布した。そして、山間隔3mmで再度折り込み、比較例2のフィルターを形成した。
得られた比較例2のフィルターでは、プリーツの頂点は丸みを有しており、筋付け部から粉落ちが見られた。比較例2のフィルターの通気抵抗は61Paであり、通風時に濾材の密着は見られなかった。濾材の難燃性は、上記難燃基準において、規格外であった。
[比較例3]
2.5dtex−55mm長さのレーヨン短繊維をカードマシン用いて目付40g/mのウエッブ状に加工し、以下の第一成分と難燃剤との混合物をウエッブ状に加工した繊維全体の20質量%付着し、目付50g/mの樹脂加工不織布を得た。
第一成分:ガラス転移温度90℃のアクリル酸エステル系エマルジョン樹脂、混合物中の重量分率95%
第二成分:なし
難燃材:リン酸アンモニウム、混合物中の重量分率5%
得られた樹脂加工不織布に、平均繊維径1.7μm、目付20g/mのPP製メルトブローン不織布と、目付10g/mのクモの巣状不織布(ポリアミド系、融点110℃)とを積層し、加熱することで貼り合わせて比較例3の濾材を得た。濾材の通気抵抗は75paであり、剛軟度は160mgであった。
次に、濾材に対して、レシプロ機のみを用い、山高さ35mmにプリーツ加工を施した。その後、再度濾材を伸ばし、幅2インチ毎に溶融樹脂(ポリオレフィン系ホットメルト樹脂、軟化点130℃)をプリーツの折れ線に対して垂直方向に塗布した。そして、再度折り込み、比較例3のフィルターを形成した。
得られた比較例3のフィルターでは、プリーツの頂点は鋭角であった。比較例3のフィルターの通気抵抗は65Paであり、通風時に濾材の密着が見られた。濾材の難燃性は、上記難燃基準において、HF−1であった。
実施例1および2と比較例1との結果を比較することにより、ガラス転移温度20℃の第一成分のみをコーティングに用いた場合には、濾材に適切な剛性が得られず、フィルター(またはフィルターユニット)としての通気抵抗が高くなることがわかった。
実施例1および2と比較例2との結果を比較することにより、ガラス転移温度90℃の第一成分のみをコーティングに用いた場合には、濾材の剛性は高くなるが、プリーツ加工が困難であり、フィルターとしての通気抵抗が高くなることがわかった。また、比較例2では、粉塵の脱落が見られた。
実施例1および2と比較例3との結果を比較することにより、ガラス転移温度90℃の第一成分に難燃材を混合した場合(第二成分は無し)には、濾材の剛性が低下し、フィルターユニットとしての通気抵抗が高くなることがわかった。
以上の結果から、不織布に、重量分率50%以上を占めるガラス転移温度または融点が40℃未満の第一成分と、重量分率で50%未満のガラス転移温度または融点が40度以上の第二成分と、の混合物がコーティングされていることで、濾材の剛性は高くなり、プリーツ加工も容易に行えることがわかった。つまり、実施例1および2では、フィルターの作成に必要な剛性と加工性とを兼ね備えていることがわかった。
本発明によると、フィルターの作成に必要な剛性と加工性とを両立した濾材、フィルター、フィルターユニットを得ることが可能であり、自動車用キャビンフィルター、空気清浄機、エアコン等のフィルターに利用可能である。また、本発明によると、特に線状に樹脂を塗布してプリーツ間隔を固定した濾材、フィルター、フィルターユニットなどの低通気抵抗化を実現できる。そのため、産業に大きく貢献できる。

Claims (4)

  1. レーヨン繊維からなる少なくとも一の繊維層に、重量分率50%以上を占めるガラス転移温度または融点が40℃未満の第一成分と、重量分率で50%未満のガラス転移温度または融点が40度以上の第二成分と、の混合物がコーティングされていることを特徴とする濾材。
  2. 前記第一成分が樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の濾材。
  3. 前記第二成分が、粒子状のまたはアスペクト比を有する形状の無機物質であり、その短寸側は5μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の濾材。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の濾材を備え、当該濾材に線状に塗布された樹脂にてプリーツ形状に固定されていることを特徴とするフィルターまたはフィルターユニット。
JP2015237302A 2015-12-04 2015-12-04 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット Active JP6699150B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015237302A JP6699150B2 (ja) 2015-12-04 2015-12-04 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015237302A JP6699150B2 (ja) 2015-12-04 2015-12-04 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017100106A JP2017100106A (ja) 2017-06-08
JP6699150B2 true JP6699150B2 (ja) 2020-05-27

Family

ID=59017159

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015237302A Active JP6699150B2 (ja) 2015-12-04 2015-12-04 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6699150B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4195851B2 (ja) * 2003-11-10 2008-12-17 三機工業株式会社 空気清浄機用フィルタ
JP2009183926A (ja) * 2008-02-01 2009-08-20 Shinwa Corp 空調用フィルタ
JP2013230453A (ja) * 2012-05-01 2013-11-14 Shinwa Corp ナノフィルタろ材およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017100106A (ja) 2017-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5346301B2 (ja) 波形フィルタ材およびフィルタ要素
EP2401146B1 (en) Filter media suitable for ashrae applications
JP2008043885A (ja) フィルタエレメント、その製造方法、並びに使用方法
US20160256806A1 (en) Composite filter media including a nanofiber layer formed directly onto a conductive layer
JP5052935B2 (ja) 除塵エアフィルタ用濾材及びその製造方法
JP2011104529A (ja) 有害ガス除去材
EP3416735A1 (en) Filter media including a filtration layer comprising synthetic fibers
JP2014151299A (ja) フィルター用濾材およびエアフィルター
JP4110628B2 (ja) 布帛およびその製造方法
KR100472874B1 (ko) 주름잡힌 부직포층 형태의 미세 입자 필터
JP6578673B2 (ja) 難燃性支持体
JP6699150B2 (ja) 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット
JP3269103B2 (ja) 難燃性濾材
JP6900649B2 (ja) 濾材、並びにフィルターおよびフィルターユニット
WO2020189537A1 (ja) 濾材及びフィルターユニット
JP2016112493A (ja) 空気清浄用フィルタ
JP2019166513A (ja) 集塵脱臭濾材及び集塵脱臭フィルター
JP2019166515A (ja) エアフィルター濾材及びエアフィルター
JP2014064969A (ja) エレクトレット濾材
JPH04161209A (ja) キャビンフィルター
JP7215871B2 (ja) エアフィルタ用濾材及びその製造方法
JP2018061924A (ja) エアフィルター用不織布濾材
CN111809307A (zh) 过滤介质和制造这种过滤介质的方法
JP4254893B2 (ja) 布帛およびその製造方法
JP2021146251A (ja) エアフィルター用濾材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181120

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200331

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200413

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6699150

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250