JP3269103B2 - 難燃性濾材 - Google Patents

難燃性濾材

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JP3269103B2
JP3269103B2 JP1694892A JP1694892A JP3269103B2 JP 3269103 B2 JP3269103 B2 JP 3269103B2 JP 1694892 A JP1694892 A JP 1694892A JP 1694892 A JP1694892 A JP 1694892A JP 3269103 B2 JP3269103 B2 JP 3269103B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、難燃性濾材に関し、詳
しくは良好なプリーツ性と難燃性とを有し、また、ダス
ト保持性に優れていて長期にわたり良好な濾過性能を発
揮し得る難燃性濾材に関するものである。
【0002】
【従来技術】空調用濾材に要求される特性としてフィル
ター特性のほかに難燃性、濾材をユニット化するため、
濾材を山谷折りするための剛性と賦形性(プリーツ性
(以下、これらを総称して「プリーツ性」という)が求
められる。
【0003】従来技術では繊度2デニール以上などの比
較的太い繊維からなる単層不織布を比較的硬い難燃性樹
脂で加工することで上記要求を満たす方法などが知られ
ているが、従来の該樹脂加工した濾材では繊度が大きい
ために捕集効率が低く、また、ダストを保持する空間が
樹脂の付着によって失われ、ダスト保持量が少なく、良
好な濾過性能を発揮しうる期間が短く、濾材寿命が非常
に短いものであった。さらに高性能な濾材として極細繊
維を用いた濾材が知られている。例えば極細繊維を濾材
の一部に用いた公知技術として、特公平3−28892
号公報、特開昭51−134475号公報、特開昭62
−83017、特開平2−104765号公報、特開平
2−303509号公報、実開平2−12415号公
報、特開平2−151218号公報に記載された提案な
どが知られている。
【0004】このうち、特公平3−28892号公報に
記載のものでは、極細繊維にメルトブロー不織布を用い
ており、これに合成樹脂で加工した不織布支持層を積層
して用いている。
【0005】特開昭51−134475号公報には極細
繊維濾材の難燃化技術が示されているが、この方法は、
難燃性繊維あるいは可燃性繊維からなる不織布を剛性の
ある難燃性樹脂で樹脂加工することで難燃化した嵩高な
不織布と難燃化していない極細不織布層(メルトブロー
不織布)を積層することによりプリーツ性と難燃性を得
る方法が示されている。この方法の特徴は難燃性薬剤を
不織布に付着させることで濾材全体を難燃化するもので
ある。
【0006】さらに、特開昭62−83017号公報に
は、自己融着性繊維を含む不織布の難燃化方法として、
難燃性自己融着性繊維100%のウエッブと難燃性自己
融着性繊維と難燃化ポリエステル繊維の混合されたウエ
ッブ性を積層した不織布にさらにエレクトレット化極細
不織布を積層した状態の濾材が示されている。この実施
例から明らかなように自己融着性繊維が難燃性であり、
また、一緒に混合して用いる繊維も難燃性の繊維が用い
られており、非難燃性短繊維は用いられていないことで
ある。しかも、難燃性繊維の使用量が不織布全体の8
7.5%と極めて多いものとなっている。
【0007】このように従来技術は、難燃性薬剤の樹脂
加工であり、または難燃性繊維が用いられていても全体
が難燃性繊維であり、かつ使用量の多い技術内容のもの
であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したような点に鑑み、特別な繊維構成とした難燃性濾材
に関し、良好なユニット化適性、すなわち良好なプリー
ツ加工性(剛性)と難燃特性を有するとともに、優れた
ダスト保持性も有しており、長期にわたり良好な濾過性
能を発揮し得る新規な難燃性濾材を提供せんとするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の構成を有
する。
【0010】すなわち、本発明の難燃性濾材は、鞘部分
の融点が100℃未満であるポリエステル系芯鞘型自己
融着性繊維と、消火性ガスを発生するLOI値32以上
の難燃性繊維が10重量%以上含まれ、少なくとも該難
燃性繊維の一部が前記自己融着性繊維によって融着・固
定化されてなり、かつ濾材の繊維密度が0.07g/c
3 以上0.20g/cm3 未満、剛軟度が200mg
以上であることを特徴とする難燃性濾材である。
【0011】
【作用】本発明は、主に各種空気処理用に適する高い捕
集特性とプリーツ性および難燃性を有する長寿命な難燃
性濾材に関し、以下に詳細を説明する。
【0012】本発明の難燃性濾材に用いられる繊維は、
難燃性繊維と自己融着性繊維であり、これらの繊維を混
合形態で含んでなる不織布であり、難燃性繊維はLOI
値(JIS−K−7201)32以上の消火性ガスを発
生するものであり、繊維内部に難燃性薬剤を含有してい
るもの、また繊維構成素材自身が難燃性であるものなど
が好適に使用できる。例えば難燃性薬剤が含有されてい
るものでは、難燃剤を繊維内部に練り込んだものや難燃
性薬剤を繊維外部から繊維表面から内部にかけて加熱を
利用して吸着させたものなどである。また繊維構成素材
自身が難燃性であるものとは、モダアクリル繊維、塩化
ビニル繊維あるいは塩化ビニリデン繊維などを指すもの
である。
【0013】特に、これらのうち、モダアクリル繊維や
塩化ビニル繊維が炭化形態の燃焼挙動を示しポリエステ
ル系自己融着性繊維と混合して使用した場合、少ない量
で難燃性が得られるので好ましい。
【0014】求められるLOI値については、少ない使
用量で難燃性を得る目的から32以上が必要であり、そ
の意味からより高いものが最適である。
【0015】また、繊度はプレフィルターとしての機能
を果たすと同時に剛性アップの機能も求められるので
0.5〜5デニール範囲が好ましい。
【0016】かかる難燃性繊維は、濾材全体の重量に対
して10重量%以上含まれるものであるが、自己融着性
繊維によってプリーツ性を与えるに十分な量との関係か
ら10重量%以上50重量%未満が好ましい。濾材全体
の重量に対して10重量%未満の場合は難燃効果が小さ
めとなり、50重量%以上になると剛性向上効果を効果
的に得ることが難しくなってくる。
【0017】次に、自己融着性繊維については、剛性の
向上を目的として繊維どうしの接着のために用いるもの
である。このため使用割合が重要な意味を有する。
【0018】素材は、芯より鞘部分を低融点ポリマーで
構成した芯鞘型複合繊維が適するが、特に低融点成分と
高融点成分の融点差が30℃以上の芯鞘構造のもので捲
縮率25%以下のもので、かつ熱収縮が少ないものが剛
性アップ効果が高く好適である。このため鞘が共重合ポ
リエステルと芯がポリエチレンテレフタレートなどの組
合わせが適する。
【0019】本発明においては、特に鞘が融点100℃
未満の共重合ポリエステルで、芯がポリエチレンテレフ
タレートの組合わせが温度差が大きいので収縮が少な
く、かつ素材の剛性も高いことから剛性アップ効果も高
く優れている。
【0020】また、低温度で接着ができるのでメルトブ
ロー不織布を一体化材料として用いた場合、特に熱変形
収縮や厚み減少を防止でき、メルトブロー不織布の持つ
優れたフィルター特性をそのまま活用できるので最適な
素材である。
【0021】なお、芯鞘構造とは、同心円構造および偏
心構造の繊維も含むものである。
【0022】自己融着性繊維の繊度は、30デニール未
満のものが使用できるが、繊度が細すぎると剛性アップ
効果が低く、また太過ぎても濾材中に含まれる繊維本数
が減少し接着点が少なくなり、同様に剛性アップ効果が
低いものとなる、さらに捕集効率とプリーツ加工適性の
関係から0.5〜10デニールの範囲のものが適するも
のである。
【0023】また、自己融着性繊維の使用量は、50〜
90重量%の割合で用いるのが好ましいもので、濾材の
全体目付、自己融着性繊維の繊度、素材、使用量によっ
て使用割合は変化するものであるが、剛軟度(JIS−
L−1079;ガーレー法)で200mg以上であるよ
うに、望ましくは400mg以上が得られるように使用
量を決定するのがよい。これは、プリーツ加工した濾材
の形状が風圧によって変形しないようにするために必要
な特性値である。
【0024】この剛性を少ない使用量で得るためには、
特に繊維密度が重要である。
【0025】一般的に自己融着性繊維と極細繊維の接着
点の数は多い方が濾材の強度は高くなるが、剛性は接着
強度だけに関係するのではなく、特に繊維密度に関係す
る。それは接着された繊維どうしが立体的なトラスを組
んで一番変形を受けにくい繊維密度が存在することによ
る。すなわち、繊維密度が0.07g/cm3 〜0.2
g/cm3 の範囲に調整することで最も高い剛性が得ら
れる。好ましくは0.08g/cm3 〜0.15g/c
3 の範囲である。
【0026】この範囲外、すなわち繊維密度が小さすぎ
る場合は接着点が少なく繊維の移動が生じるため、また
繊維密度が大きすぎる場合は立体トラス構造ではない平
面的な接着面ができるため、それぞれ十分な剛性を得る
ことは困難である。
【0027】繊維密度の求め方は、下記式に示す通り、
濾材の重量(W)を濾材の容積(V)で割って求める
が、濾材厚みは3cm角の試料に0.25g/cm2
荷重を濾材に掛けダイヤルゲージで測定して求めるもの
である。
【0028】ρ=W/V ρ:繊維密度(g/cm3 ) W:濾材重量(g/m2 ) V:濾材の容積(cm3 ) なお、V=T×10000 T:濾材厚み(mm) 次に、難燃性繊維と自己融着性繊維は混合状態で用いら
れ、少なくとも難燃性繊維の一部は自己融着性繊維によ
って融着・固定化されているものである。
【0029】また、難燃性濾材の構造はエアー流れの上
流側から下流側にかけて粗密構造を有するものであるこ
とが長寿命化の面から好ましい。
【0030】粗密化の程度は、用いる繊維の繊度構成に
よっても最適範囲が異なるが、粗部分のポアサイズ(繊
維間平均空間距離を表わす)が120μm以上で、密部
分のポアサイズが20μm以上120μm未満で構成さ
れるのが適当である。
【0031】次に、難燃性濾材と0.8μm粒子に対す
る捕集効率が10%以上の不織布を一体化することでさ
らに高性能濾材とすることが可能である。
【0032】捕集効率の求め方は、JIS B9908
形式1に準じて下記測定条件で行なうものである。試料
通過風速=5.0m/min、エアロゾル=0.814
μmポリスチレン単分散ラテックス(日本合成ゴム株式
会社製造、製品名“スタデックス”SC−081−
S)、パーティクルカウンター=レーザースペクトロメ
ーター(米国PMS社製造“LAS−X−CRT”)。
【0033】ビル空調用濾材で比色法による捕集効率で
65%以上を得るためには、濾材として初期捕集効率が
25%以上が必要となるが、7デニール未満好ましくは
5デニール未満の繊維で構成された不織布、特に、直接
製布不織布が低圧力損失で目的を達成できるので好まし
い。ここでいう直接製布不織布とは、長繊維不織布やメ
ルトブロー不織布、スプレー紡糸された不織布、バース
トファイバー不織布などの、直接紡糸不織布のことを意
味する。
【0034】また、さらに低圧力損失で目的を達成する
ためには、エレクトレット化品が最適であり、この場合
は捕集効率が高いので繊度のより大きい7デニール未
満、好ましくは6デニール未満が好ましい。なお、エレ
クトレット化は一体化する前後いずれであってもよい。
【0035】一体化の方法は、例えば特開昭62−83
017号公報に示されているような温度条件でメルトブ
ロー不織布と前記難燃性濾材とを強加熱・圧着すること
で一体化しようとすると、熱変形しやすい特性のメルト
ブロー不織布が主体につぶれるので、致命的に圧力損失
が増す現象は避けられないことがわかった。
【0036】本発明では、かかる欠点のない一体化方法
として、部分的に接着が可能な超音波接着と熱エンボス
接着が最適であることを見出した。これは超音波接着で
は加熱を必要としないので、熱変形しないこと、さらに
は、モダアクリルのように明確な融点を有しない素材に
対しても十分接着することによる。
【0037】また、熱エンボス接着では、融着温度が1
00℃未満の自己融着性複合繊維を用いることで、低温
で、接着部分だけの強加圧によって接着できるので、メ
ルトブロー不織布の熱変形がなく、圧力損失上昇を防げ
る優れた部分接着による一体化方法である。
【0038】また、難燃性濾材と不織布を面全体で一体
化する方法として、特開昭62−83017号公報の公
知例にあるように融着温度の高い、例えば140℃の自
己融着性を用いた場合には、ポリプロピレンメルトブロ
ー不織布(融点160℃)との融点差が小さいため、接
着あるいは軟着するような温度条件下でも、ポリプロピ
レンメルトブロー不織布がつぶれ、変形するので通気抵
抗が増し、メルトブロー不織布の優れたフィルター特性
を維持することは困難である。
【0039】しかし、本発明のように、特に不織布がポ
リプロピレンメルトブロー不織布の場合でも融着温度が
100℃未満の自己融着性複合繊維を用いれば、高温
で、強加圧することなく低温で押圧することで、メルト
ブロー不織布の熱変形を起こさず自己融着性繊維を含む
難燃性濾材と不織布を軟着させることで一体化が可能と
なった。
【0040】次に、ニードルパンチによって一体化する
方法について説明すると、この方法は特に長繊維不織布
やメルトブロー不織布に適する方法である。
【0041】メルトブロー不織布の場合には、ニードル
貫通穴が問題となるのでニードルパンチ密度を300本
/cm2 未満にし、好ましくは20本/cm2 以上20
0本/cm2 未満にし、しかもメルトブロー不織布を貫
通して抜ける(突出する)繊維長を5mm未満、好まし
くは1mm以上4mm未満にすることで捕集効率をほと
んど低下させることなく一体化することが可能である。
さらには、この場合にも融着温度が100℃未満の自己
融着性複合繊維を用いることが重要であるが、ニードル
パンチによって一体化したものを自己融着性繊維が溶融
する温度に加熱された加熱装置、好ましくは熱ロール間
に通して、不織布を貫通して抜け出た自己融着性繊維を
溶融して(不織布を貫通していない自己融着性繊維は軟
化状態)不織布に一体化することで、さらにニードルパ
ンチによる接着強度も加わり、強い一体性が得られる。
【0042】この場合、不織布と不織布を貫通していな
い自己融着性繊維との接着程度は、軟着化される程度に
とどめ、また不織布と不織布を貫通した自己融着性繊維
との接着程度は、弱い融着状態とすることがメルトブロ
ー不織布の熱変形を防止する上で重要である。
【0043】特に不織布が融点の低いポリプロピレンメ
ルトブロー不織布の場合には、熱変形しやすいので融着
温度が100℃未満の自己融着性複合繊維を用いること
で、メルトブロー不織布と自己融着性繊維との融点差を
大きくできるのでメルトブロー不織布の熱変形を防止で
き、メルトブロー不織布の優れたフイルター特性を維持
した状態で一体化が可能である。
【0044】以上のように超音波接着法とニードルパン
チを除く加熱手段による一体化方法に共通して重要なこ
とは、100℃未満の低融点の自己融着性繊維を用いる
ことと、接着程度は軟着状態とすることがメルトブロー
不織布の優れたフィルター特性を維持する上で特に求め
られることである。
【0045】次に、本発明の難燃性濾材は、更に高度の
難燃性を得るために、難燃性薬剤が濾材全体重量の40
重量%未満付着したものである。
【0046】難燃性薬剤は、主に難燃性バインダー、例
えば塩化ビニルや塩化ビニリデン、酢酸ビニル等の樹脂
と相溶性に優れたヘキサブロムシクロドデカンやデカブ
ロムシクロドデカン、またはリン・ハロゲン・グアニジ
ン系の難燃剤を単独あるいは併用して混合したものを付
着させたものである。
【0047】付着法は、特に限定されないが、微粒子を
スプレーする方法が通気抵抗を大幅に低下させないので
最も好ましい。その場合には、付着形態を濾材厚みの片
側に集中して行なうことが可能であるので、ダスト付着
量を減少させないことから最適である。
【0048】
【実施例】実施例をもって更に詳細に本発明を説明す
る。
【0049】実施例1 LOI値32のモダアクリル繊維(1.5デニール)3
0重量%と自己融着性短繊維(4デニールの芯鞘型繊維
であり、芯がポリエステル、鞘は共重合ポリエステル
(融点85℃))70重量%が混合された目付100g
/m2 のニードルパンチ不織布を加熱ロール(110℃
と110℃)に通し、厚み1mmの本発明の難燃性濾材
を作成した。
【0050】難燃性は、JIS L1091A−1法、
を満足し、剛軟度も1000mgでプリーツ性を満足す
るものであった。
【0051】フィルター特性をアシュレ法52−76の
評価方法に準じて下記条件で評価した。
【0052】 試料面積=120cm2 (シート状態)、 測定風速=5m/min、 ダスト=JIS15種、 ダスト付着量=初期圧力損失+5mmAq時点の付
着量、 ダスト濃度=80mg/m3 ±10%。
【0053】評価の結果、比色法捕集効率は40%、初
期圧力損失は0.4mmAq、またダスト付着量は20
g/m2 であった。12000時間以上と推定される長
寿命濾材であった。
【0054】実施例2 LOI値34のモダアクリル繊維(1.5デニール)3
0重量%と自己融着性短繊維(4デニールの芯鞘型繊維
であり、芯がポリエステル、鞘が共重合ポリエステル
(融点85℃))70重量%が混合された目付110g
/m2 のウエッブに0.5デニールポリプロピレンエレ
クトレット化不織布(捕集効率50%、目付20g/m
2 )を積層してニードルパンチ密度200本/cm2
針深さ3mmで一体化した後、加熱ロール(90℃と1
10℃)に通し、上流側ポアサイズ150μm、下流側
ポアサイズ40μm、厚み1.1mmの本発明の難燃性
濾材を作成した。難燃性は(JIS L1091A−1
法)を満足し、剛性も800mgでプリーツ性を満足す
るものであった。
【0055】フィルター特性を実施例1の方法で同様に
評価した。また、ポアサイズの求め方は英国のCOUL
TER ELECTRONICS LIMITEDのP
OROMETERIIを用いて評価するものである。
【0056】具体的評価方法について説明すると、試料
が粗密勾配型の場合、10cm角の試料から、縦横それ
ぞれ2cm角の試料を25枚採取し、ポリビニルアルコ
ール水溶液に浸漬し、乾燥固化して厚さの1/2の位置
で上流側と下流側に2枚にスライスする。次いで水に浸
漬して完全にポリビニルアルコールを除去し(試料が変
形しないように金網に挟んで水に沈めて行なう)、次い
で自然乾燥して上流側と下流側の2枚の試料を作成す
る。次に、評価面積0.196cm2 で、使用液体はポ
ロフィルを用いてポアサイズを求める。次いで上流側と
下流側の平均ポアサイズを求めるものである。
【0057】評価の結果、比色法捕集効率は67%、初
期圧力損失は1.2mmAq、またダスト付着量は8g
/m2 であった。
【0058】実施例3 LOI値34のモダアクリル繊維(1.5デニール)3
0重量%と自己融着性短繊維(4デニールの芯鞘型繊維
であり、芯がポリエステル、鞘が共重合ポリエステル
(融点85℃))70重量%が混合された目付110g
/m2 のウエッブに0.05デニールのポリプロピレン
メルトブロー不織布(捕集効率40%、目付20g/m
2 )を積層し加熱ロール(90℃と100℃)に通し、
上流側ポアサイズ150μm、下流側ポアサイズ30μ
m、厚み1.1mmの本発明の難燃性濾材を作成した。
難燃性は(JIS L1091A−1法)を満足し、剛
軟度も700mgでプリーツ性を満足するものであっ
た。
【0059】フィルター特性を実施例1の方法で同様に
評価した。
【0060】評価の結果、比色法捕集効率は67%、初
期圧力損失は2.2mmAq,またダスト付着量は7g
/m2 であった。
【0061】実施例4 LOI値34のモダアクリル繊維(1.5デニール)3
0重量%と自己融着性短繊維(4デニールの芯鞘型繊維
であり、芯がポリエステル、鞘が共重合ポリエステル
(融点85℃))70重量%が混合された目付110g
/m2 のウエッブに0.03デニールのポリプロピレン
エレクトレット化メルトブロー不織布(捕集効率95
%、目付20g/m2 )を積層しニードルパンチ密度1
00本/cm2 、針深さ2.5mmで一体化した後、加
熱ロール(90℃と100℃)に通し、上流側ポアサイ
ズ150μm、下流側ポアサイズ30μm、厚み1.2
mmの本発明の難燃性濾材を作成した。難燃性はJIS
L1091A−1法を満足し、剛軟度も700mgで
プリーツ性を満足するものであった。
【0062】フィルター特性を実施例1の方法で同様に
評価した。
【0063】評価の結果、比色法捕集効率は98%、初
期圧力損失は2.2mmAq、またダスト付着量は6.
5g/m2 であった。
【0064】実施例5 実施例3のウエッブ側に、難燃性薬剤(難燃剤:SDF
−HB(大京化学(株)製、バインダー:G−351
(日本ゼオン(株)製))を固形分で9:1で混合した
水溶液をスプレー法で5重量%付着させた。
【0065】このものの難燃性は、米国の難燃性基準U
L−94をクリアするものであった。
【0066】比較例1 LOI値28のモダアクリル繊維(3.0デニール)3
0重量%と自己融着性短繊維(4デニールの芯鞘型繊維
であり、芯がポリエステル、鞘は共重合ポリエステル
(融点85℃))70重量%が混合された目付100g
/m2 のニードルパンチ不織布を加熱ロール(110℃
と110℃)に通し、厚み1mmの本発明の難燃性濾材
を作成した。
【0067】難燃性は(JIS L1091A−1法)
を満足しないものであった。
【0068】比較例2 LOI値34のモダアクリル繊維(1.5デニール)3
0重量%と自己融着性短繊維(4デニールの芯鞘型繊維
であり、芯がポリプロピレン、鞘はポリエチレン(融点
130℃))70重量%が混合された目付110g/m
2 のウエッブに0.05デニールのポリプロピレンメル
トブロー不織布(捕集効率40%、目付20g/m2
を積層し加熱ロール(90℃と140℃)に通し、上流
側ポアサイズ150μm、下流側ポアサイズ10μm、
厚み1.1mmの本発明の難燃性濾材を作成した。難燃
性はJIS L1091A−1法を満足し、剛軟度は4
00mgでプリーツ性を満足するものであったが、ポリ
プロピレンメルトブロー不織布が厚み減少を起こしたた
めに、初期圧力損失は8.2mmAqと極めて高く空調
用には適さないものであった。
【0069】
【0070】
【0071】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI D04H 11/08 D04H 11/08

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鞘部分の融点が100℃未満であるポリエ
    ステル系芯鞘型自己融着性繊維と、消火性ガスを発生す
    るLOI値32以上の難燃性繊維が10重量%以上含ま
    れ、少なくとも該難燃性繊維の一部が前記自己融着性繊
    維によって融着・固定化されてなり、かつ濾材の繊維密
    度が0.07g/cm3 以上0.20g/cm3 未満、
    剛軟度が200mg以上であることを特徴とする難燃性
    濾材。
  2. 【請求項2】請求項1記載の難燃性濾材に、直径0.8
    μmの粒子に対する捕集効率が10%以上の不織布が一
    体化されてなることを特徴とする難燃性濾材。
  3. 【請求項3】不織布が、直接製布不織布であることを特
    徴とする請求項2記載の難燃性濾材。
  4. 【請求項4】直接製布不織布が、エレクトレット化不織
    布であることを特徴とする請求項3記載の難燃性濾材。
  5. 【請求項5】一体化が、パンチ密度300本/cm2
    満のニードルパンチ方法であり、かつ不織布を貫通して
    外に出た短繊維の繊維長が5mm未満であることを特徴
    とする請求項2記載の難燃性濾材。
  6. 【請求項6】一体化が、パンチ密度300本/cm2
    満のニードルパンチ方法と不織布に自己融着性繊維が軟
    着される程度の加熱押圧が組み合わされたものであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の難燃性濾材。
  7. 【請求項7】一体化が、部分的な超音波接着法であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の難燃性濾材。
  8. 【請求項8】一体化が、部分的な熱エンボス接着法であ
    ることを特徴とする請求項2記載の難燃性濾材。
  9. 【請求項9】一体化が、不織布に自己融着性繊維が軟着
    される程度の加熱押圧によるものであることを特徴とす
    る請求項2記載の難燃性濾材。
  10. 【請求項10】難燃性濾材に難燃性薬剤が40重量%未
    満付着したものであることを特徴とする請求項1、2、
    3、4、5、6、7、8または9記載の難燃性濾材。
  11. 【請求項11】難燃性薬剤の付着が、難燃性濾材の片面
    に集中的に付着したものであることを特徴とする請求項
    10記載の難燃性濾材。
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