JP6697327B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
吸収性物品を構成するシート材に印刷を施して、該シート材の親水性や疎水性をコントロールする技術が知られている。例えば特許文献1には、体液透過性シートと吸液性コアとの間に、疎水性を有する疎水層が設けられている吸収性物品において、疎水層における吸液性コア側に、疎水性のインクを用いた印刷によって色又は図柄を施し、それによって疎水層を設けることが記載されている。
特開2007−130504号公報
ところで使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品を装着した場合、着用者の身体から放出される水蒸気によって着用者の身体と吸収性物品との間の空間が高湿度になり、蒸れが生じる場合がある。蒸れの発生を防止するために、透湿性の部材を用いて水蒸気を物品の外部へ放出させる技術が知られているが、その場合には、透湿性の部材を透過した 水蒸気が、着用者の着衣を濡らしてしまうことがある。
また、水蒸気の放出とは別に、着用者から排泄された液が何らかの理由で吸収性物品の外に漏れ出てしまった場合にも、該液が着用者の着衣を濡らしてしまうことがある。上述した特許文献1に記載の技術は、疎水性のインクの印刷によってシート材の疎水性をコントロールすることで、液の透過性を制御しようとすることにとどまり、水蒸気の放出や液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が濡れてしまうことを防止することまでは課題としていない。
したがって本発明の課題は、水蒸気の放出や液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることを抑制し得る吸収性物品を提供することにある。
前記の課題を解決すべく本発明者は鋭意検討した結果、吸収体よりも非肌対向面側に、表裏で濡れ性の異なる不織布を配置することが有効であることを知見した。
本発明は前記の知見に基づきなされたものであり、着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、股下部並びに該股下部の前後から縦方向に延出する腹側部及び背側部に区分されており、該腹側部から該背側部にわたる吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に配された外装体とを具備する吸収性物品であって、
前記外装体は、非肌対向面を形成する外層シートと、該外層シートの肌対向面に対向配置された内層シートとの積層体を含んで構成されており、
前記外層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記外層シートの濡れ性が、肌対向面よりも非肌対向面の方が高くなっているか、又は、前記内層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記内層シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている吸収性物品を提供することにより前記の課題を解決したものである。
本発明によれば、水蒸気の放出や液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることを効果的に抑制し得る吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一例を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1に示すおむつの展開且つ伸長状態における肌対向面側を一部破断して模式的に示す展開平面図である。 図3は、図1に示すおむつを模式的に示す分解斜視図である。 図4は、図2のI−I線断面、即ちおむつの腹側部側のウエスト端縁及びその近傍を模式的に示す縦断面図である。 図5は、不織布の濡れ指数の測定方法を示す模式図である。 図6は、本発明の吸収性物品の他の実施形態の図4相当図である。 図7は、本発明の吸収性物品の他の実施形態の図4相当図である。 図8は、本発明の吸収性物品の他の実施形態の図4相当図である。 図9は、本発明の吸収性物品の更に他の実施形態である展開型使い捨ておむつの一例であり、該おむつの展開且つ伸長状態における肌対向面側を模式的に示す展開平面図である。 図10は、図9のII−II線断面を模式的に示す横断面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1〜図4には、本発明の吸収性物品の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの一例であるおむつ1Aが示されている。おむつ1Aは、着用者の前後方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有するとともに、股下部B並びに該股下部Bの前後から縦方向Xに延出する腹側部A及び背側部Cに区分されており、腹側部Aから背側部Cにわたって縦方向Xに延在し、排泄された体液を吸収保持可能な吸収体23と、吸収体23の非肌対向面側に配された外装体3とを具備する。股下部Bは、おむつ1Aの着用状態において着用者の股間部に配される部位であり、腹側部Aは、おむつ1Aの着用状態において股下部Bよりも着用者の腹側即ち前側に配される部位であり、背側部Cは、おむつ1Aの着用状態において股下部Bよりも着用者の背側即ち後側に配される部位である。
おむつ1Aは、吸収体23を具備する吸収性本体2と、該吸収性本体2よりも着用者の身体から遠い側に配された外装体3とを備え、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおける外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部AS,CSどうしが、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されて、図1に示すように、一対のサイドシール部S,S、並びに着用者の胴が通されるウエスト開口部WH、及び着用者の下肢が通される一対のレッグ開口部LH,LHが形成されている。
おむつ1Aは、図2に示すように、おむつ1Aを縦方向Xに二分して横方向Yに延びる縦中心線CLxを基準として、着用状態において着用者の身体の前側(腹側)を覆う前身頃Fと、着用状態において着用者の身体の後側(背側)を覆う後身頃Rとに区分される。腹側部Aは前身頃Fの一部であり、背側部Cは後身頃Rの一部であり、股下部Bは前身頃Fと後身頃Rとに跨って存している。腹側部A及び背側部Cは、いずれも縦方向Xにおいてサイドシール部Sと同位置にある部分であり、おむつ1Aの着用状態において着用者のウエスト部を含む胴周りに配される。股下部Bは、外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部にレッグ開口部LH,LH形成用の凹欠部が形成されている領域である。股下部Bは、おむつ1Aの着用状態において着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部を有しており、該排泄部対向部は通常、おむつ1Aの縦方向Xの中央部(縦中心線CLx上)又はその近傍に位置している。
吸収性本体2は、図2に輪郭線で示したように平面視長方形形状をなし、腹側部Aから背側部Cにわたって縦方向Xに延在しており、その長手方向を展開且つ伸長状態におけるおむつ1Aの縦方向Xに一致させて、外装体3の横方向Yの中央部に配置され、接着剤により外装体3に接合されている。
吸収性本体2は、図2に示すように、肌対向面を形成する液透過性の表面シート21、非肌対向面を形成する液不透過性若しくは液難透過性又は撥水性の裏面シート22、及び両シート21,22間に介在配置された液保持性の吸収体23を具備しており、これらが接着剤等の公知の接合手段により一体化されて構成されている。吸収体23は、平面視長方形形状をなし、吸収性本体2の外形を形作っており、図2に示す如き平面視において、吸収体23と吸収性本体2とは縦方向両端縁が一致している。表面シート21、裏面シート22及び吸収体23としては、それぞれ、この種の吸収性物品に従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては各種の不織布や開孔フィルム等を用いることができ、裏面シート22としては樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。吸収体23としては、パルプ繊維等の繊維材料の集合体又は吸水性ポリマー粒子を含んで構成される吸収性コアを有するものを用いることができ、該吸収性コアはその外面が液透過性のコアラップシートで被覆されていても良い。
本明細書において、「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収性本体)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側、即ち相対的に着用者の肌から遠い側に向けられる面である。なお、ここで言う「着用時」は、通常の適正な着用位置、即ち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味し、吸収性物品が該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
図2に示すように、吸収性本体2の肌対向面における縦方向Xに沿う左右両側部には、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性のシート材から構成された一対の防漏カフ24,24が設けられている。各防漏カフ24の自由端部の近傍には糸状の防漏カフ形成用弾性部材25が1本以上伸長状態で配されている。防漏カフ24は、伸長状態で配された弾性部材25がおむつ1Aの着用時に収縮することによって少なくとも股下部Bで起立し、それによって尿等の排泄液の横方向Yの外方への流出を阻止する。
外装体3は、おむつ1Aの外形を形成する主体部であり、自ずと、腹側部A、股下部B及び背側部Cそれぞれの外形を形成する主体部でもある。即ち外装体3は、おむつ1Aの全構成部材のうちで面積が最大であり、図2に示す如き展開且つ伸長状態のおむつ1Aの外形を形作っており、外装体3の周縁は、その状態のおむつ1Aの輪郭線、即ち腹側部A、股下部B及び背側部Cそれぞれの輪郭線を形成している。おむつ1Aの「展開且つ伸長状態」とは、おむつ1Aをサイドシール部Sで切り離して展開状態とし、その展開状態のおむつ1Aを各部の弾性部材を伸長させて設計寸法(弾性部材の影響を一切排除した状態で平面状に広げたときの寸法と同じ)となるまで拡げた状態を言う。
外装体3は、図2に示す如き展開且つ伸長状態の平面視において、腹側部A及び背側部Cにおいては、縦方向Xよりも横方向Yの長さが長い矩形形状をなし、腹側部Aと背側部Cとの間に位置する股下部Bにおいては、外装体3の縦方向Xに沿う両側縁部即ち一対のレッグ縁部LS,LSが横方向Yの中央に向かって凸の円弧状に湾曲している。おむつ1Aの外形を形成する主体部である外装体3が、展開且つ伸長状態において斯かる平面視形状を有していることにより、同状態のおむつ1Aの平面視形状は、図2に示すように、縦方向Xの中央域が横方向Yの内方に向けて括れた砂時計状である。
外装体3は、図3に示すように、着用状態においておむつ1Aの外面即ち非肌対向面を形成する外層シート31と、外層シート31の肌対向面31aに対向配置された内層シート32との積層体を含んで構成されている。つまり、斯かる積層体は、おむつ1Aの外形を形成する主体部であり、腹側部A、股下部B及び背側部Cそれぞれの外形を形成する主体部でもある。外装シート体3においては、外層シート31及び内層シート32は不織布から構成されている。
外層シート31は、おむつ1Aの全構成部材のうちで、着用者の肌から最も遠くに位置する構成部材である。内層シート32は、外層シート31よりも相対的に着用者の身体から近い側に位置し、着用状態においておむつ1Aの内面即ち肌対向面を形成する。外層シート31と内層シート32との間は、所定の部位において接着剤によって接合されている。外層シート31及び内層シート32としては、それぞれ、この種の吸収性物品において外装体として従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ニードルパンチ不織布等の各種製法による不織布が好ましい。
図1〜図3に示すように、一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部を形成するレッグ縁部LSには、糸状又は帯状の1本又は複数本のレッグギャザー形成用のレッグ弾性部材33が伸長状態で配されており、これによって一対のレッグ開口部LH,LHそれぞれの開口縁部には、その全周にわたって実質的に連続した環状のレッグギャザーが形成される。
また、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおける、ウエスト部を含む着用者の胴周りに配される部位には、糸状又は帯状の胴回り弾性部材34が横方向Yに伸長状態で複数本配され、それら複数本の胴回り弾性部材34は縦方向Xに所定間隔を置いて間欠配置されている。胴回り弾性部材34は、外装体3の横方向Yの略全長にわたって延びている。腹側部A及び背側部Cはそれぞれ、図2に示すように、おむつ1Aの着用状態において着用者の腰回り及びその近傍に配されるウエスト域Dを有しており、そのウエスト域Dに胴回り弾性部材34が伸長状態で配されている。ウエスト域Dは、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおいて、ウエスト端縁AE,CEから吸収体23(吸収性本体2)の縦方向Xの端縁にわたる、ウエスト端縁AE,CE寄りの胴回り領域(吸収性本体2の非配置領域)であり、通常、腹側部A又は背側部Cの縦方向Xの全長の8%以上80%以下を占める。ウエスト端縁AEは、外装体3の腹側部A側の縦方向Xの端縁、ウエスト端縁CEは、外装体3の背側部C側の縦方向Xの端縁であり、ウエスト開口部WHは両端縁AE,CEによって画成される。このように、ウエスト域Dに胴回り弾性部材34がその弾性伸縮性が発現される状態で配されていることにより、ウエスト開口部WHの開口縁部には、その全周にわたって実質的に連続した環状のウエストギャザーが形成される。
なお、図3に示すように、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおける、縦方向Xにおいて外装シート体3と吸収性本体2(吸収体23)とが重なる領域、すなわち、ウエスト領域Dよりも股下部B寄りの領域(ウエスト域D以外の領域)において、糸状又は帯状の胴回り弾性部材34が、縦方向Xに所定間隔を置いて間欠配置されている。このウエスト域D以外の領域に配された胴回り弾性部材34は、吸収性本体2(吸収体23)を横切って、外装シート体3に配されている。そして、外装体3における吸収性本体2の配置領域(平面視において吸収性本体2と重なる領域)においては、胴回り弾性部材34は分断されるなどして伸縮性が阻害されており、弾性伸縮性が発現される状態では配されていない。また、外装シート体3における、吸収体23の横方向Y両外方領域においては、胴回り弾性部材34が伸縮可能な状態となっている。以上の各弾性部材33,34は、いずれも外装体3を構成する外層シート31と内層シート32との間に接着剤等の接合手段により挟持固定されている。各弾性部材33,34としては、天然ゴム、ポリウレタン系樹脂、発泡ウレタン系樹脂、ホットメルト系伸縮部材等の伸縮性素材を糸状(糸ゴム)又は帯状(平ゴム)に形成したものが好ましく用いられる。
図1〜図4に示すように、腹側部A及び背側部Cにおいて、外層シート31は、内層シート32の縦方向端縁32Eから縦方向Xの外方に延出し且つ内層シート32の肌対向面32a側に向けて折り返されている、折り返し部310を有している。即ち外層シート31は、内層シート32と同形状・同寸法の部分、即ちおむつ1Aの外形を形成する主体部を構成する部分に加えて更に、両シート31,32を積層した際に内層シート32の縦方向Xの両端縁32E,32Eそれぞれから外方に延出する部分を有し、その延出部の一部が折り返し部310である。なお、図4では、腹側部A側の折り返し部310を示すが、背側部C側の折り返し部310も腹側部A側と同様に構成されており、特に断らない限り、腹側部A側の折り返し部310の説明が適宜適用される。
腹側部A及び背側部Cそれぞれのウエスト域Dに配された外層シート31の折り返し部310は、ウエスト域Dにおいて着用者の肌の最も近くに位置する「肌最近接シート」であり、腹側部A及び背側部Cの外形を形成する主体部である外装体3(外層シート31と内層シート32との積層体)の肌対向面、より具体的には、後述する本体端部固定シート5の肌対向面5aを横方向Yに延びるように配されている。折り返し部310の先端、即ち折り返し部310における縦方向Xの端縁310E(股下部B側に位置する端縁310E)は、図2及び図4に示すように、吸収性本体2(吸収体23)よりも縦方向Xの外方に位置しており、つまり、折り返し部310は吸収性本体2(吸収体23)と重なっていない。
また、おむつ1Aにおいては、図1〜図3に示すように、吸収性本体2の縦方向Xの両端部の肌対向面が、外装体3とは別体の本体端部固定シート5によって被覆されている。本体端部固定シート5は、平面視において横方向Yに長い矩形形状をなし、腹側部A及び背側部Cそれぞれの横方向Yの全長にわたって連続している。本体端部固定シート5も、折り返し部310と同様に、着用者の肌の最も近くに位置する帯状の「肌最近接シート」である。本体端部固定シート5は、股下部B側に位置する第1端縁51と、ウエスト端縁AE(CE)側に位置する第2端縁52とを有している。第1端縁51及び第2端縁52はいずれも横方向Yに沿って互いに平行に延びている。本体端部固定シート5の第1端縁51は、吸収性本体2の端縁2Eを超えて該吸収性本体2上に位置している。一方、本体端部固定シート5の第2端縁52は、外層シート31の折り返し位置又はその近傍に位置している。換言すれば第2端縁52は、ウエスト端縁AE又はその近傍に位置している。本体端部固定シート5は、外層シート31と直接に対向している領域において、ホットメルト粘着剤H1によって接合しているほか、ホットメルト粘着剤H2によって折り返し部310とも接合している。更に本体端部固定シート5は、吸収性本体2と重なる領域において、該吸収性本体2における表面シート(図示せず)とも接合している。
本体端部固定シート5の採用により、吸収性本体2の縦方向端部からの尿等の排泄液の漏れ防止、吸収性本体2の縦方向端部の露出防止による外観良化等の効果が奏される。本体端部固定シート5の縦方向Xの長さ即ち幅は、特に制限されないが通常20〜60mm程度である。本体端部固定シート5としては、外層シート31及び内層シート32として使用可能な各種不織布、該不織布の素材として使用可能な樹脂からなるフィルム状シートなどを用いることができる。
おむつ1Aにおいては、図4に示すとおり、吸収体23よりも非肌対向面側に、不織布からなる部材である外層シート31及び内層シート32が配置されている。そしてこれらのシート31,32はいずれも地色と異なる色に着色されている。図4においては、ドットパターンが付された部分が、着色された様子を示している。この図から明らかなとおり、外層シート31はその2つの面のうちの一方の面側のみが着色されており、他方の面側は非着色の状態になっている。具体的には、外層シート31は、その2つの面のうち、肌対向面31a側が着色の状態になっており、非肌対向面31b側が非着色の状態になっている。同様に、内層シート32もその2つの面のうちの一方の面側のみが着色されており、他方の面側は非着色の状態になっている。具体的には、具体的には、内層シート32は、その2つの面のうち、非肌対向面32a側が着色の状態になっており、肌対向面32b側が非着色の状態になっている。
外層シート31及び内層シート32における着色は、例えばこれらのシートを構成する不織布の原反に表面改質処理を行い、その後に該不織布の一方の面を対象としてインク等の着色剤を施すことで達成される。表面改質処理としては、例えばコロナ放電処理が代表的なものとして挙げられる。コロナ放電処理によれば、処理前に比べて処理部位の濡れ性が向上する。着色剤の例としてのインクとしては、油性インクが挙げられる。この油性インクを印刷することで着色状態が実現されるとともに、着色前に比べて濡れ性が低下する。油性インクは、シートの一方の面にのみ存在し、他方の面には存在しないか、又は存在量が一方の面よりも少なくなるように印刷されることが好ましい。表面改質処理を行い、それに続いて着色剤を施すことで、外層シート31及び内層シート32は、着色状態になっている一方の面が、相対的に濡れ性が低くなり、非着色状態になっている他方の面が、相対的に濡れ性が高くなる。換言すれば、外層シート31及び内層シート32はそれぞれ、表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートになっている。詳細には、外層シート31に関しては、肌対向面31aよりも非肌対向面31bの方が、濡れ性が高くなっている。内層シート32に関しては、非肌対向面32bよりも肌対向面32aの方が、濡れ性が高くなっている。
本発明において「濡れ性」とは水との親和性の程度のことであり、その程度は、例えば後述する濡れ指数で評価することができる。濡れ性が高いとは、水との親和性が高く、濡れ指数が大きいことを言う。濡れ性が低いとは、水との親和性が低く、濡れ指数が小さいことを言う。
濡れ指数は以下の方法で測定される。図5に示すとおり、トレーTの開口部を覆うように、測定対象となる不織布NWを配置・固定し、該不織布NWの下側に空間が生じるようにする。この不織布NWの上にスポイトPで濡れ試薬Sを滴下する。濡れ試薬Sは、30mN/m以上47mN/m以下の表面張力の異なる複数種類を用意しておき、表面張力の高い試薬の順に滴下する。滴下は異なる位置に行う。このようにして順次試薬Sの滴下を行い、液滴が不織布S上で濡れ広がったときに用いた濡れ試薬Sの表面張力を、その不織布NWにおける滴下面側の濡れ指数とする。
本実施形態のおむつ1Aにおいては、該おむつ1Aを装着した状態で着用者の身体から生じる水蒸気が、内層シート32を透過して、内層シート32と外層シート31との界面に到達して結露し水となる。結露によって生じた水は、内層シート32を透過して肌対向面側に戻りづらい。この理由は、内層シート32における表裏の濡れ性が異なり、内層シート32に、着用者の身体側から衣服側への方向で、濡れ性の高い面側から低い面側に向けての濡れ性の勾配が生じているからである。また、内層シート32と外層シート31との界面で結露した水は、外層シート31を透過しづらく、該界面にとどまる。この理由は、外層シート31における表裏の濡れ性が異なり、外層シート31に、着用者の身体側から衣服側への方向で、濡れ性の低い面側から高い面側に向けての濡れ性の勾配が生じており、この勾配が水の透過の妨げになるからである。内層シート32と外層シート31との界面で結露した水が、外層シート31を透過しづらいことから、おむつ1Aにおいては、外層シート31の外面、即ちおむつ1Aの外面が濡れにくく、そのことに起因して着衣を濡らすことが効果的に抑制される。このように、本実施形態のおむつ1Aにおいては、おむつ1Aと着用者の身体との間が高湿度になることが効果的に抑制されるとともに、おむつ1Aの外面の濡れに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることが効果的に抑制される。また、尿等の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることも効果的に抑制される。
以上の効果を更に顕著なものとする観点から、外層シート31及び/又は内層シート32においては、それらの一方の面側が、全域にわたって印刷によって着色されていることが好ましい。尤も、外層シート31及び内層シート32の周縁を含む周縁域にまで印刷を施すことには技術的な困難が伴うことがあることから、外層シート31及び/又は内層シート32においては、その周縁を含む周縁域が非着色状態になっており、該周縁域よりも内方の領域の全域が着色されていることが好ましい。
同様に、以上の効果を更に顕著なものとする観点から、外層シート31及び/又は内層シート32においては、濡れ性の高い面側の濡れ指数は、40以上であることが好ましく、41以上であることが更に好ましく、42以上であることが一層好ましい。また、47以下であることが好ましく、46以下であることが更に好ましく、45以下であることが一層好ましい。濡れ性の高い面側の濡れ指数は、40以上47以下であることが好ましく、41以上46以下であることが更に好ましく、42以上45以下であることが一層好ましい。
一方、濡れ性の低い面側の濡れ指数は、濡れ性の高い面側の濡れ指数よりも小さいことを条件として、30以上であることが好ましく、31以上であることが更に好ましく、32以上であることが一層好ましい。また、39以下であることが好ましい。濡れ性の低い面側の濡れ指数は、濡れ性の高い面側の濡れ指数よりも小さいことを条件として、30以上39以下であることが好ましく、31以上39以下であることが更に好ましく、32以上39以下であることが一層好ましい。
外層シート31及び/又は内層シート32においては、濡れ性の高い面側の濡れ指数と、濡れ性の低い面側の濡れ指数との差は、2以上であることが好ましく、3以上であることが更に好ましく、4以上であることが一層好ましい。また、11以下であることが好ましく、10以下であることが更に好ましく、9以下であることが一層好ましい。前記の差は、2以上11以下であることが好ましく、3以上10以下であることが更に好ましく、4以上9以下であることが一層好ましい。
外層シート31及び/又は内層シート32が、それらの表裏の濡れ性が異なることとは対照的に、吸収性本体2における防漏カフ24を構成する不織布は、表面の濡れ性が、肌対向面と非肌対向面とで同じになっている。この観点から、防漏カフ24を構成する不織布は着色されておらず、不織布の地色のままの状態が維持されている。つまり防漏カフ24を構成する不織布に印刷は施されていない。表面改質処理も行われていない。したがって、防漏カフ24を構成する不織布は、表面改質処理及び印刷が施され、肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートである外層シート31及び内層シート32よりも濡れにくい状態、即ち濡れ性が低くなっている。図2に示すとおり、防漏カフ24は、吸収体23よりも肌対向面側に配されており、且つ展開状態のおむつ1Aの平面視において、吸収体23の周囲に配されている部材であるところ、該防漏カフ24を構成する不織布が、
吸収体23よりも非肌当接面側に位置する不織布、すなわち本実施形態においては外層シート31及び内層シート32よりも濡れにくくなっていることで、吸収体23に保持された液が滲み出しにくくなり、液戻りに起因する液の漏れが効果的に抑制される。特に、防漏カフ24は吸収体23の側部域に配されているので、該側部域からの液の漏れが効果的に抑制される。なお、吸収体23を覆う表面シートも不織布から構成されているところ、該表面シートも着色されていない。
吸収体23の周囲に配されているとは、(イ)吸収体23と重ならないように該吸収体23の周縁よりも外方の位置に配されていること、(ロ)吸収体23の周縁を含む周縁域と重なるように配されていること、吸収体23の周縁を含む周縁域と重なり、且つ該吸収体23の周縁よりも外方にも位置するように配されていることのいずれかを意味する。
図4に示すように、腹側部Aの外層シート31の折り返し部310(肌最近接シート)は、その非肌対向面310bが、該非肌対向面310bと対向する面(即ち本体端部固定シート5の肌対向面5a)との接合部311及び非接合部312を有するとともに、折り返し部310の地色と異なる着色部40及び非着色部41を有し、その非接合部312が、折り返し部310における股下部B側に位置する端縁310Eを含む端部域に位置しており、且つ非着色部41を含んでいる。なお、図中、ドットパターンが付された部分は着色部40を示す。
図4に示す形態においては、接合部311の平面視における全域が着色部40となっており、また非接合部312の平面視における全域が非着色部41となっている。背側部Cの外層シート31の折り返し部310(肌最近接シート)も、図4に示す腹側部Aと同様に構成されている。
このように、外層シート31の折り返し部310が、腹側部A及び背側部Cそれぞれのウエスト域Dにおいて着用者の肌の最も近くに位置し且つウエスト端縁AE,CEに沿って横方向Yに延びる帯状の肌最近接シートである構成においては、折り返し部310の肌対向面310aは、おむつ1Aの着用時においては着用者の腹や背中と常時接触し、また例えば、おむつ1Aの装着操作などにおいては手指で触れる機会が比較的多い部位であるところ、このような肌との接触の機会が比較的多い折り返し部310の股下部B側の端部域(端縁310E及びその近傍)が、他の部材に接合されていない非接合部312とされ、非接合部312と相対向する本体端部固定シート5の肌対向面5aに対して接離自在な自由端部域となっていることで、非接合部312の感触が柔らかいものとなり、これによりウエスト域Dについて肌で感じる風合いが良好なものとなる。
また、折り返し部310の接合部311においては、その非肌対向面側が油性インクの印刷によって着色されているとともに、肌対向面側は非着色状態となっている。そのことに起因して、接合部311における非肌対向面側は、肌対向面側よりも濡れ性が低くなっている。それによって、接合部311には、肌対向面側から非肌対向面側に向けての濡れ性が低下する勾配が生じている。換言すれば、腹側部Aのウエスト端縁AEを含む端部域における肌対向面に、不織布からなる部材である接合部311が配されており、該不織布は表面の濡れ性が、肌対向面と非肌対向面とで異なっている。その結果、接合部311を構成する不織布を肌対向面側から非肌対向面側に向けて透過した水蒸気が結露して水になった場合、その水は濡れ性の勾配に起因して肌側に戻りづらくなる。そのことに起因して、着用者の身体とおむつ1Aの肌対向面との間の空間が高湿度になることが効果的に抑制される。
接合部311における肌対向面側と非肌対向面側での濡れ指数の値は、先に述べた外層シート31及び内層シート32の濡れ指数の値と同様とすることができる。肌対向面側と非肌対向面側での濡れ指数の差の値についても、外層シート31及び内層シート32の濡れ指数の差の値と同様とすることができる。
図4に示すとおり、外層シート3の折り返し部310は、折り返し部310が本来有している地色と異なる色に着色された着色部40と、着色されておらず地色そのままの非着色部41とを、縦方向Xに並んで有している。それによって、折り返し部310の存在が周辺部に比して際立つため、折り返し部310を、おむつ1Aを正しい着用位置で着用するための位置決めの目印として使用することができる。これにより着用時の位置決めを簡単に行うことができる。この目的のために、非着色部41は、折り返し部310の縦方向Xにおける端部域に沿って、折り返し部310の全幅にわたって(すなわち一方のサイドシール部Sから他方のサイドシール部Sにわたって)存在していることが好ましい。
また仮に、折り返し部310の非肌対向面310bにおける、端縁310Eを含む端部域に位置する非接合部312が、印刷インクが付与されるなどして着色されていると、着用者の身体の動きなどに起因して非接合部312がめくれた場合に、その印刷インクが付与された非接合部312が着用者の肌に触れて、印刷インクが肌に転移する不都合が発生することが懸念されるが、おむつ1Aにおいては、非接合部312の全体が、印刷インクが付与されていない非着色部41であるため、かかる懸念が払拭されている。
このような、ウエスト域Dにおける肌最近接シートである外層シート31の折り返し部310による作用効果、特にウエスト域Dの風合い向上と、着用時の位置決め操作の容易化を図る観点から、縦方向Xに沿って見たときに、ウエスト域Dにおける肌最近接シートである外層シート31の折り返し部310の非接合部312が、その端縁310Eを含む折り返し部310の縦半分以上の領域に、非着色部41を含んでいることが好ましい。即ち、折り返し部310の股下部B側の端縁310Eから折り返し部310の縦方向Xの全長の半分以上にわたる領域が、非接合部312であり且つ非着色部41を含んでいることが好ましい。
折り返し部310の縦方向Xの全長に占める、非接合部312の縦方向Xの長さの割合は、好ましくは10%以上、更に好ましくは20%以上、そして、好ましくは50%以下、更に好ましくは40%以下である。
折り返し部310の縦方向Xの全長に占める、非着色部41の縦方向Xの長さの割合は、好ましくは1.5%以上、更に好ましくは10%以上、そして、好ましくは60%以下、更に好ましくは50%以下である。
非接合部312の縦方向Xの全長に占める、非着色部41の縦方向Xの長さの割合は、好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上、そして、好ましくは100%以下、更に好ましくは90%以下である。図4に示す形態においては、非接合部312の平面視における全域が非着色部41を有しているので、斯かる割合は100%である。非接合部312の縦方向Xの全長に占める、非着色部41の縦方向Xの長さの割合が100%未満の場合、即ち、非接合部312に着色部40と非着色部41とが両方存在する場合、非着色部41は、折り返し部310(肌最近接シート)の縦方向Xの端縁310E側に配されていることが好ましい。
腹側部Aの縦方向Xの全長に占める、折り返し部310(肌最近接シート)の縦方向Xの全長の割合は、好ましくは8%以上、更に好ましくは10%以上、そして、好ましくは35%以下、更に好ましくは30%以下である。背側部Cの折り返し部310についても、腹側部Aと同様に設定することができる。
折り返し部310(肌最近接シート)の非着色部41の縦方向Xの長さ即ち幅は、好ましくは2mm以上、更に好ましくは5mm以上、そして、好ましくは20mm以下、更に好ましくは15mm以下である。
先に述べたとおり、おむつ1Aにおいては、図4に示すように、外層シート31の肌対向面31a及び内層シート32の非肌対向面32bは、それぞれ、地色と異なる着色部40(図4中、ドットパターンが付された部分)を有している。より具体的には、外層シート31は、好ましくはその周縁を含む周縁域を除く肌対向面の全域に着色部40を有し、また内層シート32は、好ましくはその周縁を含む周縁域を除く非肌対向面、即ち外層シート31との対向面の全域に着色部40を有している。その結果、おむつ1Aにおいては、おむつ1Aの外形を形成する主体部である、外層シート31と内層シート32との積層体の全体が、地色と異なる色に着色されている。しかも、その着色された部分は、該積層体を構成する両シート31,32の界面に存在し、おむつ1Aの外面に露出していない。外層シート31に施された着色と、内層シート32に施された着色とは同色でもよく、あるいは異なっていてもよい。おむつ1A全体の統一感の点からは、外層シート31と内層シート32とは同色に着色されていることが好ましい。
おむつ1Aにおいては、本体端部固定シート5も印刷によって地色と異なる色に着色されていることが好ましい。着色は、外層シート31及び/又は内層シート32と同色でもよく、あるいは異なっていてもよい。おむつ1A全体の統一感の点からは、本体端部固定シート5の色は、外層シート31及び内層シート32と同色であることが好ましい。本体端部固定シート5が着色されている場合、 該シート5はその2つの面のうちの一方の面側のみが着色されており、他方の面側は非着色の状態になっている。具体的には、本体端部固定シート5は、その2つの面のうち、非肌対向面5b側が着色の状態になっており、肌対向面5a側が非着色の状態になっている。この構成は、内層シート32と同様である。その結果、本体端部固定シート5は、着色状態になっている一方の面が、相対的に濡れ性が低くなり、非着色状態になっている他方の面が、相対的に濡れ性が高くなる。換言すれば、本体端部固定シート5は、表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートになっている。詳細には、本体端部固定シート5は、非肌対向面5bよりも肌対向面5aの方が、濡れ性が高くなっている。それによって、本体端部固定シート5には、肌対向面側から非肌対向面側に向けての濡れ性が低下する勾配が生じている。その結果、本体端部固定シート5を肌対向面側から非肌対向面側に向けて透過した水蒸気が結露して水になった場合、その水は濡れ性の勾配に起因して肌側に戻りづらくなる。そのことに起因して、着用者の身体とおむつ1Aの肌対向面との間の空間が高湿度になることが一層効果的に抑制される。
本体端部固定シート5における肌対向面5a側と非肌対向面5b側での濡れ指数の値は、先に述べた外層シート31及び内層シート32の濡れ指数の値と同様とすることができる。肌対向面5a側と非肌対向面5b側での濡れ指数の差の値についても、外層シート31及び内層シート32の濡れ指数の差の値と同様とすることができる。
また、以上の構成を有するおむつ1Aにおいては図1及び図2に示すように、おむつ1Aの外形を形成する主体部である外装体3の全体が地色と異なる色を呈しており、しかも該主体部が、着色された複数枚(2枚)のシート31,32の積層体からなるため、おむつ1Aを外部から視認したときにその施されている着色の色が比較的濃く見え、意匠性が高い。また、おむつ1Aの内面即ち肌対向面を目視した場合には、その濃い色を呈する主体部即ち外装体3の着色部40を背景にして、折り返し部310の端部域である地色のままの非着色部41(非接合部312)が、ウエスト域Dを横方向Yに延びているため、着色部40とのコントラストにより目立つ。そのため非着色部41を、おむつ1Aを正しい着用位置で着用するための位置決めの際の目印として使用することができる。また、おむつ1Aの外面を形成する外層シート31の非肌対向面31b、並びに着用者の肌と接触し得るおむつ1Aの内面を形成する折り返し部310の肌対向面310a及び内層シート32の肌対向面32aは、いずれも着色部40を有していないため、着色部40を構成する印刷インクが着用者の肌や衣類に移行してこれらを汚すという不都合、いわゆる色移りが効果的に防止される。
外層シート31の折り返し部310における非着色部41は、外層シート31が本来有する地色を呈しているところ、その地色は特に制限されないが、通常は白色である。外層シート31のみならず、おむつ1Aの他の構成部材についても、通常それらの地色は白色である。また、着色部40の色は、非着色部41が呈する地色と目視で区別し得る色であれば良く、任意の色を選択し得る。例えばおむつ1Aの各構成部材の地色が白色の場合、着色部40の色としては、赤色、青色、黄色などを選択することができる。
ところで、おむつ1Aにおいては、縦方向Xに沿って見たときに、外層シート31の折り返し部310の端部域である非着色部41の長さ(縦方向Xの長さ)が、腹側部Aと背側部Cとで同じであるが、これに代えて、非着色部41の長さが腹側部Aと背側部Cとで相違していても良い。非着色部41の長さが相違するとは、腹側部A及び背側部Cの一方に非着色部41を有し、他方に非着色部を有さない場合も含む趣旨である。斯かる構成により、腹側部Aと背側部Cとの区別が一層つけやすくなるため、おむつ1Aの前後を誤って着用する、といった不都合が効果的に防止される。非着色部41の縦方向Xの長さについては、背側部Cに比して腹側部Aを長くしても良く、その逆でも良い。
以下、本発明の他の実施形態について図6〜図10を参照して説明する。後述する他の実施形態については、前述したおむつ1Aと異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、おむつ1Aについての説明が適宜適用される。
図6に示す実施形態においては、本体端部固定シート5はその全域が非着色の状態になっている。したがって本実施形態においては、着色された部材は、外層シート31、内層シート32、及び外層シート31の折り返し部310における接合部311であり、これらの部材においては表裏の濡れ性が相違している。それによって本実施形態によれば、着用者の身体からの水蒸気の放出や、液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることが効果的に抑制される。
上述のとおり、本体端部固定シート5はその全域が非着色の状態になっている。つまり本体端部固定シート5に印刷は施されていない。表面改質処理も行われていない。したがって、本体端部固定シート5は、表面改質処理及び印刷が施されたシートであって表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートである外層シート31及び内層シート32よりも濡れにくい状態、即ち濡れ性が低くなっている。図2に示すとおり、本体端部固定シート5は、吸収体23よりも肌対向面側に配されており、且つ展開状態のおむつ1Aの平面視において、吸収体23の周囲に配されている部材であるところ、該本体端部固定シート5が、吸収体23よりも非肌当接面側に配されている不織布である外層シート31及び内層シート32よりも濡れにくくなっていることで、吸収体23に保持された液が滲み出しにくくなり、液戻りに起因する液の漏れが効果的に抑制される。特に、本体端部固定シート5は吸収体23の前後端部域に配されているので、該端部からの液の漏れが効果的に抑制される。更に、先に述べたとおり、吸収体23の側部域に配されている防漏カフ24を構成する不織布も、外層シート31及び内層シート32よりも濡れにくくなっているので、本実施形態によれば、吸収体23の周縁域の全域からの液の漏れが効果的に抑制される。
図7に示す実施形態においては、本体端部固定シート5はその全域が非着色の状態になっている。また、外層シート31、及び外層シート31の折り返し部310における接合部311も、その全域が非着色の状態になっている。したがって本実施形態においては、着色された部材は、内層シート32であり、該内層シート32は、表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートである。それによって本実施形態によれば、着用者の身体からの水蒸気の放出や、液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることが効果的に抑制される。
図8に示す実施形態においては、内層シート32及び本体端部固定シート5はその全域が非着色の状態になっている。したがって本実施形態においては、着色された部材は、外層シート31、及び外層シート31の折り返し部310における接合部311であり、これらの部材は、表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートである。それによって本実施形態によれば、何らかの要因でおむつの外へ尿が少量漏れ出てしまった場合に、液を外層シート31へ取り込み、衣服までの漏れを効果的に抑制することができる。
図9及び図10に示すおむつ1Bは、いわゆる展開型の使い捨ておむつであり、図9に示すように、おむつ1Bの肌対向面即ち内面を形成する液透過性の表面シート11、おむつ1Bの非肌対向面即ち外面を形成する液不透過性ないし撥水性の裏面シート12、及び両シート11,12間に配置された吸収体13を具備し、腹側部A、股下部B及び背側部Cを縦方向Xに有し、且つ背側部Cの縦方向Xに沿う両側縁部に一対のファスニングテープ14,14を具備するとともに、腹側部Aの非肌対向面に、ファスニングテープ14止着用の被止着領域15を具備する。また、おむつ1Bの縦方向Xに沿う両側部それぞれには、一側縁部に弾性部材17が伸長状態で固定されているサイドシート16が配されており、これにより、着用時における股下部Bには一対の立体ギャザーが形成される。また、着用者の脚周りに配される左右のレッグ部には、弾性部材18が縦方向Xに沿って伸長状態で配されており、これにより、着用時におけるレッグ部には一対のレッグギャザーが形成される。
外装体である裏面シート12は、図10に示すように、吸収体4から相対的に遠い外層シート120と、吸収体4から相対的に近い内層シート121との積層体からなる。外層シート120は、着用者の肌から最も遠くに位置し、おむつ1Bの外面を形成する。内層シート121は、吸収体4と横方向Yの長さが略同じであるのに対し、外層シート120は内層シート121よりも横方向Yの長さが長く、内層シート121の非肌対向面の全域を被覆し、更に内層シート121の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出して、サイドシート16と共にサイドフラップ部を形成している。外層シート120としては、良好な風合いを得る観点から、各種不織布を用いることができ、内層シート121としては、防漏性の確保の観点から、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート等を用いることができる。
裏面シート12、より具体的には外層シート120は、おむつ1Bの外形を形成する主体部であり、自ずと、腹側部A、股下部B及び背側部Cそれぞれの外形を形成する主体部でもある。即ち外層シート120は、おむつ1Bの全構成部材のうちで面積が最大であり、図6に示す如き展開且つ伸長状態のおむつ1Bの外形を形作っており、外層シート120の周縁は、その状態のおむつ1Bの輪郭線、即ち腹側部A、股下部B及び背側部Cそれぞれの輪郭線を形成している。
おむつ1Bにおいては、図9及び図10に示すように、裏面シート12の非肌対向面を形成する外層シート120のみが着色部40(図中、ドットパターンが付された部分)を有し、裏面シート12よりも着用者の肌の近くに位置してこれを被覆している表面シート11やサイドシート16などの他の構成部材は着色されていない。また、外層シート120において、着色部40が存在するのは肌対向面120aの全域であり、おむつ1Bの外面をなす外層シート120の非肌対向面120bは着色されていない。つまりおむつ1Bにおいては、その外形を形成する主体部である外層シート120の全体が、その肌対向面120aの全域に存する着色部40によって地色と異なる色を呈しており、且つその着色部40は、表面シート11やサイドシート16等の他の構成部材によって被覆されていて、露出していない。したがって、外層シート120は、表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートであり、着色状態になっている非肌対向面120bが、相対的に濡れ性が低くなっており、非着色状態になっている肌対向面120aが、相対的に濡れ性が高くなっている。このことによって、着用者の身体からの水蒸気の放出や、液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることが効果的に抑制される。
おむつ1Bにおいては、図9に示すように、腹側部A及び背側部Cにおいて、着用者の肌の最も近くに位置する帯状の肌最近接シート19が、腹側部A及び背側部Cそれぞれの前記主体部(シート11,12,16の積層体)の肌対向面を横方向Yに延びるように配されている。肌最近接シート19は、平面視において横方向Yに長い矩形形状をなし、腹側部A及び背側部Cそれぞれの横方向Yの全長にわたって連続している。肌最近接シート19は、平面視において吸収体13の縦方向Xの端部と重なっている。肌最近接シート19の縦方向Xの長さ即ち幅は、好ましくは20mm以上、更に好ましくは30mm以上、そして、好ましくは150mm以下、更に好ましくは130mm以下である。
そして、腹側部A及び背側部Cそれぞれにおける肌最近接シート19の非肌対向面は、該非肌対向面と対向する面(即ち表面シート11の肌対向面及びサイドシート16の肌対向面)との接合部191及び非接合部192を有するとともに、肌最近接シート19の地色と異なる着色部40及び非着色部41を有し、その非接合部192が、肌最近接シート19における股下部B側に位置する端縁190Eを含む端部域に位置しており、且つ非着色部41を含んでいる。おむつ1Bにおいては、非接合部192の平面視における全域が非着色部41を有している。肌最近接シート19の接合部191及び非接合部192並びに着色部40及び非着色部41を含む構成については、前述した折り返し部310における構成と同様に設定でき、肌最近接シート19の接合部191及び非接合部192は、折り返し部310の接合部311及び非接合部312と同様に考えて良い。おむつ1Bの内面即ち肌対向面を目視した場合には、地色とは異なる色を呈する主体部即ち外層シート120の着色部40を背景にして、肌最近接シート19の端部域である地色のままの非着色部41(非接合部192)が、横方向Yに延びているため、着色部40とのコントラストにより目立つ存在となる。そのため非着色部41を、おむつ1Bを正しい着用位置で着用するための位置決めの際の目印として使用することができる。おむつ1Bによってもおむつ1Aと同様の効果が奏される。
また、肌最近接シート19における接合部191の着色部40は、該肌最近接シート19の2つの面のうち、非肌当接面側にのみ着色が施されて形成されている。したがって、肌最近接シート19は表面の濡れ性が肌対向面と非肌対向面とで異なるシートであり、接合部191は、着色状態になっている非肌対向面が、相対的に濡れ性が低くなっており、非着色状態になっている肌対向面が、相対的に濡れ性が高くなっている。このことによって、ウエスト域Dにおいて、着用者の身体からの水蒸気の放出や、液の漏れ出しに起因して着用者の着衣が意図せず濡れることが一層効果的に抑制される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に制限されず、適宜変更可能である。例えばおむつ1Aにおいては、外装体3が、外層シート31と内層シート32との積層体から構成されていたが、これに代えて外装体3を単層のシートから構成してもよい。また、おむつ1Aの外装体3における外層シート31及び内層シート32は、周縁域よりも内方の領域の全域に着色が施され、それによって表裏の濡れ性が相違していたが、これに代えて、周縁域よりも内方の領域が、着色域と非着色域とを有するように、シートのいずれかの面に着色を施してもよい。
また、前記の各実施形態においては、一枚の不織布の一方の面にのみ着色を施して表裏の濡れ性が相違するようにしたが、これに代えて、濡れ性の異なる2枚の不織布を積層して積層体となすことで、該積層体の表裏の濡れ性が相違するようにしてもよい。この場合、該積層体は、2枚の該不織布の濡れにくい面どうしが対向するように貼り合わされて構成されていることが、身体から発生した水蒸気や、漏れ出た液を不織布中に首尾よく取り込めるという点から有利である。
更に前記の各実施形態においては、不織布の表裏の濡れ性を相違させるために、該不織布の一方の面にのみ油性インクを印刷するという手段を採用したが、表裏の濡れ性を相違させるための手段はこれに限られず、例えば不織布の一方の面にのみ親水化剤を施して、該面の濡れ性を他の面よりも高めてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、股下部並びに該股下部の前後から縦方向に延出する腹側部及び背側部に区分されており、該腹側部から該背側部にわたる吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に配された外装体とを具備する吸収性物品であって、
前記外装体は、非肌対向面を形成する外層シートと、該外層シートの肌対向面に対向配置された内層シートとの積層体を含んで構成されており、
前記外層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記外層シートの濡れ性が、肌対向面よりも非肌対向面の方が高くなっているか、又は、前記内層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記内層シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている吸収性物品。
<2>
前記腹側部又は前記背側部において、着用者の肌の最も近くに位置する肌最近接シートが、前記外装体の肌対向面を横方向に延びるように配されており、
前記最近接シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記肌最近接シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
前記腹側部及び前記背側部において、前記外層シートは、前記内層シートの縦方向端縁から縦方向外方に延出し且つ該内層シートの肌対向面に向けて折り返されている、折り返し部を有し、前記肌最近接シートが該折り返し部からなる前記<2>に記載の吸収性物品。
<4>
前記吸収体の縦方向の端部の肌対向面を覆う本体端部固定シートを有し、該本体端部固定シートは、平面視において横方向に長い矩形形状をなし、腹側部又は背側部の横方向の全長にわたって連続しており、前記肌最近接シートが該本体端部固定シートからなる前記<2>に記載の吸収性物品。
<5>
前記肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートは、濡れ性が低い方の面が、地色と異なる色に着色されている前記<1>ないし<4>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<6>
前記着色は、前記シートを構成する不織布の原反に表面改質処理を行い、その後に該不織布の一方の面を対象として着色剤を施すことで達成される前記<5>に記載の吸収性物品。
<7>
前記表面改質処理として、コロナ放電処理を用いる前記<6>に記載の吸収性物品。
<8>
前記肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートは、その周縁を含む周縁域が非着色状態になっており、該周縁域よりも内方の領域が着色されている前記<5>ないし<7>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<9>
前記吸収体よりも肌対向面側に不織布からなる部材が配されており、該部材のうち、該吸収体の周囲に配されている部材を構成する不織布は、表面の濡れ性が、肌対向面と非肌対向面とで同じになっており、且つ前記肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートの濡れ性よりも低くなっている前記<1>ないし<8>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<10>
前記吸収体の肌対向面における縦方向に沿う左右両側部に、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性のシート材から構成された一対の防漏カフが設けられており、
前記防漏カフが、前記吸収体の周囲に配されている前記部材を構成する前記不織布である前記<9>に記載の吸収性物品。
<11>
前記外装体は、前記外層シート及び内層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記外層シートの濡れ性が、肌対向面よりも非肌対向面の方が高くなっており、且つ、前記内層シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている前記<1>ないし<10>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<12>
前記外層シート及び/又は前記内層シートにおいて、濡れ性の高い面側の濡れ指数は、40以上であることが好ましく、41以上であることが更に好ましく、42以上であることが一層好ましく、また、47以下であることが好ましく、46以下であることが更に好ましく、45以下であることが一層好ましく、濡れ性の高い面側の濡れ指数は、40以上47以下であることが好ましく、41以上46以下であることが更に好ましく、42以上45以下であることが一層好ましい前記<1>ないし<11>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<13>
前記外層シート及び/又は前記内層シートにおいて、濡れ性の低い面側の濡れ指数は、濡れ性の高い面側の濡れ指数よりも小さいことを条件として、30以上であることが好ましく、31以上であることが更に好ましく、32以上であることが一層好ましく、また、39以下であることが好ましく、濡れ性の低い面側の濡れ指数は、濡れ性の高い面側の濡れ指数よりも小さいことを条件として、30以上39以下であることが好ましく、31以上39以下であることが更に好ましく、32以上39以下であることが一層好ましい前記<1>ないし<12>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<14>
前記外層シート及び/又は前記内層シートにおいて、濡れ性の高い面側の濡れ指数と、濡れ性の低い面側の濡れ指数との差は、2以上であることが好ましく、3以上であることが更に好ましく、4以上であることが一層好ましく、また、11以下であることが好ましく、10以下であることが更に好ましく、9以下であることが一層好ましく、前記の差は、2以上11以下であることが好ましく、3以上10以下であることが更に好ましく、4以上9以下であることが一層好ましい前記<1>ないし<13>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<15>
前記腹側部又は前記背側部において、着用者の肌の最も近くに位置する肌最近接シートの非肌対向面が、該非肌対向面と対向する面との接合部及び非接合部を有するとともに、該肌最近接シートの地色と異なる着色部及び非着色部を有し、
前記非接合部が、前記肌最近接シートにおける縦方向の端縁を含む端部域に位置しており、且つ前記非着色部を含んでいる前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<16>
前記接合部の平面視における全域が前記着色部となっており、
前記非接合部の平面視における全域が前記非着色部となっている前記<15>に記載の吸収性物品。
<17>
前記着色部は、前記肌最近接シートの縦方向Xにおける端部域に沿って、肌最近接シートの全長にわたって存在している前記<15>又は<16>に記載の吸収性物品。
<18>
前記腹側部及び前記背側部において、前記外層シートは、前記内層シートの縦方向端縁から縦方向外方に延出し且つ該内層シートの肌対向面に向けて折り返されている、折り返し部を有し、
前記肌最近接シートが該折り返し部からなり、
前記折り返し部の縦方向の全長に占める、前記非接合部の縦方向の長さの割合は、好ましくは10%以上、更に好ましくは20%以上であり、好ましくは50%以下、更に好ましくは40%以下である、前記<15>ないし<17>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<19>
前記腹側部及び前記背側部において、前記外層シートは、前記内層シートの縦方向端縁から縦方向外方に延出し且つ該内層シートの肌対向面に向けて折り返されている、折り返し部を有し、
前記肌最近接シートが該折り返し部からなり、
前記折り返し部の縦方向の全長に占める、前記非着色部の縦方向の長さの割合は、好ましくは1.5%以上、更に好ましくは10%以上であり、好ましくは60%以下、更に好ましくは50%以下である、前記<15>ないし<18>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<20>
前記腹側部及び前記背側部において、前記外層シートは、前記内層シートの縦方向端縁から縦方向外方に延出し且つ該内層シートの肌対向面に向けて折り返されている、折り返し部を有し、
前記肌最近接シートが該折り返し部からなり、
前記非接合部の縦方向の全長に占める、前記非着色部の縦方向の長さの割合は、好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上であり、好ましくは100%以下、更に好ましくは90%以下である、前記<15>ないし<19>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<21>
前記腹側部及び前記背側部において、前記外層シートは、前記内層シートの縦方向端縁から縦方向外方に延出し且つ該内層シートの肌対向面に向けて折り返されている、折り返し部を有し、
前記肌最近接シートが該折り返し部からなり、
前記腹側部の縦方向の全長に占める、前記折り返し部の縦方向の全長の割合は、好ましくは8%以上、更に好ましくは10%以上であり、好ましくは35%以下、更に好ましくは30%以下である、前記<15>ないし<20>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<22>
前記腹側部及び前記背側部において、前記外層シートは、前記内層シートの縦方向端縁から縦方向外方に延出し且つ該内層シートの肌対向面に向けて折り返されている、折り返し部を有し、
前記肌最近接シートが該折り返し部からなり、
前記折り返し部の前記非着色部の縦方向の長さ、即ち幅は、好ましくは2mm以上、更に好ましくは5mm以上であり、好ましくは20mm以下、更に好ましくは15mm以下である、前記<15>ないし<21>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<23>
前記吸収性物品は、前記吸収体を具備する吸収性本体と、該吸収性本体よりも着用者の身体から遠い側に配され、前記主体部を構成する前記外装体とを備え、前記腹側部及び前記背側部それぞれにおける該外装体の縦方向に沿う両側縁部どうしが接合されて一対のサイドシール部、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部が形成されているパンツ型吸収性物品である、前記<1>ないし<22>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<24>
前記外層シート及び前記内層シートは不織布から構成されている、前記<1>ないし<23>のいずれか1に記載の吸収性物品。
1A パンツ型使い捨ておむつ(吸収性物品)
1B 展開型使い捨ておむつ(吸収性物品)
A 腹側部
B 股下部
C 背側部
D ウエスト域
AE,CE ウエスト端縁
F 前身頃
R 後身頃
2 吸収性本体
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収体
3 外装体(おむつの外形を形成する主体部)
31 外層シート
31a 外層シートの肌対向面
31b 外層シートの非肌対向面
310 折り返し部(肌最近接シート)
310a 折り返し部の肌対向面
310b 折り返し部の非肌対向面
310E 折り返し部の端縁
311 接合部
312 非接合部
32 内層シート
32a 内層シートの肌対向面
32b 内層シートの非肌対向面
33 レッグ弾性部材
34 胴周り弾性部材
35 接着剤
40 着色部
41 非着色部
5 本体端部固定シート(肌最近接シート)
5a 本体端部固定シートの肌対向面
5b 本体端部固定シートの非肌対向面
11 表面シート
12 裏面シート
120 外層シート
121 内層シート
13 吸収体
19 肌最近接シート
191 接合部
192 非接合部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (6)

  1. 着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、股下部並びに該股下部の前後から縦方向に延出する腹側部及び背側部に区分されており、該腹側部から該背側部にわたる吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に配された外装体とを具備する吸収性物品であって、
    前記外装体は、非肌対向面を形成する外層シートと、該外層シートの肌対向面に対向配置された内層シートとの積層体を含んで構成されており、
    前記外層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記外層シートの濡れ性が、該外層シートの全域にわたって、肌対向面よりも非肌対向面の方が高くなっているか、又は、前記内層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記内層シートの濡れ性が、該内層シートの全域にわたって、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている吸収性物品。
  2. 前記腹側部又は前記背側部において、着用者の肌の最も近くに位置する肌最近接シートが、前記外装体の肌対向面を横方向に延びるように配されており、
    前記最近接シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記肌最近接シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートは、濡れ性が低い方の面が、地色と異なる色に着色されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートは、その周縁を含む周縁域が非着色状態になっており、該周縁域よりも内方の領域が着色されている請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記外装体は、前記外層シート及び内層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、
    前記外層シートの濡れ性が、肌対向面よりも非肌対向面の方が高くなっており、且つ、前記内層シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている請求項1ないしのいずれか一項に記載の吸収性物品。
  6. 着用者の前後方向に対応する縦方向及びこれに直交する横方向を有するとともに、股下部並びに該股下部の前後から縦方向に延出する腹側部及び背側部に区分されており、該腹側部から該背側部にわたる吸収体と、該吸収体の非肌対向面側に配された外装体とを具備する吸収性物品であって、
    前記外装体は、非肌対向面を形成する外層シートと、該外層シートの肌対向面に対向配置された内層シートとの積層体を含んで構成されており、
    前記外層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記外層シートの濡れ性が、肌対向面よりも非肌対向面の方が高くなっているか、又は、前記内層シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記内層シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっており、
    前記腹側部又は前記背側部において、着用者の肌の最も近くに位置する肌最近接シートが、前記外装体の肌対向面を横方向に延びるように配されており、
    前記最近接シートが肌対向面と非肌対向面とで表面の濡れ性が異なるシートであって、前記肌最近接シートの濡れ性が、非肌対向面よりも肌対向面の方が高くなっている、吸収性物品。
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