JP6695252B2 - 電力系統安定化装置および方法 - Google Patents

電力系統安定化装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力系統の安定化装置および方法に関する。
電力系統の安定化装置に関する背景技術として、特開2011−166888号公報(特許文献1)が知られている。特許文献1には、「電力系統に配設された送電線の事故位置を検出する検出器と、送電線に接続される複数の変電所等の母線の夫々に配置され、母線の夫々に供給される無効電力を制御する調相器と、検出器が送電線の事故位置を
検出した場合、前記母線を含む前記電力系統の電圧安定性を維持できるよう、送電線に電力を供給する複数の発電機及び調相器のうち少なくとも何れか一つの機器の遮断または投入を制御する制御装置と、を備えることを特徴とする電圧安定化装置」と記載されている。
将来、電力系統に再生可能エネルギー(太陽光発電や風力発電)が大量に導入されると、不確実で急峻な潮流変動が発生する。この課題に対し、特許文献1では、周期的なオンライン計測情報から故障発生時の安定化対策を立案する電力系統安定化装置を提案している。
特開2011−166888号公報
しかしながら特許文献1では、オンライン計算において、全ての想定故障ケース対して全制御対象の組み合わせについて系統安定性を計算し、制御対象を決定するため、計算時間が長くなり、計算周期内に全ての想定故障ケースに対して制御対象を決定することができなくなるという課題がある。
このことから本発明においては、オンライン計算時間を短縮することが可能な電力系統安定化装置および電力系統安定化方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する為に本発明は、電力系統を安定化するための電力系統安定化装置において、系統モデルデータと系統構成パターンデータを用いて想定故障シナリオを作成する想定故障シナリオ作成部と、前記想定故障シナリオの作成結果データと前記系統モデルデータと状態変数データと潮流状態作成条件データと前記系統構成パターンデータを用いて電力系統の潮流状態を作成する潮流状態作成部と、前記潮流状態の作成結果データと前記系統モデルデータと前記系統構成パターンデータを用いて電力系統の系統安定性を計算する系統安定性計算部と、前記系統安定性の計算結果データと制御対象候補計算条件データを用いて電力系統の安定化制御対象候補を計算する制御対象候補計算部と、前記制御対象候補の計算結果データと、前記想定故障シナリオ作成部の作成結果データと、特徴状態変数データとを用いて制御テーブルを計算する制御テーブル計算部と、前記制御テーブルの計算結果データと系統安定性計算要否判定閾値データを用いて電力系統の安定性計算の必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出する系統安定性計算要否状態範囲抽出部と、前記状態範囲の抽出結果データと前記状態変数データを用いて電力系統の安定性計算の要否を判定する系統安定性計算要否判定部と、を備える。
本発明によれば、オンライン計算時間を短縮することができる。
実施例1に係る電力系統安定化装置10の全体構成例を示す図。 図1の電力系統安定化装置を電力系統に適用した場合の電力系統安定化システムの全体構成例を示す図。 電力系統安定化装置のプログラムデータの内容を示す構成例を示す図。 特徴状態変数データベースDB22に記憶された特徴状態変数データD22の例を示す図。 状態変数データベースDB24に記憶された状態変数データD24の例を示す図。 系統構成パターンデータベースDB25に記憶された系統構成データD25の例を示す図。 想定故障シナリオ作成結果データベースDB41に記憶された想定故障シナリオ作成結果データD41の例を示す図。 潮流状態作成結果データベースDB42に記憶された潮流状態作成結果データD42の例を示す図。 制御テーブル作成結果データベースDB44に記憶された制御テーブル作成結果データD44の例を示す図。 系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベースDB45に記憶された系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45の例を示す図。 電力系統安定化装置のオフライン計算処理内容の一例を示すフローチャート。 電力系統安定化装置のオンライン計算処理内容の一例を示すフローチャート。 図11の処理ステップS400の詳細フローチャート。 図11の処理ステップS1000の詳細フローチャート。 実施例1に係る図12の処理ステップS1200の詳細フローチャート。 実施例1に係る電力系統安定化装置の画面表示例を示す図。 潮流状態作成条件データベースD26に記憶された潮流状態作成条件データD26の例を示す図。 制御対象候補計算条件データベースDB27に記憶された制御対象候補計算条件データD27の例を示す図。 実施例2に係る電力系統安定化装置1000の全体構成例を示す図。 図19の電力系統安定化装置を電力系統に適用した場合の電力系統安定化システムの全体構成例を示す図。 状態変数変動量データベースDB28に記憶された状態変数変動量データD28の例を示す図。 実施例2に係る図11の処理ステップS1200の詳細フローチャート。 実施例2に係る電力系統安定化装置の画面表示例を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
図1は、実施例1に係る電力系統安定化装置10の全体構成を示す図である。なお図1は電力系統安定化装置10いついて、その機能構成の観点から表記したものである。
電力系統安定化装置10は、電力系統安定化計算入力データベースDB20と、電力系統安定化計算部30と、電力系統安定化計算結果データベースDB40と、表示部15により構成されている。
電力系統安定化計算入力データベースDB20は、複数のデータベースDB21からDB27により構成されている。
このうち特徴状態変数データベースDB22は、図4に例示される特徴状態変数データD22を記憶している。状態変数データベースDB24は、図5に例示される状態変数データD24を記憶している。系統構成パターンデータベースDB25は、図6に例示される系統構成パターンデータD25を記憶している。潮流状態作成条件データベースDB26は、図17に例示される潮流状態作成条件データD26を記憶している。制御対象候補計算条件データベースDB27は、図18に例示される制御対象候補計算条件データD27を記憶している。これらの記憶内容の詳細事例については後述する。
電力系統安定化計算部30は、想定故障発生時の電力系統の安定化計算を行う機能であり、この一連の処理内容が図11と図12のフローチャートに示されている。また電力系統安定化計算部における処理の機能は、以下の処理機能部31から301である。
このうち、想定故障シナリオ作成部31は、想定故障シナリオを作成する機能である。潮流状態作成部32は、潮流状態を作成する機能であり、この一連の処理内容が図13のフローチャートに示されている。系統安定性計算部33は、電力系統の安定性を計算する機能である。制御対象候補計算部301は、電力系統の安定化制御対象候補を計算する機能である。制御テーブル計算部34は、制御テーブルを作成する機能である。系統安定性計算要否状態範囲抽出部35は、電力系統のオンライン安定性計算が必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出する機能であり、この一連の処理内容が図14のフローチャートに示されている。系統安定性計算要否判定部36は、電力系統のオンライン安定性計算の要否を判定する機能であり、この一連の処理内容が図15のフローチャートに示されている。制御対象決定部37は、制御対象を決定する機能である。制御指令部38は、制御指令する機能である。
電力系統安定化計算結果データベースDB40は、複数のデータベースDB41からDB401により構成されている。これらの複数のデータベースDB41からDB401は、要するに処理機能部31から301における処理結果をそれぞれ蓄積記憶したものである。
このうち想定故障シナリオ作成結果データベースDB41は、想定気象シナリオ作成部31において作成した想定故障シナリオ作成結果データD41を記憶している。潮流状態作成結果データベースDB42は、潮流状態作成部32において作成した潮流状態作成結果データD42を記憶している。系統安定性計算結果データベースDB43は、系統安定性計算部33において作成した系統安定性計算結果データD43を記憶している。制御対象候補計算結果データベースDB401は、制御対象候補計算部301において計算した制御対象候補結果データD401を記憶している。制御テーブル作成結果データベースDB44は、制御テーブル計算部34において作成した制御テーブル計算結果データD44を記憶している。系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベースDB45は、系統安定性計算要否状態範囲抽出部35において作成した系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45を記憶している。系統安定性計算要否判定結果データベースDB46は、系統安定性計算要否判定部36において作成した系統安定性計算要否判定結果データD46を記憶している。制御対象決定結果データベースDB47は、制御対象決定部37において作成した制御対象決定結果データD47を記憶している。なお電力系統安定化計算結果データベースDB40に記憶されるこれらのデータは、計算結果としてのデータばかりでなはなく、中間処理時点における結果のデータも含めて記憶されており、適宜の場面において流用が可能とされている。
表示部15には、電力系統安定化装置10において取り扱う各種のデータが、適宜見やすい形式に加工されて表示される。また表示部15の機能には、マウスやキーボードなどの入力手段を含み、適宜入力結果が表示画面に反映されている。
以上で述べたように、電力系統安定化装置10の入力データは、電力系統安定化計算入力データベースDB20に保管、記憶されており、これらは系統モデルデータD21、特徴状態変数データD22、系統安定性計算要否判定閾値データD23、状態変数データD24、系統構成パターンデータD25、潮流状態作成条件データD26、制御対象候補計算条件データD27などである。
電力系統安定化装置10の想定故障シナリオ作成部31では、系統モデルデータD21と、系統構成パターンデータD25を用いて、想定故障シナリオを作成し、想定故障シナリオ作成結果データD41を出力する。
また、電力系統安定化装置10の潮流状態作成部32では、想定故障シナリオ作成結果データD41と、系統モデルデータD21と、状態変数データD24と、系統構成パターンデータD25と、潮流状態作成条件データD26を用いて、潮流状態を作成し、潮流状態作成結果データD42を出力する。
また、電力系統安定化装置10の系統安定性計算部33では、潮流状態作成結果データD42と、系統モデルデータD21と、系統構成パターンデータD25を用いて、電力系統の安定性を計算し、系統安定性結果データD43を出力する。
また、電力系統安定化装置10の制御対象候補計算部301では、系統安定性計算結果データD43と、制御対象候補計算条件データD27を用いて、電力系統の安定化制御対象候補を計算し、制御対象候補計算結果データD401を出力する。
また、電力系統安定化装置10の制御テーブル計算部34では、想定故障シナリオ作成結果データD41と、潮流状態作成結果データD42と、制御対象候補計算結果データD401を用いて、制御テーブルを計算し、制御テーブル計算結果データD44を出力する。
また、電力系統安定化装置10の系統安定性計算要否状態範囲抽出部35では、制御テーブル計算結果データD44と、系統安定性計算要否判定閾値データD23を用いて、電力系統のオンライン安定性計算が必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出し、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45を出力する。
また、電力系統安定化装置10の系統安定性計算要否判定部36は、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45と、状態変数データD24を用いて、電力系統のオンライン安定性計算の要否を判定し、系統安定性計算要否判定結果データD46を出力する。
また、電力系統安定化装置10の制御対象決定部37は、系統安定性計算要否判定結果データD46を用いて、制御対象を決定し、制御対象決定結果データD47を出力する。
また、電力系統安定化装置10の制御指令部38は、制御対象決定結果データD47を用いて、制御指令する。
また、電力系統安定化装置10の表示部15では、電力系統安定化計算結果データD40などを用いて各計算結果の情報を表示する。
図2は、図1の電力系統安定化装置を電力系統に適用した場合の電力系統安定化システムの全体の構成例を示す図である。なお図2における電力系統安定化装置10の構成はハード的な構成の観点で記載している。
図2において、電力系統安定化装置10が適用される電力系統100は、狭義には送電系統100Aを意味しており、広義には発電系統も含む概念である。図示において電力系統100は、発電機110(110A、110B)、母線120(ノード:120A、120B、120C、120D)、変圧器130(130A、130B)、送電線140(ブランチ:140A、140B、140C、140D)などで構成された事例を表記しているが、これ以外にも負荷やその他制御可能な装置(バッテリー、充放電可能な二次電池、EVの蓄電池、フライホイール等)のいずれか又は複数の設備を含んで構成されている。
電力系統を構成する上記の設備や機器は、電力系統の安定性確保の観点から監視、制御されており、例えば監視制御装置200からの制御信号により適宜の制御、保護が実行されている。他方、係る監視制御のために電力系統各所に設置された各種の計測装置150から、各所の電流、電圧、その他状態信号などの計測信号D13が直接、あるいは通信ネットワーク300を介して間接的に監視制御装置200に取り込まれている。また、電力系統安定化装置10にも同様にして、各種の計測装置150から計測信号が取り込まれている。なおここで、発電機110としては、火力発電機や水力発電機や原子力発電機などの大型電源のほかに、太陽光発電や風力発電といった分散型電源を含んでいる。
ここで、計測装置150とは、ノード電圧V、ブランチ電流I、力率Φ、有効電力P、無効電力Q、のいずれか一つまたは複数を計測する装置(計器用変圧器(VT:Voltage Transformer、PT:Potential Transformer)や計器用変流器(CT:Current Transformer))などであり、データ計測箇所識別IDや計測装置の内臓タイムスタンプを含んでデータを送信する機能(テレメータ(TM:Telemeter)などである)を備える。なお、GPSを利用した絶対時刻付きの電力情報(電圧のフェーザ情報)を計測する装置や、位相計測装置(PMU:Phasor Measurement Units)や、他の計測機器であってもよい。また計測装置150は、狭義の電力系統100A内にあるように記述しているが、発電機110と変圧器130と計測装置150と負荷に接続する母線や線路などに設置されてもよい。
また計測信号D24は、計測装置150にて計測された前記の各データ(状態変数データ)であり、通信ネットワーク300を介して系統データベースDB24に受信する。ただし、計測装置150から直接系統データを受信する代わりに、監視制御装置200に一端集約されてから、通信ネットワーク300を介して状態変数データベースDB24に受信してもよいし、計測装置150と監視制御装置200の両方から通信ネットワーク300を介して状態変数データベースDB24に受信してもよい。なお、状態変数データD24は、データを識別するための固有番号と、タイムスタンプとを含んでもよい。また、状態変数データD24は、計測されたデータであるように書いたが、あらかじめ系統データベースに保有していても良い。
図2に示した電力系統安定化装置10のハード構成について説明する。電力系統安定化装置10は、表示部15、キーボードやマウス等の入力部13、通信部14、コンピュータや計算機サーバ(CPU:Central Processing Unit)11、メモリ12、電力系統安定化計算入力データベースDB20(系統モデルデータベースDB21、特徴状態変数データベースDB22、系統安定性計算要否判定閾値データベースDB23、状態変数データベースDB24、系統構成パターンデータベースDB25、潮流状態作成条件データベースDB26、制御対象候補計算条件データベースDB27)、電力系統安定化計算結果データベースDB40(想定故障シナリオ作成結果データベースDB41、潮流状態作成結果データベースDB42、系統安定性計算結果データベースDB43、制御テーブル計算結果データベースDB44、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベースDB45、系統安定性計算要否判定結果データベースDB46、制御対象決定結果データベースDB47、制御対象候補計算結果データベースDB401)、プログラムデータベースDB50が、バス線60に接続されている。
このうち表示部15は、例えば、ディスプレイ装置として構成される。また表示部15は、例えば、ディスプレイ装置に代えて、またはディスプレイ装置と共に、プリンタ装置または音声出力装置等を用いる構成でもよい。
入力部13は、例えば、キーボードスイッチ、マウス等のポインティング装置、タッチパネル、音声指示装置等の少なくともいずれか一つを備えて構成できる。
通信部14は、通信ネットワーク300に接続するための回路及び通信プロトコルを備えている。
CPU11は、プログラムデータベースDB50から、所定のコンピュータプログラムを読み込んで実行する。CPU11は、一つまたは複数の半導体チップとして構成してもよいし、または、計算サーバのようなコンピュータ装置として構成してもよい。
メモリ12は、例えば、RAM(Random Access Memory)として構成され、プログラムデータベース50から読み出されたコンピュータプログラムを記憶したり、各処理に必要な計算結果データ及び画像データ等を記憶したりする。メモリ12に格納された画面データは、表示部15に送られて表示される。表示される画面の例は後述する。
ここで、図3を参照して、プログラムデータベースDB50の記憶内容を説明する。図3は、電力系統安定化装置10のプログラムデータの内容を示す構成例を示す図である。プログラムデータベースDB50には、例えば、想定故障シナリオ作成プログラムP51と、潮流状態作成プログラムP52と、系統安定性計算プログラムP53と、制御対象候補計算プログラムP501と、制御テーブル計算プログラムP54と、系統安定性計算要否状態範囲抽出プログラムP55と、状態推定プログラムP56と、系統安定性計算要否判定プログラムP57と、制御対象決定プログラムP58と、制御指令プログラムP59と、表示プログラムP502が格納されている。
図2に戻り、CPU11は、プログラムデータベースDB50からメモリ12に読み出された演算プログラム(想定故障シナリオ作成プログラムP51、潮流状態作成プログラムP52、系統安定性計算プログラムP53、制御対象候補計算プログラムP501、制御テーブル計算プログラムP54、系統安定性計算要否状態範囲抽出プログラムP55、状態推定プログラムP56、系統安定性計算要否判定プログラムP57、制御対象決定プログラムP58、制御指令プログラムP59、表示プログラムP502)を実行して、想定故障シナリオの作成、潮流状態の作成、電力系統の安定性計算、電力系統の安定化制御対象候補計算、制御テーブル作成、電力系統のオンライン安定性計算の必要な状態範囲と不要な状態範囲の抽出、電力系統のオンライン安定性計算の要否判定、制御対象の決定、制御指令、表示すべき画像データの指示、各種データベース内のデータの検索等を行う。
メモリ12は表示用の画像データ、系統安定性計算要否判定結果データ、制御対象決定結果データ等の計算一時データ及び計算結果データを一旦格納するメモリであり、CPU11によって必要な画像データを生成して表示部15(例えば表示ディスプレイ画面)に表示する。なお、電力系統安定化装置10の表示部15は、各制御プログラムやデータベースの書き換えを行うためだけの簡単な画面だけであってもよい。
電力系統安定化装置10には、大きく分けて16個のデータベースDBが格納されている。以下では、プログラムデータベースDB50を除く、電力系統安定化計算入力データベースDB20(系統モデルデータベースDB21、特徴状態変数データベースDB22、系統安定性計算要否判定閾値データベースDB23、状態変数データベースDB24、系統構成パターンデータベースDB25、潮流状態作成条件データベースDB26、制御対象候補計算条件データベースDB27)と、電力系統安定化計算結果データベースDB40(想定故障シナリオ作成結果データベースDB41、潮流状態作成結果データベースDB42、系統安定性計算結果データベースDB43、制御対象候補計算結果データベースDB401、制御テーブル計算結果データベースDB44、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベースDB45、系統安定性計算要否判定結果データベースDB46、制御対象決定結果データベースDB47)について説明する。
まず系統モデルデータベースDB21には、系統モデルデータD21が、系統構成、線路インピーダンス(R+jX)、対地静電容量(アドミタンス:Y)、系統構成と状態推定に必要なデータ(バットデータの閾値など)、発電機データ、その他の潮流計算・状態推定・時系列変化計算に必要なデータとして記憶されている。なお、手動で入力する際には、入力部13によって手動で入力し記憶する。なお、入力の際はCPU11によって必要な画像データを生成して表示部15に表示する。入力の際は、補完機能を利用して、大量のデータを設定できるように半手動にしてもよい。
特徴状態変数データベースDB22には、特徴状態変数データD22が図4に示すように、想定故障シナリオにおける故障箇所(D221)、故障様相(D222)、状態変数の電力系統における箇所(D223)、種類(D224)などのデータとして記憶されている。故障様相(D222)としては、3φ6LG(ABCA’B’C’)などであり、これは三相六線地絡事故でA相とB相とC相とA’相とB’相とC’相が地絡したことを表している。各想定故障シナリオに対する特徴状態変数の箇所および種類は、例えば、あらかじめ電力系統の安定性や安定化制御対象および量との相関が大きいものを抽出しておく。特徴状態変数の数が多くなるほどオンライン安定化計算の精度が向上するが、潮流状態作成部32における計算量が多くなるため、各想定故障シナリオに対する電力系統の安定性の程度に応じて特徴状態変数の数を変更できるようにするのがよい。
系統安定性計算要否判定閾値データベースDB23には、系統安定性計算要否判定閾値データD23が、数値などのデータとして記憶されている。値が大きくなるほど電力系統の安定性計算が必要な範囲が増加するので、オンライン安定化計算の精度が向上するが、制御対象決定部37におけるオンライン計算量が大きくなるため、電力系統安定化計算の所望の精度に応じて値を変更できるようにするのがよい。
状態変数データベースDB24には、状態変数データD24が図5に示すように、状態変数の電力系統における箇所(D241)、種類(D242)、値(D243)などのデータとして記憶されている。状態変数の種類(D242)としては、有効電力P、無効電力Q、電圧V、電圧位相角δ、電流I、力率Φなどである。時刻スタンプ付きデータやPMUデータでもよい。例えば、電力系統100に接続するノード120Bや120Cにおける電圧および電圧位相角と、電力系統100に接続するノード120Bや120Cに接続するブランチ140Bや140Cの線路潮流(P+jQ)と、電力系統100に接続するノード120Bや120Cに接続する変圧器130Aや130Bの線路潮流(P+jQ)と、変圧器130Aや130Bに接続するノード120Aや120Dの電圧Vおよび電圧位相角δと、ノード120Aや120Dに接続する発電機110Aや110Bの有効電力Pや無効電力Qや力率Φと、計測装置150や監視制御装置200などから通信ネットワークを介して計測する電力系統100に接続するその他のノードやブランチや発電機や負荷や制御装置などの有効電力Pや無効電力Qや力率Φや電圧Vおよび電圧位相角δなどが記憶されている。なお、電圧位相角δは、PMUやGPSを利用した他の計測機器を利用して計測したものでもよい。なお、計測装置は、VTやPTなどである。VTやPTなどで計測した電流Iと電圧Vと力率Φから線路潮流(P+jQ)を計算することができる。また、状態推定計算プログラムP56の計算結果である、もっともらしい系統の各ノード、ブランチ、発電機、負荷、制御機器の有効電力P、無効電力Q、電圧V、電圧位相角δ、電流I、力率Φ、を推定計算した結果も、系統計測データとして保存しておく。
系統構成パターンデータベースDB25には、系統構成パターンデータD25が図6に示すように、電力系統における箇所(D251)、状態(D252)などのデータとして記憶されている。箇所(D251)は対象とする電力系統の送電線などであり、状態は送電線の入切などである。系統構成パターンの数は、多くなるほど潮流状態作成部32および系統安定性計算部33における計算量が多くなるため、例えば、あらかじめ運用実績データ等を基に頻度の高い系統構成パターンを抽出しておく。また、あらかじめ電力系統の安定性への影響が近い系統構成を分類しておき、各分類の代表の系統構成パターンを抽出しておいても良い。
潮流状態作成条件データベースDB26には、潮流状態作成条件データD26が図17に示すように、数値の変更対象(D261)、変更対象の種類(D262)、数値の最大値(D263)、数値の最小値(D264)、数値の変更刻み(D265)などのデータとして記憶されている。変更対象の種類ごとに最大値と最小値を設定することで、作成する潮流状態の数を制限できる。これにより、潮流状態作成部32における計算量を低減できる。値の変更刻みは、小さくなるほど電力系統安定化計算の精度が向上するが、潮流状態作成部32における演算量が多くなるため、所望の電力系統安定化制御精度に応じて変更刻みの大きさを変更できるようにするのがよい。
制御対象候補計算条件データベースDB27には、制御対象候補計算条件データD27が図18に示すように、安定性の種類(D271)、指標(D272)、閾値(D273)などのデータとして記憶されている。安定性の種類は過渡安定性(過渡安定度とも言う)、電圧安定性、過負荷、定態安定度などであり、指標は発電機の内部操作角、安定余裕、線路潮流、電力系統の特性行列の固有値などであるが、その他の指標を用いても良い。
図1の電力系統安定化計算結果データベースDB40において、想定故障シナリオ作成結果データベースDB41には、系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて、想定故障シナリオ作成プログラムP51によって作成された想定故障シナリオ作成結果データD41が保存される。図7は、想定故障シナリオの作成結果の例を示しており、故障箇所(D411)と故障様相(D412)などのデータが記憶されている。想定故障シナリオの作成方法は後述する。
潮流状態作成結果データベースDB42には、想定故障シナリオ作成結果データD41と系統モデルデータD21と状態変数データD24と系統構成パターンデータD25を用いて、潮流状態作成プログラムP52によって作成された潮流状態作成結果データD42が保存される。図8は、潮流状態作成結果の例を示しており、対象(D421)と種類(D422)と値(D423)などのデータが記憶されている。対象は、電力系統に存在する発電機と負荷、種類については、発電機は有効電力Pと電圧V、負荷は有効電力Pと無効電力Qなどである。潮流状態の作成方法は後述する。
系統安定性計算結果データベースDB43には、潮流状態作成結果データD42と系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて、系統安定性計算プログラムP53によって計算された系統安定性計算結果データD43が保存される。系統安定性の計算方法は後述する。
制御対象候補計算結果データベースDB401には、系統安定性計算結果データD43と制御対象候補計算条件データD27を用いて、制御対象候補計算プログラムP501によって計算された制御対象候補計算結果データD401が保存される。制御対象候補の計算方法は後述する。
制御テーブル計算結果データベースDB44には、想定故障シナリオ作成結果データD41と潮流状態作成結果データD42と制御対象候補計算結果データD401を用いて、制御テーブル計算プログラムP54によって計算された制御テーブル計算結果データD44が保存される。図9は、制御テーブル作成結果の例を示しており、各想定故障シナリオ(D441)、各特徴状態変数の値(D441、D442)、そのときの制御対象候補(D444)などのデータが記憶されている。特徴状態変数の数は、図9では例として二つの場合を示しているが、想定故障シナリオごとに特徴状態変数データD22に記憶されている対応する特徴状態変数の数だけ存在する。制御テーブルの計算方法は後述する。
系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベースDB45には、制御テーブル計算結果データD44と系統安定性計算要否判定閾値データD23を用いて、系統安定性計算要否状態範囲抽出プログラムP55によって抽出された系統安定性計算要否判定結果データD46が保存される。図10は、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果の例を示しており、各想定故障シナリオ(D451)、各状態変数の範囲(D452、D453)、その範囲のときの制御対象候補(D454)、系統安定性計算の要否判定結果(D455)などのデータが記憶されている。系統安定性計算要否状態範囲の抽出方法は後述する。
系統安定性計算要否判定結果データベースD46には、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD46と状態変数データD24を用いて、系統安定性計算要否判定プログラムP57によって判定された系統安定性計算要否判定結果データD46が保存される。系統安定性計算要否の判定方法は後述する。
制御対象決定結果データベースD47には、系統安定性計算要否判定結果データD46を用いて、制御対象決定プログラムによって決定された制御対象決定結果データD47が保存される。制御対象の決定方法は後述する。
次に電力系統安定化装置10の演算処理内容の一例について図11と図12を用いて説明する。図11と図12は、電力系統安定化装置10の処理の全体を示すフローチャートの例であり、図11はオフライン処理、図12はオンライン処理である。
まず、図11を用いてオフライン処理の流れを説明する。処理ステップS100では、系統モデルデータD21と状態変数データD24を用いて、想定故障シナリオを作成し、想定故障シナリオ作成結果データベースD41に格納する。
処理ステップS200では、想定故障シナリオ作成結果データD41と系統モデルデータD21と状態変数データD24と系統構成パターンデータD25と潮流状態作成条件データD26を用いて、潮流状態を作成し、作成結果を潮流状態作成結果データベースDB42に格納する。
ここで、図13を用いて図11の処理ステップS200による潮流状態作成の流れをさらに詳細に説明する。図13は、図1の潮流状態作成部32の処理を説明するフローチャートの例である。
処理ステップS201では、潮流状態作成条件データD26に記憶されている発電機の組合せを選択する。
処理ステップS202では、潮流状態作成条件データD26に記憶されている負荷の組合せを選択する。
処理ステップS203では、処理ステップS201で選択した発電機の組合せにおける各発電機の有効出力および端子電圧を設定する。
処理ステップS204では、処理ステップS202で選択した負荷の組合せにおける各負荷の有効負荷値および無効負荷値を設定する。
処理ステップS205では、処理ステップS203と処理ステップS204で設定した各発電機出力および各負荷値に基づいて潮流計算する。潮流計算の方法は、例えば、横山明彦、太田宏次、「電力系統安定化システム工学」、電気学会、2014、pp.45−48、に記載の計算方法などに即して行う。
処理ステップS206では、処理ステップS205の潮流計算が収束したか否かを判定する。潮流計算が収束した場合には、処理ステップS207へ進み、潮流計算が収束しない場合には、処理ステップS208へ進む。
処理ステップS207では、処理ステップS205の潮流計算の結果を潮流状態作成結果データベースDB42に保存する。
処理ステップS208では、処理ステップS202で選択した負荷組合せに対し、選択した負荷の全ての有効負荷値と無効負荷値が潮流状態作成条件データD26に記憶されている最大値または最小値になっているか否か判定する。最大値または最小値になっている場合には、処理ステップS209へ進む。最大値または最小値になっていない場合には、処理ステップS204へ戻る。
処理ステップS209では、処理ステップS201で選択した発電機組合せに対し、選択した発電機の全ての出力と端子電圧が潮流状態作成条件データD26に記憶されている最大値または最小値になっているか否か判定する。最大値または最小値になっている場合には、処理ステップS210へ進む。最大値または最小値になっていない場合には、処理ステップS203へ戻る。
処理ステップS210では、全ての負荷の組合せを選択済みか否か判定する。選択済みの場合には、処理ステップS211へ進む。選択済みでない場合には、処理ステップS201へ戻る。
処理ステップS211では、全ての発電機の組合せを選択済みか否か判定する。選択済みの場合には、処理ステップS200を終了する。選択済みでない場合には、処理ステップS201に戻る。
以上により、運用で想定される様々な潮流状態データを効率的に作成することができる。
図11に戻り、処理ステップS500では、潮流状態作成結果データD42と系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて、電力系統の安定性を計算し、計算結果を系統安定性計算結果データDB43に保存する。安定性は、例えば、横山明彦、太田宏次、「電力系統安定化システム工学」、電気学会、2014、pp.54−57、に記載の計算方法などに即して行った数値シミュレーション結果を基に計算する。安定性には、例えば、過渡安定性、電圧安定性などがある。過渡安定性の計算指標は、例えば、同期発電機の内部操作角などであり、基準発電機の内部操作角との偏差が閾値を超過した場合に過渡不安定と判定する。電圧安定性の計算指標は、例えば、横山明彦、太田宏次、「電力系統安定化システム工学」、電気学会、2014、pp.42−45、に記載のP−V曲線の安定余裕などであり、安定余裕が閾値を超過した場合に電圧不安定と判定する。
これにより、種々の電力系統の安定性を判定できる。
処理ステップS600では、系統安定性計算結果データD43と制御対象候補計算条件データD27を用いて、電力系統の安定化制御対象候補を計算し、計算結果を制御対象候補計算結果データDB401に保存する。制御対象候補の計算方法は、例えば、過渡安定性に対しては、基準発電機との内部操作角の偏差が制御対象候補計算条件データD27に記載されている閾値を超過した同期発電機を制御対象候補として設定する。また、横山明彦、太田宏次、「電力系統安定化システム工学」、電気学会、2014、pp.189−191に記載のオンラインTSCシステム搭載の方法などに即して行っても良い。電圧安定性に対しては、安定余裕が制御対象候補計算条件データD27に記載されている閾値を超過するような同期発電機を制御対象候補として設定する。なお、前記計算方法は一例であり、その他の計算方法を使用しても良い。
これにより、種々の電力系統の安定性に対して制御対象を計算できる。
処理ステップS700では、処理ステップS200で作成した全潮流状態を選択済みか否か判定する。選択済みの場合には、処理ステップS800に進む。選択済みでない場合には、処理ステップS400に戻る。
処理ステップS800では、処理ステップS100で作成した全想定故障シナリオを選択済みか否か判定する。選択済みの場合には、処理ステップS900に進む。選択済みでない場合には、処理ステップS300に戻る。
処理ステップS900では、想定故障シナリオ作成結果データD41と潮流状態作成結果データD42と制御対象候補計算結果データD401を用いて、各想定故障シナリオに対する制御テーブルを計算し、計算結果を制御テーブル作成結果データベースDB44に保存する。
これにより、想定故障と潮流状態の組合せに対して制御対象候補が定まるため、オンライン処理時に計測した任意の状態変数データに対してオンライン系統安定性計算の要否を判定できる。
処理ステップS1000では、制御テーブル計算結果データD44と系統安定性計算要否判定閾値データD23を用いて、電力系統の安定性計算の必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出し、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベースDB45に保存する。
ここで、図14を用いて図11の処理ステップS1000による系統安定性計算要否状態範囲抽出の流れをさらに詳細に説明する。図14は、図1の系統安定性計算要否状態範囲抽出部35の処理を説明するフローチャートの例である。
処理ステップS1001では、特徴状態変数のうち一つを選択する。
処理ステップS1002では、処理ステップS1001で選択した特徴状態変数に対し、処理ステップS900で作成した制御テーブル中のプロット点を一つ増加させる。
処理ステップS1003では、処理ステップS1002の処理によって、制御テーブル中の制御対象が変化したか否か判定する。変化した場合には、処理ステップS1004に進む。変化しない場合には、処理ステップS1002に戻る。
処理ステップS1004では、系統安定性計算要フラグが存在するか否か判定する。存在する場合には、処理ステップS1005に進む。存在しない場合には、処理ステップS1007に進む。
処理ステップS1005では、現在のプロット点の制御テーブル中の値から系統安定性計算要否判定閾値を加えた値を系統安定性計算要上限値として設定する。
処理ステップS1006では、系統安定性計算要フラグを解除する。
処理ステップS1007では、現在のプロット点の制御テーブル中の値から系統安定性計算要否判定閾値を差し引いた値を系統安定性計算要下限値として設定する。
処理ステップS1008では、系統安定性計算要フラグを設定する。
処理ステップS1009では、選択した状態変数の制御テーブル中のプロット点を増加可能か否か判定する。増加可能な場合には、処理ステップS1002に戻る。増加可能でない場合には、処理ステップS1010に進む。
処理ステップS1010では、処理ステップS1007で設定した系統安定性計算要下限値から処理ステップS1005で設定した系統安定性計算要上限値までの範囲を系統安定性計算要範囲に設定する。
処理ステップS1011では、処理ステップS1010で設定した系統安定性計算要範囲以外の範囲を系統安定性計算不要範囲に設定する。
処理ステップS1012では、制御テーブル中にプロット点を増加可能な特徴状態変数が存在するか否か判定する。存在する場合、処理ステップS1013に進む。存在しない場合、処理ステップS1000を終了する。
処理ステップS1013では、選択した特徴状態変数以外のプロット点を増加可能な特徴状態変数のプロット点を一つ増加する。
これにより、オンライン処理時に計測した状態変数データから即座にオンライン系統安定性の計算要否を判定できる。
次に、図12を用いてオンライン処理の流れを説明する。処理ステップS1100では、状態変数データD24を用いて、もっともらしい電力系統の状態を推定し、状態変数データベースDB24に保存する。
処理ステップS1200では、系統安定性要否状態範囲抽出結果データD45と状態変数データD24を用いて、電力系統の安定性計算の要否を判定し、判定結果を系統安定性計算要否判定結果データベースDB46に保存する。
ここで、図15を用いて、図12の処理ステップS1200による系統安定性要否状態範囲抽出の流れをさらに詳細に説明する。図12は、図1の系統安定性計算要否判定部36の処理を説明するフローチャートの例である。
処理ステップS1201では、状態変数データD24のうち特徴状態変数の値が系統安定性計算要範囲に存在するか否かを判定する。存在する場合には、処理ステップS1202に進む。存在しない場合には、処理ステップS1203に進む。
処理ステップS1202では、系統安定性計算要フラグを設定する。
処理ステップS1203では、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45を用いて、系統安定性要否状態範囲抽出結果データD45中の特徴状態変数の値における制御対象候補を制御対象に設定する。
これにより、処理ステップS1200でオンライン系統安定性計算が不要と判定した場合、制御対象を即座に決定できる。
図12に戻り、処理ステップS1300では、系統安定性計算要フラグが存在するか否か判定する。存在する場合には、処理ステップS1700に進む。存在しない場合には、処理ステップS1600に進む。
処理ステップS1400では、電力系統の安定性を計算する。安定性の計算方法は、例えば、処理ステップS500と同様である。
処理ステップS1500では、系統安定性計算要フラグを解除する。
処理ステップS1600では、電力系統の安定化制御対象を決定する。制御対象の決定方法は、例えば、処理ステップS600と同様である。
処理ステップS1700では、処理ステップS1600または処理ステップS1203で設定した制御対象に制御指令する。
以上により、オンライン計算時間を短縮することができる。このようにして得られた各種計算結果や計算途中でメモリに蓄積されるデータは、監視制御装置200の画面に逐次表示されてもよい。これにより、運用者が電力系統安定化装置10の運用状況を容易に把握できる。
ここで、図16を参照して具体的な表示内容の例について説明する。図16は、実際に発生した故障シナリオ161と、故障シナリオに対する特徴状態変数163と、特徴状態変数の値166と、系統安定性計算要否判定結果162と、制御対象決定結果165と、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果169と、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果における表示対象の特徴状態変数164を表示したものである。系統安定性計算要否状態範囲抽出結果は図9では表形式になっているが、図16のようにグラフ表示にしてもよい。また、図16の表示には系統図167や凡例168も併せて表示されることにより、利用者が理解しやすい表示形式とされている。
図16のように、電力系統安定化計算結果を電力系統安定化装置10や通信ネットワーク300を介して監視制御装置200の画面に表示することで、電力系統100において、どの発電機を制御したかが一目でわかる効果がある。
また、特徴状態変数が複数存在する場合、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果における表示対象の特徴状態変数164を選択し、選択した特徴状態変数に対する系統安定性計算要否状態範囲抽出結果を確認することができる。
以上説明した実施例1の電力系統安定化装置では、系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて想定故障シナリオを作成し、想定故障シナリオ作成結果データD41と系統モデルデータD21と状態変数データD24と系統構成パターンデータD25と潮流状態作成条件データD26を用いて潮流状態を作成し、潮流状態作成結果データD42と系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて電力系統の安定性を計算し、系統安定性計算結果データD43と制御対象候補計算条件データD27を用いて電力系統の安定化制御対象候補を計算し、想定故障シナリオ作成結果データD41と潮流状態作成結果データD42と制御対象候補計算結果データD401を用いて制御テーブルを計算し、制御テーブル計算結果データD44と系統安定性計算要否判定閾値データD23を用いて電力系統のオンライン安定性計算が必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出し、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45と状態変数データD24を用いて電力系統のオンライン安定性計算の要否を判定し、系統安定性計算要否判定結果データD46を用いて制御対象を決定し、制御対象決定結果データD47を用いて制御指令し、指令結果と各計算結果の表示を行うものである。
また実施例1では、電力系統安定化装置10を電力系統に適用して電力系統安定化システムを構成したものである。
実施例1では、電力系統安定化装置10について説明した。この装置は、オンライン演算時に計測した状態変数データに対して系統安定性計算要否を計算するのみであり、系統安定性計算時から制御指令時までの時間に潮流が変動した場合に、安定化制御が失敗する恐れがある。実施例2では、潮流変動時の系統安定化性能を向上させる電力系統安定化装置について一例を説明する。
具体的には実施例2では、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45と状態変数データD24と状態変数変動量データD28を用いて、系統安定性計算要否判定部36で系統安定性計算要否を判定することで、潮流変動時の系統安定化性能を向上させる電力系統安定化装置を構成する。
図19は、実施例2に係る電力系統安定化装置の一例を示している。図19の系統安定化装置1000は、図1の電力系統安定化装置10に、状態変数変動量データD28を追加設置したものである。
これにより電力系統安定化装置1000の入力データとしては、系統モデルデータD221、特徴状態変数データD22、系統安定性計算要否判定閾値データD23、状態変数データD24、系統構成パターンデータD25、潮流状態作成条件データD26、制御対象候補計算条件データD27以外に、状態変数変動量データD28が追加されている。
また電力系統安定化装置1000の結果データとしては、図1の電力系統安定化装置10と同じである。
また電力系統安定化装置1000の機能は系統安定性計算要否判定処理部36を除いて図1の電力系統安定化装置10と同じである。系統安定性計算要否判定処理部36では、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45と状態変数データD24と状態変数変動量データD28を用いて、電力系統の安定性計算の要否を判定し、系統安定性計算要否判定結果データベースD46を出力する。系統安定性計算要否判定結果データD46は、系統安定性計算要否判定結果データベースDB46に保存される。
図20は、実施例2における電力系統安定化装置1000のハード構成と電力系統100のシステム全体構成図の例であり、図2に示した実施例1における電力系統安定化装置10と電力系統100の全体構成図に、状態変数変動量データベースDB28がバス線60に接続され、追加設置されたものになっている。図20のうち、既に説明した図2に示された同一の符号を付された構成と、同一機能を有する部分については、説明を省略する。
電力系統安定化装置1000には、大きく分けて17個のデータベースが格納される。以下においては、既に説明済みのデータベースの説明を割愛して、新規に追加された状態変数変動量データベースDB28について説明する。
状態変数変動量データベースDB28には、状態変数変動量データD28が図21に示すように、状態変数の箇所(D281)、種類(D282)、変動量(D283)などのデータとして記憶されている。状態変数の変動量D283としては、例えば、あらかじめ求めておいた系統安定性計算時から制御指令時までの時間内の想定する最大の変動量などである。これにより、系統安定性計算時から制御指令時内の潮流変動発生時にも潮流状態に応じた系統安定性要否を判定することができる。
次に、電力系統安定化装置1000の計算処理内容について説明する。電力系統安定化装置1000の処理の全体を示すフローチャートは図11および図12と同じであるが、図12の処理ステップS1200の内容が異なる。このため、処理ステップS1200について説明する。
処理ステップS1200では、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45と状態変数データD24と状態変数変動量データD28を用いて、電力系統の安定性計算の可否を判定し、系統安定性計算要否判定結果データベースDB46に保存する。
ここで、図22を用いて図12の処理ステップS1200による系統安定性計算要否判定の流れを説明する。図22は、図19の系統安定性計算要否判定部36の処理を説明するフローチャートの例である。
処理ステップS1204では、状態変数データD24の値に対応する状態変数変動量データD28の値を加えたデータのうち特徴状態変数の値が系統安定性計算要範囲に存在するか否かを判定する。存在する場合には、処理ステップS1202に進む。存在しない場合には、処理ステップS1205に進む。
処理ステップS1205では、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45中の特徴状態変数の値に状態変数変動量データ中の特徴状態変数の変動量の値を加えた値に対する制御対象候補を制御対象に設定する。
処理ステップS1202は、図15の同一符号の処理ステップの内容と同じである。
これにより、処理ステップS1200でオンライン系統安定性計算が不要と判定した場合、系統安定性計算時から制御指令時内の潮流変動発生時にも系統安定化可能な制御対象を即座に決定できる。
ここで、図23を参照して具体的な表示内容の例について説明する。図23は、電力系統安定化装置10の表示画面(図16)と基本的には同じであるが、状態変数変動量2310を新たに加えて表示したものである。系統安定性計算要否状態範囲抽出結果は図9では表形式になっているが、図23のようにグラフ表示にしてもよい。また、図23の表示には系統図237や凡例238も併せて表示されることにより、利用者が理解しやすい表示形式とされている。
図23のように、電力系統安定化計算結果を電力系統安定化装置1000や通信ネットワーク300を介して監視制御装置200の画面に表示することで、電力系統100において、どの発電機を制御したかが一目でわかる効果がある。
また、特徴状態変数が複数存在する場合、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果における表示対象の特徴状態変数164を選択し、選択した特徴状態変数に対する系統安定性計算要否状態範囲抽出結果を確認することができる。
以上説明した実施例2の電力系統安定化装置では、系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて想定故障シナリオを作成し、想定故障シナリオ作成結果データD41と系統モデルデータD21と状態変数データD24と系統構成パターンデータD25と潮流状態作成条件データD26を用いて潮流状態を作成し、潮流状態作成結果データD42と系統モデルデータD21と系統構成パターンデータD25を用いて電力系統の安定性を計算し、系統安定性計算結果データD43と制御対象候補計算条件データD27を用いて電力系統の安定化制御対象候補を計算し、想定故障シナリオ作成結果データD41と潮流状態作成結果データD42と制御対象候補計算結果データD401を用いて制御テーブルを計算し、制御テーブル計算結果データD44と系統安定性計算要否判定閾値データD23を用いて電力系統の安定性計算が必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出し、系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データD45と状態変数データD24と状態変数変動量データD28を用いて電力系統の安定性計算の要否を判定し、系統安定性計算要否判定結果データD46を用いて制御対象を決定し、制御対象決定結果データD47を用いて制御指令し、指令結果と各計算結果の表示を行うものである。
実施例2では、電力系統安定化装置1000を電力系統に適用して電力系統安定化システムを構成したものである。
実施例2によれば、以上により系統安定性計算時から制御指令時までの時間に潮流が変動した場合の系統安定化性能を向上させることができる。
10:電力系統安定化装置
11:CPU
12:メモリ
13:入力部
14:通信部
15:表示部
30:電力系統安定化計算部
31:想定故障シナリオ作成部
32:潮流状態作成部
33:系統安定性計算部
301:制御対象候補計算部
34:制御テーブル計算部
35:系統安定性計算要否状態範囲抽出部
36:系統安定性計算要否判定部
37:制御対象決定部
38:制御指令部
60:バス線
100:電力系統
110A、110B:発電機
120A、120B、120C、120D:ノード(母線)
130A、130B:変圧器
140A、140B、140C、140D:ブランチ(線路)
150:計測装置
200:監視制御装置
300:通信ネットワーク
1000:電力系統安定化装置
D20:電力系統安定化計算入力データ
DB20:電力系統安定化計算入力データベース
D21:系統モデルデータ
DB21:系統モデルデータベース
D22:特徴状態変数データ
DB22:特徴状態変数データベース
D23:系統安定性計算要否判定閾値データ
DB23:系統安定性計算要否判定閾値データベース
D24:状態変数データ
DB24:状態変数データベース
D25:系統構成パターンデータ
DB25:系統構成パターンデータベース
D26:潮流状態作成条件データ
DB26:潮流状態作成条件データベース
D27:制御対象候補計算条件データ
DB27:制御対象候補計算条件データベース
D40:電力系統安定化計算結果データ
DB40:電力系統安定化計算結果データベース
D41:想定故障シナリオ作成結果データ
DB41:想定故障シナリオ作成結果データベース
D42:潮流状態作成結果データ
DB42:潮流状態作成結果データベース
D43:系統安定性計算結果データ
DB43:系統安定性計算結果データベース
D401:制御対象候補計算結果データ
DB401:制御対象候補計算結果データベース
D44:制御テーブル計算結果データ
DB44:制御テーブル計算結果データベース
D45:系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データ
DB45:系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データベース
D46:系統安定性計算要否判定結果データ
DB46:系統安定性計算要否判定結果データベース
D47:制御対象決定結果データ
DB47:制御対象決定結果データベース
D50:プログラムデータ
DB50:プログラムデータベース
D28:状態変数変動量データ
DB28:状態変数変動量データベース

Claims (12)

  1. 電力系統を安定化するための電力系統安定化装置であって、
    系統モデルデータと系統構成パターンデータを用いて想定故障シナリオを作成する想定故障シナリオ作成部と、
    前記想定故障シナリオの作成結果データと前記系統モデルデータと状態変数データと潮流状態作成条件データと前記系統構成パターンデータを用いて電力系統の潮流状態を作成する潮流状態作成部と、
    前記潮流状態の作成結果データと前記系統モデルデータと前記系統構成パターンデータを用いて電力系統の系統安定性を計算する系統安定性計算部と、
    前記系統安定性の計算結果データと制御対象候補計算条件データを用いて電力系統の安定化制御対象候補を計算する制御対象候補計算部と、
    前記制御対象候補の計算結果データと、前記想定故障シナリオ作成部の作成結果データと、特徴状態変数データとを用いて制御テーブルを計算する制御テーブル計算部と、
    前記制御テーブルの計算結果データと系統安定性計算要否判定閾値データを用いて電力系統の安定性計算の必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出する系統安定性計算要否状態範囲抽出部と、
    前記状態範囲の抽出結果データと前記状態変数データを用いて電力系統の安定性計算の要否を判定する系統安定性計算要否判定部と、
    を備えることを特徴とする電力系統安定化装置。
  2. 請求項1に記載の電力系統安定化装置であって、
    前記判定の結果データを用いて制御対象を決定する制御対象決定部と、
    前記制御対象の決定結果データを用いて制御を指令する制御指令部を備えることを特徴とする電力系統安定化装置。
  3. 請求項1に記載の電力系統安定化装置であって、
    前記潮流状態作成部は、潮流状態作成条件データにおける発電機および負荷の最大値および最小値および変更刻みを用いて発電機および負荷の値を変更し、潮流計算した結果を潮流状態として得ることを特徴とする、電力系統安定化装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の電力系統安定化装置であって、
    前記系統安定計算要否状態範囲抽出部は、前記制御テーブル内の特徴状態変数を増加させたときに制御対象候補が変化する値から系統安定性計算要否判定閾値を差し引いた値から、前記制御テーブル内の前記特徴状態変数を増加させたときに制御対象候補が変化しない値に系統安定性計算要否判定閾値を加えた値までの範囲を系統安定性計算要範囲に設定し、それ以外の範囲を系統安定性計算不要範囲に設定することを特徴とする、電力系統安定化装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の電力系統安定化装置であって、
    前記系統安定性計算要否判定部は、状態変数データにおける特徴状態変数データの値が前記状態範囲の抽出結果データにおける系統安定計算要範囲内である場合に系統安定性計算が必要と判定し、系統安定性計算不要範囲内である場合には特徴状態変数データの値に対する系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データ中の制御対象候補を制御対象として設定することを特徴とする、電力系統安定化装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の電力系統安定化装置であって、
    前記系統安定性計算要否判定部は、状態変数データの値に対応する状態変数変動量データを加えたデータにおける特徴状態変数データの値が前記状態範囲の抽出結果データにおける系統安定計算要範囲内である場合に系統安定性計算が必要と判定し、系統安定性計算不要範囲内である場合には状態変数データの値に対応する状態変数変動量データを加えたデータの値に対する前記状態範囲の抽出結果データ中の制御対象候補を制御対象として設定することを特徴とする、電力系統安定化装置。
  7. 電力系統を安定化するための電力系統安定化方法であって、
    系統モデルデータと系統構成パターンデータを用いて想定故障シナリオを作成し、前記想定故障シナリオの作成結果データと前記系統モデルデータと状態変数データと潮流状態作成条件データと前記系統構成パターンデータを用いて電力系統の潮流状態を作成し、前記潮流状態の作成結果データと前記系統モデルデータと前記系統構成パターンデータを用いて電力系統の系統安定性を計算し、前記系統安定性の計算結果データと制御対象候補計算条件データを用いて電力系統の安定化制御対象候補を計算し、前記制御対象候補の計算結果データと前記想定故障シナリオの作成結果データと特徴状態変数データを用いて制御テーブルを計算し、前記制御テーブルの計算結果データと系統安定性計算要否判定閾値データを用いて電力系統の安定性計算の必要な状態範囲と不要な状態範囲を抽出し、前記状態範囲の抽出結果データと前記状態変数データを用いて電力系統の安定性計算の要否を判定することを特徴とする電力系統安定化方法。
  8. 請求項7に記載の電力系統安定化方法であって、
    前記判定の結果データを用いて制御対象を決定し、前記制御対象の決定結果データを用いて制御を指令することを特徴とする電力系統安定化方法。
  9. 請求項7に記載の電力系統安定化方法であって、
    潮流状態作成条件データにおける発電機および負荷の最大値および最小値および変更刻みを用いて発電機および負荷の値を変更し、潮流計算した結果を潮流状態として得ることを特徴とする、電力系統安定化方法。
  10. 請求項7乃至9の何れかに記載の電力系統安定化方法であって、
    前記制御テーブル内の特徴状態変数を増加させたときに制御対象候補が変化する値から系統安定性計算要否判定閾値を差し引いた値から、前記制御テーブル内の前記特徴状態変数を増加させたときに制御対象候補が変化しない値に系統安定性計算要否判定閾値を加えた値までの範囲を系統安定性計算要範囲に設定し、それ以外の範囲を系統安定性計算不要範囲に設定することを特徴とする、電力系統安定化方法。
  11. 請求項7乃至10の何れかに記載の電力系統安定化方法であって、
    状態変数データにおける特徴状態変数データの値が前記状態範囲の抽出結果データにおける系統安定計算要範囲内である場合に系統安定性計算が必要と判定し、系統安定性計算不要範囲内である場合には特徴状態変数データの値に対する系統安定性計算要否状態範囲抽出結果データ中の制御対象候補を制御対象として設定することを特徴とする、電力系統安定化方法。
  12. 請求項7乃至11の何れかに記載の電力系統安定化方法であって、
    状態変数データの値に対応する状態変数変動量データを加えたデータにおける特徴状態変数データの値が前記状態範囲の抽出結果データにおける系統安定計算要範囲内である場合に系統安定性計算が必要と判定し、系統安定性計算不要範囲内である場合には状態変数データの値に対応する状態変数変動量データを加えたデータの値に対する前記状態範囲の抽出結果データ中の制御対象候補を制御対象として設定することを特徴とする、電力系統安定化方法。
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