JP6695238B2 - 駐車場案内装置、駐車場案内方法及び駐車場案内プログラム - Google Patents

駐車場案内装置、駐車場案内方法及び駐車場案内プログラム Download PDF

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Description

本発明は、駐車場案内装置、駐車場案内方法及び駐車場案内プログラムに関する。
近年、大都市及びその近郊には、大型ショッピング施設が多く出店されている。大型ショッピング施設は、その敷地内に多くの店舗を有しているだけでなく、来客向けに広大な駐車場を有している。当然のことながら、このような駐車場は来店誘致の目的で設けられており、大型ショッピングセンターの運営主体によって経営されていることが多い。
車両(自動車)での来店客が多い休日等には、駐車スペースは恒常的に満車となり、多くの車両が、大型ショッピング施設内の車路上で、又は、大型ショッピング施設に接する公道上で“駐車待ち”の行列を作ることになる。買い物を済ませた来店客が駐車場に戻り、車両を運転して駐車場から出て行くと、ようやく行列の先頭にいた車両が、空いたばかりの駐車スペースに駐車する。このように、車両での来店客は、運転席に座ったままで待ち続ける覚悟が必要であるが、待ち時間がどの程度になるか不明な状況で待ち続けると、来店客はさらにストレスを感じる。
特許文献1の駐車待ち時間案内システムは、駐車場内の車両の滞り状態と駐車場内への入場を待つ車両の滞り状態とをビデオカメラで検出する。そして、当該システムは、検出した画像の時系列変化に基づき、待ち行列の最後尾に到着した車両が入場するまでの時間を予測し、予測結果を、車載装置又は路上の案内表示板に表示する。
特許文献2の情報処理システムにおいては、百貨店等の施設の駐車場への入場を待つ車両が行列をなす路上に沿って、電波を発信する基地局が等間隔で複数設置されている。当該システムは、基地局の周辺で入場を待つ車両が入場するまでの時間を過去の実績に基づいて予測し、その予測結果を、基地局から車両に送信する。当該システムは、入場を待つ車両の乗員が、施設に対して商品等の購入の申し込みを行うのを受け付け、また、個人情報を提供した乗員に対して、販促目的で駐車料金の割引等のサービスを行う。
特許第3295024号公報 特開2003−281684号公報
しかしながら、特許文献1の駐車待ち時間案内システムは、“路上を走行中の車両のドライバーに、複数の駐車場の待ち時間をリアルタイムに提供する”ことを目的としている(特許文献1の段落0001)。ドライバーは、表示されている待ち時間を確認して、その待ち時間だけ行列に並んで目的の店舗に行くか、それともその日はその店舗に行くのを諦めるかを判断する。しかしながら、当該システムの運営者は、店舗とは直接の利害関係を有さないので、店舗で買い物をする予定のドライバーに対して特段の配慮をすることができない。
特許文献2の情報処理システムにおいては、店舗の来店者に対する配慮がなされている。しかしながら、当該システムは、一般的な販促から一歩踏み込んで、店舗の利益確保に沿ってサービスを提供するという視点に欠ける。例えば、商品等の購入の申し込み、駐車料金の割引等が、どの程度利益に影響するか又は却って逆効果か、という観点からの配慮はない。よって、大型ショッピング施設を利用するためにわざわざ車内で待ち続ける来店客に対して、利益の観点から見て、真に戦略的なサービスを提供するには、別途方策が必要であった。
そこで、本発明は、大型ショッピング施設の収益性に配慮しつつ機会損失を減らすサービスを駐車場の利用者に対して提案することを目的とする。
本発明の駐車場案内装置は、店舗の利益を予測する店舗収益管理部と、店舗に付属する駐車場に入場する車両の待ち時間及び予測した利益に応じて、店舗において提供されるサービスの候補であって、予測した利益の一部を車両の乗員に還元するサービスの候補を生成するサービス生成部と、車両の待ち時間を予測する待ち時間予測部と、生成したサービスの候補のうちから、予測した待ち時間に対応するサービスの候補を取得し、取得したサービスの候補を、予測した待ち時間とともに車両の乗員が操作する端末装置に表示するサービス提案部と、を備えることを特徴とする。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、大型ショッピング施設の収益性に配慮しつつ機会損失を減らすサービスを駐車場の利用者に対して提案することができる。
駐車場案内装置の構成及び駐車場案内装置が置かれる環境を説明する図である。 利益確保の考え方を説明する図である。 利益を確保しつつ割引率を決定する方法を説明する図である。 サービスデータベースの一例を示す図である。 サービス利用実績データベースの一例を示す図である。 寄与度データベースの一例を示す図である。 処理手順のフローチャートである。 (a)及び(b)は、サービス提案画面の一例を示す図である。
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。
(駐車場案内装置の構成および環境)
図1に沿って、駐車場案内装置1の構成及び駐車場案内装置1が置かれる環境を説明する。大型ショッピング施設2は、店舗3a、3b、3c及び3d並びに駐車場4を有する。つまり、駐車場4は店舗3a等に付属している。駐車場4は、入口5a、出口5b及び多くの駐車スペース6a、6b、・・・を有する。図1のように駐車スペースが満車状態であるとき、大型ショッピング施設2を訪れた車両7は、入口5aから駐車場4に至る車路8に行列を作る。いま、4台の車両7a、7b、7c及び7dが既に行列を作っている。この状態で、大型ショッピング施設2を訪れる車両がさらに増えると、車路8に車両7e、7f、・・・が行列の最後尾に並ぶことになる。
車両7a、7b、・・・のそれぞれは、端末装置11を搭載している。端末装置11は、例えばカーナビゲーション装置、カーステレオ等の車載装置であってもよく、車両7a、7b、・・・の乗員が携帯しているいわゆるスマートフォン等の携帯端末装置であってもよい。大型ショッピング施設2は、さらに、カメラ9及び基地局10を有する。このうちカメラ9は、車路8を常時監視しており、車路8上に行列を作っている車両7a、7b、・・・の位置を検出している。基地局10は、車両7a、7b、・・・のそれぞれに搭載されている端末装置11と、無線通信技術により接続されている。以降、車両7a、7b、・・・を総称して、車両7と呼ぶ。
大型ショッピング施設2は施設サーバ12を有する。施設サーバ12は、カメラ9及び基地局10と無線又は有線技術で接続されている。店舗3a、3b、3c及び3dのそれぞれは、店舗サーバ(図示せず)を有し、店舗サーバは、施設サーバ12と無線又は有線通信技術で接続されている。施設サーバ12は、通常大型ショッピング施設2の管理棟(図示せず)等に設置される。
駐車場案内装置1は、一般的なコンピュータである。駐車場案内装置1は、中央制御装置21、入力装置22、出力装置23、主記憶装置24、補助記憶装置25、及び、通信装置26を備える。これらはバスで接続されている。補助記憶装置25は、サービスデータベース41、サービス利用実績データベース42及び寄与度データベース43(詳細後記)を格納している。主記憶装置24における待ち時間予測部31、店舗収益管理部32、サービス生成部33、及び、サービス提案部34は、プログラムである。以降の説明において、“○○部は”と動作主体を記した場合、それは、中央制御装置21が補助記憶装置25から○○部を読み出し、主記憶装置24にロードしたうえで○○部の機能(詳細後記)を実現することを意味する。
駐車場案内装置1の通信装置26は、ネットワーク13を介して施設サーバ12と接続されている。駐車場案内装置1は、大型ショッピング施設2からは離れた情報処理センタ(図示せず)等に設置されていてもよいし、大型ショッピング施設2の敷地内に設置されていてもよい。後者の場合、駐車場案内装置1の通信装置26は、ネットワーク13を介さずに施設サーバ12と接続されていてもよいし、さらに、施設サーバ12を介さずに、カメラ9、基地局10及び店舗サーバと接続されていてもよい。
いま、駐車場4が満車である状態で、車両7が大型ショッピング施設2に到着した。カメラ9は、車両7が入口5aを通り車路8上の車両7dの位置に停車したことを検出する。この状況において、車両7の乗員は、どれだけの時間待てば駐車スペースに車両7を駐車し、店舗3a等で買い物ができるようになるのか、と不安になる。乗員は、待ち時間の見通しが全く立たないまま、車路8を引き返して大型ショッピング施設2外に出るかもしれない。すると、大型ショッピング施設2にとっては、機会損失(得られたであろう利益の損失)が発生することになり、乗員にとっても時間の無駄となる。あと僅かな時間だけ待てば駐車できたにもかかわらず、我慢できずに乗員が引き返した場合、乗員及び大型ショッピング施設2の両者にとってデメリットは大きい。
本実施形態の駐車場案内装置1は、車両7の端末装置11に待ち時間の予測値を表示する。さらに、駐車場案内装置1は、端末装置11に店舗3a等が提供するサービスの候補を表示する。ここでのサービスとは、典型的には、電子割引券(電子クーポン)である。割引価格で買い物ができるということは、多少の待ち時間を我慢する動機を乗員に与える。しかしながら、サービス内容が過大になると、店舗3a等の売上高は伸長しても、肝心の利益が減少することになり兼ねない。そこで、駐車場案内装置1は、利益の増加が保証されるようにサービスの候補を提案する。
(サービスに関する用語)
まず、駐車場案内装置1は、端末装置11を介して乗員にサービスの候補を“提案”する。次いで、乗員は、提案されたサービスの候補のうちから、自身の好みに合致するものを“選択”する。その後、乗員は、自身が選択したサービスを店舗において“利用”する。本実施形態においては、サービスの利用とは、割引価格で商品等を購入することをいう。乗員は、選択したサービスを利用しない場合もある。サービスを“利用”することは、店舗の立場から見れば、サービスを“提供”することである。
(利益の確保)
図2に沿って、利益確保の考え方を説明する。施設サーバ12は、例えば以下のようなPOS(Point of Sales)情報を店舗ごとに蓄積している。
・収入aとして、いつ、どの商品を、どの価格で、どの数量販売したか。
・支出bとして、いつ、どの商品を、どの価格で、どの数量仕入れたか。
・支出bとして、いつ、どの役務を、どの価格で、どの数量仕入れたか。
説明を単純にするために、ある店舗が1種類の商品を仕入れて販売しているとする。定価販売を前提にすれば、収入aは販売数量に正比例し、支出bもまた(在庫数量を一定に維持するとすれば)販売数量に正比例する。このような支出bを“変動費”と呼ぶ。
通常、店舗は、仕入れ単価に対して“想定利益率+1”を乗算して商品の販売単価を決定する。よって、収入aから支出bを減算した結果である利益もまた、販売数量に正比例する。しかしながら、例えば、店員の給与、店舗維持費(光熱費、物件費)等は、販売数量に関係なく継続的にほぼ同じ金額である。このような支出bを“固定費”と呼ぶ。
すると、収入aから、支出bと支出bとの和を減算した結果である利益は、販売数量が小さいうちは、負数(赤字)になる。このように、赤字/黒字の分岐点となる販売数量は、一般に“損益分岐点”と呼ばれる。以上のことを図示したものが図2である。駐車場案内装置1は、POS情報に基づいて、図2を描画することができる。図2の座標平面の横軸は販売数量であり、縦軸は収入又は支出である。直線51は売上高(収入a)を示し、直線52は変動費(支出b)を示し、直線53は固定費(支出b)を示している。点54は、損益分岐点である。図2において、損益分岐点54より右、直線52より上、かつ、直線51より下の領域の面積は、店舗の利益を示している。なお、固定費も考慮した場合の利益を、以降“純利益”と呼ぶ。
当然のことながら、販売数量が増加するほど純利益も増加する。しかしながら、純利益が増加するのは、あくまでも理論上のことである。実際には前記したような機会損失が存在し、店舗の想定通り販売数量は伸長しない。そこで、理論上の純利益の一部を店舗が確保したうえで、残りを顧客(車両7の乗員)に還元するというのが、本実施形態の基本的な考え方である。
例えば、現在、損益分岐点54に相当する販売数量qが実績として確保されているとする。店舗が乗員に対して“定価の2%割引”というサービスを提供すると、直線51のうち横軸が“2%割引”の区間は、直線55のように下に移動する。当然、純利益は、当該サービスを提供しない場合に比して減少する。さらに、販売数量qが実績として達成され、次に、店舗が乗員に対して“定価の5%割引”というサービスを提供すると、直線51のうち横軸が“定価の5%割引”の区間は、直線56のように下に移動する。当然、純利益は、初めの“定価の2%割引”を継続的に提供していた場合に比して減少する。なお、図2(及び図3)の割引率決定基準線については後記する。
(割引率の決定)
図3に沿って、利益を確保しつつ割引率を決定する方法を説明する。いま、店舗の販売数量が損益分岐点54に対応する販売数量に達したとする。商品等の今後の販売分は、純利益の増加に繋がることが保証されている。商品等を定価で販売する場合の次の1単位時間における予測販売数量Qとし、定価のr%割引で販売する場合の次の1単位時間における予測販売数量Qとする。駐車場案内装置1は、POS情報を解析して、このようなQ及びQを求めることができる。通常は、Q<Q、及び、ΔQ/Δr>0が成り立つ。なお、rが決まればQが決まると言う意味で、Qを関数型式でQ(r)と表すこともできる。
次の1単位時間において予測販売数量Qが実現された場合の商品1単位あたりの利益をBとし、次の1単位時間において予測販売数量Qが実現された場合の商品1単位あたりの利益をBとする。駐車場案内装置1は、POS情報を解析して、このようなB及びBを求めることができる。通常は、B>B、及び、ΔB/Δr<0が成り立つ。なお、rが決まればBが決まると言う意味で、Bを関数型式でB(r)と表すこともできる。
駐車場案内装置1は、“Q×B−Q×B>0”が成立するような最大のrを求める。このことは、図3においては、破線の“割引三角形”の面積が実線の“定価三角形”の面積より大きくなるような最大のrを求めることに相当する。
図3に示した例は、あくまでも一例であり、駐車場案内装置1は、他の方法でもrを求めることができる。一般的には、駐車場案内装置1は、現在の価格を割り引いて商品等を販売した場合の利益が現在の価格を維持して商品等を販売した場合の利益より大きくなるような最大の割引率を、過去の実績(POS情報)に対して統計的手法を適用することによって求めることとなる。
なお、現時点で損益分岐点54に相当する販売数量が実現されていない場合であっても、rを求めることが可能である。図3の割引三角形の面積から定価三角形の面積を減算し、減算結果からさらに図2における累積損失(縦軸、直線51及び直線52に囲まれる領域の面積)を減算した値が正数となるようなrを、駐車場案内装置1は求めることができる。
(サービスデータベース)
図4に沿って、サービスデータベース41を説明する。サービスデータベース41においては、サービスID欄101に記憶されたサービスIDに関連付けて、性別欄102には性別が、年齢欄103には年齢が、居住地域欄104には居住地域が、待ち時間欄105には待ち時間が、提供店舗名106欄には提供店舗名が、提供商品欄107には提供商品が、割引率欄108には割引率が、時間帯欄109には時間帯が、曜日欄110には曜日が記憶されている。
サービスID欄101のサービスIDは、サービスを一意に特定する識別子である。本実施形態において、サービスとは、原則的に、特定の店舗において特定の商品等を割引価格で販売することを意味する。例外的に、例えば、くじ引きによる無料景品の頒布等、“販売”とは言えないが、何らかの経済的利益を与える行為もサービスに含まれる。
性別欄102の性別は、ターゲット客層の性別である。ターゲット客層とは、そのサービスを利用して欲しいと店舗が想定する客層である。
年齢欄103の年齢は、ターゲット客層の年齢である。なお、“40代”は、“40歳以上50歳未満”を意味する。
居住地域欄104の居住地域は、ターゲット客層が居住する地域である。
待ち時間欄105の待ち時間は、車両7が車路8の行列の最後尾に並んだ時点から、当該車両7が駐車スペースに駐車するまでの待ち時間(予測値)である。なお、“0〜5分”は、0分超5分以下を示す。他も同様である。
提供店舗名欄106の提供店舗名は、サービスを提供する店舗の名称である。
提供商品欄107の提供商品は、サービスが提供される商品等の名称又は種類である。
割引率欄108の割引率は、商品等の定価に対する割引率(%)である。本実施形態の割引率は、4個の成分を有するベクトルである。それぞれの成分が、想定される異なる複数の利益率に対応している。4つの成分のうちの1つにメイン利益率フラグ“#”が付されている。これについては後記する。
時間帯欄109の時間帯は、サービスが提供される時間帯である。
曜日欄110の曜日は、サービスが提供される曜日である。
サービスデータベース41の1〜6行目のレコードに注目すると、例えば、以下のことがわかる。
・これらの6つのレコードに対応する6つのサービスは、いずれもA化粧品店が、平日の10時00分から14時00分の間に化粧品を販売する場合に提供される。
・これらの6つのサービスのターゲット客層は、いずれもA市に居住する40代の女性である。例えば、A市に家族向けニュータウンが建設され、A化粧品店は、そこに居住する主婦層に対する販売を増やしたい。
・A化粧品店は、待ち時間が0〜30分である顧客(車両7の乗員)に対して、その待ち時間の長さ及び利益率に応じて異なる割引率を適用したい。
・割引率は、待ち時間が長くなるほど大きく、利益率が大きくなるほど大きい。
(サービス利用実績データベース)
図5に沿って、サービス利用実績データベース42を説明する。サービス利用実績データベース42においては、乗員ID欄121に記憶された乗員IDに関連付けて、駐車待ち位置欄122には駐車待ち位置が、待ち時間欄123には待ち時間が、実績待ち時間欄124には実績待ち時間が、駐車時間欄125には駐車時間が、選択サービスID欄126には選択サービスIDが、利用サービスID欄127には利用サービスIDが、利用店舗名欄128には利用店舗名が、利用時刻欄129には利用時刻が、利用金額欄130には利用金額が記憶されている。
乗員ID欄121の乗員IDは、車両7の乗員のうち、駐車場案内装置1が提案したサービスを選択した者を一意に特定する識別子である。乗員IDは、カメラ9が撮像した車両7のナンバープレートであってもよいし、駐車場案内装置1が採番した番号であってもよい。
駐車待ち位置欄122の駐車待ち位置は、車路8において行列が作られている場合の最後尾の位置を示す情報である。例えば、図1において、行列の最後尾の位置が車両7aの位置である場合、図4の駐車待ち位置は“IN1”である。行列の最後尾の位置が車両7bの位置である場合、図4の駐車待ち位置は“IN2”である(以下同様)。
待ち時間欄123の待ち時間は、図4の待ち時間(予測値)と同じである。
実績待ち時間欄124の実績待ち時間は、車両7が車路8の行列の最後尾に並んだ時点から、当該車両7が駐車スペースに駐車するまでに実際に要した待ち時間(実績値)である。
駐車時間欄125の駐車時間は、車両7が駐車スペースに到着した後、車両7が出口5bに向かって出発するまでの時間である。駐車時間の間、乗員は大型ショッピング施設2において買い物をしている。
選択サービスID欄126の選択サービスIDは、乗員が選択したサービスのサービスIDである。駐車場案内装置1は、乗員に対して1又は複数のサービスの候補を提案する。乗員はその候補のうちから、1又は複数のサービスを選択する(詳細後記)。
利用サービスID欄127の利用サービスIDは、乗員が実際に店舗で利用したサービスのサービスIDである。選択されたサービスは、必ず利用されるとは限らない。
利用店舗名欄128の利用店舗名は、乗員が実際にサービスを利用した店舗の名称である。
利用時刻欄129の利用時刻は、乗員が実際に店舗でサービスを利用した時点の年月日時分秒である。
利用金額欄130の利用金額は、乗員がサービスを利用して購入した商品等の金額(割引価格×数量)である。
駐車場案内装置1は、駐車場4の多くの位置に設置された複数のカメラ(図示せず)が撮像した画像に基づいて、駐車待ち位置、実績待ち時間及び駐車時間を、車両ごとの実績値として取得し、取得した結果をサービス利用実績データベース42として補助記憶装置25に蓄積する。
さらに、駐車場案内装置1は、蓄積したデータに対して統計処理を行うことによって、駐車待ち位置と待ち時間との関係を示す数式を学習する。すると、駐車場案内装置1は、駐車待ち位置(車両7が行列の最後尾に並んだ時点での行列の長さを示している)に基づき、待ち時間を予測することができる。
単純な一例を挙げるならば、駐車場案内装置1は、以下のように待ち時間を予測することができる。
(1)駐車場4の入口5aを通過する車両7の数nin、及び、出口5bを通過する車両7の数noutを常時監視し、例えば10分間の幅を有する時間帯ごとに、nin及びnoutを取得する。
(2)noutが最大となる時間帯(の開始時刻)からninが最大となる時間帯(の開始時刻)を減算し、平均駐車時間を求める。いま、平均駐車時間が60分であったとする。
(3)駐車スペースが60台分存在し、現在満車の状態であったとすると、60分後にはすべての駐車スペースが、必ず一旦は空くことになる。
(4)現在60台の車両7が行列を作っており、今後新たに車両7が行列の最後尾には並ばないと仮定する。行列の先頭に並んでいた車両7から順番に空いた駐車スペースに駐車するので、結局60分後には行列が消滅することになる。
(5)したがって、行列の先頭に並んでいる車両7の待ち時間は、60分/60台=1分である。行列の2番目に並んでいる車両7の待ち時間は、2分である(以下同様)。
サービス利用実績データベース42の利用サービスID欄127〜利用金額欄130のデータは、駐車場案内装置1が、施設サーバ12に記憶されているPOS情報から取得したものである。乗員が提案されたサービスの候補のうちからあるものを選択すると、駐車場案内装置1は、そのサービスのサービスIDとともに、乗員IDを乗員が携帯する携帯端末装置に送信する。乗員は、店舗のレジにおいて、携帯端末装置を提示する。よって、施設サーバ12は、乗員が大型ショッピング施設2内で、サービスを利用しつつ買い物をして行く様子をサービス利用実績データベース42として蓄積できる。
図5のサービス利用実績データベース42に注目すると例えば以下のことがわかる。
・サービスを選択した乗員は、図5でわかる限り4人おり、それらの乗員IDは、“C001”、“C002”、“C003”及び“C004”である。
・乗員C001及び乗員C003は、1つのサービスを選択し、乗員C002は2つのサービスを選択し、乗員C004は、3つのサービスを選択した。
・乗員C001及び乗員C002は、選択したすべてのサービスを店舗において利用した。乗員C003は、選択したサービスを利用しなかった。乗員C004は、選択した3つのサービスのうち、1つだけを利用した。
さらに、図4を参照しつつ図5のサービス利用実績データベース42に再度注目すると例えば以下のことがわかる。
・乗員C001及び乗員C002は同じ店舗(Cレストラン)のサービスを選択した。
・乗員C002の待ち時間は、乗員C001の待ち時間よりも長い。
・これらのことに起因して、同じ店舗におけるサービスであっても、乗員C002が選択したサービスSS033の割引率(6%)の方が、乗員C002が選択したサービスSS032の割引率(5%)よりも大きい。
(寄与度データベース)
図6に沿って、寄与度データベース43を説明する。寄与度データベース43においては、年月日欄141に記憶された年月日に関連付けて、時間帯欄142には時間帯が、天候欄143には天候が、待ち時間欄144には待ち時間が、サービス提案の有無欄145にはサービス提案の有無が、提案サービスID欄146には提案サービスIDが、利用サービスID欄147には利用サービスIDが、売上高欄148には売上高が、サービス利用売上高欄149にはサービス利用売上高が、利益欄150には利益が、サービス利用利益欄151にはサービス利用利益が、寄与度欄152には寄与度が記憶されている。
年月日欄141の年月日は、大型ショッピング施設2が営業した年月日である。
時間帯欄142の時間帯は、大型ショッピング施設2が営業した時間帯である。
天候欄143の天候は、当該時間帯の天候である。
待ち時間欄144の待ち時間は、図4の待ち時間(予測値)と同じである。但し、ここでの待ち時間は、当該時間帯に車両7に対して送信されたすべての待ち時間の平均値である。
サービス提案の有無欄145のサービス提案の有無は、当該時間帯にサービスの提案がなされたことを示す“あり”又は提案がなされなかったことを示す“なし”のいずれかである。待ち時間が“0”であるレコードには、当然“なし”が記憶される。
提案サービスID欄146の提案サービスIDは、乗員に提案されたサービスのサービスIDである。当該時間帯に複数のサービスが提案されることもある。
利用サービスID欄147の利用サービスIDは、店舗において利用されたサービスのサービスIDである。当該時間帯に複数のサービスが利用されることもある。
売上高欄148の売上高は、店舗における商品の売上高である。
サービス利用売上高欄149のサービス利用売上高は、売上高のうち、サービスが利用された場合の内数である。
利益欄150の利益は、店舗の純利益である。
サービス利用利益欄151のサービス利用利益は、利益のうち、サービスが利用された場合の内数である。
寄与度欄152の寄与度は、サービス利用利益が利益に占める比率(%)である。
駐車場案内装置1は、施設サーバ12から取得したPOS情報を解析することによって、寄与度データベース43を作成することができる。寄与度データベース43の寄与度に注目すると、サービスの利用が利益に与える影響を知ることができる。なお、駐車場案内装置1は、サービス利用売上高が売上高に占める比率、サービス利用利益のサービス利用売上高に対する比率等を寄与度としてもよい。駐車場案内装置1は、図6のように、すべての店舗のデータを集計した寄与度データベース43を作成することもできるし、店舗ごとの寄与度データベース43を作成することもできる。
(処理手順)
図7に沿って、処理手順を説明する。
ステップS201において、駐車場案内装置1の店舗収益管理部32は、店舗の利益を予測する。具体的には、第1に、店舗収益管理部32は、施設サーバ12から未処理の任意の店舗の任意の期間についての過去データを取得する。固定費(店員の人数、販売設備の規模等)は、月ごとに決まることが多い。したがって、ここでの“任意の期間”は、例えば前月の初日から末日までの期間であることが好ましい。
第2に、店舗収益管理部32は、図2で説明した固定費、変動費及び売上高のグラフを描画する。このとき、店舗収益管理部32は、前期のグラフを今期のグラフとしてそのまま使用してもよいし、天候条件等に基づき、ユーザ(店舗の経営者)が前期のグラフを修正するのを受け付けてもよい。
ステップS202において、駐車場案内装置1のサービス生成部33は、サービスデータベース41を生成する。具体的には、第1に、サービス生成部33は、損益分岐点より右側の領域において、割引率が適用された後において目標とする販売数量に対応する垂直な直線を引く。この垂直な直線は、“割引率決定基準線”と呼ばれる(図2参照)。すると、変動費の直線、売上高の直線及び割引率決定基準線で囲まれる三角形が決まることになる。なお、“割引率決定基準線”という名称は、利益率の水準ごとに“割引率”を決定するための基準線という意味を有する。ここでの利益率は、“利益率=純利益/売上高×100(%)”という式によって算出される値であり、過去の損失分を含んだ累積利益の大きさを反映している。因みに、割引率は、“割引率=(定価−割引価格)/定価×100(%)”という式によって算出される値である。
第2に、サービス生成部33は、図3で説明した方法で、最大の割引率rを求める。
一般に、利益率が大きいほど店舗の経営に余裕があり、最大の割引率rを大きい値に設定することが可能である。つまり、利益率が大きくなれば、それに応じて最大の割引率rも大きくなる。そこで、サービス生成部33は、例えば、ユーザが任意の利益率を入力するのを受け付け、受け付けた利益率ごとにrを求めることによって、以下のような“最長待ち時間割引率ベクトル”を作成できる。
(r,r10,r15,r20)=(10%, 12%, 14%, 16%)
最長待ち時間割引率ベクトルの1番目の成分r=10%は、利益率5%が期待できるのであれば、割引率を10%にしてもよい、ということを意味している。同様に、最長待ち時間割引率ベクトルの2番目の成分r10=12%は、利益率10%が期待できるのであれば、割引率を12%にしてもよい、ということを意味している(以下同様)。なお、最長待ち時間割引率ベクトルの成分の数は、“4”に限定されない。
割引率決定基準線が右側に引かれているほど、店舗は強気の販売目標を有していることになる。しかしながら、ユーザは、実際に実現されそうな利益率、又は、実現しなければならない利益率(ノルマ)等の、特別な意味を有する利益率を想定していることが多い。そこで、サービス生成部33は、ユーザが、最長待ち時間割引率ベクトルの4つの成分のうち、そのような利益率に対応する割引率にメイン利益率フラグ“#”を付すのを、入力装置22を介して受け付ける。すると、最長待ち時間割引率ベクトルは、以下のようになる。
(r,r10,r15,r20)=(10%, 12%#, 14%, 16%)
2つめの成分に“#”が付されている。このことは、ユーザが、例えば“実際に実現されそうな利益率は10%である”と見込んでおり、“利益率10%を実現するために、割引率を12%にしてもよい”と考えていることを示す。
第3に、サービス生成部33は、ユーザが“最長待ち時間”を、入力装置22を介して入力するのを受け付ける。最長待ち時間とは、乗員が車両7の内部で待ち続けられる最長の時間(我慢の限度)である。ここで、ユーザは、“30分”を入力したとする。すると、サービス生成部33は、30分を所定の数の区分に分割する。ここでは、サービス生成部33は、30分を、“0〜5分”、“5〜10分”、“10〜15分”、“15〜20分”、“20〜25分”及び“25〜30分”という6つの同じ長さを有する区分に分割したとする。前記したように、“5〜10分”は、5分超10分以下を意味する。他も同様である。
第4に、サービス生成部33は、待ち時間の区分ごとに“割引率ベクトル”を作成する。例えば、サービス生成部33は、最長の区分“25〜30分”に対して最長待ち時間割引率ベクトルを割り当てる。そして、以下の調整式に従って、最長待ち時間割引率ベクトルVmaxに係数αを乗算することによって、他の区分についての割引率ベクトルVを作成する。
=α×Vmax
ここで、Vの添え字“i”は、最長の区分以外の各区分の待ち時間の上限である、5分、10分、15分、20分及び25分である。さらに、αは、0≦α≦α≦α≦α≦α≦1を満たしている。
ここで作成される割引率ベクトルは、例えば、待ち時間0〜5分について、
(r,r10,r15,r20)=(1%, 1%#, 1%, 2%)である。
同様に、待ち時間5〜10分について、
(r,r10,r15,r20)=(2%, 2%#, 3%, 3%)である。
待ち時間10〜15分について、
(r,r10,r15,r20)=(4%, 5%#, 6%, 6%)である。
待ち時間15〜20分について、
(r,r10,r15,r20)=(6%, 7%#, 8%, 10%)である。
待ち時間20〜25分について、
(r,r10,r15,r20)=(8%, 10%#,11%, 13%)である。メイン利益率フラグの位置は、変化していない。
第5に、サービス生成部33は、当該店舗のターゲット客層の性別、年齢及び居住地域、提供店舗名、提供商品、並びに、サービスが提供される時間帯及び曜日を、ユーザが入力装置22を介して入力するのを受け付ける。
第6に、サービス生成部33は、ステップS202の“第1〜第5”において作成した又は受け付けたデータに基づいて、待ち時間ごとに、サービスデータベース41の当該処理中の店舗についてのレコードを作成する。なお、当該大型ショッピング施設2は、車両7での来店客に対して、30分を超えて待たせないこととしている。よって、仮に、30分超の待ち時間が予測される場合、レコード“SS991”〜“S993”が適用され、乗員に対して、失礼のないように行列から離脱する(引き返す)ことを促す。
店舗収益管理部32は、すべての未処理の店舗について、ステップS201の処理を繰り返し、サービス生成部33は、すべての未処理の店舗について、ステップS202の処理を繰り返す。
ステップS203において、駐車場案内装置1の待ち時間予測部31は、車両7を検出したか否かを判断する。具体的には、待ち時間予測部31は、カメラ9が撮像する画像を常時監視している。そして、待ち時間予測部31は、車両7が車路8において停止する(行列の最後尾に並ぶ)のを検出した場合(ステップS203“Yes”)、その車両の駐車待ち位置(行列の最後尾の位置)を取得して、ステップS204に進む。待ち時間予測部31は、車両7が車路8において停止するのを検出しない場合(ステップS203“No”)、検出するまで待つ。
ステップS204において、待ち時間予測部31は、待ち時間を予測する。具体的には、待ち時間予測部31は、前記したように、過去の蓄積データ及び駐車待ち位置に基づき待ち時間を予測する。
ステップS205において、駐車場案内装置1のサービス提案部34は、乗員が属性及びサービスカテゴリ(直ちに後記)を入力するのを受け付ける。具体的には、第1に、サービス提案部34は、受け付け画面(図示せず)を端末装置11のタッチパネルのような入出力装置(図示せず)に表示する。受け付け画面は、年齢選択欄、性別選択欄、居住地域選択欄及びサービスカテゴリ選択欄を有している。
第2に、サービス提案部34は、乗員が自身の年齢、性別、居住地域及びサービスカテゴリを選択入力するのを受け付ける。ここでのサービスカテゴリとは、例えば“お食事”、“ファッション”のような分類であり、図4のサービスデータベース41における提供商品は、サービスカテゴリの少なくとも1つに関連付けられているものとする。
ステップS206において、サービス提案部34は、待ち時間等に応じたサービスの候補を取得する。具体的には、サービス提案部34は、以下のデータを検索キーとしてサービスデータベース41(図4)を検索し、該当したすべてのレコードを取得する。
・ステップS204において予測した待ち時間
・ステップS205の“第2”において受け付けた年齢、性別、居住地域及びサービスカテゴリ
・現時点の時刻(駐車場4から店舗まで徒歩で行く時間を加えてもよい)及び曜日
ステップS207において、サービス提案部34は、待ち時間等に応じたサービスの候補を提案する。いま、ステップS204において予測した待ち時間が30分以下であるとして説明を続ける。具体的には、第1に、サービス提案部34は、サービス提案画面61a(図8(a))を端末装置11の入出力装置に表示する。このとき、サービス提案部34は、ステップS204において予測した待ち時間を、サービス提案画面61aの待ち時間欄62に表示する。
第2に、サービス提案部34は、ステップS206において取得したサービスデータベース41すべてのレコードに基づき、提供店舗名、提供商品、及び、メイン利益率フラグが付されている割引率を含むメッセージを作成する。ここで作成されるメッセージは、例えば、“A化粧品店、化粧品5%割引”である。メッセージは、サービスが適用される時間帯を含んでもよい。
第3に、サービス提案部34は、作成されたすべてのメッセージを、サービスの候補として、サービス提案画面61aのサービス候補欄63に表示する。
一方、ステップS204において予測した待ち時間が30分超である場合は、ステップS207において、第1に、サービス提案部34は、サービス提案画面61b(図8(b))を表示する。
第2に、サービス提案部34は、ステップS206において取得したサービスデータベース41すべてのレコードに基づき、行列から離脱することを乗員に促すメッセージを作成する。ここで作成されるメッセージは、例えば、“ネットワークショッピング、5%割引”である。
第3に、サービス提案部34は、作成されたすべてのメッセージを、サービスの候補として、サービス提案画面61bのサービス候補欄63に表示する。
ステップS208において、サービス提案部34は、乗員の選択を受け付ける。具体的には、サービス提案部34は、乗員が、サービス提案画面61a又は61bの選択欄64の“する”ボタン又は“しない”ボタンのいずれかを押下するのを受け付ける。
ステップS209において、サービス提案部34は、サービスが選択されたか否かを判断する。具体的には、サービス提案部34は、少なくとも1つの“する”ボタンが押下された場合(ステップS209“Yes”)、ステップS210に進む。それ以外の場合(ステップS209“No”)、ステップS205に戻る。
ステップS205〜S208における2度目以降の処理を“ループ処理”と呼ぶ。ループ処理中のステップS205においては、サービス提案部34は、前記したように、第1に、受け付け画面(図示せず)を再度表示し、第2に、乗員が自身の年齢、性別、居住地域及びサービスカテゴリを再度選択入力するのを受け付ける。乗員の入力内容が変化すると、ループ処理中のステップS207において提案されるサービスの候補も変化する。サービス提案部34は、仮に乗員がこのような再入力をしない場合であっても、例えば、前回の入力内容に対して自動的に変更を加え、変更後の再入力があったものと看做してもよい。変更の例としては、前回入力の性別の限定を外す、前回入力の年齢の幅を広げる、前回入力の居住地域の限定を外す、サービスカテゴリを予め設定済の類似のサービスカテゴリに拡大する、等が挙げられる。
ステップS210において、サービス提案部34は、サービスクーポンを送信する。具体的には、サービス提案部34は、乗員が携帯する端末装置11に対して、サービスクーポンを送信する。サービスクーポンとは、乗員が選択したサービスのサービスIDを含む電子クーポンである。サービスクーポンは、店舗又は商品に関するセールス文言、乗員が待ち時間を退屈せずに過ごせるコンテンツ等を含んでいてもよい。
ここで、サービス提案部34がサービスクーポンを送信する先の端末装置11は、カーナビゲーション装置等の車載装置ではなく、乗員が携帯する携帯端末装置である。なぜならば、乗員は、今後店舗で買い物をする際に、レジ等のPOS装置に対して携帯端末装置をかざすことによってサービスを利用するからである。サービスクーポンを受け取った乗員は、納得した気分で待ち時間を過ごし、やがて、車両7を駐車スペースに駐車し、店舗に向かう。
大型ショッピング施設2の各店舗の店舗サーバ(図示せず)は、サービスデータベース41を参照することができる。すると、店舗サーバは、乗員の携帯端末装置から読み取ったサービスクーポンに含まれるサービスIDに基づいて、当該乗員に対して適用されるべき割引率(メイン利益率フラグ“#”が付されている)を特定することができる。
ステップS211において、駐車場案内装置1の店舗収益管理部32は、サービスの利用実績を取得する。具体的には、サービス提案部34は、例えば大型ショッピング施設2の定休日(毎週○曜日等)に、施設サーバ12からPOS情報を取得する。そして、サービス提案部34は、POS情報を使用して、サービス利用実績データベース42(図5)を作成する。
ステップS212において、店舗収益管理部32は、寄与度を算出する。具体的には、第1に、店舗収益管理部32は、POS情報を使用して、寄与度データベース43(図6)を作成する。
第2に、店舗収益管理部32は、作成した寄与度データベース43のレコードごとに、利用されたサービスが生み出したサービス利用利益を算出する。例えば、サービスSS023、SS033及びSS043が利用された結果、60千円のサービス利用利益が発生したとする。このとき、均等に60千円を按分し、“(SS023,20千円),(SS033,20千円),(SS043,20千円)”のようなデータを生成する。もちろん店舗収益管理部32は、割引価格でサービス利用利益を按分してもよい。
第3に、店舗収益管理部32は、すべてのレコードについて、このデータを集計することによって、ある期間(例えば2016年5月)におけるサービス利用利益の実績を、サービスごとに算出する。
第4に、店舗収益管理部32は、サービス利用利益の実績が大きい順にサービスを並び替える。そして、店舗収益管理部32は、並び替えた順に、サービスをそのサービスのターゲット客層の属性(性別、年齢及び居住地域)に関連付けて出力装置23に表示する。店舗収益管理部32は、サービス利用利益を、性別ごと、年齢ごと及び居住地域ごとに所定の方法で案分して表示してもよい。
すると、表示された情報を視認したユーザは、例えば以下のことを知ることができる。
・どのような属性(性別、年齢及び居住地)を有する乗員が、どれだけサービス利用利益を生んでいるか。
・どのような属性(性別、年齢及び居住地)を有する乗員が、どの程度の待ち時間を我慢することができるか。
ステップS213において、店舗収益管理部32は、サービスデータベース41を更新する。具体的には、第1に、店舗収益管理部32は、ステップS211において作成したサービス利用実績データベース42(図5)及びステップS212において作成した寄与度データベース43(図6)を、出力装置23に表示する。これらの情報を視認したユーザは、例えば以下のことを知ることができる。
・どの時点において、どの程度の長さの待ち時間が発生したか。
・どのサービスが提案され、そのうちどのサービスが選択され、さらにそのうち、どのサービスが利用されたか。
・利用されたサービスは、例えば利益にどの程度寄与したか。
第2に、店舗収益管理部32は、サービスデータベース41(図4)を、出力装置23に表示する。
第3に、店舗収益管理部32は、ユーザが、サービスデータベース41の任意のデータを更新するのを受け付ける。ここでの更新とは、例えば、ターゲット客層の見直し、割引率の見直し、待ち時間と割引率との対応関係の見直し、メイン利益率フラグの位置の見直し等である。
その後、処理手順を終了する。なお、次回処理手順が実行された場合のステップS202において、サービス生成部33は、ステップS213の“第3”において更新されたサービスデータベース41を、生成すべきサービスデータベース41とする。
(本実施形態の効果)
本実施形態の駐車場案内装置の効果は以下の通りである。
(1)駐車場案内装置は、乗員に対し、待ち時間及び店舗の利益に応じたサービスを提供できる。したがって、利益が発生しない場合、過剰なサービスを提供することを回避できる。
(2)駐車場案内装置は、サービスの提供によって利益の一部を乗員に還元できる。したがって、待ち時間に耐えた乗員に納得感が生じる。
(3)駐車場案内装置は、乗員にサービスを選択させる。したがって、乗員の納得感がより高まる。
(4)駐車場案内装置は、売上高、固定費及び変動費という一般的な経営指標をそのまま使用することができる。
(5)駐車場管理装置は、待ち時間が所定の閾値を超える場合は、入場しないことを勧めるメッセージを表示する。したがって、買い物ができない場合であっても、乗員の時間の無駄を最小限に抑えられる。
(6)駐車場管理装置は、ターゲットとなる乗員の属性ごとに、実際に生じた利益を予測することができる。したがって、きめ細かな販売促進計画を立案できる。
なお、本発明は前記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウエアで実現してもよい。また、前記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウエアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
1 駐車場案内装置
2 大型ショッピング施設
11 端末装置
12 施設サーバ
13 ネットワーク
21 中央制御装置
22 入力装置
23 出力装置
24 主記憶装置
25 補助記憶装置
26 通信装置
31 待ち時間予測部
32 店舗収益管理部
33 サービス生成部
34 サービス提案部
41 サービスデータベース
42 サービス利用実績データベース
43 寄与度データベース

Claims (8)

  1. 店舗の利益を予測する店舗収益管理部と、
    前記店舗に付属する駐車場に入場する車両の待ち時間及び前記予測した利益に応じて、前記店舗において提供されるサービスの候補であって、前記予測した利益の一部を前記車両の乗員に還元するサービスの候補を生成するサービス生成部と、
    前記車両の待ち時間を予測する待ち時間予測部と、
    前記生成したサービスの候補のうちから、前記予測した待ち時間に対応するサービスの候補を取得し、前記取得したサービスの候補を、前記予測した待ち時間とともに前記車両の乗員が操作する端末装置に表示するサービス提案部と、
    を備えることを特徴とする駐車場案内装置。
  2. 記店舗収益管理部は、
    前記乗員が前記サービスを実際に利用したことが前記利益にどの程度寄与したかを示す寄与度を算出すること、
    を特徴とする請求項1に記載の駐車場案内装置。
  3. 前記サービス提案部は、
    前記表示したサービスの候補のうちの少なくとも1つを前記乗員が選択するのを受け付けること、
    を特徴とする請求項2に記載の駐車場案内装置。
  4. 前記店舗収益管理部は、
    前記店舗の過去における売上高、固定費及び変動費の実績に基づき、前記店舗の現在の利益を予測すること、
    を特徴とする請求項3に記載の駐車場案内装置。
  5. 前記サービス提案部は、
    前記予測した待ち時間が所定の閾値を超える場合、前記車両が前記駐車場に入場しないことを勧めるメッセージを前記端末装置に表示すること、
    を特徴とする請求項4に記載の駐車場案内装置。
  6. 前記店舗収益管理部は、
    前記サービスのターゲットとなる前記乗員の属性ごとに、前記サービスを利用することによって前記店舗に発生した利益を予測すること、
    を特徴とする請求項5に記載の駐車場案内装置。
  7. 駐車場案内装置の店舗収益管理部は、
    店舗の利益を予測し、
    前記駐車場案内装置のサービス生成部は、
    前記店舗に付属する駐車場に入場する車両の待ち時間及び前記予測した利益に応じて、前記店舗において提供されるサービスの候補であって、前記予測した利益の一部を前記車両の乗員に還元するサービスの候補を生成し、
    前記駐車場案内装置の待ち時間予測部は、
    前記車両の待ち時間を予測し、
    前記駐車場案内装置のサービス提案部は、
    前記生成したサービスの候補のうちから、前記予測した待ち時間に対応するサービスの候補を取得し、前記取得したサービスの候補を、前記予測した待ち時間とともに前記車両の乗員が操作する端末装置に表示すること、
    を特徴とする駐車場案内装置の駐車場案内方法。
  8. 駐車場案内装置の店舗収益管理部に対し、
    店舗の利益を予測する処理を実行させ、
    前記駐車場案内装置のサービス生成部に対し、
    前記店舗に付属する駐車場に入場する車両の待ち時間及び前記予測した利益に応じて、前記店舗において提供されるサービスの候補であって、前記予測した利益の一部を前記車両の乗員に還元するサービスの候補を生成する処理を実行させ、
    前記駐車場案内装置の待ち時間予測部に対し、
    前記車両の待ち時間を予測する処理を実行させ、
    前記駐車場案内装置のサービス提案部に対し、
    前記生成したサービスの候補のうちから、前記予測した待ち時間に対応するサービスの候補を取得し、前記取得したサービスの候補を、前記予測した待ち時間とともに前記車両の乗員が操作する端末装置に表示する処理を実行させること、
    を特徴とする、駐車場案内装置を機能させるための駐車場案内プログラム。
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