JP6695113B2 - 什器 - Google Patents
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Description
上記の構成により、什器本体部材に対する起立部材の設置角度を調整する場合には、調整手段によって対向した第1面と第2面の間の一部の離間幅を調整する。この状態において、第1面と第2面を連結手段によって連結する。これにより、什器本体部材に対する起立部材の設置角度は、調整手段の調整量に応じた角度に調整される。
この場合、ネジ機構を操作することにより、第1面と第2面の間の一部の離間幅を無段階に微調整することが可能になる。
上記の構成において、什器本体部材に対する起立部材の設置角度を調整する場合には、厚み方向の他端部寄りとなる部分のボルト及びナットによる締結を解除した状態で、調整手段によって第1面と第2面の間の一部の離間幅を調整する。この後、厚み方向の他端部寄りとなる部分をボルト及びナットによって締結すると、厚み方向の一端部寄りの当接部位を支点として起立部材の起立角度が変化する。
また、この構成の場合、厚み方向の一端部寄りとなる部分と、他端部寄り部分となる部分が、いずれもボルト及びナットによって連結されるため、全体の構成を簡素化することができる。
この構成において、什器本体部材に対する起立部材の設置角度を調整する場合には、厚み方向の他端部寄りとなる部分のボルト及びナットによる締結を解除した状態で、調整手段によって第1面と第2面の間の一部の離間幅を調整する。この後、厚み方向の他端部寄りとなる部分をボルト及びナットによって締結すると、連結ピンとピン嵌合部の嵌合部分を回動支点として、起立部材の起立角度が変化する。
また、この構成の場合、什器本体部材に対する起立部材の設置角度を変更するために、他端部寄りとなる部分をボルト及びナットによって締結したときに、連結ピンとピン嵌合部による嵌合部分を回動支点として起立部材の角度をスムーズに変化させることができる。したがって、この構成を採用することにより、起立部材の設置角度の調整を容易に行うことが可能になるとともに、起立部材や什器本体部材の一部に不要な応力が残留するのを抑制することができる。
この場合、他端部寄りとなる部分のボルトとナットが締め込まれるときに、ボルトとナットによる締結力が調整手段の進退部材に効率良く伝達されるようになる。
この場合、他端部寄りとなる部分のボルトとナットが相互に締め込まれたときに、撓み許容部が撓み変形することにより、他端部寄りとなる部分の当接部位が広い面積で当接し易くなる。
この場合、撓み許容部の撓み代を容易に大きく確保することが可能になり、他端部寄りとなる部分の当接部位が広い面積でより容易に当接し易くなる。
この場合、第1面と第2面の連結部分の周囲が弾性部材によって被覆されているため、什器本体部材に対する起立部材の設置角度を調整した場合にも、弾性部材が第1面と第2面の連結部分の周囲で弾性変形して第1面と第2面の連結部分の周囲に隙間が生じなくなる。
図1は、第1の実施形態に係る什器である椅子1の全体構成を示す図である。この椅子1は、公共施設の待合室等で用いられる椅子である。この椅子1は、同構造のものが、略水平に直線的に延出する断面矩形状の支持杆2に、横並びに並列に並んで支持固定されている。支持杆2は、長手方向の複数箇所に脚体3A,3B,3Cが取り付けられ、その脚体3A,3B,3Cを介してフロア上に設置されるようになっている。支持杆2は、複数の椅子1と着座者の荷重を支える関係上、剛性の高い金属材料によって形成されている。支持杆2には、各椅子1の両側に隣接して肘掛け4が取り付けられている。また、一部の隣接する椅子1の間には、脚体3Cに支持された物品載置台5が配置されている。
椅子1は、着座者の臀部を支持する座11と、着座者の背部を支持する背凭れ12と、座11の左右の側縁部の下面から下方に延出して下端領域が支持杆2に固定される一対の連結脚13と、を備えている。この実施形態においては、座11と連結脚13とが什器本体部材を構成し、背凭れ12が起立部材を構成している。背凭れ12は、座11の後端部から上方に起立した状態において座11に連結されている。
接合プレート14bは、鉛直方向に対して上部が座11の前方側に向くように傾斜している。接合プレート14bの後部上方側を向く面は、背凭れフレーム17との連結面14b−uを構成している。接合プレート14bは、図3に示すように、左右の両縁部が座11の下面の連結脚13の延出位置よりも幅方向外側に延出している。さらに、接合プレート14bは、幅方向の略中央位置が下方に最大に膨出するように、下縁部が略円弧状に湾曲して形成されている。
接合プレート17bは、その下面が座フレーム14との連結面17b−lを構成し、座フレーム14側の連結面14b−uに結合されるようになっている。接合プレート17bの連結面17b−lは、座フレーム14側の連結面14b−uと略同形状に形成されている。
この実施形態においては、座フレーム14の連結面14b−uが第1面を構成し、背凭れフレーム17の連結面17b−lが第2面を構成している。
以下、説明の便宜上、背凭れ12については、椅子1の左右方向と合致する方向を幅方向と呼び、椅子1の左右方向と高さ方向に対して略直交し、かつ接合プレート17bに沿った方向を厚み方向と呼ぶ。この実施形態の場合、背凭れフレーム17側の接合プレート17bは、幅方向の両側の端縁の各一箇所がボルト24Aによって座フレーム14側の対応個所に締結され、幅方向中央位置の上下二箇所と、幅方向の各端縁と幅方向中央位置との間の各一箇所がボルト24Bによって座フレーム14側の接合プレート14bの対応箇所に締結されている。
図7に示すように、背凭れフレーム17の接合プレート17bの連結面17b−lには、座フレーム14の接合プレート14b方向に向かって突出する複数のボス部25A,25Bが一体に形成されている。ボス部25Aは、接合プレート17bの幅方向の両側の端縁の各一箇所に形成され、ボス部25Bは、接合プレート17bの幅方向中央位置の上下二箇所と、幅方向の各端縁と幅方向中央位置との間の各一箇所に形成されている。各ボス部25A,25Bには、ボルト24A,24Bの軸部が挿入される挿通孔26が形成されている。なお、ボス部25Aは、背凭れフレーム17の厚み方向全体で見たときに、背凭れフレーム17の厚み方向の一端部寄り(前上端部寄り)に配置されている。また、残余のボス部25Bは、ボス部25Aよりも背凭れフレーム17の厚み方向の他端部寄り(後下端部寄り)に配置されている。
進退部材31は、図8に示すように、外周面に雄ネジ32が形成され、軸心部には六角孔33が形成されている。進退部材31は、外周の雄ネジ32部分がネジ孔30に螺合される。進退部材31の雄ネジ32と、ネジ孔30の雌ネジ部分とは、進退部材31の突出高さを調整するためのネジ機構37を構成している。進退部材31とネジ孔30とは、座11側の第1面(連結面14b−u)と背凭れ12側の第2面(連結面17b−l)の間の一部の離間幅を調整する調整手段を構成している。
なお、ネジ孔30と進退部材31の六角孔33にはボルト24Bの軸部が挿入される。進退部材31の六角孔33は、ボルト24Bの軸部が挿入される挿通孔を構成している。
この実施形態の場合、ボルト24Aとナット34Aは、背凭れフレーム17の厚み方向の一端部寄りとなる部分を座フレーム14の対応箇所に連結するための連結手段を構成し、ボルト24Bとナット34Bは、背凭れフレーム17の厚み方向の他端部寄りとなる部分を座フレーム14の対応箇所に連結するための連結手段を構成している。
なお、座11の下面側の後縁部のモールド樹脂16には、座11の下面の前方側から工具によって各ボルト24A,24Bにアクセスし得るように、作業孔41が形成されている。
また、進退部材31の突出高さを高く変更した場合には、ボルト24Bの締め込み可能な量が減少し、座11に対する背凭れ12の開き角度が減少する。
なお、ボルト24Bが対応するナット34Bに対して締め込まれると、接合プレート14b,17bの撓み許容部40が撓み変形し、それによって進退部材31の端面とボス部25Bとがより広い面積で当接し易くなる。
なお、この実施形態においては、調整手段を構成するネジ孔30と進退部材31が座11側に設けられているが、ネジ孔30と進退部材31は、背凭れ12側に設けるようにしても良い。また、ネジ孔30と進退部材31は、座11側と背凭れ12側の両方に設けるようにしても良い。
第2の実施形態に係る什器は、第1の実施形態の椅子1と構成の一部のみが異なる椅子である。以下では、第1の実施形態との相違点を中心にして説明し、第1の実施形態と共通部分に同一符号を付して重複する説明を省略する。
第2の実施形態の椅子は、第1の実施形態の椅子とは、座フレーム14と背凭れフレーム17の幅方向両側の端縁同士を連結する連結手段の構成が異なっている。
なお、この実施形態においては、連結ピン51が座11側に設けられ、嵌合孔53が背凭れ12側に設けられているが、連結ピン51を背凭れ12側に設け、嵌合孔53を座11側に受けるようにしても良い。
例えば、図12に示す状態から座11に対する背凭れ12の設置角度を増大方向に変更する場合には、第1の実施形態と同様に、ボルト24Bを一旦外して六角レンチ等によって進退部材31を回転させ、それによって進退部材31の突出高さを変更する。この後、取り外したボルト24Bを再度対応するナット34Bに対して締め込む。こうして、ボルト24Bが対応するナット34Bに締め込まれると、背凭れ12が、連結ピン51の嵌合孔53との嵌合部分を支点として傾動し、図13に示すように、座11に対する背凭れ12の設置角度が変更させる。
さらに、上記の実施形態に係る什器は、背凭れ12が座11の後端部に起立状態で設置された椅子であるが、背凭れが脚部材の上部に起立状態で設置された椅子であっても良い。この場合には、脚部材と背凭れの相互に対向する面に、上記の実施形態と同様の連結手段や調整手段を設ける。
また、上述した各実施形態に係る什器は椅子であるが、什器は、椅子に限らず、什器本体部材に対して起立部材が結合されるものであれば、他の形態のものであっても良い。
12 背凭れ(起立部材)
13 連結脚(什器本体部材)
16 モ−ルド樹脂(弾性部材)
24A,24B ボルト(連結手段)
30 ネジ孔(調整手段)
31 進退部材(調整手段)
33 六角孔(挿通孔)
34A,34B ナット(連結手段)
37 ネジ機構
40 撓み許容部
51 連結ピン(連結手段)
53 嵌合孔(ピン嵌合部,連結手段)
Claims (8)
- 什器本体部材と、
前記什器本体部材から上方に起立した状態で前記什器本体部材に対して連結され、前記什器本体部材の第1面に対向する第2面を有する起立部材と、
前記什器本体部材の前記第1面と前記起立部材の前記第2面とを、複数箇所で連結する連結手段と、
前記什器本体部材と前記起立部材の少なくともいずれか一方に設けられ、対向する前記第1面と前記第2面の間の一部の離間幅を調整する調整手段と、
を備え、
前記調整手段は、前記什器本体部材と前記起立部材の少なくともいずれか一方に進退位置調整可能に保持される進退部材を有し、
前記連結手段は、前記進退部材の端面を前記第1面と前記第2面のいずれか一方に当接させることを特徴とする什器。 - 前記調整手段は、ネジ機構を有していることを特徴とする請求項1に記載の什器。
- 前記連結手段は、前記第1面と前記第2面とを、前記起立部材の厚み方向の一端部寄りとなる部分と、当該一端部寄りとなる部分よりも前記厚み方向の他端部寄りとなる部分とで連結するボルト及びナットを備えてなり、
前記調整手段は、前記厚み方向の他端部寄りとなる部分において、前記什器本体部材と前記起立部材の少なくともいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の什器。 - 前記連結手段は、前記第1面と前記第2面とを、前記起立部材の厚み方向の一端部寄りとなる部分で相互に回動可能に連結する連結ピン及びピン嵌合部と、前記第1面と前記第2面とを、前記一端部寄りとなる部分よりも前記厚み方向の他端部寄りとなる部分で連結するボルト及びナットと、を備えてなり、
前記調整手段は、前記厚み方向の他端部寄りとなる部分において、前記什器本体部材と前記起立部材の少なくともいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の什器。 - 前記進退部材は、前記ボルトの軸部が挿入される挿通孔を有していることを特徴とする請求項3または4に記載の什器。
- 前記第1面と前記第2面の少なくとも一方は、前記他端部寄りとなる部分の前記ボルト及びナットによる締結に伴う面の撓み変形を許容する撓み許容部を備えていることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の什器。
- 前記他端部寄りとなる部分に配置されている前記連結手段は、前記一端部寄りとなる部分に配置されている前記連結手段に対して、前記起立部材の幅方向に離間した位置に配置されており、
前記撓み許容部は、前記一端部寄りとなる部分の前記連結手段の配置位置と、前記他端部寄りとなる部分の前記連結手段の配置位置の間に少なくとも設けられていることを特徴とする請求項6に記載の什器。 - 前記第1面と前記第2面の連結部分の周囲は、前記第1面と前記第2面の対向する方向に弾性変形可能な弾性部材によって被覆されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の什器。
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