JP6693841B2 - 金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルト - Google Patents

金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルト Download PDF

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本発明は、金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトに関する。
自動車、自動二輪車等における変速装置として、変速時の操作性の向上や燃料消費率の改善等を図ることができるベルト式無段変速装置が知られている。ベルト式無段変速装置に用いられるVベルトのうち、比較的低負荷用としては、ゴム製のローエッジVベルトが用いられる。通常のゴムベルトでは耐久性が不足するような高負荷伝動用ベルトとしては、エンドレスの張力帯(センターベルト)に、複数の樹脂製ブロックをベルト長手方向に間隔を空けて配列させて取り付けた構成の樹脂ブロックベルトが用いられる。ブロックの張力帯への固定は、ブロックの嵌合溝に張力帯を圧入嵌合することでなされている。
特許文献1〜4には、プーリに巻き掛けたときに、両側面がプーリからの高い側圧に耐え得ると共にプーリとの接触による摩耗にも耐え得るように、金属補強材(インサート材)が樹脂被覆層で被覆された構造の樹脂材料で形成されたブロックを備えた伝動ベルトが開示されている。例えば、特許文献2には、金属補強材がジュラルミンで形成され、また、樹脂被覆層が、フェノールアラルキル樹脂及びノボラックフェノール樹脂が50/50以上80/20以下の重量比率で配合され、少なくとも引張り弾性率が300GPa以上のポリアクリロニトリル系カーボン短繊維が配合されたブレンド樹脂のフェノール樹脂で形成されたブロックを備えた伝動ベルトが開示されている。特許文献3には、アルミニウム合金である板状ブロック本体と、その両幅方向端面を被覆する硬質樹脂材料である被覆部材とを備えた伝動ベルト用のブロックが開示されている。特許文献4には、金属補強材(アルミニウム等)と、該金属補強材を被覆すると共にプーリ接触面を構成する両側面を形成するように設けられ、マトリクス樹脂にカーボン短繊維が添加されたカーボン短繊維補強樹脂で形成された樹脂被覆層と、を有するブロックを備えた伝動ベルトが開示されている。
ここで、インサート材は、補強材としての役割を有するため、金属材料で形成されている。即ち、インサート材は、金属部材である。また、樹脂被覆層は、樹脂材料で形成されている。そのため、ブロックは、金属部材と樹脂被覆層とが接合された金属樹脂接合体を用いて形成される。インサート材としては、汎用的にはアルミニウムが用いられる。しかしながら、インサート材として、アルミニウムよりも高弾性率であるチタン又はステンレス材を用いれば、ブロックがより高い推力(側圧)にも耐え得るため、ベルトの伝達能力を上げることができる。そのため、ブロックには、インサート材と樹脂被覆層との高い接着性が求められる。即ち、ブロックが高い接着性を有する金属樹脂接合体を用いて形成されることが好ましい。
特開昭63−34342号公報 特開2004−239432号公報 特開2008−45585号公報 特開2011−236994号公報
ここで、金属部材は、表面に酸化被膜が形成されることが多い。酸化被膜は接着性を阻害する。そのため、金属部材と樹脂被覆層とを接着させて金属樹脂接合体を形成する際には、接着性を高めるために、金属部材の表面に形成された酸化被膜を取り除く処理を行うことが求められる。金属部材の表面に形成された酸化被膜は、酸に溶解しやすいため、従来、酸による表面処理により、酸化被膜を取り除く。また、酸による表面処理により、金属部材の表面は粗面化される場合がある。一方、金属部材がチタン又はステンレス材である場合は、硫酸や硝酸などの一般的な酸では酸化被膜が溶解しにくいため、硝酸及びフッ化水素酸の混合溶液という特殊な酸を用いて表面処理を行うことにより、酸化被膜を取り除く。しかしながら、金属部材がチタン又はステンレス材である場合、硝酸及びフッ化水素酸の混合溶液という特殊な酸による表面処理により、金属部材の表面に形成された酸化被膜を取り除くことはできるものの、金属部材の表面が平滑なままである。そして、金属部材の表面に樹脂被覆層を接着させて金属樹脂接合体を形成する際に、金属部材の表面が平滑なままであると、高い接着性を確保しにくいという問題がある。
そこで、本発明は、金属部材の表面の酸化被膜を除去しつつ、金属部材と樹脂被覆層の高い接着性を確保することができる金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の金属樹脂接合体は、表面に形成された酸化被膜の厚さより深い凹状の孔部が表面に複数設けられる金属材料からなる金属部材と、その一部が前記孔部に充填され、且つ、前記金属部材の表面に積層された樹脂材料からなる樹脂被覆層と、を備えることを特徴とする。
本発明の金属樹脂接合体の製造方法は、酸化被膜が形成された金属材料からなる金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、前記金属部材の表面に樹脂材料を射出して、前記樹脂材料を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法は、エンドレスの張力帯の長手方向に沿って所定ピッチで複数配列されて伝動ベルトを構成する金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法であって、前記張力帯が嵌合される嵌合溝を有し、酸化被膜が形成された金属材料からなる金属部材をインサート材とし、前記金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、前記金属部材の表面に樹脂材料を射出して、前記樹脂材料を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
この構成によると、孔部が、金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さよりも深く形成される。また、樹脂被覆層の一部が金属部材の表面に形成された孔部に充填される。また、樹脂被覆層が金属部材の表面に積層される。従って、金属部材の表面に酸化被膜が形成されていたとしても、孔部においては、酸化被膜が除去されており、金属部材と樹脂被覆層とが直接接合される。そのため、接着性を低下させる酸化被膜による影響を防止することができる。更に、孔部に充填された樹脂被覆層の一部によるアンカー効果により、金属部材と樹脂被覆層との接着性が向上する。以上から、金属部材の表面の酸化被膜を除去しつつ、金属部材と樹脂被覆層の高い接着性を確保することができる。
更に、本発明の金属樹脂接合体の製造方法及び本発明の金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法によると、投射材が所定の酸に溶解する材料からなることで、所定の酸を用いて溶解して除去するという簡易的な方法で、効率よく凹状の孔部を形成することができる。より詳細には、投射材を投射する条件を調整するだけで、形成する凹状の孔部の深さの制御を容易にできる。更に、金属部材の表面に対して、複数の投射材を同時に投射して埋設することで、金属部材の表面に孔部を容易に形成することができるため、作業効率が良い。また、酸性溶液に浸漬する等、所定の酸を用いて投射材を溶解するため、金属部材の表面に埋設した投射材を確実に溶解して除去することができる。また、複数の投射材を同時に溶解して除去することができるため、複数の孔部を一度に形成することができる。更に、酸性溶液の条件(濃度など)を調整するだけで、溶解(所要時間や除去の程度)の制御を容易にできる。尚、所定の酸とは、一般的な酸が用いられる。即ち、投射材は、一般的な酸に溶解する材料からなる。以下、同様である。
また、本発明の金属樹脂接合体は、表面に形成された酸化被膜の厚さより深い凹状の孔部が表面に複数設けられる金属材料からなる金属部材と、その一部が前記孔部に充填され、且つ、前記金属部材の表面に積層された接着剤からなる接着層と、前記接着層の表面に積層された樹脂部材からなる樹脂被覆層と、を有することを特徴とする。
本発明の金属樹脂接合体の製造方法は、酸化被膜が形成された金属材料からなる金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、前記金属部材の表面に接着剤を付着させて、前記接着剤を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した接着剤層を形成する工程と、前記接着剤層の表面に樹脂材料を射出して、前記接着剤層の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法は、エンドレスの張力帯の長手方向に沿って所定ピッチで複数配列されて伝動ベルトを構成する金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法であって、前記張力帯が嵌合される嵌合溝を有し、酸化被膜が形成された金属材料からなる金属部材をインサート材とし、前記金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、前記金属部材の表面に接着剤を付着させて、前記接着剤を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した接着剤層を形成する工程と、前記接着剤層の表面に樹脂材料を射出して、前記接着剤層の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、を有することを特徴とする。
この構成によると、孔部が、金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さよりも深く形成される。また、接着層の一部が金属部材の表面に形成された孔部に充填される。また、接着層が金属部材の表面に積層される。また、樹脂被覆層が接着層の表面に積層される。従って、金属部材の表面に酸化被膜が形成されていたとしても、孔部においては、酸化被膜が除去されており、金属部材と接着層とが直接接合される。そのため、接着性を低下させる酸化被膜による影響を防止することができる。更に、孔部に充填された接着層の一部によるアンカー効果により、金属部材と接着層との接着性が向上する。そして、接着層を介して接着される樹脂被覆層と金属部材との接着性も向上する。以上から金属部材の表面の酸化被膜を除去しつつ、金属部材と樹脂被覆層の高い接着性を確保することができる。
更に、本発明の金属樹脂接合体の製造方法及び本発明の金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法によると、投射材が所定の酸に溶解する材料からなることで、所定の酸を用いて溶解して除去するという簡易的な方法で、効率よく凹状の孔部を形成することができる。より詳細には、投射材を投射する条件を調整するだけで、形成する凹状の孔部の深さの制御を容易にできる。更に、金属部材の表面に対して、複数の投射材を同時に投射して埋設することで、金属部材の表面に孔部を容易に形成することができるため、作業効率が良い。また、酸性溶液に浸漬する等、所定の酸を用いて投射材を溶解するため、金属部材の表面に埋設した投射材を確実に溶解して、酸化被膜を除去することができる。また、複数の投射材を同時に溶解して酸化被膜を除去し、複数の孔部を一度に形成することができる。更に、酸性溶液の条件(濃度など)を調整するだけで、溶解(所要時間や除去の程度)の制御を容易にできる。
ここで、本発明の金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法において、前記孔部は、その径の最大が30〜200μmであり、且つ、複数の前記孔部同士の間隔が5〜300μmであることが好ましい。
この構成によると、孔部の径の最大が30〜200μmであり、且つ、複数の孔部同士の間隔が5〜300μmであるように形成される。孔部の径の最大が30μmより小さいと、樹脂材料が充填されにくくなり、アンカー効果が得られにくい。一方、孔部の径の最大が200μmより大きいと、孔部の深さに対する径が大きくなり、十分なアンカー効果が得られない。孔部同士の間隔が5μmよりも小さいと、孔部が重なる部分が生じ、アンカー効果が得られにくい。一方、孔部同士の間隔が300μmよりも大きいと、金属部材の表面積に対する孔部の面積が小さくなり、十分なアンカー効果が得られにくい。従って、孔部に充填された樹脂被覆層の一部によるアンカー効果を確保することができ、金属部材と樹脂被覆層との接着性を確保することができる。
ここで、本発明の金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法において、前記孔部は、角部を有することが好ましい。
この構成によると、孔部が角部を有する。従って、孔部の表面積が大きくなり、孔部に充填された樹脂被覆層の一部が接合できる孔部内の面積を効率的に確保することができる。そして、孔部に充填された樹脂被覆層の一部によるアンカー効果がより得られ、金属部材と樹脂被覆層との接着性がより向上する。
ここで、本発明の金属樹脂接合体からなるブロックは、上述した本発明の金属樹脂接合体からなるブロックであって、前記金属部材であるインサート材の外表面を層状に前記樹脂被覆層が被覆し、エンドレスの張力帯が嵌合される嵌合溝を有し、前記張力帯の長手方向に沿って所定ピッチで複数配列されて伝動ベルトを構成することを特徴とする。
この構成によると、本発明の金属樹脂接合体からなるブロックは、上述した本発明の金属樹脂接合体と同様の効果が得られる。
また、本発明の金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトは、上述した本発明の金属樹脂接合体からなるブロックを備えることを特徴とする。
この構成によると、本発明の金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトは、上述した本発明の金属樹脂接合体からなるブロックと同様の効果が得られる。
ここで、本発明の金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトは、無段変速装置に用いられることを特徴とする。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、金属部材の表面の酸化被膜を除去しつつ、金属部材と樹脂被覆層の高い接着性を向上することができる金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトを提供することができる。
本実施形態に係る伝動ベルトを採用したベルト式無段変速装置を示す一部省略断面図であり、(a)は伝動ベルトの各プーリへの巻き掛け半径が同じ場合、(b)は巻き掛け半径が異なる場合を示す。 図1の伝動ベルトを示す一部切欠き斜視図である。 図2の伝動ベルトをベルト幅方向から見た側面図である。 図2の伝動ベルトをベルト長手方向から見た正面図である。 図2に示すブロックの斜視図である。 図2のブロックを示す図であり、(a)は上面図、(b)はベルト長手方向から見た正面図、(c)は下面図、(d)はベルト幅方向から見た側面図である。 第1実施形態に係る金属接合体からなるブロックを示す図であり、(a)は図6(a)のVII−VII線に沿う断面図であり、(b)は図6(a)のVI−VI線に沿う断面図であり、(c)は(b)の破線部分Pの部分拡大図である。 第1実施形態に係る金属接合体の製造方法の(a)から(d)まで順に行われる処理の手順を示す図であり、金属接合体の断面図である。 (a)は比較例の金属接合体を示す断面図であり、(b)は第1実施形態の金属接合体を示す断面図であり、(c)は比較例の金属接合体を示す断面図である。 第2実施形態に係る金属接合体からなるブロックを示す図であり、(a)は図6(a)のVII−VII線に沿う断面図であり、(b)は図6(a)のVI−VI線に沿う断面図であり、(c)は(b)の破線部分P2の部分拡大図である。 第2実施形態に係る金属接合体の製造方法の(a)から(e)まで順に行われる処理の手順を示す図であり、金属接合体の断面図である。 本実施例に用いた試験片を示す図であり、(a)は正面図であり、(b)は上面図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[ベルト式無段変速装置の構成]
まず、図1を参照しつつ、本実施形態に係る伝動ベルト1を採用したベルト式無段変速装置30について説明する。図1に示すように、ベルト式無段変速装置30は、駆動プーリ31と従動プーリ32とにエンドレスの伝動ベルト1が巻き掛けられた構造を有している。そして、伝動ベルト1の側面がプーリ31、32のV溝と接触した状態で伝動ベルト1を二軸間で回転走行させ、さらに変速比を無段階で変化させるものである。
各プーリ31、32は、軸方向に固定された固定プーリ片31a、32aと、軸方向に移動可能とされた可動プーリ片31b、32bとからなる。可動プーリ片31b、32bが軸方向に移動することで、固定プーリ片31a、32aと可動プーリ片31b、32bとで形成されるプーリ31、32のV溝の幅を連続的に変更できるようになっている。伝動ベルト1は、ベルト幅方向両端面が各プーリ31、32のV溝対向面と傾斜が合致するテーパ面で形成され、変更されたV溝の幅に応じて、V溝対向面の任意の位置に嵌まり込む。例えば、図1(a)に示す状態から、図1(b)に示すように、駆動プーリ31のV溝の幅を狭く、従動プーリ32のV溝の幅を広くした状態に変更すると、伝動ベルト1は、駆動プーリ31側ではV溝中を外径側に向かって移動し、従動プーリ32側ではV溝中を内径側に向かって移動する。その結果、各プーリ31、32への巻き掛け半径が連続的に変化して、変速比が無段階で変えられる。
[伝動ベルトの構成]
次に、図2〜図6をさらに参照しつつ、本実施形態に係る伝動ベルト1の構成について説明する。なお、以下の説明では、伝動ベルト1においてプーリ31、32に巻き掛けられた際に、ベルト厚み方向の外周側となる方向を「上方」、ベルト厚み方向の内周側となる方向を「下方」と称することがある。
図2に示すように、伝動ベルト1は、平行な2本のエンドレスの張力帯2の長手方向(図2に示すベルト長手方向)に沿って、複数の板状のブロック10を配列したものである。ブロック10は、上面10aがベルト厚み方向の外周側、下面10bがベルト厚み方向の内周側になるように配列される。また、ブロック10は、側面10cが隣接するブロック10の側面10cと対向するように配列される。各ブロック10は、互いに同一形状を有しており、ベルト厚み方向の上方及び下方に並ぶ2本のビーム部(上側ビーム部11及び下側ビーム部12)をベルト幅方向の中央部でセンターピラー部13によって連結して略「H」形に形成されている(図5及び図6(b)参照)。上側ビーム部11、下側ビーム部12、及び、センターピラー部13は、一体成型される。ブロック10は、嵌合溝14を有する。嵌合溝14は、上下のビーム部11、12、とセンターピラー部13とによって囲まれて形成されている。嵌合溝14は、ベルト幅方向の中央部を挟んだ両側に一対で設けられている。各張力帯2は、各ブロック10の各嵌合溝14にベルト幅方向の両側から圧入嵌合され、各ブロック10が2本の張力帯2と一体化されている。
図4及び図6(b)に示すように、ブロック10のベルト幅方向に関する長さは、ベルト厚み方向の上方の端部が最も長く下方の端部に行くほど短くなっている。伝動ベルト1が各プーリ31、32に巻き掛けられたときに、各ブロック10の上側ビーム部11は張力帯2よりもベルト厚み方向の外周側に位置し、下側ビーム部12は張力帯2よりもベルト厚み方向の内周側に位置する。
図2に示すように、各張力帯2の外周面2aと内周面2bには、それぞれベルト幅方向に延びる凹溝21a、21bがベルト長手方向に所定のピッチで設けられる。また、各ブロック10における嵌合溝14の上下方向の対向面には、それぞれベルト幅方向に延びる凸条15a、15bが設けられている。これらの凹溝21a、21bに各凸条15a、15bを係合させることにより、各ブロック10がベルト長手方向に沿って所定ピッチで固定される。図3に示すように、張力帯2の内周面の凹溝21bは、外周面の凹溝21aに比べて断面が緩やかな凹湾曲面となっている。凹溝21bと係合する嵌合溝14の凸条15bは、凹溝21aと係合する凸条15aと比べて断面が緩やかな凸湾曲面とされている。
また、図6(a)、(c)、(d)に示すように、各ブロック10のベルト長手方向に関する長さは、ベルト厚み方向の上方に位置する上側ビーム部11においては、ベルト厚み方向に一定の肉厚で形成されおり、ベルト厚み方向の下方に位置する下側ビーム部12においては、ベルト厚み方向の下方となる下側に行くほど肉厚が漸減するように形成されている。
[張力帯]
図2に示すように、張力帯2は、心線4がスパイラル状に埋設されたゴム層5と、ゴム層5の上下面を被覆する補強布6とからなる。心線4としては、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、炭素繊維等からなるロープや、スチールワイヤ等が用いられる。心線4の替わりに、上記の繊維からなる織布や編布、または金属薄板等を埋設してもよい。ゴム層5は、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム(水素化ニトリルゴムと不飽和カルボン酸金属塩との混合ポリマーを含む)など)、エチレン−α−オレフィンエラストマー(エチレン−プロピレン共重合体(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDMなど)などのエチレン−α−オレフィン系ゴム)等の単一材もしくはこれらを適宜ブレンドしたゴム、またはポリウレタンゴムで形成される。
補強布6は、ベルト走行時にゴム層5がブロック10との摩擦により摩耗するのを防止するためのものであり、平織り、綾織り又は朱子織り等の織布で形成される。その繊維材料としては、アラミド繊維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維等が用いられる。なお、ブロック10と張力帯2の擦れによる摩耗を防止する観点では、耐摩耗性に優れるアラミド繊維が好ましいが、アラミド繊維に比べて耐摩耗性の劣るナイロン繊維を使用することもできる。また、ナイロン繊維はアラミド繊維に比べて伸縮性がよいので、ブロック10の嵌合溝14の形状に正確に沿わせることができる。
[第1実施形態に係る金属樹脂接合体からなるブロック]
ここで、図7をさらに参照しつつ、第1実施形態に係るブロック10の構成についてより詳細に説明する。ブロック10は、インサート材40と樹脂被覆層50と接着層60とを備えている。インサート材40は、接着層60を介して、樹脂被覆層50によって被覆されている。ここで、ブロック10は金属樹脂接合体からなり、インサート材40は金属部材であり、樹脂被覆層50は樹脂部材である。
ブロック10は、例えば、ベルト厚み方向の長さが10〜17mm、ベルト幅方向の長さが20〜30mm、及びベルト長手方向の長さが2〜5mmであり、ベルト幅方向の両側部のなす角度、すなわち、ベルト角度は例えば24〜30°である。
インサート材40は、図7(a)に示すように、ブロック10と同様に、上側ビーム部41及び下側ビーム部42をベルト幅方向の中央部でセンターピラー部43によって連結して略「H」形に形成されている。上側ビーム部41、下側ビーム部42及びセンターピラー部43は、一体成型される。インサート材40のベルト幅方向に関する長さは、外周側の端部が最も長く内周側の端部に行くほど短くなっている。また、図7(b)に示すように、インサート材40のベルト長手方向に関する長さは、外周側の端部と内周側の端部とほぼ同じである。
インサート材40は、耐熱性に優れ、高強度、高弾性率であるチタン又はステンレス材からなる金属材料で構成される。特に、チタンとしては、64チタン合金(Ti−6Al−4V)、15−3−3−3チタン合金が好ましい。また、ステンレス材としては、SUS304、SUS316、SUS430、SUS440、MX7が好ましい。
インサート材40は、例えば、上側ビーム部41のベルト厚み方向の長さが3.5〜7.0mm、センターピラー部43のベルト厚み方向の長さが3.5〜7.0mm、及び下側ビーム部42のベルト厚み方向の長さが3.5〜7.0mmである。
図7(c)に示すように、インサート材40は金属材料で構成されているため、インサート材40の表面には、酸化被膜46が形成されている。酸化被膜46の厚さは、例えば0.5〜5μmである。また、インサート材40の表面には、酸化被膜46の厚さより深い凹状の孔部47が複数形成されている。凹状の孔部47には、後述する接着層60を構成する接着剤が充填される。孔部47の形状は、特に限定されず、図7(c)に示すように丸であっても、角部を有してもよい。
孔部47は、その径の最大が30〜200μmであることが好ましい。孔部47の径の最大が30μmより小さいと、接着層60を構成する接着剤が充填されにくくなり、アンカー効果が得られにくい。一方、孔部47の径の最大が200μmより大きいと、孔部47の深さに対する径が大きくなり、十分なアンカー効果が得られない。また、複数の孔部47同士の間隔が5〜300μmであることが好ましい。複数の孔部47同士の間隔が5μmよりも小さいと、孔部47が重なる部分が生じ、アンカー効果が得られにくい。一方、孔部47同士の間隔が300μmよりも大きいと、インサート材40の表面積に対する孔部47の面積が小さくなり、十分なアンカー効果が得られにくい。
接着層60は、接着剤からなり、インサート材40の孔部47にその一部が充填されると共に、インサート材40の外表面を層状に被覆して形成される。接着剤は、シランカップリング剤(例えば、エポキシシランカップリング剤やアミノシランカップリング剤)やイソシアネート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等が用いられる。
接着層60の層厚さは、例えば0.5〜5μmである。
なお、図7(a)、(b)に示す樹脂被覆層50におけるインサート材40の上側ビーム部41及び下側ビーム部42のベルト幅方向両端面を被覆する部分は、プーリ31、32(図1参照)との接触部となっている。
樹脂被覆層50は、接着層60を介して、インサート材40の外表面を層状に被覆している。樹脂被覆層50は、樹脂材料で形成される。樹脂被覆層50は、硬質樹脂材料で形成されることが好ましい。硬質樹脂材料は、例えば、マトリクス樹脂に短繊維の炭素繊維が添加された樹脂組成物である。マトリクス樹脂は、熱硬化性樹脂であってもよく、また、熱可塑性樹脂であってもよい。熱硬化性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、フェノール樹脂(例えば、ノボラック系フェノール樹脂)、エポキシ樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げられる。マトリクス樹脂は、熱硬化性樹脂のみで構成されていてもよく、また、熱可塑性樹脂のみで構成されていてもよく、さらに、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とがブレンドされたものであってもよい。マトリクス樹脂は、その他にゴム成分等を含んでいてもよい。
樹脂被覆層50に含まれる炭素繊維は、平均繊維長が100μm以上であることが好ましく、150μm以上であることがより好ましい。なお、炭素繊維の平均繊維長は、樹脂被覆層50の表面観察写真の画像解析から任意の20本の炭素繊維の繊維長を測定して数平均し、それを2回繰り返した平均値として求められる。
樹脂被覆層50を形成するマトリクス樹脂は、炭素繊維の他、パラ系のアラミド繊維、グラファイト粉末等を含んでいてもよい。パラ系のアラミド繊維は、短繊維であり、例えば、繊維長が1mm〜3mmであり、マトリクス樹脂100質量部に対する添加量が2〜5質量部である。グラファイト粉末は、例えば、粒径が5μm〜10μmであり、マトリクス樹脂100質量部に対する添加量が15〜20質量部である。
樹脂被覆層50の層厚さは、例えば0.8〜1.5mmである。
[第1実施形態に係る金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法]
ここで、図8及び図9を参照しつつ第1実施形態の金属樹脂接合体からなるブロック10の製造方法について、より詳細に説明する。第1実施形態の金属樹脂接合体からなるブロック10は、図8(a)〜(e)に示す工程により製造される。
図8(a)に示す工程では、チタン又はステンレス材からなり、表面に酸化被膜46が形成されたインサート材(金属部材)40を準備する。
図8(b)に示す工程では、インサート材40の表面に対して、複数のショット材(投射材)48を投射して、インサート材40の表面に形成された酸化被膜46の深さより深く埋設させる(ショットピーニング処理)。具体的には、インサート材40の表面に対して、微細なショット材48のショットピーニングを行い、ショット材48を埋設させる。ここで、ショット材48の大きさは、30〜200μmであることが好ましい。また、ショット材48の形状は、特に制限しないが、角部を有することが好ましい。ショット材48の角部がインサート材40の表面に突き刺さりやすいからである。ショット材48は、比重と硬度が大きいことが好ましく、且つ、所定の酸に溶解する材料からなる。ここで、所定の酸は、硫酸や硝酸など、一般的に用いられる酸である。ショット材48は、例えば一般的に用いられる酸に溶解しやすい鉄粉である。また、ショットピーニングは、投射圧力が0.2〜0.6MPaであり、インサート材(金属部材)40を乗せたステージの移動速度が10〜20mm/sであることが好ましい。
図8(c)に示す工程では、所定の酸を用いて、インサート材40の表面に埋設されたショット材48を溶解する(酸処理)。尚、ショット材48を溶かすことができれば、所定の酸の種類、濃度、溶解方法には特に制限はない。具体的には、所定の酸を用いた酸性溶液に、インサート材40を含浸して、ショット材48を溶解させることが好ましい。複数の孔部を一度に形成することが容易に行えるからである。例えば、25wt%の硫酸水溶液に、60℃で10分間、表面にショット材48が埋設されたインサート材40を浸漬して、ショット材48を溶解する。インサート材40の表面に埋設されたショット材48を溶解することにより、インサート材40の表面には、酸化被膜46の深さより深い複数の孔部47が形成される。
図8(d)に示す工程では、表面に孔部47が形成されたインサート材40の表面に、接着剤を付着させることで、接着層60を形成する。接着層60は、その一部がインサート材40の表面に形成された複数の孔部47に充填される。具体的には、複数の孔部47が表面に形成されたインサート材40をシランカップリング剤等からなる接着剤液に浸漬して、接着層60を形成する。尚、接着層60は、接着剤を塗布して形成しても良い。
図8(e)に示す工程では、接着層60の表面を被覆して、樹脂被覆層50を形成する。具体的には、接着層60が表面に積層されたインサート材40に対して、樹脂材料を射出成形することで、樹脂被覆層50を形成する。ここで、樹脂材料は、例えば、フェノール樹脂組成物である。以上の工程により、金属樹脂接合体からなるブロック10が製造される。
尚、図8(b)に示す工程のショットピーニングにおいて、インサート材40を乗せたステージの移動速度を変化させた場合に形成される金属樹脂接合体からなるブロック10について、図9に基づいて説明する。図9(a)は、ステージの移動速度を10mm/sより遅くしてショットピーニングを行った場合に形成される金属樹脂接合体からなるブロック10である。また、図9(b)は、ステージの移動速度を10〜20mm/sとしてショットピーニングを行った場合に形成される金属樹脂接合体からなるブロック10である。図9(c)は、ステージの移動速度を20mm/sより早くしてショットピーニングを行った場合に形成される金属樹脂接合体からなるブロック10である。図9(a)に示すように、ステージの移動速度が10mm/sより遅い場合、インサート材40の表面に孔部47が近接して形成されるため、孔部47が重なる部分が生じ、インサート材40の表面にアンカー効果が得られにくい。一方、図9(c)に示すように、ステージの移動速度が20mm/sより早い場合、インサート材40の表面に孔部47が離れて形成されるため、インサート材40の表面積に対する孔部47の面積が小さくなり、インサート材40の表面に十分なアンカー効果が得られにくい。従って、インサート材40の表面に十分なアンカー効果が得られるようにするには、図9(b)に示すように、ステージの移動速度を10〜20mm/sとしてショットピーニングを行うことが好ましい。尚、図9(b)において、複数の孔部47同士の間隔は、具体的には、5〜300μmであることが好ましい。
以上のように、第1実施形態に係る金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック10、金属樹脂接合体からなるブロック10の製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロック10を備えた伝動ベルト1は、孔部47が、インサート材(金属部材)40の表面に形成された酸化被膜46の厚さよりも深く形成される。また、接着層60の一部がインサート材40の表面に形成された孔部47に充填される。また、接着層60がインサート材40の表面に積層される。また、樹脂被覆層50が接着層の表面に積層される。従って、インサート材40の表面に酸化被膜46が形成されていたとしても、孔部47においては、酸化被膜46が除去されており、インサート材40と接着層60とが直接接合される。そのため、接着性を低下させる酸化被膜46による影響を防止することができる。更に、孔部47に充填された接着層60の一部によるアンカー効果により、インサート材40と接着層60との接着性が向上する。そして、接着層60を介して接着される樹脂被覆層50とインサート材40との接着性も向上する。以上から、インサート材40の表面の酸化被膜46を除去しつつ、インサート材40と樹脂被覆層50の高い接着性を確保することができる。
また、第1実施形態に係る金属樹脂接合体の製造方法及び金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法によると、ショット材(投射材)48が所定の酸に溶解する材料からなることで、所定の酸を用いて溶解して除去するという簡易的な方法で、効率よく凹状の孔部47を形成することができる。より詳細には、ショット材48を投射する条件を調整するだけで、形成する凹状の孔部47の深さの制御を容易にできる。更に、インサート材(金属部材)40の表面に対して、複数のショット材48を同時に投射して埋設することで、インサート材40の表面に孔部47を容易に形成することができるため、作業効率が良い。また、酸性溶液に浸漬する等、所定の酸を用いてショット材48を溶解するため、インサート材40の表面に埋設したショット材48を確実に溶解して、酸化被膜46を除去することができる。また、複数のショット材48を同時に溶解して酸化被膜46を除去し、複数の孔部47を一度に形成することができる。更に、酸性溶液の条件(濃度など)を調整するだけで、溶解(所要時間や除去の程度)の制御を容易にできる。
[第2実施形態に係る金属樹脂接合体からなるブロック]
ここで、図10を参照しつつ、第2実施形態に係るブロック10の構成についてより詳細に説明する。図10(a)、(b)に示すように、ブロック10は、インサート材40と樹脂被覆層50とを備えている。インサート材40は、樹脂被覆層50によって被覆されている。ここで、ブロック10は金属樹脂接合体からなり、インサート材40は金属部材であり、樹脂被覆層50は樹脂部材である。尚、第2実施形態に係るブロック10は、接着層60を備えていない点以外は、図7に示す第1実施形態に係るブロック10と同じであり、同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
図10(c)に示すように、インサート材40の表面には、樹脂被覆層50を層状に被覆されて形成される。樹脂被覆層50は、その一部が、インサート材40の表面に設けられた凹状の孔部47にその一部が充填されている。
[第2実施形態に係る金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法]
ここで、図11を参照しつつ第2実施形態の金属樹脂接合体からなるブロック10の製造方法について、より詳細に説明する。第2実施形態の金属樹脂接合体からなるブロック10は、図11(a)〜(d)に示す工程により製造される。尚、第2実施形態に係るブロック10の製造方法において、図11(a)〜(c)に示す工程は、第1実施形態に係るブロック10の製造方法における図8(a)〜(c)に示す工程と同じであり、その説明を省略する。
図11(d)に示すように、表面に孔部47が形成されたインサート材40の表面に、樹脂材料を被覆して、樹脂被覆層50を形成する。樹脂被覆層50は、その一部がインサート材40の表面に形成された複数の孔部47に充填される。そして、インサート材40の外表面を層状に被覆する。具体的には、複数の孔部47が表面に形成されたインサート材40に対して、樹脂材料を射出成形することで、樹脂被覆層50を形成する。ここで、樹脂材料は、例えば、フェノール樹脂組成物である。以上の工程により、金属樹脂接合体からなるブロック10が製造される。
以上のように、第2実施形態に係る金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック10、金属樹脂接合体からなるブロック10の製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロック10を備えた伝動ベルト1は、孔部47が、インサート材(金属部材)40の表面に形成された酸化被膜46の厚さよりも深く形成される。また、樹脂被覆層50の一部がインサート材40の表面に形成された孔部47に充填される。また、樹脂被覆層50がインサート材40の表面に積層される。従って、インサート材40の表面に酸化被膜46が形成されていたとしても、孔部47においては、インサート材40と樹脂被覆層50とが直接接合される。そのため、接着性を低下させる酸化被膜46による影響を防止することができる。更に、孔部47に充填された樹脂被覆層50の一部によるアンカー効果により、インサート材40と樹脂被覆層50との接着性が向上する。以上から、インサート材40の表面の酸化被膜46を除去しつつ、インサート材40と樹脂被覆層50の高い接着性を確保することができる。
また、第2実施形態に係る金属樹脂接合体の製造方法及び金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法によると、ショット材(投射材)48が所定の酸に溶解する材料からなることで、所定の酸を用いて溶解して除去するという簡易的な方法で、効率よく凹状の孔部47を形成することができる。より詳細には、ショット材48を投射する条件を調整するだけで、形成する凹状の孔部47の深さの制御を容易にできる。更に、インサート材(金属部材)40の表面に対して、複数のショット材48を同時に投射して埋設することで、インサート材40の表面に孔部47を容易に形成することができるため、作業効率が良い。また、酸性溶液に浸漬する等、所定の酸を用いてショット材48を溶解するため、インサート材40の表面に埋設したショット材48を確実に溶解して、酸化被膜46を除去することができる。また、複数のショット材48を同時に溶解して酸化被膜46を除去し、複数の孔部47を一度に形成することができる。更に、酸性溶液の条件(濃度など)を調整するだけで、溶解(所要時間や除去の程度)の制御を容易にできる。
[試験片のせん断力試験]
上述のように本実施形態の金属樹脂接合体からなるブロック10における、インサート材(金属部材)40と樹脂被覆層50の接着性を評価するため、試験片を用いて、せん断力試験を行った。
図12(a)、(b)に示すように、試験片70は、樹脂片71の一部と、金属片72の一部とが接着されて形成される。樹脂片71として、フェノール樹脂を短繊維の炭素繊維で補強した樹脂組成物を用いた。樹脂片71の寸法は、長さ48mm×幅15mm×厚み5.5mmである。樹脂片71は、長さ方向において、樹脂片71の端部から12.5mmの部分の厚みが4.0mmになるように加工されている。金属片72として、材質がチタン合金(Ti−6Al−4V)またはステンレス鋼(SUS304)を用いた。金属片72の寸法は、長さ48mm×幅15mm×厚み1.5mmである。試験片70は、樹脂片71の厚みが4.0mmとなっている部分に金属片72を厚み方向に重なっている。樹脂片71と金属片72とは、接着層(図示せず)を介して、接着されている。尚、試験片70、樹脂片71、金属片72は、それぞれ、ブロック10、樹脂層50、インサート材(金属部材)40を模式化している。
本実施例においては、実施例1〜4及び比較例1〜2の試験片70を作製した。
実施例1、2では、金属片72にチタン合金(Ti−6Al−4V)を用いて、前処理として、金属片72の表面(片面)に、表1に示すショット条件でショットピーニングを行い、金属片72の表面にショット材を埋設した(ショットピーニング処理)。ショット材は、スチールビーズ(鉄粉)を用いた。なお、実施例1、2では、ショット材の大きさを変量した(実施例1は50μm、実施例2は100μm)。
Figure 0006693841
次いで、前処理として、表2に示す酸液に60℃の条件で10分間浸漬し、埋設したショット材を溶解した(酸処理)。このようにして、金属片72の表面に孔部を形成した。
Figure 0006693841
さらに、接着処理として、金属片72を表3に示すシランカップリング剤液に10分間浸漬した後、100℃で10分間乾燥させ、金属片72の表面にシランカップリング剤からなる接着層を形成した。シランカップリング剤として、エポキシシランカップリング剤(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「A−187」)を用いた。
Figure 0006693841
以上の前処理及び接着処理を施した金属片72に対して、15mm×12.5mmの範囲で被覆するように、上述のフェノール樹脂を短繊維の炭素繊維で補強した樹脂組成物を用いて射出成形を行って樹脂片71を作製した。そして、180℃で6時間アニールして、金属片72と樹脂片71とを接着させた試験片70を作製した。
実施例3は、金属片72をステンレス鋼(SUS304)とすること以外は、実施例1と同様に試験片70を作製した。実施例4は、金属片72をステンレス鋼(SUS304)とすること以外は、実施例2と同様に試験片70を作製した。
比較例1は、金属片72に対して、実施例1、2で行った前処理を行うことなく、従来の酸化被膜除去方法により、表4に示す処理液に金属片72を50℃の条件で5分間含浸させる前処理を行ったことを除いては、実施例1と同じ方法で試験片70を作製した。
比較例2は、実施例3、4で行った前処理を行うことなく、従来の酸化被膜除去方法により、表4に示す処理液に金属片72を50℃の条件で5分間含浸させる前処理を行ったことを除いては、実施例3と同じ方法で試験片70を作製した。
Figure 0006693841
以上のように作製された実施例1〜4及び比較例1〜2の試験片70をオートグラフAG−X 5kNを用いて、試験速度「5mm/min」、雰囲気温度「室温」の条件で、図12(a)、(b)に示す矢印の方向に引っ張り、試験片70のせん断力を測定した。測定は3回行い、その平均値を算出した。測定されたせん断力を、表5に示す。
Figure 0006693841
表5の結果から、実施例1〜4の試験片70のせん断力が、比較例1、2の試験片70のせん断力より2倍程度高く、樹脂片71と金属片72の接着性が優れていることが分かった。
具体的には、実施例1、2の試験片70と、実施例3、4の試験片70とをそれぞれ比較すると、ショット材の大きさが50μmと100μmと異なっているが、せん断力はあまり違いがみられない。従って、本実施例では、ショット材の大きさが30〜200μm程度であることが好ましいことが分かる。
また、実施例1、3の試験片70と、実施例2、4の試験片70とをそれぞれ比較すると、金属片72がチタン合金とステンレス鋼と異なっているが、せん断力はあまり違いがみられない。従って、本実施例では、金属片72として用いられる複数種類の金属材料について、金属片72と樹脂片71の接着性を確保することができることが分かる。
また、実施例1、3の試験片70と、比較例1、2の試験片70とをそれぞれ比較すると、実施例1、3の試験片70のせん断力が、比較例1、2の試験片70のせん断力の2倍程度である。従って、前処理としてショットピーニング及び酸処理を行うことで金属片72の表面に孔部を設けたため、孔部に充填された樹脂片71の樹脂のアンカー効果により、金属片72と樹脂片71との十分な接着性が確保されていることが分かる。また、比較例1、2の試験片は、ショットピーニング及び酸処理による前処理を行わず、硝酸及びフッ化水素酸の処理液による酸化被膜除去方法による前処理のみを行ったため、金属片72の表面が平滑なままであり、金属片72と樹脂片71との十分な接着性が確保されていないことがわかる。
以上から、金属片72が、その表面に形成された酸化被膜の厚さより深い凹状の孔部が表面に複数設けられ、樹脂片71が、その一部が金属片72に形成された孔部に充填されて、金属片72の表面に積層されることにより、金属片72の表面の酸化被膜を除去しつつ、金属片72の孔部に充填された樹脂片71のアンカー効果により、樹脂片71と金属片72の高い接着性を確保することができていることがわかる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて、様々な設計変更を行うことが可能なものである。
例えば、上述の実施形態では、金属樹脂接合体として伝動ベルトに備えられるブロック10について説明しているが、金属樹脂接合体は、ブロック10に限らない。金属材料からなる金属部材と、金属部材に被覆される樹脂材料からなる樹脂被覆層とからなる金属樹脂接合体であれば、その他の用途に用いられて良い。
また、本実施形態において、インサート材40として用いられる金属材料は、チタンまたはステンレス材であるが、それに限らない。インサート材40として用いられる金属材料は、アルミニウムやその他の金属材料であっても良い。
本発明を利用すれば、金属部材の表面の酸化被膜を除去しつつ、金属部材と樹脂被覆層の高い接着性を確保することができる金属樹脂接合体、金属樹脂接合体の製造方法、金属樹脂接合体からなるブロック、金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法、並びに、金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルトを提供することができる。
1 伝動ベルト
2 張力帯
10 ブロック
14 嵌合溝
40 インサート材(金属部材)
46 酸化被膜
47 孔部
48 ショット材(投射材)
50 樹脂被覆層
60 接着層

Claims (15)

  1. 表面に形成された酸化被膜の厚さより深い凹状の孔部であって、前記孔部同士の間に表面が残る間隔が設けられた孔部が表面に複数設けられるチタンまたはステンレス材からなる金属部材と、
    前記金属部材の表面に積層された樹脂材料からなる樹脂被覆層であって、前記樹脂被覆層の一部が前記孔部に充填された樹脂被覆層と、を備えることを特徴とする金属樹脂接合体。
  2. 表面に形成された酸化被膜の厚さより深い凹状の孔部であって、前記孔部同士の間に表面が残る間隔が設けられた孔部が表面に複数設けられるチタンまたはステンレス材からなる金属部材と、
    前記金属部材の表面に積層された接着剤からなる接着層であって、前記接着層の一部が前記孔部に充填された接着層と、
    前記接着層の表面に積層された樹脂部材からなる樹脂被覆層と、を有することを特徴とする金属樹脂接合体。
  3. 前記孔部は、その径の最大が30〜200μmであり、且つ、複数の前記孔部同士の間隔が5〜300μmであることを特徴とする請求項1または2に記載の金属樹脂接合体。
  4. 前記孔部は、角部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属樹脂接合体。
  5. 酸化被膜が形成されたチタンまたはステンレス材からなる金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面を残して前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、
    前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、
    前記金属部材の表面に樹脂材料を射出して、前記樹脂材料を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする金属樹脂接合体の製造方法。
  6. 酸化被膜が形成されたチタンまたはステンレス材からなる金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面を残して前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、
    前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、
    前記金属部材の表面に接着剤を付着させて、前記接着剤を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層の表面に樹脂材料を射出して、前記接着剤層の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする金属樹脂接合体の製造方法。
  7. 前記孔部は、その径の最大が30〜200μmであり、且つ、複数の前記孔部同士の間隔が5〜300μmであることを特徴とする請求項5または6に記載の金属樹脂接合体の製造方法。
  8. 前記投射材は、角部を有することを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の金属樹脂接合体の製造方法。
  9. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属樹脂接合体からなるブロックであって、
    前記金属部材であるインサート材の外表面を層状に前記樹脂被覆層が被覆し、
    エンドレスの張力帯が嵌合される嵌合溝を有し、
    前記張力帯の長手方向に沿って所定ピッチで複数配列されて伝動ベルトを構成することを特徴とする金属樹脂接合体からなるブロック。
  10. エンドレスの張力帯の長手方向に沿って所定ピッチで複数配列されて伝動ベルトを構成する金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法であって、
    前記張力帯が嵌合される嵌合溝を有し、酸化被膜が形成されたチタンまたはステンレス材からなる金属部材をインサート材とし、前記金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面を残して前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、
    前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、
    前記金属部材の表面に樹脂材料を射出して、前記樹脂材料を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法。
  11. エンドレスの張力帯の長手方向に沿って所定ピッチで複数配列されて伝動ベルトを構成する金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法であって、
    前記張力帯が嵌合される嵌合溝を有し、酸化被膜が形成されたチタンまたはステンレス材からなる金属部材をインサート材とし、前記金属部材の表面に、所定の酸によって溶解する材料からなる複数の投射材を投射して、前記金属部材の表面を残して前記金属部材の表面に形成された酸化被膜の厚さより深く埋設させる工程と、
    前記金属部材の表面に埋設された複数の前記投射材を前記所定の酸を用いて溶解し、前記金属部材の表面に複数の孔部を形成する工程と、
    前記金属部材の表面に接着剤を付着させて、前記接着剤を前記孔部に充填させると共に、前記金属部材の表面に積層した接着剤層を形成する工程と、
    前記接着剤層の表面に樹脂材料を射出して、前記接着剤層の表面に積層した樹脂被覆層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法。
  12. 前記孔部は、その径の最大が30〜200μmであり、且つ、複数の前記孔部同士の間隔が5〜300μmであることを特徴とする請求項10または11に記載の金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法。
  13. 前記投射材は、角部を有することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の金属樹脂接合体からなるブロックの製造方法。
  14. 請求項9に記載の金属樹脂接合体からなるブロックを備えることを特徴とする金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルト。
  15. 無段変速装置に用いられることを特徴とする請求項14に記載の金属樹脂接合体からなるブロックを備えた伝動ベルト。
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