JP2006153268A - 高負荷伝動ベルト - Google Patents

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Abstract

【課題】センターベルトの摩耗を防止することができると共にベルトの切断といった故障を低減することができ、また、発熱を少なくすることもでき、ブロックを構成する樹脂材料の劣化を防止し、更に、センターベルトを成形する際に帆布が金型に沿いやすくセンターベルトの凹凸形状を設計どおりの形状と高さに形成することができる高負荷伝動ベルトを提供する。
【解決手段】センターベルト3の少なくとも片面に接着処理が施されたアラミド繊維を構成要素とするカバー帆布10が被覆されている高負荷伝動ベルト1において、カバー帆布10は接着処理によって収縮した後の幅が接着処理前の40〜63%の幅にしたものを用いてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチでブロックを嵌合固定した高負荷伝動ベルトに関し、詳しくはセンターベルトのカバー帆布にアラミド繊維を用いたベルトに関する。
ベルト式無段変速装置に使用するベルトは、プーリのV溝幅を変えることによってプーリに巻きかかる有効径を変化させ変速比を調節する様な変速プーリに巻き掛けて使用するものであり、プーリからの側圧が大きくなるのでベルトは大きな側圧に耐えるものでなくてはならない。また、無段変速の用途以外にも通常のゴムベルトでは寿命が短くなりすぎるような高負荷伝動の用途には特別に高負荷に耐えうるようなベルトを用いる必要がある。
そのようなベルトとして使用されるものの中に、センターベルトにブロックを固定してベルト幅方向の強度を高めた引張伝動式の高負荷伝動ベルトがあり、具体的な構成としては、心線をゴムなどのエラストマー中に埋設したセンターベルトにボルトやリベットなどの止着材を用いてセンターベルトに使用しているエラストマーよりも比較的硬質のエラストマーからなるブロックを止着固定したものがある。
このような高負荷伝動ベルトのセンターベルトはゴムなどのエラストマーからなっておりブロックを嵌合固定している。ベルトを走行させることによってセンターベルトはブロックから繰り返し圧縮力や剪断力を受けて、センターベルトを形成するエラストマーに永久歪を発生してブロックとセンターベルトとの嵌合固定力が弱まり、ブロックのぐらつきやがたつきにつながり、ベルト走行時の騒音が大きくなったり、センターベルトに亀裂が生じて切断したりといったことにもなる。
特に小プーリ径にベルトが巻きかかる際に、センターベルトの内周面側がブロックに挟まれた状態になって応力が集中するとともに大きな摩擦力が発生し、センターベルトを構成するゴムが劣化してクラックが生じたり、ベルト切断の原因となったりしていた。
そこでそのようなセンターベルトを保護しセンターベルトとブロックとの間に緩みが生じるのを防止するために特許文献1には、センターベルトの表面にカバー帆布を設けており、しかもその素材をアラミド繊維からなる帆布としている。
特開2000−291743号公報
ところが特許文献1に開示されるようにセンターベルトに設けるカバー帆布をアラミド繊維からなる帆布とすることで、高負荷伝動に耐えることができるとともにブロックとの摩擦が生じてもセンターベルトが摩耗するのを防止することができベルトの寿命を大幅に延ばすことができる。
センターベルトはブロックとの間の噛み合いのために所定ピッチで凹条部を設けるなど凹凸形状を形成している。アラミド繊維は他の繊維と比べて強度が大きく摩耗も少ないという利点を有しているが同時にセンターベルトを成形する際に上下面の凹凸形状の形成で妨げてしまうことがあり、凹凸形状が設計通りの高さや形状に形成されないといった問題がある。凹凸形状が十分に形成されなくなるとセンターベルトとブロックとの噛み合いが十分でなく、それはそれで高いトルクの伝達が行えないといった問題やブロックとセンターベルトとの間に緩みを生じる原因となっていた。
そこで本発明は高負荷伝動ベルトのセンターベルトのカバー帆布としてアラミド繊維で構成されたカバー帆布を用いているので耐摩耗性等の物性に優れブロックとの摩擦が生じても容易に摩耗してしまうことがなく、且つセンターベルトの凹凸形状を形成する際にも金型の形状に沿いやすく、凹凸形状を設計どおりの高さや形状に形成することができる高負荷伝動ベルトの提供を課題とする。
上記のような課題を解決するために本発明の請求項1は、センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチで設けた複数のブロックとからなり、センターベルトの少なくとも片面に接着処理が施されたアラミド繊維を構成要素とするカバー帆布が被覆されている高負荷伝動ベルトにおいて、カバー帆布は接着処理によって収縮した後の幅が接着処理前の40〜63%の幅にしたものを用いてなることを特徴とする。
本発明ではセンターベルトのカバー帆布としてアラミド繊維で構成された帆布を用いているので、ブロックとの間で摩擦が生じたとしてもセンターベルトの摩耗を防止することができると共にベルトの切断といった故障を低減することができる。また、発熱を少なくすることもでき、ブロックを構成する樹脂材料の劣化の防止にもなる。更にカバー帆布は接着処理によって収縮した後の幅が接着処理前の40〜63%の幅にしたものを用いていることから伸縮性に富んでおり、センターベルトを成形する際に帆布が金型に沿いやすくセンターベルトの凹凸形状を設計した狙い通りの形状と高さに形成することができる。
図1は、本発明に係る高負荷伝動ベルト1の一例を示す斜視概略図であり、図2はその側断面図である。本発明の高負荷伝動ベルト1は、エラストマー4内にロープ状の心体5をスパイラル状に埋設してなる同じ幅の二本のセンターベルト3と、このセンターベルト3に所定ピッチで取り付けられた複数のブロック2とから構成されている。ブロックの側面6、7に嵌合溝8、9を有しており、該嵌合溝にセンターベルト3が装着されている。このブロック2の両側面6、7は、プーリのV溝と接触する傾斜面となっており、駆動されたプーリから動力を受け取って、係止固定されているセンターベルト3を引張り、駆動側プーリの動力を従動側プーリに伝達する。またセンターベルト3の表面には本発明の特徴であるカバー帆布10がセンターベルト3と一体的に積層配置されている。
ブロック2は、図1に示すように、上ビーム部11および下ビーム部12と、上下ビーム部11、12の中央部同士を連結したセンターピラー13からなっており、ブロック2の両側面には前述のようにセンターベルト3の嵌合溝8、9が形成されており、嵌合溝8、9内の溝上面および溝下面にはセンターベルト3の上面に設けた凹条部15と下面に設けた凹条部16に係合する凸条部17、18が設けられている。
図3は、別のベルトの例であり、ビーム部21の両端から上方に向かって一対のサイドピラー22、23が延びており、このサイドピラー22、23の上端からそれぞれブロック2の中心に向かって延びるロック部24、25が対向するように設けられている。そして、これらビーム部21、サイドピラー22、23及びロック部24、25によってセンターベルト3が嵌合する嵌合溝20が形成されている。この嵌合溝20に、センターベルト3が、ロック部24、25間の開口部より挿入され装着される。また、ロック部24、25の嵌合溝20側には、凸部27がそれぞれ設けられており、この凸部27が、センターベルト3に所定ピッチで設けられている凹条部26に嵌合する。これによって、センターベルト3は、装着後はブロック2から抜けにくい状態となる。そして、センターベルト3の表面にはカバー帆布10がセンターベルト3と一体的に積層配置されている。
センターベルト3のエラストマー4として使用されるものは、クロロプレンゴム、天然ゴム、ニトリルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、水素化ニトリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、アルキル化クロロスルホン化ポリエチレンなどの単一材またはこれらを適宜ブレンドしたゴムあるいはポリウレタンゴム等が挙げられる。そして、心体5としてはポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、ガラス繊維、スチールワイヤ等から選ばれたロープが用いられる。また、心体5はロープをスパイラル状に埋設したもの以外にも、上記の繊維の織布、編布や金属薄板等を使用することもできる。
なお、本実施形態では、2本のセンターベルト3、3を用いて、ブロック2の嵌合溝20に装着した場合について説明しているが、別に1本のセンターベルトを使用したものであっても構わない。
図2に示すように、センターベルト3は上下両面にカバー帆布10が配置されており、ベルト走行時に発生するセンターベルトとブロックとの摩擦からセンターベルトを保護するようになっている。このような構成を採ることによって、ブロック2との間の摩擦によるセンターベルト3の摩耗が防止される。特にブロック2に酸化亜鉛ウィスカなどのウィスカ状補強材を配合している場合は、センターベルトと摩擦する中でウィスカのためにセンターベルト側の摩耗が非常に大きくなりやすいが、カバー帆布10によって摩耗を防止することができる。また、カバー帆布10の素材としてアラミド繊維を用いることによって更に摩耗防止の効果を高めることができ、ベルトの切断による故障を低減することができる。
カバー帆布10として用いられるのは、平織物、綾織物、朱子織物などを挙げることができ、全てがアラミド繊維である必要はなく例えばベルト長手方向の緯糸にアラミド繊維を用いる形態が挙げられる。アラミド繊維としてはパラ系アラミド繊維でもメタ系アラミド繊維でもいずれでもよいが、0.3〜1.2デニールの原糸を収束したマルチフィラメント糸を用いることが好ましい。また、アラミド繊維以外にポリアミド繊維やウレタン弾性糸を混撚りした糸も用いることができるが、アラミド繊維の占める割合が緯糸の全重量の20〜80%であることが好ましい。原糸の太さが0.3デニール未満であるとベルト長手方向のカバー帆布10の引張強さが低下し、耐摩耗性にも劣ることになるので好ましくない。逆に1.2デニールを超えるような太さであると製織後にカバー帆布10としての剛性が高くなりすぎて経糸と緯糸とのバランスが取れなくなったり帆布にしわを発生させたりする原因となるので好ましくない。
パラ系アラミド繊維としては、例えば商品名をケブラー、テクノーラ、トワロンを挙げることができ、メタ系アラミド繊維としたは、商品名でノーメックス、コーネックスを挙げることができる。
また、ベルト幅方向の経糸についても緯糸と同様にパラ系アラミド繊維やメタ系アラミド繊維などのアラミド繊維からなるフィラメント糸としてもよく、その他6ナイロン、6,6−ナイロン、12ナイロン等のポリアミド繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエステル繊維などのフィラメント糸を用いることができる。
このような構成のカバー帆布10をセンターベルトの表面に積層接着するために接着処理がなされる。接着処理としては例えばRFL液、イソシアネート溶液あるいはエポキシ溶液による処理が挙げられる。RFL液はレゾルシンとホルマリンとの初期縮合物をラテックスに混合したものであり、ここで使用するラテックスとしてはスチレン・ブタジエン・ピリジン三元共重合体、水素化ニトリルゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロルヒドリンなどのラテックスである。また、ゴムを溶剤に溶かしてゴム糊状にしたものをカバー帆布10の表面に付着させる糊引き処理、ソーキング処理、コーチング処理も接着処理として挙げることができる。
これらの接着処理においてRFL液、イソシアネート溶液、エポキシ溶液、ゴム糊などの接着処理剤に摩擦係数低減材を配合することによって、ブロックとセンターベルトのカバー帆布との間の摩擦係数を下げることができ、酸化亜鉛などのウィスカを含んだブロックとセンターベルトとの摩擦による摩耗を防止することができる。摩擦係数低減材としては、具体的にはポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体などのフッ素樹脂、セラミックパウダー、ガラスビーズ、超高分子量ポリエチレン、グラファイト、二硫化モリブデン、フェノール樹脂、ガラス繊維、カーボン繊維、アラミド繊維等をあげることができ、これらのうちの少なくとも1種、好ましくはセラミックパウダー、ガラスビーズ、超高分子量ポリエチレン、グラファイト、二硫化モリブデン、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂、フェノール樹脂のなかの少なくとも1種、更に好ましくはポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素樹脂を用いることが好ましい。
センターベルトには図1、2における凹条部15、16や図3における凹条部26をベルト長手方向所定ピッチで設けることによって、上下面は凹凸形状になっている。本発明においてカバー帆布10は接着処理後の幅が接着処理前の幅の40〜63%、より好ましくは45〜63%の範囲である。カバー帆布として用いられる帆布は、元々伸縮性を有する帆布を用いているが接着処理を行うことによって縮む。縮みが大きいほど帆布は厚手となり逆に縮みが小さいほど薄手になる。一方、アラミド繊維は他の繊維と比べると剛性が高く、センターベルトの凸条部を形成する際にもその剛性のために金型の形状に沿いにくく凹凸形状の高さや形状が設計どおりに形成されにくい。そこで、前記のようにカバー帆布10の接着処理後の幅を接着処理前の幅の40〜63%とすることで帆布の厚みを調整し、凹凸形状を形成する金型の形状に沿うことができるようにした。この数値が40%未満になると縮みが大きく帆布が厚手になるので加硫時に金型に沿うことができずセンターベルトの凹凸形状の高さや形状が設計どおりに形成されにくくなり、63%を超えると帆布の伸縮性が乏しくなるので同様にセンターベルトの凹凸形状の高さや形状が設計どおりに形成されにくくなる。45〜63%の範囲とすることで更に伸縮性と沿いやすさを兼ね備えた帆布とすることができる。
ブロック2は、樹脂からなるブロックであるがブロックと同じ略エ字形状を有するインサート材の表面に樹脂材を被覆したものでもよく、インサート材は、ブロック2の耐側圧性や曲げ剛性を持たせる部分となるインサート材であり、素材としてはアルミ合金、セラミックス、セラミックスとアルミニウムとの複合材料、炭素繊維強化樹脂や鉄などの素材が挙げられる。
耐側圧性や曲げ剛性を持たせるという面では金属材料が好ましく、金属材料の中ではアルミ合金の弾性率が7000kgf/mmで比重が2.8であるのに対し、鉄は弾性率が22000kgf/mmで比重が7.8であり、強度的には鉄を用いるほうが高いといえるが、高速で回転するベルトにとって、ベルト重量は寿命に大きく影響を与えるため軽量化の面で有利なアルミ合金を用いることが好ましい。ただし、耐側圧性や曲げ剛性を持たせるという面では金属材料が優れており、インサート材の所定箇所に樹脂材を被覆したブロック2を用いることが好ましい。
樹脂材を所定の箇所に配置する場合、ブロック2の大きさよりもひと回り小さい金属材料からなるインサート材を用いてそのほぼ全面を樹脂材で被覆したものを用いると、部分的に樹脂材を被覆配置したものに比べて、樹脂材の剥離などの問題が発生しにくいので好ましい形態ということができる。ただし、全面といっても製造工程の上で樹脂材を被覆する際にインサート材を固定する部材が接触しているところは、インサート材が露出する箇所が発生することになるが、少なくともブロックのプーリと接触する箇所やブロック同士が接触する箇所について樹脂で覆われていれば問題はない。
もちろんブロック2としては前記のようなインサート材を有さない樹脂材のみからなっているものも使用できる。このようなインサート材を埋設していないブロック2を用いた場合、インサート材を埋設したブロックを用いたベルトよりも、軽量化が可能なので高回転で使用してもベルトに発生する遠心力が小さいという優位点があるが、自動二輪などの比較的軽負荷で高回転の用途に向いている。
樹脂材としては、比較的摩擦係数の大きく耐摩耗性に優れ、センターベルト3を構成するエラストマー4と比べると剛性の高い、具体的には硬度90°JIS A以上の硬質ゴム、硬質ポリウレタン樹脂、液晶樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂等のゴムや合成樹脂が用いられる。
これらの中でもブロックを効率よく製造するために射出成形法にて製造するには、ポリアミド樹脂のような熱可塑性樹脂を用いることになる。また低摩擦係数で耐摩耗性に優れ、剛性があるとともに曲げに対しても弾力性を有しており、簡単に破損してしまうことのない樹脂がよいということからすると、ポリアミド樹脂なかでも4,6−ナイロンが好ましいといえる。
また、これらの樹脂中に、綿糸、ポリアミド繊維やアラミド繊維等の化学繊維、ガラス繊維、金属繊維、カーボン繊維等からなる織布、フィラー、ウィスカ、シリカ、炭酸カルシウムなどの無機材料等を混入した強化樹脂からなる。
本発明では前述のようにブロックを形成する樹脂材中に繊維状の補強材やウィスカ状の補強材を配合することは可能であり、繊維状の補強材は15〜40重量%の範囲で配合する。15重量%未満であると補強効果が少なくブロックの耐摩耗性が十分でないなどの問題があり、40重量%を超えると樹脂への配合が困難になったり射出成形が困難になったりするなどの問題があるので好ましくない。
合成樹脂に配合する繊維状補強材としては、アラミド繊維、炭素繊維、ガラス繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維などを挙げることができる。その中でも前記のブロックを構成する樹脂で好ましい例である4,6−ナイロンと炭素繊維を組み合わせて用いることによって炭素繊維が4,6−ナイロンの吸水性の欠点を改善し、剛性を大幅に向上させることができて、且つ4,6−ナイロンの有する耐摩耗性、耐衝撃性、耐疲労性を生かすことができるものである。前記繊維状補強材として上記の有機繊維のほかにも酸化亜鉛ウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカなどの無機繊維を配合してもよい。
また、他にも二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素系樹脂から選ばれてなる少なくとも一つを混入することによってもブロック2の潤滑性を向上させることができる。フッ素系樹脂としては、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)、ポリフッ化エチレンプロピレンエーテル(PFPE)、4フッ化エチレン6フッ化プロピレン共重合体(PFEP)、ポリフッ化アルコキシエチレン(PFA)等が挙げられる。
次に、本発明の高負荷伝動ベルトを表1に示すような構成で作製し、出来上がったセンターベルトの凸条部の高さと歯先Rを形状測定機で測定するとともにベルトの走行試験を行い、寿命時間を測定した。
(実施例1)
実施例1として使用した高負荷伝動ベルトは、図1に示すようなブロックを用いたものであり、ブロックに用いる樹脂としては、4,6−ナイロンと炭素繊維及び酸化亜鉛ウィスカからなり、その配合は炭素繊維が30質量%で酸化亜鉛ウィスカが10質量%とした。また、センターベルト表面のカバー帆布の構成としては経糸にナイロン繊維を用い緯糸にアラミド繊維を用いて接着処理を行った。接着処理としてRFL処理およびソーキング処理を行い、接着処理後の幅が接着処理前の幅の58%となるように張力を掛けながら処理を行った。そうして得られたカバー帆布を用いてセンターベルトを作成しブロックを装着して高負荷伝動ベルトを作成した。センターベルト上面の凹条部の間に形成された凸部分の高さと歯先Rの形状測定を行い、更に表2に示す走行条件で耐久走行させて寿命時間を測定した。その結果を表3に示す。
(実施例2)
実施例2では接着処理後の幅が接着処理前の幅の51%となるように張力を掛けながら処理を行った以外は全て実施例1と同様にしてセンターベルトおよび高負荷伝動ベルトを作成した。センターベルト上面の凹条部の間に形成された凸部分の高さと歯先Rの形状測定を行い、更に表2に示す走行条件で耐久走行させて寿命時間を測定した。その結果を表3に示す。
(比較例1)
比較例1では接着処理後の幅が接着処理前の幅の65%となるように張力を掛けながら処理を行った以外は全て実施例1と同様にしてセンターベルトおよび高負荷伝動ベルトを作成した。センターベルト上面の凹条部の間に形成された凸部分の高さと歯先Rの形状測定を行い、更に表2に示す走行条件で耐久走行させて寿命時間を測定した。その結果を表3に示す。
(比較例2)
比較例2ではカバー帆布の素材として経糸、緯糸ともにポリアミド繊維を用いた以外は全て実施例1と同様にしてセンターベルトおよび高負荷伝動ベルトを作成した。センターベルト上面の凹条部の間に形成された凸部分の高さと歯先Rの形状測定を行い、更に表2に示す走行条件で耐久走行させて寿命時間を測定した。その結果を表3に示す。
Figure 2006153268
Figure 2006153268
Figure 2006153268
表3の結果からカバー帆布としてアラミド繊維を用いており、接着処理後の幅を接着処理前の幅のそれぞれ58%および51%とした実施例1と2では凸部分の形状も十分に出ており耐久試験の結果でもよい結果となっているのに対して、アラミド繊維からなるカバー帆布を用いているが接着処理後の幅を接着処理前の幅を65%とした比較例1では凸条部の形状が不十分となっており、耐久試験結果も少し劣る結果となっている。これはカバー帆布の帆布の伸縮性が不足しているために金型の形状に沿うことができず凹凸形状が十分に形成されなかったと考えられる。
また、カバー帆布に経糸、緯糸ともにポリアミド繊維を用いた比較例2では凸部分の形状は狙い値に近いものとなっているが走行試験では早期に寿命となっている。
自動車や自動二輪車、農業機械の無段変速装置など、プーリの有効径が変化し大きなトルクを伝達するようなベルトの製造に適用することができる。
本発明の高負荷伝動ベルトの要部斜視図である。 本発明の高負荷伝動ベルトの側面図である。 本発明の別の例を示す高負荷伝動ベルトの斜視図である。
符号の説明
1 高負荷伝動ベルト
2 ブロック
3 センターベルト
4 エラストマー
5 心線
6 側面
7 側面
8 嵌合溝
9 嵌合溝
10 カバー帆布
11 上ビーム部
12 下ビーム部
13 センターピラー
15 凹条部
16 凹条部
17 凸条部
18 凸条部

Claims (1)

  1. センターベルトと、該センターベルトの長手方向に沿って所定ピッチで設けた複数のブロックとからなり、センターベルトの少なくとも片面に接着処理が施されたアラミド繊維を構成要素とするカバー帆布が被覆されている高負荷伝動ベルトにおいて、カバー帆布は接着処理によって収縮した後の幅が接着処理前の40〜63%の幅にしたものを用いてなることを特徴とする高負荷伝動ベルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009150536A (ja) * 2007-11-30 2009-07-09 Mitsuboshi Belting Ltd 高負荷伝動ベルト

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