JP6693459B2 - 機能性積層体およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は機能性積層体およびその製造方法に関する。
近年、車両(例えば、自動車、トラック、バスおよび電車等)および農業機械(例えば、草刈り機および耕耘機等)等のエンジンを備えた機械において、エンジンが発する音を吸音する試みが多くなされている。
特に、自動車の分野においては、搭乗者の乗り心地の観点から、エンジンおよびトランスミッションを含むパワートレイン部材を吸音材でカバーすることにより、エンジン音を吸音する試みがなされている。カバー材としては、例えば、ウレタン発泡体、繊維不織布が単独で使用されている。
一方、ヘッドレスト、シート座部、シートバックおよびアームレスト等の一体発泡製品として、布帛の内面に直接適用されたラテックスフォーム薄層と、その内表面に直接注入され発泡硬化した本体フォームとからなる一体発泡製品が報告されている(特許文献1)。このような一体発泡製品において、ラテックスフォーム薄層は、布帛に近い領域で布帛内面の繊維を抱き込むように機械的に結合して結合領域を形成し、外側に、本体フォーム原液の侵入を実質的に阻止する通気性スキンを形成している。
また、イスおよびクッション等の発泡成形体として、発泡成形体本体の外面にシート材が一体化された発泡成形体が報告されている(特許文献2)。このような発泡成形体において、シート材は、延伸多孔質フィルムと不織布との積層体で構成され、気体を透過させる一方、液体は透過させない性質を有している。
国際公開第93/03904号 特開2011−148204号公報
本発明の発明者は、上記の発泡製品または発泡成形体に関する技術を、例えばパワートレイン部材のカバー材に適用したところ、吸音性が十分に得られないという新たな課題を見い出した。
そこで本発明の発明者は、成形型内において、例えばガラス繊維不織布の存在下で発泡成形を行っても、やはり吸音性が十分に得られないことを見い出した。
本発明は、吸音性により優れている機能性積層体を提供することを目的とする。
本発明はまた、吸音性だけでなく、断熱性にもより優れている機能性積層体を提供することを目的とする。
本発明は、
多孔質表面層と樹脂発泡層との間に、通気性を有する多孔質中間層が積層されており、
前記多孔質中間層が、前記樹脂発泡層を構成する発泡性樹脂に対する非親和性を有している、機能性積層体に関する。
本発明の機能性積層体は吸音性により優れている。
本発明の機能性積層体はまた、断熱性にもより優れている。
本発明の機能性積層体はまた、制振性にもより優れている。
本発明の機能性積層体の模式的断面図を示す。 本発明の機能性積層体の製造方法における発泡成形工程の発泡準備段階を説明するための成形型およびその内部の模式的断面図を示す。 本発明の機能性積層体の製造方法における発泡成形工程の発泡段階を説明するための成形型およびその内部の模式的断面図を示す。
[機能性積層体]
本発明の機能性積層体は少なくとも吸音性を備えた積層体に関するものであり、機能性は、吸音性、断熱性および制振性等のうちの少なくとも1つの性能を包含する。
本発明の機能性積層体10は、図1に示すように、多孔質表面層1と樹脂発泡層2との間に、特定の多孔質中間層3が積層されており、多孔質表面層1、樹脂発泡層2および多孔質中間層3は相互に結合し一体化されている。当該特定の多孔質中間層3は後述するように、樹脂発泡層2を構成する発泡性樹脂(液体原料)に対する非親和性を有するので、当該非親和性に起因して、樹脂発泡層2を構成する発泡性樹脂(液体原料)の発泡前において多孔質表面層への当該発泡性樹脂の移動を阻害する。詳しくは、多孔質中間層3は当該非親和性に起因して、発泡前において当該発泡性樹脂を堰き止める傾向にあり、結果として発泡性樹脂を保持し易い。このため、発泡が始まると、多孔質中間層3に保持されていた発泡性樹脂は多孔質表面層1に滲入しながら発泡する。これらの結果、発泡性樹脂の多孔質表面層1への含浸量が適度に低減され、また発泡性樹脂が十分に発泡するようになるため、吸音性、断熱性および制振性(特に吸音性)が十分に向上するものと考えられる。多孔質中間層が積層されない場合には、発泡前において発泡性樹脂の多孔質表面層1への移動が過度に起こり、発泡時において発泡性樹脂が過剰量で多孔質表面層に移動(含浸)しているため、発泡性樹脂は多孔質表面層内で十分に発泡しない。その結果、吸音性、断熱性および制振性が低下するものと考えられる。図1は本発明の機能性積層体の模式的断面図を示す。
樹脂発泡層2を構成する発泡性樹脂は樹脂発泡層2の原料として使用される発泡性樹脂のこと(液体原料)である。例えば樹脂発泡層2がポリウレタン発泡層の場合、発泡性樹脂はポリオール化合物およびイソシアネート化合物の混合物である。発泡性樹脂には発泡剤および整泡剤等の添加剤が含有されていてもよい。
(多孔質中間層)
多孔質中間層3は通気性を有する。多孔質中間層3が有する「通気性」は「通液性」と換言可能な特性であり、すなわち当該多孔質中間層3が機能性積層体の製造時に自己の内部を発泡性樹脂(液体)に適度に通過させ得る特性のことである。多孔質中間層3はこのような通気性を有するため、多孔質表面層1と樹脂発泡層2と多孔質中間層3との一体化が達成される。多孔質中間層3が有する通気性は、詳しくは、後述の混層部11が形成され得る程度の通気性である。
多孔質中間層3は、樹脂発泡層2を構成する発泡性樹脂に対する非親和性(以下、単に「非親和性」ということがある)を有している。多孔質中間層3が当該非親和性を有しているとは、多孔質中間層3が有する空隙の表面は発泡性樹脂に対してなじみ難いまたは濡れ難いという意味である。すなわち多孔質中間層3の発泡性樹脂に対する接触角θm(以下、単に「接触角θm」ということがある)は通常、5°以上であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは10°以上、より好ましくは10〜90°、さらに好ましくは10〜50°、最も好ましくは11〜50°である。多孔質中間層3はこのような非親和性を有するため、多孔質中間層3は発泡性樹脂の移動を阻害し易くなる。例えば、多孔質中間層3の非親和性が高いほど、多孔質中間層3の接触角θmは大きい。また例えば、多孔質中間層3の非親和性が低いほど、多孔質中間層3の接触角θmは小さい。
多孔質中間層3の発泡性樹脂に対する接触角θmとは、多孔質中間層を構成する材料と同等組成の表面を有する平面上での発泡性樹脂の接触角のことである。
多孔質中間層3の非親和性は、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、多孔質表面層1の非親和性よりも高いことが好ましい。多孔質中間層3の非親和性が多孔質表面層1の非親和性よりも高いとは、多孔質中間層3の発泡性樹脂に対する接触角θmは、多孔質表面層1の発泡性樹脂に対する接触角θs(以下、単に「接触角θs」ということがある)よりも大きいという意味である。多孔質中間層3の発泡性樹脂に対する接触角θm(°)および多孔質表面層1の発泡性樹脂に対する接触角θs(°)は、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、以下の関係式(p1)を満たすことが好ましく、以下の関係式(p2)を満たすことがより好ましく、以下の関係式(p3)を満たすことがさらに好ましく、以下の関係式(p4)を満たすことが最も好ましい。
1°≦θm−θs (p1)
5°≦θm−θs≦80° (p2)
5°≦θm−θs≦40° (p3)
10°≦θm−θs≦40° (p4)
多孔質中間層および多孔質表面層の発泡性樹脂に対する接触角(θmおよびθs)は以下の方法で測定された値で表される。エルマ光学社製接触角測定装置G−1.2MGを使用し、PGM(プロピレングリコールモノメチルエーテル)を試験片に滴下し、30秒後の接触角を測定する。試験片は、多孔質中間層または多孔質表面層を構成する材料と同等組成の表面を有する平板を用いる。
多孔質中間層を構成する材料は、上記のような通気性を有し、かつ非親和性を有するものである限り特に限定されず、例えば、繊維不織布であってもよいし、またはポリマー発泡体であってもよい。以下、あらゆる処理なしに本来的に非親和性を有する繊維不織布およびポリマー発泡体の具体例を例示する。本来的に非親和性を有していない材料からなる多孔質中間層を用いる場合は、非親和性を付与するための非親和処理を当該多孔質中間層に対して行い、非親和性が付与されたものを多孔質中間層として用いればよい。なお、以下で具体例と共に示すθは所定の材料があらゆる処理なしで本来的に示す接触角であって、上記した方法により測定された発泡性樹脂に対する接触角のことである。非親和処理としては、フッ素原子含有樹脂(例えばフッ素原子含有ポリマー)やシリコーン基含有樹脂の溶液を適用する処理が挙げられる。
本来的に非親和性を有する多孔質中間層の繊維不織布の具体例として、例えば、ポリプロピレン(PP)繊維(θ=20°)等のポリオレフィン繊維、PTFE等のフッ素含有樹脂繊維、シリコーン含有樹脂繊維からなる群から選択される1種以上の有機繊維の不織布が挙げられる。多孔質中間層の繊維不織布はまた、有機繊維と無機繊維との混合繊維の不織布であってもよい。非親和処理して用いることができる多孔質中間層の繊維不織布として、多孔質表面層の繊維不織布として例示する後述の有機繊維および/または無機繊維の不織布が挙げられる。
本来的に非親和性を有する多孔質中間層のポリマー発泡体は連続気泡構造を有するものが使用される。そのようなポリマー発泡体の具体例として、例えば、ポリプロピレン発泡層(θ=20°)等のポリオレフィン発泡層;フッ素含有樹脂発泡層(θ=30°);シリコーン樹脂発泡層(θ=30°)からなる群から選択されるポリマー発泡層が挙げられる。非親和処理して用いることができる多孔質中間層のポリマー発泡体として、多孔質表面層のポリマー発泡体として例示する後述のポリマー発泡体が挙げられる。
多孔質中間層は、機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、繊維不織布であることが好ましく、より好ましくはポリオレフィン繊維、特にポリプロピレン繊維の不織布である。
多孔質中間層3は、少なくとも多孔質表面層側で上記非親和性を有していればよいが、好ましくは全体で上記非親和性を有している。
多孔質中間層の平均空隙率Rm(%)および多孔質表面層の平均空隙率Rs(%)は、機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、以下の関係式(x1)を満たすことが好ましく、以下の関係式(x2)を満たすことがより好ましく、以下の関係式(x3)を満たすことがさらに好ましく、以下の関係式(x4)を満たすことがさらに好ましい。RmおよびRsが以下の関係式を満たすことにより、多孔質中間層で毛細管現象が起こり易くなり、発泡前において多孔質中間層が発泡性樹脂をより一層に保持し易くなる。このため、発泡が始まると、多孔質中間層3に保持されていた発泡性樹脂は多孔質表面層1に滲入しながらより一層、十分に発泡する。これらの結果、吸音性、断熱性および制振性(特に吸音性)がより一層、十分に向上するものと考えられる。毛細管現象は、多孔質中間層3および多孔質表面層1が有する空隙内における発泡性樹脂(液体)の挙動に関する物理現象のことである。
1.01≦Rs/Rm (x1)
1.05≦Rs/Rm≦2.0 (x2)
1.10≦Rs/Rm≦1.5 (x3)
1.15≦Rs/Rm≦1.3 (x4)
多孔質中間層の平均空隙率Rmは通常、60〜95%であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは65〜90%である。
多孔質中間層の平均空隙率は、多孔質中間層が繊維不織布である場合、繊維間に形成される空隙の体積割合、すなわち繊維間の空隙の体積割合のことであり、以下の方法で測定された割合で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該不織布を切り出し、当該不織布を構成する繊維および発泡性樹脂のうち、発泡性樹脂のみを溶解する有機溶剤により、発泡性樹脂を溶解し、繊維不織布を単独で得る。この繊維不織布における空隙の体積割合を算出し、この値を、当該繊維不織布において厚みが機能性積層体における後述の多孔質中間層の厚みであるときの空隙の体積割合に換算する。空隙の体積割合は、当該繊維不織布の体積、重量、繊維材料の比重等の物性より算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。また、当該繊維不織布の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該繊維不織布の空隙体積より算出できる。
また、別の繊維間の空隙の体積割合の測定方法として、機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該不織布を切り出し、当該不織布の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該不織布の空隙体積を得た後、当該不織布を構成する繊維および発泡性樹脂のうち、繊維材料のみを溶解する溶剤により、繊維材料を溶解し、発泡性樹脂を単独で得る。この発泡性樹脂における空隙体積を上記同様の手法で測定し、当該不織布の体積−当該発泡性樹脂の空隙体積+当該不織布の空隙体積から繊維不織布の空隙体積を算出し、この値と当該不織布の体積から繊維不織布における空隙の体積割合を算出することができる。
多孔質中間層の平均空隙率は、多孔質中間層がポリマー発泡体である場合、多孔質中間層としてのポリマー発泡体が本来的に有するポリマー中の気泡の体積割合のことであり、以下の方法で測定された割合で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該ポリマー発泡体を切り出し、当該試料の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、発泡性樹脂の発泡が起こっていないところの任意の100カ所で全面積に対する気泡の面積の割合を測定し、平均値を求める。気泡の面積は、多孔質中間層としてのポリマー発泡体が本来的に有する気泡の面積であり、当該気泡と、発泡性樹脂の発泡による気泡とは、気泡周囲の明度等の差異により、容易に区別することができる。本明細書中、光学顕微鏡や電子顕微鏡写真を撮影する際の平行断面は当該外表面12に対して平行な断面のことであり、垂直断面は多孔質表面層の外表面12に対して垂直な断面のことである。
多孔質中間層の平均空隙率は、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される当該多孔質中間層材料の体積、重量、多孔質中間層材料の繊維またはポリマーの比重等の物性より算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。また、当該多孔質中間層材料の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該多孔質中間層材料の空隙体積より算出できる。また、当該多孔質中間層材料の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100カ所で全面積に対する気泡の面積の割合を測定し、平均値を求めることより算出できる。
多孔質中間層の厚みは通常、0.1〜2mmであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.1〜1mmであり、好ましくは0.2〜1mmである。
多孔質中間層の厚みは、多孔質中間層が繊維不織布である場合であっても、またはポリマー発泡体である場合であっても、多孔質中間層3における多孔質表面層1との界面32から、樹脂発泡層2との界面33までの厚みであり、以下の方法で測定された厚みで表される。機能性積層体の垂直断面の光学顕微鏡写真において、任意の100カ所で厚みを測定し、平均値を求める)。
多孔質中間層の厚みは、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される当該多孔質中間層材料の垂直断面の光学顕微鏡写真において、任意の100カ所で厚みを測定し、平均値を求める。また、膜厚計、変位計、ノギス等の計器で当該多孔質中間層材料の厚みを測定し、平均値を求める。
多孔質中間層が特に繊維不織布である場合、当該繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径および平均繊維長は、発泡性樹脂の移動が阻害される限り特に限定されない。平均繊維径は通常、0.005〜50μmであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.1〜20μmである。平均繊維長は通常、多孔質中間層材料の厚み以上であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは20mm以上である。
多孔質中間層の繊維不織布における繊維の平均繊維径は以下の方法で測定された平均直径で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該不織布を切り出し、当該試料の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100本の繊維の直径を測定し、平均値を求める。
多孔質中間層の繊維不織布における繊維の平均繊維長は以下の方法で測定された平均値で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該不織布を切り出し、繊維不織布を構成する繊維および発泡性樹脂のうち、発泡性樹脂のみを溶解する有機溶剤により、発泡性樹脂を溶解する。発泡性樹脂が溶解された不織布より、任意の100本の繊維の長さを測定し、平均値を求める。また、CT等の手法で当該不織布内部を3次元画像化し、任意の100本の繊維の長さを測定して平均値を求める。
繊維不織布の繊維の平均繊維径および平均繊維長は、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される繊維不織布の繊維の平均繊維径は、当該不織布の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100本の繊維の直径を測定し、平均値を求める。製造(発泡成形)に使用される繊維不織布の繊維の平均繊維長は、任意の100本の繊維の長さを測定し、平均値を求める。また、CT等の手法で当該不織布内部を3次元画像化し、任意の100本の繊維の長さを測定して平均値を求める。
多孔質中間層が特に繊維不織布である場合、当該繊維不織布の目付は、多孔質中間層が発泡性樹脂の移動を阻害する限り特に限定されず、通常は5〜500g/mであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは10〜300g/mである。
多孔質中間層の繊維不織布における目付は以下の方法で測定された値で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該不織布を切り出し、当該不織布を構成する繊維および発泡性樹脂のうち、発泡性樹脂のみを溶解する有機溶剤により、発泡性樹脂を溶解し、繊維不織布を単独で得る。当該繊維不織布の面積、重量より目付を算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。また、別の測定方法として、機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸された多孔質中間層の当該不織布を切り出し、当該不織布を構成する繊維および発泡性樹脂のうち、繊維材料のみを溶解する溶剤により、繊維材料を溶解し、繊維材料の溶解液を得る。この繊維材料の溶解液の液体分を蒸発させた後に、蒸発後の固体分の重量から固体分における繊維材料の重量を算出し、当該不織布の面積と繊維材料の重量から目付を算出できる。
繊維不織布の目付は、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される繊維不織布の面積、重量より目付を算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。
(多孔質表面層)
多孔質表面層1を構成する材料は、多孔性を有するものである限り特に限定されず、例えば、繊維不織布であってもよいし、またはポリマー発泡体であってもよい。
多孔質表面層1は発泡性樹脂に対する非親和性を有していてもよいが、有していなくてもよい。多孔質表面層1は、機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、多孔質中間層よりも、発泡性樹脂に対する非親和性を有してないことが好ましい。多孔質表面層1が多孔質中間層よりも、当該非親和性を有していないとは、多孔質表面層1が有する発泡性樹脂に対する接触角θsが、多孔質中間層が有する発泡性樹脂に対する接触角θmよりも小さいという意味である。同様の観点から好ましくは多孔質表面層1は多孔質中間層に対して上記した「θm−θs」の関係を有する。
多孔質表面層1の発泡性樹脂に対する接触角θsは通常、1°以上であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは1〜89°、特に好ましくは1〜80°、より好ましくは1〜40°、さらに好ましくは1〜30°であり、最も好ましくは1〜20°である。多孔質表面層1の発泡性樹脂に対する接触角θsとは、多孔質表面層を構成する材料と同等組成の表面を有する平面上での発泡性樹脂の接触角のことである。
多孔質表面層1を構成する材料としての繊維不織布およびポリマー発泡体の具体例を例示する。本来的に上記のような接触角θsを有していない材料からなる多孔質表面層を用いる場合は、処理の前後で接触角が増加または減少する表面処理を当該多孔質表面層に対して行い、接触角を制御したものを多孔質中間層として用いてもよい。なお、以下で具体例と共に示すθは所定の材料があらゆる処理なしで本来的に示す接触角であって、上記した方法により測定された発泡性樹脂に対する接触角のことである。表面処理としては、例えば、フッ素原子含有樹脂(例えばフッ素原子含有ポリマー)やシリコーン基含有樹脂の溶液を適用により、接触角を増加させる非親和処理が挙げられる。
多孔質表面層の繊維不織布の具体例として、例えば、ポリプロピレン(PP)繊維(θ=20°)等のポリオレフィン繊維;ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(θ=4°)等のポリエステル繊維からなる群から選択される1種以上の有機繊維の不織布が挙げられる。多孔質表面層の繊維不織布はまた、ガラス繊維(θ=12°)、シリカ繊維(θ=15°)、アルミナ繊維(θ=4°)からなる群から選択される1種以上の無機繊維の不織布であってもよい。有機繊維と無機繊維との混合繊維の不織布であってもよい。)
多孔質表面層のポリマー発泡体は連続気泡構造または独立気泡構造を有するものが使用される。そのようなポリマー発泡体の具体例として、例えば、ポリプロピレン発泡層(θ=20°)等のポリオレフィン発泡層;ポリウレタン発泡層(θ=4°);PET発泡層(θ=4°)等のポリエステル発泡層からなる群から選択されるポリマー発泡層が挙げられる。)
多孔質表面層は、機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、繊維不織布であることが好ましく、より好ましくは無機繊維または有機繊維の不織布、さらに好ましくはガラス繊維またはポリエステル繊維(特にPET繊維)の不織布である。
多孔質表面層の平均空隙率Rsは通常、80〜99.5%であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは90〜99%である。
多孔質表面層の平均空隙率は、多孔質表面層が繊維不織布である場合、繊維間に形成される空隙の体積割合、すなわち繊維間の空隙の体積割合のことであり、以下の方法で測定された割合で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸されていない多孔質表面層部分の当該不織布を切り出す。この繊維不織布における空隙の体積割合を算出し、この値を、当該繊維不織布において厚みが機能性積層体における後述の多孔質表面層の厚みであるときの空隙の体積割合に換算する。空隙の体積割合は、当該繊維不織布の体積、重量、繊維の比重等の物性より算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。また、当該繊維不織布の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該繊維不織布の空隙体積より算出できる。
多孔質表面層の平均空隙率は、多孔質表面層がポリマー発泡体である場合、多孔質表面層としてのポリマー発泡体が本来的に有するポリマー中の気泡の体積割合のことであり、以下の方法で測定された割合で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸されていない多孔質表面層部分の当該ポリマー発泡体を切り出し、当該試料の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100カ所で全面積に対する気泡の面積の割合を測定し、平均値を求めることより算出できる。
多孔質表面層の平均空隙率は、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される当該多孔質表面層材料の体積、重量、当該多孔質表面層材料の繊維またはポリマーの比重等の物性より算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。また、当該多孔質表面層材料の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該多孔質表面層材料の空隙体積より算出できる。また、当該多孔質表面層材料の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100カ所で全面積に対する気泡の面積の割合を測定し、平均値を求めることより算出できる。
多孔質表面層の厚みは通常、1〜50mmであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは2〜30mmである。
多孔質表面層の厚みは、多孔質表面層が繊維不織布である場合であっても、またはポリマー発泡体である場合であっても、後述の混層部を含む厚みであって、多孔質表面層1における外表面12から、多孔質中間層3との界面13までの厚みであり、以下の方法で測定された厚みで表される。機能性積層体の垂直断面の光学顕微鏡写真において、任意の100カ所で厚みを測定し、平均値を求める。
多孔質表面層の厚みは、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される当該多孔質表面層材料の垂直断面の光学顕微鏡写真において、任意の100カ所で厚みを測定し、平均値を求める。また、膜厚計、変位計、ノギス等の計器で当該多孔質表面層材料の厚みを測定し、平均値を求める。
多孔質表面層が特に繊維不織布である場合、当該繊維不織布を構成する繊維の平均繊維径および平均繊維長は、多孔質中間層が発泡性樹脂の移動を阻害する限り特に限定されない。平均繊維径は通常、0.005〜50μmであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは0.1〜20μmであり、より好ましくは1〜5μmである。平均繊維長は通常、2mm以上であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは20mm以上である。
多孔質表面層の繊維不織布における繊維の平均繊維径は以下の方法で測定された平均直径で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸されていない多孔質表面層部分の当該不織布を切り出し、当該試料の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100本の繊維の直径を測定し、平均値を求める。
多孔質表面層の繊維不織布における繊維の平均繊維長は以下の方法で測定された平均値で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸されていない多孔質表面層部分の当該不織布を切り出し、当該不織布より、任意の100本の繊維の長さを測定し、平均値を求める。また、CT等の手法で当該不織布内部を3次元画像化し、任意の100本の繊維の長さを測定して平均値を求める。
繊維不織布の繊維の平均繊維径および平均繊維長は、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される繊維不織布の繊維の平均繊維径は、当該不織布の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100本の繊維の直径を測定し、平均値を求める。製造(発泡成形)に使用される繊維不織布の繊維の平均繊維長は、任意の100本の繊維の長さを測定し、平均値を求める。また、CT等の手法で当該繊維不織布内部を3次元画像化し、任意の100本の繊維の長さを測定して平均値を求める。
多孔質表面層が特に繊維不織布である場合、当該繊維不織布の目付は、多孔質中間層が発泡性樹脂の移動を阻害する限り特に限定されず、通常は50〜6000g/mであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは100〜3000g/mである。
多孔質表面層の繊維不織布における目付は以下の方法で測定された値で表される。機能性積層体から、発泡性樹脂が含浸されていない多孔質表面層部分の当該不織布を切り出し、当該不織布の面積、重量より目付を算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。
繊維不織布の目付は、上記のように機能性積層体から測定された値を用いているが、製造(発泡成形)に使用される材料から測定しても、同等の測定値が得られる。つまり、製造(発泡成形)に使用される繊維不織布の面積、重量より目付を算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。
(樹脂発泡層)
樹脂発泡層2はポリマーの発泡層である。樹脂発泡層を構成するポリマーは、プラスチックの分野で発泡体を構成し得るポリマーとして知られているあらゆるポリマーであってもよい。樹脂発泡層の具体例として、例えば、ポリウレタン発泡層;ポリエチレン発泡層、ポリプロピレン発泡層等のポリオレフィン発泡層;PET発泡層等のポリエステル発泡層;シリコーン発泡層;ポリ塩化ビニル発泡層からなる群から選択されるポリマー発泡層が挙げられる。
樹脂発泡層は、機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、ポリウレタン発泡層であることが好ましい。
樹脂発泡層の平均空隙径Dfは特に限定されず、吸音対象の音の周波数に応じて、例えば、0.04〜800μm、特に10〜600μmの範囲内であってもよい。樹脂発泡層の平均空隙径Dfが上記範囲内で大きいほど、吸音される音の周波数は大きくなる。一方、樹脂発泡層の平均空隙径Dfが上記範囲内で小さいほど、吸音される音の周波数は小さくなる。
例えば、樹脂発泡層の平均空隙径Dfが50〜500μm、特に100〜300μmのとき、周波数1000〜4000Hzの音が有効に吸音される。このような吸音は、機能性積層体を自動車のパワートレイン部材のためのカバー部材用途で使用する場合に好適である。
樹脂発泡層の平均空隙径Dfは、ポリマー中の気泡の直径のことであり、以下の方法で測定された平均直径で表される。機能性積層体から、樹脂発泡層を切り出し、当該試料の平行断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100個の気泡の直径を測定し、平均値を求める。
樹脂発泡層の平均空隙率Rfは通常、60〜98%であり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは80〜95%である。
樹脂発泡層の平均空隙率は、ポリマー中の気泡の体積割合のことであり、以下の方法で測定された割合で表される。機能性積層体から、樹脂発泡層を切り出し、当該樹脂発泡材の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100カ所で全面積に対する気泡の面積の割合を測定し、平均値を求める。また、当該樹脂発泡材の体積、重量、ポリマーの比重等の物性より算出できる。本明細書中、重量の測定は、電子天秤(AE160;メトラー社製)を用いて行った。また、当該樹脂発泡材の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該樹脂発泡材の空隙体積より算出できる。
樹脂発泡層の厚みは通常、1〜100mmであり、多孔質中間層での発泡性樹脂移動の阻害のし易さおよび機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは2〜30mmである。
樹脂発泡層の厚みは、多孔質表面層1の外表面12に対して略垂直方向の厚みであって、樹脂発泡層2における多孔質中間層3との界面22までの厚みであり、以下の方法で測定された厚みで表される。機能性積層体の垂直断面の光学顕微鏡写真において、任意の100カ所で厚みを測定し、平均値を求める。
(混層部)
本発明の機能性積層体10は、多孔質中間層3と多孔質表面層1との間に、混層部11を備えている。詳しくは、多孔質表面層1が多孔質中間層3側に、混層部11を備えている。より詳しくは、多孔質表面層1における多孔質中間層3側の一部が混層部11に変換されており、換言すると、多孔質表面層1内における多孔質中間層3側の一部において混層部11が生成している。混層部により、機能性積層体の剛性が向上する。
混層部は、多孔質中間層と多孔質表面層との間に形成される、樹脂発泡層と多孔質表面層との複合層である。混層部は、詳しくは、樹脂発泡層を構成する発泡性樹脂が多孔質表面層に滲入し、発泡および硬化して形成された層であり、換言すると、多孔質表面層の構成材料と樹脂発泡層の構成材料とが共存する層のことである。混層部においては、発泡性樹脂の滲入前の多孔質表面層の空隙内において、発泡性樹脂による気泡が形成されている。
混層部の平均空隙径Dxは特に限定されず、吸音対象の音の周波数に応じて、例えば、0.04〜800μm、特に10〜500μmの範囲内であってもよい。混層部の平均空隙径Dxが上記範囲内で大きいほど、吸音される音の周波数は大きくなる。一方、混層部の平均空隙径Dxが上記範囲内で小さいほど、吸音される音の周波数は小さくなる。
例えば、混層部の平均空隙径Dxが50〜250μm、特に60〜200μmのとき、周波数1000〜4000Hzの音が有効に吸音される。このような吸音は、機能性積層体を自動車のパワートレイン部材のためのカバー部材用途で使用する場合に好適である。
混層部の平均空隙径Dxは、発泡性樹脂の滲入前における多孔質表面層の空隙内において形成された樹脂(ポリマー)中の気泡の直径のことであり、以下の方法で測定された平均直径で表される。機能性積層体における混層部の平行断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100個の気泡の直径(最長径)を測定し、平均値を求める。任意の100個の気泡は、発泡性樹脂の発泡により形成された任意の100個の気泡のことであり、当該気泡と、多孔質表面層としてのポリマー発泡体が本来的に有する気泡とは、気泡周囲の明度等の差異により、容易に区別することができる。また、機能性積層体から、混層部を切り出し、この混層部における空隙の直径の分布を、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定し、平均直径を算出できる。
混層部の平均空隙率Rxは通常、30〜95%であり、機能性積層体の吸音性、断熱性および制振性のさらなる向上の観点から、好ましくは50〜90%である。
混層部の平均空隙率は、発泡性樹脂の滲入前における多孔質表面層の空隙内において形成された樹脂(ポリマー)中の気泡の体積割合のことであり、以下の方法で測定された割合で表される。機能性積層体における混層部の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100カ所で全面積に対する気泡の面積の割合を測定し、平均値を求める。気泡の面積は、多孔質表面層の空隙内において発泡性樹脂の発泡により形成された樹脂(ポリマー)中の気泡の面積であり、多孔質中間層がポリマー発泡体の場合、当該気泡と、当該ポリマー発泡体が本来的に有する気泡とは、気泡周囲の明度等の差異により、容易に区別することができる。また、別の測定方法として、機能性積層体から、混層部を切り出し、当該混層部の体積、重量、ポリマーの比重等の物性より算出できる。また、当該混層部の体積と、計算機トモグラフィー法、液浸法、水蒸発法、懸吊法、水銀圧入法、ガス吸着法等の方法で測定した当該混層部の空隙体積より算出できる。
混層部の厚みは通常、0.05〜3mmであり、自動車のパワートレイン部材のためのカバー部材用途での吸音性、断熱性および制振性(特に吸音性)のさらなる向上の観点から、好ましくは0.1〜2mmであり、より好ましくは0.2〜1.7mmである。
混層部の厚みは、多孔質表面層1の外表面12に対して略垂直方向の厚みのことであって、多孔質表面層1における多孔質中間層3との界面13から、多孔質表面層1内に発泡性樹脂が含浸されなくなるまでの厚みであり、以下の方法で測定された厚みで表される。機能性積層体における混層部近傍の垂直断面の光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、任意の100カ所で厚みを測定し、平均値を求める。当該光学顕微鏡や電子顕微鏡写真において、多孔質表面層1内に発泡性樹脂が含浸されていること、および含浸されていないことは、多孔質表面層1の空隙内での発泡性樹脂の存在/不存在により容易に区別できる。
[機能性積層体の製造方法]
本発明の機能性積層体は以下の積層用基材形成工程および発泡成形工程を含む製造方法により製造することができる。
(積層用基材形成工程)
本工程においては、多孔質表面層1および多孔質中間層3を重ね合わせ、積層用基材40を得る。重ね合わせは、単に、一方の層の上に、他方の層を載置すればよいが、積層用基材の取り扱い性の観点から多孔質表面層1と多孔質中間層3とは接着することが好ましい。
接着方法は、多孔質表面層1と多孔質中間層3との結合が達成される限り特に限定されず、例えば、接着剤を用いる方法を採用すればよい。接着は多孔質表面層1と多孔質中間層3との接触面の一部で達成されてもよいし、または全面で達成されてもよい。自動車のパワートレイン部材のためのカバー部材用途での吸音性、断熱性および制振性(特に吸音性)のさらなる向上の観点から、接着は多孔質表面層1と多孔質中間層3との接触面の一部で達成されることが好ましい。
多孔質表面層1および多孔質中間層3はそれぞれ前記した材料が使用可能であり、市販品として入手可能である。特に多孔質表面層1および多孔質中間層3が繊維不織布の場合、所定の繊維を熱プレス成形法またはニードルパンチ成形法等の公知の成形法により所望の物性に調整して成形したもの(シート状材料)を使用することができる。
(発泡成形工程)
本工程においては、図2Aに示すように、成形型50内において、発泡成形を行う。成形型50は通常、上型51および下型52からなっている。図2Aは、発泡成形工程の発泡準備段階を説明するための成形型およびその内部の模式的断面図を示す。
発泡成形は、樹脂発泡層2を構成する原料として発泡性樹脂20を用いて、積層用基材40の多孔質中間層3側で行う。発泡成形を積層用基材40の多孔質中間層3側で行うとは、積層用基材40の多孔質中間層3側で樹脂発泡層2が形成されるように、発泡性樹脂20および積層用基材40を配置して、発泡成形を行うという意味である。例えば、図2Aに示すように、下型52の成形面520に発泡性樹脂20を注入した後、当該発泡性樹脂20の上に積層用基材40を、多孔質中間層3が発泡性樹脂20と接触するように、配置させる。(積層用基材40を、多孔質中間層3が発泡性樹脂20と接触するように、上型51に配置させてもよい。)その後、図2Bに示すように、上型51を閉じ、発泡が開始されると、発泡性樹脂20が膨張し、上型51と下型52との間のキャビティ内を充たし、樹脂発泡層2が形成される。成形体を脱型することにより、多孔質表面層1、樹脂発泡層2および多孔質中間層3が一体化された機能性積層体が得られる。図2Bは、発泡成形工程の発泡段階を説明するための成形型およびその内部の模式的断面図を示す。
発泡性樹脂20は樹脂発泡層の原料であり、例えば樹脂発泡層がポリウレタン発泡層の場合、発泡性樹脂20はポリオール化合物およびイソシアネート化合物の混合物が使用される。発泡性樹脂20には発泡剤および整泡剤等の添加剤が含有されていてもよい。
発泡条件は、発泡性樹脂20の種類に応じて、適宜決定され、例えば、成形型50を加熱してもよいし、かつ/または成形型50内を加圧または減圧してもよい。
[用途]
本発明の機能性積層体10は、吸音性、断熱性および制振性(特に吸音性)に優れているため、吸音材、断熱材かつ/または制振材(特に吸音材)として有用である。
本発明の機能性積層体10が有用な分野として、例えば、車両(例えば、自動車、トラック、バスおよび電車等)および農業機械(例えば、草刈り機および耕耘機等)等のエンジンを備えた機械等の分野が挙げられる。
本発明の機能性積層体10が、例えば、エンジンを備えた機械における吸音断熱材として使用される場合、詳しくは、エンジンおよびトランスミッションを含むパワートレイン部材のためのカバー部材として使用される。このとき機能性積層体10は、より詳しくは、パワートレイン部材を部分的または全体的に包囲するカバー部材として使用される。機能性積層体10は、樹脂発泡層2側がパワートレイン部材に接触するように配置され使用される。あるいは、多孔質表面層1側が音源および/または熱源に非接触で対向するように、すなわち多孔質表面層1側にエンジンおよびトランスミッションが配置されるように、使用される。
(測定方法)
各層の各種物性は前記した方法により測定した。なお、グラスウールの接触角の測定には当該グラスウールと同等組成のガラス板を用いた。PETウールの接触角の測定には当該PETウールと同等組成のPET板を用いた。PP不織布の接触角の測定には当該PP不織布と同等組成のPP板を用いた。特にフッ素樹脂をコートしたPP不織布である「PP不織布+フッ素樹脂コート」の接触角の測定には、当該PP不織布と同等組成のPP板に、当該フッ素樹脂コートと同等組成のフッ素樹脂コートを成膜した板を用いた。接触角の測定に使用した上記板の表面粗さは共通してRaが1.6μm以下であった。
(評価方法)
吸音率(α):
日本音響エンジニアリング社製 垂直入射吸音率測定システム WinZacMTXを使用し、測定周波数範囲 200〜4800Hz(1/3オクターブバンド)にて、内径40mmの音響管を用いた垂直入射吸音率の測定(JIS A 1405−2、ISO 10534−2準拠)を行い、1000〜4000Hzの平均垂直入射吸音率を算出した。測定試料は、各実施例/比較例で得られた機能性積層体から直径40mmの円柱状にくり抜いたものを使用した。測定試料としての機能性積層体は、多孔質表面層1側から音が入射されるように配置した。多孔質中間層を用いることなく、同じ多孔質表面層を用いた比較例における吸音率からの増加幅に基づいて評価した。
◎:5.0%≦増加幅;(最良)
○:2.0%≦増加幅<5.0%;(良)
△:0.5%≦増加幅<2.0%;(実用上問題なし)
×:増加幅<0.5%。
熱伝導率:
NETZSCH社製 定常法熱伝導率測定装置 HFM436/3/1Lambdaを使用し、測定温度30℃にて、機能性積層体の厚み方向の熱伝導率をJIS A1412−2第2部熱流計法に基づいて測定した。
(実施例1〜3)
・積層用基材形成工程
平均繊維径約7.5μmのグラスウールAを、表1に記載の平均空隙率および厚みになるよう熱プレス成形し、多孔質表面層1を得た。所定の不織布にフッ素樹脂コーティング剤(FG5030C;(株)フロロテクノロジー製)を含浸し、常温乾燥させ、表1の多孔質中間層3を得た。多孔質表面層1に、多孔質中間層3を接着して、積層用基材40を得た。接着は多孔質表面層と多孔質中間層との接触面の一部で接着剤により達成した。
・発泡成形工程
発泡性樹脂20として表1のポリウレタンフォームの原料をミキサーで混合し、図2Aに示すように、下型52の成形面520上に注入した。次いで、当該発泡性樹脂20の上に積層用基材40を、多孔質中間層3が発泡性樹脂20と接触するように、配置させた。その後、25℃および常圧の環境下で、図2Bに示すように、上型51を閉じ、発泡が開始されると、発泡性樹脂20が膨張し、上型51と下型52との間のキャビティ(寸法100mm×100mm×25mm)内を充たし、樹脂発泡層2が形成された。冷却後、成形体を脱型することにより、多孔質表面層1、樹脂発泡層2および多孔質中間層3が一体化された機能性積層体を得た。
(実施例4)
多孔質表面層1として平均繊維径約3.5μmのグラスウールBを、表1に記載の平均空隙率および厚みになるよう、熱プレス成形したものを用いたこと以外、実施例2と同様の方法により、積層用基材形成工程および発泡成形工程を行った。
(実施例5)
多孔質表面層1として平均繊維長51mmおよび繊度2.2デニール(平均繊維径約16μm)のPET繊維を、表1に記載の平均空隙率および厚みになるよう、ニードルパンチおよび接着剤にてシート状に成形して得られたPETウールを用いたこと、および表1の多孔質中間層3を用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、積層用基材形成工程および発泡成形工程を行った。
(実施例6)
表1の多孔質中間層3を用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、積層用基材形成工程および発泡成形工程を行った。
(比較例1)
多孔質中間層を用いることなく、積層用基材の代わりに多孔質表面層を単独で用いたこと以外、実施例1と同様の方法により、積層用基材形成工程および発泡成形工程を行った。
(比較例2)
多孔質中間層を用いることなく、積層用基材の代わりに多孔質表面層を単独で用いたこと以外、実施例4と同様の方法により、積層用基材形成工程および発泡成形工程を行った。
(比較例3)
多孔質中間層を用いることなく、積層用基材の代わりに多孔質表面層を単独で用いたこと以外、実施例5と同様の方法により、積層用基材形成工程および発泡成形工程を行った。
Figure 0006693459
グラスウールA:平均繊維径約7.5μmおよび平均繊維長約50mmの硝子繊維(グラスウールAによる多孔質表面層1の目付 実施例1〜3:960g/m、実施例6:960g/m、比較例1:960g/m
グラスウールB:平均繊維径約3.5μmおよび平均繊維長約50mmの硝子繊維(グラスウールBによる多孔質表面層1の目付 実施例4:960g/m、比較例2:960g/m
PETウール:平均繊維長51mmおよび繊度2.2デニール(平均繊維径約16μm)のPET繊維(PETウールによる多孔質表面層1の目付 実施例5:540g/m、比較例3:540g/m
PP不織布A:SP−1040E(前田工繊(株)製、目付40g/m
PP不織布B:SP−1200E(前田工繊(株)製、目付200g/m
PP不織布C:SP−1017E(前田工繊(株)製、目付17g/m
フッ素樹脂コート:フッ素樹脂コーティング剤(FG5030C;(株)フロロテクノロジー製)
ポリウレタンフォームAの原料:DKシステム(第一工業製薬(株)製)
本発明の機能性積層体は、車両(例えば、自動車、トラック、バスおよび電車等)および農業機械(例えば、草刈り機および耕耘機等)等のエンジンを備えた機械等の分野における吸音材、断熱材かつ/または制振材として有用である。
1:多孔質表面層
2:樹脂発泡層
3:多孔質中間層
10:機能性積層体
11:混層部
12:多孔質表面層の外表面
13:多孔質表面層における多孔質中間層との界面
20:発泡性樹脂
22:樹脂発泡層における多孔質中間層との界面
32:多孔質中間層における多孔質表面層との界面
33:多孔質中間層における樹脂発泡層との界面
40:積層用基材
50:成形型
51:上型
52:下型
520:下型の成形面

Claims (26)

  1. 多孔質表面層と樹脂発泡層との間に、通気性を有する多孔質中間層が積層されており、
    前記多孔質中間層が、前記樹脂発泡層を構成する発泡性樹脂に対する非親和性を有している、機能性積層体であって、
    前記多孔質中間層の前記非親和性が、前記多孔質表面層の前記非親和性よりも高く、
    前記多孔質中間層の前記発泡性樹脂に対する接触角θmが、前記多孔質表面層の前記発泡性樹脂に対する接触角θsよりも大きく、
    前記多孔質中間層の前記発泡性樹脂に対する接触角θmおよび前記多孔質表面層の前記発泡性樹脂に対する接触角θsは以下の関係式を満たし、
    10°≦θm−θs≦40°
    前記機能性積層体は吸音材として使用される、機能性積層体。
  2. 前記多孔質中間層の前記発泡性樹脂に対する接触角θmおよび前記多孔質表面層の前記発泡性樹脂に対する接触角θsは以下の関係式を満たす、請求項に記載の機能性積層体。
    16°≦θm−θs≦18°
  3. 前記多孔質中間層が、前記非親和性に起因して、前記多孔質表面層への前記発泡性樹脂の移動を阻害する、請求項1または2に記載の機能性積層体。
  4. 前記多孔質中間層の前記発泡性樹脂に対する接触角θmが10〜50°である、請求項1〜のいずれかに記載の機能性積層体。
  5. 前記多孔質中間層が60〜95%の平均空隙率を有する、請求項1〜のいずれかに記載の機能性積層体。
  6. 前記多孔質中間層が0.1〜2mmの厚みを有する、請求項1〜のいずれかに記載の機能性積層体。
  7. 前記多孔質中間層が繊維不織布である、請求項1〜のいずれかに記載の機能性積層体。
  8. 前記多孔質中間層がポリオレフィン系繊維からなる群から選択される有機繊維の不織布である、請求項1〜のいずれかに記載の機能性積層体。
  9. 前記多孔質中間層の繊維不織布を構成する繊維が0.005〜50μmの平均繊維径を有する、請求項またはに記載の機能性積層体。
  10. 前記多孔質中間層の平均空隙率Rmおよび前記多孔質表面層の平均空隙率Rsは、以下の関係式を満たす、請求項1〜のいずれかに記載の機能性積層体。
    1.10≦Rs/Rm≦1.5
  11. 前記多孔質表面層の前記発泡性樹脂に対する接触角θsが1〜40°である、請求項1〜10のいずれかに記載の機能性積層体。
  12. 前記多孔質表面層が80〜99.5%の平均空隙率を有する、請求項1〜11のいずれかに記載の機能性積層体。
  13. 前記多孔質表面層が1〜50mmの厚みを有する、請求項1〜12のいずれかに記載の機能性積層体。
  14. 前記多孔質表面層が繊維不織布である、請求項1〜13のいずれかに記載の機能性積層体。
  15. 前記多孔質表面層が無機繊維および/または有機繊維の不織布である、請求項1〜14のいずれかに記載の機能性積層体。
  16. 前記多孔質表面層が無機繊維の不織布である、請求項1〜14のいずれかに記載の機能性積層体。
  17. 前記多孔質表面層の繊維不織布を構成する繊維が0.005〜50μmの平均繊維径を有する、請求項1416のいずれかに記載の機能性積層体。
  18. 前記樹脂発泡層が0.04〜800μmの平均空隙径を有する、請求項1〜17のいずれかに記載の機能性積層体。
  19. 前記樹脂発泡層がポリウレタン発泡層、ポリオレフィン発泡層、ポリエステル発泡層、シリコーン発泡層およびポリ塩化ビニル発泡層からなる群から選択されるポリマー発泡層である、請求項1〜18のいずれかに記載の機能性積層体。
  20. 前記多孔質表面層が前記多孔質中間層側に、前記樹脂発泡層と前記多孔質表面層との混層部を備えている、請求項1〜19のいずれかに記載の機能性積層体。
  21. 前記混層部が0.2〜1.7mmの厚みを有する、請求項20に記載の機能性積層体。
  22. 前記混層部が60〜200μmの平均空隙径を有する、請求項20または21に記載の機能性積層体。
  23. 前記混層部が50〜90%の平均空隙率を有する、請求項2022のいずれかに記載の機能性積層体。
  24. 前記機能性積層体は、前記樹脂発泡層側が音源に接触するように配置され使用される、あるいは、前記多孔質表面層側が音源に非接触で対向するように配置され使用される、請求項1〜23のいずれかに記載の機能性積層体。
  25. 前記機能性積層体は、自動車のエンジンおよびトランスミッションを含むパワートレイン部材のためのカバー部材として、使用される、請求項1〜24のいずれかに記載の機能性積層体。
  26. 請求項1〜25のいずれかに記載の機能性積層体の製造方法であって、
    前記多孔質表面層および前記多孔質中間層を重ね合わせ、積層用基材を得る工程;および
    成形型内において、前記樹脂発泡層を構成する発泡性樹脂の発泡成形を、前記積層用基材の多孔質中間層側で行う、方法。
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