以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<写真シール作成装置の外観構成>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集済み画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信することで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や女子大生などの若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22とは所定の距離だけ離れて設置される。撮影部21と背景部22との間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41B(図3)により構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置されるものとする。なお、事前選択部20は、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよいし、側面パネル41A,41Bの両方に設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52B(図3)から構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23B(図示せず)によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’(図示せず)によって連結される。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面パネル42、連結部23A、および連結部23Bに囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端は連結部23Aに固定され、その他端は連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1および図2に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール25を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール25が取り付けられる。カーテンレール25は、3本のレール25A乃至25Cが組み合わされて構成される。3本のレール25A乃至25Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わされる。平行に設けられるレール25Aとレール25Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール25Aとレール25Bの他端は、レール25Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール25には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
また、後述するが、編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の選択操作を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影処理に関するコース選択や、撮影画像の背景選択を事前選択作業として行う。
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。そして利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、画像の印刷の終了を待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の左側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、撮影処理に関するコース選択や、撮影画像の背景選択などを行わせる事前選択処理に用いられる画面が表示される。
タッチパネルモニタ71の下方には、2つのスピーカ72が設けられる。2つのスピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。また、2つのスピーカ72に挟まれるようにして、利用者が硬貨を投入する硬貨投入返却口73が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
正面パネル42の中央には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91およびタッチパネルモニタ92から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
なお、詳細は後述するが、カメラユニット81は、行われる撮影の種類によって、上下方向に可動する構造を有し、その高さが調整可能される。また、カメラ91は、仰角または俯角(以下、チルト角ともいう)が調整可能される。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボ82が設置される。上ストロボ82は、上方から利用者の顔および上半身に光を照射する。カメラユニット81の利用者から見て左側には、前方左側から利用者に光を照射する左ストロボ83が設置される。カメラユニット81の利用者から見て右側には、前方右側から利用者に光を照射する右ストロボ84が設置される。また、カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボ85が設置される。
足元ストロボ85の左右両側には空間が設けられる。これらの空間は、利用者が手荷物などを置くための荷物置き場となる。また、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近にはスピーカが設けられる。そのスピーカは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の撮影空間A1側(図中、手前側)の面には、背面カーテン121が貼り付けられる。背面カーテン121の色は、例えば緑色とされる。また、図示はしないが、側面パネル52A,52Bそれぞれの撮影空間A1側にも、背面カーテン121と同様の側面カーテンが貼り付けられる。側面カーテンの色は、背面カーテン121の色と同一とする。
これらのカーテンはクロマキー用のカーテンとして用いられる。これにより、撮影画像に対してクロマキー処理を施し、利用者が所望する背景画像を、撮影画像の背景部分に合成することができる。なお、これらのカーテンの色は、クロマキー処理を行うことができる色であればよく、青色など、その他の色であってもよい。
<編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−2側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図8は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、編集空間A2−1の利用者が写る画像、または、編集空間A2−2の利用者が写る画像が所定のレイアウト(以下、シールレイアウトという)でシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<写真シール作成装置の内部構成>
図9は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図9において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201は、CPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部201は、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、事前選択部208、撮影部209、編集部210A,210B、および印刷部211の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部202は、制御部201から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部203は、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば、利用者に選択された撮影画像や編集画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末に表示されたり、ダウンロードされたりする。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206は、制御部201において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
事前選択部208は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を実現する。事前選択部208は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部221から構成される。
タッチパネルモニタ71は、制御部201による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部201に出力する。
撮影部209は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部209は、照明装置231、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ232から構成される。
照明装置231は、撮影空間A1内の各ストロボであり、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、制御部201によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)を制御部201に出力する。
編集部210Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部210Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ241から構成される。編集部210Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部210Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部210A,210Bを特に区別しない場合には、単に、編集部210という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部211は、印刷待ち空間A3にいる利用者に、印刷済みのシール紙を提供する印刷処理を実現する。印刷部211は、プリンタ251を含むように構成される。プリンタ251にはシール紙ユニット252が装着される。
プリンタ251は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、編集画像をシール紙ユニット252に収納されているシール紙261に印刷し、シール紙排出口161に排出する。
<制御部の構成>
図10は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図10に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201は、事前選択処理部301、撮影処理部302、編集処理部303、および印刷処理部304から構成される。
事前選択処理部301は、事前選択部208の各部を制御することで、事前選択処理を行う。撮影処理部302は、撮影部209の各部を制御することで、撮影処理を行う。編集処理部303は、編集部210の各部を制御することで、編集処理を行う。印刷処理部304は、印刷部211のプリンタ251を制御することで、印刷処理を行う。
<事前選択処理部の構成例>
図11は、事前選択処理部301の機能構成例を示すブロック図である。
事前選択処理部301は、表示制御部311、入力受付部312、およびガイダンス出力制御部313から構成される。
表示制御部311は、タッチパネルモニタ71の表示を制御する。例えば、表示制御部311は、撮影空間において行われる撮影処理に関するコース選択のための選択画面や、撮影画像の背景選択のための選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
入力受付部312は、タッチパネルモニタ71に対する、利用者の操作入力を受け付ける。具体的には、入力受付部312は、タッチパネルモニタ71に表示された選択画面に対する選択の操作入力を受け付ける。
ガイダンス出力制御部313は、各種の選択操作を説明するガイダンスの出力を制御する。ガイダンス出力制御部313は、各種の選択操作を説明する画面をタッチパネルモニタ71に表示させたり、各種の選択操作を説明する音声をスピーカ72から出力させたりする。
<撮影処理部の構成例>
図12は、撮影処理部302の機能構成例を示すブロック図である。
撮影処理部302は、表示制御部321、入力受付部322、撮影制御部323、およびガイダンス出力制御部324から構成される。
表示制御部321は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部321は、タッチパネルモニタ92に、カメラ91に取り込まれたライブビュー画像を表示させたり、撮影結果である撮影画像を表示させたりする。
入力受付部322は、タッチパネルモニタ92に対する、利用者の操作入力を受け付ける。
撮影制御部323は、カメラ91を制御することで、利用者を被写体として撮影し、撮影画像を生成する。
ガイダンス出力制御部324は、撮影作業の進め方などを説明するガイダンスの出力を制御する。ガイダンス出力制御部324は、撮影作業の進め方などを説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させたり、撮影作業の進め方などを説明する音声をスピーカ232から出力させたりする。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図13のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前選択処理部301は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを、硬貨処理部221から供給される起動信号に基づいて判定する。事前選択処理部301は、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。
ステップS1において、硬貨が投入されたと判定された場合、処理はステップS2に進む。ステップS2において、事前選択処理部301は、事前選択部208を制御することで、事前選択処理を行う。具体的には、事前選択処理部301は、撮影空間で行われる撮影処理に関するコース選択や、撮影画像の背景選択などを利用者に行わせることで、各種の設定を行う。
ステップS3において、撮影処理部302は、撮影部209を制御することで、撮影処理を行う。具体的には、撮影処理部302は、カメラ91に取り込まれた被写体のライブビュー画像をタッチパネルモニタ92に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を生成する。
ステップS4において、編集処理部303は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部210を制御することで、編集処理を行う。具体的には、編集処理部303は、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせることで、編集が施された編集画像を生成する。
ステップS5において、印刷処理部304は、プリンタ251を制御することで、印刷処理を行う(開始する)。具体的には、印刷処理部304は、編集処理により得られた編集画像を、プリンタ251に出力してシール紙に印刷する。なお、撮影処理により得られた撮影画像が、シール紙に印刷されるようにしてもよい。
印刷が終了すると、ステップS6において、プリンタ251は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。
<事前選択処理の詳細>
次に、図14のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS2の事前選択処理の詳細について説明する。
事前選択処理が開始されると、ステップS11において、表示制御部311は、プリモード選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
プリモード選択画面は、プリモードの選択に用いられる画面である。プリモードには、撮影画像が彩り豊かに編集された編集画像を提供するゲームモードである通常プリモードと、撮影画像を証明写真用画像として提供するゲームモードである証明プリモードとがある。
プリモード選択画面が操作されることによって、入力受付部312は、プリモードの選択を受け付ける。いずれかのプリモードの選択が受け付けられると、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、表示制御部311は、人数コース選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
人数コース選択画面は、利用者の人数に応じて行われる撮影の種類を決定する人数コースの選択に用いられる画面である。人数コースには、利用者が2人の場合に適した撮影が行われる2人用コースと、利用者が3人以上、特に4人以上の場合に適した撮影が行われる大人数コースとがある。
人数コース選択画面が操作されることによって、入力受付部312は、人数コースの選択を受け付ける。いずれかの人数コースの選択が受け付けられると、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、表示制御部311は、撮影テンション選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
撮影テンション選択画面は、撮影時に利用者がとるポーズの種類や、編集時に利用者が選択可能なスタンプ画像の種類を決定する撮影コースの選択に用いられる画面である。詳細な説明は省略するが、撮影コースには、「盛り+ネタコース」、「新・ネタコース」、および「盛りコース」の3種類がある。
撮影コース選択画面が操作されることによって、入力受付部312は、撮影コースの選択を受け付ける。いずれかの撮影コースの選択が受け付けられると、処理はステップS14に進む。
ステップS14において、表示制御部311は、背景選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
背景選択画面は、撮影により得られる撮影画像の背景となる背景画像の選択に用いられる画面である。背景選択画面には、背景画像が複数枚表示される。利用者は、その複数枚の背景画像の中から、撮影処理において行われる撮影により得られる撮影画像の枚数と同じ数の背景画像を選択することができる。
本実施の形態の撮影処理においては、合計6回の撮影が行われる。詳細は後述するが、そのうちの6回目の撮影は、利用者が所有する携帯端末に送信するためだけの携帯送信専用の画像を得るための撮影(以下、適宜、携帯専用撮影という)とされる。一方、1乃至5回目の撮影により得られる5枚の撮影画像は、編集処理の対象とされてシール紙に印刷されることはもちろん、携帯端末に送信される対象にもなり得る。
利用者は、複数枚の背景画像の中から、1乃至5回目の撮影により得られる5枚の撮影画像に対応する5枚の背景画像を選択することができる。なお、利用者は、背景選択画面において、5枚の背景画像がセットになったセット背景を選択することで、5枚の撮影画像についての背景画像を一括して選択することもできる。
背景選択画面が操作されることによって、入力受付部312は、背景画像の選択を受け付ける。5枚の背景画像の選択が受け付けられると、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、表示制御部311は、ネタプリ撮影選択画面をタッチパネルモニタ71に表示させる。
ネタプリ撮影選択画面は、6回目の撮影(携帯専用撮影)として行われるネタプリ撮影の種類の選択に用いられる画面である。ネタプリ撮影には、「パーツ入れ替え撮影」、「変顔撮影」、および「なりきり変身撮影」の3種類がある。
図15は、ネタプリ撮影選択画面の例を示す図である。
図15に示されるネタプリ撮影選択画面には、3つのボタン411乃至413が設けられる。ボタン411は、ネタプリ撮影として「パーツ入れ替え撮影」を選択するためのボタンである。ボタン412は、ネタプリ撮影として「変顔撮影」を選択するためのボタンである。ボタン413は、ネタプリ撮影として「なりきり変身撮影」を選択するためのボタンである。
ネタプリ撮影は、通常の撮影(1乃至5回目の撮影)とは異なる、面白味のある画像を得る撮影である。それぞれのネタプリ撮影においては、その種類に対応した撮影画像が生成される。具体的には、「パーツ入れ替え撮影」においては、被写体である複数の利用者の所定領域(例えば目領域)が、利用者同士で入れ替わった撮影画像が生成される。「変顔撮影」においては、被写体である利用者それぞれの所定領域(例えば目領域)が幾何学的に変化した撮影画像が生成される。「なりきり変身撮影」においては、被写体である利用者の所定領域(例えば顔顔領域)に、利用者それぞれを所定の動物やキャラクタに似せるためのスタンプ画像が合成された撮影画像が生成される。
なお、「変顔撮影」においては、幾何学的に変化させる処理(座標変換処理)として、利用者それぞれの所定領域の所定方向への移動、所定の向きへの回転、拡大または縮小が行われる。さらに、幾何学的に変化させる処理として、利用者それぞれの所定領域を鏡映反転する処理が行われるようにしてもよい。
ネタプリ撮影選択画面においては、3つのボタン411乃至413それぞれに、対応するネタプリ撮影において生成される撮影画像の見本となる画像と、ネタプリ撮影それぞれを説明する文章が表示されている。
また、ネタプリ撮影選択画面には、選択領域414,415が設けられる。選択領域414,415には、それぞれ異なるモデルが写るモデル画像が表示されている。選択領域414,415が選択されると、ネタプリ撮影として「モデルとパーツ入れ替え撮影」が選択される。「モデルとパーツ入れ替え撮影」においては、被写体である複数の利用者の所定領域(例えば目領域)が、対応するモデルの所定領域と入れ替わった撮影画像が生成される。
なお、人数コースとして大人数コースが選択されている場合、ネタプリ撮影選択画面は表示されず、撮影処理において、ネタプリ撮影として「変顔撮影」のみが行われることを紹介する画面が表示される。
ネタプリ撮影選択画面が操作されることによって、入力受付部312は、ネタプリ撮影の選択を受け付ける。ネタプリ撮影の選択が受け付けられると、処理はステップS16に進む。
ステップS16において、ガイダンス出力制御部313は、事前選択空間A0にいる利用者に対して、撮影空間A1への移動を案内する。撮影空間A1への移動の案内は、タッチパネルモニタ71に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ72から出力させることによって行われる。
<撮影処理の詳細>
次に、図16のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS3の撮影処理の詳細について説明する。
撮影処理が開始されると、ガイダンス出力制御部324が、撮影の仕方を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。その後、ライブビュー画像がタッチパネルモニタ92に表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS31において、撮影制御部323は、1回目の撮影を行う。表示制御部321は、撮影によって得られた静止画像である撮影画像をタッチパネルモニタ92に表示させる。利用者は、1回目の撮影結果を確認しながら、次の撮影の準備を行うことができる。
その後、2回目以降の撮影が行われる。すなわち、2回目の撮影タイミングになったとき、ステップS32において、撮影制御部323は、2回目の撮影を行う。
同様にして、ステップS33乃至S35において、撮影制御部323は、それぞれ3乃至5回目の撮影を行う。
なお、1乃至5回目の撮影のうち、1乃至3回目の撮影として、アップ撮影が行われ、4,5回目の撮影として、全身撮影が行われる。
アップ撮影は、主に利用者の顔および上半身を撮影するための撮影とされ、全身撮影は、利用者の全身を撮影するための撮影とされる。全身撮影としては、利用者の全身を利用者の正面から撮影する正面全身撮影が行われるものとするが、利用者の全身を利用者の斜め上から撮影する上から全身撮影が行われるようにしてもよい。
アップ撮影および全身撮影のそれぞれにおいては、カメラユニット81の高さ、および、カメラ91のチルト角が、撮影制御部323によって制御される。
具体的には、全身撮影が行われるときのカメラユニット81の高さ(以下、カメラ高さという)およびカメラ91のチルト角(カメラ91のレンズの光軸が水平方向にある状態)をデフォルトの状態とすると、アップ撮影が行われるときには、カメラユニット81がデフォルトの状態より所定距離だけ上方向に移動するようにカメラ高さが調整され、カメラ91がデフォルトの状態より所定角度だけ前傾するようにチルト角が調整される。なお、カメラ高さやチルト角の調整といったハードウェア構成の制御ではなく、ソフトウェア(画像処理)によって、カメラ高さやチルト角を調整して撮影したような画像が生成されるようにしてもよい。
また、アップ撮影および全身撮影のそれぞれが行われるときには、カメラ高さおよびチルト角が制御されるだけではなく、ガイダンス出力制御部324により出力されるガイダンスにより、利用者の立ち位置も変更される。
例えば、撮影空間の床面には、カメラ91から最も近い立ち位置と、最も遠い立ち位置の、2つの立ち位置を示すラベルが貼付してある。アップ撮影が行われるときには、利用者に対して、カメラ91から最も近い立ち位置に立つように指示するガイダンスが出力される。また、全身撮影が行われるときには、利用者に対して、カメラ91から最も遠い立ち位置に立つように指示するガイダンスが出力される。
このようにして、ステップS31乃至S35において、5回の撮影が終わった後、ステップS36において、撮影制御部323は、ネタプリ撮影を行う。具体的には、事前選択処理において、人数コースとして2人用コースが選択されている場合、ネタプリ撮影選択画面において選択されたネタプリ撮影が行われる。また、人数コースとして大人数コースが選択されている場合、ネタプリ撮影として変顔撮影が行われる。
ネタプリ撮影により得られる撮影画像は、例えば、利用者により選択された種類のネタプリ撮影に対応する処理が施され、縦横比が1.2:1となるようにトリミングされる。このようにして得られる撮影画像は、主に、SNS(Social Networking Service)やミニブログ、ブログのサービスなどのサイトに投稿するための画像として用いられる。
ステップS36の後、ステップS37において、ガイダンス出力制御部324は、撮影を終えた利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動の案内は、タッチパネルモニタ92に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ232から出力させることによって行われる。
<本技術に係る撮影処理部の構成>
図17は、上述したネタプリ撮影を実現する撮影処理部の構成例を示すブロック図である。図17において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。
表示制御部321は、カメラ91に取り込まれた動画像であるライブビュー画像や、撮影結果として撮影制御部323により生成された撮影画像(静止画像)をタッチパネルモニタ92に表示する。
撮影制御部323は、カメラ91を制御することで、上述したネタプリ撮影を実行可能とし、選択されたネタプリ撮影に対応した撮影画像を生成する。
撮影制御部323は、領域検出部511および画像処理部512を有している。
領域検出部511は、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像において、利用者の所定領域を検出する。
画像処理部512は、選択されたネタプリ撮影に対応する画像処理が施された撮影画像を生成する。また、画像処理部512は、領域検出部511によるライブビュー画像における所定領域の検出結果に応じて、撮影画像に施されるべき、選択されたネタプリ撮影に対応する画像処理を、他の種類のネタプリ撮影に対応する画像処理に変更する。
すなわち、撮影制御部323は、ライブビュー画像における所定領域の検出結果に基づいて、実行されるべきネタプリ撮影の種類を変更し、変更後の種類のネタプリ撮影に対応した撮影画像を生成する。
<ネタプリ撮影の具体例>
以下においては、ネタプリ撮影それぞれの流れについて説明する。なお、以下においては、被写体となる利用者は2人で、事前選択処理において、人数コースとして2人用コースが選択されているものとする。
(1.パーツ入れ替え撮影処理)
まず、図18のフローチャートを参照して、パーツ入れ替え撮影の処理の流れについて説明する。
ステップS71において、表示制御部321は、ガイダンス出力制御部324の制御の下、パーツ入れ替え撮影の内容を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。その後、表示制御部321は、利用者がパーツ入れ替え撮影に失敗しないためのポイントを示すポップアップを、タッチパネルモニタ92の画面上に表示する。
図19は、ポップアップ表示の例を示す図である。
図19に示される画面上には、ポップアップ521が表示される。ポップアップ521には、うまく撮れるポイント、すなわち、パーツ入れ替え撮影に失敗しないためのポイントが3点、画像と文字列で示されている。具体的には、1つ目のポイントとして、目に髪がかからないこと、2つ目のポイントとして、メガネや帽子をはずすこと、3つ目のポイントとして、顔の前に手を入れないことの3点が、ポップアップ521に示されている。利用者がこれらのポイントを守ることで、後述する目認識処理が正しく行われるようになる。
なお、図19に示される画面の下部には、目認識に失敗した場合には、パーツ入れ替え撮影に代えて、変顔撮影が行われる旨のメッセージが表示されている。
図19に示されるようなポップアップ521が所定時間表示された後、処理はステップS72に進む。
ステップS72において、表示制御部321は、ライブビュー表示画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図20は、ライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが映るライブビュー画像がリアルタイムで表示される。
また、画像表示領域531には、画像表示領域531において利用者U1,U2それぞれの顔の位置を決めるための縦長楕円形状の枠F1,F2が位置固定で表示される。枠F1,F2それぞれの内側には、楕円の中心を通る垂直線が示されている。利用者U1,U2それぞれが、画像表示領域531を確認しながら、枠F1,F2内の垂直線に合わせて顔をまっすぐにしつつ、枠F1,F2内に顔が収まるようにすることで、後述する目認識処理が正しく行われるようになる。
図18のフローチャートに戻り、ステップS73において、領域検出部511は、目認識処理を行うことにより、ライブビュー画像において、2人の利用者それぞれの目領域(左右両目の領域)を検出する。
目認識処理は、撮影タイミングになるまでに少なくとも1回行われればよく、例えば、1秒毎に行われるようにしてもよい。目認識処理が行われる回数が多いほど、目領域の検出の信頼度を向上させることができる。また、ライブビュー画像に対して目認識処理を行うことで、撮影結果となる撮影画像に対して目認識処理を行う場合と比べて、撮影結果の表示にかかる処理時間を短縮することができる。
ステップS74において、撮影制御部323は、撮影前のカウントダウンが終了し、撮影のタイミングになったか否かを判定する。
ステップS74において、まだ撮影前のカウントダウンが終了せず、撮影のタイミングになっていないと判定された場合、処理はステップS72に戻り、ステップS72,S73の処理が繰り返される。
一方、ステップS74において、撮影前のカウントダウンが終了し、撮影のタイミングになったと判定された場合、処理はステップS75に進む。
ステップS75において、撮影制御部323は、領域検出部511によって、2人の利用者それぞれの目領域の検出が成功しているか否かを判定する。
ステップS75において、2人の利用者それぞれの目領域の検出が成功していると判定された場合、処理はステップS76に進む。
ステップS76において、撮影制御部323は、パーツ入れ替え撮影を実行する。具体的には、画像処理部512は、撮影タイミングでカメラ91に取り込まれた静止画像に対して、2人の利用者の目領域を、利用者同士で入れ替える処理を施す。これにより、パーツ入れ替え撮影の撮影結果として、2人の利用者の目領域が利用者同士で入れ替わった撮影画像が生成される。
図21は、パーツ入れ替え撮影の撮影結果表示画面の例を示す図である。
撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る撮影画像が、パーツ入れ替え撮影の撮影結果として表示される。
図21に示されるように、画像表示領域531に表示されている撮影画像において、利用者U1の目領域には、利用者U2の目領域が切り出された目領域画像E2が合成され、利用者U2の目領域には、利用者U1の目領域が切り出された目領域画像E1が合成されている。
このように、パーツ入れ替え撮影によれば、2人の利用者の目領域が利用者同士で入れ替わった、通常の撮影では得られない面白味のある撮影画像が提供されるようになる。
一方、ステップS75において、2人の利用者それぞれの目領域の検出が成功していないと判定された場合、処理はステップS77に進む。
ステップS77において、撮影制御部323は、パーツ入れ替え撮影に代えて、変顔撮影を実行する。具体的には、画像処理部512は、撮影タイミングでカメラ91に取り込まれた静止画像に対して、利用者の目領域を幾何学的に変化させる処理(座標変換処理)を施す。
変顔撮影には、「より目撮影」、「離れ目撮影」、「たれ目撮影」、および「つり目撮影」の4種類があり、対応する処理(座標変換)におけるパラメータが異なる。
それぞれの変顔撮影においては、その種類に対応した撮影画像が生成される。具体的には、「より目撮影」においては、被写体である利用者の左右それぞれの目が、互いに近寄った撮影画像が生成され、「離れ目撮影」においては、利用者の左右それぞれの目が、互いに遠ざかった撮影画像が生成される。「たれ目撮影」においては、利用者の左右それぞれの目が、たれ下がった撮影画像が生成され、「つり目撮影」においては、利用者の左右それぞれの目が、つり上がった撮影画像が生成される。
具体的には、「より目撮影」および「離れ目撮影」においては、利用者の左右それぞれの目領域を移動するパラメータを用いた座標変換が行われ、「たれ目撮影」および「つり目撮影」においては、利用者の左右それぞれの目領域を回転するパラメータを用いた座標変換が行われる。なお、「たれ目撮影」において、利用者の左右それぞれの目領域の目頭部分を上方向に移動し、目尻部分を下方向に移動するパラメータを用いた座標変換が行われるようにしてもよい。同様に、「つり目撮影」において、利用者の左右それぞれの目領域の目頭部分を下方向に移動し、目尻部分を上方向に移動するパラメータを用いた座標変換が行われるようにしてもよい。
このようにして、変顔撮影の撮影結果として、利用者の目領域が幾何学的に変化した撮影画像が生成される。なお、変顔撮影においては、4種類のうちのいずれか1つの撮影がランダムに実行される。
図22は、変顔撮影の撮影結果表示画面の例を示す図である。
撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る撮影画像が、変顔撮影の撮影結果として表示される。
なお、図22の例では、変顔撮影として「離れ目撮影」が行われているものとする。すなわち、図22に示されるように、画像表示領域531に表示されている撮影画像において、利用者U1の左目の目領域画像E1−Lと右目の目領域画像E1−Rとが切り出されて、それぞれ顔の外側に向かって移動されている。また同様に、利用者U2の左目の目領域画像E2−Lと右目の目領域画像E2−Rとが切り出されて、それぞれ顔の外側に向かって移動されている。
このように、変顔撮影によれば、利用者の目領域が変化した、通常の撮影では得られない面白味のある撮影画像が提供されるようになる。
以上の処理によれば、目領域の検出に成功しなかった場合、パーツ入れ替え撮影に代えて通常の撮影が実行されるのではなく、変顔撮影が実行されるので、より確実に、面白味のある画像を提供することが可能となる。
図18のフローチャートにおいては、ライブビュー画像に対して目領域が検出されるものとした。これに限らず、撮影タイミングでカメラ111に取り込まれた静止画像に対して目領域が検出されるようにしてもよい。
また、上述した説明では、目領域の検出に成功しなかった場合、パーツ入れ替え撮影に代えて、変顔撮影が実行されるものとしたが、なりきり変身撮影が行われるようにしてもよい。
なお、以上において、目領域の検出に成功しない場合というのは、目認識処理自体が正しく行われない場合か、または、目認識処理が正しく行われていても、パーツ入れ替え撮影に対応する処理(目領域を利用者同士で入れ替える処理)が適切に行われない場合となる。
ここで、目領域の検出が成功しない場合の具体例について説明する。
(1)利用者の人数が2人でない場合
ライブビュー画像に対して顔認識処理を行うようにし、認識された顔の数が2つでない場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。なお、ライブビュー画像における人物領域をマスク画像として抽出し、その数が2つでない場合に、目領域の検出に失敗したと判定されるようにしてもよい。
(2)目の一部に髪や手がかかっている場合
目認識処理において、目の一部に髪や手がかかっていることで、目の輪郭点のうち所定数の輪郭点が抽出されなかった場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
例えば、目の輪郭点として、目尻および目頭の2点のうち、いずれか1点または両方が抽出されなかった場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。また、目の輪郭点として、上瞼の輪郭を示す曲線の中点および下瞼の輪郭を示す曲線の中点の2点のうち、いずれか1点または両方が抽出されなかった場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。さらに、目尻、目頭、上瞼の輪郭を示す曲線の中点、および下瞼の輪郭を示す曲線の中点の4点のうち、いずれか1点でも抽出されなかった場合に、目領域の検出に失敗したと判定されるようにしてもよい。
(3)顔の傾きが大きい場合
例えば、図22において、利用者の顔(頭)541が、図示されている状態からx軸を回転軸として一定角度以上傾いている場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。また、利用者の顔541が、図示されている状態からy軸を回転軸として一定角度以上傾いている場合や、z軸を回転軸として一定角度以上傾いている場合に、目領域の検出に失敗したと判定されるようにしてもよい。
(4)左右の目の大きさが異なる場合
ウインクをしている状態など、左右の目の大きさが異なる場合、目認識処理において、目以外の対象物を目であると誤って認識しているおそれがある。したがって、このような場合には、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
(5)利用者同士での目の大きさが異なる場合
目認識処理により認識された利用者それぞれの目の大きさが、利用者同士で大きく異なる場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
(6)両目の間または目の周囲で肌色でない色が検出される場合
例えば、利用者がメガネを着用しているなど、両目の間または目の周囲で肌色でない色が検出される場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
(7)全ての利用者についての目認識処理が正しく行われなかった場合
2人の利用者それぞれについて、目認識処理が正しく行われなかった場合、目領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
以上のような場合に、パーツ入れ替え撮影に代えて変顔撮影が実行されるようになる。なお、目認識処理が正しく行われなかった場合、顔認識処理により検出される顔領域(顔の輪郭)に基づいて目領域を推定することで、変顔撮影を実行可能とするようにする。顔認識処理は、ライブビュー画像に対して行われるようにしてもよいし、静止画像である撮影画像に対して行われるようにしてもよい。
また、目認識処理が正しく行われなかった場合、色検出により、肌色領域において白色および黒色(目の色)からなる領域を、目領域として推定することで、変顔撮影を実行可能とするようにしてもよい。
さらに、目認識処理が正しく行われなかった場合、鼻や口など、顔の他のパーツの認識処理により検出されるパーツ領域に基づいて目領域を推定することで、変顔撮影を実行可能とするようにしてもよい。なお、目領域以外のパーツ領域が検出された場合、そのパーツ領域について、パーツ入れ替え撮影が実行されるようにしてもよいし、変顔撮影が実行されるようにしてもよい。
なお、上述した具体例(7)の場合には、通常の撮影が行われるようにしてもよい。この場合、図24に示されるように、撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る、いずれのネタプリ撮影に対応する処理も施されていない撮影画像が、撮影結果として表示される。
(2.変顔撮影処理)
次に、図25のフローチャートを参照して、変顔撮影の処理の流れについて説明する。
ステップS81において、表示制御部321は、ガイダンス出力制御部324の制御の下、変顔撮影の内容を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
変顔撮影としては、「より目撮影」、「離れ目撮影」、「たれ目撮影」、および「つり目撮影」の4種類のうちのいずれか1つの撮影がランダムに実行される。ステップS81においては、4種類のうちのいずれか1つの撮影が、実行される変顔撮影として決定され、対応する撮影の内容を説明する画面がタッチパネルモニタ92に表示される。なお、変顔撮影としての4種類のうちのいずれか1つの撮影を、利用者に選択させるようにしてもよい。
その後、表示制御部321は、利用者が変顔撮影に失敗しないためのポイントを示すポップアップを、タッチパネルモニタ92の画面上に表示する。
図26は、ポップアップ表示の例を示す図である。
図26に示される画面上には、ポップアップ551が表示される。ポップアップ551には、うまく撮れるポイント、すなわち、変顔撮影に失敗しないためのポイントが2点、画像と文字列で示されている。具体的には、1つ目のポイントとして、目に髪がかからないこと、2つ目のポイントとして、カメラ91に向かってまっすぐ前を向くことの2点が、ポップアップ551に示されている。利用者がこれらのポイントを守ることで、後述する顔認識が正しく行われるようになる。
図26に示される画面の下部には、顔認識に失敗した場合には、変顔撮影として「たれ目撮影」が行われる旨のメッセージが表示されている。なお、このメッセージは、実行される撮影が、「たれ目撮影」または「つり目撮影」の場合には表示されない。
図26に示されるようなポップアップ551が所定時間表示された後、処理はステップS82に進む。
ステップS82において、表示制御部321は、ライブビュー表示画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図27は、ライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが映るライブビュー画像がリアルタイムで表示される。
また、画像表示領域531には、画像表示領域531において利用者U1,U2それぞれの顔の位置を決めるための縦長楕円形状の枠F1,F2が位置固定で表示される。枠F1,F2それぞれの内側には、楕円の中心を通る垂直線が示されている。利用者U1,U2それぞれが、画像表示領域531を確認しながら、枠F1,F2内の垂直線に合わせて顔をまっすぐにしつつ、枠F1,F2内に顔が収まるようにすることで、後述する顔認識が正しく行われるようになる。
図25のフローチャートに戻り、ステップS83において、領域検出部511は、顔認識処理を行うことにより、ライブビュー画像において、2人の利用者それぞれの顔領域を検出する。
顔認識処理は、撮影タイミングになるまでに少なくとも1回行われればよく、例えば、1秒毎に行われるようにしてもよい。顔認識処理が行われる回数が多いほど、顔領域の検出の信頼度を向上させることができる。また、ライブビュー画像に対して顔認識処理を行うことで、撮影結果となる撮影画像に対して顔認識処理を行う場合と比べて、撮影結果の表示にかかる処理時間を短縮することができる。
ステップS84において、撮影制御部323は、撮影前のカウントダウンが終了し、撮影のタイミングになったか否かを判定する。
ステップS84において、まだ撮影前のカウントダウンが終了せず、撮影のタイミングになっていないと判定された場合、処理はステップS82に戻り、ステップS82,S83の処理が繰り返される。
一方、ステップS84において、撮影前のカウントダウンが終了し、撮影のタイミングになったと判定された場合、処理はステップS85に進む。
ステップS85において、撮影制御部323は、領域検出部511によって、2人の利用者それぞれの顔領域の検出が成功しているか否かを判定する。
ステップS85において、2人の利用者それぞれの顔領域の検出が成功していると判定された場合、処理はステップS86に進む。
ステップS86において、撮影制御部323は、決定された変顔撮影を実行する。具体的には、画像処理部512は、撮影タイミングでカメラ91に取り込まれた静止画像に対して、2人の利用者の目領域を、実行されるべき変顔撮影に対応するように幾何学的に変化させる処理を施す。これにより、変顔撮影の撮影結果として、2人の利用者の目領域が幾何学的に変化した撮影画像が生成される。
図28は、変顔撮影の撮影結果表示画面の例を示す図である。
撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る撮影画像が、変顔撮影の撮影結果として表示される。
なお、図28の例では、変顔撮影として「より目撮影」が行われているものとする。すなわち、図28に示されるように、画像表示領域531に表示されている撮影画像において、利用者U1の左目の目領域画像E1−Lと右目の目領域画像E1−Rとが切り出されて、それぞれ顔の内側に向かって移動されている。また同様に、利用者U2の左目の目領域画像E2−Lと右目の目領域画像E2−Rとが切り出されて、それぞれ顔の内側に向かって移動されている。
このように、変顔撮影によれば、利用者の目領域が幾何学的に変化した、通常の撮影では得られない面白味のある撮影画像が提供されるようになる。
一方、ステップS85において、2人の利用者それぞれの顔領域の検出が成功していないと判定された場合、処理はステップS87に進む。
ステップS87において、撮影制御部323は、決定された変顔撮影のいずれかに代えて、「たれ目撮影」を実行する。具体的には、画像処理部512は、撮影タイミングでカメラ91に取り込まれた静止画像に対して、利用者の左右それぞれの目をたれ下がった目とするよう、利用者の目領域を幾何学的に変化させる処理を施す。
図29は、たれ目撮影の撮影結果表示画面の例を示す図である。
撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る撮影画像が、たれ目撮影の撮影結果として表示される。
図29に示されるように、画像表示領域531に表示されている撮影画像において、利用者U1の左目の目領域画像E1−Lと右目の目領域画像E1−Rとが切り出されて、利用者U1の左右の目それぞれがたれ下がるように回転されている。同様に、利用者U2の左目の目領域画像E2−Lと右目の目領域画像E2−Rとが切り出されて、利用者U2の左右の目それぞれがたれ下がるように回転されている。
外側に平行移動されている。
このように、たれ目撮影によれば、利用者の左右の目それぞれがたれ下がった目となった、通常の撮影では得られない面白味のある撮影画像が提供されるようになる。
以上の処理によれば、顔領域の検出に成功しなかった場合、実行されるべき変顔撮影に代えて通常の撮影が実行されるのではなく、たれ目撮影が実行されるので、より確実に、面白味のある画像を提供することが可能となる。
図25のフローチャートにおいては、ライブビュー画像に対して顔領域が検出されるものとした。これに限らず、撮影タイミングでカメラ111に取り込まれた静止画像に対して顔領域が検出されるようにしてもよい。
なお、以上において、顔領域の検出に成功しない場合というのは、顔認識処理自体が正しく行われない場合か、または、顔認識処理が正しく行われていても、変顔撮影に対応する処理(特に、より目撮影または離れ目撮影に対応する処理)が適切に行われない場合となる。
ここで、顔領域の検出が成功しない場合の具体例について説明する。
(1)顔の傾きが大きい場合
上述で説明した図23において、利用者の顔541が、図示されている状態からz軸を回転軸として一定角度以上傾いている場合、例えば離れ目撮影が実行されると、顔の外側に移動した目領域が顔領域からはみ出てしまい、不自然な画像となる。したがって、このような場合には、顔領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
また、上述で説明した図23において、利用者の顔541が、図示されている状態からy軸を回転軸として一定角度以上傾いている場合、例えばより目撮影が実行されると、顔の内側に移動した目領域が、上下に位置するようになってしまい、不自然な画像となる。したがって、このような場合には、顔領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
なお、顔領域の検出が成功しない場合の顔の傾きは、パーツ入れ替え撮影において目領域の検出が成功しない場合の顔の傾きより大きく設定されるようにしてもよい。これにより、パーツ入れ替え撮影において目領域の検出に成功しなかった場合でも、顔領域の検出が成功したと判定されるようになり、確実に変顔撮影が実行されるようにすることができる。
(2)全ての利用者のついての顔認識処理が正しく行われなかった場合
2人の利用者それぞれについて、顔認識処理が正しく行われなかった場合、顔領域の検出に失敗したと判定されるようにする。
以上のような場合に、実行されるべき変顔撮影に代えてたれ目撮影が実行されるようになる。
なお、上述した具体例(2)の場合には、通常の撮影が行われるようにしてもよい。この場合、上述で説明した図24と同様に、撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る、いずれの変顔撮影に対応する処理も施されていない撮影画像が、撮影結果として表示される。
(3.なりきり変身撮影処理)
最後に、図30のフローチャートを参照して、なりきり変身撮影の処理の流れについて説明する。
ステップS91において、表示制御部321は、ガイダンス出力制御部324の制御の下、なりきり変身撮影の内容を説明する画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
なりきり変身撮影としては、被写体である利用者を所定の動物やキャラクタに似せるための4種類の撮影のうちのいずれか1つの撮影がランダムに実行される。ステップS91においては、4種類のうちのいずれか1つの撮影が、実行されるなりきり変身撮影として決定され、対応する撮影の内容を説明する画面がタッチパネルモニタ92に表示される。なお、なりきり変身撮影としての4種類のうちのいずれか1つの撮影を、利用者に選択させるようにしてもよい。
ステップS92において、表示制御部321は、ライブビュー表示画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図31は、ライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが映るライブビュー画像がリアルタイムで表示される。
なお、図31の例では、なりきり変身撮影として、利用者をネコに似せるための撮影が行われるものとする。すなわち、画像表示領域531においては、利用者U1,U2それぞれの顔に、その顔の大きさおよび向きに応じて、利用者それぞれをネコに似せるためのスタンプ画像561乃至563が合成される。スタンプ画像561は、ネコの耳を模したスタンプ画像であり、スタンプ画像562は、ネコの鼻およびひげを模したスタンプ画像であり、スタンプ画像563は、ネコの首輪を模したスタンプ画像である。
ライブビュー画像は、リアルタイムで表示される動画像であるので、スタンプ画像561乃至563は、ライブビュー画像における利用者の動きに合わせて(追従して)、その大きさおよび向きが調整されながら合成される。
図30のフローチャートに戻り、ステップS93において、領域検出部511は、目認識処理を行うことにより、ライブビュー画像において、2人の利用者それぞれの目領域を検出する。
ステップS94において、撮影制御部323は、撮影前のカウントダウンが終了し、撮影のタイミングになったか否かを判定する。
ステップS94において、まだ撮影前のカウントダウンが終了せず、撮影のタイミングになっていないと判定された場合、処理はステップS92に戻り、ステップS92,S93の処理が繰り返される。
一方、ステップS94において、撮影前のカウントダウンが終了し、撮影のタイミングになったと判定された場合、処理はステップS95に進む。
ステップS95において、撮影制御部323は、領域検出部511によって、2人の利用者それぞれの目領域の検出が成功しているか否かを判定する。
ステップS95において、2人の利用者それぞれの目領域の検出が成功していると判定された場合、処理はステップS96に進む。
ステップS96において、撮影制御部323は、なりきり変身撮影を実行する。具体的には、画像処理部512は、撮影タイミングでカメラ91に取り込まれた静止画像に対して、利用者それぞれを所定の動物やキャラクタに似せるためのスタンプ画像を合成する処理を施す。これにより、なりきり変身撮影の撮影結果として、2人の利用者に、利用者それぞれを所定の動物やキャラクタに似せた撮影画像が生成される。
図32は、なりきり変身撮影の撮影結果表示画面の例を示す図である。
撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る撮影画像が、なりきり変身撮影の撮影結果として表示される。
すなわち、図32に示されるように、画像表示領域531に表示されている撮影画像において、利用者U1,U2の頭部には、ネコの耳を模したスタンプ画像561が合成され、利用者U1,U2の鼻および頬の部分には、ネコの鼻およびひげを模したスタンプ画像562が合成され、利用者U1,U2の首の部分には、ネコの首輪を模したスタンプ画像563が合成されている。
このように、なりきり変身撮影によれば、2人の利用者を所定の動物やキャラクタに似せた、通常の撮影では得られない面白味のある撮影画像が提供されるようになる。
一方、ステップS95において、2人の利用者それぞれの目領域の検出が成功していないと判定された場合、処理はステップS97に進む。
ステップS97において、撮影制御部323は、なりきり変身撮影に代えて、通常撮影を実行する。この場合、上述で説明した図24と同様に、撮影結果表示画面の画像表示領域531には、2人の利用者U1,U2それぞれが写る、いずれのなりきり変身撮影に対応する処理も施されていない撮影画像が、撮影結果として表示される。
以上のようにして、事前選択処理において、人数コースとして2人用コースが選択された場合のネタプリ撮影が行われる。
図30のフローチャートにおいては、ライブビュー画像に対して目領域が検出されるものとした。これに限らず、撮影タイミングでカメラ111に取り込まれた静止画像に対して目領域が検出されるようにしてもよい。
なお、上述したように、事前選択処理において、人数コースとして大人数コースが選択されている場合、ネタプリ撮影として、変顔撮影が行われる。
<モデルとパーツ入れ替え撮影の例>
ところで、ネタプリ撮影選択画面において、選択領域414,415が選択されると、撮影処理においては、ネタプリ撮影として「モデルとパーツ入れ替え撮影」が行われる。
「モデルとパーツ入れ替え撮影」においては、図33に示されるように、撮影画像591において、利用者U1,U2それぞれの目領域には、モデル画像592に写るモデルM1の目領域が切り出された目領域画像E3が合成される。
なお、「モデルとパーツ入れ替え撮影」においては、上述で説明した、目領域の検出が成功しない場合の具体例のいずれにも該当しない利用者のみについて、その目領域が、モデル画像の目領域と入れ替わるようになされる。
<パーツ入れ替え撮影の他の例>
以上においては、パーツ入れ替え撮影は、利用者が2人の場合のみに実行されるものとしたが、3人や4人の場合にも実行されるようにしてもよい。
例えば、利用者が3人の場合で、全ての利用者について目領域の検出に成功した場合には、全ての利用者同士で目領域が入れ替わった撮影画像が生成されるようにする。
また、利用者が3人の場合で、2人の利用者について目領域の検出に成功した場合には、その2人の利用者同士で目領域が入れ替わった撮影画像が生成されるようにしてもよいし、変顔撮影が実行されるようにしてもよい。
さらに、利用者が3人の場合で、1人の利用者について目領域の検出に成功した場合には、変顔撮影が実行されるようにする。
そして、利用者が3人の場合で、いずれの利用者について目領域の検出に成功しなかった場合には、通常撮影が実行されるようにする。
同様に、利用者が4人の場合においても、利用者同士で目領域を入れ替えることができる人数分についての目領域の検出に成功した場合には、その利用者同士で目領域が入れ替わった撮影画像が生成されるようにする。
<他の実施例>
以上においては、利用者の所定領域として検出された目領域について、パーツ入れ替え撮影や変顔撮影が実行されるものとしたが、利用者の顔の他のパーツ領域(鼻や口など)について、パーツ入れ替え撮影や変顔撮影が実行されるようにしてもよい。
例えば、利用者の所定領域として口領域を検出するようにした場合、利用者同士で口領域を入れ替えるパーツ入れ替え撮影が実行されるようにする。同様に、この場合、利用者それぞれの口領域を幾何学的に変化させる(例えば、口角を上げたり下げたりする)変顔撮影が実行されるようにしてもよい。
また、以上においては、カメラ91により取り込まれた取り込み画像としてのライブビュー画像における所定領域の検出が成功しなかった場合に、ネタプリ撮影の種類や、変顔撮影の種類が変更される例について説明してきた。
これに限らず、ライブビュー画像における所定領域の検出が成功しなかった場合、実行されるべき撮影であって、通常の撮影とは異なる撮影が、第1の種類の撮影から第2の種類の撮影に変更されるようにすることができる。
例えば、第1の種類の撮影として、第1の形状の撮影画像を生成する撮影と、第2の種類の撮影として、第2の形状の撮影画像を生成する撮影とが行われるようにしてもよい。また、第1の種類の撮影として、第1の縦横比の撮影画像を生成する撮影と、第2の種類の撮影として、第2の縦横比の撮影画像を生成する撮影とが行われるようにしてもよい。さらに、第1の種類の撮影として、第1の枚数の撮影画像を生成する撮影と、第2の種類の撮影として、第2の枚数の撮影画像を生成する撮影とが行われるようにしてもよい。
以上の例によれば、所定領域の検出に成功しなかった場合、第1の種類の撮影に代えて通常の撮影が実行されるのではなく、第2の種類の撮影が実行されるので、より確実に、利用者にとって興味深い画像を提供することが可能となる。
上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた撮影画像や編集画像をシール紙に印刷するとともに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供する構成を採るものとした。これに限らず、撮影画像や編集画像をシール紙に印刷せずに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ることも可能である。また逆に、撮影画像や編集画像をサーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、そのプログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成される。また、これらだけでなく、記録媒体は、装置本体にあらかじめ組み込まれた状態で管理者に配信されるプログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではない。例えば、所定のサイズの紙やフィルム、プリペイドカードやIC(Integrated Circuit)カードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに、画像を印刷するようにしてもよい。この場合、1または複数の撮影画像が配置されたシールレイアウト画像が、これらの印刷媒体に印刷されるようにしてもよい。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。