以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<写真シール作成装置の外観構成>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にするためにその画像をサーバに送信することで画像を出力し、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、アミューズメント施設や店舗に設置される。写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や女子大生などの若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、事前接客部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前接客部20は、撮影部21の側面に設置される。事前接客部20の前方の空間が、事前接客処理が行われる事前接客択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離れて設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前接客部20は、事前接客処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前接客部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前接客部20は、撮影空間の空き状況に応じて、適宜、事前接客空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間において正面を向いている利用者からみて右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル41Aにより構成され、左側面が側面パネル41B(図3)により構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前接客部20が設置されるものとする。なお、事前接客部20は、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよいし、側面パネル41A,41Bの両方に設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23B(図示せず)によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’(図示せず)によって連結される。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、撮影画像において利用者の背景に写る所定の色の背景カーテンが収納される。また、背景カーテンユニット25は、撮影に合わせて、適宜、撮影空間内に、例えば緑色のクロマキー用のカーテンを下ろす。
なお、クロマキー用のカーテンは、撮影空間の背面となる背面パネル51にあらかじめ貼り付けられるようにしてもよい。クロマキー用のカーテンを背景として撮影が行われる場合には、背景画像を複数種類用意し、撮影処理や編集処理においてクロマキー処理を行うことで、利用者が所望する背景画像をカーテンの部分に合成することが可能となる。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれた天井が形成される。その天井の一部に、天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端は連結部23Aに固定され、他端は連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられている。これにより、天井ストロボユニット24は、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結している。
図1および図2に示される編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cが、組み合わせられて構成される。3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。そのカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面後方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
また、後述するが、編集ユニット12の右側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の右側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
まず、利用者は、事前接客部20の前方の空間である事前接客空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って各種の設定を行う。利用者は、例えば、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前接客作業として行う。
事前接客作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。そして利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。印刷が開始されると、編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、画像の印刷の終了を待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前接客部の構成>
図4は、事前接客部20の構成例を示す図である。
事前接客部20の上側にはタブレット内蔵モニタ71が設けられる。タブレット内蔵モニタ71の左側にはタッチペン72Aが設けられ、右側にはタッチペン72Bが設けられる。タブレット内蔵モニタ71は、タッチペン72Aまたは72Bを用いて操作入力が可能なタブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ71には、コース選択や背景選択などの事前接客処理に用いられる画面が表示される。2人の利用者が同時に事前接客作業を行う場合、タッチペン72Aはタブレット内蔵モニタ71に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン72Bはタブレット内蔵モニタ71に向かって右側にいる利用者により用いられる。
タブレット内蔵モニタ71の下方には、スピーカ73が設けられる。スピーカ73は、事前接客処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。また、スピーカ73の下方には、利用者が硬貨を投入する硬貨投入返却口74が設けられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42が、箱状の形状を有するベース部43を囲むように取り付けられることで構成される。
正面パネル42の中央には、カメラユニット81が設けられる。カメラユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91はCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画像(以下、ライブビュー画像ともいう)は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は、撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92は、カメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ92には、カメラ91により取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)が表示される。
正面ストロボ93は、平面状の乳白アクリル板よりなる横長楕円形の発光面1つと縦長楕円形の発光面2つを有する。これらの発光面は、カメラ91のレンズを囲むように設けられる。正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、被写体としての利用者の顔付近に正面から光を照射する。
カメラユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた上ストロボ82が設置される。上ストロボ82は、正面上方から利用者の顔および上半身に光を照射する。
足元ストロボ83は、ベース部43の中央に設けられる。足元ストロボ83は、利用者の下半身および足元に光を照射する。
ベース部43の上面には、スペース84A,84Bが、足元ストロボ83を挟んだ左右に形成される。スペース84A,84Bは、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くためのスペースである。なお、図示はしないが、正面パネル42の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力するスピーカが設けられる。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
上述したように、背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、背面中央ストロボ101が設けられる。背面中央ストロボ101は、撮影空間A1内で撮影作業を行っている利用者に上後方から光を照射する。
背面パネル51の出入り口G1側には、背面右ストロボ102が設けられる。背面右ストロボ102は、撮影空間A1内で撮影作業を行っている利用者に右後方から光を照射する。背面パネル51の出入り口G2側には、背面左ストロボ103が設けられる。背面左ストロボ103は、撮影空間A1内で撮影作業を行っている利用者に左後方から光を照射する。
<編集ユニットの構成>
図7は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タブレットがディスプレイを露出するように設けられることによって構成される。タブレットは、タッチペン132Aまたはタッチペン132Bを用いた操作入力を可能とする。タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図8は、編集ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の右側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。そのプリンタにより、利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<写真シール作成装置の内部構成>
図9は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図9において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してあり、重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などにより構成される。制御部201は、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、事前接客部208、撮影部209、編集部210A,210B、および印刷部211の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部202は、制御部201から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部203は、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、例えば、利用者に選択された撮影画像や編集画像をサーバに送信する。通信部203から送信された画像は、サーバにおいて所定の記憶領域が割り当てられて保存され、サーバにアクセスしてきた携帯端末に表示されたり、ダウンロードされたりする。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206は、制御部201において実行されるプログラムやデータを記憶する。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
事前接客部208は、事前接客空間A0にいる利用者を対象とした事前接客処理を実現する。事前接客部208は、タブレット内蔵モニタ71、タッチペン72A,72B、スピーカ73、および硬貨処理部221から構成される。
タブレット内蔵モニタ71は、制御部201による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口74への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、例えば400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号を制御部201に出力する。
撮影部209は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を実現する。撮影部209は、背景制御部231、照明装置232、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ233から構成される。
背景制御部231は、制御部201から供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25における背景カーテンの上げ下ろしを制御する。
照明装置232は、撮影空間A1内の各ストロボであり、制御部201から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、制御部201によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像(画像データ)を制御部201に出力する。
編集部210Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を実現する。編集部210Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ241から構成される。編集部210Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を実現し、編集部210Aと同一の構成を有する。なお、以下、編集部210A,210Bを特に区別しない場合には、単に、編集部210という。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号は制御部201に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部211は、印刷待ち空間A3にいる利用者に、印刷済みのシール紙を提供する印刷処理を実現する。印刷部211は、プリンタ251を含むように構成される。プリンタ251にはシール紙ユニット252が装着される。
プリンタ251は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、編集画像をシール紙ユニット252に収納されているシール紙261に印刷し、シール紙排出口161に排出する。
<制御部の構成>
図10は、制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図10に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201は、事前接客処理部301、撮影処理部302、編集処理部303、および印刷処理部304から構成される。
事前接客処理部301は、事前接客部208の各部を制御することで、事前接客処理を行う。撮影処理部302は、撮影部209の各部を制御することで、撮影処理を行う。編集処理部303は、編集部210の各部を制御することで、編集処理を行う。印刷処理部304は、印刷部211のプリンタ251を制御することで、印刷処理を行う。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図11のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
図11の処理は、事前接客処理部301が、硬貨処理部221から供給される起動信号に基づいて、所定の金額分の硬貨が投入されたと判定することで開始される。
ステップS1において、事前接客処理部301は、事前接客部208を制御することで、事前接客処理を行う。具体的には、事前接客処理部301は、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを利用者に行わせることで、各種の設定を行う。
ステップS2において、撮影処理部302は、撮影部209を制御することで、撮影処理を行う。具体的には、撮影処理部302は、カメラ91に取り込まれた被写体の動画像をタッチパネルモニタ92にライブビュー表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影し、撮影画像を生成する。
ステップS3において、編集処理部303は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部210を制御することで、編集処理を行う。具体的には、編集処理部303は、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせることで、編集が施された編集画像を生成する。
ステップS4において、印刷処理部304は、プリンタ251を制御することで、印刷処理を行う(開始する)。具体的には、印刷処理部304は、編集処理により得られた編集画像をプリンタ251に出力してシール紙に印刷する。なお、撮影処理により得られた撮影画像が、シール紙に印刷されるようにしてもよい。
印刷が終了すると、ステップS5において、プリンタ251は、画像が印刷されたシール紙をシール紙排出口161に排出し、処理を終了させる。
<事前接客処理の詳細>
次に、図12のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS1の事前接客処理の詳細を説明する。
事前接客処理が開始されると、ステップS11において、事前接客処理部301は、撮影方法選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させる。
図13は、撮影方法選択画面の例を示す図である。
撮影方法選択画面の上側には、「好きな撮影方法を選んでね」のメッセージが表示され、そのメッセージの下に、ボタン331乃至333が表示される。
ボタン331は、撮影方法として「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」を選択するときに操作される。「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」は、撮影処理においての複数回行われる撮影(具体的には7回の撮影のうちの1回目乃至6回目の撮影)として、2回のアップ撮影、2回の斜め撮影、そして2回の全身撮影が行われる撮影方法である。
ボタン332は、撮影方法として「アップ4枚+全身2枚コース」を選択するときに操作される。「アップ4枚+全身2枚コース」は、1回目乃至6回目の撮影として、4回のアップ撮影と、2回の全身撮影が行われる撮影方法である。
ボタン333は、撮影方法として「アップ4枚+ななめ2枚コース」を選択するときに操作される。「アップ4枚+ななめ2枚コース」は、1回目乃至6回目の撮影として、4回のアップ撮影と、2回の斜め撮影が行われる撮影方法である。
ここで、アップ撮影とは、被写体の顔および上半身を写す撮影である。アップ撮影により、撮影画像として、被写体の顔および上半身が写るアップ画像が得られる。斜め撮影とは、被写体を所定角度だけ回転させるようにして写す撮影である。斜め撮影により、撮影画像として、被写体の顔および上半身が傾いて写る斜め画像が得られる。全身撮影とは、被写体の全身を写す撮影である。全身撮影により、撮影画像として、被写体の全身が写る全身画像が得られる。
ボタン331乃至333のいずれかが操作されることによって、撮影方法の選択が受け付けられると、処理はステップS12に進む。
ステップS12において、事前接客処理部301は、背景コース選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させる。
背景コース選択画面は、撮影画像に合成される背景画像のタイプを決定する背景コースの選択に用いられる画面である。背景コースには、例えば、背景画像のタイプとして、背景画像が合成された撮影画像が、楽しく愉快な雰囲気の仕上がりとなる背景画像が提供される「エンジョイショット」コースと、背景画像が合成された撮影画像が、落ち着いたやや大人っぽい雰囲気の仕上がりとなる背景画像が提供される「キレイショット」コースとがある。
背景コース選択画面が操作されることによって、背景コースの選択が受け付けられると、処理はステップS13に進む。
ステップS13において、事前接客処理部301は、背景選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させる。
背景選択画面は、撮影画像に合成されるセット背景を決定する背景コースの選択に用いられる画面である。セット背景は、所定のテーマで統一された複数の背景画像を1組のセットとして構成される。ここでは、ステップS12において選択された背景コースに応じたタイプの背景画像から構成されるセット背景が、背景選択画面に表示される。
背景選択画面が操作されることによって、セット背景の選択が受け付けられると、処理はステップS14に進む。
ステップS14において、事前接客処理部301は、コラージュ撮影のコース選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させる。
コラージュ撮影のコース選択画面は、コラージュ撮影画像に対して所定の画像処理を施すか否かを決定するコース選択に用いられる画面である。コラージュ撮影は、撮影処理において行われる7回の撮影のうちの7回目の撮影である。そして、コラージュ撮影画像は、コラージュ撮影により得られる、所定のデザインが施されたデザイン画像上に配置されてなる合成画像である。
コラージュ撮影のコース選択画面が操作されることによって、コラージュ撮影のコースの選択が受け付けられると、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、事前接客処理部301は、名前入力画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させる。
名前入力画面は、利用者による名前の入力に用いられる画面である。名前入力画面が操作されることによって、利用者それぞれの名前の入力が受け付けられると、処理はステップS16に進む。
ステップS16において、事前接客処理部301は、BGM選択画面をタブレット内蔵モニタ71に表示させる。
BGM選択画面は、撮影空間において流れるBGMの選択に用いられる画面である。BGM選択画面が操作されることによって、BGMの選択が受け付けられると、処理はステップS17に進む。
ステップS17において、事前接客処理部301は、事前接客空間A0にいる利用者に対して、撮影空間A1への移動を案内する。撮影空間A1への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ71に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ72から出力させることによって行われる。
以上のようにして、事前接客処理が行われる。
<撮影処理の詳細>
次に、図14のフローチャートを参照して、上述した写真シール作成ゲームの一連の処理におけるステップS2の撮影処理の詳細について説明する。
図14の処理は、撮影処理部302が、「タッチしてね!」などといったメッセージをタッチパネルモニタ92に表示させ、利用者の操作を受け付けることで開始される。なお、利用者の撮影空間A1への移動を検知してから所定の時間が経過したことで、撮影処理が開始されるようにしてもよい。
ステップS51において、撮影処理部302は、スピーカ233を介して、事前接客処理において利用者により選択されたBGM(楽曲)の出力を開始する。このとき、タッチパネルモニタ92には、利用者により選択された楽曲、すなわち、スピーカ233から出力される楽曲の楽曲名が表示される。
その後、ステップS52乃至S57において、撮影処理部302は、1回目乃至6回目の撮影を行う。
ここでは、事前接客処理において選択された撮影方法に応じて、6回の撮影が行われる。
具体的には、事前接客処理において、撮影方法として「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」が選択された場合、図15のフローチャートに示されるように、1回目および2回目の撮影として(ステップS52,S53において)アップ撮影が、3回目および4回目の撮影として(ステップS54,S55において)斜め撮影が、そして5回目および6回目の撮影として(ステップS56,S57において)全身撮影が行われる。
また、事前接客処理において、撮影方法として「アップ4枚+全身2枚コース」が選択された場合、図示はしないが、1回目乃至4回目の撮影としてアップ撮影が、そして5回目および6回目の撮影として全身撮影が行われる。
さらに、事前接客処理において、撮影方法として「アップ4枚+ななめ2枚コース」が選択された場合、図示はしないが、1回目乃至4回目の撮影としてアップ撮影が、そして5回目および6回目の撮影として斜め撮影が行われる。
このようにして、1回目乃至6回目の撮影が行われる。なお、この間も、スピーカ233を介して、事前接客処理において選択された楽曲がBGMとして出力されている。
ステップS57において6回目の撮影が終わると、撮影処理部302は、タッチパネルモニタ92やスピーカ233などを制御して、コラージュ撮影のガイダンスを行う。
そして、ステップS58において、撮影処理部302は、7回目の撮影としてコラージュ撮影を行う。
コラージュ撮影により、被写体の画像が所定のデザインを施したデザイン画像上に配置されてなるコラージュ撮影画像が、7枚目の撮影画像として得られる。
その後、ステップS59において、撮影処理部302は、目・明るさ選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
目・明るさ選択画面は、撮影画像における被写体(利用者)の目の大きさおよび肌の明るさの選択に用いられる画面である。目・明るさ選択画面が操作されることによって、撮影画像における被写体の目の大きさおよび肌の明るさの選択が受け付けられると、処理はステップS60に進む。
ステップS60において、撮影処理部302は、スピーカ233を介して出力されているBGMの出力を停止する。
ステップS60の後、処理はステップS61に進む。ステップS61において、撮影処理部302は、撮影を終えた利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。編集空間への移動の案内は、タッチパネルモニタ92に案内画面を表示させることによって、または音声をスピーカ232から出力させることによって行われる。
以上のようにして、撮影処理が行われる。
<撮影処理において行われる撮影について>
ここで、撮影処理において行われるアップ撮影、斜め撮影、および全身撮影について説明する。
図16は、アップ撮影について説明する図である。
図16Aに示される画像361は、カメラ91により取り込まれた静止画像である。画像361には、2人の利用者の頭の上から腰付近までの範囲が写っている。アップ撮影時には、画像361の内側に示される長方形の枠F1で囲まれる範囲がトリミングされる。枠F1で示されるトリミング範囲は、その縦横の辺が画像361の縦横の辺とそれぞれ平行になるように設定される。
図16Bに示される画像362は、画像361からトリミングされた画像である。このように、アップ撮影によれば、まっすぐ立っている利用者がそのまままっすぐ写る画像が得られる。アップ撮影によって得られる撮影画像(アップ画像)は、利用者の顔がアップで写る画像となる。
図17は、斜め撮影について説明する図である。
図17Aに示される画像371は、カメラ91により取り込まれた静止画像である。画像371には、図16Aの画像361と同様に、2人の利用者の頭の上から腰付近までの範囲が写っている。斜め撮影時には、画像371の内側に示される長方形の枠F1で囲まれる範囲がトリミングされる。図17Aに示すように、斜め撮影時のトリミングは、まっすぐな状態の画像371を、画像371の中心点を中心として反時計回りに所定の角度だけ傾け、枠F1で囲まれる範囲を切り出すようにして行われる。
図17Bに示す画像372は、画像371からトリミングされた画像である。このように、斜め撮影によれば、まっすぐ立っている利用者が左に傾いて写る画像が得られる。斜め撮影によって得られる撮影画像(斜め画像)も、斜めに傾いてはいるが、利用者の顔がアップで写る画像となる。
図18は、全身撮影について説明する図である。
図18に示す画像381は、カメラ91により取り込まれた静止画像である。画像381には、2人の利用者の頭の上から足元付近までの範囲が写っている。画像381には、撮影空間A1の床面や、背面パネル51も利用者の背景として写っている。
このように、全身撮影によれば、まっすぐ立っている利用者の全身が写る画像が得られる。
<斜め撮影の詳細について>
次に、図19乃至図22を参照して、斜め撮影の詳細について説明する。
図19は、斜め画像の回転の中心の設定について説明する図である。
図19に示される画像421には、2人の利用者の頭の上から腰付近までの範囲が写っている。図19に示されるように、画像421の中心点Oが回転の中心に設定される。図19のX軸およびY軸は、縦長長方形の画像421の中心で交わる軸である。画像421の上辺と下辺はX軸と平行であり、左辺と右辺はY軸と平行である。
図20は、斜め画像の回転について説明する図である。
図20に示すように、画像421が、中心点Oを中心に反時計回り(左方向)に、例えば18°だけ回転される。回転角度は、10°乃至30°の範囲、好ましくは15°乃至25°の範囲の角度とされる。
ここで、回転角度が小さすぎると、得られる画像は、アップ画像と略同じ構図になってしまう。得られる画像においては、利用者同士の顔が離れてしまったり、背景に不自然なスペースが生じるおそれがある。
逆に、回転角度が大きすぎると、同様にして回転して表示されるライブビュー画像の傾きが大きくなってしまう。この場合、ライブビュー画像を確認しながら撮影作業を行う利用者は、ポーズを取りにくくなる。また、後述する斜め画像のトリミング枠は、アップ画像のものと同じであるため、回転角度が大きすぎると、トリミングされた画像から利用者の頭などが途切れてしまうおそれがある。
そこで、回転角度を、上述した範囲の角度とすることで、ライブビュー画像において利用者の顔を画像の中央に寄せるように誘導することができ、利用者同士の顔が適度に近づいた、背景に不自然なスペースのない斜め画像を得ることができる。
図21は、斜め画像のトリミング枠の設定について説明する図である。
図21に示すように、回転後の画像421に全体が収まるように、トリミング枠F11が設定される。トリミング枠F11の中心は、中心点Oを基準とすると例えば座標(X,Y)=(0,y1)(y1は正の値)で表される位置である。なお、トリミング枠F11の位置は、アップ撮影時に設定されるトリミング枠(図16の枠F1)の位置と同じ位置である。
トリミング枠F11の水平方向の辺である上辺と下辺はX軸と平行であり、垂直方向の辺である左辺と右辺はY軸と平行である。すなわち、トリミング枠F11の上辺と下辺は、回転前の画像421の上辺および下辺と平行であり、トリミング枠F11の左辺と右辺は、回転前の画像421の左辺および右辺と平行である。
図22は、トリミングされた画像の例を示す図である。
図22に示されるように、トリミング枠F11により指定される矩形領域の画像が画像421からトリミングされ、トリミング画像422として出力される。トリミング画像422は、利用者の上半身が顔を含めてアップで斜めに写る画像となる。
以上のようにして、利用者の顔および上半身が傾いて写る斜め画像が得られる。
以上においては、斜め撮影により、斜め画像として、利用者の顔および上半身が傾いて写る画像が得られるものとしたが、利用者の全身が傾いて写る画像が得られるようにしてもよい。
なお、ライブビュー表示に用いられる動画像(ライブビュー画像)を構成する各フレームに対してもトリミングが適宜施される。例えば、アップ撮影時にライブビュー表示される動画像には、図16を参照して説明したトリミングと同じトリミングが施される。斜め撮影時にライブビュー表示される動画像については、図17および図19乃至図22を参照して説明したトリミングと同じトリミングが動画像を構成する各フレームに対して施され、利用者が斜めに傾いて写る動画像がライブビュー表示される。
ただし、ライブビュー表示される動画像においては、撮影画像として得られる静止画像と異なり、鏡に映るように被写体が左右反転して表示される。なお、ライブビュー表示される動画像において、撮影画像として得られる静止画像と同様、被写体が左右反転しないで表示されるようにしてもよい。
ところで、本実施の形態の写真シール作成装置においては、斜め撮影の際、ライブビュー画像において、利用者の顔を適切な位置に誘導するための案内表示が行われる。
以下においては、このようなライブビュー画像の表示を実現する構成および処理の流れについて説明する。
<本技術の撮影処理部の機能構成例>
図23は、本技術の撮影処理部302の機能構成例を示すブロック図である。図23に示される機能部のうちの撮影制御部511、表示制御部512、および顔検出部513は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
撮影制御部511は、カメラ91を制御することにより、撮影空間A1内の利用者を複数回撮影する。
表示制御部512は、撮影制御部511の制御によりカメラ91に取り込まれた動画像(ライブビュー画像)や静止画像(撮影画像)を、タッチパネルモニタ92に表示する。ライブビュー画像には、得られる撮影画像と同じ撮影範囲で利用者が写る。
顔検出部513は、撮影制御部511の制御に基づいた撮影により得られた撮影画像を記憶する。そして、顔検出部513は、記憶している撮影画像に対して顔検出を行う。
具体的には、顔検出部513は、撮影画像を解析することによって、撮影画像に写るオブジェクト上の各位置における特徴を抽出する。次に、顔検出部513は、抽出した特徴と、あらかじめ用意されている人物の顔の各位置における特徴とをマッチングする。そして、顔検出部513は、撮影画像に写るオブジェクトのうち、マッチング結果を表すスコアの高いオブジェクトを人物の顔であると決定することで、顔検出を行う。
なお、顔検出の結果は、表示制御部512に供給される。表示制御部512は、顔検出の結果に応じたライブビュー画像をタッチパネルモニタ92に表示する。
<ライブビュー表示処理>
次に、図24のフローチャートを参照して、図23の撮影処理部302により実行されるライブビュー表示処理について説明する。図23のライブビュー表示処理は、撮影処理において行われる1回目乃至6回目の撮影の度に実行される。
ステップS91において、撮影制御部511は、斜め撮影が行われるか否かを判定する。
ステップS91において、斜め撮影が行われると判定された場合、処理はステップS92に進む。
ここで、斜め撮影が行われるのは、撮影方法として「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」、または「アップ4枚+ななめ2枚コース」が選択されている場合である。
すなわち、撮影方法として「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」が選択されている場合、次に行われる撮影が3回目の撮影である場合に、処理はステップS92に進む。また、撮影方法として「アップ4枚+ななめ2枚コース」が選択されている場合、次に行われる撮影が5回目の撮影である場合に、処理はステップS92に進む。
このように、次に行われる撮影が、複数回行われる斜め撮影のうちの1回目の斜め撮影である場合に、処理はステップS92に進むものとする。しかしながら、何回目の斜め撮影であるかによらず、次に行われる撮影が斜め撮影であれば、処理はステップS92に進むようにしてもよい。
ステップS92において、顔検出部513は、記憶している撮影画像、具体的には、アップ画像に対して顔検出を行う。そして、顔検出部513は、顔検出の結果を、表示制御部512に供給する。
すなわち、撮影方法として「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」が選択されている場合、2回目までの撮影により得られたアップ画像2枚に対して顔検出が行われる。また、撮影方法として「アップ4枚+ななめ2枚コース」が選択されている場合、4回目までの撮影により得られたアップ画像4枚に対して顔検出が行われる。
ステップS93において、表示制御部512は、顔検出部513からの顔検出の結果に基づいて、アップ画像1枚毎に検出された顔の数が2つ以下であるか否かを判定する。
このとき、全てのアップ画像のうちの半分(50%)以上の枚数について、検出された顔の数が2つ以下であるか否かが判定されるようにする。
具体的には、撮影方法として「アップ2枚+ななめ2枚+全身2枚コース」が選択されている場合、2枚のアップ画像に対して顔検出が行われているので、アップ画像2枚のうちの1枚以上について、検出された顔の数が2つ以下であるか否かが判定されるようになる。
また、撮影方法として「アップ4枚+ななめ2枚コース」が選択されている場合、4枚のアップ画像に対して顔検出が行われているので、アップ画像4枚のうちの2枚以上について、検出された顔の数が2つ以下であるか否かが判定されるようになる。
このように、全てのアップ画像のうちの半分以上について、顔検出の結果が所定の条件を満たすか否かが判定されるようにすることで、顔検出において誤検出が生じた場合であっても正しい判定結果が得られるようになる。
もちろん、高い精度で顔検出を行うことができる場合や、アップ撮影がより多くの回数行われる場合には、判定の対象となるアップ画像の割合を高くしたり、全てのアップ画像を判定の対象とすることも可能である。
さて、ステップS93において、検出された顔の数が2つ以下であると判定された場合、言い換えると、撮影作業を行っている利用者の人数が2人以下である場合、処理はステップS94に進む。
ステップS94において、表示制御部512は、斜め撮影に対応するライブビュー画像とともに、そのライブビュー画像上に、斜め撮影において最適な顔の位置を表す案内枠を表示する。
図25は、斜め撮影時のライブビュー表示画面の例を示す図である。
ライブビュー表示画面の中央上側には、「撮影するよ」のメッセージが表示され、その下には、ライブビュー画像表示領域551が設けられる。ライブビュー画像表示領域551は、ライブビュー画像が表示される領域である。ライブビュー画像表示領域551には、傾いた楕円形状の破線で示される2つの案内枠561A,561Bが表示される。案内枠561A,561Bは、その楕円形状の一部がライブビュー画像表示領域551から外れて(欠けて)表示されているが、2人の利用者を被写体とした斜め撮影が行われる場合にそれぞれの顔の位置が最適となるように、ライブビュー画像表示領域551に対して固定して配置されている。
利用者の人数が2人の場合、それぞれの利用者は、図26に示されるように、案内枠561A,561B内に自分の顔を収めるように、顔や身体の位置、立ち位置を調整する。
一方、ステップS91において、斜め撮影が行われないと判定された場合、すなわち、アップ撮影か全身撮影が行われる場合、処理はステップS95に進む。
ステップS95において、表示制御部512は、行われる撮影に対応するライブビュー画像を表示する。具体的には、次に行われる撮影が、アップ撮影や全身撮影である場合、アップ撮影や全身撮影に対応するライブビュー画像が表示される。
図27は、アップ撮影時のライブビュー表示画面の例を示す図である。
図27のライブビュー表示画面において、ライブビュー画像表示領域551には、まっすぐ立っている2人の利用者がそのまままっすぐ写る動画像が表示されるのみで、図25を参照して説明したような案内枠は表示されない。
また、ステップS93において、検出された顔の数が2つ以下でないと判定された場合、すなわち、利用者の人数が3人以上である場合、処理はステップ95に進む。
この場合もまた、ステップS95においては、図示はしないが、ライブビュー表示画面において、ライブビュー画像表示領域には、まっすぐ立っている3人以上の利用者が写る動画像が表示されるのみで、案内枠は表示されない。
ステップS94またはステップS95において、所定の時間だけライブビュー画像が表示された後、撮影のタイミングになると、処理はステップS96に進む。
そして、ステップS96において、撮影制御部511は、カメラ91を制御することにより、撮影を行う。
通常、アップ撮影や全身撮影が行われる場合、利用者は、ライブビュー画像を確認しながら、自身の顔や身体の位置を調整する。
一方、利用者を傾くようにして写す斜め撮影が行われる場合、ライブビュー画像においても利用者が傾いて映るため、特に、斜め撮影に慣れていない利用者にとっては、自身の顔や身体の位置を調整することは容易ではなかった。
そこで、以上の処理によれば、斜め撮影が行われる場合、ライブビュー画像上に、斜め撮影において最適な顔の位置を表す案内枠が表示されるので、斜め撮影に慣れていない利用者であっても、自身の顔や身体の位置を容易に調整することができる。
また、以上の処理によれば、ライブビュー画像に写る自分の位置を調整することが容易なアップ撮影や全身撮影においては、ライブビュー画像上に案内枠は表示されない。したがって、複数回行われる撮影の度に案内枠が表示される構成と比較して、利用者が、その都度ライブビュー画像に写る自分の位置を調整する必要はない。
したがって、以上の処理によれば、利用者に余計な手間をかけさせることなく、より簡単に、被写体がバランスよく写る画像を提供することが可能となる。
さらに、以上の処理によれば、斜め撮影のときのみに案内枠が表示されるので、複数回行われる撮影の度に案内枠が表示される構成と比較して、ライブビュー画像の表示に関する処理の負荷を低減することができる。
なお、一般的に、例えば4,5人など、利用者の人数が多い場合、それぞれの利用者は、どうにかライブビュー画像に映ろうと、ライブビュー画像に写る自分の位置を調整する。その結果、比較的、被写体がバランスよく写る画像が得られやすい。しかしながら、例えば2人など、利用者の人数が少ない場合、ライブビュー画像における利用者の大きさの割合が小さくなるため、利用者は、ライブビュー画像に写る自分の位置を、迷いながら調整することになる。
また、利用者の人数が多い場合に案内枠が表示されるようにした場合、ライブビュー画像上に表示される案内枠の数も多くなってしまう。この場合、それぞれの利用者は、かえってライブビュー画像に写る自分の位置を、迷いながら調整することになる。
そこで、以上の処理によれば、利用者の人数が2人以下である場合に案内枠が表示されるので、利用者は、ライブビュー画像に写る自分の位置を、迷うことなく調整することができる。結果として、より簡単に、被写体がバランスよく写る画像を提供することが可能となる。
また、以上においては、複数回(2回)行われる斜め撮影のうちの1回目の斜め撮影のときのみ、ライブビュー画像上に案内枠が表示されるものとした。このように、2回目以降の斜め撮影の際に案内枠が表示されなくとも、利用者は、案内枠が表示された1回目の斜め撮影のときと同様に撮影作業を行うことができる。
しかしながら、もちろん、複数回行われる斜め撮影の全ての回において、ライブビュー画像上に案内枠が表示されるようにしてもよい。これにより、それぞれの斜め撮影において、例えば2人の利用者が、左右に入れ替わるように立ち位置を変更した場合でも、それぞれの利用者は、ライブビュー画像に写る自分の位置をうまく調整することが可能となる。
<顔検出対象となる撮影画像について>
以上においては、アップ撮影により得られた全てのアップ画像に対して顔検出が行われるものとした。
これに限らず、複数回行われるアップ撮影により得られたアップ画像のうち、所定回目のアップ撮影により得られたアップ画像に対して顔検出が行われるようにしてもよい。例えば、撮影方法として「アップ4枚+ななめ2枚コース」が選択されている場合、1回目および3回目の撮影により得られたアップ画像に対して顔検出が行われるようにする。
これは、複数回行われる撮影において、利用者の人数が増減することは、通常起こらないことによる。
また、4枚得られたアップ画像のうち2枚のアップ画像に対して顔検出が行われ、その2枚のアップ画像について、検出された顔の数が2つ以下であるか否かが判定されるようにすることで、上述したライブビュー表示処理と同様の条件をつくりだすことができる。
なお、この例では、上述したライブビュー表示処理と比較して、顔検出が行われる回数を削減することができ、ライブビュー表示処理の処理速度の向上を図ることが可能となる。
また、以上においては、顔検出対象となる撮影画像は、アップ画像であるものとしたが、他の撮影画像であってもよい。
例えば、通常の撮影が行われる前に、利用者に試しに撮影作業を行わせる試し撮影が行われる場合、その試し撮影により得られた撮影画像を顔検出対象としてもよい。
また、全身画像においては、画像に占める顔領域の大きさの割合が、アップ画像や斜め画像と比較して小さいため、全身画像以外の撮影画像(アップ画像や斜め画像)を顔検出対象としてもよい。この場合、ライブビュー画像に案内枠が表示される撮影より前に行われる撮影として、全身撮影以外の撮影が行われることになる。すなわち、全身撮影が行われる場合に、ライブビュー画像上に、全身撮影において最適な顔の位置を表す案内枠が表示されることになる。後述するが、全身撮影においては、利用者の立ち位置の自由度が高くなる。そこで、ライブビュー画像上に案内枠を表示することで、利用者を最適な立ち位置を誘導することができる。
なお、顔検出対象となる撮影画像が得られる撮影が行われる際に、案内枠が表示されるようにしてもよい。
<案内枠が表示される撮影について>
以上においては、斜め撮影が行われる際に、案内枠が表示されるものとしたが、これに限らず、他の撮影が行われる際に、案内枠が表示されるようにしてもよい。
例えば、全身撮影が行われる際に、案内枠が表示されるようにする。
利用者の中には、全身撮影において、立ち位置がカメラ91から離れすぎて、全身画像に写る顔が極端に小さくなってしまう利用者や、立ち位置がカメラ91から近すぎて、全身画像に写る顔が極端に大きくなってしまう利用者がいる。
そこで、全身撮影が行われる際に、ライブビュー画像上に、最適な顔の位置および大きさを示す案内枠が表示されるようにすることで、利用者を最適な立ち位置に誘導することができ、結果として、被写体がバランスよく写る全身画像を提供することができる。
また、上述した撮影の他に、ライブビュー画像上に、顔や腕など利用者の身体の部位をトリミングし、そのトリミングされた動画像を例えば90°回転させて表示する特別撮影が行われるようにしてもよい。この場合、特別撮影に慣れていない利用者にとっては、トリミングされる身体の部位の位置を調整することは容易ではない。
そこで、このような特別撮影が行われる際に、ライブビュー画像上に、トリミングされる身体の部位の最適な位置を示す案内枠が表示されるようにすることで、利用者を最適な立ち位置に誘導することができ、結果として、簡単に、被写体がバランスよく写る画像を提供することができる。
なお、上述した特別撮影は、利用者が所有する携帯端末に送信するためだけの携帯送信専用の画像を得るための携帯専用撮影として行われるようにすることができる。
また、6回行われる撮影により得られた6枚の撮影画像のうち、利用者の人数が2人である撮影画像が4枚以上である場合に、7回目の撮影を行うようにした写真シール機が知られている。ここで、この7回目の撮影が行われる際に、案内枠が表示されるようにしてもよい。
<案内表示について>
上述したライブビュー表示処理においては、ライブビュー画像上に表示される案内表示として、2つの案内枠が表示されるものとした。この案内枠は、利用者の人数が2人であっても1人であっても、ライブビュー画像上のあらかじめ決められた位置に表示される。
ライブビュー画像上で案内枠が表示される位置は、カメラ91の高さや、撮影空間A1内の各ストロボの配置、発光面の大きさ、および発光量などに基づいて、利用者の見映えが最も良くなる位置とされる。
すなわち、写真シール作成装置1の機種によって、カメラ91の高さや、撮影空間A1内の各ストロボの配置、発光面の大きさ、および発光量が異なる場合には、それらに応じて、ライブビュー画像上で案内枠が表示される位置が決定されることになる。
また、カメラ91の高さや、撮影空間A1内の各ストロボの配置、発光面の大きさ、および発光量が、撮影毎に変更可能な場合には、撮影毎にライブビュー画像上で案内枠が表示される位置が調整されるようにしてもよい。
さらに、ライブビュー画像上で利用者の人数に応じた数の案内枠が表示されるようにしてもよい。例えば、アップ画像に対する顔検出の結果、撮影作業を行っている利用者の人数が1人である場合には、ライブビュー画像上で1つの案内枠が、利用者の人数が3人である場合には、ライブビュー画像上で3つの案内枠が表示されるようにする。
また、ライブビュー画像上で利用者の人数に応じた数の案内枠が表示される場合、利用者の人数に応じて、ライブビュー画像上で案内枠が表示される位置が調整されるようにしてもよい。例えば、利用者の人数が1人である場合には、利用者の人数が2人である場合に表示される2つの案内枠の中心を結んだ線分の中点が、その中心となる位置に1つの案内枠が表示されるようにする。また、利用者の人数が3人である場合には、3つの案内枠の中心が逆三角形を描くように、3つの案内枠が表示されるようにする。なお、利用者の人数が3人である場合、表示される3つの案内枠の大きさは、3人の利用者の顔がライブビュー画像に収まるように、利用者の人数が2人である場合に表示される案内枠より小さいものとする。したがって、この場合、3人の利用者は、2人の利用者が撮影される場合の立ち位置よりカメラ91から離れた立ち位置で撮影されるようになる。
ところで、上述したライブビュー表示処理においては、案内表示として、ライブビュー画像表示領域に、楕円形状の破線で示される案内枠が表示されるものとしたが、案内表示は、他の表示形態を採ることもできる。
図28は、ライブビュー表示画面の他の例を示す図である。
図28のライブビュー表示画面において、ライブビュー画像表示領域551には、図25のライブビュー表示画面と同様に、2つの案内枠561A,561Bが表示される。さらに、図28のライブビュー表示画面においては、ライブビュー画像表示領域551における案内枠561A,561Bの外側の領域が、グレーに色付けして表示される。
このような表示形態によって、利用者は、より明確に案内表示を認識することができ、より確実に案内枠に誘導されるようになる。
図29は、ライブビュー表示画面のさらに他の例を示す図である。
図29のライブビュー表示画面において、ライブビュー画像表示領域551には、人物の顔および上半身の輪郭をかたどった破線で示される2つの案内枠562A,562Bが表示される。また、図29のライブビュー表示画面においても、図28のライブビュー表示画面と同様に、ライブビュー画像表示領域551における案内枠562A,562Bの外側の領域が、グレーに色付けして表示される。
このような表示形態によっても、利用者は、より明確に案内表示を認識することができ、より確実に案内枠に誘導されるようになる。
図30は、ライブビュー表示画面のさらに他の例を示す図である。
図30のライブビュー表示画面において、ライブビュー画像表示領域551には、人物の顔の中心位置(例えば鼻の位置)を示す、十字形状の2つの案内画像563A,563Bが表示される。
利用者の人数が2人の場合、それぞれの利用者は、図30に示されるように、案内画像563A,563Bに自分の鼻を合わせるように、顔や身体の位置、立ち位置を調整する。
図31は、ライブビュー表示画面のさらに他の例を示す図である。
図31のライブビュー表示画面において、ライブビュー画像表示領域551には、人物の顔の位置を誘導する、互いに向かい合った矢印形状の2つの案内画像564A,564Bが表示される。
利用者の人数が2人の場合、それぞれの利用者は、図31に示されるように、案内画像564A,564Bに挟まれる領域に自分達の顔が収まるように、顔や身体の位置、立ち位置を調整する。
これらのような表示形態によっても、利用者は、案内表示を認識することができ、案内画像に誘導されるようになる。
なお、上述で説明した案内表示は、利用者の操作によって、その表示/非表示が切り替えられるようにしてもよい。
また、ライブビュー表示画面において、上述で説明した案内表示に加えて、ライブビュー画像表示領域の外側の所定の領域に、「枠の中に入って撮影してね!」などの、案内表示に従って撮影されることを促すメッセージが表示されるようにしてもよい。
さらに、案内表示が行われるライブビュー画像に対して顔検出が行われるようにしてもよい。この場合、利用者の顔が、例えば案内枠内に収まったときに、「ベストポジション!」など、その位置が最適な位置である旨を伝えるメッセージが、ライブビュー画像上に表示されるようにしてもよい。
これにより、利用者は、いま自分の顔の写っている位置が最適な位置であることを把握することができ、安心して撮影作業を行うことができる。
<案内表示が行われる条件について>
上述したライブビュー表示処理において、顔検出の結果が所定の条件を満たす場合に、案内表示が行われるものとした。
特に、上述した例では、所定の条件を、検出された顔の数が所定数以下であることとして説明してきたが、他の条件であってもよい。
ここで、図32のフローチャートを参照して、ライブビュー表示処理の他の例について説明する。
なお、図32のフローチャートにおけるステップS111,S112,S114乃至S116の処理は、図24のフローチャートにおけるステップS91,S92,S94乃至S96の処理と同一であるので、その説明は省略する。
すなわち、ステップS112においてアップ画像に対して顔検出が行われると、ステップS113において、表示制御部512は、顔検出部513からの顔検出の結果に基づいて、アップ画像1枚毎に検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下であるか否かを判定する。
このとき、全てのアップ画像のうちの半分(50%)以上について、検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下であるか否かが判定されるようにしてもよいし、全てのアップ画像について、検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下であるか否かが判定されるようにしてもよい。
ステップS113において、検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下であると判定された場合、処理はステップS114に進む。
また、ステップS113において、検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下でないと判定された場合、処理はステップ115に進む。
すなわち、検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下である場合、アップ画像においては顔が小さく映っており、利用者はカメラ91から離れた位置で撮影されていると考えられる。そこで、検出された顔の大きさの占める割合が所定の値以下である場合、利用者を適切な立ち位置に誘導させるために、次に行われる撮影の際に表示されるライブビュー画像において、案内表示が行われるようにする。
以上の処理によっても、被写体がバランスよく写る画像を提供することが可能となる。
以上においては、ライブビュー画像に対して案内表示が行われる例について説明してきたが、編集画面に表示される編集対象となる撮影画像に対して案内表示が行われるようにしてもよい。
<編集画面の例>
図33は、編集処理において表示される編集画面の例を示す図である。
編集画面は、主な構成が、一部を除き左右に2つずつ設けられているが、図33に示される編集画面は、タブレット内蔵モニタ131に表示される編集画面の左半分のみを示している。
編集対象画像表示領域611には、その上側に示される、6枚の撮影画像に対応するサムネイル画像P1乃至P6の中から利用者が選択したサムネイル画像に対応する撮影画像が、編集対象画像として表示される。
編集対象画像表示領域611の左側には、携帯おまけボタン612と、一発らくがきボタン613が表示される。携帯おまけボタン612は、サーバに送信するための画像の編集を行うときに操作される。一発らくがきボタン613は、編集対象画像に対して、所定の編集を1回の操作で行うときに操作される。
携帯おまけボタン612が操作されると、携帯おまけ(携帯端末用の待受画像や、メールやブログ等に添付される画像)の作成を行うことができる。また、一発らくがきボタン613が操作されると、複数の合成用画像が合成された編集済み画像を1回の操作で作成することができる。
さらに、一発らくがきボタン613の下側には、特別らくがきボタン614が表示される。特別らくがきボタン614は、7枚目の撮影画像として得られたコラージュ撮影画像に対して、コラージュ撮影画像専用の編集を行うときに操作される。
編集対象画像表示領域611の下側には、編集パレット615が表示される。編集パレット615には、編集対象画像表示領域611に表示されている編集対象画像に対して、編集を行うための編集機能を提供する編集ツールが複数表示される。
なお、編集画面において、編集対象画像は、編集対象画像表示領域611に対して相対的に移動、拡大/縮小、および回転可能とされる。編集対象画像の編集対象画像表示領域611に対する相対的な移動の移動量や移動方向、回転の回転量や回転方向は、利用者の操作により指定される。
また、図33の例では、編集対象画像表示領域611に、楕円形状の破線で示される2つの案内枠621A,621Bが表示される。案内枠621A,621Bは、2人の利用者が写る撮影画像においてそれぞれの顔の位置が最適となるように、編集対象画像表示領域611に対して固定して配置されている。
利用者は、図33に示されるように、案内枠621A,621B内に2人の顔を収めるように、編集対象画像を、編集対象画像表示領域611に対して相対的に移動、拡大/縮小、および回転させる。
これにより、編集対象画像を、被写体がバランスよく写る画像とすることができる。
なお、編集対象画像に写る2人の利用者の顔同士の相対的な位置は、いかに、編集対象画像を編集対象画像表示領域611に対して相対的に移動、拡大/縮小、および回転させても変わらない。そこで、編集対象画像表示領域611に表示される案内枠621A,621Bの大きさを、ある程度余裕をもった大きさとすることで、編集対象画像に写る利用者の顔を、案内枠621A,621Bに合わせやすいようにする。
また、編集対象画像表示領域611に表示される案内枠の数は、編集対象画像に対して行われた顔検出の結果に応じて決定されるようにしてもよい。例えば、編集対象画像に対して行われた顔検出の結果、検出された顔の数が3つである場合、編集対象画像表示領域611には、3つの案内枠が表示される。
さらに、編集対象画像に対して行われる案内表示は、図33に示される案内枠に限らず、図28乃至図31を参照して説明したような表示形態であってもよい。
ところで、編集画面において、特別らくがきボタン614が操作されると、図34に示されるように、編集対象画像表示領域611には、7枚目の撮影画像として得られたコラージュ撮影画像が表示される。
図35は、編集画面の編集対象画像表示領域611に表示されるコラージュ撮影画像の詳細を示す図である。
図35の例では、コラージュ撮影画像の左側に、撮影画像631,632が、互いに隣接するように縦に配置され、コラージュ撮影画像の右側に、撮影画像633,634,635が、互いに隣接するように縦に配置されている。撮影画像631,632と撮影画像633,634,635との間には、所定のデザインが施されたデザイン画像が配置されている。
撮影画像631乃至635は、いずれも7回目の撮影により得られた7枚目の撮影画像であり、撮影画像631乃至633,635はその一部分、撮影画像634はその全部とされる。なお、撮影画像631と撮影画像635とは、7枚目の撮影画像をある位置で分断した画像であり、撮影画像632と撮影画像633とは、7枚目の撮影画像を他のある位置で分断した画像である。
編集画面においては、編集対象画像表示領域611に表示されるコラージュ撮影画像に配置される撮影画像毎に編集が施される。図35の例では、利用者の操作により、撮影画像632が編集対象として選択され、コラージュ撮影画像におけるその他の領域は、グレーアウト表示とされている。
図35の例においても、コラージュ撮影画像において、撮影画像631乃至635それぞれは、その配置領域に対して相対的に移動、拡大/縮小、および回転可能とされる。
また、配置領域には、楕円形状の破線で示される2つの案内枠641A,641Bが表示される。案内枠641A,641Bもまた、2人の利用者が写る撮影画像においてそれぞれの顔の位置が最適となるように、その配置領域に対して固定して配置されている。
利用者は、図35に示されるように、案内枠641A,641B内に2人の顔を収めるように、撮影画像を、その配置領域に対して相対的に移動、拡大/縮小、および回転させる。
これにより、コラージュ撮影画像に配置されるそれぞれの撮影画像を、被写体がバランスよく写る画像とすることができる。
<背景画像について>
従来、写真シール機においては、利用者が選択可能な背景画像として、そのときの季節に応じた背景画像が提示されていた。
例えば、1年を、春(2/15〜5/31)、夏(6/1〜9/30)、ハロウィン(10/1〜11/30)、クリスマス(12/1〜12/25)、正月(12/26〜1/14)、およびバレンタインデー(1/15〜2/14)の6つの季節に分ける。そして、2/15〜5/31の間であれば、背景画像として、桜色の背景画像や、桜の花びらを模した前景画像が配置された背景画像が利用者に提示される。利用者は、このような背景画像を選択することで、その季節に合った撮影画像を得ることができる。
しかしながら、その季節の間は、その季節に応じた背景画像しか提示されないため、利用者は、他の季節の応じた背景画像を選択することができなかった。例えば、2/15〜5/31の間には、夏に応じた背景画像(例えば海色の背景画像)は提示されないため、利用者は、浜辺の雰囲気を表す撮影画像を所望しても、断念せざるを得なかった。
そこで、本実施の形態の写真シール作成装置1においては、利用者が選択可能な背景画像として、そのときの季節に応じた背景画像に加え、そのときの季節以外の季節に応じた背景画像も提示されるようにする。
図36は、セット背景選択画面の例を示す図である。
セット背景選択画面には、カテゴリ毎のボタン721乃至726が設けられる。ボタン721乃至726のいずれかが選択されると、ボタン721乃至726の下側には、選択されたボタンに対応するカテゴリのセット背景が表示される。セット背景を構成する背景画像には、撮影画像における被写体の背景に合成される画像に加え、被写体の前景に合成されるスタンプ画像やフレーム画像といった前景画像を含む背景画像が1,2枚程度用意されている。
図36の例では、「イベント」ボタン724が選択されている。「イベント」ボタン724が選択されているセット背景選択画面には、6つのセット背景731乃至736がそれぞれのテーマ毎に表示されている。
具体的には、セット背景731は、春をテーマとしたセット背景であり、セット背景732は、夏をテーマとしたセット背景である。セット背景733は、ハロウィンをテーマとしたセット背景であり、セット背景734は、バレンタインデーをテーマとしたセット背景である。このように、セット背景731乃至734は、いずれも季節をテーマとしたセット背景であり、そのときの季節をテーマとしたセット背景と、そのときの季節以外の季節をテーマとしたセット背景とから構成される。
なお、セット背景735は、誕生日をテーマとしたセット背景であり、セット背景736は、記念日をテーマとしたセット背景である。すなわち、セット背景選択画面には、季節以外をテーマとしたセット背景も表示される。しかしながら、例えば、セット背景735,セット背景736に代えて、クリスマスをテーマとしたセット背景と、正月をテーマとしたセット背景とが表示されるようにして、上述した6つの季節それぞれをテーマとしたセット背景が表示されるようにしてもよい。
また、セット背景選択画面の右側には、人物ONボタン741、人物OFFボタン742、およびOKボタン743が設けられる。
人物ONボタン741は、セット背景選択画面に表示されているセット背景それぞれを構成する背景画像に、モデルを被写体としたモデル画像を合成するために操作されるボタンである。人物OFFボタン742は、セット背景選択画面に表示されているセット背景それぞれを構成する背景画像にモデル画像が合成されている状態から、モデル画像を削除するために操作されるボタンである。OKボタン743は、セット背景選択画面に表示されているセット背景のうち、利用者に選択されたセット背景を確定するために操作されるボタンである。
以上の構成によれば、利用者が選択可能な背景画像として、そのときの季節に応じた背景画像に加え、そのときの季節以外の季節に応じた背景画像が提示される。したがって、利用者は、そのときの季節によらず、所望する雰囲気の撮影画像を得ることが可能となる。
なお、背景画像に限らず、例えば、編集時に、利用者が選択可能な合成用画像(スタンプ画像)として、そのときの季節に応じたスタンプ画像に加え、そのときの季節以外の季節に応じたスタンプ画像が提示されるようにしてもよい。
ところで、従来、写真シール機の中には、利用者が選択した(写真シール機が設定した)各種のコースに応じたスタンプ画像を提示するものがあった。これに対して、利用者が選択した(写真シール機が設定した)コースに応じたスタンプ画像に加え、利用者が選択していない(写真シール機が設定していない)コースに応じたスタンプ画像が提示されるようにしてもよい。
具体的には、利用者の人数に応じた写真シール作成ゲームをプレイするために選択される人数コースのいずれかが、利用者により選択された場合、利用者が選択した人数コースに応じたスタンプ画像に加え、利用者が選択していない人数コースに応じたスタンプ画像が提示されるようにしてもよい。
例えば、人数コースとして2人コースが選択された場合、名前入力画面では、2人分の名前(例えば、太郎と花子など)の入力が受け付けられる。この場合、編集時に、利用者が選択可能なスタンプ画像として、「太郎&花子」など、利用者2人の名前を含むスタンプ画像が提示される。この例では、これに加え、編集時に、利用者が選択可能なスタンプ画像として、「太郎&さっきー&花子」など、利用者2人の名前と例えばモデルの名前とを含むスタンプ画像が提示されるようになる。
また、撮影画像における利用者の写りを選択させる写りコースのいずれかが、利用者により選択された場合、利用者が選択した写りコースに応じたスタンプ画像に加え、利用者が選択していない写りコースに応じたスタンプ画像が提示されるようにしてもよい。
例えば、「かわいい」コースと「きれい」コースの2つの写りコースのうち、「かわいい」コースが選択された場合、編集時に、利用者が選択可能なスタンプ画像として、「かわいい」コースに対応した画像処理が施されたスタンプ画像が提示される。この例では、これに加え、編集時に、利用者が選択可能なスタンプ画像として、「きれい」コースに対応した画像処理が施されたスタンプ画像が提示されるようになる。
また、本実施の形態の写真シール作成装置1においては、背景コース選択画面において利用者が選択した背景コースに応じたタイプのセット背景が提示されるものとした。これに対して、利用者が選択した背景コースに応じたタイプのセット背景に加え、利用者が選択していないコースに応じたタイプのセット背景が提示されるようにしてもよい。
例えば、背景コースとして、「エンジョイショット」コースが選択された場合、セット背景選択画面に表示されるセット背景として、「エンジョイショット」コースに応じたタイプのセット背景が提示される。この例では、これに加え、セット背景選択画面に表示されるセット背景として、「キレイショット」コースに応じたタイプのセット背景が提示されるようになる。
さらに、本実施の形態の写真シール作成装置1においては、撮影処理で表示される目・明るさ選択画面において利用者が選択した目の大きさに応じた画像処理が利用者の目の部分に施された撮影画像が生成される。これに対して、利用者が選択した目の大きさに応じた画像処理が利用者の目の部分に施された撮影画像に加え、利用者が選択していない目の大きさに応じた画像処理が利用者の目の部分に施された撮影画像が生成されるようにしてもよい。
例えば、「大」、「中」、「小」の3段階の目の大きさのうち、「大」が選択された場合、目の大きさ「大」に応じた画像処理が利用者の目の部分に施された撮影画像が生成される。この例では、これに加え、目の大きさ「中」に応じた画像処理が利用者の目の部分に施された撮影画像と、目の大きさ「小」に応じた画像処理が利用者の目の部分に施された撮影画像が生成されるようになる。これら3種類の撮影画像が、例えば編集処理において表示されるようにすることで、撮影処理において選択された目の大きさの再選択が受け付けられるようにすることができる。
上述した実施の形態では、写真シール作成装置1は、得られた撮影画像や編集画像をシール紙に印刷するとともに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供することで、画像を出力する構成を採るものとした。これに限らず、撮影画像や編集画像をシール紙に印刷せずに、サーバに送信することで利用者の携帯端末に提供するのみの構成を採ることも可能である。また逆に、撮影画像や編集画像をサーバに送信せずに、シール紙に印刷するのみの構成を採ることも可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。上述した一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、ネットワークや記録媒体からインストールされる。
この記録媒体は、例えば、図9に示されるように、装置本体とは別に、写真シール作成装置1の管理者にプログラムを配信するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROMおよびDVDを含む)、光磁気ディスク(MDを含む)、もしくは半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で管理者に配信される、プログラムが記録されているROM206や、記憶部202に含まれるハードディスクなどで構成される。
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
以上において、印刷媒体は、シール紙や写真紙に限られるものではなく、例えば、所定のサイズの紙やフィルム、ポスター用の紙、テレホンカードなどのカード、あるいは、Tシャツなどの布地などに印刷するようにしてもよい。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。