JP6690843B1 - エレベータシステム - Google Patents

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【課題】乗りかごの床面と乗場の床面との間の段差を簡単に検出する。【解決手段】一実施形態に係るエレベータシステムは、撮影手段と、マーカ検出手段と、段差検出手段とを具備する。前記撮影手段は、乗りかごの出入口付近を撮影する。前記マーカ検出手段は、前記乗りかごが任意の階の乗場に着床したときに、前記撮影手段によって撮影された画像から前記乗場の床面に設けられた少なくとも2つのマーカを検出する。前記段差検出手段は、前記マーカ検出手段によって検出された前記各マーカ間の距離情報または前記各マーカのサイズ情報に基づいて、前記乗りかごの床面と前記乗場の床面との段差を検出する。【選択図】図4

Description

本発明の実施形態は、エレベータシステムに関する。
エレベータの乗りかごは、巻上機に架設されたロープを介して昇降路内を昇降動作する。このとき、エレベータの制御装置は、巻上機の回転に同期して出力されるエンコーダのパルス信号のカウント値から乗りかごの位置を検出しながら、乗りかごを所定の速度で目的階まで移動させている。
ここで、乗りかごが目的階に到着したときに、乗りかごの床面を当該階の乗場の床面に正しく着床させるために、着床検出装置と着床検出板(以下、着検板と称す)が用いられる。着床検出装置は、例えば乗りかごの上部にガイドレールに向けて設置される。着検板は、例えばガイドレール上に各階の間隔毎に設置される。乗りかごの床面と乗場の床面のレベルが一致した時に着床検出装置が着検板を検出するように、予め着検板の設置位置が調整されている。
特開2015−44674号公報 特開2007−145475号公報
例えば、経年劣化や日中温度変化などを要因とするガイドレールや建物の歪みなどにより、着検板の設置位置が当初の調整位置からずれることがある。着検板が調整位置からずれていると、着床検出装置が着検板を検出したときのタイミングで乗りかごを着床させた場合に、乗りかごの床面と乗場の床面との間に段差が生じる。
通常、保守員が定期点検などで乗りかごの床面と乗場の床面との間の段差の状態を目視でチェックし、そのときの段差量(位置ずれ量)に応じて着検板の設置位置を調整し直している。しかし、定期点検の度に、保守員が段差の状態を目視でチェックするのは手間がかかり、保守員に負担もかかる。一方、通常の運転中であっても、乗りかごの床面と乗場の床面との間に段差が生じていると、利用者の乗り降りに支障がでるため、段差の状態を簡単に検出することが望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、乗りかごの床面と乗場の床面との間の段差を簡単に検出できるエレベータシステムを提供することである。
一実施形態に係るエレベータシステムは、撮影手段と、マーカ検出手段と、段差検出手段とを具備する。撮影手段は、乗りかごに設けられ、乗りかごの出入口付近を撮影する。マーカ検出手段は、乗りかごが任意の階の乗場に着床したときに、撮影手段によって撮影された画像から乗場の床面に設けられた少なくとも2つのマーカを検出する。段差検出手段は、マーカ検出手段によって検出された各マーカ間の距離情報または各マーカのサイズ情報に基づいて、乗りかごの床面と乗場の床面との段差を検出する。
図1は第1の実施形態に係るエレベータの全体構成を示す図である。 図2は同実施形態に係る乗りかご内の出入口周辺部分の構成を示す図である。 図3は同実施形態に係る乗りかごの出入口付近のかご床面と乗場床面の構成を示す図である。 図4は同実施形態に係るエレベータシステムの構成を示すブロック図である。 図5は同実施形態に係るカメラが撮影した画像の一例を示す図である。 図6は同実施形態に係るカメラが撮影した画像の一例を示す図である。 図7は同実施形態に係るカメラが撮影した画像の一例を示す図である。 図8は同実施形態に係るエレベータシステムの動作を示すフローチャートである。 図9は同実施形態に係るエレベータシステムの段差検出装置によって実行される段差検出処理の手順を示すフローチャートである。 図10は第2の実施形態に係るエレベータシステムの段差検出装置によって実行される段差検出処理の手順を示すフローチャートである。 図11は変形例に係る乗りかごの出入口付近のかご床面と乗場床面の構成を示す図である。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。なお、以下の説明において、略または実質的に同一の機能及び構成要素については、同一符号を付し、必要に応じて説明を行う。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るエレベータの全体構成を示す図であり、ここでは建物の中に1:1ローピング形式のエレベータが設置された例が示されている。
エレベータの昇降路10内に乗りかご11とカウンタウエイト12が昇降可能に設けられている。メインロープ13は、巻上機14に(図示せぬシーブを介して)巻回されている。メインロープ13の一端に乗りかご11、他端にカウンタウエイト12が連結されている。
巻上機14は、エレベータ制御装置15と共に建物の機械室16に設置されている。なお、機械室を無くしたマシンルームレスタイプのエレベータでは、巻上機14とエレベータ制御装置15が昇降路10内に設置される。
エレベータ制御装置15は、巻上機14の駆動制御を含め、エレベータ全体の制御を行うものであり、「制御盤」と呼ばれることもある。エレベータ制御装置15からの駆動指示により巻上機14が駆動されると、メインロープ13を介して乗りかご11とカウンタウエイト12がつるべ式に昇降動作する。
また、乗りかご11が各階の乗場21に着床したことを検出するために、着床検出装置22と着検板23が昇降路10内に設けられている。図1の例では、着床検出装置22が乗りかご11上に設けられ、着検板23が乗りかご11のガイドレール24に各階の間隔毎に設けられている。各階の乗場21において、着床検出装置22が着検板23を検出すると、着床検出装置22から着床検出信号がエレベータ制御装置15に送られる。
エレベータ制御装置15は、この着床検出信号により乗りかご11が正しい位置に着床したものと判断し、乗りかご11の運転を停止してかごドア25を戸開する。各階の乗場21には乗場ドア26が設けられており、かごドア25と共に戸開する。なお、動力源(ドアモータ)はかごドア25側にあり、乗場ドア26はかごドア25に係合して一緒に戸開動作するように構成されている。
ここで、例えば気温の変化などによってガイドレール24が歪み、このガイドレール24に取り付けられた着検板23の位置がずれることがある。着検板23の位置がずれていると、各階の乗場21で乗りかご11を正しく着床できないため、乗りかご11の床面と乗場21の床面との間に段差が生じる。「段差」とは、乗りかご11の昇降方向(垂直方向)のずれのことである。なお、乗りかご11の下に着床検出装置22が設けられ、各階毎に昇降路10の壁などに着検板23が設けられた構成であっても、建物の歪みなどによって乗りかご11の床面と乗場21の床面との間に段差が生じることがある。
本実施形態では、このような段差を簡易な方法で検出するため、乗りかご11の出入口上部の幕板27に段差検出装置31が設置されている。段差検出装置31は、後述するマーカ33a,33b(図3参照)を用いて、乗りかご11の床面と乗場21の床面との間の段差(段差の有無、段差量)を検出する。なお、以下の説明において、「段差を検出する」と言った場合に、「段差の有無を検出する」ことと、「段差量(位置ずれ量)を検出する」ことの両方の意味を持つ。この段差検出装置31は、テールコード28を介してエレベータ制御装置15と電気的に接続されている。
図2は乗りかご11内の出入口周辺部分の構成を示す図である。
乗りかご11の出入口には、かごドア25が開閉自在に設けられている。このかごドア25の一方側の正面壁41に、多数の行先階ボタン42を有する操作盤や表示器43などが設置されている。また、乗りかご11の出入口付近には、かごドア25が全開したことを検出するための全戸開検出装置44が設置されている。
ここで、乗りかご11の出入口上部の幕板27の中央部に段差検出装置31が取付手段50を介して着脱自在に取り付けられている。取付手段50は、例えば磁石や粘着剤などである。段差検出装置31には、後述するようにカメラ51(図4参照)が備えられている。カメラ51は、かごドア25が乗場ドア26と共に戸開したときに、乗場21の床面21aと乗りかご11の床面11aを撮影できるように(図3参照)、幕板27の下部から下方向に向けて設置される。
図3は乗りかご11の出入口付近のかご床面と乗場床面の構成を示す図であり、かごドア25と乗場ドア26が全開状態で乗りかご11の出入口上部から下方向に見た状態を示している。図3において、上側は乗場21の床面21a、下側は乗りかご11の床面11aを示している。
乗場21において、乗りかご11の到着口に三方枠34が設けられて、その三方枠34の間の床面21aに所定の幅を有する帯状の乗場シル32が乗場ドア26の開閉方向に沿って配設されている。本実施形態では、この乗場シル32の表面に2つのマーカ33a,33bが所定の間隔Lを有して離間配置されている。
なお、間隔Lは、例えばマーカ33aの中心からマーカ33bの中心までの長さである。段差の検出精度を上げるためには、マーカ33a,33bを乗場シル32の長手方向の一端側と他端側に配置して、間隔Lを長く取っておくことが好ましいが、マーカ33a,33bが重ならなければ、乗場シル32上のどこに配置されていても良い。さらに、カメラ51の撮影範囲内であれば、乗場シル32周辺の乗場21の床面21aの任意の場所にマーカ33a,33bを離間配置しておくことでも良い。
また、本実施形態においては、マーカ33a,33bを同一サイズの円形形状とするが、形状とサイズともに当該形状に限定されない。マーカ33a,33bは、例えば任意の場所に貼り付けられるシール部材であっても良いし、予め刻印されていても良い。マーカ33a,33bは、周囲の照明環境などの影響を受けずにカメラ51で明瞭に撮影可能な素材で形成されていることが好ましい。
なお、図中のdは、マーカ33a,33bの直径サイズを示す。このマーカ33a,33bのサイズを用いた段差検出の方法については、後に第2の実施形態で詳しく説明する。
乗りかご11の出入口には、かごドア25と連動して戸開閉方向に移動するセイフティーシュー45が設置されている。この乗りかご11の出入口の床面11aに所定の幅を有する帯状のかごシル46がかごドア25の開閉方向に沿って配設されている。
図4は本実施形態に係るエレベータシステムの機能構成を示すブロック図である。
本実施形態に係るエレベータシステムは、段差検出装置31とエレベータ制御装置15とを備える。段差検出装置31とエレベータ制御装置15は、図1に示したテールコード28を介して接続されているが、例えば無線通信により接続される形態であっても良い。
段差検出装置31は、エレベータ制御装置15とは独立して設けられ、1つの筐体内にカメラ51、画像処理部52、制御部53、報知部54、通信部55、電源部56を備える。
カメラ51は、乗りかご11の出入口上部の幕板27の下部から下方向に向けて設置され、乗りかご11の出入口付近の乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aを撮影する。
画像処理部52は、カメラ51によって撮影された画像を解析処理する。この画像処理部52には、本システムの段差検出に関わる機能構成として、マーカ検出部521が備えられている。マーカ検出部521は、乗りかご11が任意の階の乗場21に着床したときに、カメラ51の撮影画像から乗場シル32に設けられたマーカ33a,33bを検出する。
制御部53は、段差検出装置31の動作を制御する。この制御部53には、後述するテーブルなど、段差検出に必要な情報などを記憶するための図示せぬメモリを備えるとともに、本システムの段差検出に関わる機能構成として、段差検出部531と報知制御部532とを備える。
段差検出部531は、全戸開検出装置44によってかごドア25の全開状態が検出されたときに段差検出処理を実行し、マーカ検出部521によって検出されたマーカ33a,33b間の距離情報に基づいて、乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aとの段差を検出する。報知制御部532は、段差検出部531によって段差が検出されたときに、報知部54を起動して報知する。報知部54は、報知制御部532の制御の下で、例えば警告音の発生や音声アナウンスなどにより段差の状態(段差の有無や段差量)を報知する。
通信部55は、段差検出装置31とエレベータ制御装置15との間のデータ通信処理を行う。電源部56は、例えば所定容量を有するバッテリからなり、段差検出装置31の動作に必要な電力を制御部53に供給する。
エレベータ制御装置15は、エレベータ全体の制御を行うものである。このエレベータ制御装置15には、本システムの段差検出に関わる機能構成として、通信部61と制御部62とが備えられている。
通信部61は、エレベータ制御装置15と段差検出装置31との間のデータ通信処理を行う。制御部62は、段差検出装置31によって検出された段差量に基づいて、乗りかご11を乗場21に着床させるときの位置を制御する。
なお、図4の例では、段差検出装置31における画像処理部52と制御部53とが独立した構成にあるが、制御部53が画像処理部52の機能(マーカ検出部521)を備えていても良い。段差検出装置31は1つの筐体としてユニット化されており、各物件の乗りかご11に取り付けられるようになっている。
図5乃至図7はカメラ51が撮影した画像の一例を示す図である。
図5は、乗場21の床面21aと乗りかご11の床面11aの高さ(レベル)が一致している状態を幕板27に設置されたカメラ51で撮影した画像の一例である。この撮影画像から得られるマーカ間距離LxをL0とする。Lxは画像上の距離情報であり、図3に示したマーカ33a,33bの間隔Lと対応している。
図6は、乗りかご11の床面11aが乗場21の床面21aに対して低い状態をカメラ51で撮影した画像の一例である。この撮影画像から得られるマーカ間距離LxをL1とする。図7は、乗りかご11の床面11aが乗場21の床面21aに対して高い状態をカメラ51で撮影した画像の一例である。この撮影画像から得られるマーカ間距離LxをL2とする。
カメラ51は乗りかご11内の幕板27に設置されている。したがって、図6に示すように、乗りかご11の床面11aが乗場21の床面21aに対して低い状態のときにカメラ51で撮影された画像では、乗場シル32を含む乗場21の床面21aが図5の画像よりも大きくなる。この場合、L1はL0に比べて長くなる(L1>L0)。
一方、図7に示すように、乗りかご11の床面11aが乗場21の床面21aに対して高い状態のときにカメラ51で撮影された画像は、乗場シル32を含む乗場21の床面21a周辺の画像が図5の画像よりも小さくなる。この場合、L2はL0と比べて短くなる(L0>L2)。
ここで、段差がない場合の画像上のマーカ間距離L0を基準距離情報とする。L0とL1、L0とL2との差分値(以下、距離差分値と称す)は、段差量と対応関係がある。この対応関係を例えば図示せぬテーブルとして予め用意しておけば、撮影画像から検出されたマーカ間距離Lxと基準距離L0との差分値に基づいて前記テーブルをサーチすることで、現在の段差量が求められる。なお、前記対応関係を数式化しておき、その都度、その数式を用いて計算により現在の段差量を求めても良い。
本実施形態における本システムの動作について詳しく説明する。
図8は本実施形態に係るエレベータシステムの動作処理を示すフローチャートである。
乗りかご11が任意の階の乗場21に着床したとする。段差検出装置31に備えられた制御部53は、全戸開検出装置44によって乗りかご11が全戸開したことを示す信号を入力すると(ステップS11のYES)、画像処理部52を起動して、以下のような段差検出処理を実行する。なお、乗りかご11が全戸開したときのタイミングで段差検出処理を実行するのは、乗場シル32上に離間配置されたマーカ33a,33bをカメラ51で確実に撮影するためである。
すなわち、画像処理部52は、乗りかご11が全戸開したときにカメラ51で撮影された画像を解析処理し、マーカ検出部521を通じて当該撮影画像から乗場シル32上のマーカ33a,33bを検出する(ステップS12)。画像処理部52は、このマーカ33a,33bの座標位置(中心座標)などを含むマーカ情報を検出結果として制御部53に出力する(ステップS12)。制御部53の段差検出部531は、入力されたマーカ情報に基づいて、乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aとの段差を検出する(ステップS13)。
図9はステップS13の段差検出処理の詳細を示すフローチャートである。
段差検出部531は、前記マーカ情報に含まれるマーカ33a,33bの座標位置からマーカ間距離Lxを算出する(ステップS31)。段差検出部531は、予め設定された基準距離L0とマーカ間距離Lxとを比較し、両者の距離差分値を算出する(ステップS32)。段差検出部531は、上述した対応関係を示す図示せぬテーブルを用いるか、あるいは、その対応関係を示す数式を用いて、前記距離差分値に対応した段差量を算出する(ステップS33)。
図8に戻って、乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aとの間に所定量以上の段差が検出された場合(ステップS14のYES)、段差検出部531は、エレベータ制御装置15に前記ステップS33で算出された段差量をエレベータ制御装置15に送って、制御部62により乗りかご11の着床位置を制御させる(ステップS15)。これにより、エレベータ制御装置15では、制御部62を通じて巻上機14を駆動し、乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aとの段差を解消する方向に乗りかご11を前記段差量分だけ移動させて、乗りかご11の着床位置を微調整する。
このとき、エレベータ制御装置15に備えられた報知制御部532は、段差量が予め設定された報知範囲内であるか否かを確認する(ステップS16)。前記「報知範囲」は、例えば乗りかご11の床面11aに対して上下方向に±30mm以上に設定されている。つまり、段差量に対する閾値を±30mmとした場合に、前記ステップS33で算出された段差量が±30mm以上のときに、報知するように設定されている。これは、一日の温度変化などで、乗りかご11の運転や利用者の乗り降りに影響のない程度の段差が生じることがある。段差量の報知範囲を設定しておくことで、頻繁に報知することを防ぐことができる。
段差量が報知範囲内であれば(ステップS16のYES)、報知制御部532は、そのときに算出された段差量を報知部54を通じて音声により報知する(ステップS17)。なお、段差の有無だけを警告音等で報知することでも良い。
このように第1の実施形態によれば、乗場シル32に2つのマーカ33a,33bを付しておくだけで、カメラ51で撮影された画像上のマーカ間距離Lxの遠近変化を利用して乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aの段差を簡単に検出することができる。したがって、段差が生じている場合に適切な対応を取ってエレベータの安全を確保できる。
また、段差が生じている場合に、そのときの段差量を具体的に報知することで、例えば定期点検などで、保守員が各階の乗場21で段差の状態を目視で確認しなくとも、乗りかご11の上で段差量の報知を聞きながら、着検板23の設置位置の直す作業を効率的に進めることができる。
さらに、通常の運転中において、段差が検出された場合に、そのときの段差を解消する方向に乗りかご11の着床位置を自動調整することで、利用者の段差に足を引っかけるなどの事故を未然に防ぐことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
前記第1の実施形態では、カメラ51の撮影画像上におけるマーカ間距離Lxの遠近変化から段差を検出する例について説明した。第2の実施形態では、カメラ51の撮影画像上におけるマーカサイズdxの遠近変化から段差を検出する場合について説明する。
いま、図3に示したように、乗場シル32の表面に2つのマーカ33a,33bが所定の間隔Lを有して離間配置されているものとする。第2の実施形態では、マーカ33a,33bの間隔は関係なく、どちらか一方のマーカ(例えば、マーカ33aとする)のサイズが分かれば良い。このため、所定のサイズを有する1つのマーカ33aが乗場シル32の任意の箇所に設けられていれば良い。さらに、カメラ51の撮影範囲内であれば、乗場シル32周辺の乗場21の床面21aの任意の場所に1つのマーカ33aが設けられていても良い。
図3に示したマーカサイズdは、マーカ33aの直径サイズを示す。また、図5〜図7に示したd0、d1、d2は、それぞれカメラ51の撮影画像上におけるマーカ33aのサイズ情報である。d0、d1、d2は、例えば画像上の座標から求められ、マーカ間距離Lxの場合と同様に、カメラ51と乗場シル32との遠近関係により、d1>d0>d2の関係がある。
以下に、第2の実施形態に係るエレベータシステムの動作について説明する。なお、システム全体の処理の流れは、図8と同様であるため、ここではステップS13で実行される段差検出処理についてのみ説明する。また、エレベータシステムの構成についても、図4と同様であるため、ここでは説明を省略する。
前記第1の実施形態と同様に、画像処理部52は、乗りかご11が全戸開したときにカメラ51で撮影された画像からマーカ33a,33bを検出し、マーカ33a,33bの座標位置などを含むマーカ情報を検出結果として制御部53に出力する。
ここで、第2の実施形態では、制御部53の段差検出部531は、マーカ33a,33bのうちの一方のマーカ33aの座標位置に基づいて、画像上におけるマーカサイズdxを算出する(ステップS41)。段差検出部531は、予め設定された基準サイズd0とマーカサイズdxとを比較し、d0とdxとの差分値(以下、サイズ差分値と称す)を算出する(ステップS42)。基準サイズd0は、段差がない場合の画像上のマーカ33aの直径サイズを示す。
段差検出部531は、サイズ差分値と段差量との対応関係を示す図示せぬテーブルを用いるか、あるいは、その対応関係を示す数式を用いて、前記サイズ差分値に対応した段差量を算出する(ステップS43)。
以後の処理は、前記第1の実施形態と同様である。すなわち、乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aとの間に所定量以上の段差が検出された場合に、そのときの段差を解消する方向に乗りかご11の着床位置が調整される(図8のステップS14〜S15参照)。また、段差量が予め設定された報知範囲内であれば、そのときの段差量が報知部54を通じて報知される(図8のステップS16〜S17参照)。なお、段差の有無だけを報知することでも良い。
このように第2の実施形態によれば、カメラ51の撮影画像上におけるマーカサイズdxの遠近変化を利用することでも、前記第1の実施形態と同様に、乗りかご11の床面11aと乗場21の床面21aの段差を簡単に検出することができる。
なお、この第2の実施形態を前記第1の実施形態と組み合わせて、マーカ間距離Lxの遠近変化とマーカサイズdxの遠近変化の両方を利用して段差検出処理を行う構成としても良い。
(変形例)
図11は変形例に係る乗りかご11の出入口付近のかご床面と乗場床面の構成を示す図であり、かごドア25と乗場ドア26が全開状態で乗りかご11の出入口上部から下方向に見た状態を示している。
図11の例では、乗場シル32に設けられた2つのマーカ33a,33bとは別に、かごシル46上にマーカ33cが段差検出用の基準マーカとして設けられている。マーカ33cは、マーカ33a,33bと同一サイズであっても良いし、別サイズであっても良い。また、マーカ33cは、例えば任意の場所に貼り付けられるシール部材であっても良いし、予め刻印されていても良い。マーカ33cは、周囲の照明環境などの影響を受けずにカメラ51で明瞭に撮影可能な素材であることが好ましい。
ここで、マーカ33cは、かごシル46の一端側に設けられる。この場合、段差の検出精度を上げるためには、マーカ33cを乗場シル32側のマーカ33a,33bのどちらか一方のマーカからできるだけ離れた場所に設けておくことが好ましい。図11の例では、マーカ33cがかごシル46の右端側に、乗場シル32の左端側に設けられたマーカ33aと所定の間隔Mを有して離間配置されている。
なお、間隔Mは、例えばマーカ33aの中心からマーカ33cの中心までの長さである。ある程度の間隔Mを確保できれば、マーカ33cはかごシル46上のどこに配置されていても良い。さらに、カメラ51の撮影範囲内であれば、かごシル46周辺の乗りかご11の床面11aの任意の場所に設けられていても良い。
また、乗場シル32には、必ずしも2つのマーカ33a,33bを必要とせずに、どちらか一方のマーカが乗場シル32上の任意の場所あるいは乗場シル32周辺の乗場21の床面21aの任意の場所に設けられていれば良い。
このような構成において、カメラ51の撮影画像から乗場シル32側のマーカ33aとかごシル46側のマーカ33cを検出し、これらのマーカ間距離を予め設定された基準距離と比較すれば、前記第1の実施形態と同様に、マーカ間距離の遠近変化から段差の有無と段差量を検出することができる。
また、かごシル46側にマーカ33cを設けておくことで、乗場シル32側のマーカ33a,33bの一方が劣化あるいは乗場シル32から剥がれた場合でも、かごシル46側のマーカ33cを用いて段差検出を継続できるといった利点がある。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、乗りかごの床面と乗場の床面との間の段差を簡単に検出できるエレベータシステムを提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…昇降路、11…乗りかご、11a…床面、12…カウンタウエイト、13…メインロープ、14…巻上機、15…エレベータ制御装置、16…機械室、21…乗場、21a…床面、22…着床検出装置、23…着検板、24…ガイドレール、25…かごドア、26…乗場ドア、27…幕板、28…テールコード、31…段差検出装置、32…乗場シル、33a…マーカ、33b…マーカ、33c…マーカ、34…三方枠、41…正面壁、42…行先階ボタン、43…表示器、44…全戸開検出装置、45…セイフティーシュー、46…かごシル、50…取付手段、51…カメラ、52…画像処理部、53…制御部、54…報知部、55…通信部、56…電源部、61…通信部、62…制御部、521…マーカ検出部、531…段差検出部、532…報知制御部。

Claims (11)

  1. 乗りかごに設けられ、前記乗りかごの出入口付近を撮影する撮影手段と、
    前記乗りかごが任意の階の乗場に着床したときに、前記撮影手段によって撮影された画像から前記乗場の床面に設けられた少なくとも2つのマーカを検出するマーカ検出手段と、
    前記マーカ検出手段によって検出された前記各マーカ間の距離情報または前記各マーカのサイズ情報に基づいて、前記乗りかごの床面と前記乗場の床面との段差を検出する段差検出手段と
    を具備したことを特徴とするエレベータシステム。
  2. 前記段差検出手段は、
    前記マーカ検出手段によって検出された前記各マーカ間の距離情報と予め定められた基準距離情報とを比較して、前記乗りかごの床面と前記乗場の床面との段差を検出することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  3. 前記段差検出手段は、
    前記マーカ検出手段によって検出された各マーカのいずれかのサイズ情報と予め定められた基準サイズ情報とを比較して、前記乗りかごの床面と前記乗場の床面との段差を検出することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  4. 前記マーカ検出手段は、
    前記乗場の床面に設けられた前記各マーカとは別に、前記乗りかごの床面に設けられた少なくとも1つのマーカを基準マーカとして検出し、
    前記段差検出手段は、
    前記乗場の床面に設けられた前記各マーカのいずれかのマーカと前記基準マーカとの間の距離情報に基づいて前記乗りかごの床面と前記乗場の床面との段差を検出することを特徴とする請求項1記載のエレベータシステム。
  5. 前記段差検出手段は、
    前記マーカ検出手段によって検出された前記各マーカのいずれかのマーカと前記基準マーカとの間の距離情報と、予め定められた基準距離情報と、を比較して、前記乗りかごの床面と前記乗場の床面との段差を検出することを特徴とする請求項4記載のエレベータシステム。
  6. 前記段差検出手段によって検出された段差の有無を報知する報知手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のエレベータシステム。
  7. 前記報知手段は、
    前記段差検出手段によって検出された段差量を含めて報知することを特徴とする請求項6記載のエレベータシステム。
  8. 前記報知手段は、
    前記段差検出手段によって検出された段差量が予め設定された閾値以上のときに報知することを特徴とする請求項7記載のエレベータシステム。
  9. 前記段差検出手段によって検出された段差に基づいて、前記乗りかごを前記乗場に着床させるときの位置を制御する位置制御手段をさらに具備したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のエレベータシステム。
  10. 前記乗りかごのドアが全開状態にあることを検出する全開検出手段をさらに具備し、
    前記段差検出手段は、
    前記全開検出手段によって前記ドアの全開状態が検出されたときに、前記各マーカを用いた段差検出処理を実行することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載のエレベータシステム。
  11. 前記撮影手段、前記マーカ検出手段、前記段差検出手段、前記報知手段は、1つの筐体に組み込まれ、
    前記筐体は、前記乗りかごの出入口付近の上部に着脱自在に取り付けられる請求項6記載のエレベータシステム。
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