JP6690388B2 - 着用物品の製造方法および着用物品 - Google Patents

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本発明は、前身頃用シート部と後身頃用シート部と、前身頃用シート部と後身頃用シート部とに跨って配置される股下形成部材とを備える着用物品の製造方法および着用物品に関する。
着用物品としての使い捨ておむつは、矩形形状を有する前身頃シートおよび後身頃シートと、前身頃シートと後身頃シートとの間に配置される吸収性本体とを備えている。このおむつは、前身頃シートと後身頃シートの左右両端部が接合された状態で、上端部に、胴回り開口部が構成され、下端部に、吸収体の両側に一対の脚回り開口部が構成される。また、ボクサーパンツのように、着用者の鼠頸部から太股部分を覆う一対の脚回り被覆部を吸収性本体の左右両側に備え、脚回り被覆部の先端部に脚回り開口部を備えた使い捨ておむつが開発されている。このようなボクサーパンツ型の使い捨ておむつは、吸収性本体の両側に脚回り被覆部を備えることで、脚回り被覆部を備えない従来からの使い捨ておむつに比べて、脚回り開口部と鼠頸部との隙間が無くなり、脚回り開口部から排泄物が漏れることを抑制することができる(特許文献1参照)。
以上のようなおむつの製造方法では、原反から連続して送り出された後身頃用シート体に対して、吸収性本体の後側接着領域を接着し、次いで、吸収性本体を二つ折りにする。そして、吸収性本体の前端部を原反から連続して送り出された前身頃用シート体に対して、吸収性本体の前側接着領域を接着するようにしている。この後、前身頃用シート体および後身頃用シート体の左右両端部をホットメルト接着剤で接着するとともに、当該接着箇所を切断する。また、吸収性本体の折曲部の下側の股下部をホットメルト接着剤で接着するとともに当該箇所を股下方向に切断する。これにより、上端部に胴回り開口部が構成され、吸収性本体の左右両側に脚回り被覆部を備えたボクサーパンツ型のおむつが製造される。
特開2014−188109号公報
しかしながら、特許文献1に記載された製造方法は、後身頃用シート体に対して吸収性本体の後端部を接着し二つ折りにしてから前端部を前身頃用シート体に接着する。吸収性本体は、パルプとSAPで構成されていることから、二つ折りにしても、二つ折りされた状態から元の状態に戻ろうとする復元力を有する。このため、吸収性本体は、二つ折りにされてから、前身頃用シート体が接着されるまでの間に復元力によって元の開いた状態に戻ろうとしてしまう。生産効率を向上させるために、高速搬送した場合には、空気抵抗などによっても、吸収性本体は、元の開いた状態に戻ろうとしてしまう。このような場合、前身頃用シート体に対する吸収性本体の前側接着領域の接着位置がずれるおそれがある。前身頃シートや後身頃シートにおける所定の接着領域に吸収性本体が接着されない場合には、排泄物が漏れる原因となる。
さらに、おむつの股下において、前身頃シートと後身頃シートとに跨って配置された股下シート体に対して取り替え用の吸収性本体を取り付ける場合にあっても、以上のような同様な課題が存在する。このような股下シート体にあっても二つ折りされた際には復元力が発現するからである。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、股下形成部材を、前身頃シート部および後身頃シートに対して正確に接着することを可能とした着用物品の製造方法および着用物品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための吸収性物品の製造方法は、前身頃用シート部と後身頃用シート部とに跨って股下形成部材が配置される着用物品の製造方法であって、前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部のうちの何れか一方が第1シート部であり、前記第1シート部以外が第2シート部であり、前記第1シート部は、前記股下形成部材における長手方向の一端部側の接着領域が接着される第1領域と、前記第1領域と連続する前記股下形成部材と接着されない第2領域とを備え、前記第2シート部は、前記股下形成部材における長手方向における前記一端部と反対側の他端部側の接着領域が接着される第3領域と、前記第3領域と連続する前記股下形成部材と接着されない第4領域とを備える。そして、前記第2領域が前記第1領域、前記第3領域および前記第4領域のうちの少なくとも何れか1つの領域と重なった状態で、前記股下形成部材を、前記第1シート部と前記第2シート部とを跨いで配置し、前記第1領域に前記一端部側の接着領域を接着し、前記第3領域に前記他端部側の接着領域を接着する。
上記構成によれば、前身頃用シート部および後身頃用シート部における所定の接着領域に対して股下形成部材を正確に接着することができる。
上記着用物品の製造方法において、前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部とを重ねて、前記股下形成部材の着用者の肌側を向く面が向き合うように二つ折りにし、前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部における前記股下形成部材の折曲部の下側を股下方向に接合して切断し、前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部における前記股下形成部材の左右両側に位置する一対の脚回り被覆部の外側縁部に相当する部分を接合して切断することにより、前記前身頃用シート部および前記後身頃用シート部の上端部分に胴回り開口部を構成し、前記股下形成部材の左右両側に前記脚回り被覆部を構成するようにしてもよい。
上記構成によれば、脚回り被覆部を備えたボクサーパンツ型の使い捨て着用物品を製造することができる。
上記着用物品の製造方法において、前記前身頃用シート部および前記後身頃用シート部は、別々のシート体であり、前記前身頃用シート部が前身頃用シート体であり、前記後身頃用シート部が後身頃用シート体であり、前記第2領域は、前記前身頃用シート体における股下側端部を含む領域であり、前記第4領域は、前記後身頃用シート体における股下側端部を含む領域であり、前記第2領域と前記第4領域とが重なった状態において、前記前身頃用シート体と前記後身頃用シート体とを跨いで前記股下形成部材が接着されるようにしてもよい。
上記構成によれば、別々の部材である前身頃用シート体および後身頃用シート体に対して、股下形成部材を接着することができる。
上記着用物品の製造方法において、前記股下形成部材は、吸収性本体としてもよい。
上記構成によれば、着用物品としての吸収性物品を製造することができる。
吸収性物品は、前身頃を構成する前身頃シートと、後身頃を構成する後身頃シートと、前記前身頃シートと前記後身頃シートとに跨って配置される股下形成部材とを備え、前記股下形成部材は、前記前身頃シートに接着されている前側接着領域と、前記後身頃シートに接着されている後側接着領域と、前記前側接着領域と前記後側接着領域との間の股下領域であって、前記股下領域の両側に構成される左右一対の脚周り開口部よりも上側に位置する前記股下領域とを備え、前記前側接着領域および前記後側接着領域のうちの少なくとも何れか一方の接着領域は、前記股下領域の方向に突出した股下接着領域と、前記股下接着領域の左右両側に位置する股下非接着領域とを備える。
上記構成によれば、前側接着領域および後側接着領域のうちの少なくとも何れか一方の接着領域に股下接着領域を設けるとともにその両側に股下非接着領域を設けるので、一対の脚回り開口部を大きくすることができるとともに、前身頃シートおよび後身頃シートに対する股下領域のずれを抑制することができる。
上記着用物品において、前記後側接着領域は、前記前側接着領域より面積が大きい構成としてもよい。
上記構成によれば、嵩の大きい大便などの排泄物を保持する後側接着領域を大きくして、後側接着領域が後身頃シートに対して剥がれることを抑制することができる。
本発明によれば、股下形成部材を、前身頃シート部および後身頃シートに対して正確に接着することを可能とした着用物品の製造方法を提供することができる。また、股下形成部材が前身頃シート部および後身頃シートに対して正確に接着された着用物品を提供することができる。
ボクサーパンツ型の使い捨ておむつの斜視図。 ボクサーパンツ型の使い捨ておむつの正面図。 図2における3−3断面図。 吸収性本体の前身頃シートおよび後身頃シートに対する接着領域を示す正面図。 おむつの製造工程を示す模式図。 前身頃用シート体と後身頃用シート体の第1領域から第4領域の位置を説明する断面図。 前身頃用シート体と後身頃用シート体の各下端部が重なった状態の一実施形態を示す断面図。 (a)は、前身頃用シート体の第2領域が第1領域と重なるように折り返され、後身頃用シート体の第4領域も第3領域と重なるように折り返された変形例を示す断面図であり、(b)は、前身頃用シート体における第1領域と第2領域とを真っ直ぐな状態にし、後身頃用シート体の第4領域を折り返した変形例を示す断面図であり、(c)は、前身頃用シート体および後身頃用シート体を真っ直ぐな状態で重ねた変形例を示す断面図であり、(d)は、前身頃用シート体および後身頃用シート体とを1枚のシート体とした変形例を示す断面図。
図面を参照して本発明における吸収性物品を具体化した一実施形態におけるパンツ型使い捨ておむつについて説明する。
〔ボクサーパンツ型使い捨ておむつ〕
図1に示すように、パンツ型使い捨ておむつ10(以下、単に「おむつ10」という。)は、ボクサーパンツ型のおむつであり、人体の腹部形状に追従する例えば矩形形状を有する前身頃シート10Fと、人体の背部形状に追従する例えば矩形形状を有する後身頃シート10Rと、前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rをつなぐ吸収性本体11とを備えている。なお、図2では、ボクサーパンツ型の使い捨ておむつの正面構造を示す。
前身頃シート10Fと後身頃シート10Rとは、胴回り方向である左右両端部が接合されてサイド接合部10Jを構成する。また、前身頃シート10Fと後身頃シート10Rとは、着用者の股下に位置することになる下端部において、胴回り方向における左右中央部に、上端部側に向かってスリット10Sが設けられている。スリットの10Sの周囲には、股下接合部10Iが構成されている。そして、接合された前身頃シート10Fと後身頃シート10Rとは、内側に胴回り部10Wを構成し、上端部分には、人体の胴周りの部分を取り囲む胴回り開口部10Aを構成している。また、前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rにおける左右両端部および下端部、ならびに、スリット10Sの両側には、人体の太股部分を被覆する筒状形状をした左右一対の脚回り被覆部10Cを構成している。一対の脚回り被覆部10Cは、下端部に、太股部分を取り囲む形状を有した左右一対の脚回り開口部10Lを構成している。
前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rは、液不透過性材料や液透過性材料で形成された不織布などが用いられている。不織布は、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリエステル、脂肪族ポリアミドなどの熱可塑性樹脂から少なくとも1つ選ばれる材料で形成された合成繊維などによって構成されている。また、前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rは、伸縮性不織布などで構成してもよい。なお、このおむつ10において、専ら排泄物を吸収し保持する機能は、吸収性本体11が有することとしているので、前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rは、液不透過性材料や液透過性材料の何れの材料で形成されていてもよい。
前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rは、胴回り部10Wの内で胴回り開口部10Aに近い上側領域に、胴回り方向に沿って上部弾性部材12Uが配置されている。また、上側領域に対して下側に位置する下部領域には、胴回り方向に沿って下部弾性部材12Dが配置されている。上部弾性部材12Uは、ウェストギャザーを構成し、下部弾性部材12Dは、タミーギャザーを構成する。タミーギャザーは、ウェストギャザーと相俟って、おむつのフィット性やずり下がり防止効果を一層優れたものとする。また、脚回り被覆部10Cの部分にも、脚回り方向に沿って弾性部材12Lが配置され、脚回り被覆部10Cと太股部分との密着性を向上させて、排泄物も漏れを抑制している。
図3に示すように、股下形成部としての吸収性本体11は、液透過性を有したトップシート13と、吸収体14と、液不透過性を有したバックシート15とを備えている。トップシート13は、着用者の肌と接する内側に配置され、バックシート15は、外側に配置される。そして、おむつ10において、外側から、バックシート15、吸収体14、トップシート13の順に重なっている。なお、バックシート15の外側には、手触り感を向上させるために、不織布を配置してもよい。
トップシート13を形成する材料は、例えば、織布、不織布、多孔性フィルムなどから選ばれる1以上の材料である。また、トップシート13は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維であって親水化処理が施された繊維から構成される液透過性を有した不織布などが用いられる。バックシート15を形成する材料は、例えば、液不透過性を有したポリエチレン樹脂製のフィルムである。バックシート15は、通気性を確保するため、微細孔が多数形成されている。
吸収体14を形成する材料は、例えば、フラッフパルプ、高吸収性ポリマー、親水性シートなどの吸収性材料である。吸収体14は、前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rに跨るように細長い帯形状を有している。吸収体14は、長手方向に沿った両側縁部の中央部分に着用者の鼠頸部に対応して窪み部を備えていてもよい。そして、吸収体14は、不織布やティシュなどで構成されたコアラップシートによって包まれ、トップシート13とバックシート15との間に配置され接着される。
図3および図4に示すように、以上のように構成された吸収性本体11は、長手方向における前端部において、前身頃シート10Fの内面と接着される前側接着領域17を備えており、前端部と反対側の後端部において、後身頃シート10Rの内面と接着される後側接着領域18を備えている。前側接着領域17は、ほぼ着用者の腹部に相当する領域に配置され、後側接着領域18は、ほぼ着用者の背部や臀部に相当する領域に配置されている。また、前側接着領域17と後側接着領域18との間は、股下領域19となる。前側接着領域17と後側接着領域18は、ホットメルト接着剤などの接着剤33によって、前身頃シート10Fと後身頃シート10Rに接着される。股下領域19は、前身頃シート10Fおよび後身頃シート10Rに対して非接着部である。
ここで、後側接着領域18は、前側接着領域17よりも大面積とされている。吸収性本体11における後側接着領域18は、臀部に相当する領域であり、小便に対して嵩のある大便を保持する領域である。そこで、後側接着領域18は、前側接着領域17よりも大面積とすることで、後身頃シート10Rに対する接着力を高め、吸収性本体11の他端部側が後身頃シート10Rに対して剥がれることを抑制している。
また、前側接着領域17および後側接着領域18は、股下領域19に隣接する縁部であって幅方向中央において、股下領域19に突出して、股下接着領域21を備えている。そして、股下接着領域21の両側は、股下非接着領域20とされている。なお、前側接着領域17の股下接着領域21の先端部と後側接着領域18の股下接着領域21の先端部とは、繋がっていないことが好ましい。
以上のように構成されたおむつ10は、一対の脚回り開口部10Lより着用者の脚が挿入され着用される。着用者が履いた状態において、吸収性本体11の股下領域19は、股下から露出し、また、着用者の股下が当接した状態となる。股下領域19は、前身頃シート10Fと後身頃シート10Rに対して股下非接着領域20である。したがって、一対の脚回り開口部10Lは、大きくなり、着用者は、脚回り開口部10Lから脚を入れやすくなる。また、吸収性本体11は、股下接着領域21で前身頃シート10Fと後身頃シート10Rに対して接着剤33によって接着されている。したがって、着用者が歩行や脚の曲げ伸ばしなどの股関節を大きく動かす動作をしたときであっても、股下領域19が脚回り被覆部10Cの移動に引きずられて前身頃シート10Fや後身頃シート10Rに対してずれにくくなる。これにより、着用者の鼠蹊部に股下領域19との間に隙間ができにくくなり、排泄物が漏れにくくなる。
また、車椅子などを使用して座位姿勢が長時間続く場合などには、着用者の身体が車椅子などの着座部に対してずり下がり、おむつ10が腹側に逆にずり上がってしまうことがある。このような場合であっても、おむつ10は、脚回り被覆部10Cを備えるため、着用者の下側臀部が露出してしまうことを防ぐことができ、座位姿勢が長時間続くような場合であっても、股下から排泄物が漏れにくくなる。
以上のようなおむつ10によれば以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)吸収性本体11は、股下接着領域21で前身頃シート10Fと後身頃シート10Rに対して接着されている。股下接着領域21は、前側接着領域17および後側接着領域18に対して幅狭である。したがって、対の脚回り開口部10Lが小さくなることを抑え、着用者が脚を入れにくくなることを抑制できる。
(2)股下接着領域21で前身頃シート10Fと後身頃シート10Rに対して接着されている。したがって、股下領域19は、前身頃シート10Fや後身頃シート10Rに対してずれにくくなり、鼠頸部などから排泄物が漏れることを抑制できる。
(3)後側接着領域18は、前側接着領域17よりも大面積とされ、後身頃シート10Rに対する接着力を高めることで、吸収性本体11の他端部側が後身頃シート10Rに対して剥がれることを抑制することができる。
〔ボクサーパンツ型使い捨ておむつの製造方法〕
つぎに、以上のように構成されたおむつ10の製造方法について説明する。
図5に示すように、製造ラインには、各原反から連続して前身頃用シート体31と後身頃用シート体32とが供給される。前身頃用シート部としての前身頃用シート体31は、前身頃シート10Fを構成する連続シート体であり、原反から送り出される。後身頃用シート部としての後身頃用シート体32は、後身頃シート10Rを構成する連続シート体であり、原反から送り出される。また、吸収性本体11は別の製造ラインで製造される。
図6は、前身頃用シート体31と後身頃用シート体32の第1領域から第4領域の位置を説明する断面図である。前身頃用シート体31および後身頃用シート体32は、おむつ10の股下側端部を構成する下端部が重なるように供給される。図6では、図中左側が前身頃用シート体31であり、右側が後身頃用シート体32である。そして、ここでは、第1シート部としての後身頃用シート体32において、吸収性本体11の後側接着領域18が接着剤33によって接着される領域が第1領域34Aであり、第1領域34Aと連続した股下側の下端部を含む領域が第2領域34Bである。また、第2シート部としての前身頃用シート体31において、吸収性本体11の前側接着領域17が接着剤33によって接着される領域が第3領域34Cであり、第3領域34Cと連続した股下側の下端部を含む領域が第4領域34Dである。
図7に示すように、図5に示す製造ラインでは、前身頃用シート体31における第3領域34Cと第4領域34Dとが折り曲げられず真っ直ぐな状態にあり、後身頃用シート体32における第1領域34Aに対して第2領域34Bが吸収性本体11とは反対側に折り返されている。そして、後身頃用シート体32の第2領域34Bは、前身頃用シート体31の第4領域34Dと上下に重ねられ、また、各下端部も揃えられる。また、第2領域34Bおよび第4領域34Dの下端部は、一部が第1領域34Aと重なっていてもよい。このような状態で、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32は、製造ラインを搬送され、次いで、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32の境界部35を跨ぐように吸収性本体11が配置される。
具体的には、吸収性本体11は、長手方向が製造ラインの搬送方向に対して直交する状態で、股下領域19の位置で境界部35を跨ぐように、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32の上に配置される。この際、吸収性本体11の前側接着領域17は、接着剤33によって前身頃用シート体31の第3領域34Cに対して接着され、吸収性本体11の後側接着領域18は、接着剤33によって後身頃用シート体32の第1領域34Aに対して接着される。これと同時に、前側接着領域17および後側接着領域18の股下接着領域21も接着剤33によって前身頃用シート体31および後身頃用シート体32に対して接着される。
この後、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32は、吸収性本体11が二つ折りになるように折り返される。具体的には、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32は、境界部35の箇所で折り返され、これにより、吸収性本体11は、着用者の肌側を向く面が向き合うように二つ折りにされる。吸収性本体11の折曲部29(図4参照)は、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32の下端部から股下の寸法分だけ上側に位置する状態となる。
次いで、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32は、ヒートシール接合や超音波シール接合などの接合手段によって、股下接合部10Iに相当する部分が接合される。この後、股下接合部10Iに相当する部分には、吸収性本体11の折曲部29より股下方向に垂下するようにスリット10Sが形成される。
次いで、ヒートシール接合や超音波シール接合などの接合手段によって、サイド接合部10J(脚回り被覆部10Cの外側縁部)に相当する部分が接合される。この後、サイド接合部10Jに相当する部分は、カッタによって切断される。
これにより、上端部には、胴回り開口部10Aが構成され、吸収性本体11の両側には、脚回り被覆部10Cおよび脚回り開口部10Lが構成される。
以上のようなおむつ10の製造方法によれば以下に列挙する効果を得ることができる。
(4)製造ラインにおいて、吸収性本体11は、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32の境界部35を跨ぐように配置され、前身頃用シート体31および後身頃用シート体32に対してほぼ同時に接着される。したがって、吸収性本体11を前身頃用シート体31および後身頃用シート体32の所定位置に正確に接着することができる。また、吸収性本体11を接着した後において、高速搬送されても、吸収性本体11の位置が前身頃用シート体31および後身頃用シート体32に対してずれることを抑制することができる。
(5)おむつ10の脚回り被覆部10Cおよび脚回り開口部10Lをスリット10Sを形成するだけで、容易に設けることができる。おむつ10における吸収性本体11の折曲部29から脚回り開口部10Lまでの長さである股下の寸法は、後身頃用シート体32の第2領域34Bの下端部と前身頃用シート体31の第4領域34Dの下端部とを揃えることで、第2領域34Bと第4領域34Dとが重なった部分の長さとすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように適宜変更して実施することもできる。
・図7の例において、前身頃用シート体31と後身頃用シート体32との関係を逆にし、図中右側を前身頃用シート体31とし、左側を後身頃用シート体32としてもよい。
・図8(a)に示すように、後身頃用シート体32の第2領域34Bは、第1領域34Aに対して吸収性本体11とは反対側に折り返され、前身頃用シート体31の第4領域34Dも、第3領域34Cに対して吸収性本体11とは反対側に折り返される。この際、脚回り被覆部10Cの長さ(股下の寸法)を確保するため、第2領域34Bの先端部は、第1領域34Aに重ねられ、第4領域34Dの先端部は、第3領域34Cに重ねられる。この場合、第2領域34Bおよび第4領域34Dの折り返し部から先端部までの長さがおむつ10の股下の寸法となる。
・図8(b)に示すように、前身頃用シート体31における第3領域34Cと第4領域34Dとを折り曲げず真っ直ぐな状態にし、後身頃用シート体32の第2領域34Bは、第1領域34Aと重ならないように吸収性本体11側に折り返される。これにより、第2領域34Bは、第4領域34Dと重なる。この場合、第2領域34Bの折り返し部分は、吸収性本体11と接着される第1領域34Aと重ならないようにする必要がある。なお、この例では、第2領域34Bと第4領域34Dとが重なるが、第2領域34Bと第4領域34Dの長さが異なることも多くなる。このような場合には、カッタにより切断して第2領域34Bと第4領域34Dの長さを揃え、おむつ10の股下の脚回り開口部10Lを構成する。
なお、図8(b)において、前身頃用シート体31と後身頃用シート体32との関係を逆にし、図中右側を前身頃用シート体31とし、左側を後身頃用シート体32としてもよい。
・図8(c)に示すように、前身頃用シート体31における第3領域34Cと第4領域34Dとを折り曲げられず真っ直ぐな状態にし、後身頃用シート体32における第1領域34Aと第2領域34Bも折り曲げられず真っ直ぐな状態にしてもよい。この場合、第2領域34Bと第4領域34Dとが重なる。吸収性本体11に対して近い側に位置する前身頃用シート体31の第4領域34Dは、吸収性本体11に対して離れた側に位置する後身頃用シート体32の第1領域34Aに対して重ならないようにする必要がある。また、第2領域34Bは、第3領域34Cと重なっていてもよい。そして、前身頃用シート体31と後身頃用シート体32とが重ねられた場合において、第2領域34Bの先端部と第4領域34Dの先端部が揃うときには、第2領域34Bおよび第4領域34Dの長さがおむつ10の股下の長さとなる。第2領域34Bの先端部と第4領域34Dの先端部が揃わないときには、カッタで切断して長さを揃えればよい。
・図8(d)に示すように、前身頃用シート体31と後身頃用シート体32とは、別々のシート体ではなく、1枚のシート体36であってもよい。この場合、図中左側を前身頃用シート部36Aとし、右側を後身頃用シート部36Bとしている。シート体36は、前身頃用シート部36Aと後身頃用シート部36Bとを備えており、中央部において、2度、折り返された状態とされている。これにより、前身頃用シート部36Aには、折り返し部分に、第4領域34Dとが構成され、後身頃用シート部36Bには、折り返し部分に、第2領域34Bとが構成される。そして、図中右側の折り返しを切断することによって、図8(a)と同様な状態とすることができる。
・図5に示した製造方法による場合、吸収性本体11の前側接着領域17と後側接着領域18とは、股下接着領域21を備えていなくてもよい。また、スリット10Sを備えていなくてもよい。
・着用物品としては、おむつカバーなどであってもよい。おむつカバーは、前身頃シートと後身頃シートとが不織布シートなどで構成された股下シート体などの股下形成部材で構成されている。そして、股下形成部材に対して、取り替え可能な尿パッドなどの吸収性物品が取り付けられる。
・股下接着領域21は、前側接着領域17および後側接着領域18の何れか一方に設けられているだけでもよい。
・おむつ10において、後側接着領域18は、前側接着領域17の面積と同じであってもよいし、前側接着領域17の面積よりも小さくてもよい。
おむつ10には、スリット10Sや股下接合部10Iを割愛してもよい。
・吸収性物品は、テープ型のおむつであってもよいし、また、幼児用おむつであってもよいし、成人用おむつであってもよい。
10…おむつ、10A…胴回り開口部、10C…脚回り被覆部、10F…前身頃シート、10I…股下接合部、10J…サイド接合部、10L…脚回り開口部、10R…後身頃シート、10S…スリット、10W…胴回り部、11…吸収性本体、12D…下部弾性部材、12L…弾性部材、12U…上部弾性部材、13…トップシート、14…吸収体、15…バックシート、17…前側接着領域、18…後側接着領域、19…股下領域、20…股下非接着領域、21…股下接着領域、29…折曲部、31…前身頃用シート体、32…後身頃用シート体、33…接着剤、34A…第1領域、34B…第2領域、34C…第3領域、34D…第4領域、35…境界部、36…シート体、36A…前身頃用シート部、36B…後身頃用シート部。

Claims (4)

  1. 前身頃用シート部と後身頃用シート部とに跨って股下形成部材が配置される着用物品の製造方法であって、
    前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部のうちの何れか一方が第1シート部であり、前記第1シート部以外が第2シート部であり、
    前記第1シート部は、前記股下形成部材における長手方向の一端部側の接着領域が接着される第1領域と、前記第1領域と連続する前記股下形成部材と接着されない第2領域とを備え、
    前記第2シート部は、前記股下形成部材における長手方向における前記一端部と反対側の他端部側の接着領域が接着される第3領域と、前記第3領域と連続する前記股下形成部材と接着されない第4領域とを備え、
    前記第2領域が前記第1領域、前記第3領域および前記第4領域のうちの少なくとも何れか1つの領域と重なった状態で、かつ、前記第2領域と前記第4領域とが重なることなく前記第2領域と前記第3領域とが重なる場合を含まない状態で、前記股下形成部材を、前記第1シート部と前記第2シート部とを跨いで配置し、前記第1領域に前記一端部側の接着領域を接着し、前記第3領域に前記他端部側の接着領域を接着し、
    前記一端部側の接着領域と前記他端部側の接着領域のうちの何れか一方が前側接着領域であり、前記前側接着領域以外が後側接着領域であり、
    前記後側接着領域は、前記前側接着領域より面積が大きい
    着用物品の製造方法。
  2. 前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部とを重ねて、前記股下形成部材の着用者の肌側を向く面が向き合うように二つ折りにし、
    前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部における前記股下形成部材の折曲部の下側を股下方向に接合して切断し、
    前記前身頃用シート部と前記後身頃用シート部における前記股下形成部材の左右両側に位置する一対の脚回り被覆部の外側縁部に相当する部分を接合して切断することにより、
    前記前身頃用シート部および前記後身頃用シート部の上端部分に胴回り開口部を構成し、前記股下形成部材の左右両側に前記脚回り被覆部を構成する
    請求項1に記載の着用物品の製造方法。
  3. 前記前身頃用シート部および前記後身頃用シート部は、別々のシート体であり、
    前記前身頃用シート部が前身頃用シート体であり、
    前記後身頃用シート部が後身頃用シート体であり、
    前記第2領域は、前記前身頃用シート体における股下側端部を含む領域であり、
    前記第4領域は、前記後身頃用シート体における股下側端部を含む領域であり、
    前記第2領域と前記第4領域とが重なった状態において、前記前身頃用シート体と前記後身頃用シート体とを跨いで前記股下形成部材が接着される
    請求項1または2に記載の着用物品の製造方法。
  4. 前記股下形成部材は、吸収性本体である
    請求項1ないし3のうち何れか1項に記載の着用物品の製造方法。
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