JP6690169B2 - 塗工液、塗工液カートリッジ、記録媒体、記録媒体製造装置、及び記録媒体製造方法 - Google Patents
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Description
インクジェット方式に用いられるインクに着目すると、溶剤インク、油性インク、水性インクに大きく分けられ、環境への影響が少ない観点からは、水性インクを用いることが望ましい。インクジェット方式且つ水性インク使用の画像記録方法において画像の定着を高める技術として、例えば下記の技術が知られている。
例えば、特許文献2には、インクジェット記録において多孔質記録媒体に塗布する前処理組成物として、液体ビヒクル、定着剤としての多価金属塩、ラテックス樹脂、及び増粘剤を含む前処理組成物が開示されている。
本発明は、ポリマー粒子、色材凝集剤、及び水のみを含有する塗工液に比べて、保存安定性に優れる塗工液を提供することを課題とする。
ポリマー粒子、色材凝集剤、HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤、及び水を含有する塗工液。
前記色材凝集剤が、無機酸及び無機酸塩からなる群から選択される少なくとも1種である、<1>に記載の塗工液。
前記ノニオン性界面活性剤の含有量が、前記色材凝集剤の質量に対して10質量%以上200質量%以下である、<1>又は<2>に記載の塗工液。
<1>〜<3>のいずれか1項に記載の塗工液を収容した塗工液カートリッジ。
非浸透性基材と、
水性インクによって画像記録される塗工層であって、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の塗工液を用いて前記非浸透性基材上に形成された塗工層と、
を有する記録媒体。
前記非浸透性基材が、樹脂フィルムである、<5>に記載の記録媒体。
非浸透性基材と、
水性インクによって画像記録される塗工層であって、前記非浸透性基材上に配置された、ポリマー、色材凝集剤、及びHLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤を含有する塗工層と、
を有する記録媒体。
前記非浸透性基材が、樹脂フィルムである、<7>に記載の記録媒体。
<1>〜<3>のいずれか1項に記載の塗工液を収容し、前記塗工液を非浸透性基材上に付与する塗工液付与手段、
を備え、水性インクによって画像記録される塗工層を非浸透性基材上に有する記録媒体を製造する記録媒体製造装置。
さらに、前記非浸透性基材上に付与された前記塗工液を乾燥する乾燥手段、を備える<9>に記載の記録媒体製造装置。
<1>〜<3>のいずれか1項に記載の塗工液を非浸透性基材上に付与する塗工液付与工程、
を有し、水性インクによって画像記録される塗工層を非浸透性基材上に有する記録媒体を製造する記録媒体製造方法。
さらに、前記非浸透性基材上に付与された前記塗工液を乾燥する乾燥工程、を有する<11>に記載の記録媒体製造方法。
<2>に係る発明によれば、色材凝集剤が有機酸及び有機酸塩からなる群から選択される少なくとも1種である場合に比べて、水中にポリマー粒子及び色材凝集剤を含有していても、保存安定性に優れる塗工液が提供される。
<3>に係る発明によれば、HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤の含有量が前記範囲から外れる場合に比べて、水中にポリマー粒子及び色材凝集剤を含有していても保存安定性に優れ、且つ、水性インクを用いて画像記録する際において定着性に優れる画像の記録を実現する、塗工液が提供される。
本実施形態に係る塗工液は、ポリマー粒子、色材凝集剤、HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤、及び水を含有する。本実施形態に係る塗工液は、例えば、水性インクによって画像記録される塗工層を非浸透性基材上に形成する塗工液として用いられる。
HLB値=20×親水部の式量の総和÷分子量
したがって、本実施形態に係る塗工液によれば、非浸透性基材に水性インクを用いて画像記録する際において、色間の滲みが抑制され且つ定着性に優れる画像の記録が実現される。
ポリマー粒子と色材凝集剤の両方を含む水性の塗工液には、調製する段階でポリマー粒子が凝集しゲル状になったり、保存中に増粘してゲル状になったりするものがあり、この現象は、色材凝集剤がポリマー粒子の分散を不安定化することによるものと推測される。
これに対し、ポリマー粒子と色材凝集剤の両方を含む水性の塗工液にHLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤も含有せしめることにより、塗工液が安定して調製され、また、塗工液の保存安定性が高まる。この理由としては、HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤が、ポリマー粒子と色材凝集剤との間の相互作用を抑制し、ポリマー粒子の凝集を抑制するものと推測される。HLB値15.5未満のノニオン性界面活性剤では、ポリマー粒子と色材凝集剤との間の相互作用を抑制する効果が弱いのか、ポリマー粒子の凝集を充分に抑制できない。なお、ノニオン性界面活性剤のHLB値は、理論的に20以下である。
本実施形態に係る塗工液は、ポリマー粒子を含むことにより、非浸透性基材(特には、樹脂製の基材)に対する塗工層の接着性に優れる。また、本実施形態に係る塗工液は、ポリマー粒子を含むことにより、塗工層への画像の定着性が優れる。
なお、非浸透性基材に対する塗工層の接着性及び塗工層への画像の定着性の観点からは、塗工液に含まれるポリマーは水溶性でもよいが、ポリマーが水溶性であると、塗工液の粘度が高くなり過ぎたり、塗工層の耐水性が不十分となったりする場合があるので、塗工液に含まれるポリマーは水中に分散した粒子であることが望ましい。したがって、本実施形態に係る塗工液は、ポリマー粒子を含む。ただし、本実施形態に係る塗工液は、水溶性ポリマー(例えば、乳化剤)の含有を排除しない。
ポリマーの重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置としてHLC−8120GPC、SC−8020(東ソー)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHM−M(6.0mmID×15cm)(東ソー)を2本用い、溶離液としてテトラヒドロフランを用いる。測定条件は、試料濃度0.5質量%、流速0.6mL/min、サンプル注入量10μL、測定温度40℃とし、RI検出器で検出を行う。検量線は、東ソー「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作成する。
本実施形態において液体組成物(例えば、塗工液、水性インク)に含まれる粒子の体積平均粒径D50vの測定は、動的光散乱式粒度分析計(UPA−UT151、Microtrac)により行う。その測定は、1000倍希釈した液体組成物を測定セルに入れて行う。
色材凝集剤は、水性インク中の色材と反応又は相互作用することで、色材の凝集を起こす効果を有する物質である。色材凝集剤としては、例えば、無機酸、無機酸塩、有機酸、有機酸塩等が挙げられる。
本実施形態に係る塗工液は、HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤(「第一のノニオン性界面活性剤」ともいう。)を含有する。
ただし、第一のノニオン性界面活性剤の含有量は、塗工層への画像の定着性の観点からは、少ないことが望ましい。
第一のノニオン性界面活性剤の含有量は、塗工液の質量に対して、0.1質量%以上5質量%以下が望ましく、0.2質量%以上5質量%以下がより望ましく、0.5質量%以上3質量%以下が更に望ましい。
本実施形態に係る塗工液は、非浸透性基材への濡れ性の向上を図る観点から、HLB値が15.5未満のノニオン性界面活性剤(「第二のノニオン性界面活性剤」ともいう。)を含有することが望ましい。塗工液が第二のノニオン性界面活性剤を含有することにより、非浸透性基材に対し全面塗工の場合は、平滑性及び均一性に優れた塗工層を形成することができ、非浸透性基材に対し部分塗工の場合は、はじきや液間の干渉による塗工層の位置ずれを抑制することができる。
本実施形態に係る塗工液は、水を含む。本実施形態に係る塗工液においては、水が主たる溶媒であることが望ましい。本実施形態に係る塗工液は、水を主たる溶媒とすることにより、環境への影響を抑制する。
本実施形態において、「主たる溶媒」とは、全溶媒のうち最も質量の多い溶媒を指す。
本実施形態に係る塗工液は、必要に応じて、その他添加剤を含んでいてもよい。その他添加剤としては、水溶性有機溶剤、浸透剤、粘度調整剤、pH調整剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等の公知の添加剤が挙げられる。
本実施形態に係る塗工液のpHは、1.5以上12.0以下が望ましく、4.0以上11.0以下がより望ましく、6.0以上10.0以下が更に望ましい。
本実施形態において液体組成物(例えば、塗工液、水性インク)の粘度は、TV−20形粘度計(東機産業)を測定装置として用い、測定温度23℃、せん断速度750s−1の条件で測定する。
本実施形態において液体組成物(例えば、塗工液、水性インク)の表面張力は、ウィルヘルミー型表面張力計を用いて、23℃、55%RHの環境下で測定する。
本実施形態に係る塗工液カートリッジは、本実施形態に係る塗工液を収容したカートリッジである。本実施形態に係る塗工液カートリッジは、後述する記録媒体製造装置に使用するほか、インクジェット記録装置に使用してもよい。
本実施形態に係る記録媒体は、非浸透性基材と、本実施形態に係る塗工液を用いて前記非浸透性基材上に形成された塗工層と、を有する。
したがって、本実施形態に係る記録媒体は、非浸透性基材と、前記非浸透性基材上に配置された塗工層と、を有し、塗工層が、ポリマー、色材凝集剤、及びHLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤を含む。
非浸透性基材とは、水滴が実質的に浸透しない基材をいい、「実質的に浸透しない」とは、1分後の水滴の浸透率が5質量%未満であることをいう。
非浸透性基材としては、例えば、樹脂、金属、ガラス、セラミック、シリコン、ゴム等を材料とするフィルム、板等;樹脂でコートされた紙;などが挙げられる。
塗工層は、水性インクを画像として定着させる層である。したがって、塗工層は、非浸透性基材の画像記録が行われる面において、少なくとも画像記録がなされる部位にあればよい。塗工層は、記録媒体の用途の自由度を広げる観点からは、非浸透性基材の画像記録が行われる面において全面にあることが好ましい。
本実施形態に係る記録媒体製造装置は、水性インクによって画像記録される塗工層を非浸透性基材上に有する記録媒体を製造する記録媒体製造装置であって、本実施形態に係る塗工液を収容し、塗工液を非浸透性基材上に付与する塗工液付与手段を備える。本実施形態に係る記録媒体製造装置は、さらに、非浸透性基材上に付与された塗工液を乾燥する乾燥手段を備えることが望ましい。本実施形態に係る記録媒体製造装置は、さらに、塗工層にカレンダー処理等の平滑化処理を施す手段を有していてもよい。
本実施形態に係る記録媒体は、水性インクを用いた画像記録が塗工層になされる。本実施形態に係る記録媒体に対する、水性インクを用いた画像記録の方式は特に制限されないが、インクジェット方式が好適である。
以下、本実施形態に係る記録媒体に画像を記録する水性インクについて説明する。
色材としては、顔料又は染料が挙げられ、顔料が望ましい。顔料としては、公知のあらゆる有機顔料及び無機顔料が挙げられる。色材は、水性インクの色相に応じて、黒色顔料又は黒色染料、シアン色顔料又はシアン色染料、マゼンタ色顔料又はマゼンタ色染料、イエロー色顔料又はイエロー色染料などを選択し又は組み合せて使用する。
ポリマーとしては、水性インクと塗工層との親和性の観点から、塗工層が含有するポリマーと、モノマー成分の少なくとも一部が同じポリマー、又は、共通の官能基を有するポリマーが望ましい。
水としては、不純物の混入又は微生物の発生を抑制する観点から、蒸留水、イオン交換水、限外濾過水が望ましい。水の含有量は、水性インクの質量に対して、30質量%以上80質量%以下が望ましく、35質量%以上70質量%以下がより望ましい。
本実施形態における水性インクは、必要に応じて、その他添加剤を含んでいてもよい。その他添加剤としては、水溶性有機溶剤、浸透剤、粘度調整剤、pH調整剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、界面活性剤等の公知の添加剤が挙げられる。
水性インクの粘度は、1mPa・s以上50mPa・s以下が望ましく、1.2mPa・s以上40mPa・s以下がより望ましく、1.5mPa・s以上30mPa・s以下が更に望ましい。
また、以上に説明した水性インクと、本実施形態に係る塗工液とによれば、画像記録カートリッジセット、即ち、本実施形態に係る塗工液を収容した塗工液カートリッジと、色材及び水を含有する水性インクを収容したインクカートリッジと、を含む画像記録カートリッジセット、が提供される。
上記の画像記録セット及び画像記録カートリッジセットを用いた画像記録の方式としては、特に制限されないが、水性インクをインクジェットヘッドから吐出するインクジェット方式が好適である。
[塗工液1の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分30%) 33%
・硝酸カルシウム 3%
・ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0) 1%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.5%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水(JIS K0557、種別A3。以下同じ) 62.45%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液1を得た。
・カーボンブラック 5.0%
・スチレン−アクリル酸Na−アクリル酸アルキルエステル共重合体 2.0%
・グリセリン 15.0%
・2−ピロリドン 5.0%
・1,2−ヘキサンジオール 3.0%
・オルフィンE1010(日信化学工業) 1.5%
・純水 68.5%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、黒色の水性インクK1を得た。
5.0%のカーボンブラックを4.5%のC.I.Pigment Blue15:4に変更した以外は、水性インクK1の調製と同様にして、シアン色の水性インクC1を調製した。
5.0%のカーボンブラックを6.0%のC.I.Pigment Red122に変更した以外は、水性インクK1の調製と同様にして、マゼンタ色の水性インクM1を調製した。
5.0%のカーボンブラックを5.0%のC.I.Pigment Yellow74に変更した以外は、水性インクK1の調製と同様にして、イエロー色の水性インクY1を調製した。
塗工液を塗布するためのグラビアコーター、第一の赤外線ヒータ、解像度1200dpi(dot per inch)のピエゾ方式インクジェットヘッド、及び第二の赤外線ヒータを備えたインクジェット記録システムを用意し、塗工液1及び4色の水性インク(K1、C1、M1及びY1)を装填した。非浸透性基材として、表面にコロナ放電処理したポリプロピレン延伸フィルムを用意した。
塗工液1、塗工層、及び記録画像について、以下の評価を行った。
塗工液を、23℃及び60℃の恒温槽で2か月間保管し、下記のとおり分類した。
G1(○):23℃下、60℃下ともに、2か月保管後、外観及び物性(pH及び粘度)にほとんど変化なし
G2(△):23℃下2か月保管後は外観及び物性にほとんど変化なし、60℃下2か月保管後は増粘又はポリマー凝集が発生
NG(×):23℃下、60℃下ともに、1週間以内に増粘及びポリマー凝集が発生
画像記録後、非画像部の塗工層を目視で観察し、下記のとおり分類した。
G1(○):塗工層が透明であった。
G2(△):塗工層がわずかに白濁しているが、未塗工時同様、フィルム越しに文字画像が読み取り可能であった。
NG(×):塗工層が白濁していて、フィルム越しに文字画像が読み取り不可能であった。
黒色の線画像の周囲をイエロー色のソリッド画像が囲む画像について、黒色の線画像を目視で観察し、下記のとおり分類した。
G1(○):滲みは発生していない
G2(△):僅かに滲みが発生
NG(×):滲みが発生し、黒色の線画像に直線性がない
記録画像に粘着テープを張り付けた後、粘着テープを引き剥がす剥離試験を行い、画像の定着性を下記のとおり分類した。
G0(◎):強力な粘着テープでも画像剥がれなし
G1(○):画像剥がれなし
G2(△):僅かに画像剥がれが発生
NG(×):粘着テープ下の画像ごと剥離
[比較塗工液1の調製]
硝酸カルシウム及びポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)を含まず、その分を純水に変更した以外は実施例1と同様にして、比較塗工液1を調製した。実施例1と同様にして、比較塗工液1、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[比較塗工液2の調製]
ポリプロピレン粒子の水分散液及びポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)を含まず、その分を純水に変更した以外は実施例1と同様にして、比較塗工液2を調製した。実施例1と同様にして、比較塗工液2、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[比較塗工液3の調製]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)を含まず、その分を純水に変更した以外は実施例1と同様にして塗工液を調製しようとしたところ、ポリマーが凝集し、ゲル状物を生成し、比較塗工液3を得られなかった。
[比較塗工液4の調製]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)をポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB値12.5)に変更した以外は実施例1と同様にして塗工液を調製しようとしたところ、ポリマーが凝集し、比較塗工液4を得られなかった。
[比較塗工液5の調製]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)をポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB値14.2)に変更した以外は実施例1と同様にして、比較塗工液5を調製した。実施例1と同様にして、比較塗工液5、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液2の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分25%) 40%
・硝酸カルシウム 2%
・ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値15.6) 0.75%
・オルフィンE1010(日信化学工業、HLB値13〜14) 0.3%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 56.9%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液2を得た。実施例1と同様にして、塗工液2、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液3の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分40%) 25%
・硝酸カルシウム 3%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値18.9) 1%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.2%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 70.75%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液3を得た。実施例1と同様にして、塗工液3、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液4の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分30%) 33%
・硝酸マグネシウム 3%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値17.5) 1%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.4%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 62.55%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液4を得た。実施例1と同様にして、塗工液4、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液5の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分40%) 25%
・硝酸カルシウム 3%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値18.4) 1%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.4%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 70.55%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液5を得た。実施例1と同様にして、塗工液5、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液6の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分25%) 40%
・硝酸マグネシウム 2%
・ポリエチレングリコールアルキルエステル(HLB値19.4) 1%
・サーフィノール104(日信化学工業、HLB値4) 0.1%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 56.85%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液6を得た。実施例1と同様にして、塗工液6、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[比較塗工液6の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分35%) 28.57%
・硝酸カルシウム 3%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値15.3) 1%
・オルフィンE1010(日信化学工業、HLB値13〜14) 1%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 66.38%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、比較塗工液6を得た。実施例1と同様にして、比較塗工液6、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液7の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分40%) 25%
・硝酸マグネシウム 3%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値15.8) 2.5%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.1%
・純水 69.4%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液7を得た。実施例1と同様にして、塗工液7、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液8の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分32%) 31.25%
・硝酸カルシウム 2%
・ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0) 0.5%
・サーフィノール440(日信化学工業、HLB値8) 0.2%
・純水 66.05%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液8を得た。実施例1と同様にして、塗工液8、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液9の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分20%) 50%
・硝酸カルシウム 0.3%
・ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(HLB値15.6) 0.5%
・サーフィノール465(日信化学工業、HLB値13) 0.5%
・プロクセルGXL(ロンザ・ジャパン、防腐剤) 0.005%
・純水 48.695%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液9を得た。実施例1と同様にして、塗工液9、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液10の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分40%) 12.5%
・硝酸カルシウム 3%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値16.5) 1.5%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.3%
・プロクセルGXL(ロンザ・ジャパン、防腐剤) 0.005%
・純水 82.695%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液10を得た。実施例1と同様にして、塗工液10、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液11の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分40%) 50%
・硝酸カルシウム 2%
・ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(HLB値16.8) 1%
・サーフィノール465(日信化学工業、HLB値13) 0.5%
・1,2−ヘキサンジオール 0.1%
・純水 46.4%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液11を得た。実施例1と同様にして、塗工液11、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液12の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分40%) 25%
・硝酸マグネシウム 5%
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB値15.6) 2%
・オルフィンE1010(日信化学工業、HLB値13〜14) 1%
・プロクセルGXL(ロンザ・ジャパン、防腐剤) 0.005%
・純水 66.995%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液12を得た。実施例1と同様にして、塗工液12、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[塗工液13の調製]
・ポリプロピレン粒子の水分散液(固形分30%) 33%
・2−ピロリドン−5−カルボン酸 7%
・水酸化リチウム 0.8%
・ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0) 2%
・オルフィンE1004(日信化学工業、HLB値7〜9) 0.5%
・1,2−ヘキサンジオール 0.05%
・純水 56.65%
上記材料を上記組成で混合したのち、5μmフィルターで濾過を行い、塗工液13を得た。実施例1と同様にして、塗工液13、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
[比較塗工液7の調製]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)を含まず、その分を純水に変更した以外は実施例13と同様にして塗工液を調製しようとしたところ、ポリマーが凝集し、ゲル状物を生成し、比較塗工液7を得られなかった。
[比較塗工液8の調製]
ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル(HLB値18.0)をポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(HLB値14.2)に変更した以外は実施例13と同様にして、比較塗工液8を調製した。実施例1と同様にして、比較塗工液8、塗工層、及び記録画像の評価を行った。
12 塗工液付与手段
14 乾燥手段
20 記録媒体
22 非浸透性基材
24 塗工液
26 塗工層
Claims (14)
- ポリマー粒子、色材凝集剤、HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤、及び水を含有し、無機粒子を実質的に含有しない塗工液。
- HLB値が15.5未満のノニオン性界面活性剤をさらに含有する、請求項1に記載の塗工液。
- 前記色材凝集剤が、無機酸及び無機酸塩からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は請求項2に記載の塗工液。
- 前記HLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤の含有量が、前記色材凝集剤の質量に対して10質量%以上200質量%以下である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の塗工液。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の塗工液を収容した塗工液カートリッジ。
- 非浸透性基材と、
水性インクによって画像記録される塗工層であって、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の塗工液を用いて前記非浸透性基材上に形成された塗工層と、
を有する記録媒体。 - 前記非浸透性基材が、樹脂フィルムである、請求項6に記載の記録媒体。
- 非浸透性基材と、
水性インクによって画像記録される塗工層であって、前記非浸透性基材上に配置され、ポリマー、色材凝集剤、及びHLB値が15.5以上20以下のノニオン性界面活性剤を含有し、無機粒子を実質的に含有しない塗工層と、
を有する記録媒体。 - 前記塗工層が、HLB値が15.5未満のノニオン性界面活性剤をさらに含有する、請求項8に記載の記録媒体。
- 前記非浸透性基材が、樹脂フィルムである、請求項8又は請求項9に記載の記録媒体。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の塗工液を収容し、前記塗工液を非浸透性基材上に付与する塗工液付与手段、
を備え、水性インクによって画像記録される塗工層を非浸透性基材上に有する記録媒体を製造する記録媒体製造装置。 - さらに、前記非浸透性基材上に付与された前記塗工液を乾燥する乾燥手段、を備える請求項11に記載の記録媒体製造装置。
- 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の塗工液を非浸透性基材上に付与する塗工液付与工程、
を有し、水性インクによって画像記録される塗工層を非浸透性基材上に有する記録媒体を製造する記録媒体製造方法。 - さらに、前記非浸透性基材上に付与された前記塗工液を乾燥する乾燥工程、を有する請求項13に記載の記録媒体製造方法。
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