JP6684435B2 - 温度センサ - Google Patents
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Description
上記特許文献1には、感熱素子として ビードサーミスタやチップサーミスタの他に、アルミナ等の絶縁基板の一面に感熱膜が形成された薄膜サーミスタが採用されている。
すなわち、感熱素子を有するセンサ部を樹脂で封止してしまうと熱応答性が低くなってしまう不都合があった。このため、センサ部を樹脂から露出させることも考えられるが、この場合、耐衝撃性や耐湿性等が低下してしまう問題があった。
すなわち、この温度センサでは、金属板部材が、絶縁性フィルムの裏面又は保護膜の表面においてにおいて少なくとも薄膜サーミスタ部に対向する領域に面接触しているので、薄膜サーミスタ部に対向配置された金属板部材を介して測定対象物の熱を薄膜サーミスタ部に効率的に伝えることができる。
すなわち、この温度センサでは、絶縁性フィルムが、表面支持部と裏面支持部との間に挿入されているので、センサ部と金属板部材とが位置決めされて樹脂モールド時などでセンサ部が金属板部材からずれ難い。
すなわち、この温度センサでは、金属板部材が、リードフレームに対して間隔を開けて絶縁性フィルムの先端側に配されているので、金属板部材とリードフレームとが分離しており、金属板部材に伝わった熱がリードフレームに逃げてしまうことを抑制することができ、高速かつ高精度な温度測定が可能になる。
すなわち、本発明に係る温度センサによれば、一対のリードフレームとは別にセンサ部の表裏面の少なくとも一方に接触していると共に一部が樹脂モールド部から露出している金属板部材とを備えているので、露出した金属板部材を測定対象物に接触させることで、高い熱応答性を有して温度測定を行うことができると共に、高い耐衝撃性および耐湿性も有している。
したがって、本発明の温度センサによれば、測定対象物に金属板部材を接触させて測定することで、高い熱応答性、耐衝撃性及び耐湿性を有して温度測定可能であり、特に複写機やプリンタ等の加熱ローラの温度測定用として好適である。
また、金属板部材5は、絶縁性フィルム6の表面側に配された表面支持部5aと、絶縁性フィルム6の裏面側に配された裏面支持部5bとを備えている。
上記裏面支持部5bは、図1の(b)及び図2に示すように、裏面側が樹脂モールド部4から露出している。
裏面支持部5bは、基端部が屈曲して絶縁性フィルム6の表面側の連結部5cに接続されている。これにより、裏面支持部5bの基端には段差5dが形成され、表面支持部5aと裏面支持部5bとの間に少なくとも絶縁性フィルム6の厚さ分だけ隙間が設けられている。この表面支持部5aと裏面支持部5bとの間に、絶縁性フィルム6の先端部が挿入されている。
また、金属板部材5は、リードフレーム2に対して間隔を開けて絶縁性フィルム6の先端側に配されている。
一対のリードフレーム2の先端部2aは、薄膜サーミスタ部7よりも基端側でパターン電極9と接続されている。また、一対のリードフレーム2の基端部2bは、外部のリード線等に接続可能に断面コ字状とされている。なお、リードフレーム2の先端部2a及び基端部2bは、その間の延在部分よりも幅広な形状とされている。
上記保護膜10は、パッド部9aを除いたパターン電極9,薄膜サーミスタ部7及び対向電極8を覆って絶縁性フィルム6の表面上に形成されている。
一対の対向電極8は、互いに対向状態に配されて交互に櫛部8aが並んだ櫛型パターンとされている。
上記保護膜10は、絶縁性樹脂膜等であり、例えば厚さ20μmのポリイミド膜が採用される。
本実施形態の温度センサ1の製造方法は、絶縁性フィルム6の表面に薄膜サーミスタ部7をパターン形成する薄膜サーミスタ部形成工程と、対向した一対の対向電極8を薄膜サーミスタ部7上に配して絶縁性フィルム6の表面に一対のパターン電極9をパターン形成する電極形成工程と、絶縁性フィルム6上に保護膜10を形成する保護膜形成工程と、リードフレーム2をセンサ部3に接続するリードフレーム接続工程と、樹脂でセンサ部3を封止する樹脂封止工程とを有している。
次に、成膜した電極層の上にレジスト液をスピンコーターで塗布した後、110℃で1分30秒プリベークを行い、露光装置で感光後、現像液で不要部分を除去し、150℃で5分のポストベークにてパターニングを行う。その後、不要な電極部分を市販のAuエッチャント及びCrエッチャントの順番でウェットエッチングを行い、図4の(b)に示すように、レジスト剥離にて所望の対向電極8及びパターン電極9を形成する。
次に、パッド部9aとなる幅広な領域にNiめっきを施して、パッド部9aを形成する。
なお、複数のセンサ部3を同時に作製する場合、絶縁性フィルム6の大判シートに複数の薄膜サーミスタ部7、対向電極8、パターン電極9、保護膜10及びパッド部9aを上述のように形成した後に、大判シートから各センサ部3に切断する。
分離前の複数対のリードフレーム2は、図5に示すように、基端側の横枠部11aで配列方向に基端側の接続部11bを介して連結されている。また、分離前の複数の金属板部材5は、基端側の横枠部11aと平行に配された先端側の横枠部11aで配列方向に先端側の接続部11bを介して連結されている。また、基端側の横枠部11aと先端側の横枠部11aとは、これらに対して直交する方向に延在する複数の縦枠部11cで連結されている。また、リードフレーム2は、縦枠部11cの中間部分にある接続部11bによって縦枠部11cに支持されている。すなわち、複数対のリードフレーム2、金属板部材5、横枠部11a、接続部11b及び縦枠部11cにより、リードフレーム複合体11が形成されている。
次に、一対のリードフレーム2の先端部2aを含んだセンサ部3全体と、裏面支持部5bの裏面及び連結部5cの一部を除く金属板部材5の略全体と、をエポキシ樹脂等で封止し、板状の樹脂モールド部4を形成する。
この樹脂封止後に、各接続部11bを切断し、リードフレーム2及び金属板部材5を横枠部11a及び縦枠部11cから切り離すことで、各温度センサ1が分離、作製される。
また、絶縁性フィルム6が、表面支持部5aと裏面支持部5bとの間に挿入されているので、センサ部3と金属板部材5とが位置決めされて樹脂モールド時などでセンサ部3が金属板部材5からずれ難い。
例えば、上記実施形態では、金属板部材が、絶縁性フィルムの裏面において少なくとも薄膜サーミスタ部に対向する領域に面接触しているが、保護膜の表面において少なくとも薄膜サーミスタ部に対向する領域に面接触させても構わない。
Claims (2)
- 一対のリードフレームと、
前記一対のリードフレームの先端側に接続されたセンサ部と、
前記センサ部を前記一対のリードフレームの先端側と共に樹脂封止する樹脂モールド部と、
前記一対のリードフレームとは別に前記センサ部の表裏面の少なくとも一方に接触していると共に一部が前記樹脂モールド部から露出している金属板部材とを備え、
前記センサ部が、表面に前記一対のリードフレームが接着された絶縁性フィルムと、
前記絶縁性フィルムの表面に設けられたサーミスタ部と、
前記サーミスタ部に互いに対向して形成された一対の対向電極と、
一端が前記一対の対向電極に接続されていると共に他端が前記一対のリードフレームに接続され前記絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極とを備え、
前記金属板部材が、前記絶縁性フィルムの裏面において少なくとも前記サーミスタ部に対向する領域に面接触しており、
前記金属板部材が、前記絶縁性フィルムの表面側に配された表面支持部と、前記絶縁性フィルムの裏面側に配された裏面支持部とを備え、
前記絶縁性フィルムが、前記表面支持部と前記裏面支持部との間に挿入されていることを特徴とする温度センサ。 - 一対のリードフレームと、
前記一対のリードフレームの先端側に接続されたセンサ部と、
前記センサ部を前記一対のリードフレームの先端側と共に樹脂封止する樹脂モールド部と、
前記一対のリードフレームとは別に前記センサ部の表裏面の少なくとも一方に接触していると共に一部が前記樹脂モールド部から露出している金属板部材とを備え、
前記センサ部が、表面に前記一対のリードフレームが接着された絶縁性フィルムと、
前記絶縁性フィルムの表面に設けられたサーミスタ部と、
前記サーミスタ部に互いに対向して形成された一対の対向電極と、
一端が前記一対の対向電極に接続されていると共に他端が前記一対のリードフレームに接続され前記絶縁性フィルムの表面にパターン形成された一対のパターン電極とを備え、
前記金属板部材が、前記絶縁性フィルムの裏面において少なくとも前記サーミスタ部に対向する領域に面接触しており、
前記一対のリードフレームが、前記絶縁性フィルムの基端側に配され、
前記金属板部材が、前記リードフレームに対して間隔を開けて前記絶縁性フィルムの先端側に配されていることを特徴とする温度センサ。
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JP2015197736A JP6684435B2 (ja) | 2015-10-05 | 2015-10-05 | 温度センサ |
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- 2015-10-05 JP JP2015197736A patent/JP6684435B2/ja active Active
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