JP6583073B2 - 温度センサ - Google Patents
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上記特許文献1には、感熱素子として ビードサーミスタやチップサーミスタの他に、アルミナ等の絶縁基板の一面に感熱膜が形成された薄膜サーミスタが採用されている。
特許文献2に記載の技術では、一対のリードフレームの間隔よりも広い絶縁性フィルムを用いて一対のリードフレームにセンサ部を接着しているため、大きな面積のセンサ部が必要になっていた。応答性の向上や部材コストの低減を図るためにセンサ部を小型化する場合、一対のリードフレームの間隔よりも小さいセンサ部にするとリードフレームとの接続が困難になるという不都合が生じる。また、比較的小さいセンサ部を一対のリードフレーム上に直接、設置した場合、センサ部がリードフレーム上の段差部となり、定着ローラへの接触面に段差が生じることになって定着ローラに対して安定して正確に接触させ難いという不都合があった。
すなわち、この温度センサでは、連結用基板が、フレキシブルプリント配線板であるので、フレキシブルなセンサ部と共に連結用基板も柔軟性を有することで、測定対象物に押し当てた際に、より柔軟に湾曲して接触させることが可能になる。
すなわち、この温度センサでは、連結用基板が、少なくともリードフレーム及び接続電極との接続部を除いて連結用配線膜を覆って基板本体上に形成された絶縁性膜を備えているので、連結用配線膜が水分で腐食することを抑制して耐湿性を向上させることができる。
すなわち、本発明に係る温度センサによれば、連結用基板を介してリードフレームに接続されたセンサ部が、一対のリードフレームの間に配されてリードフレームの他方の面と絶縁性フィルムの他方の面とが面一に配されているので、センサ部自体の小型化が可能であると共に、絶縁性フィルムの他方の面側がリードフレームの他方の面と共に平坦面を構成し、測定対象物に対して安定して正確に接触させることができる。
したがって、本発明の温度センサによれば、平坦面を測定対象物に押し当ることで、より安定して正確な温度測定が可能になり、複写機やプリンタ等の定着ローラの温度測定用の温度センサとして好適である。
また、センサ部4は、一対のリードフレーム2の間に配されてリードフレーム2の他方の面と絶縁性フィルム6の他方の面とが面一に配されている。
上記センサ部4は、接続電極9の連結用配線膜12との接続部であるパッド部9aを除いてサーミスタ部7及び対向電極8を覆って絶縁性フィルム6上に形成された絶縁性の保護膜10を備えている。
また、本実施形態の温度センサ1は、一対のリードフレーム2とセンサ部4とを上下から挟んで互いに接着された一対の絶縁性の保護テープ20を備えている。
上記連結用配線膜12は、例えば厚さ18μmの銅箔である。また、連結用配線膜12のセンサ側接続部12a及びフレーム側接続部12bは、銅箔上に厚さ3μmのNiめっき膜及び厚さ0.05μmのAuめっき膜が積層されている。
なお、保持部5には、取付孔5aが形成されている。
一対の上記接続電極9の先端側(他端側)には、幅広なパッド部9aが形成されている。これらのパッド部9aに、図6に示すように、連結用基板3のセンサ側接続部12aが、ハンダ接合により接着されている。
なお、センサ部4では、パッド部9aを除いた接続電極9,サーミスタ部7及び対向電極8を覆う絶縁性の保護膜10が絶縁性フィルム6上に形成されている。
なお、絶縁性フィルム6としては、他にPET:ポリエチレンテレフタレート,PEN:ポリエチレンナフタレート等でも作製できるが、定着ローラの温度測定用としては、最高使用温度が230℃と高いためポリイミドフィルムが望ましい。
上記対向電極8は、サーミスタ部7の上に複数の櫛部8aを有して互いに対向してパターン形成されている。
すなわち、一対の対向電極8は、互いに対向状態に配されて交互に櫛部8aが並んだ櫛型パターンとされている。
このように、絶縁性フィルム6、サーミスタ部7、対向電極8及び接続電極9によって感熱素子が構成されている。
上記保護テープ20は、テフロン(登録商標)等のフッ化炭素樹脂で形成されている。
なお、本実施形態では、センサ部4が直接リードフレーム2に接着されていない分、従来に比べて保護テープ20がリードフレーム2に接する面積を大きくでき、保護テープ20の高い接着性が得られることで剥がれ等を抑制することができる。
次に、成膜した電極層の上にレジスト液をスピンコーターで塗布した後、110℃で1分30秒プリベークを行い、露光装置で感光後、現像液で不要部分を除去し、150℃で5分のポストベークにてパターニングを行う。その後、不要な電極部分を市販のAuエッチャント及びCrエッチャントの順番でウェットエッチングを行い、図4の(b)に示すように、レジスト剥離にて所望の対向電極8及び接続電極9を形成する。
次に、パッド部9aとなる幅広な領域にNiめっきを施して、パッド部9aを形成する。
なお、複数のセンサ部4を同時に作製する場合、絶縁性フィルム6の大判シートに複数のサーミスタ部7、対向電極8、接続電極9、保護膜10及びパッド部9aを上述のように形成した後に、大判シートから各センサ部4に切断する。
最後に、センサ部4と連結用基板3とリードフレーム2の先端側とを上下から一対の保護テープ20で挟んで、一対の保護テープ20をプレスして接着することで、本実施形態の温度センサ1が作製される。
さらに、連結用基板3が、少なくともリードフレーム2との接続部12a及び接続電極9との12bを除いて連結用配線膜12を覆って基板本体11上に形成された絶縁性膜13を備えているので、連結用配線膜12が水分で腐食することを抑制して耐湿性を向上させることができる。
Claims (3)
- 一対のリードフレームと、一対の前記リードフレームの先端側に接続された連結用基板と、前記連結用基板に接続され感熱素子を有するセンサ部と、前記一対のリードフレームの基端側に固定されて一対の前記リードフレームを保持する絶縁性の保持部とを備え、
前記センサ部が、絶縁性フィルムと、
前記絶縁性フィルムの一方の面に設けられサーミスタ材料で形成されたサーミスタ部と、
前記サーミスタ部に接続された一対の対向電極と、
一端が一対の前記対向電極に接続されていると共に前記絶縁性フィルムの一方の面に形成された一対の接続電極とを備え、
前記連結用基板が、基板本体と、一端が一対の前記リードフレームの先端側における一方の面に接続され他端が一対の前記リードフレームの間に配されて一対の前記接続電極の他端に接続され前記基板本体上に形成された一対の連結用配線膜とを備え、
前記センサ部が、一対の前記リードフレームの間に配されて前記リードフレームの他方の面と前記絶縁性フィルムの他方の面とが面一に配されていることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1に記載の温度センサにおいて、
前記連結用基板が、フレキシブルプリント配線板であることを特徴とする温度センサ。 - 請求項1又は2に記載の温度センサにおいて、
前記センサ部が、前記接続電極の前記連結用配線膜との接続部を除いて前記サーミスタ部及び前記対向電極を覆って前記絶縁性フィルム上に形成された絶縁性の保護膜を備え、
前記連結用基板が、少なくとも前記リードフレーム及び前記接続電極との接続部を除いて前記連結用配線膜を覆って前記基板本体上に形成された絶縁性膜を備えていることを特徴とする温度センサ。
Priority Applications (1)
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JP2016052659A JP6583073B2 (ja) | 2016-03-16 | 2016-03-16 | 温度センサ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016052659A JP6583073B2 (ja) | 2016-03-16 | 2016-03-16 | 温度センサ |
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WO2020032021A1 (ja) * | 2018-08-10 | 2020-02-13 | Semitec株式会社 | 温度センサ及び温度センサを備えた装置 |
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- 2016-03-16 JP JP2016052659A patent/JP6583073B2/ja active Active
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