JP6684432B1 - 掘削領域分割装置及び狭小地の地中埋設物分割除去工法 - Google Patents
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Description
例えば、ケーシングをケーシングドライバで回転又は揺動させて所定の深さまで建込み、撤去対象の障害物をケーシング内に捕捉し、ケーシング内壁に設けた切削ビットで障害物を切断若しくは切削溝を設け、クレーンで吊り上げるか、あるいはケーシングドライバでケーシングごと持上げることにより、障害物を搬出する方法が開示されている(特許文献1参照)。
また、ケーシング内周と既設杭との間に掘進嵌入し、下部に回動自在に可動切断刃が枢着された掘進抱持筒を有する杭切断搬出装置を昇降自在に配置し、可動切断刃を油圧シリンダで切断完了姿勢まで強制的に内向きに回動させて既設杭の上部を切り取り、可動切断刃で底受けして地上に搬出する既設杭の除去装置が開示されている(特許文献2参照)。
しかしながら、可動切断刃を油圧シリンダで回動させる方法は、油圧配管の取り回しが厄介であり、設備が複雑化し、コストアップとなるので、既設杭を偏芯状態で囲繞し、既設杭とケーシングとの間に、平面視で略ウエッジ状をなす杭カッターを挿入し、杭カッターをケーシングと共に杭カッターのウエッジ刃先方向に向けて回転させることにより、杭カッターを既設杭の外周面とケーシングの内周面の双方に接するように咬み込ませながら既設杭の上部を捻じって切断し、それをハンマーグラブ等で引き上げて除去する方法が開示されている(特許文献3参照)。
また、ケーシング先端の掘削刃で掘削した障害物を、ケーシングの分割体の相対伸縮によってケーシングの内側にチャック爪を突出させて掴み、ケーシングを引き上げることにより地中障害物を撤去する方法(特許文献4参照)や、油圧シリンダによって駆動されてケーシング内に突出するように取付けたチャック爪で掘削した障害物を撤去する既設杭引き抜き装置(特許文献5参照)なども開示されている。
本発明は、かかる事情に鑑み、狭小地の地中埋設物を撤去する際に、掘削領域を小さく分割して振れ止めを行い、小さなトルクで精度よく掘削して、対象となる地中埋設物を正確に除去することを可能にする掘削領域分割装置及び狭小地の埋設物分割除去方法を提供することを目的とする。
このように、筒状部材で掘削領域を確定し、その筒状部材に、複数の円筒管を束ねた束ね管を嵌合して振れ止めを行い、掘削管の切削刃で各円筒管直下の地中埋設物を掘削すれば、対象となる地中埋設物を正確に除去することができる。
6本乃至8本置から隣接する穴の位置までの周長の半分に相当する長さ離間した位置それぞれに少なくとも1対設けられたものであって、上記束ね管を上記筒状部材に嵌合し、一対の上記突起部のうちの何れか一方に上記金具を掛止して上記束ね管で分割された上記掘削領域の1回目の掘削を行い、上記筒状部材に嵌合している上記束ね管を回動させて一対の上記突起部のうちの他方に上記金具を掛止して上記掘削領域の2回目の掘削を行うことができる。
その場合、上記束ね管を回動する角度は、上記円板の周部で隣接する穴の中心それぞれと該円板の中心とを結ぶ線分とのなす角度の1/2であることが好ましい。
このように、各円筒管直下の地中埋設物を、束ね管を回動させて2回行えば、筒状部材で確定した掘削領域の地中埋設物を除去することができる。
また、上記円板それぞれは、中央に1つ、その周囲に5つ乃至7つの上記穴が設けられたものであって、上記束ね管は、対向配置された上記円板それぞれの対応する位置に設けられた上記穴それぞれに上記円筒管を6本乃至8本嵌め込んで接合されたものとすることが好ましい。
このような範囲で円筒管を束ねた束ね管を使用すれば、中央の円筒管とその周囲の円筒管との距離が小さく、かつ1回目の掘削で60%を超える掘削ができる。
その場合、上記第1工程は、上記地中埋設物上の地面に上記筒状部材を建て込む孔を掘削し、該筒状部材の位置ずれを防ぐ工程が含まれる。
このように、筒状部材で掘削領域を確定し、その筒状部材に嵌合した束ね管で掘削領域を分割して1回目の掘削を行い、束ね管を所定の角度回動させて2回目の掘削を行えば、掘削領域を正確に掘削して地中埋設物を除去することができる。
そして、上記束ね管は、中央に1本、その周囲に5本乃至7本の上記円筒管が上記円板に接合されたものであって、上記第4工程で上記束ね管を回動させる角度は、中央に配置された上記円筒管の中心と、周囲に配置され隣接する該円筒管それぞれの中心とを結ぶ線分のなす角度の1/2であることが好ましい。
束ね管における円筒管の本数をこのような範囲に設定し、2回目の掘削を行う際に束ね管を回動する角度をこのようにすれば、掘削領域をほぼ100%掘削することができる。
また、上記掘削管は、切削刃と、気体若しくは液体を圧送して該掘削管の内側に爪を出退させる爪駆動機構を有するものであって、上記第3工程及び上記第4工程は、上記地中埋設物を切削した後、上記爪を内側に出し、切削した該地中埋設物をチャックして地上に除去する工程を含むことができる。
また、本発明の地中埋設物除去方法によれば、狭小地における杭その他の基礎コンクリートを打設するのに支障となる地中埋設物を、トルクの小さい小さな重機で掘削することができるうえ、束ね管を回動させて2回掘削を行うので、口元管で囲繞した鉄筋コンクリート等をほぼ完全に除去することができる。
図1及び図2は、本実施形態の掘削領域分割装置を示す図であり、図1は平面図、図2は正面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の掘削領域分割装置1は、口元管(本発明の「中空の筒状部材」に相当する。以下、同じ。)2と、その口元管2に嵌る大きさを有し、天面及び底面に設置される2枚の円板3とを有する。
天面に設置される円板3には、中央に1個の円形の穴4が設けられ、その周りにも同じ大きさの5個の穴4が設けられており、底面に設置された円板(図に現われない。)3にも、同じ位置に同じ大きさの穴4が設けられている。
そして、天面及び底面に対向配置された円板3それぞれの対応する穴4相互に、口元管2と同じ長さで、穴4と同じ大きさの外径を有する円筒管5が嵌め込まれ、嵌め込まれた両端それぞれを円板3に熔接して、円板3と円筒管5とが一体化した束ね管6が形成されている。周部
口元管2の側部には、突起部7が4つ設けてある。そして、2つずつペアとなった突起部7は、円板3の任意の穴4の位置から隣接する穴4の位置までの周長Lの丁度半分に相当する距離だけ離間した位置に近接設置されている。
また、天面に設置された円板3の外周に隣接配置された穴4と穴4との間に、突起部8に掛止する金具8が2か所設置されている。
突起部7及び金具8には、孔が設けてあり、その孔に共通のネジを捜通することにより、束ね管6が口元管2にしっかりと固定される。
本実施形態の掘削領域分割装置1は、鉄製で、口元管2の内径が、800mm程度から1500mm程度、長さが1000mm程度のものが使用されている。また、束ね管6は、外径が250mmから500mmの6本の円筒管5が円板3相互間に嵌め込まれて接合されている。
但し、ここで示した数値は、一例であって、必ずしもこれら限定する必要はない。
図3に示す例は、中央の穴4の周囲に同径の穴4が複数配置されたもので、円板の半径をR、円形の穴4の径をr、円板3の中心から各穴4に向けて接線Sを引いたときに接線S相互がなす角度を2φ、円板3の中心から隣接する円4に向けて引いた接線Sとなす角度をθ、中央の穴4と周りの穴4との間隔をdとすると次のような関係がある。
R=3r+d
(R−r)sinφ=r
すなわち、r=Rsinφ/(1+sinφ)
(2φ+θ)N=360(ただし、Nは中央を除外した穴の数)
ここで、rは、R/3よりも小さいので、
sinφ<1/2、すなわちφは30度未満にしなければならない。
そして、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、53.3%となる。
次に、Nが5、束ね管6の円筒管5の本数が6本のときは、θは12度よりもおおきくなければならないので、14度に設定する。そのとき、穴4の半径rは、0.327R、中央の穴4との間隔dは、0.021Rとなる。
そして、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、64%となる。
また、Nが6、束ね管6の円筒管5の本数が7本のときは、θは0度よりも大きければよいので2度にする。そのとき、穴4の半径rは、0.327R、中央の穴との間隔dは、0.021Rとなる。
そして、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、74.6%となる。
Nが7、束ね管6の円筒管5の本数が8本のときは、θを2度にする。そのとき、穴4の半径rは、0.295R、中央の穴4との間隔dは、0.116Rとなる。
そして、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、69.5%となる。
さらに、Nが8、束ね管6の円筒管5の本数が9本のときは、θを2度に設定する。そのとき穴4の半径rは、0.268R、中央の穴4との間隔dは、0.185Rとなる。
そして、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、64.7%となる。
一方、規制された掘削領域に対する束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、Nが6、円筒管5の本数が7本のときが最大になり、Nが7(円筒管5の本数が8本)のときが2番目に大きく、3番目は、Nが5又は8(円筒管5の本数が6本又は9本)のときである。
したがって、円筒管5の本数としては、中央の穴4との間隔dが0.021Rと最小になり、掘削できる総面積の割合Mが74.6%と最大になる7本にすることが好ましいが、Mが64%となる6本にしてもよい。
また、円形の穴4を設けた円板3の強度を高めたい場合は、中央の穴4との間隔dが0.116Rとやや大きく、掘削できる総面積の割合Mも69.5%とやや大きい8本にしてもよい。
なお、ここで示した数値は、一例であって、必ずしもこの数値に限定する必要はない。
また、図3に示すLは、円板3の任意の穴4の位置から隣接する穴4の位置までの周長を表し、L/2は周長の半分を表わしている。従って、図1及び図2に示した突起部7それぞれは、口元管2の側部におけるL/2だけ離れた少なくとも2か所に設置されている。
図4に示す例は、中央には穴4を設けず、円板3の外周にそって同径の穴4を複数配置したもので、円板3の半径をR、円形の穴4の径をr、円板3の中心から各穴に向けて接線Sを引いたときに接線S相互がなす角度を2φ、円板の中心から隣接する円に向けて引いた接線との角度をθ、円板の中心と周りの穴と間隔をdとすると次のような関係がある。
R=2r+d
(R−r)sinφ=r
すなわち、r=Rsinφ/(1+sinφ)
(2φ+θ)N=360(ただし、Nは穴の数)
なお、ここでは、θを、一律4度に設定している。
次に、Nが4、円筒管5の本数が4本のときは、φが43度となり、穴4の半径rは、0.406R、中心との間隔dは、0.189Rとなる。また束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、65.8%となる。
また、Nが3、円筒管5の本数が3本のときは、φが58度となり、穴4の半径rは、0.459R、中心との間隔dは、0.082Rとなる。そして、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、63.2%となる。
以上の観点から、Nの如何に関らず、束ね管6で分割して掘削できる総面積の割合Mは、何れも60数%になるが、円筒管5の本数が4本以上のときは、円板3の中心と穴4との間隔dが大きくなり、束ね管6によって掘削できない部分が多くなるので実用的ではない。
従って、円板3の中心との間隔dが小さい3本の場合が、唯一使用可能となる。
図5に示すように、束ね管6は、天面に設置される円板3の各穴4に垂直に立てた円筒管5を嵌め込み、仮付け熔接したものに、底面に設置される円板3の各穴4に、各円筒管5を嵌め込み、仮付け熔接する。そして、円板3、円筒管5それぞれがきちんと組み込まれたことを確認した後、仮付け熔接した個所を本熔接する。
図6に示すように、束ね管6の円板3周部における、円形の穴4と穴4との中間、2至3か所には金具が接合されている。接合は、熔接でもよいし、リベット或いは螺子で行ってもよい。
そして、束ね管6を嵌合する口元管2の側部には、金具7によって掛止される突起部8が2か所ずつペアとなって合計4か所設置されている。
ペアとなった突起部は、円板3の周部で隣接する穴4相互の周長Lを二分の一だけ離間させて設置されている。
従って、口元管2に嵌合した束ね管6を、円板5の周部で隣接する穴4の中心それぞれと円板の中心とを結んだ線分相互がなす角度の1/2だけ回動させた
とき、ペアとなった突起部8の一方に掛止していた金具8が、ペアとなった突起部8の他方に掛止することができるようになっている。
本実施形態の掘削領域分割装置1のように、中央の穴4の周りに5つの穴4を設け、それらの穴4に6本の円筒管5を嵌め込んでいる場合は、突起部7に金具8を掛止して口元管2に固定された束ね管6で1回目の掘削を行い、金具8を外して36度回転させて次の突起部8に金具8を掛止して、2回目の掘削を行って、1回目の掘削で残置された地中埋設物を2回目で除去することができる。
図7に示す掘削跡は、1回目の掘削で、中央の円筒管の周りの5つの円筒管だけに掘削管を挿脱してそれらの直下の地中埋設物を掘削し、束ね管を36度回転させて、掘削跡の中間にある1本の円筒管直下を掘削した跡を示している。
図8に示す掘削跡は、1回目で6本の円筒管直下の掘削を行った後、束ね管を36度回転させて、2回目に周囲の5本の円筒管直下の掘削を行った掘削跡を示す。
口元管の内壁に隣接する「薄皮一枚」を残して掘削領域の地下埋設物が、きれいに除去されている。また、その「薄皮一枚」によって、土砂の崩落が防げていることがわかる。
図9に示すように、1本の円筒管に掘削管を挿脱して1回目の切削を行い、地上に排出された地中埋設物(コンクリート)は、円柱状をなしている。なお、鉄筋が配筋されていた個所ではそれが細かく切断されている。
図10に示すように、束ね管を回動して2回目の切削を行い、地上に排出された地中埋設物(コンクリート)は、断面が凹状をなしている。なお、鉄筋が配筋されていた個所でそれが細かく切断されている。
図11(1)に示すように、除去対象の地中埋設物上に穴開き鉄板9を被せ、杭打機10を設置する。そして、口元管2の外径よりも100mm程度大きいスクリュヘッドにビットを取り付け、杭打機10で地面を掘削して、口元管2が嵌入する孔11を掘る。そのとき、鉄板9は、杭打機10の重量をかけて動かないようにする。
図11(3)に示すように、クレーン等で吊り上げた束ね管6を口元管2に嵌め込み、束ね管6の円板に固定された金具8を口元管2の突起部7に掛止して、束ね管6を口元管2に固定することによって、掘削領域分割装置1を除去対象の地中埋設物の上にセットする。
図11(4−1)は、除去対象の地中埋設物上に建て込んだ掘削領域分割装置1を真上から見た図であり、円筒管5に付された番号は、杭打機10に設置した掘削管(図示していない)を束ね管6に挿脱して地中埋設物を1回目に掘削する順序を示している。
なお、杭打機10には、設置された掘削管を回転運動させ、かつ上下移動する圧入装置(図示していない)が設けてある。
従って、掘削管12は、回転することによって円筒管直下の地中埋設物を切削しながら下方に移動し、所定の区間の切削が終了すると、爪駆動機構14を動作させて爪15を内側に出して切削が完了した地中埋設物をチャックする。そして、図示しない圧入装置が上方に移動して、チャックした地中埋設物を地上に排出する。この動作を1番から6番まで行い、1回目の除去を終了する。
なお、本実施形態では、爪駆動機構14によって地中埋設物をチャックするが、地中埋設物のチャックは、必ずしも爪駆動機構14に限定されない。
例えば、掘削管12の内部に駆動手段で上下動するワイヤを複数備え、そのワイヤで切削した地中埋設物をチャックすることにしてもよい。
図11(5)は、除去対象の地中埋設物上に建て込んだ掘削領域分割装置1を真上から見た図であり、円筒管5に付された番号は、杭打機10に設置した掘削管12を挿脱して地中埋設物を2回目に掘削する順序を示している。なお、番号を付した円筒管5の背後にある円は、理解がしやすいように1回目に掘削した個所を重ねて記載したものである。
2回目は、束ね管を36度(円板の隣接する穴の中心それぞれと円板3の中心とを結ぶ線分のなす角度の半分に相当する。)回転させ、各円筒管5の位置を36度ずらしている。従って、1回目の掘削位置と2回目の掘削位置とを重ね合わせた掘削領域は、周囲の地面と接する、いわゆる「薄皮一枚」を除けば概ね100%に近くを除去することができる。
図11(6)に示すように、杭打機10で束ね管6を吊り上げて撤去し、続いて、口元管2も撤去する。
本実施形態では、建て込んだ掘削領域分割装置1を杭打機10で撤去しているが、クレーンで撤去してもよい。
ここで、本実施形態では、杭打機10を用いて掘削を行っているが、必ずしも杭打機10を使用する必要はなく、掘削機やバックホー等であってもよい。
但し、掘削管12の外径が215mmの場合、鉄筋やH型鋼を含むコンクリートを掘削するのに必要なトルクは、最大1〜2トン程度であるが、通常の鉄筋クリートの掘削に必要なトルクは、数百キログラム程度であるので、それらのトルクが得られる重機を選択する。
2 口元管
3 円板
4 穴
5 円筒管
6 束ね管
7 突起部
8 金具
9 鉄板
10 杭打機
11 孔
12 掘削管
13 切削刃
14 爪駆動機構
15 爪
Claims (7)
- 杭その他の基礎コンクリートを打設するのに支障となる地中埋設物を掘削管で掘削して除去する際に、掘削領域を規制すると共に、該掘削領域を分割する掘削領域分割装置であって、
所定の内径と長さとを有し、側部に複数の突起部が設けられた中空の筒状部材と、
同じ大きさの複数の穴を有し、前記筒状部材に嵌る一対の円板と、
対向配置した前記円板それぞれの対向する前記穴それぞれに前記筒状部材と同じ長さの円筒管が嵌め込まれ、両端を該円板に接合された束ね管と、
前記円板の周縁に設置され、前記突起部に掛止される金具と、を備え、
前記地中埋設物の直上に建て込んだ前記筒状部材で掘削領域を規制し、該筒状部材に嵌合した前記束ね管で該掘削領域を分割することを特徴とする掘削領域分割装置。 - 前記突起部は、前記筒状部材の前記側部の、前記円板の任意の穴の位置から隣接する穴の位置までの周長の半分に相当する長さ離間した位置それぞれに少なくとも1対設けられたものであって、
前記束ね管を前記筒状部材に嵌合し、一対の前記突起部のうちの何れか一方に前記金具を掛止して前記束ね管で分割された前記掘削領域の1回目の掘削を行い、
前記筒状部材に嵌合している前記束ね管を回動させて一対の前記突起部のうちの他方に前記金具を掛止して前記掘削領域の2回目の掘削を行うことを特徴とする請求項1記載の掘削領域分割装置。 - 前記円板それぞれは、中央に1つ、その周囲に5つ乃至7つの前記穴が設けられたものであって、
前記束ね管は、対向配置された前記円板それぞれの対応する位置に設けられた前記穴それぞれに前記円筒管を6本乃至8本嵌め込んで接合されたことを特徴とする請求項1記載の掘削領域分割装置。 - 前記束ね管を回動する角度は、前記円板の周部で隣接する穴の中心それぞれと該円板の中心とを結ぶ線分とのなす角度の1/2であることを特徴とする請求項2記載の掘削領域分割装置。
- 吊設した掘削管を回転及び上下動させて、杭その他の基礎コンクリートを打設するのに支障となる地中埋設物を除去する掘削領域を規制すると共に、該掘削領域を分割して除去する地中埋設物分割除去方法であって、
除去対象の前記地中埋設物の上に中空の筒状部材を建て込み、掘削領域を規制する第1工程と、
対向配置した一対の円板の対向する位置に同じ大きさの複数の穴を設け、該穴それぞれに、前記掘削管が捜通する円筒管を嵌めて熔接した束ね管を、前記筒状部材に嵌合して固定し、該束ね管で前記掘削領域を分割する第2工程と、
前記束ね管の前記円筒管それぞれに、前記掘削管を挿脱して前記掘削領域の前記地中埋設物を1回目に除去する第3工程と、
前記筒状部材に嵌合した前記束ね管を所定の角度回動させ、回動した該束ね管の前記円筒管それぞれに、前記掘削管を挿脱して前記地中埋設物を2回目に除去する第4工程と、を含むことを特徴とする地中埋設物分割除去方法。 - 前記束ね管は、中央に1本、その周囲に5本乃至7本の前記円筒管が前記円板に接合されたものであって、
前記第4工程で前記束ね管を回動させる角度は、中央に配置された前記円筒管の中心と、周囲に配置され隣接する該円筒管それぞれの中心とを結ぶ線分のなす角度の1/2であることを特徴とする請求項5記載の地中埋設物分割除去方法。 - 前記第1工程は、前記地中埋設物上の地面に前記筒状部材を建て込む孔を掘削し、該筒状部材の位置ずれを防ぐ工程を含むことを特徴とする請求項5記載の地中埋設物分割除去方法。
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