JP6679788B1 - Mems型半導体式ガス検知素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、ガス感応部の上層に設けられる機能層の機能をより向上させることができるMEMS型半導体式ガス検知素子を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のMEMS型半導体式ガス検知素子は、基板2と、基板2上に設けられる電極3と、電極3に接触するように基板2上に設けられるガス感応部4と、ガス感応部4を被覆する機能層5とを備えるMEMS型半導体式ガス検知素子1であって、MEMS型半導体式ガス検知素子1が、基板2上に立設する脚部6をさらに備え、機能層5が、ガス感応部4および脚部6に接触するように設けられることを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、MEMS型半導体式ガス検知素子に関する。
従来、ガス検知器用のガス検知素子として、たとえば特許文献1に開示されるように、検知対象ガスを検知するためのガス感応部を備えたMEMS型半導体式ガス検知素子が用いられている。MEMS型半導体式ガス検知素子では、ガス感応部の上層に、たとえば、ガス選択性を高めるために触媒層が設けられ、あるいは、シロキサン被毒耐性を高めるために保護層が設けられるなど、ガス検知特性を向上させるための機能層が設けられる。
特開2016−70704号公報
ところが、触媒層や保護層などの機能層は、構成材料によっては、ガス感応部との密着性が劣るために、ガス感応部から部分的に剥離する可能性がある。機能層がガス感応部から剥離すると、機能層はその機能を十分に発揮できなくなり、MEMS型半導体式ガス検知素子は、期待されるガス検知特性が得られない可能性がある。
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、ガス感応部の上層に設けられる機能層の機能をより向上させることができるMEMS型半導体式ガス検知素子を提供することを目的とする。
本発明のMEMS型半導体式ガス検知素子は、基板と、前記基板上に設けられる電極と、前記電極に接触するように前記基板上に設けられるガス感応部と、前記ガス感応部を被覆する機能層とを備えるMEMS型半導体式ガス検知素子であって、前記MEMS型半導体式ガス検知素子が、前記基板上に立設する脚部をさらに備え、前記機能層が、前記ガス感応部および前記脚部に接触するように設けられることを特徴とする。
前記脚部が、前記基板上の前記電極の少なくとも一部の外側に設けられることが好ましい。
前記脚部が、前記基板上の前記電極の少なくとも一部の外側の略全周に亘って設けられることが好ましい。
前記脚部が、前記基板上の前記電極の略全体の外側に設けられることが好ましい。
前記ガス感応部が、前記基板上の前記脚部の内側に設けられることが好ましい。
本発明によれば、ガス感応部の上層に設けられる機能層の機能をより向上させることができるMEMS型半導体式ガス検知素子を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るMEMS型半導体式ガス検知素子の上面図である。 図1のMEMS型半導体式ガス検知素子のII−II線断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係るMEMS型半導体式ガス検知素子を説明する。ただし、以下に示す実施形態は一例であり、本発明のMEMS型半導体式ガス検知素子は以下の例に限定されることはない。
本実施形態のMEMS型半導体式ガス検知素子は、たとえば大気などの環境雰囲気において、環境雰囲気に含まれる検知対象ガスを検知するために用いられる。MEMS型半導体式ガス検知素子は、表面に吸着した酸素と環境雰囲気中の検知対象ガスとの化学反応に伴って抵抗値(または電気伝導度)が変化することを利用して、検知対象ガスを検知する。検知対象ガスとしては、特に限定されることはなく、たとえば、水素、メタン、ブタン、イソブタン、プロパン、一酸化炭素、エタノールなどが例示される。
MEMS型半導体式ガス検知素子1は、図1および図2に示されるように、MEMS(Micro Electro Mechanical System)構造を有している。MEMS構造とは、シリコン基板などの基板の上に微細加工技術によって素子構成要素の少なくとも一部を集積化したデバイス構造のことを意味する。MEMS型半導体式ガス検知素子1は、MEMS構造を有することにより、コイル型の半導体式ガス検知素子と比べて、小型化が可能で、低消費電力での駆動が可能である。
MEMS型半導体式ガス検知素子1は、図1および図2に示されるように、基板2と、基板2上に設けられる電極3と、電極3に接触するように基板2上に設けられるガス感応部4と、ガス感応部4を被覆する機能層5とを備えている。また、MEMS型半導体式ガス検知素子1は、基板2上に立設する脚部6をさらに備えている。
MEMS型半導体式ガス検知素子1は、たとえば、公知のブリッジ回路(図示せず)に組み込まれて、ガス感応部4の表面の吸着酸素と環境雰囲気中の検知対象ガスとの化学反応に伴う抵抗値の変化が検出される。MEMS型半導体式ガス検知素子1は、ガス感応部4の抵抗値の変化を検出するために、電極3を介してブリッジ回路に組み込まれる。ブリッジ回路は、MEMS型半導体式ガス検知素子1における抵抗値の変化によって生じる回路内の電位差の変化を電位差計によって測定して、その電位差の変化を検知対象ガスの検知信号として出力する。ただし、MEMS型半導体式ガス検知素子1は、ガス感応部4の表面の吸着酸素と検知対象ガスとの化学反応に伴って生じる抵抗値の変化を検出することができれば、ブリッジ回路に限定されることはなく、ブリッジ回路とは異なる回路に組み込まれて使用されてもよい。
基板2は、基板2に対して電気的に絶縁状態となるように、電極3、ガス感応部4、機能層5および脚部6(以下、まとめて「集積部A」ともいう)を支持する部材である。基板2は、基板2に対して電気的に絶縁状態で積層体Aを支持することができればよく、その構成は特に限定されることはない。基板2は、本実施形態では、図1および図2に示されるように、基板本体21と、基板本体21に支持される絶縁支持膜22と、基板本体21と絶縁支持膜22との間に設けられる空洞部23とを備えている。
基板本体21は、絶縁支持膜22を支持し、絶縁支持膜22を介して集積部Aを支持する部材である。基板本体21は、図2に示されるように、絶縁支持膜22の下方(集積部Aが設けられる側の反対側)に設けられ、下方から絶縁支持膜22を支持する。基板本体21は、絶縁支持膜22との間に空洞部23を形成するために、凹部21aが形成されている。基板本体21は、絶縁支持膜22を支持することができれば、特に限定されることはなく、たとえばシリコンなどにより形成される。
絶縁支持膜22は、集積部Aと基板本体21との間が電気的に絶縁状態となるように、集積部Aを支持する部材である。絶縁支持膜22は、図2に示されるように、基板本体21に設けられて、基板本体21により支持される。絶縁支持膜22は、絶縁物により膜状に形成される。絶縁支持膜22は、本実施形態では、基板本体21に接続される酸化シリコン膜22aと、酸化シリコン膜22a上に設けられる窒化シリコン膜22bと、窒化シリコン膜22b上に設けられる酸化シリコン膜22cとを備え、これらの3層が積層されて形成される。絶縁支持膜22は、たとえばCVDなどの公知の成膜技術により形成することができる。
絶縁支持膜22は、基板本体21との間を電気的に絶縁するように集積部Aを支持することができればよく、その層構造、構成材料、膜厚は特に限定されない。たとえば、絶縁支持膜22は、本実施形態では3層構造を有しているが、単層構造や3層以外の複層構造を有していてもよい。また、絶縁支持膜22は、本実施形態では酸化シリコン膜や窒化シリコン膜により形成されているが、酸化アルミニウムなどの他の絶縁物により形成されてもよい。また、絶縁支持膜22の膜厚は、特に限定されることはなく、基板本体21との間を電気的に絶縁して集積部Aを支持することができるように適宜設定することができる。
絶縁支持膜22は、本実施形態では、図1および図2に示されるように、集積部Aを支持する本体部221と、基板本体21上に設けられる基部222と、本体部221と基部222とを接続する接続部223とを備えている。絶縁支持膜22は、基部222を介して基板本体21に支持され、本体部221を介して集積部Aを支持する。本体部221、基部222および接続部223は、たとえば、均一な絶縁支持膜22を形成した後に、公知のエッチング加工技術により形成することができる。
本体部221は、接続部223を介して基部222に接続され、接続部223および基部222を介して基板本体21に支持される。本体部221は、基板本体21との間に形成された空洞部23を介して基板本体21から離間して設けられる。MEMS型半導体式ガス検知素子1では、基板本体21から離間して設けられる本体部221に集積部Aが設けられることで、集積部Aに加えられる熱が基板本体21に伝導するのを抑制することができる。それによって、MEMS型半導体式ガス検知素子1では、集積部Aをより効率よく加熱することができ、低消費電力の駆動が可能になる。本体部221は、本実施形態では、図1に示されるように、上面視で略円形状に形成されている。しかし、本体部221は、基板本体21から離間して設けられ、集積部Aを支持することができれば、特に限定されることはなく、上面視で略矩形状など他の形状に形成されてもよい。
基部222は、図1および図2に示されるように、基板本体21上に設けられ、基板本体21に支持される。また、基部222は、接続部223を介して本体部221に接続され、接続部223を介して本体部221を支持する。基部222は、本実施形態では、中央部分が略矩形状にくり抜かれた枠状に形成され、その枠内に空洞部23が形成されている。しかし、基部222は、基板本体21上に設けられて、接続部223を介して本体部221を支持することができれば、特に限定されることはなく、略円形状など他の形状でくり抜かれた枠状に形成されてもよい。
接続部223は、図1に示されるように、本体部221と基部222とに接続されて、基部222に支持されながら本体部221を支持する。接続部223は、基板本体21との間に形成された空洞部23を介して基板本体21から離間して設けられる。本体部221を基部222に接続する接続部223が基板本体21から離間して設けられることにより、集積部Aに加えられる熱が基板本体21に伝導するのを抑制することができる。接続部223は、基部222の枠の内側面に接続され、基部222の枠の内側面から、基部222の枠の内側の略中央に位置する本体部221に向かって延びるように形成される。接続部223は、本実施形態では、基部222の枠の4つの内側面のそれぞれに接続され、本体部221を4方向から支持している。したがって、接続部223は、本体部221をバランスよく支持することができる。ただし、接続部223は、本体部221と基部222とを接続し、本体部221を支持することができればよく、図示された例に限定されることはない。
電極3は、ガス感応部4の抵抗値変化を検出するための部材である。電極3は、図1および図2に示されるように、基板2の絶縁支持膜22の本体部221上に設けられ、その少なくとも一部がガス感応部4に被覆される。電極3は、本実施形態では、1つの電極として形成され、一端3aが一方のリード線L1に接続され、他端3bが他方のリード線L2に接続される。一方および他方のリード線L1、L2を、たとえば公知のブリッジ回路(図示せず)に接続して、電極3の一端3aと他端3bとの間の抵抗値を測定することにより、電極3とガス感応部4との合成抵抗値を測定することができる。そして、電極3とガス感応部4との合成抵抗値の変化を測定することにより、ガス感応部4の抵抗値変化を検出することができる。ただし、電極3は、ガス感応部4の抵抗値変化を検出するように構成されていれば、本実施形態に限定されることはなく、たとえば、2つの電極として形成され、2つの電極間の抵抗値変化を測定することによりガス感応部4の抵抗値変化を検出するように構成されていてもよい。
電極3は、ガス感応部4の抵抗値変化を検出することができればよく、その配置は特に限定されない。電極3は、たとえば図1に示されるように、1つの接続部223に隣接する本体部221の端部近傍に配置される一端3aから、1つの接続部223と対向する別の接続部223に隣接する本体部221の端部近傍に配置される他端3bまで、蛇行して配置される。電極3は、本体部221上で蛇行配置されることで、ガス感応部4に対して高密度で接触するので、ガス感応部4の抵抗値変化をより高い感度で検出することができる。電極3は、たとえば、電極3用材料により均一な膜を形成した後に、公知のエッチング加工技術により形成することができる。
電極3は、ガス感応部4の抵抗値変化を検出することができればよく、その構成材料は特に限定されない。電極3は、たとえば白金、白金−ロジウム合金などの貴金属などにより形成することができる。また、電極3は、たとえば図2に示されるように、任意で、基板2の絶縁支持膜22の本体部221との密着性を高めるために、酸化タンタルなどにより形成される接着層7を介して本体部221に設けられてもよい。
電極3は、本実施形態では、通電により発熱して、ガス感応部4を加熱するヒータとしても機能する。したがって、電極3は、通電によって、ガス感応部4(および機能層5)を、検知対象ガスの検知に適した温度に加熱することができる。ただし、電極3は、少なくともガス感応部4の抵抗値変化を検出することができればよく、ガス感応部4を加熱するためのヒータとは別に設けられてもよい。
ガス感応部4は、金属酸化物半導体を主成分とし、表面の吸着酸素と検知対象ガスとの化学反応に伴って電気抵抗が変化する部位である。ガス感応部4は、図2に示されるように、電極3に接触するように基板2上に設けられる。ガス感応部4が電極3に接触するように設けられることで、電極3を介してガス感応部4の電気抵抗の変化を検出することができる。ガス感応部4は、電極3に接触するように基板2上に設けられていればよく、基板2上の設けられる位置は特に限定されない。本実施形態では、ガス感応部4は、基板2の絶縁支持膜22の本体部221上の脚部6の内側(本体部221の中心側)に設けられる。そして、ガス感応部4は、脚部6の内側に接触するように設けられる。ガス感応部4が基板2上で脚部6の内側に設けられることで、以下で詳しく述べるように、ガス感応部4の外側からガス感応部4に対する機能層5の密着が補助されるので、ガス感応部4に対する機能層5の密着性がより向上する。
ガス感応部4は、基板2上において、電極3によって抵抗変化を検出できるように設けられればよく、その形成方法は特に限定されない。ガス感応部4は、たとえば、金属酸化物半導体の微粉体を溶媒に混ぜてペースト状としたものを、予め電極3が設けられた基板2上に塗布して乾燥させることにより形成することが可能である。あるいは、ガス感応部4は、スパッタリングなどの公知の成膜技術を用いて形成することも可能である。
ガス感応部4の金属酸化物半導体としては、吸着酸素と検知対象ガスとの化学反応に伴って電気抵抗が変化するものであれば、特に限定されることはない。たとえば、ガス感応部4の金属酸化物半導体としては、酸素吸着、および吸着酸素とガス成分との化学反応を促進し、ガス検知感度を向上させるという観点から、n型半導体を用いることが好ましく、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化タングステンの中から選択される少なくとも1種を含む金属酸化物半導体を用いることがさらに好ましく、酸化スズおよび酸化インジウムの中から選択される少なくとも1種を含む金属酸化物半導体を用いることがよりさらに好ましい。
ガス感応部4の金属酸化物半導体は、電気抵抗を調整するために、ドナーとして金属元素が添加されていてもよい。添加される金属元素としては、金属酸化物半導体中にドナーとして添加可能であり、金属酸化物半導体の電気抵抗を調整することが可能であれば、特に限定されることはないが、たとえば、アンチモン、ニオブおよびタングステンの中から選択される少なくとも1種が例示される。また、ガス感応部4の金属酸化物半導体は、電気抵抗を調整するために、金属酸化物半導体中に酸素欠損が導入されてもよい。金属元素濃度や酸素欠損濃度は、要求される電気抵抗に応じて、適宜設定することができる。
機能層5は、ガス感応部4における検知対象ガスの選択性を向上させる機能や、ガス感応部4の劣化を抑制する機能など、ガス感応部4のガス検知特性を向上させる機能を有する層である。機能層5は、図2に示されるように、ガス感応部4および脚部6に接触するように設けられる。機能層5は、ガス感応部4および脚部6に接触するように設けられることで、ガス感応部4だけでなく脚部6にも密着する。機能層5は、脚部6にも密着することで、ガス感応部4との密着が補助されるので、ガス感応部4に対する密着性が向上し、ガス感応部4から剥離するのが抑制される。本実施形態のMEMS型半導体式ガス検知素子1では、機能層5のガス感応部4からの剥離が抑制されることで、機能層5の機能をより向上させることができる。機能層5は、ガス感応部4および脚部6に接触するように設けられていればよく、ガス感応部4および脚部6と接触しながら、脚部6の外側で絶縁支持膜22と接触するように設けられていてもよい。
本実施形態では、機能層5として、ガス感応部4の劣化を抑制し、ガス感応部4を保護する機能を有する2種類の層(以下、第1機能層、第2機能層という)が例示される。ただし、機能層5としては、ガス感応部4のガス検知特性を向上させる機能を有するものであれば、特に限定されることはなく、半導体式ガス検知素子において、金属酸化物半導体を主成分とするガス感応部を被覆することでガス感応部のガス検知特性を向上させる機能を有する公知の層を採用することができる。
第1の例である第1機能層5は、環境雰囲気中に含まれる検知対象ガス以外の特定のガス成分(たとえば有機シリコーンガス)からガス感応部4を保護し、ガス感応部4の耐久性を向上させる。第1機能層5は、たとえば、環境雰囲気中に含まれる有機シリコーンガス(たとえば、ヘキサメチルジシロキサンなど)がガス感応部4に付着することによってガス感応部4が被毒する(ガス感応部4の検知感度が変化してMEMS型半導体式ガス検知素子1が誤作動する)のを抑制する。
第1機能層5は、ガス感応部4を保護し、ガス感応部4の耐久性を向上させるという目的のために、金属酸化物半導体に金属酸化物が担持されて形成される。金属酸化物半導体としては、特に限定されることはなく、たとえば、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛および酸化タングステンの中から選択される少なくとも1種を含む金属酸化物半導体を用いることができる。金属酸化物としては、特定のガス成分からガス感応部4を保護し得る金属酸化物であり、たとえば、酸化クロム、酸化パラジウム、酸化コバルト、酸化鉄、酸化ロジウム、酸化銅、酸化セリウム、酸化白金、酸化タングステンおよび酸化ランタンの中から選択される少なくとも1種を用いることができる。金属酸化物は、上に例示された中でも、ガス感応部4の劣化をよりさらに抑制する観点から、酸化クロムおよび酸化パラジウムの中から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
第1機能層5は、特定のガス成分からガス感応部4を保護し、ガス感応部4の耐久性を向上させることができれば、その形成方法は特に限定されない。第1機能層5は、たとえば、金属酸化物半導体の微粉体と金属酸化物の微粉体との混合物を溶媒に混ぜてペースト状としたものをガス感応部4に塗布して乾燥させることによって形成することができる。
第2の例である第2機能層5は、第1機能層5と同様の目的のために、絶縁性金属酸化物により構成される。第2機能層5は、絶縁性金属酸化物により特定のガス成分を捕捉することで、ガス感応部4を保護する。また、第2機能層5が絶縁性金属酸化物により構成されることで、第2機能層5中に電流が流れることが抑制され、検知対象ガス検知時のガス感応部4の抵抗値変化に及ぼす影響を抑えることができるので、検知対象ガスの検知感度が低下するのを抑えることができる。絶縁性金属酸化物としては、特に限定されることはないが、たとえば酸化アルミニウムおよび酸化シリコンの中から選択される少なくとも1種が例示される。
第2機能層5は、絶縁性金属酸化物に、酸化活性を有する金属酸化物が担持されて形成されてもよい。第2機能層5は、酸化活性を有する金属酸化物が絶縁性金属酸化物に担持されて形成されることにより、ガス感応部4の劣化をより抑制することができる。酸化活性を有する金属酸化物としては、たとえば、酸化クロム、酸化パラジウム、酸化コバルト、酸化鉄、酸化ロジウム、酸化銅、酸化セリウム、酸化白金、酸化タングステンおよび酸化ランタンの中から選択される少なくとも1種が例示される。金属酸化物は、上に例示された中でも、ガス感応部4の劣化をよりさらに抑制する観点から、酸化クロムおよび酸化パラジウムの中から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
第2機能層5は、特定のガス成分からガス感応部4を保護し、ガス感応部4の耐久性を向上させることができれば、その形成方法は特に限定されない。第2機能層5は、たとえば、絶縁性金属酸化物の微粉体と金属酸化物の微粉体との混合物を溶媒に混ぜてペースト状としたものをガス感応部4に塗布して乾燥させることによって形成することができる。
脚部6は、図2に示されるように、基板2の絶縁支持膜22の本体部221上に立設する部位である。脚部6は、基板2上に立設することで、ガス感応部4とともに機能層5に接触する。脚部6は、ガス感応部4とともに機能層5に接触することで、機能層5のガス感応部4への密着を補助し、機能層5のガス感応部4への密着性を向上させる。本実施形態のMEMS型半導体式ガス検知素子1では、機能層5のガス感応部4への密着性が向上して、機能層5のガス感応部4からの剥離が抑制されるので、機能層5の機能をより向上させることができる。
脚部6は、本実施形態では、図1に示されるように、基板2上の電極3の略全体の外側に設けられる。それによって、脚部6は、電極3に接触するように設けられるガス感応部4の外側で、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助するので、機能層5のガス感応部4への密着性をより向上させることができる。ただし、脚部6は、ガス感応部4とともに機能層5に接触するように基板2上に立設して、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助することができれば、必ずしも基板2上の電極3の略全体の外側に設けられてなくてもよく、基板2上の電極3の少なくとも一部の外側に設けられていてもよい。また、脚部6は、本実施形態では、基板2上の電極3の略全体の外側の全周に亘って設けられる。より具体的には、脚部6は、基板2の絶縁支持膜22の本体部221の外周に沿って、略円環状に形成されている。それによって、脚部6は、電極3に接触するように設けられるガス感応部4の外側の全周に亘って、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助するので、機能層5のガス感応部4への密着性をよりさらに向上させることができる。ただし、脚部6は、ガス感応部4とともに機能層5に接触するように基板2上に立設して、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助することができれば、必ずしも基板2上の電極3の略全体の外側の全周に亘って設けられてなくてもよく、基板2上の電極3の少なくとも一部の外側の略全周に亘って設けられていてもよい。さらに、脚部6は、必ずしも基板2上の電極3の外側の略全周に設けられてなくてもよく、基板2上の電極3の外側の略全周の少なくとも一部に設けられていてもよい。
脚部6は、ガス感応部4とともに機能層5に接触するように基板2上に立設して、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助することができればよく、その幅および厚さは、特に限定されることはない。脚部6の幅および厚さは、ガス感応部4とともに機能層5に接触して、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助することができるように適宜設定することができる。脚部6の幅は機能層5の膜厚と同程度かそれ以上が好ましく、脚部6の厚さは電極3の膜厚と同程度が好ましい。
脚部6は、基板2上に立設して、ガス感応部4とともに機能層5に接触するように設けることができればよく、その形成方法は特に限定されることはない。脚部6は、たとえば、脚部6用材料により均一な膜を形成した後に、公知のエッチング加工技術により形成することができる。
脚部6は、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助することができればよく、脚部6の構成材料は特に限定されることはない。脚部6の構成材料としては、機能層5の材料に応じて、機能層5のガス感応部4に対する密着を補助することができるように機能層5との密着性を確保できる材料から適宜選択することができる。脚部6の構成材料としては、たとえば、ガス感応部4に接触することによってガス感応部4の抵抗値に影響を及ぼさない材料により構成されることが好ましく、たとえば、酸化シリコン、酸化アルミニウム、ならびにシリコンおよびアルミニウムの複合酸化物などの絶縁性酸化物が例示される、
1 MEMS型半導体式ガス検知素子
2 基板
21 基板本体
21a 凹部
22 絶縁支持膜
22a 酸化シリコン膜
22b 窒化シリコン膜
22c 酸化シリコン膜
221 本体部
222 基部
223 接続部
23 空洞部
3 電極
3a 電極の一端
3b 電極の他端
4 ガス感応部
5 機能層
6 脚部
7 接着層
A 集積部
L1 一方のリード線
L2 他方のリード線

Claims (7)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられる電極と、
    前記電極に接触するように前記基板上に設けられるガス感応部と、
    前記ガス感応部を被覆する機能層と
    を備えるMEMS型半導体式ガス検知素子であって、
    前記MEMS型半導体式ガス検知素子が、前記基板上に立設する脚部をさらに備え、
    前記脚部が、絶縁性酸化物により形成され、
    前記機能層が、前記ガス感応部および前記脚部に接触するように設けられる、
    MEMS型半導体式ガス検知素子。
  2. 前記脚部が、前記基板から直接立設する、
    請求項1に記載のMEMS型半導体式ガス検知素子。
  3. 前記電極が、単一の電極として形成され、ヒータとしても機能する、
    請求項1または2に記載のMEMS型半導体式ガス検知素子。
  4. 前記脚部が、前記基板上の前記電極の少なくとも一部の外側に設けられる、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のMEMS型半導体式ガス検知素子。
  5. 前記脚部が、前記基板上の前記電極の少なくとも一部の外側の略全周に亘って設けられる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のMEMS型半導体式ガス検知素子。
  6. 前記脚部が、前記基板上の前記電極の略全体の外側に設けられる、
    請求項1〜のいずれか1項に記載のMEMS型半導体式ガス検知素子。
  7. 前記ガス感応部が、前記基板上の前記脚部の内側に設けられる、
    請求項のいずれか1項に記載のMEMS型半導体式ガス検知素子。
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