JP6679352B2 - 水栓 - Google Patents
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Description
本発明は、このような知見に基づき、水流による当たり部の振動を緩和するためになされた。
カバー部材108は、カバー本体108aと、カバーねじ部108bと、カバー筒状部108cとを含む。カバー本体108aは上流配管48と配管接続部106の接続部を覆う、略傘状の部分である。カバーねじ部108bはカバー本体108aの中程に設けられる孔部に形成される雌ねじであり、雄ねじ部106aに螺合可能に設けられる。カバー筒状部108cは、カバーねじ部108bとカバー本体108aとの間に設けられる中空円筒状の部分である。カバー本体108aと、カバーねじ部108bと、カバー筒状部108cとは一体に、例えばステンレス鋼などの板金材料からプレス加工によって形成される。
突出管部20は、管状部14の側面からY方向に突出する略円筒形状の部分である。突出管部20は、Y軸に対して傾斜する方向に突出してもよい。突出管部20の外周面には、突縁22cが設けられる。突縁22cは中心軸Mを囲む環状に形成される。突縁22cは周方向に連続して設けられてもよく、断続的に設けられてもよい。突出管部20の上部には、中心軸Mを囲むように環状に凹む嵌合部22dが設けられる。嵌合部22dの外径は、突縁22cの外径と略同等しく形成される。嵌合部22dの外周には後述する収容管部40の突出端40dが嵌まる。
吐水管部材30は、収容管部40と、フランジ部52と、接続部50とを含む。吐水管部材30は、収容管部40とフランジ部52と接続部50とが、黄銅や青銅などの金属材料から一体に形成される。吐水管部材30は、例えば鍛造や鋳造によって形成された後、加工や研磨などが施されてもよい。吐水管部材30は、ニッケルクロムメッキ層などの表面層を備えてもよい。なお、吐水管部材30は、いずれかの部材が別に形成されて結合されてもよい。
収容管部40は、中心軸Mを囲む略中空円筒形状を有し、突出管部20を収容可能に設けられる。収容管部40は、突縁22cを環囲して突出管部20を収容する。収容管部40の上流側の縁には、突出管部20の嵌合部22dに嵌合する突出端40dが設けられる(図5も参照)。収容管部40の側面には、結合部材70が係合する開口44が設けられる(図4(a)も参照)。開口44は、一例として、Z軸方向の幅が20mmから24mmの範囲で、Y軸方向の高さが1.6mmから2.4mmの範囲の矩形形状を有する。開口44の周方向範囲は、例えば100度から180度の範囲にされる。
次に、通水管部18について説明する。図4(a)は通水管部18の周辺の拡大断面図である。図5は通水管部18の周辺を分解して示す断面図である。図4(a)は、ホース60が接続されていない状態で下流側弁部材8が閉止位置に移動しており、上流側弁部材6が上流側弁座20aに非当接である状態を示している。図4(a)に示すように、水栓100は通水管部18を含む。通水管部18は、水栓本体10に連通すると共に水栓本体10の側面から突出する管状の部分で、その内部に給水の通路である通水路16が設けられる。通水管部18は水栓本体10と接続部50との間に設けられ、内部に非常用の弁機構を有する(図3も参照)。通水管部18は、水栓本体10から突出する突出管部20と、突出管部20を環囲する収容管部40と、突出管部20に収容管部40を結合する結合部材70と、を含む。また、通水管部18は、第1弁部材である下流側弁部材8と、第2弁部材である上流側弁部材6と、付勢部材28と、Oリング25、26、27とを含む。通水管部18の入口である突出管部20の上流側の開口には上流側弁座20aが設けられる。通水管部18の出口である吐水管部材30の開口には下流側弁座30aが設けられる。下流側弁座30aは収容管部40と接続部50の間に設けられる。
通水管部18の上流側には、通水路16(中心軸M)に沿って移動することで通水路16の上流側弁座20aに当接し、突出管部20の上流側の開口を閉止可能な第2弁部材である上流側弁部材6が設けられる。上流側弁部材6は主に突出管部20の内周部に設けられる。上流側弁部材6は、例えばポリアセタール等の樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。上流側弁部材6の上流側の面には弁部6aが設けられ、弁部6aは上流側弁座20aと共に逆止弁機構2を構成する。通水路16の水圧が上流側より高い場合に、その圧力差により上流側弁部材6が上流側(閉止位置)に移動し、弁部6aが上流側弁座20aに当接することで逆流を防止する(図3参照)。通水時は上流側の水圧が通水路16の水圧よりも高いため、上流側弁部材6は下流側(開弁位置)に移動し、弁部6aと上流側弁座20aが非当接になるため、上流側の水栓本体10から下流側の接続部50へ通水される。上流側弁部材6の下流側の端面には上流側に窪む環状溝部である第1当接部6eが形成される。第1当接部6eは下面視で付勢部材28の一部を収容可能な略円形状の溝部である。第1当接部6eには付勢部材28の上流端28aが当接する。上流側弁部材6には、第1当接部6eの中心部に下流側に延伸する円柱形状を有する棒状部17が設けられる。棒状部17は、後述する下流側弁部材8の収容孔11に進退自在に収容される部分を含む。
通水管部18の下流側には、通水路16(中心軸M)に沿って移動することで通水路16の下流側弁座30aに当接し、接続部50に連通する開口を閉止可能な第1弁部材である下流側弁部材8が設けられる。下流側弁部材8は主に突出管部20と収容管部40と接続部50の内周部に上流側弁部材6と略同軸に設けられる。下流側弁部材8は、例えばポリアセタール等の樹脂材料からモールド成型工程により形成することができる。図6は下流側弁部材8の斜視図である。下流側弁部材8は、弁体部8hと、弁体支持部8jと、押棒部3とを含む。弁体部8hは略円筒形状を有しその下流側の面に弁部8aが設けられる。弁体支持部8jは、例えば弁体部8hの外周から突き出す複数(例えば4つ)の突起形状を有し、その下流側の面で弁体部8hを支持する。押棒部3は弁体部8hから下流側に延伸する部分である。弁部8aは下流側弁座30aと共に止水弁機構を構成する。ホース60が外れた際に通水路16の水圧により下流側弁部材8が下流側(閉止位置)に移動し、下流側弁座30aに当接することで、ホースが外れた際の漏水を防止する。弁体部8hと弁体支持部8jと押棒部3とは一体に設けられる。下流側弁部材8の上流側の端面には下流側に窪む環状溝部である第2当接部8eが形成される。第2当接部8eは上面視で付勢部材28の一部を収容可能な略円形の溝形状を有する。第2当接部8eには付勢部材28の下流端28bが当接する。
次に、押棒部3について説明する。図7は下流側弁部材8のA−A線断面図、図8は下流側弁部材8のB−B線断面図である。押棒部3は弁体部8hの下流側に延伸する部分で、その下流側端部は接続部50から突出してホース60が装着される際に継手部33により接続部50内に押し込まれる。押棒部3が上流側に押し込まれることで弁部8aおよびOリング26と下流側弁座30aとの間が開放される(図3参照)。図6に示すように、押棒部3は円筒部5と、複数(例えば4つ)の板状部7と、柱部9とを含む。
図4(a)に示すように、付勢部材28は、その上流端28aと下流端28bとの間で付勢力を生じるコイルスプリングである。特に、付勢部材28は通水路16の延在方向に伸縮するコイルスプリングである。上流端28aが上流側弁部材6の端面と対向し、下流端28bが下流側弁部材8の端面と対向する。付勢部材28は、上流側弁部材6が下流側へ過度に移動しようとする場合に上流側に押し返し、下流側弁部材8が上流側へ過度に移動しようとする場合に下流側に押し返すように作用する。つまり、付勢部材28は上流側弁部材6と下流側弁部材8とを適切な位置に保持する。
確実に止水をするためにOリング25、26、27が設けられる。Oリング25、26、27は、例えばゴム製のリングで公知のOリングを用いることができる。Oリング25は突出管部20の外周面に形成された周溝に嵌め込まれ、収容管部40との隙間を埋める。Oリング26は下流側弁部材8の弁部8aに形成された周溝8kに嵌め込まれ、下流側弁座30aとの隙間を埋める。Oリング27は上流側弁部材6の弁部6aに形成された周溝に嵌め込まれ、上流側弁座20aとの隙間を埋める。
次に、結合部材70について説明する。結合部材70は、突出管部20と収容管部40とに係合して、突出管部20に収容管部40を結合する。図4(a)に示すように、結合部材70は、円周上の一部が切り欠かれた略Cリング形状の部材で、例えばステンレス鋼など金属板からプレス加工によって形成される。結合部材70は、突出管部20の小径管部24cの外周面と収容管部40の内周面40bとの間に介在する二つの介在部72を含む。二つの介在部72は突出管部20の小径管部24cを挟むように当接し、突出管部20に係合する。突出管部20を収容した状態の収容管部40の開口44に結合部材70を挿入することによって、収容管部40は突出管部20に結合される。
次に、図5を参照して通水管部18を製造する工程の一例について説明する。まず、収容管部40の内周部に下流側弁部材8と付勢部材28と上流側弁部材6及びOリング25、26、27などの所定の部材を搭載する。次に、収容管部40に突出管部20を挿入する。この状態で開口44から小径管部24cが可視できるように収容管部40の位置を調整する。この状態で、結合部材70を開口44から挿入し、介在部72が小径管部24cを環囲する位置まで押し込む。結合部材70を押し込んだ後、必要に応じて検査などの所定の付帯作業を施してもよい。これらの工程は一例であり、必要に応じて順序を変更し、別の工程を追加し、一部の工程を省いてもよい。
実施形態の水栓100では、押棒部3は、弁体部8hから下流側に延伸する柱部9と、内周側が柱部9に固定され、それぞれ周方向に間隔を隔てて配列される複数の板状部7と、複数の板状部7の下流側に固定される円筒部5と、を含む。この構成によれば、円筒部5の当たり部5aが、継手部33の受け部33bの中心部を塞がず、水流は主に円筒部5の内側を通過し乱流の影響を受けにくくなり、振動や異音を生じにくくすることができる。
Claims (6)
- 水栓本体に連通して内部に通水路が設けられる通水管部と、
前記通水路に沿って移動する第1弁部材と、を備え、
前記第1弁部材は、弁体部と、前記弁体部から下流側に延在して、上流側に押されることで前記弁体部を上流側に押し上げる押棒部と、を含み、
前記押棒部は、
前記弁体部から下流側に延伸する柱部と、
内周側が前記柱部に固定され、それぞれ周方向に間隔を隔てて配列される複数の板状部と、
前記複数の板状部の下流側に固定される円筒部と、
を含み、
前記複数の板状部は、内周側が前記柱部に固定され、当該柱部から放射状で外向きに延在し、その数は3以上であることを特徴とする水栓。 - 前記押棒部は、前記柱部の中心軸を軸としてN回対称(N=2以上の整数)となる形状を有することを特徴とする請求項1に記載の水栓。
- 前記複数の板状部の下流側にはそれぞれ切り欠き部が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の水栓。
- 前記柱部の中心軸に垂直な平面上で当該中心軸から離れる方向を半径方向というとき、
前記切り欠き部は下流側ほど半径方向の幅が拡がる形状を有することを特徴とする請求項3に記載の水栓。 - 前記第1弁部材の上流側に設けられ、前記通水路に沿って移動する第2弁部材をさらに備え、
前記第2弁部材は下流側に向かって延伸する棒状部を含み、
前記柱部には前記棒状部の少なくとも一部を収容可能な収容孔が設けられることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の水栓。 - 前記第2弁部材と前記第1弁部材との間に設けられる付勢部材をさらに備え、
前記第2弁部材と前記第1弁部材とが相互に対向するそれぞれの面には前記付勢部材の端部を収容可能な環状溝部が設けられることを特徴とする請求項5に記載の水栓。
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