JP6678430B2 - スクリーン印刷による薄膜細線パターンの形成方法 - Google Patents

スクリーン印刷による薄膜細線パターンの形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、パターン、例えば、薄膜で細線のパターンをスクリーン印刷で形成する方法に関するものである。
スクリーン印刷は、高価な設備を必要とせず、また大型化が比較的容易であることから、広く産業界で利用されている。その用途としては、看板や工業部品等の文字印刷、プリント回路、IC回路、各種ディスプレイ装置の電子部品基板の印刷や太陽電池の電極形成等、厚膜印刷や厚膜パターンや穴埋め印刷等様々な分野に広がっている。
スクリーン印刷は、1回の印刷にて2μm程度から数十μm程度の厚膜のパターンを形成することができる印刷技術として広く使用されているが、真空蒸着法、スパッタリング法、化学蒸着法等の乾式法に比べて大型で高価な設備を必要とせず、また運転時には真空装置内の成分ガス圧の精密な制御が必要とされる等のこともないため、低コストで生産性の高い工法として、また大面積化が可能なプロセスとして薄膜形成の分野においてもその利用が期待されている。例えば、透明導電膜(ITO膜)の形成や有機薄膜を有する電子デバイス、具体的には有機エレクトロルミネッセンス素子、有機光電変換素子、有機薄膜トランジスタ、有機センサ、有機メモリなどの製造工程への適用などへの検討が行われている(特許文献1、特許文献2)。
ここで、蒸着法などの乾式法で形成される膜は1μm以下の薄膜であり、スクリーン印刷等の湿式法でこのような薄膜を形成するためには、インク中に含まれる固形分の濃度を希薄にした低粘度のインクが用いられたり(特許文献3、非特許文献1)、厚さの薄い金属プレートを用いたスクリーン印刷版が(特許文献1、特許文献3)用いられたりしている。
しかしながら、インク中に含まれる固形分の濃度を希薄にする事によって薄膜を得る方法では、溶液粘度が低いためにパターンの端部(エッジ)が滲んでしまい、微細な印刷パターンの形成が難しいため、滲みを低減する工夫などが必要となる(特許文献3)。特に、印刷される基材表面の平滑性が劣る場合、インクの滲みは一層顕著になるため、微細なパターンの形成が難しくなり、スクリーン印刷用マスクに種々の工夫が提案されている(特許文献4、特許文献5)が、いずれも特殊な素材が必要とされるなど、低コストで生産性の高いパターン形成技術とはなっていない。
また、前記のように直接薄膜のパターンを形成する方法のほか、薄膜形成前に逆パターンのレジストを形成しておき、その後に気相法にて全面に薄膜を形成し、逆パターンのレジストとともに不要部分の薄膜を除去して目的の薄膜パターンを得る、リフトオフ法も従来より検討されている(特許文献6、特許文献7)が、薄膜の形成にスクリーン印刷を適用したものはない。
特開2002−170674号公報 国際公開WO2011/155635号公報 特開2008−73911号公報 特開2009−107208号公報 特開2006−347077号公報 特開昭62−171169号公報 特開2013−257669号公報
IEEE Journal on selected topics in quantum electronics, 2001,Vol.7, No.5,P769
ここで、スクリーン印刷により所定のパターンを印刷するときには、特許文献3〜5に記載されているように印刷材料の滲みを抑制し、高精細なパターンを形成することが望まれている。本発明は、特許文献3〜5とは異なる手段によって、高精細なパターンを形成することを目的とするものである。
またリフトオフ法を用いた特許文献6や特許文献7では、所定の薄膜パターンの逆パターンである厚膜のリフトオフ層(レジスト層)の形成にスクリーン印刷を適用しているものの、薄膜はリフトオフ層を含む全面に蒸着やスパッタリング等の乾式法によって形成しており、スクリーン印刷法は用いられていない。
本発明は、スクリーン印刷のみを用いることにより、基材上に薄膜細線パターンを形成する方法を提供するものである。
すなわち第1の発明は、基材上に所定の薄膜細線パターンを形成する方法であって、第1工程から第3工程を有する。第1工程では、第1スクリーン印刷版を用いたスクリーン印刷により、薄膜細線パターンに対して逆パターンとなるレジスト層を基材上に形成する。第2工程では、第1工程での第1スクリーン印刷版の設置位置に第2スクリーン印刷版を位置決めし、基材のうち、少なくともレジスト層が形成されていない領域に対して、第2スクリーン印刷版を用いたスクリーン印刷により、薄膜細線パターンとして用いられる薄膜を形成する。第3工程では、第2工程の後に、基材上のレジスト層を除去して、レジスト層が形成されていない領域に薄膜細線パターンを残す。第2スクリーン印刷版には、レジスト層の周縁部を覆う領域にも薄膜が形成されるように、薄膜細線パターンの設計上の幅以上である幅を有するパターンが形成されている。
さらに第2の発明は、前記第1の発明において、薄膜細線パターンは、平均厚さが1μm以下の薄膜であり、かつ最小幅が100μm以下の細線パターンであることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第3の発明は、前記第1または第2の発明において、レジスト層が水溶性のレジスト層であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第4の発明は、前記第1から第3の発明において、第2スクリーン印刷版のパターンから算出され、薄膜が周縁部を覆う面積が、基材に平行なレジスト層の表面の全面積に対して、60%以下であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第5の発明は、前記第1から第4の発明において、レジスト層の平均厚さが薄膜細線パターンの平均厚さの2倍以上、20倍以下であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第6の発明は、前記第1から第5の発明において、薄膜の形成に用いられるインクの粘度が、0.01Pa・S以上、40Pa・S以下であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第7の発明は、前記第1から第6の発明において、基材の表面の算術平均粗さRaが5μm以下であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第8の発明は、前記第1から第7の発明において、第1スクリーン印刷版のうちの少なくとも逆パターンを形成する部分のスクリーンと、第2スクリーン印刷版のうちの少なくとも薄膜を形成する部分のスクリーンとは、金属または合繊の線材からなる縦糸及び横糸が互いに交差するように製織されたメッシュ織物であり、経糸及び緯糸の線径が25μm以下であり、縦糸及び横糸が延びる方向におけるメッシュ数が、それぞれ325本以上であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
さらに第9の発明は、前記第8の発明において、メッシュ織物のヤング率が、10000N/mm以上であることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法である。
本発明によれば、乾式法の様な大型で高価な設備を必要とせずに、スクリーン印刷のみにて薄膜細線パターンを形成することができるので、低コストで生産性が高く、また大面積の基材に対するパターン形成への適用が可能な方法を提供することができる。
薄膜細線パターンを形成する工程の模式図である。 所望のパターンを有するスクリーン印刷版を形成する過程を示すモデル図である。 コンビネーションスクリーン印刷版の構成の模式図である。 レジスト層形成用のスクリーン印刷版を作成するときに用いられるマスクのパターン図である。 薄膜パターン形成用のスクリーン印刷版を作成するときに用いられるマスクのパターン図である。 被覆率の算出方法を説明する図である。 実施例1bにおける薄膜細線パターンを示す図である。 比較例1bにおける細線パターンを示す図である。 比較例2における薄膜パターンを示す図である。
以下、本実施形態において、スクリーン印刷のみによって、パターン、例えば、薄膜で細線のパターン(薄膜細線パターンという)を基材上に形成する方法について詳述する。
図1は、本実施形態の薄膜細線パターンを形成する工程の模式図である。図1(a)は、所定の薄膜細線パターンに対して逆パターンとなるスクリーン印刷版を用いて、レジスト用インクを基材11上に印刷し、乾燥・固化して、所定の薄膜細線パターンに対して逆パターンのレジスト層12を形成する工程を示す図である。逆パターンとは、基材11上の領域のうち、所定の薄膜細線パターンを除く領域に形成されるパターンである。図1(b)は、所定の薄膜細線パターンに対応し、かつパターン幅が所定の薄膜細線パターンの幅(設計値)以上のパターンを形成するスクリーン印刷版を用いて、所定のスクリーンインク(以下、薄膜用インクとも呼ぶ)を基材11上に印刷し、乾燥・固化することで、レジスト層12が形成されていない領域及びレジスト層12の上面の周縁部に、所定の厚みの薄膜13のパターンを形成する工程を示す図である。薄膜用インクのスクリーン印刷では、スクリーン印刷版に形成されたパターンの幅を、薄膜細線パターンの幅(設計値)以上としているため、薄膜用インクで形成される薄膜13は、レジスト層12が形成されていない領域だけでなく、レジスト層12の上面の周縁部にも形成されることがある。その後、洗浄工程において、レジスト層12を除去することにより、所定の薄膜細線パターン14を形成したものを、図1(c)に示す。レジスト層12を除去した後に残された薄膜13のパターンが薄膜細線パターン14となる。
前記のように、本実施形態は、主要工程として2回のスクリーン印刷工程と1回の洗浄工程を行い、主要工程(スクリーン印刷工程及び洗浄工程)の後にそれぞれ乾燥を行うという極めて簡略な工程にて、薄膜細線パターン14を作成可能とした従来にない画期的な技術である。その特徴としては、薄膜細線パターン印刷用のスクリーン印刷版において、パターン幅を所定の薄膜細線パターン14の幅(設計値)以上のパターンを形成してスクリーン印刷を行うという点にある。
逆パターンであるところのレジスト層12の全面(上面の全体)に所定膜厚のパターンを形成した場合、洗浄工程でのレジスト層12の除去に長時間を要したり、除去が困難となりレジスト層12が残ったり、またレジスト層12を完全に除去するために特殊な洗浄、例えばジェット洗浄、超音波洗浄、ブラッシング洗浄などを行うことが必要となったりするため、洗浄に時間がかかったり、レジスト層12を除去した後に形成されるパターンが剥離するなどの難点がある。このため、レジスト層12の全面に膜が形成されないように設計されたスクリーン印刷版を用いることが望ましい。一方、レジスト層12の全面に膜が形成される場合であっても、厚みを薄くした薄膜13を形成することにより、上述した難点が発生しにくい。そこで、レジスト層12の全面を薄膜13で覆うように設計されたスクリーン印刷版を用いることもできる。
本実施形態では、レジスト層12及び薄膜13を形成するときのそれぞれにおいて、スクリーン印刷版を用いているため、これらのスクリーン印刷版を所定位置を基準に配置することにより、レジスト層12が形成された基材11に対して薄膜13を形成するときの位置合わせが容易となり、レジスト層12が形成されていない領域に薄膜13を形成しやすくなる。また、薄膜細線パターン印刷用のスクリーン印刷版のパターン幅を所定の薄膜細線パターン14の幅(設計値)以上とする事で、レジスト層12の全面を覆わずに薄膜13を形成することができる。
一方、上述した薄膜細線パターン印刷用のスクリーン印刷版では、レジスト層12の全面を覆うことがないように薄膜用インクを印刷しているため、薄膜用インクがレジスト層12の全面に広がり、レジスト層12の全面を覆ってしまっても、レジスト層12の全面に形成された薄膜13の厚みを薄くすることができる。すなわち、薄膜13を形成するときには、所定の厚みを有する薄膜13が形成されるように薄膜用インクの量が調整されるため、薄膜用インクがレジスト層12の全面に広がっても、レジスト層12の上面では、薄膜13の厚みを薄くすることができる。なお、レジスト層12が形成されていない領域では、レジスト層12によって薄膜用インクの広がりが防止されるため、所定の厚みを有する薄膜13を形成することができる。
上述したように、薄膜13がレジスト層12の全面を覆わないようにしたり、薄膜13がレジスト層12の全面を覆っても、レジスト層12の全面を覆う薄膜13の厚みを薄くしたりすることにより、レジスト層12の除去が容易となる。このように本実施形態は、スクリーン印刷という簡易な工程のみにて薄膜細線パターン14を形成することが出来るので、乾式法の様な大型で高価な設備を必要とすることなく低コストで生産性が高く、また大面積の基材11に対する薄膜細線パターン14の形成への適用が可能な方法であるといえる。
レジスト層12を形成するためのレジスト用インクとしては、基材11上に所定の薄膜細線パターン(以後、薄膜パターンとも称する)14の逆パターンを形成することができ、かつ適切な溶媒で洗浄することによりレジスト層12を基材11から除去できれば、その構成成分やその成分割合はどのようなものでもよい。ここで洗浄溶媒としては、水、アルカリや酸の水溶液、各種有機溶剤、又はこれらを組み合わせる等にて、洗浄によりレジスト層12を除去することが出来ればよく、レジスト層12の材料を考慮して、具体的な洗浄溶剤を決めることでよい。
特に、レジスト層12として水溶性のものを用いれば、洗浄溶剤は水のみでよかったり、水を主成分とした洗浄溶剤を用いることが出来るので、洗浄工程での取り扱い性、安全性、廃液処理の煩雑さやコストなどの点で好まく、特に水のみで洗浄できれば一層好適である。
水溶性のレジスト層12の構成成分としては、例えば天然高分子、半合成高分子、合成高分子などの水溶性高分子を用いればよい。天然高分子としては、コーンスターチなどの澱粉、マンナン、ペクチンなどの糖類、寒天、アルギン酸などの海草類、各種のガム類などの植物粘物質、デキストラン、ブルランなどの微生物粘物質、にかわ、ゼラチンなどのたんぱく質などを用いることができる。また、半合成高分子としては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等ヒドロキシアルキルセルロースなどのセルロース系や澱粉リン酸エステルナトリウムなどの変性澱粉や酸化澱粉といった澱粉系などを用いることができる。さらに、合成高分子としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸の共重合体やイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体などを用いることができる。
水溶性高分子の中でもポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロースやポリビニルピロリドンは様々な重合度の製品が市販されており、いずれも親水性が強く、その水溶性、造膜性、接着性、乳化性、化学的安定性等のそれぞれ固有の特徴を利用して各種工業原料や加工剤として広く利用されており、本実施形態におけるレジスト層形成用の構成成分としては特に好適である。
また、ポリビニルアルコールはスクリーン印刷用の乳剤の構成成分として必須のものであることから、本実施形態におけるレジスト用インクとして、スクリーン印刷用の乳剤そのものを用いることもできる。スクリーン印刷用の乳剤の代表的な組成は、30〜70質量%の水と、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル系のエマルジョンや光重合性の樹脂、感光剤や界面活性剤などの各種添加剤がその乳剤の特性に応じて適宜調合されている。そこで、レジスト用インクとしては、水または適切な溶媒でレジスト層12を除去できるものであればよく、スクリーン印刷用の乳剤をそのまま用いたり、これを希釈したり光重合性の樹脂などの成分を除いたり、その量の調整を行うなど構成成分を変更したり新たな成分を追加するなどして用いる事でもよい。
すなわち、本実施形態のレジスト用インクに含まれる溶媒は、レジスト用インクの組成やその使用方法に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。溶媒としては、例えば水のみが最も望ましいが、その他、メタノールやエタノールや1−プロパノールや2−プロパノールやt−ブチルアルコールやアリルアルコールなどのアルコール類、エチレングリコールや1,2プロパンジオールなどの多価アルコール類、エチルエーテルやプロピレンオキシドや1,4ジオキサンなどのエーテル類、アセトアルデヒドやプロピオンアルデヒドやアクロレインなどのアルデヒド類、アセトンやメチルエチルケトンやアセチルアセトンなどのケトン類、ベンゼンやトルエンなどの芳香族炭化水素類、フェノール類、ハロゲン化炭化水素類などを単独で、又は2種類以上添加したり混合して用いてもよい。要は、水溶性のレジスト層12としては水のみで洗浄除去できるレジスト層12であればよく、レジスト用インクの組成中に水以外の溶媒が含まれていても構わない。
ここで、レジスト用インクの安定性を高めるために分散剤を用いてもよく、分散剤としては、例えば界面活性剤や高分子系分散剤を用いることができる。
界面活性剤としては、具体的には、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤や両性界面活性剤を使用できる。アニオン系界面活性剤としては、親水基としてカルボン酸、スルホン酸、あるいはリン酸を持つものとすることができる。また、カルボン酸系としては、例えば石鹸の主成分である脂肪酸塩やコール酸塩とすることができる。また、スルホン酸系としては、合成洗剤に多く使われる直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムやラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。より具体的には、脂肪酸ソーダ石鹸、オレイン酸カリウム石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩などのカルボン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、高級アルコール硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムなどの硫酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩などのスルホン酸塩、アルキルリン酸カリウム塩、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸などが挙げられる。これらは単独または複数を組み合わせて用いてもよい。
カチオン系界面活性剤としては、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウムなどの第4級アンモニウム塩型、また、モノメチルアミン塩酸塩、ジメチルアミン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩などのアルキルアミン塩型や塩化ブチルピリジニウムや塩化ドデシルピリジニウムなどのピリジン環を有する型などを単独または複数で組み合わせて用いてもよい。
また、ノニオン系界面活性剤としては、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物及び高級アルコールエチレンオキシド付加物、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸エチレンオキシド付加物及びポリエチレングリコール脂肪酸エステル、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物及び脂肪酸アミドエチレンオキシド付加物、ポリオキシエチレンアルキルアミン及びポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物、非イオン界面活性剤グリセリン及びペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド脂肪酸、アルカノールアミドなどがあげられる。これらは単独または複数を組み合わせて用いてもよい。
また、両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインやドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタインなどのアルキルベタイン型や、コカミドプロピルベタインなどの脂肪酸アミドプロピルベタイン型や、ラウロイルグルタミン酸ナトリウムなどのアミノ酸型やラウリルジメチルアミンN-オキシドなどのアミンオキシド型などを用いてもよい。
さらに、高分子系分散剤としては、ポリウレタンプレポリマー、スチレン・ポリカルボン酸共重合体、リグニンスルホン酸塩、カルボキシメチルセルロース、アクリル酸塩、ポリスチレンスルホン酸塩、アクリルアミド、ポリビニルピロリドン、カゼイン、ゼラチン、さらに、オリゴマー及びプレポリマーとしては、不飽和ポリエステル、不飽和アクリル、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレート、マレイミド、ポリエン/ポリチオールや、アルコキシオリゴマーなどを用いてもよい。
本実施形態のレジスト用インクには、以上説明した構成の他に、必要に応じて更に添加剤、機能剤等を含んでもよい。添加剤又は機能剤としては、増粘剤、粘性調整剤、安定剤、乾燥調整剤、可塑剤、乾燥剤、硬化剤、皮張り防止剤、平坦化剤、たれ防止剤、防カビ剤、抗菌剤、熱線吸収剤、潤滑剤、触媒、反射防止材料などがあり、さらにこれらを適宜混合して使用してもよい。
レジスト層12を形成するためのスクリーン印刷版で用いるスクリーンは、薄膜細線パターン14の逆パターンを有することから、薄膜13の形成に用いられるスクリーン印刷版のスクリーンと同等レベルのスクリーンであることが望ましい。スクリーンとしては、金属または合繊の線材からなる縦糸及び横糸が互いに交差するように製織された構造のメッシュ織物や、金属製の平板にエッチングにより、レジスト用インクが通過する多数の穴を設けたメタルマスク、エレクトロフォーミングにより製作される金属製の平板状多孔体があり、いずれを用いることも出来るが、製造コストや取り扱い性、耐久性の観点からはメッシュ織物が望ましい。
本発明における薄膜細線パターン14は、平均厚さが2μm以下の薄膜13であり、かつ最小幅が100μm以下の細線パターンである。ここで、薄膜13の平均厚さが1μm以下である薄膜細線パターン14を形成する上で、本発明を好適に使用することができる。スクリーン印刷による1μm以下の薄膜13のパターン印刷はほとんど行われておらず、また一般的に印刷膜厚が薄いほど、用いる薄膜用インクの粘度は低く、薄膜用インクが滲み易くなるため、パターンの形成は難しくなる。なお、薄膜細線パターン14を形成する以上、薄膜13の最小厚さは0μmよりも大きくなるとともに、細線パターンの最小幅は0μmよりも大きくなる。
電極印刷や本実施形態でのレジスト層印刷のような、比較的高粘度のインクを用いてスクリーン印刷でパターンを形成する場合であって、最小の線幅またはドットの径が100μm以下の細線パターンを対象とする場合、使用するメッシュ織物の線径は、パターン幅以下、好ましくはパターン幅の2/3倍以下、より好ましくは1/2倍以下である。しかしながら、メッシュ織物の線径が小さくなるほど、線材の強度は低下することから、スクリーン印刷を可能とする強度をメッシュ織物に持たせるためには、メッシュ数を多くすることが好ましい。25μm以下の線径を有する縦糸及び横糸によってメッシュ織物を製織した場合、縦糸及び横糸が延びる方向のメッシュ数がそれぞれ325以上であることが望ましい。ここで、メッシュ数とは、メッシュ織物の縦糸又は横糸に平行な25.4mm(1インチ)長さ当たりの横糸又は縦糸の本数を意味する。
薄膜細線パターン14の形成に使用されるメッシュ織物は、その線材の強度が高いことが必要であり、線材としては、液晶ポリマーや金属が用いられる。金属の線材としては、軟質のステンレスが広く使用されているが、さらにヤング率の高い高強度ステンレスやタングステンを線材として製織したメッシュ織物を用いれば、線径を小さくしてもメッシュ数の増加割合は低く抑えることが可能となるため、薄膜細線パターン14の形成には一層好適である。最小の線幅またはドットの径が50μm以下の薄膜細線パターン14を形成するために用いるスクリーンとしては、線径が20μm以下の細い線材で形成され、縦糸及び横糸のメッシュ数が380以上の高いメッシュ織物を用いるのが好ましい。
さらに、高強度のステンレスやタングステンなどのヤング率が高い線材を用い、縦糸及び横糸の線径が25μm以下で、縦糸及び横糸のメッシュ数がそれぞれ325以上で製織したメッシュ織物で、そのメッシュ織物のヤング率が10000N/mm以上であれば、使用時の耐久性が著しく向上するため、継続使用しても印刷時の位置ずれが極めて小さく抑えられる。ここで、メッシュ織物のヤング率とは、JIS L 1096の引張強さ及び伸び率測定に関するストリップ法に従って算出されたヤング率である。具体的には、メッシュ織物の縦糸または横糸に平行に幅50mm、つかみ間隔200mmとなるように切り出した短冊サンプルに、100mm/分の速度で引張り荷重をかけてゆくときの伸びと引張り荷重の曲線であるS−Sカーブから、引張り荷重100N/5cmと200N/5cmの2点での伸び率及び引張り方向の糸数及び糸径を用いて、前記2点間の平均として算出したヤング率が、メッシュ織物のヤング率となる。
本実施形態では、基材11上に印刷されたレジスト用インクが、加熱や紫外線照射、電子線照射など、レジスト用インクの構成に適応した方法で乾燥・固化されることにより、レジスト層12のパターン(薄膜細線パターン14の逆パターン)が形成される。ここで、レジスト層12の平均厚さとしては、所定の薄膜細線パターン14の平均厚さの2倍以上、20倍以下が好ましい。平均厚さとは、基材11の表面を基準とした、レジスト層12又は薄膜細線パターン14の厚さの平均値を意味し、例えば表面粗さを測定する手段である接触式(触針式)や非接触式(光学式など)の測定器を用いてランダムに選択した複数点の算術平均値や測定パターンの積分平均値で定義されるものである。レジスト層12の平均厚さが薄膜細線パターン14の平均厚さの2倍未満であると、レジスト層12が形成されていない領域に薄膜用インクを印刷した時に、レジスト層12が形成されていない領域に薄膜用インクが留まらず、レジスト層周縁部を超えてレジスト層12の上面で拡散しやすくなってしまう。ここで、レジスト層周縁部とは、レジスト層12の上面のうち、レジスト層12のエッジに隣接した領域である。この場合には、洗浄時にレジスト層12の厚み方向からの洗浄液の浸透が抑制されレジスト層12を除去することが難しくなったり、レジスト層12を除去する時間がかかりすぎたりすることとなる。また、レジスト層12の平均厚さが薄膜細線パターン14の平均厚さの20倍より大きくなると、レジスト層12が形成された領域と、レジスト層12が形成されていない領域との間で凹凸が著しくなるため、薄膜用インク印刷時のスクリーン印刷版のスクリーン紗がスキージの動きに追随して行けず安定した印刷が困難となったり、2つのレジスト層12の間に形成された溝(すなわち、薄膜細線パターン14を形成しようとする領域)の全体に薄膜用インクが行き渡らずに空気が残存してしまうことにより、印刷後の薄膜細線パターン14に断線が生ずるなどの難点がある。
次いで、逆パターンのレジスト層12が形成された基材11には、所定の薄膜細線パターン14の幅(設計値)以上のパターンを有する薄膜細線パターン形成用のスクリーン印刷版を用いて、スクリーン印刷にて薄膜用インクの印刷を行う。ここで、薄膜細線パターン形成用のスクリーン印刷版は、レジスト層形成用のスクリーン印刷版が配置される位置に対して位置決めされる。これらのスクリーン印刷版を位置決めする手段は、適宜選択することができる。例えば、スクリーン印刷版の4隅に位置決め用のマーカー(所謂「トンボ」マーク)を形成しておき、このマーカーを基準として、印刷機に付帯したCCDカメラによりミクロン単位でのスクリーン印刷版の位置決めを行うことが広く行われている。
薄膜細線パターン14を形成しようとする領域(すなわち、2つのレジスト層12の間に形成された溝)の全体に薄膜用インクを行き渡らせるために、薄膜用インクでは、乾燥・固化後の固形分となる成分を少なくする必要がある。そのため、薄膜用インクの粘度としては、0.01Pa・S以上、40Ps・S以下であることが好ましい。薄膜用インクの粘度が0.01Pa・S未満であると、スクリーン印刷版の上部で薄膜用インクを十分に保持することができず、スキージ作動のわずかな振動でも、スクリーン紗の開口部から容易に薄膜用インクが吐出されてしまうため、吐出量の制御が難しかったり、吐出された薄膜用インクがレジスト層12の上面に広く拡がり、洗浄時のレジスト層12の除去が困難になる等の難点がある。また、薄膜用インクの粘度が40Pa・Sより大きいと、薄膜細線パターン14を形成しようとする領域(すなわち、2つのレジスト層12の間に形成された溝)に薄膜インクが充分に充填されず、印刷後の薄膜細線パターン14に欠けが生じる等の不都合がある。すなわち、薄膜用インクの印刷時において、2つのレジスト層12の間の溝に存在していた空気を、薄膜用インクで充分に置換するためには、40Pa・S以下の粘度であることが必要である。
ここで、本実施形態における薄膜用インクの粘度とは、広く利用されているブルックフィールド型粘度計であるRSTレオメーター(英弘精機(株)、型式RST-CPS)にて測定した値であり、粘度測定におけるせん断速度は10[1/sec]及び100[1/sec]の2点で測定した場合の相乗平均値とした。ただし、薄膜用インクでは、せん断速度への粘度依存性は極めて低く、2点の測定値はほぼ一致することから、薄膜用インクはニュートン流体として扱うこともできる。
このような低粘度の薄膜用インクを基材11に直接印刷しようとすると、印刷時に転写した薄膜用インクが容易に基材11の上面を広がるため、印刷パターンの境界面での滲みが生じやすい。スクリーン印刷で使用されるスクリーン印刷版は、開口部とメッシュ織物である非開口部とから構成されており、スクリーン印刷版の開口部を薄膜用インクが通過することで、基材11の表面に薄膜用インクが転写される。基材11に転写された薄膜用インクは、非開口部であるメッシュ織物に対応する薄膜用インクの非転写部に拡がることで所定のパターンを形成するが、この薄膜用インクの拡がりによって、印刷パターンの境界面での滲みが生じやすい。また、基材11の表面平滑性が劣る場合、スクリーン印刷版のスクリーンと基材11との密着性が悪くなり、基材11の所望の位置に薄膜用インクを転写しにくくなるため、印刷パターンの境界面での滲みが一層顕著となり、細線でのパターン形成は困難となる。
本実施形態では、あらかじめレジスト用インクにて逆パターンとなるレジスト層12を基材11に設けてあるので、基材11の表面平滑性が劣る場合であっても、薄膜用インクは、レジスト層12で囲まれた所定のパターンを形成する溝に収まる。また、所定のパターンを形成する溝に収まらない薄膜用インクがあっても、この薄膜用インクはレジスト層周縁部に留めることができる。その後、レジスト層周縁部に留まった薄膜13は、逆パターンであるレジスト層12とともに除去されるので、基材11の表面平滑性が劣る場合でも薄膜細線パターン14の境界部での滲みが生じることは無く、正確に細線のパターン形成が可能となる。
ここで、基材11の表面平滑性として、基材11の表面における算術平均粗さRaが5μm以下であることが好ましい。特に、厚みが1μm以下の薄膜細線パターン14を形成する場合であれば、算術平均粗さRaが5μm以下であることが好ましい。算術平均粗さRaが5μmより大きくなると、基材11に対するスクリーン印刷版の密着性が悪化して、レジスト用インクが本来の印刷領域から外れた領域に流れ出やすくなるため、逆パターンのレジスト層12を用いた薄膜細線パターン14の形成が困難となったり、薄膜細線パターン14の一様性・連続性が劣ることとなり、生成された薄膜細線パターン14が本来の機能を十分に発揮できなかったり、基材11に対する薄膜細線パターン14の密着性が弱くなり耐久性が劣る等の不都合が生ずるためである。
本実施形態では、薄膜細線パターン印刷用のスクリーン印刷版のパターンを、所定の薄膜細線パターン14の幅(設計値)以上のパターンとし、薄膜細線パターン印刷時の位置あわせを行うことにより、レジスト層12が形成されていない領域に薄膜13のパターンを形成することができる。また、薄膜用インクが、レジスト層12が形成されていない領域だけでなく、レジスト層12の上面(一部又は全部)を覆っても、洗浄時において、レジスト層12の上面に形成された不要な薄膜13とともに、レジスト層12を容易に除去することができる。
ここで、薄膜13で覆われるレジスト層12の表面積が、レジスト層12の上面の全表面積に対して60%以下となるように設計されたパターンを有するスクリーン印刷版により、薄膜13のパターンが印刷されることが好ましい。また、薄膜13で覆われるレジスト層12の表面積が、レジスト層12の上面の全表面積に対して40%以下となるように設計されたパターンを有するスクリーン印刷版により、薄膜13のパターンが印刷されることがより好ましい。ここで、レジスト層12の上面とは、基材11の表面と平行なレジスト層12の外面である。レジスト層12の上面の全表面積に対して計算上60%より広い領域を薄膜13が覆うことが無いように、パターン幅を設計した薄膜細線パターン印刷用のスクリーン印刷版を用いればよい。レジスト層12の上面のうち、計算上60%よりも広い領域を薄膜13で覆ってしまうスクリーン印刷版を用いた場合、洗浄にてレジスト層12を基材11から除去するときに、レジスト層12の上面に形成された薄膜13が、標準的な洗浄法ではレジスト層12の除去を阻害して基材11上にレジスト層12が残ったり、強化したジェット洗浄やブラッシング洗浄が必要とされたり、洗浄・除去に長時間を要したりする。
本実施形態では、レジスト層形成用のスクリーン印刷版として、所定の薄膜細線パターン14の逆パターンであるレジスト層12を基材11に印刷するスクリーン印刷版を用い、薄膜細線パターン14を形成するためのスクリーン印刷版として、そのパターン幅が所定の薄膜細線パターンの幅(設計値)以上であるスクリーン印刷版を用いたことに特徴がある。いずれのスクリーン印刷版においても、前述したレジスト層形成用スクリーン印刷版で必要とされる条件、すなわち、線径が細く、メッシュ数が高く、高強度であるという条件は同様である。また、薄膜細線パターン形成用及びレジスト層形成用それぞれのスクリーン印刷版の作成方法に違いは無く、以下にメッシュ織物を用いた本実施形態のスクリーン印刷版に対して所望のパターンを形成する処理について説明する。なお、上述したように、レジスト層12の全面を薄膜13で覆うこともでき、この場合には、スクリーン印刷版に所望のパターンを形成する必要は無い。
図2は、本実施形態の所望のパターンが形成されたスクリーン印刷版を形成する過程を示すモデル図である。図2(a)は、スクリーン印刷版を構成するメッシュ織物21の断面であって、メッシュのパターン形成部分に感光性樹脂膜22を形成し、その表面に所望のパターンのポジ型のマスク(画像フィルムやガラスマスク)23を重ねて紫外線UVを照射し、マスク23で覆われていない感光性樹脂膜22を露光させて硬化させている概略を示している。図2(b)は、図2(a)の露光処理後に、硬化していない所望パターンの感光性樹脂膜22を洗浄等で除去(現像)することにより、所定パターンの硬化した感光性樹脂膜31が形成されたメッシュ織物21の断面図である。
スクリーン印刷用のスクリーン印刷版は、一定の張力を付与されたメッシュ織物21のパターン形成部分に感光性乳剤の塗布・乾燥を繰り返して所定厚みの感光性樹脂膜22を形成する直接法が広く用いられている。また、感光性樹脂膜22からなるフィルムをメッシュ織物21に転写する直間法も、その簡便性や特徴を生かして使用されている。何れの方法でも、所定厚さの感光性樹脂膜22を形成した後、その表面に所望パターンのポジ型のマスク23を重ねて、感光性樹脂膜22の露出部分に紫外線UVを照射することで、感光性樹脂膜22の露出部分を硬化させた後、未硬化の樹脂膜部分を洗浄除去して所望のパターンを形成することができる。
この図2(a)に示す状態では、感光性樹脂膜22を硬化させる部分については、マスク23の開口部22を通過する紫外線UVが感光性樹脂膜22の内部まで透過し、感光性樹脂膜22が硬化する。一方、感光性樹脂膜22を除去する部分(図2(b)において樹脂膜22が除去されて形成される開口部32に相当する部分)については、マスク23によって紫外線UVが遮蔽され、感光性樹脂22は硬化しないままとなる。
スクリーン印刷に用いられるスクリーン印刷版としては、いわゆる全面張りスクリーン印刷版や、いわゆるコンビネーションスクリーン印刷版とが使用されている。全面張りスクリーン印刷版では、合成繊維のメッシュや金属繊維のメッシュが張力を掛けた状態で樹脂製や金属製の枠に接着固定されており、枠内部のスクリーンとなる部分が単一の素材からなる。コンビネーションスクリーン印刷版では、枠に接着され、スクリーンの周辺部を構成する合成繊維等のメッシュと、スクリーンの中央部に形成され、実際にパターン形成に用いられるパターン形成部となる金属等のメッシュとで構成される。コンビネーションスクリーン印刷版において、合成繊維等のメッシュで構成されたスクリーンは、一般に、支持体用スクリーンと呼ばれる。代表的なコンビネーションスクリーン印刷版100の概略図を図3に示す。
図3に示すコンビネーションスクリーン印刷版100は、枠101と、パターン形成用スクリーン102と、支持体用スクリーン103と、を備える。枠101は、スクリーン102,103を保持する保持枠である。パターン形成用スクリーン102は、コンビネーションスクリーン印刷版100において、実際にパターンを形成するスクリーンであり、パターン形成用スクリーン102としては、例えば、金属製のメッシュ織物を用いることができる。支持体用スクリーン103は、枠101に固定されているとともに、パターン形成用スクリーン102を支持する。支持体用スクリーン103は、パターン形成用スクリーン102の周囲に配置されたスクリーンであり、上述のように合成繊維等の材料で形成されるスクリーンである。
全面張りスクリーン印刷版のスクリーンとしては、金属繊維メッシュを用いることができる。ただし、金属繊維として広く利用されている軟質ステンレスは、スクリーン印刷の回数の増加に伴い、スクリーンの伸び縮みの繰り返しにより、金属の弾性限界すなわち降伏点を越えることがある。このため、金属繊維メッシュを全面張りスクリーン印刷版のスクリーンとして使用した場合には、特に印刷精度の経時的低下が著しくなる傾向があり、耐久性に課題が残る場合がある。
また、高精細な印刷、すなわち細い又は微細なパターンを形成するスクリーン印刷では、合成繊維では製造が難しい20μm以下の細い線材を、高密度で織ることのできる金属繊維メッシュが適している。しかし、金属繊維メッシュは製造コストが高く、全面張りスクリーン印刷版としての使用はコスト的にも不利となるため、パターン形成に用いられる部分にのみ、金属繊維メッシュを用いたコンビネーションスクリーン印刷版が使用されることが多い。本実施形態においては、直張りスクリーン印刷版を用いることもできるが、薄膜細線パターン14を形成する上では、レジスト層印刷用及び薄膜細線パターン印刷用のいずれにおいてもコンビネーションスクリーン印刷版100を用いることが好適である。
パターン形成用スクリーン102として、軟質のステンレスメッシュ織物を用い、支持体用スクリーン103として、合成繊維のメッシュ織物を用いたコンビネーションスクリーン印刷版100が広く用いられているが、印刷位置の精度や印刷回数の増加に対する耐久性を高めるためには、パターン形成用スクリーン102及び支持体用スクリーン103として、より高強度のメッシュ織物を用いるのが好ましい。
高強度のメッシュ織物としては、硬質の高強度ステンレスメッシュ織物やタングステンメッシュ織物などがある。これらの高強度メッシュ織物では、その応力・歪曲線がほぼ全領域において直線的な関係を示すため、印刷精度の経時的変化が極めて少なく、印刷パターンの再現性の良い印刷が可能である。また、高強度ステンレスやタングステンは、引張り強度が通常の軟質ステンレスに比べて高いため、耐久性にも優れ、再現性が良く、繰り返して印刷が可能となる。さらに、降伏点が破断強度の近傍にあるとの力学的特徴から、パターン形成用スクリーン102の局部的な変形が抑制され、パターン形成用スクリーン102において、実際にパターンを形成できる領域を広く取ることが出来、スクリーン印刷版としての利用率が高められる。
パターン形成用スクリーン102として、高強度のステンレスやタングステンのメッシュ織物を用いる場合、支持体用スクリーン103としては、従来のポリエステルやナイロンのメッシュ織物を用いることも出来る。ただし、支持体用スクリーン103としては、高弾性率・高強度の合成繊維のメッシュ織物を用いたほうが、より高精細・高位置精度の印刷が可能となるため好適である。
高弾性率・高強度の合成繊維としては、例えば、アラミド、ポリアリレート、超高分子量ポリエチレン、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール(PBT)、ポリパラフェニレンベンゾビスイミダゾール(PBI)、炭素繊維、その他液晶ポリマーや、上記材質を主成分とした2種以上の素材、例えば芯鞘型複合繊維などがある。芯鞘型複合繊維では、芯部及び鞘部の材質として、互いに異なる上記材質をそれぞれ用いることができる。
本実施形態では、基材11に逆パターンのレジスト層12を形成した後、薄膜細線パターン形成用のスクリーン印刷版を用いたスクリーン印刷にて、薄膜13のパターンを印刷する。薄膜13のパターンを印刷するときには、基材11の表面のうち、レジスト層12が形成されていない領域に薄膜用インクをズレなく転写することが必要であり、薄膜細線パターン14の幅が小さくなるほど、薄膜13のパターンを印刷する時の位置精度の影響が大きくなる。このため、コンビネーションスクリーン印刷版100を用いるときには、パターン形成用スクリーン102及び支持体用スクリーン103として、前述のような高強度のメッシュ織物を用いることが一層好適である。
また、薄膜細線パターン形成用のスクリーン印刷版は、レジスト層12が形成された基材11上に薄膜13のパターンを印刷するために用いられることから、スクリーン印刷版(特に、スクリーン)の厚さを薄くして、転写する薄膜用インクの量を抑制することが望ましい。スクリーンの厚さを薄くすれば、スクリーンに保持される薄膜用インクの量を抑制でき、結果として、基材11に転写される薄膜用インクの量を抑制できる。特に、スクリーン印刷版のスクリーンとして、加圧加工により平滑化した、所謂カレンダー加工によるメッシュ織物を用いることで、スクリーン印刷版の厚さを薄くでき、薄膜13のパターンを印刷するには好適である。
基材11上でレジスト層12が形成されていない領域(レジスト層12の上面を含むことがある)に転写された薄膜用インクは、加熱や紫外線照射、電子線照射など、薄膜用インクの構成に適応した方法で乾燥・固化されることにより、薄膜13が形成される。その後、レジスト層12を洗浄除去することにより、基材11上に所定の薄膜細線パターン14を形成することができる。ここで、乾燥・固化した薄膜13がレジスト層周縁部を覆っていても、レジスト層周縁部を覆う不要な薄膜13は、レジスト層12を洗浄除去することで同時に除去することができ、基材11上に所定の薄膜細線パターン14を形成することができる。また、レジスト層12の全面が薄膜13で覆われていても、上述したように、レジスト層12の全面を覆う薄膜13の厚みを薄くできるため、レジスト層12を除去しやすくなり、基材11上に所定の薄膜細線パターン14を形成することができる。
ここで、レジスト層12の洗浄除去には、レジスト層12の構成成分に応じた洗浄溶剤を用いればよく、洗浄溶剤は、特に限定されるものではない。レジスト層12として水溶性のものを用いれば、洗浄溶剤は水のみでよく、洗浄工程での取り扱い性、安全性、廃液処理の煩雑さやコストなどの点で好ましく好適である。また、薄膜細線パターン14の剥離や断線などの悪影響を生じさせなければ、洗浄溶剤を加温したり、超音波洗浄機を用いたり、ジェット洗浄やブラッシング洗浄などを適宜組み合わせたりして、レジスト層12の除去を短時間で行ったり、レジスト層12の残留を無くすなどの処理を行ってもよい。
本実施形態によれば、所定の薄膜細線パターン14に対して逆パターンとなるレジスト層12をあらかじめ基材11上にスクリーン印刷により設け、ついでレジスト層12が形成されていない領域(レジスト層12の上面を含むことがある)にスクリーン印刷により薄膜13のパターンを形成した後、レジスト層12を除去することにより所定の薄膜細線パターン14を形成することができる。このようにスクリーン印刷のみにて、所定の薄膜細線パターン14を形成することができるため、乾式法のように大型で高価な設備を必要としないため、低コストで生産性が高く、乾式法では限界がある大面積の基材11に対するパターン印刷への適用が可能である。
次に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
以下のようにして、レジスト層形成用及び薄膜パターン形成用のスクリーン版として、パターン形成用スクリーン102と支持体用スクリーン103とからなる、コンビネーションスクリーン印刷版100を作製した。ここで、レジスト層形成用のコンビネーションスクリーン印刷版(以後、レジスト層用版と称する)と、薄膜パターン形成用のコンビネーションスクリーン版(以後、薄膜パターン用版と称する)とは、パターン作成の基となるマスク23のパターンが異なるのみであり、スクリーン版の作成方法としては同一である。
まず、パターン形成用スクリーン102のメッシュ(パターン形成用メッシュという)として、線径19μmの一般的な軟質のステンレス線を用いて400メッシュに織り込まれたスクリーンメッシュ(株式会社NBCメタルメッシュ製、M10−400−019)を、縦糸方向に対して23°の角度を持って240mm×240mmの正方形に切り出したものを用意した。支持体用スクリーン103のメッシュ(支持体用メッシュという)として、ポリエステル製の繊維径55μmの糸を225メッシュに織り込んだメッシュ(株式会社NBCメッシュテック製、EX-225HD)を、その一辺を縦糸方向に対して平行として500mm×500mmの正方形に切り出したものを用意した。そして、パターン形成用メッシュ及び支持体用メッシュの辺を平行として、これらのメッシュの中心部が一致するように、2つのメッシュを重ねた。次に、パターン形成用メッシュの周縁部を、接着部分の幅を各10mmとして、接着剤にて支持体用メッシュに接着した。その後、接着部分の内側でパターン形成用メッシュと重なる支持体用メッシュの一部を切り離して、パターン形成用スクリーン102と支持体用スクリーン103とが一体となったコンビネーションスクリーンを得た。
コンビネーションスクリーン印刷版100の枠体101として、アルミ製の枠体(外形寸法:320mm×320mm、内形寸法:290mm×290mm、厚さ20mm、肉厚1.5mmの中空構造)101を用いた。枠体101の1辺と支持体用スクリーン103の縦糸方向とが平行となるように、枠体101及びパターン形成用スクリーン102と支持体用スクリーン103とが一体となったコンビネーションスクリーンを配置し、定法により紗張りした。ここで、パターン形成用スクリーン102の中央部での張力は、テンションゲージSTG−75B(サン技研社製)を用いた測定で1.0mmであった。
コンビネーションスクリーンを紗張りした紗張り版をバケットタイプのコーティングマシンに垂直に取り付けた。そして、この紗張り版のパターン形成用スクリーン102にジアゾ系の感光性乳剤(株式会社NBCメッシュテック製、商品名V1乳剤)をバケット法による塗布・乾燥を5回繰り返すことにより、10μm厚さの感光性樹脂膜22を形成した(以後、コーティング版と呼ぶ)。
レジスト層用版では、感光性樹脂膜22を形成したコーティング版及び図4に示す所定の薄膜細線パターン(以後、ポジパターンとも呼ぶ)を有するマスク23を露光機(株式会社プロテック製、型式SP−1000FL)にセットし、圧着法によりコーティング版の感光性樹脂膜22にマスク23を密着させた。パターン形成用スクリーン102でのポジパターンを形成する領域を150mm×150mmとし、この領域内に、互いに直交するX方向及びY方向のそれぞれにおいて、4つのポジパターンを等間隔に配置した。X方向では、Y方向に延びるパターン線の幅(X方向の寸法)が30μm、50μm、75μm、100μmであり、X方向で隣り合う2つのパターン線の間隔が30μm、50μm、75μm、100μmである4つのストライプ状のポジパターンが配置されている。Y方向では、パターン線の幅及び間隔が同一である4つのストライプ状のポジパターンが配置されている。マスク23が密着したコーティング版に対して、メタルハライドランプを光源として7.2mW/cmのパワーにて適正露光量となる100秒の露光を行った。その後、40℃の温水中にて洗浄することで、未硬化の感光性樹脂膜22を溶解除去し、パターンが形成されたレジスト層形成用のコンビネーション版(以後、レジスト層用版とも呼ぶ)を得た。
薄膜パターン用版については、レジスト層用版の製造で用いたポジパターンの逆パターン(以後、ネガパターンとも呼ぶ)を有するマスク23を用いた以外は、レジスト層用版を作成するのと同様の方法により作成した。ここで、ネガパターンを形成する領域(150mm×150mm)内に、X方向及びY方向のそれぞれにおいて、4つのポジパターンを等間隔に配置した。図5に示す16のポジパターンでは、パターン線の幅や間隔が互いに異なっている。Y方向に並べられたポジパターンについては、上述したレジスト層用版によって形成されたレジスト層12の上面に対する薄膜13の被覆率が、0%、20%、40%、60%の4種類、となるように、パターン線の幅や間隔が設定されている。ここで、薄膜13の被覆率は、レジスト層12の上面に実際に薄膜13が被覆されているときの値ではなく、レジスト層用版に形成されたパターン(レジスト層12を形成するパターン)の幅W1と、薄膜パターン用版に形成されたパターン(薄膜13を形成するパターン)の幅W2とから算出される被覆率を意味する。
被覆率の算出方法について、図6を用いて説明する。図6において、W11は、レジスト層12の幅であり、W12は、隣り合う2つのレジスト層12の間隔である。また、W21は、薄膜13の幅であり、W22は、隣り合う2つの薄膜13の間隔である。幅W11の領域の中間点は、間隔W22の中間点と一致しているものとする。また、間隔W12の領域の中間点は、幅W21の領域の中間点と一致しているものとする。このとき、被覆率Rは、下記式(1)によって表される。
薄膜13の被覆率が0%であるときには、レジスト層12が形成されていない領域だけに薄膜13が形成され、レジスト層12の上面には薄膜13が形成されない。ここで、図5に示すネガパターンを有するマスク23によって形成された薄膜パターン用版を薄膜パターン用版Aと呼ぶ。
基材11としてポリエステルフィルムを用い、レジスト用インクとして互応化学工業(株)製、TSM−397を用いた。そして、前記で作成したレジスト層用版を用いて、以下の印刷条件にてレジスト用インクの印刷を行い、レジスト用インクを乾燥させて、レジスト層12が形成されたサンプルを用意した。薄膜用インクとしては、ポリビニルカルバゾール、2−4ビフェニリル6フェニルベンゾオキサゾール、クマリン6を、質量比で160:40:1からなる混合物を20質量%になるよう溶媒イソホロンに溶かした組成からなる、有機EL用の発光層組成液を用いた。この溶液の粘度は1Pa・Sであり、レジスト層12が形成されたサンプル上に、レジスト層12の形成時と同様の印刷条件にて、薄膜用インクを印刷した。レジスト層12が形成されたサンプル上に薄膜用インクを印刷するためには、正確な位置合わせが必要である。そこで、CCDカメラを用いることで、レジスト層用版の設置位置に対して±1μm以下の誤差範囲内で薄膜パターン用版Aの設置を行った。上述したように、例えば、マーカー(所謂「トンボ」マーク)を用いることにより、±1μm以下の誤差範囲内において、レジスト層用版及び薄膜パターン用版Aの位置決めを行うことができる。
レジスト層形成用印刷及び薄膜細線パターン形成用印刷は、以下に示す印刷機及び印刷条件により行った。
印刷機:マイクロテック製MT−320Z
スキージ:ウレタンゴム製平スキージ
スキージ硬度:70°
スキージ角度:70°
スキージ幅:170mm
印刷速度:100mm/sec
総圧:130KPa
実印圧:+30KPa
レジスト用インク:互応化学工業製TSM−397、粘度25Pa・S(25℃)
薄膜用インク:有機EL発光層用組成物、粘度1Pa・S(25℃)
印刷対象:ポリエステルフィルム
温度/湿度:22℃〜23℃/50〜60%
なお、クリアランスは各スクリーン印刷版において、スクリーン印刷版を離すことができる最小の距離とした。
薄膜13のパターンが印刷された各サンプルを乾燥後、40℃程度の温水にて洗浄することでレジスト層12を洗浄除去して、薄膜細線パターン13を形成した。薄膜13の被覆率が0%、20%、40%、60%であるサンプルを、それぞれ実施例1a、実施例1b、実施例1c、実施例1dとした。
(実施例2)
実施例1において、薄膜13の被覆率が80%、100%となるような薄膜パターン用版Bを作成して薄膜13の印刷を行った。薄膜パターン用版Bの薄膜13の被覆率が100%となる部分は、感光性樹脂膜22が形成されていない部分を意味する。ここで、薄膜13の被覆率が80%であるサンプルを実施例2aとした。また、薄膜13の被覆率が100%であるサンプルを実施例2bとした。印刷条件としては、薄膜パターン用版Bを用いた以外は、実施例1と同様とした。
(実施例3)
薄膜用インクとして、粘度が0.1Pa・Sとなるよう調整した有機EL発光層インクを用いた。この有機EL発光層インクは、ポリビニルカルバゾール、2−4ビフェニリル6フェニルベンゾオキサゾール、クマリン6を、質量比で160:40:1からなる混合物を10質量%になるように、イソホロンの溶媒に溶解したものである。薄膜用インクの粘度以外は、実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た。
(実施例4)
実施例1に対して、基材11の材料をガラスに代え、薄膜用インクとして、粘度が18Pa・SのITOインク(奥野製薬(株)製、商品名ナノディスパー)を用いた。これ以外は実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た。
(実施例5)
実施例3において用いた薄膜用インクをイソホロンの溶媒にて希釈することにより、粘度を0.01Pa・Sに調整した薄膜用インクを用いた。また、粘度が190Pa・Sである銀ペースト(InkTec Co.製 TEC-PA051)をエチルカーバイトアセテートで希釈することにより、粘度を40Pa・Sに調整した薄膜用インクを用いた。これ以外は実施例1と同様として、サンプルを作成した。ここで、実施例5〜8では、薄膜13の被覆率が20%のパターンでの評価とした。粘度が0.01Pa・Sである薄膜用インクを用いた場合を実施例5aとし、粘度が40Pa・Sである薄膜用インクを用いた場合を実施例5bとした。
(実施例6)
レジスト用インクとして、実施例1で用いた互応化学工業(株)製TSM−397に代えて、十条ケミカル(株)製JELCON MS−03Cに、AcrosOrganics社製の水溶性ポリマーPVP3500(ポリビニルピロリドン)を3質量%混合したものを用いた。これ以外は実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た。
(実施例7)
実施例1において用いた基材11であるポリエステルフィルムに代えて、基材11の表面粗度の影響を見るために、住友3M(株)製、研磨紙#8000を用いて、基材11の表面の算術平均粗さRaを0.4μmとした(実施例7a)。また、研磨紙#4000を用いて、基材11の算術平均粗さRaを2.1μmとした(実施例7b)。さらに、研磨紙#1000を用いて、基材11の算術平均粗さRaを3.8μmとした(実施例7c)。これ以外は実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た。
(実施例8)
パターン形成用スクリーン102として、加圧加工により、実施例1で用いたパターン形成用スクリーン102よりもメッシュ厚みが40%だけ低減するように平滑化したスクリーン(株式会社NBCメタルメッシュ製、M−10、400−019Cal)を用いた。これ以外は実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た(実施例8a)。また、パターン形成用スクリーン102として、線径16μmの高強度ステンレス線を360メッシュに織り込んだスクリーンメッシュ(株式会社NBCメタルメッシュ製、M−30、360−016)を用いた。ここで、支持体用スクリーン103としては、ポリアリレート製の繊維径23μmの糸を330メッシュに織り込んだV330(株式会社NBCメッシュテック製、商品名Vスクリーン)を用いた。これ以外は実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た(実施例8b)。また、パターン形成用スクリーン102として、線径24μmの一般的な軟質のステンレス線を用いて325メッシュに織り込まれたスクリーンメッシュ(株式会社NBCメタルメッシュ製、M−10、325−024)を用いた(実施例8c)。また、パターン形成用スクリーン102として、線径30μmの一般的な軟質のステンレス線を用いて250メッシュに織り込まれたスクリーンメッシュ(株式会社NBCメタルメッシュ製、M−10、250−030)を用いた(実施例8d)。これ以外は実施例1と同様の方法で薄膜細線パターン14が形成されたサンプルを得た。
(比較例1)
レジスト層12の形成を行わずに、直接ポリエステルフィルムの基材11に薄膜13のパターン印刷を行った。薄膜用インクとしては、粘度が18Pa・SのITOインク(奥野製薬(株)製、商品名ナノディスパー)を用いた(比較例1a)。また、粘度を100Pa・Sに調整した銀ペースト(InkTec Co.製 TEC-PA051をエチルカーバイトアセテートで希釈)を用いた(比較例1b)。印刷条件は実施例1と同様とし、薄膜13の被覆率が0%でのパターンでの評価とした。
(比較例2)
レジスト層12の形成を行わずに、直接ポリエステルフィルムの基材11に薄膜13のパターン印刷を行った。ここで、薄膜パターン用版としては、感光性樹脂膜22を形成したコンビネーションスクリーン印刷版100と、線幅100μmのライン状のパターンを500μmの間隔で形成するよう設計したマスク23とを用いて作成した。スクリーン印刷で用いた薄膜用インク及び印刷条件は実施例1と同様とした。
(評価方法)
薄膜細線パターン14の形成の評価としては、レジスト層12の洗浄の容易さ、洗浄によるレジスト層12の除去状態、また薄膜細線パターン14のストライプ状の細線同士が薄膜用インクの滲み等により繋がっていたり、逆に細線が断線していないか、などを座標計測機PCM−1300(株式会社ソキア製)を用い、実施例・比較例における基材11の表面を拡大して目視観察により評価した。
(レジスト層12の洗浄除去性の評価方法)
図4に示されたマスク23のパターンと逆パターンのレジスト層12が、標準的な洗浄で除去できるか、強めのジェット洗浄やブラッシング洗浄が必要か、また洗浄後のレジスト層12の残留の有無や程度を、前記の座標計測機PCM−1300(株式会社ソキア製)を用いて目視観察により評価した。標準的な洗浄でレジスト層12の残留が無い場合を◎、強めの洗浄を行えば、レジスト層12の残留が無い場合を○、強めの洗浄でも僅かにレジスト層12の残留が有る場合を△、洗浄で十分にレジスト層12を除去出来ない場合を×とし、4段階で評価した。
(薄膜細線パターン14の形成性の評価方法)
薄膜細線パターン14の繋がりや断線などの欠点の有無を前記の座標計測機PCM−1300(株式会社ソキア製)を用いて目視観察により評価した。評価ランクとしては、線幅が50μm以上では欠点が無く、かつ線幅が30μmでの欠点が20%以下である場合を評価AAA、線幅が50μm以上で欠点が無い場合を評価AA、線幅が75μm以上で欠点が無い場合を評価A、線幅が100μmのみで完全に欠点が無い場合を評価B、線幅が100μmでの欠点が50%以下の場合を評価C、線幅が100μmでの欠点が50%より高い場合を評価Dとした。
ここで、代表的な薄膜細線パターン14の形成の例として、図7に実施例1bにおいてパターン線の幅が50μmであり、2つのパターン線の間隔が50μmである場合を示した。図7では、幅(50μm)及び間隔(50μm)の合計値を示している。
実施例1〜8及び比較例1、2において、パターン形成用スクリーン102及び支持体用スクリーンの種類(線径及びメッシュ数)と弾性率、レジスト用インクの種類、薄膜用インクの粘度、レジスト層12の表面における薄膜13の被覆率、基材11の表面粗さ(算術平均粗さRa)、レジスト層12の洗浄除去性及び薄膜細線パターン14の形成性の評価結果を表1に示した。ここで、最終的な薄膜細線パターン14の形成性の評価では、Cランク以上が必要である。
表1に示すように、被覆率が低いほど、レジスト層12の洗浄除去性が優れている。すなわち、被覆率が低いほど、容易にレジスト層12が剥離するため、より精細な薄膜細線パターン14の形成が可能となる。被覆率が高い場合では、薄膜用インクの吐出量が多くなり、レジスト層12上に形成される薄膜13の面積率(レジスト層12の上面全体の面積に対する、薄膜13が形成された面積の比率)が大きくなったり、レジスト層12上に形成された薄膜13の厚さが厚くなったりすることにより、洗浄によるレジスト層12の剥離が難しくなる。また、洗浄を強化してレジスト層12の剥離を行おうとすると、薄膜細線パターン14の一部も剥離するようになり、特に、より精細な薄膜細線パターンになるほど剥離が生じ易くなる。
実施例1において、薄膜13の平均厚さは、被覆率によらずほぼ一定の0.5μmであり、レジスト層12の平均厚さは3.3μmであった。
薄膜用インクの粘度が他の実施例と比べて低い実施例3の場合では、薄膜13の平均厚さが0.2μmと薄くなるため、洗浄によるレジスト層12の剥離が容易になる。このため、被覆率が高くても、薄膜細線パターン14は形成し易くなる。これとは逆に、実施例4のように薄膜用インクの粘度が高くなると、薄膜13の平均厚さも0.77μmと厚くなり、レジスト層12の剥離も難しくなる傾向がある。
被覆率が低いほど、レジスト層12を覆う薄膜13が少なくなるので、レジスト層12の洗浄による剥離は容易となる。従って、レジスト層12の洗浄除去の点からは被覆率が低いほうが望ましいといえる。ここで、被覆率を低くしすぎると、レジスト層12の形成後に薄膜13のパターンを形成するためのスクリーン印刷版の位置合わせに、より精度の高い作業性が必要となるとの難点がある。また、スクリーン印刷では、印刷回数が多くなるに従い、スクリーン印刷版100を構成するパターン形成用スクリーン102が伸縮による塑性変形を受けるため、初期の位置合わせを厳密に行っても、スクリーン印刷の回数が増えることに伴い、徐々に薄膜13のパターンの位置ずれが生じやすくなる。したがって、スクリーン印刷の作業性や、パターン形成用スクリーン102の塑性変形を考慮すれば、被覆率をある程度高くしておくことが好ましい。また、レジスト層12上に薄膜13を形成するとき、薄膜用インクの粘度が低いほど、薄膜用インクがレジスト層12上を広がりやすくなるため、薄膜用インクの粘度を考慮して、被覆率を決めることができる。
レジスト層12の形成を行わずに直接基材11にパターン印刷を行う従来の方法では、比較的粘度の高い比較例1aでも、線幅が100μmであるパターンが全く形成されなかった。線幅が100μmであるパターンを形成可能な薄膜用インクの粘度は、比較例1bでの100Pa・S程度であったが、比較例1bにおける薄膜13のパターンの平均厚みは2.1μmであり1μm以下の薄膜とはなっていなかった。ここで、比較例1bにおけるパターンを図8に示す。図8に示す200μmは、パターンの線幅と、2つのパターンの間隔との合計値である。また、比較例2では、図9に示すように、パターンの幅方向の両端部において、直線性が劣り、そのパターンの平均幅も230μm程度と大きく広がっており、薄膜細線パターン14の形成は困難であった。
11:基材
12:レジスト層
13:薄膜
14:薄膜細線パターン
21:メッシュ織物
22:感光性樹脂膜
23:マスク
UV:紫外線
31:硬化した感光性樹脂膜
32:開口部
100:コンビネーションスクリーン印刷版
101:枠
102:パターン形成用スクリーン
103:支持体用スクリーン

Claims (9)

  1. 基材上に所定の薄膜細線パターンを形成する方法であって、
    第1スクリーン印刷版を用いたスクリーン印刷により、前記薄膜細線パターンに対して逆パターンとなるレジスト層を前記基材上に形成する第1工程と、
    前記第1工程での前記第1スクリーン印刷版の設置位置に第2スクリーン印刷版を位置決めし、前記基材のうち、少なくとも前記レジスト層が形成されていない領域に対して、前記第2スクリーン印刷版を用いたスクリーン印刷により、前記薄膜細線パターンとして用いられる薄膜を形成する第2工程と、
    前記第2工程の後に、前記基材上の前記レジスト層を除去して、前記レジスト層が形成されていない領域に前記薄膜細線パターンを残す第3工程と、
    を有し、
    前記第2スクリーン印刷版には、前記レジスト層の周縁部を覆う領域にも前記薄膜が形成されるように、前記薄膜細線パターンの設計上の幅以上である幅を有するパターンが形成されていることを特徴とする薄膜細線パターンの形成方法。
  2. 前記薄膜細線パターンは、平均厚さが1μm以下の薄膜であり、かつ最小幅が100μm以下の細線パターンであることを特徴とする、請求項1に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  3. 前記レジスト層が水溶性のレジスト層であることを特徴とする、請求項1または2に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  4. 前記第2スクリーン印刷版の前記パターンから算出され、前記薄膜が前記周縁部を覆う面積が、前記基材に平行な前記レジスト層の表面の全面積に対して、60%以下であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  5. 前記レジスト層の平均厚さが前記薄膜細線パターンの平均厚さの2倍以上、20倍以下であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  6. 前記薄膜の形成に用いられるインクの粘度が、0.01Pa・S以上、40Pa・S以下であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  7. 前記基材の表面の算術平均粗さRaが5μm以下であることを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  8. 前記第1スクリーン印刷版のうちの少なくとも前記逆パターンを形成する部分のスクリーンと、前記第2スクリーン印刷版のうちの少なくとも前記薄膜を形成する部分のスクリーンとは、金属または合繊の線材からなる縦糸及び横糸が互いに交差するように製織されたメッシュ織物であり、前記縦糸及び前記横糸の線径が25μm以下であり、前記縦糸及び前記横糸が延びる方向のメッシュ数が、それぞれ325以上であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
  9. 前記メッシュ織物のヤング率が、10000N/mm以上であることを特徴とする、請求項8に記載した薄膜細線パターンの形成方法。
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