JP6677561B2 - 車両用空気流制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用空気流制御装置に関し、特に、車両用ホイールのスポーク間の開口部を開閉可能なシャッタを備えた車両用空気流制御装置に関する。
走行時に車両内やその周囲を流れる空気流として、例えば、車両前方のバンパー側から入り、車両用ホイールの開口部を該車両用ホイールの内側から外側へ通過して、車両外側面を流れる空気流が有る。走行時には、この空気流によって、ブレーキ冷却作用が得られる一方、高速走行時には、この空気流が車両用ホイールの外側において車両外側面を流れる空気流と干渉して、空気抵抗となり、車両の空力性能が低下してしまう。
このような空気抵抗を低減するために、特許文献1には、車両用ホイールに設けられ、車両用ホイールの開口部を開状態にする開位置と、該開口部を閉状態にする閉位置とに移動可能なシャッタを備えた車両用空気流制御装置が記載されている。この装置では、高速走行時に、駆動部によってシャッタを閉位置に移動させることにより、車両用ホイールの開口部から車両外部へ流出する空気流を抑制している。
特開2006−327548号公報
特許文献1の車両用空気流制御装置では、高速走行時に、車両用ホイールの開口部を通過する空気流を抑制して、車両側面を流れる空気流との干渉を低減することにより、空気抵抗を低減して低燃費化を図ることができる。
しかし、車両用ホイールの開口部を閉状態にすると、ホイールハウス内の空気圧が上昇し、これによって車体に作用する揚力(リフト)が上昇して車両姿勢が不安定になるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、低燃費化を図りながら、車両に作用する揚力上昇を抑えることができる車両用空気流制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る車両用空気流制御装置は、車両用ホイールに設けられ、駆動手段によって該車両用ホイールのスポーク間の開口部を開状態にする開位置と、前記開口部を閉状態にする閉位置との間で移動可能なシャッタと、前記車両用ホイールが配置されたホイールハウスを構成する壁部に流入口を有し、該ホイールハウスの内部の空気を該ホイールハウスの外部へ排出可能な排出部と、前記排出部に設けられ、該排出部における空気の流通路を開閉可能な開閉部材と前記シャッタが開位置に移動した場合に前記開閉部材を閉方向へ移動させ、前記シャッタが閉位置に移動した場合に前記開閉部材を開方向へ移動させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、高速走行時にシャッタを閉位置に移動させることにより、車両用ホイールの開口部を通過する空気流と、車両側面を流れる空気流とが干渉するのを抑えて、低燃費化を図ることができる。また、シャッタが閉位置となって、開口部からの空気の流出が抑制された場合に、ホイールハウスを構成する壁部に流入口を有する排出部によって、ホイールハウスの内部の空気をホイールハウスの外部へ排出させることができる。これにより、ホイールハウス内の空気圧の上昇を抑えて、車両に作用する揚力上昇を抑制することができる。
この構成によれば、シャッタが閉位置に移動した場合に、開閉部材を開方向へ移動させて、排出部からホイールハウス内の空気を排出させて、揚力上昇を抑えることができる。さらに、シャッタが開位置に移動した場合には、開閉部材を閉方向へ移動させ、ホイールハウス内の空気が排出部から排出されるのを抑制することができる。これにより、ホイールハウス内の空気は、車両用ホイールの開口部から積極的に排出されることとなり、開口部を通過する空気流量を多くしてブレーキ冷却作用を向上させることができる。
また、発明は、前記車両用空気流制御装置において、前記排出部の排出口は、前記ホイールハウスの上端より車両後方側に配置されることを特徴とする。
この構成によれば、排出部から排出される空気流による空気抵抗の発生を抑えて、空力性能を向上させることができる。回転する車両用ホイールの開口部から流出する空気流に比べて、非回転の排出部では排出される空気流による空気抵抗が低減されるが、排出口をかかる構成とすることで、より空気抵抗を抑えることができる。
また、発明は、前記車両用空気流制御装置において、前記排出部は、タイヤの後方近傍の車体側面に向かって空気を排出することを特徴とする。
この構成によれば、タイヤの後方近傍では、タイヤの回転によって走行風が乱れるため、排出部から排出される空気流による空気抵抗の影響を低減することができる。また、排出される空気を車体側面に沿って流して空気抵抗を低減することができる。
また、発明は、前記車両用空気流制御装置において、前記排出部は、車体下面に向かって空気を排出することを特徴とする。
この構成によれば、排出部から排出される空気流を車体下面に沿って排出させることができるので、空気抵抗の発生を抑えて、空力性能を向上させることができる。
また、発明は、前記車両用空気流制御装置において、前記排出部は、車体下面部であってエンジン房内の空気が排出される領域に向かって空気を排出することを特徴とする。
この構成によれば、エンジン房内の空気が排出される領域では、空気流の乱れが生じやすいため、この領域に空気を排出することにより、排出部から排出される空気流による空気抵抗の影響を低減することができる。
また、発明は、前記車両用空気流制御装置において、前記排出部の後端部は、車両前後方向に延在し、排出口が車両後方を向くことを特徴とする。
この構成によれば、排出部の排出口から排出された空気を車両後方へスムーズに流すことができるので、空気抵抗が発生するのを抑えて、空力性能を向上させることができる。
また、発明は、前記車両用空気流制御装置において、前記排出部は、タイヤの後方の車体下部に設けられ、前記開閉部材は、閉状態において前記ホイールハウスの壁部の一部を構成し、開状態において、車両下方かつ後方へ向かって延在するスロープを形成することを特徴とする。

この構成によれば、開閉部材をホイールハウスの一部とすることで、装置の小型化を図ることができる。また、開閉部材が開状態においてスロープを形成することで、空気流を車両後方へスムーズに流すことができる。
本発明に係る車両用空気流制御装置によれば、低燃費化を図りながら、車両に作用する揚力上昇を抑えることができる。
本発明の第1実施形態である車両用空気流制御装置の概要説明図。 (a)は、車両用ホイールの開口部の閉状態を示す図。(b)は、車両用ホイールの開口部の開状態を示す図。 (a)は、図2のIII(a)で示す領域の拡大一部断面図。(b)は、図2のIII(b)で示す領域の拡大一部断面図。 車両の左前輪側を示す斜視図。 図4のV−V線断面図であって、(a)は、開閉部材の閉状態を示す図であり、(b)は、開閉部材の開状態を示す図。 コントロールユニットが行う処理を示すフローチャート図。 (a)は、車両用ホイールの開口部が開状態の場合の空気流を説明する模式的側面図。(b)は、図7(a)のb−b線断面図。 (a)は、車両用ホイールの開口部が閉状態の場合の空気流を説明する模式的側面図。(b)は、図8(a)のb−b線断面図。 第2実施形態の車両用空気流制御装置を示す図であって、図8(a)と同様の模式的側面図。 第3実施形態の車両用空気流制御装置における排出部を示す模式的断面図。 第4実施形態の車両用空気流制御装置における排出部を模式的に示す図であって、図1のXI−XI線部分に相当する断面図であり、(a)は開閉部材の閉状態を示し、(b)は開閉部材の開状態を示す。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態である車両用空気流制御装置1の概要説明図である。車両用空気流制御装置1は、ホイールハウス10の内部を通る空気流を調節するものであり、ホイールハウス10の内部に配設される車両用ホイール20と、車両用ホイール20のスポーク23の間の開口部24を開閉可能なシャッタと30と、ホイールハウス10の内部の空気をホイールハウス10の外部へ排出する排出部40とを備える。車両用空気流制御装置1は、また、車両の速度を検出する車速センサ11と、切替スイッチ12と、開閉スイッチ13と、コントロールユニット(制御手段)14と、第1アクチュエータ(駆動手段)15と、第2アクチュエータ16とを備える。第1アクチュエータ15は、シャッタ30を作動させ、第2アクチュエータ16は、排出部40に設けられた開閉部材45を作動させる。
図1及び図2に示すように、車両用ホイール20は、ホイールセンタ部21と、タイヤ29が装着されるリム部22と、ホイールセンタ部21とリム部22とを接続する複数のスポーク23とを有する。ホイールセンタ部21は、ドライブシャフト51の端部に連結されたハブ52に接続、固定される。ドライブシャフト51には、トランスミッションTMを介してエンジンEGの動力が伝達される。リム部12の内側には、ハブ52に接続されたブレーキディスク53が配設される。複数のスポーク23は、ホイールセンタ部21から放射状に延在しており、先端部がリム部22の内周面に接続される。
シャッタ30は、第1アクチュエータ15によって、スポーク23の間の開口部24を開状態にする開位置と、開口部24を閉状態にする閉位置との間で移動可能となるように構成される。シャッタ30と第1アクチュエータ15とは、左右の前輪及び後輪のそれぞれに設けられる。シャッタ30は、車両用ホイール10の裏面側(車両の内側)に設けられおり、ホイールセンタ部21に装着される環状部31と、環状部31から放射状に延在する複数のシャッタ部32とを有する。
シャッタ30は、ホイールセンタ部21に取付けられた第1アクチュエータ15の作動によって、車両用ホイール20に対して回動可能に構成される。図3に示すように、ホイールセンタ部21には、外周面から中心部に向かって延在する凹状のシリンダ部21aが形成されており、シリンダ部21aには、ピストン25と、ピストン25を作動する第1アクチュエータ15とが配置される。ピストン25は、第1アクチュエータ15によって、シリンダ部21aの延在方向(すなわち、ホイールセンタ部11の径方向)に沿って往復移動可能に構成される。ホイールセンタ部21は、さらに、回転中心を挟んでシリンダ部21aとほぼ反対側の位置の外周面に形成された凹部21bと、凹部21bに配置されたスプリング26とを有する。なお、図3では、シリンダ部21a及び凹部21b、並びに後述する第1溝部33及び第2溝部34を断面状態で示している。
シャッタ30の環状部31は、ホイールセンタ部21の外周に装着されており、内周面に、周方向に延びる略円弧状の第1溝部33及び第2溝部34を有する。第1溝部33及び第2溝部34のそれぞれは、ホイールセンタ部21のピストン25及びスプリング26のそれぞれと対応する位置に形成される。シャッタ部32は、車両用ホイール20の開口部24を閉鎖可能な大きさであって、開位置に移動した際に、スポーク23の裏面に格納可能な大きさに形成される。
上述したシャッタ30では、図3(a)に示すように、第1アクチュエータ15の作動によってピストン25が径方向外側へ移動すると、ピストン25によって第1溝部33の円弧状の底面が押圧され、シャッタ30が第1方向(図3(a)の反時計回り方向)へ回動する。ピストン25が第1溝部33の最下面33aまで移動して壁面33bに当接すると、シャッタ30の移動が停止し、シャッタ30は閉位置となる。このとき、車両用ホイール20は、シャッタ部32によって開口部24が閉鎖された閉状態となる。
一方、図3(b)に示すように、第1アクチュエータ15の作動によってピストン25が径方向内側へ移動すると、ピストン25の反対側に位置するスプリング26の付勢力によって第2溝部34の円弧状の底面が押圧され、シャッタ30が第1方向と反対の第2方向(図3(b)の時計回り方向)へ回動する。ピストン25が第2溝部34の最下面34aまで移動して壁面34bに当接すると、シャッタ30の移動が停止し、シャッタ30は開位置となる。このとき、シャッタ部32はスポーク23の裏面に格納された状態となり、車両用ホイール20の開口部24は、開状態となる。
図4及び図5に示すように、排出部40は、ホイールハウス10の内部の空気を車両内を通してホイールハウス10の外部へ排出可能なものであり、空気の排出路(空気の流通路)41を形成するダクトによって構成される。ダクトの断面形状は、円形状や多角形状等、適宜設定することができる。排出部40は、車両の前後方向に延在している。ホイールハウス10は、車両用ホイール20とタイヤ29とからなる車輪を収容可能なアーチ状に形成されており、排出路41への空気の導入部となる流入口43は、ホイールハウス10の壁部10aに形成される。
排出路41の排出口44は、車両の走行時、特に高速走行時に、排出される空気流がスムーズに流れる位置に配置される。本実施形態において排出口44は、ホイールハウス10の上端10b(図7参照)より車両後方側であって、フェンダ19の壁面に形成されており、車両後方を向いて開口している。排出40には、排出路41を開閉可能な開閉部材45が配置される。なお、図4では、フェンダ19に上下方向に並ぶ複数の排出口44を設けているが、排出口44は少なくとも一つあればよい。
開閉部材45は、排出部40に取付けられた軸部46と、軸部46を軸心として回動可能な可動ベーン47とを有する。開閉部材45は、第2アクチュエータ16と接続されており、第2アクチュエータの駆動力によって、排出口44を閉鎖する閉位置と、排出口44を開放する開位置との間を移動可能に構成される。本実施形態では、各排出口44に対して、開閉部材45が設けられている。なお、開閉部材45は、排出路41を開閉可能なものであればよく、例えば、排出口44を開閉可能なルーバ(羽板)や、排出路41を開閉可能な弁部材等であってもよい。排出部40及び開閉部材45は、左右の前輪及び後輪のそれぞれのホイールハウス10に対して設けられる。図4及び図5では、車両の左前輪における構造を図示しているが、左後輪側も同様であり、右前輪及び右後輪はこれと対称となる。なお、排出部40及び開閉部材45は、少なくとも左右の前輪のホイールハウス10に設けられる。
切替スイッチ12は、開口部24を開状態又は閉状態とするシャッタ30の移動を手動で制御する手動制御モードと、コントロールユニット34が制御する自動制御モードとに切り替えるスイッチである。
開閉スイッチ13は、切替スイッチ12によって手動制御モードが選択された場合に、車両用ホイール20の開口部24を開状態とする開モードと、開口部24を閉状態とする閉モードとを選択するスイッチである。
コントロールユニット14は、自動制御モードの場合に車速センサ11によって検出された車速に基づいて、第1アクチュエータ15及び第2アクチュエータ16を作動させる。また、手動制御モードの場合に、開閉スイッチ13からの信号に基づいて第1アクチュエータ15及び第2アクチュエータ16を作動させる。コントロールユニット14には、車両が、所定の速度以上となる高速走行であるか否かを判断するための速度閾値Vが設定されている。
次に、コントロールユニット14によるシャッタ30と開閉部材45との制御について説明する。図6は、コントロールユニット14が行う処理を示すフローチャート図である。
まず、コントロールユニット14は、切替スイッチ12からの信号により、車両用ホイール20の開口部24の開閉制御が、自動制御モードであるか判別する(ステップS101)。
自動制御モードである場合(ステップS101:Yes)、コントロールユニット14は、車速センサ11の検出値に基づき、車両の車速Vが閾値Vより速いか判別する(ステップS102)。
車速Vが、閾値Vより高い場合(ステップS102:Yes)、第1アクチュエータ15を作動させ、全車輪の車両用ホイール20の開口部24が閉状態となるように、シャッタ30を開位置に移動させる(ステップS103)。また、第2アクチュエータ16を作動させて、開閉部材45が開状態となるように、開閉部材45を開位置に移動させる(ステップS104)。その後、処理を終了(リターン)する。
車速Vが、閾値V以下の場合(ステップS102:No)、第1アクチュエータ15を作動させ、全車輪の車両用ホイール20の開口部24が開状態となるように、シャッタ30を開位置に移動させる(ステップS105)。また、第2アクチュエータ16を作動させて、開閉部材45が閉状態となるように、開閉部材45を閉位置に移動させる(ステップS106)。その後、処理を終了(リターン)する。
一方、コントロールユニット14は、車両用ホイール20の開口部24の開閉制御が、自動制御モードではない場合(すなわち、手動制御モードの場合)(ステップS101:No)、開閉スイッチ13からの信号が開モードであるか判別する(ステップS107)。
開閉スイッチ13からの信号が、シャッタ30の開状態を指示する開モードである場合(ステップS107:Yes)、コントロールユニット14は、第1アクチュエータ15を作動させ、全車輪の車両用ホイール20の開口部24が開状態となるように、シャッタ30を開位置に移動させる(ステップS105)。また、第2アクチュエータ16を作動させて、開閉部材45が閉状態となるように、開閉部材45を閉位置に移動させる(ステップS106)。その後、処理を終了(リターン)する。
開閉スイッチ13からの信号が、開モードではない場合(すなわち、閉モードの場合)(ステップS107:No)、コントロールユニット14は、第1アクチュエータ15を作動させ、全車輪の車両用ホイール20の開口部24が閉状態となるように、シャッタ30を閉位置に移動させる(ステップS103)。また、第2アクチュエータ16を作動させて、開閉部材45が開状態となるように、開閉部材45を開位置に移動させる(ステップS104)。その後、処理を終了(リターン)する。
図7及び図8は、車両の前端部の空気導入口、例えばフロントグリル55の空気導入口から入った空気の流れを説明する図である。上述した制御処理では、図7に示すように、車両用ホイール20の開口部24を開状態とした場合に、排出部40の開閉部材45を閉位置に移動させることにより、フロントグリル55の空気導入口からホイールハウス10の内部に入った空気を車両用ホイール20の開口部24から積極的に排出させることができる。これにより、開口部24を通過する空気流量を多くしてブレーキ冷却作用を向上させることができる。
また、図8に示すように、開口部24を閉状態とした場合に、排出部40の開閉部材45を開位置に移動させることにより、ホイールハウス10の内部の空気は、壁部10aに形成された排出部40の流入口43から、排出路41及び排出口44を通って、ホイールハウス10の外部へ排出される。これにより、ホイールハウス10内の空気圧上昇を抑制することができる。特に、自動制御モードにおいて、車速Vが閾値Vより高い高速走行時にシャッタ30を閉位置に移動させることにより、車両用ホイール20の開口部24を通過する空気流と、車両の側面18を流れる空気流とが干渉するのを抑えて、低燃費化を図ることができるとともに、ホイールハウス10内の空気圧の上昇を抑えて、車両に作用する揚力上昇を抑制することができる。
また、排出口44は、ホイールハウス10の上端より車両後方側であって、タイヤ29の後方近傍に配置されているので、排出される空気流によって、空気抵抗が発生するのを抑えることができる。また、排出部40は車両前後方向に延在し、排出口44が車両後方を向いているため、排出部40から排出される空気を車両後方へスムーズに流すことができる。また、車体側面18に向かって空気を排出することで、空気流を車体側面18に沿ってスムーズに流すことができる。さらに、排出部40からの空気流によってタイヤ29の後方に発生する空気の乱れを抑制する効果も期待できる。
なお、上述した制御処理では、シャッタ30の移動とほぼ同時に開閉部材45を移動させているが、コントロールユニット14に時間閾値Tを設定しておき、シャッタ30を移動させた後、時間閾値Tを経過した後に、開閉部材45を移動させる構成であってもよい。また、シャッタ30の移動よりも先に開閉部材45を移動させる構成であってもよい。また、シャッタ30の開閉移動を検知する検知センサをさらに設け、検知センサの検知結果に基づいて、開閉部材45を移動させる構成としてもよい。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態の車両用空気流制御装置1を示す図である。なお、以下に説明する第2〜第4実施形態において、第1実施形態と対応する部位には同一の符号を付しており、ここでは、第1実施形態と同一の構成についての詳細を省略する。第2実施形態では、排出部40の位置が第1実施形態と異なっている。
本実施形態において、排出部40は、ホイールハウス10の上端より車両後方側の壁部10aに流入口43を有し、タイヤ29の後方の車体下面54へ延在するダクトによって構成される。開閉部材45は、閉状態において、車体下面54の一部を構成しており、開状態において、車両の下方かつ後方に延在するスロープ状をなす。
このような排出部40及び開閉部材45を備えた車両用空気流制御装置1では、排出部40から排出される空気流を車体下面54に沿って流出させることができるので、空気抵抗の発生を抑えて、空力性能を向上させることができる。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態の車両用空気流制御装置1における排出部40を示す模式的断面図である。第3実施形態では、排出部40の位置が第1実施形態と異なっている。
本実施形態において、排出部40は、ホイールハウス10の内側面の壁部10aに流入口43を有し、ホイールハウス10よりも車両内側の車体下面部へ延在するダクトによって構成される。排出部40の排出口44は、エンジン房内の空気が排出される領域に向かって開口している。開閉部材45は、閉状態において、ホイールハウス10の壁面の一部を構成しており、開状態において、可動ベーン47がダクトの内側へ移動し、空気が流入可能な状態となる。
本実施形態の車両用空気流制御装置1では、開閉部材45を開状態とした場合に、排出部40から排出される空気がエンジン房内の空気が排出される領域に排出される。この領域は空気流の乱れが生じやすいため、排出部40からの空気流による空気抵抗の影響を抑えることができる。
(第4実施形態)
図11は、第4実施形態の車両用空気流制御装置1における排出部40を示す模式的に示す図である。第4実施形態では、排出部40の構成が第1実施形態と異なっている。
本実施形態において、排出部40は、タイヤ29の後方の車体下部に設けられる。開閉部材45は、第1開閉部材45aと第2開閉部材45bとを含む。図11(a)に示すように、第1開閉部材45aは、閉状態においてホイールハウス10の壁部10aの一部を構成し、第2開閉部材45bは、閉状態において、車体下面54の一部を構成している。一方、図11(b)に示すように、第1開閉部材45a及び第2開閉部材45bが開方向へ移動し、開状態となると、これら45a,45bは、車両下方かつ後方へ向かって延在するスロープをなし、ホイールハウス10の内部の空気を車両下面側へ排出する排出路41を形成する。つまり、第1及び第2開閉部材45a,45bは、開状態において、排出部40を構成する。
このように、第1開閉部材45aや第2開閉部材45bによって、ホイールハウス10や車体下面54の一部を構成したり、排出部40を構成することで、車両用空気流制御装置1を小型化したり、部材コストを低減することができる。また、各開閉部材45a,45bが、開状態においてスロープ状となることで、排出部40からの空気流を車両後方へスムーズに流すことができる。
なお、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、シャッタ30は開口部24を開閉可能なものであればよく、車両用ホイール20の径方向の内側から外側、又は径方向の外側から内側へ向かって開口部24を閉鎖するようにシャッタ30が開閉移動する構成であってもよい。また、上述の実施形態では、開口部24が全開状態又は全閉状態となるように制御しているが、開口部24の開口度合を調節できる構成としてもよく、開口部24の開口度合に合わせて、開閉部材45の開口度合を制御する構成としてもよい。例えば、開口部24の開口度合が約50%の場合に、開閉部材の開口度合を全開状態の約50%としてもよい。また、第2及び第3実施形態において、排出部40の後端部が車両の前後方向に延在し、排出口44が車両後方を向くように構成してもよい。
1 車両用空気流制御装置
10 ホイールハウス
10a 壁部
11 車速センサ
12 切替スイッチ
13 開閉スイッチ
14 コントロールユニット
15 第1アクチュエータ
16 第2アクチュエータ
20 車両用ホイール
23 スポーク
24 開口部
30 シャッタ
40 排出部
43 流入口
44 排出口
45 開閉部材

Claims (7)

  1. 車両用ホイールに設けられ、駆動手段によって該車両用ホイールのスポーク間の開口部を開状態にする開位置と、前記開口部を閉状態にする閉位置との間で移動可能なシャッタと、
    前記車両用ホイールが配置されたホイールハウスを構成する壁部に流入口を有し、該ホイールハウスの内部の空気を該ホイールハウスの外部へ排出可能な排出部と
    前記排出部に設けられ、該排出部における空気の流通路を開閉可能な開閉部材と
    前記シャッタが開位置に移動した場合に前記開閉部材を閉方向へ移動させ、前記シャッタが閉位置に移動した場合に前記開閉部材を開方向へ移動させる制御手段とを備えたことを特徴とする車両用空気流制御装置。
  2. 前記排出部の排出口は、前記ホイールハウスの上端より車両後方側に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空気流制御装置。
  3. 前記排出部は、タイヤの後方近傍の車体側面に向かって空気を排出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空気流制御装置。
  4. 前記排出部は、車体下面に向かって空気を排出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空気流制御装置。
  5. 前記排出部は、車体下面部であってエンジン房内の空気が排出される領域に向かって空気を排出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用空気流制御装置。
  6. 前記排出部の後端部は、車両前後方向に延在し、排出口が車両後方を向くことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用空気流制御装置。
  7. 前記排出部は、タイヤの後方の車体下部に設けられ、
    前記開閉部材は、閉状態において前記ホイールハウスの壁部の一部を構成し、開状態において、車両下方かつ後方へ向かって延在するスロープを形成することを特徴とする請求項1に記載の車両用空気流制御装置。
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