JP6675784B2 - カクテル飲料及びその製造方法 - Google Patents
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Description
特許文献2に記載のものは、カクテルの材料セットの収納容器(缶)に、内容物を取り出して組み立てると、シェーカー又はミキシンググラス等のミキシング容器として使用できる機能を付加することにより、専用の用具がなくても氷とグラスさえあれば手軽にカクテルを楽しめる様にしたカクテルの缶詰である。
特許文献3に記載のものは、カクテルを造るのに必要な基酒と副材料を予めレシピに従って計量し、個別の容器に収納したものを組み合わせてセット化し、多種多様の材料を正確な配合比率で提供できるようにして、専門店や一部の愛好家以外の人々にも手軽に本格的なカクテルを造れるようにしたカクテルの材料セットである。
特許文献4に記載のものは、カクテルの材料を詰め合わせた短冊状のビニール袋と、これをカットするカット装置を一体化して、缶内に封入して缶詰とし、ビニール袋をカット装置で切り裂いて、密封分納してある材料を抽出混合し、投入孔から氷を入れて缶本体をシェーカーの代りとして冷やしながらシェークするようにした缶カクテルである。
また、特許文献1〜4に記載のものは、所定のレシピに従ったカクテルの材料をセットとして販売し、それを購入した消費者が各材料を一つの容器内に投入して混ぜ合わせることでカクテル飲料を作成している。
市販のカクテル飲料は、工場内で所定のレシピに従って仕上げられているので、開栓してそのまま美味しく飲むことができるというメリットがある。一方、特許文献1〜4に記載のものは、消費者がバーテンダさながらに材料を容器に投入して、個人の好みでシェークすることによって、好みの味わいを楽しむことができ、消費者がカクテル飲料の作成に間接的に参加することができるというメリットがある。
ベースとなる酒などの基液体やその他の酒やジュースなどの種々の飲み物その他の材料を混ぜ合わせて作成されたカクテル飲料において、基液体よりも比重の大きい副材料(例えば石焼きジャム等)を容器内に先に充填し、その後に基液体である基酒、又はこの基酒と他の酒やジュースなどを充填することによって、容器内で副材料である石焼きジャム等が基酒、他の酒やジュースなどに対して層状に分離された状態となるように充填し、その後に蓋をして製品を完成する。層状に分離された状態にある容器をシェークするだけで、カクテル飲料の作成に間接的に参加したという実感を得ることができ、開栓後は直ぐにカクテルを楽しむことができる。シェークの度合によって、好みの味わいを微妙に変えて楽しむことができる。なお、副材料である石焼きジャムは1種類でもいいし、複数種類を混ぜ合わせたものでもよい。また、基液体にアルコールを含む基酒を使用しているが、ノンアルコールのカクテル飲料にも適用可能である。
これは、基酒と果汁と石焼きジャムの容器内における割合について試作検討した結果に基づいたものである。この割合に従えば、甘みと酸味とアルコール感のバランスが非常に良い味わいのカクテル飲料を得ることができる。なお、アルコール度数は計算値であり、これよりも若干上下に変動させてもよい。
これは、基液体と補助材料と副材料を試作検討した日本酒、レモン果汁、さくらんぼ又はラフランスなどの石焼きジャムに限定にしたものである。
これは、容器の形状を両手に保持した時の感触が両手にフィットして掴みやすいものとし、シェークしやすいようにしたものである。
これは、容器内に充填された石焼きジャムが紫外線によって変色するのを防止するために、容器の側面全体にUVフイルムラベルを貼付したものである。
これは、前記カクテル飲料の第1の特徴に対応したカクテル飲料の製造方法の発明であり、副材料の充填直後に基液体又は前記基液体及び1若しくは複数の補助材料を充填する二段階充填方法を採用している。二段階充填方法としたのは、副材料と基液体を混和した状態で既存の温度置換装置を通して熱殺菌を行うと、副材料の香味が既存の温度置換装置やホースなどに移り込むようになるので、それを避けるためである。また、二段階充填方法を採用することによって、副材料と基液体とが容器内で混和することなく、層状に分離された状態にできるからである。
これは、前記カクテル飲料の第2の特徴に対応したカクテル飲料の製造方法の発明である。
これは、石焼きジャムを副材料として充填した場合、通常のジャムに比べ、果物の果肉が大きい形のまま残っていることが多いため、ジャムのシロップと果肉と間に比重差が生じ、しばらく放置すると果肉が沈殿してしまうことがあるので、石焼きジャムを充填する際に、果肉が沈殿している状態のまま充填すると、製品間での果肉の量にばらつきが生じ、果肉の少ない商品に至っては、果肉感を楽しむことができるカクテルとは言い難い製品になる可能性がある。そこで、この発明では、石焼きジャムが正確に充填されているか、容器全体の重量を計量するようにした。なお、この計量工程は、全ての容器に対して行う必要はなく、所定の個数ごとに行ってもよい。また、一日の製造工程前に行ってもよく、定期的又は不定期的に行ってもよい。
これは、前記カクテル飲料の第3の特徴に対応したカクテル飲料の製造方法の発明である。
これは、前記カクテル飲料の第4の特徴に対応したカクテル飲料の製造方法の発明である。
これは、前記カクテル飲料の第5の特徴に対応したカクテル飲料の製造方法の発明である。
これは、攪拌しながら充填することによって、ジャムシロップと果肉を均一に混和させた状態で定量を容器に充填できようにしたものである。
ステップS21では、容器本体11を洗浄し、殺菌処理を施す。殺菌処理は、超高温殺菌(130℃,2秒間)、高温殺菌(72〜85℃,15秒間以上)、低温殺菌(62〜66℃,30分間以上)のいずれかの殺菌処理を、容器の種類、内容物に応じて実行する。
ステップS25では、容器本体11内に正確な量の石焼きジャム20と熱い基酒40が充填されているかを確認するために容器本体11の重量を計量する。上述のように、石焼きジャムを副材料として充填した場合、製品間での果肉の量にばらつきが生じ、果肉の少ない商品に至っては、果肉感を楽しむことができ難い製品になる可能性があるので、石焼きジャムが正確に充填されているか、容器全体の重量を計量している。なお、この計量工程は、全ての容器に対して行う必要はなく、所定の個数ごとに行ってもよい。また、一日の製造工程前に行ってもよく、定期的又は不定期的に行ってもよい。なお、充填量の過不足にいち早く対応するためには、ステップS25の計量をステップS23の基酒40の充填完了直後に行ってもよい。
ステップS27では、3〜20[°C]程度の温度の熟成冷蔵貯蔵庫に一時的に保管する。
ステップS28では、果物変色防止用のUVフイルムラベルを容器本体11の側面全体に貼り付ける。以上の一連の処理が終了した時点で、カクテル飲料として出荷を開始する。
第1のカクテル飲料のレシピは、さくらんぼジャム13.5%、レモン果汁3.8%、アルコール度数12.76%の基酒82.7%である。この場合、レモンの酸味が若干強い印象を得ることができる。
11…容器本体
12…蓋
20…石焼きジャム
30…レモン果汁
40…基酒
Claims (14)
- ベースとなる基液体と、1又は複数の補助材料とがレシピに従った分量で容器内に充填され、前記補助材料の少なくとも一つが前記基液体よりも比重の大きい副材料で構成され、前記副材料が前記容器内で前記基液体に対して層状に分離された状態で充填され、前記容器がシェークされることによって前記容器内において前記基液体、前記補助材料及び前記副材料とが混ぜ合わされるように構成されるカクテル飲料であって、
前記基液体が基酒で、前記補助材料が果汁で、前記副材料が果物を原料とする石焼きジャムでそれぞれ構成されることを特徴とするカクテル飲料。 - 請求項1に記載のカクテル飲料において、
前記基酒、前記果汁及び前記石焼きジャムのそれぞれの割合が、前記基酒50.0〜84.0%、前記果汁2.3〜11.0%、前記石焼きジャム13.5〜42.9%であることを特徴とするカクテル飲料。 - 請求項1又は2に記載のカクテル飲料において、
前記基液体がアルコール度数7〜18%の基酒で構成され、前記基酒、前記果汁及び前記石焼きジャムのそれぞれの割合が前記基酒50〜60%、前記果汁3〜11%、前記石焼きジャム30〜42.9%であることを特徴とするカクテル飲料。 - 請求項1、2又は3に記載のカクテル飲料において、前記基液体が日本酒で、前記補助材料がレモン果汁で、前記副材料がさくらんぼ又はラフランスの石焼きジャムでそれぞれ構成されることを特徴とするカクテル飲料。
- 請求項1、2、3又は4に記載のカクテル飲料において、前記容器が、全体的にカクテルシェーカーに近い楕円形をし、両手で保持した時の感触がフィットして掴みやすい形状をしていることを特徴とするカクテル飲料。
- 請求項1、2、3、4又は5に記載のカクテル飲料において、
前記容器の側面全体にUVフイルムラベルが貼り付けられていることを特徴とするカクテル飲料。 - 容器内に基液体よりも比重の大きい副材料を充填し、
前記副材料の充填直後に、前記副材料が前記容器内で前記基液体に対して層状に分離された状態となるように前記基液体又は前記基液体及び1若しくは複数の補助材料を充填し、
前記容器に蓋をするカクテル飲料の製造方法であって、
前記副材料として前記容器内に果物を原料とする石焼きジャムを充填し、
前記基液体として基酒を充填し、
前記補助材料として果汁を充填することを特徴とするカクテル飲料の製造方法。 - 請求項7に記載のカクテル飲料の製造方法において、
前記容器内における前記基酒、前記果汁及び前記石焼きジャムのそれぞれの割合が、前記基酒50.0〜84.0%、前記果汁2.3〜11.0%、前記石焼きジャム13.5〜42.9%となるように充填することを特徴とするカクテル飲料の製造方法。 - 請求項7又は8に記載のカクテル飲料の製造方法において、
前記基液体がアルコール度数7〜18%の基酒で構成され、
前記容器内における前記基酒、前記果汁及び前記石焼きジャムのそれぞれの割合が、基酒50〜60%、前記果汁3〜11%、前記石焼きジャム30〜42.9%となるように充填することを特徴とするカクテル飲料の製造方法。 - 請求項7、8又は9に記載のカクテル飲料の製造方法において、前記容器に蓋をする工程前又はその工程後に前記容器全体の重量を計量することを特徴とするカクテル飲料の製造方法。
- 請求項7、8、9又は10に記載のカクテル飲料の製造方法において、
前記基液体が日本酒で、前記補助材料がレモン果汁で、前記副材料がさくらんぼ又はラフランスの石焼きジャムでそれぞれ構成されることを特徴とするカクテル飲料の製造方法。 - 請求項7、8、9,10又は11に記載のカクテル飲料の製造方法において、全体的にカクテルシェーカーに近い楕円形をし、両手で保持した時の感触がフィットして掴みやすい形状をした容器内に、前記基液体、前記補助材料、及び前記副材料を充填することを特徴とするカクテル飲料の製造方法。
- 請求項7、8、9、10,11又は12に記載のカクテル飲料の製造方法において、
前記充填終了後の前記容器に対して低温殺菌処理を施し、前記容器の側面全体にUVフイルムラベルを貼り付けることを特徴とするカクテル飲料の製造方法。 - 請求項7、8、9、10、11又は12に記載のカクテル飲料の製造方法において、
前記石焼きジャムを前記容器に充填する際に、前記石焼きジャムを適度に攪拌しながら前記容器内に充填することを特徴とするカクテル飲料の製造方法。
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