JP6675124B2 - アントラビスチアジアゾール誘導体及びこれを用いて得られるπ共役系重合体 - Google Patents

アントラビスチアジアゾール誘導体及びこれを用いて得られるπ共役系重合体 Download PDF

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Description

本発明は、有機半導体材料として有用なアントラビスチアジアゾール誘導体及びこれを用いて得られるπ共役系重合体に関する。
低炭素社会を実現するためには、枯渇することのない自然エネルギーの利用が必要不可欠であるほか、従来の無機デバイスに代わる低コスト、低エネルギープロセスを可能とする革新的なデバイスの開発と事業化が望まれている。このような点から、最先端の再生可能エネルギー源である有機薄膜太陽電池(OPV)や低エネルギープロセスが可能な有機電界効果トランジスタ(OFET)は、従来の無機デバイスにない特徴から実用化に大きな期待が持たれている。そのため、事業化に成功した場合、低炭素社会に大きな波及効果をもたらすほか、一大産業となりえる。これまでに、より安価な製造プロセスであるプリンタブルエレクトロニクス開発のために、様々な溶液塗布可能な半導体ポリマーが開発されてきた。中でも、静電相互作用による分子間相互作用の増大や吸収領域の拡張を目的とした、ドナー・アクセプター(D−A)型ポリマーの開発例が多い。例えば、有機薄膜太陽電池用途として、非特許文献1には、ベンゾチアジアゾール骨格を有するD−A型ポリマーが記載されており、非特許文献2には、ナフトビスチアジアゾール骨格を有するD−A型ポリマーが記載されており、非特許文献3には、ベンゾジチオフェン骨格を有するD−A型ポリマーが記載されている。しかしながら、これら非特許文献1〜3には、アントラビスチアジアゾール骨格を有する化合物については何ら記載されておらず、更にアントラビスチアジアゾール骨格を有する化合物を用いて得られる重合体についても何ら記載されていなかった。
Yuhang Liu et al., Nat. Commun. 2014, 5, 5293/1-8. Varun Vohra et al., Nat. Photonics 2015, 9, 403-409. Jing-De Chen et al., Adv. Mater. 2015, 27, 1035-1041.
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、有機半導体材料、特に有機薄膜太陽電池として有用な、アントラビスチアジアゾール誘導体及びこれを用いて得られるπ共役系重合体を提供することを目的とするものである。
上記課題は、下記式(1)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体を提供することによって解決される。
Figure 0006675124
[式(1)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Yは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Zは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子である。]
このとき、上記式(1)におけるYが水素原子であることが好適であり、Zが、それぞれ独立して、水素原子、複素芳香環基又はハロゲン原子であることが好適である。
また、上記課題は、下記式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体を提供することによって解決される。
Figure 0006675124
[式(2)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、ジシアノエチレン基、アルコキシカルボニルシアノエチレン基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。]
また、上記課題は、下記式(3)で示される構成単位を有するπ共役系重合体を提供することによって解決される。
Figure 0006675124
[式(3)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、チオアシル基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Wは、2価の共役系基であり、nは2以上の整数である。]
このとき、Wが下記式(4)及び(5)で示される2価の共役系基からなる群から選択される少なくとも1種であることが好適である。
Figure 0006675124
Figure 0006675124
[式(4)及び(5)中、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又は酸素原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はNRであり、Aは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子であり、mは1〜3であり、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又はアルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アシル基又はエステル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルキルアリール基である。]
上記式(3)で示される構成単位を有するπ共役系重合体を含む有機半導体材料が本発明の好適な実施態様であり、前記π共役系重合体が基材に塗布されてなる有機半導体材料が本発明の好適な実施態様である。更に、前記有機半導体材料を含む有機薄膜太陽電池が本発明の好適な実施態様である。
また、上記式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体と、下記式(6)で示される化合物とをクロスカップリング反応させるπ共役系重合体の製造方法が好適に提供される。
Figure 0006675124
[式(6)中、Wは前記式(3)、(4)又は(5)と同義であり、Bはそれぞれ独立して、−Sn(R10(R10は、それぞれ独立して、アルキル基又はアルコキシ基である)、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnI又は−B(OR11(R11は、それぞれ独立して、水素原子又はピナコールエステル基である)である。]
本発明により、アントラビスチアジアゾール誘導体及びこれを用いて得られるπ共役系重合体を提供することができる。こうして得られるπ共役系重合体は、ポリマー主鎖の共平面性が高く、高いキャリア移動度を有するほか、幅広い吸収領域を有するため、有機半導体材料、特に有機薄膜太陽電池として好適に用いられる。
実施例10において作製された太陽電池素子の光電変換特性を示した図である。
本発明によれば、式(1)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体、及びこれを用いて得られる式(3)で示されるπ共役系重合体を提供することができる。また、式(1)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体の好適な実施態様として、式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体を提供することができる。式(1)又は(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体は新規な化合物であり、式(3)で示されるπ共役系重合体は新規な重合体である。以下詳細について述べる。
Figure 0006675124
[式(1)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Yは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Zは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子である。]
Figure 0006675124
[式(2)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、チオアミド基、アミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、ジシアノエチレン基、アルコキシカルボニルシアノエチレン基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。]
Figure 0006675124
[式(3)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、チオアシル基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Wは、2価の共役系基であり、nは2以上の整数である。]
上記式(1)、(2)及び(3)において、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子である。
上記Xに用いられるアルキル基としては、直鎖や分岐鎖のアルキル基であってもよいし、環状のシクロアルキル基であってもよい。例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−ブチルオクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の直鎖や分岐鎖のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプタニル基、シクロオクタニル基、シクロノナニル基、シクロデカニル基等のシクロアルキル基が挙げられる。中でも、Xに用いられるアルキル基としては、炭素数6〜24のアルキル基が好適である。
上記Xに用いられるアルキル基は更に置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ピリジル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラジニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基等の複素芳香環基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基等のアルキルチオ基;フェニルチオ基、ナフチルチオ基等のアリールチオ基;tert−ブチルジメチルシリルオキシ基、tert−ブチルジフェニルシリルオキシ基等の三置換シリルオキシ基;アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、ブタノイルオキシ基、ピバロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基等のアルキルスルフィニル基;フェニルスルフィニル基等のアリールスルフィニル基;メチルスルフォニルオキシ基、エチルスルフォニルオキシ基、フェニルスルフォニルオキシ基、メトキシスルフォニル基、エトキシスルフォニル基、フェニルオキシスルフォニル基等のスルフォン酸エステル基;アミノ基;水酸基;シアノ基;ニトロ基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;などが挙げられる。
上記Xに用いられるアルケニル基としては、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、ビニル基、アリル基、メチルビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアルケニル基としては、炭素数6〜14のアルキル基が好適である。これらアルケニル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるアルキニル基としては、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、エチニル基、プロピニル基、プロパルギル基、ブチニル基、ペンチニル基、ヘキシニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアルキニル基としては、炭素数6〜14のアルキニル基が好適である。これらアルキニル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が好適である。これらアリール基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示されたアリール基以外の置換基や、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等を用いることができる。
上記Xに用いられるアリールアルキル基としては、ベンジル基、4−メトキシベンジル基、フェネチル基、ジフェニルメチル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアリールアルキル基としては、炭素数7〜14のアリールアルキル基が好適である。これらアリールアルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるパーフルオロアルキル基としては、直鎖であっても分岐鎖であってもよく、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基、ウンデカフルオロペンチル基等が挙げられる。中でもXに用いられるパーフルオロアルキル基としては、炭素数6〜14のパーフルオロアルキル基が好適である。これらパーフルオロアルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアルキルシリル基としては、炭素数6〜9のアルキルシリル基が好適である。
上記Xに用いられるアルキニルシリル基としては、トリエチルシリルエチニル基、トリイソプロピルエチニル基等が挙げられる。
上記Xに用いられるアリールシリル基としては、tert−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアリールシリル基としては、炭素数8〜18のアリールシリル基が好適である。また、上記Xに用いられるアリールアルキルシリル基としては、トリベンジルシリル基等が挙げられる。
上記Xに用いられるアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−ノニルオキシ基、n−デシルオキシ基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアルコキシ基としては、炭素数6〜20のアルコキシ基が好適である。これらアルコキシ基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示されたアルコキシ基以外の置換基を同様に用いることができる。
上記Xに用いられるアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ベンゾイル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるアシル基としては、炭素数6〜14のアシル基が好適である。これらアシル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるチオアシル基としては、チオアセチル基、チオプロピオニル基、チオブチリル基、チオイソブチリル基、チオベンゾイル基等が挙げられる。中でも、Xに用いられるチオアシル基としては、炭素数6〜14のチオアシル基が好適である。これらチオアシル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるエステル基としては、−COO−又は−OCO−で示される基を含むものであり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、イソブトキシカルボニル基、sec−ブトキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。これらアルコキシカルボニル基は置換基を有してもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示されたアルコキシカルボニル基以外の置換基を同様に用いることができる。
上記Xに用いられるチオエステル基としては、−COS−又は−SCO−で示される基を含むものであり、例えば、チオアセチル基、エチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基、tert−ブチルチオカルボニル基、ペンチルチオカルボニル基、チオベンゾイル基等が挙げられる。これらチオエステル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記Xに用いられるアルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基等が挙げられる。また、上記Xに用いられるアリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等が挙げられる。これらアルキルチオ基やアリールチオ基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示されたアルキルチオ基やアリールチオ基以外の置換基を同様に用いることができる。
上記Xに用いられる複素芳香環基としては、例えば、ピリジル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラジニル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ピラゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイミダゾリル基等が挙げられる。これら複素芳香環基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基や、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等を用いることができる。
上記Xに用いられるスルホニルオキシ基としては、アルキル基を有するスルホニルオキシ基(以下、アルキルスルホニルオキシ基と略記することがある)、アリール基を有するスルホニルオキシ基(以下、アリールスルホニルオキシ基と略記することがある)等が挙げられる。アルキル基及びアリール基としては、上記説明した置換基と同様のものを用いることができる。アルキルスルホニルオキシ基としては、メタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、n−プロパンスルホニルオキシ基、イソプロパンスルホニルオキシ基、n−ブタンスルホニルオキシ基、tert−ブタンスルホニルオキシ基等が挙げられる。これらアルキルスルホニルオキシ基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができ、好適な置換基としてハロゲン原子が挙げられる。ハロゲン原子を有するアルキルスルホニルオキシ基としては、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等が好適に用いられる。アリールスルホニルオキシ基としては、ベンゼンスルホニルオキシ基、ナフタレンスルホニルオキシ基、ビフェニルスルホニルオキシ基等が挙げられる。これらアリールスルホニルオキシ基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示されたアリール基以外の置換基や、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等を用いることができ、好適な置換基としてアルキル基が挙げられる。アルキル基を有するアリールスルホニルオキシ基としては、p−トルエンスルホニルオキシ基等が好適に用いられる。
上記Xに用いられるアミノ基としては、1級アミノ基(−NH)の他、2級アミノ基、3級アミノ基であっても良い。2級アミノ基は、−NHR12(R12は任意の一価の置換基である)で示されるモノ置換アミノ基であり、R12としては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アセチル基、ベンゾイル基、ベンゼンスルホニル基、tert−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。2級アミノ基の具体例としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基等のようにR12がアルキル基である2級アミノ基や、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等のようにR12がアリール基である2級アミノ基等が挙げられる。また、R12におけるアルキル基やアリール基の水素原子が、更にアセチル基、ベンゾイル基、ベンゼンスルホニル基、tert−ブトキシカルボニル基等で置換されていてもよい。3級アミノ基は、−NR1213(R12及びR13は任意の一価の置換基である)で示されるジ置換アミノ基であり、R13としては、R12と同様のものを用いることができ、R12及びR13は互いに同じでも異なっていてもよい。3級アミノ基の具体例としては、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基等のようにR12及びR13がアルキル基及びアリール基からなる群から選択される少なくとも1種である3級アミノ基等が挙げられる。
上記Xに用いられるアミド基としては、−C(=O)NR1415(R14及びR15は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基及び炭素数6〜20のアリール基からなる群から選択される少なくとも1種である)で示されるアミド基が挙げられる。R14及びR15は互いに同じでも異なっていてもよい。R14及びR15におけるアルキル基、アリール基としては、上記アルキル基やアリール基の説明のところで例示された置換基を同様に用いることができる。
上記Xに用いられるチオアミド基としては、−C(=S)NR1415(R14及びR15は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基及び炭素数6〜20のアリール基からなる群から選択される少なくとも1種である)で示されるアミド基が挙げられる。R14及びR15は互いに同じでも異なっていてもよい。R14及びR15におけるアルキル基、アリール基としては、上記アルキル基やアリール基の説明のところで例示された置換基を同様に用いることができる。
上記Xに用いられるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、中でも、フッ素原子が好適に用いられる。
上記説明したXの中でも、分子設計や合成、原料入手の観点から、Xが、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキニルシリル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシ基、エステル基、アルキルチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、水酸基、シアノ基又はハロゲン原子であることが好適である。
上記式(1)において、Yは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。Yに用いられるアルキル基、アリール基、複素芳香環基及びハロゲン原子としては、上述のXの説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。中でも、分子設計や合成の観点から、Yが水素原子であることが好適である。
上記式(1)において、Zは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子である。
Zに用いられるアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基及びハロゲン原子としては、上述のXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができる。中でも、分子設計や合成の観点から、Zがそれぞれ独立して、水素原子、複素芳香環基又はハロゲン原子であることが好適であり、複素芳香環基であることがより好適である。中でも、Zが、下記式(Z1)で示される複素芳香環基であることが更に好適である。
Figure 0006675124
[式(Z1)中、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、ジシアノエチレン基、アルコキシカルボニルシアノエチレン基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。
ここで、Zが上記式(Z1)で示される複素芳香環基であり、Yが水素原子である場合、式(1)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体は、好適には下記式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体である。
Figure 0006675124
[式(2)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、チオアミド基、アミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、ジシアノエチレン基、アルコキシカルボニルシアノエチレン基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。]
上記式(2)、(3)及び(Z1)において、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、中でも、原料の入手性および合成の容易さの観点から、Aが硫黄原子であることが好適である。Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子である。Rに用いられるハロゲン原子としては、上記式(1)におけるXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができ、中でもフッ素原子が好適に用いられる。Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。Rに用いられるアルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基及びハロゲン原子としては、上記式(1)におけるXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができる。中でも、溶解性を向上させる観点から、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基又はエステル基であることが好適である。
また、上記式(2)及び(Z1)において、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、ジシアノエチレン基、アルコキシカルボニルシアノエチレン基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。Rに用いられるアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、複素芳香環基及びハロゲン原子としては、上記式(1)におけるXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができる。Rに用いられるアルコキシカルボニルシアノエチレン基としては、メトキシカルボニルシアノエチレン基、エトキシカルボニルシアノエチレン基、ヘキシロキシカルボニルシアノエチレン基等が挙げられる。分子設計や合成の観点から、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であることが好適である。
本発明のπ共役系重合体は、下記式(3)で示される構成単位を有するものである。
Figure 0006675124
[式(3)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、チオアシル基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Wは、2価の共役系基であり、nは2以上の整数である。]
本発明において、Wは2価の共役系基であり、上記式(3)で示されるπ共役系重合体においては、Wがπ電子系ドナーユニットまたはアクセプターユニットとして機能することになる。2価の共役系基としては、エテニレン基、アリーレン基及び2価の複素芳香環基からなる群から選択される1種が好適に採用される。
上記エテニレン基としては、−CH=CH−で示される基などが挙げられる。また、上記アリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。中でも、Wに用いられるアリーレン基としては、炭素数6〜10のアリーレン基が好適である。これらアリーレン基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示されたアリール基以外の置換基や、上述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基等を用いることができる。
また、上記2価の複素芳香環基としては、カルバゾール誘導体;ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、ピラジン、キノリン、プリン等のピリジン誘導体;フラン誘導体;ピロール誘導体;チエノチオフェン、チエノフラン、チエノピラジン等のチオフェン誘導体;オキサジアゾール、セレノフェン、テルロフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、イソキサゾール、イソチアゾール、ベンゾトリアゾール、ピラン、ベンゾオキサジアゾール等の複素環誘導体等が挙げられる。これら2価の複素芳香環基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基や、上述のアルキル基を用いることができる。
中でも、Wが下記式(4)及び(5)で示される2価の共役系基からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 0006675124
Figure 0006675124
[式(4)及び(5)中、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又は酸素原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はNRであり、Aは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子であり、mは1〜3であり、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又はアルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アシル基又はエステル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルキルアリール基である。]
上記式(4)及び(5)において、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又は酸素原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はNRであり、Aは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子である。Rは、それぞれ独立して、アルキル基であり、Rに用いられるアルキル基としては、上記式(1)におけるXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができる。これらアルキル基は置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
また、上記式(4)及び(5)において、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又はアルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アシル基又はエステル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルキルアリール基である。これらハロゲン原子、アルキル基、アシル基、エステル基、アルコキシ基、アリール基及びアルキルアリール基としては、上記式(1)におけるXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができる。また、前記アルキル基、アシル基、エステル基、アルコキシ基、アリール基及びアルキルアリール基は、置換基を有していてもよく、かかる置換基としては、アルキル基の説明のところで例示された置換基と同様のものを用いることができる。
上記式(3)で示されるπ共役系重合体において、nは2以上の整数である。nとしては特に限定されないが、nが10以上、100以下であることが好適である。また、数平均分子量としては、30,000〜200,000であることが好ましい。数平均分子量は、通常のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
上記式(3)で示されるπ共役系重合体の製造方法としては特に限定されないが、上記式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体と、下記式(6)で示される化合物とをクロスカップリング反応させることにより、上記式(3)で示されるπ共役系重合体を得る方法が好適に採用される。クロスカップリング反応としては、例えば、右田−小杉−Stilleカップリング反応、鈴木−宮浦カップリング反応、根岸カップリング反応等が好適に採用される。
Figure 0006675124
[式(6)中、Wは前記式(3)、(4)又は(5)と同義であり、Bはそれぞれ独立して、−Sn(R10(R10は、それぞれ独立して、アルキル基又はアルコキシ基である)、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnI又は−B(OR11(R11は、それぞれ独立して、水素原子又はピナコールエステル基である)である。]
上記式(6)において、Bはそれぞれ独立して、−Sn(R10(R10は、それぞれ独立して、アルキル基又はアルコキシ基である)、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnI又は−B(OR11(R11は、それぞれ独立して、水素原子又はピナコールエステル基である)である。R10は、それぞれ独立して、アルキル基又はアルコキシ基であり、R10に用いられるアルキル基及びアルコキシ基としては、上記式(1)におけるXの説明のところで例示された置換基と同様のものを採用することができる。合成上の観点から、R10は、それぞれ独立して、メチル基、n−ブチル基であることが好適である。
上述のようにして得られる式(3)で示されるπ共役系重合体は、アントラビスチアジアゾール骨格をアクセプターユニットとし、2価の共役系基であるWをπ電子系ドナーユニットまたはアクセプターユニットとして有するものであり、有機半導体材料として好適に用いることができる。この理由について本発明者らは、(a)広いπ共役系を有し、非局在化したHOMOの軌道に加え、大きな電子親和力を有するため強い分子間相互作用を有すること、(b)π電子骨格の対称性が高いため、ポリマーの立体規則性が高くなり、その結果、キャリア移動度が高くなること、(c)ポリマー主鎖の共平面性が高く、結晶性が増加すること等によるものと推察している。更に、式(3)で示されるπ共役系重合体は、剛直な骨格を有するため、高い耐久性が得られることとなる。また、上記説明したように、式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体とクロスカップリング反応させる式(6)で示される化合物の種類を変えることにより、様々なπ電子ドナーユニットまたはアクセプターユニットを導入することが可能であり、適切な分子設計が可能となる利点を有する。
有機半導体材料としては、(A)式(3)で示されるπ共役系重合体を少なくとも一種含有するp型有機半導体材料、及び(B)n型有機半導体材料を含有するものが好適に採用される。
(A)p型有機半導体材料としては、上述した式(3)で示されるπ共役系重合体を少なくとも一種含んでいればよく、その他の公知材料を合わせて用いることが出来る。公知材料としては、例えば、フタロシアニン系顔料、インジゴ又はチオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ベンゾチアジアゾール誘導体、トリアリールメタン誘導体、トリアリールアミン誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリシラン誘導体、ポリフェニレンビニレン及びその誘導体(例えば、ポリ[2−メトキシ−5−(2−エチルヘキシロキシ)−1,4−フェニレンビニレン]:MEH−PPV、ポリ[2−メトキシ−5−(3’,7’−ジメチルオクチロキシ)−1,4−フェニレンビニレン])、ポリチオフェン及びその誘導体(例えば、ポリ(3−ドデシルチオフェン)、ポリ(3−ヘキシルチオフェン):P3HT、ポリ(3−オクチルチオフェン))等が挙げられる。
(A)p型有機半導体材料として、その他の公知材料を用いる場合、式(3)で示されるπ共役系重合体の含有量は、(A)p型有機半導体材料中、好ましくは1〜99質量%、より好ましくは50〜99質量%である。
(B)n型有機半導体材料としては、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、多環キノン系顔料、アゾ系顔料、C60フラーレンやC70フラーレン及びその誘導体等を用いることができ、また、有機金属錯体〔例えば、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム、ビス(10−ベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム、5−ヒドロキシフラボンのベリリウム塩、5−ヒドロキシフラボンのアルミニウム塩〕、オキサジアゾール誘導体〔例えば、1,3−ビス[5’−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2’−イル]ベンゼン〕、トリアゾール誘導体〔例えば、3−(4’−tert−ブチルフェニル)−4−フェニル−5−(4’’−ビフェニル)−1,2,4−トリアゾール〕、フェナントロリン誘導体[例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(バソクプロイン、BCP)]、トリアジン誘導体、キノリン誘導体、キノキサリン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、ニトロ置換フルオレノン誘導体、チオピランジオキサイド誘導体等を用いることもできる。(B)n型有機半導体材料の中でも、n型材料として高いキャリア移動度を有し、及び/又は電荷分離効率が高い点から、C60フラーレンやC70フラーレン及びその誘導体が好ましい。尚、n型有機半導体材料として例に挙げた化合物は、単独で使用してもよく、あるいは複数併用してもよい。
上記のC60フラーレンやC70フラーレン及びその誘導体としては、以下のC1〜C7の化合物が例に挙げられ、中でも、電子準位の整合性に優れ、入手が容易である点から、C1のPCBM(6,6−フェニル−C61−ブチル酸メチルエステル)が好ましく用いられる。
Figure 0006675124
本発明における有機半導体材料において、(A)成分と(B)成分の重量比率((A):(B))は10:90〜90:10であり、好ましくは10:90〜70:30であり、さらに好ましくは20:80〜50:50である。
本発明における有機半導体材料は、必要に応じて一種又は二種以上の溶媒を含有してもよい。上記溶媒としては、(A)成分及び(B)成分を溶解又は分散可能なものであれば特に制限されないが、例えば、水、アルコール系溶剤、ジオール系溶剤、ケトン系溶剤、エステル系溶剤、エーテル系溶剤、脂肪族又は脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、シアノ基を有する炭化水素溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤、その他の溶剤等が挙げられる。溶媒を用いた有機半導体材料は、塗布液として用いることができる。
本発明における有機半導体材料に上記溶媒を含有させる場合、その含有量は、該有機半導体材料を用いた光電変換層の形成に支障が生じない限り特に制限されるものではないが、例えば、溶媒を100重量部としたときに(A)成分及び(B)成分の総量が0.1〜5重量部となる範囲から適宜選択することが好ましい。
本発明において、上記式(3)で示されるπ共役系重合体が基材に塗布されてなる有機半導体材料が好適な実施態様である。上記式(3)で示されるπ共役系重合体を含む有機半導体材料を製膜する方法としては、例えば、ディップコート法、キャスト法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スピンコート法、LB法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、ディスペンサ印刷法、インクジェット法、エクストルージョンコート法等のウェットプロセスによって基材上に塗膜形成する方法が挙げられる。中でも、より簡便な薄膜作製が可能なため、スピンコート法が好適に採用される。
本発明の式(3)で示されるπ共役系重合体は、有機薄膜太陽電池、有機電界効果トランジスタ、エレクトロクロミック材料等に有用であり、特に有機薄膜太陽電池に好適に用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明する。
実施例1
[式(1)−(a1)で示される6,12-Dihydroxyanthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
2,6-ジアミノアントラキノン (東京化成工業社製)からBracke, et al., J. Polym. Sci. Part A: Polym. Chem. 1970, 8, 3177に記載された方法により得られた1,2,5,6-テトラアミノアントラキノン (4.10 g,15.3 mmol) をアルゴン雰囲気下、200 ml 三口丸底フラスコに入れ、トリエチルアミン (13.0 mL,91.8 mmol)、脱水THF (80 mL)を加え、0 ℃に冷却した。次いで、塩化チオニル (8.9 mL,122 mmol)をゆっくり滴下し、室温まで昇温後、12 時間撹拌した。反応終了後、反応溶液を氷水に注ぎ、沈殿物をろ過により回収した。得られた固体を熱クロロホルムで洗浄した後、昇華精製を行うことで、式(1)−(a1)で示される化合物を茶色固体として収率 32% (1.60 g,4.90 mmol)で得た。
式(1)−(a1)で示される化合物の物性データを以下に示す。
1H NMR (600 MHz, CDCl3, rt) : δ 7.87 (t, J = 9.6 Hz, 2H), δ 8.66 (d, J = 9.6 Hz, 2H), δ 10.87 (s, 2H).
実施例2
[式(1)−(a2)で示される6,12-bis(dodecyloxy)anthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
アルゴン雰囲気下、50 mLシュレンク管に、式(1)−(a1)で示される化合物 (395 mg, 1.2 mmol)、水酸化カリウム (272 mg, 4.8 mmol)、脱水DMF (40 mL)を加え、室温で10 分間撹拌した。その後,1-ブロモドデカン (1.2 mL, 4.8 mmol)を加え、100 ℃で48 時間撹拌した。水を加えることで反応を停止させ、クロロホルムを用いて抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機層を洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、この混合溶液をろ過後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、さらに酢酸エチルを用いて再結晶を行うことで、式(1)−(a2)で示される化合物を褐色固体として収率79% (634 mg, 0.96 mmol)で得た。
式(1)−(a2)で示される化合物の物性データを以下に示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Rf = 0.84,CH2Cl2)
1H NMR (600 MHz, CDCl3, rt) : δ 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 6H), δ 1.28-1.55 (m, 32H), δ 1.67 (m, 4H), δ 2.21 (m, 4H), δ 4.22 (t, J = 6.6 Hz, 4H), δ 7.97 (d, J = 9.6 Hz, 2H), δ 8.55 (d, J = 9.6 Hz, 2H).
実施例3
[式(2)−(a1)で示される4,10-bis(4-(2-hexyldecyl)thiophene-2-yl)-6,12-bis(dodecyloxy)anthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
大気下、50 mL茄子フラスコに、式(1)−(a2)で示される化合物 (630 mg, 0.95 mmol)、塩化鉄 (77 mg, 0.48 mmol)、臭素 (1.0 mL, 19 mmol)、酢酸 (60 mL)を加え、100 ℃で48 時間撹拌した。水を加えることで反応を停止させ、沈殿物をろ過により回収した。なお、得られた固体は精製することなく次の反応に用いた。
次に、アルゴン雰囲気下、50 mLシュレンク管に、式(1)−(a3)で示される化合物 (710 mg, 0.86 mmol)、3-(2-へキシルデシル)-5-トリメチルスタニルチオフェン (1.0 g, 2.2 mmol)、脱水トルエン (45 mL)を加え、30 分間脱気した。その後、Pd(PPh3)4 (40 mg, 4 mol %)を加え、24 時間加熱還流した。反応終了後、1 M フッ化カリウム水溶液 (20 mL)を加えることで反応を停止し、ジクロロメタンで抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機層を洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、この混合溶液をろ過後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで、式(2)−(a1)で示される化合物を橙色固体として収率 45% (2 step,546 mg, 0.53 mmol)で得た。
式(2)−(a1)で示される化合物の物性データを以下に示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Rf = 0.62,Hexane/CH2Cl2 = 5/2)
1H NMR (600 MHz, CDCl3, rt) : δ 0.88 (m, 18H), δ 1.20-1.55 (m, 84H), δ 1.81 (m, 2H), δ 2.23 (m, 4H), δ 2.68 (d, J = 6.6 Hz, 4H), δ 4.28 (t, J = 6.6 Hz, 4H), δ 7.05 (s, 2H), δ 8.15 (s, 2H), δ 8.81 (s, 2H).
実施例4
[式(2)−(a2)で示される4,10-bis(5-bromo-4-(2-hexyldecyl)thiophene-2-yl)-6,12-bis(dodecyloxy)anthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
アルゴン雰囲気下、50 mLシュレンク管に、式(2)−(a1)で示される化合物 (128 mg, 0.1 mmol)、NBS (35.6 mg, 0.22 mmol)、THF (10 mL) を加え、室温で 6 時間撹拌した。水を加えることで反応を停止させ、ジクロロメタンを用いて抽出した。飽和塩化ナトリウム水溶液で有機層を洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、この混合溶液をろ過後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を留去した。その後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することで,式(2)−(a2)で示される化合物を橙色固体として収率 96% (634 mg, 0.096 mmol)で得た。
式(2)−(a2)で示される化合物の物性データを以下に示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Rf = 0.95,Hexane/CH2Cl2 = 2/1)
1H NMR (600 MHz, CDCl3, rt) : δ 0.87 (m, 18H), δ 1.20-1.56 (m, 84H), δ 1.81 (m, 2H), δ 2.22 (m, 4H), δ 2.62 (d, J = 6.6 Hz, 4H), δ 4.27 (t, J = 6.6 Hz, 4H), δ 7.98 (s, 2H), δ 8.72 (s, 2H).
実施例5
[式(3)−(a1)で示される重合体(P1:PATz4T-o12HD)の合成]
Figure 0006675124
5 mlのマイクロウェーブリアクター用反応容器に、式(2)−(a2)で示される化合物 (71.7 mg,0.05 mmol)、式(5)−(a1)で示される化合物 (24.6 mg,0.05 mmol)、および Pd(PPH3)4 (1.2 mg,1.0 μmol)を加え、アルゴンガスを封入し、容器を密閉した。その後、脱水トルエン (2.5 mL)を加え、マイクロウェーブリアクターを用いて180 ℃で40 分間撹拌した。その後、反応溶液をメタノール (100 mL)と濃塩酸 (5 mL)の混合溶液へ加え、室温で4 時間撹拌した。生じた沈殿物をろ過により回収し、次いでメタノール、ヘキサン、クロロホルム、クロロベンゼン溶媒を用いて、順にソックスレー抽出による精製を行った。クロロベンゼンに可溶な成分を濃縮し、メタノールを用いて再沈殿することにより、式(3)−(a1)で示される重合体 (P1:PATz4T-o12HD)を収率 96% (69.1 mg)で金属光沢を示す紫色固体として得た。
式(3)−(a1)で示される重合体の物性データを以下に示す。
GPC (o-DCB,140 ℃): Mn = 63.3 kDa,Mw = 124.6 kDa,PDI = 1.97.
実施例6
[式(1)−(b2)で示される6,12-bis(hexyloxy)anthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
実施例2において、1-ブロモドデカンの代わりに1-ブロモヘキサン (0.49 mL, 3.5 mmol)を用いた以外は実施例2と同様にして反応を行い、式(1)−(b2)で示される化合物を褐色固体として収率 69% (297 mg, 0.60 mmol)で得た。
式(1)−(b2)で示される化合物の物性データを以下に示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Rf = 0.82,CH2Cl2)
1H NMR (300 MHz, CDCl3, rt) : δ 0.97 (t, J = 6.9 Hz, 6H), δ 1.46 (m, 8H), δ 1.68 (m, 4H), δ 2.21 (m, 4H), δ 4.22 (t, J = 6.6 Hz, 4H), δ 7.97 (d, J = 9.6 Hz, 2H), δ 8.56 (d, J = 9.6 Hz, 2H).
実施例7
[式(2)−(b1)で示される4,10-bis(4-(2-octyldodecyl)thiophene-2-yl)-6,12-bis(hexyloxy)anthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
実施例3において、式(1)−(a2)で示される化合物の代わりに式(1)−(b2)で示される化合物 (628 mg, 1.27 mmol)を用い、3-(2-へキシルデシル)-5-トリメチルスタニルチオフェンの代わりに3-(2-オクチルドデシル)-5-トリメチルスタニルチオフェン (1.67 g, 3.17 mmol)用いた以外は実施例3と同様にして反応を行い、式(2)−(b1)で示される化合物を橙色固体として収率 22% (2 step,340 mg, 0.28 mmol)で得た。
式(2)−(b1)で示される化合物の物性データを以下に示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Rf = 0.45,Hexane/CH2Cl2 = 5/2)
1H NMR (400 MHz, CDCl3, rt) : δ 1.86 (t, 12H), δ 0.98 (t, 6H), δ 1.25-1.35 (m, 64H), δ 1.44-1.54 (m, 8H), δ 1.74 (m, 2H), δ 1.79-1.862 (m, 4H), δ 2.20-2.27 (m, 4H), δ 2.67 (d, J = 6.8 Hz, 4H), δ 4.28 (t, J = 6.4 Hz, 4H), δ 7.06 (s, 2H), δ 8.14 (s, 2H), δ 8.80 (s, 2H). Anal. Calcd for C74H114N4O2S4: C, 72.85; H, 9.42; N, 4.59%. Found: C, 73.02; H, 9.62; N, 4.56%.
実施例8
[式(2)−(b2)で示される4,10-bis(5-bromo-4-(2-octyldodecyl)thiophene-2-yl)-6,12-bis(hexyloxy)anthra[1,2-c:5,6-c’]bis[1,2,5]thiadiazoleの合成]
Figure 0006675124
実施例4において、式(2)−(a1)で示される化合物の代わりに式(2)−(b1)で示される化合物 (220 mg, 0.18 mmol)を用いた以外は実施例4と同様にして反応を行い、式(2)−(b2)で示される化合物を橙色固体として収率 91% (251 mg, 0.16 mmol)で得た。
式(2)−(b2)で示される化合物の物性データを以下に示す。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (Rf = 0.96,Hexane/CH2Cl2 = 2/1)
1H NMR (400 MHz, CDCl3, rt) : δ 0.85 (t, J = 7.2 Hz, 12H), δ 1.01 (t, J = 7.2 Hz,6H), δ 1.23-1.55 (m, 72H), δ 1.82 (m, 6H), δ 2.19 (m, 4H), δ 2.61 (d, J = 7.2 Hz, 4H), δ 4.22 (t, J = 6.4 Hz, 4H), δ 7.94 (s, 2H), δ 8.62 (s, 2H). Anal. Calcd for C74H112N4O2S4Br2: C, 64.51; H, 8.19; N, 4.07%. Found: C, 64.60; H, 8.24; N, 4.00%.
実施例9
[式(3)−(b1)で示される重合体(P2:PATz4T-o6OD)の合成]
Figure 0006675124
実施例5において、式(2)−(a2)で示される化合物の代わりに式(2)−(b2)で示される化合物 (68.9 mg,0.05 mmol)を用いた以外は実施例5と同様にして反応を行い、式(3)−(b1)で示される重合体 (P2:PATz4T-o6OD)を収率 89% (61.7 mg)で金属光沢を示す紫色固体として得た。
式(3)−(b1)で示される重合体の物性データを以下に示す。
GPC (o-DCB,140 ℃): Mn = 41.5 kDa,Mw = 68.3 kDa,PDI = 1.64.
実施例10
[逆型バルクヘテロ接合型太陽電池素子の作製]
ITO基板 (ジオマテック社,膜厚: 150 nm,抵抗率: < 12 Ω/□,透過率: (λ = 550 nm) ≧ 85%)を中性洗剤、イオン交換水、アセトンおよびイソプロパノールを用いてそれぞれ10分間超音波洗浄した。その後、基板の入ったイソプロパノールを10分間煮沸し、乾燥後、UV−オゾン洗浄を20分間行った。洗浄した基板上に、酢酸亜鉛二水和物 0.87 g、エタノールアミン 0.24 gを10 mLの2-メトキシエタノールに溶解した溶液を滴下し、4000 rpmで30秒間スピンコートした。200 ℃で30分間ホットプレート上で加熱し、徐冷することで酸化亜鉛薄膜を形成した。その後、先ほどの基板をアセトン、イソプロパノールを用いて10分間超音波洗浄し、煮沸後、基板を乾燥させ直ちにグローブボックス内に搬入した。濃度13.3 g/Lの式(3)−(a1)で示される重合体 (P1:PATz4T-o12HD)の無水o-ジクロロベンゼン溶液に、1 vol%の1,6-ジヨードヘキサン (DIH)と重量比 1:1となるように可溶性フラーレン誘導体 (PC61BM)を加え、100 ℃に保ったまま、400 rpmで30秒、続いて600 rpmで180秒間スピンコートすることで酸化亜鉛をコートした基板上にP1活性層を作製した。また、濃度8.3 g/Lの式(3)−(b1)で示される重合体 (P2:PATz4T-o6OD)の無水クロロベンゼン溶液に、重量比 1:2となるように可溶性フラーレン誘導体 (PC61BM)を加え、100 ℃に保ったまま、400 rpmで30秒、続いて1000 rpmで5秒間スピンコートすることで酸化亜鉛をコートした基板上にP2活性層を作製した。室温で乾燥後、シャドーマスクを装着した基板を真空蒸着装置に移し、3×10-5 Pa程度の減圧下でホール注入層として6 nmの三酸化モリブデン、続いて陽極として50 nmの銀を真空蒸着することで、活性エリア0.16 cm2のバルクヘテロ接合型太陽電池素子を作製した。作製した太陽電池素子の室温、不活性雰囲気下、ソーラーシミュレータ (AM 1.5 G, 100 mW cm-2)照射下での光電変換特性を図1および表1に示す。作製した太陽電池素子は、いずれも高い開放電圧およびFFを示し、P2においては高い短絡電流密度を示したため、最大で5.66%の光電変換効率を示した。このことから、太陽電池材料として高い可能性を持つことが明らかとなった。
Figure 0006675124

Claims (9)

  1. 下記式(1)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体。
    Figure 0006675124
    [式(1)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Yは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Zは、それぞれ独立して、複素芳香環基である。]
  2. Yが水素原子である請求項1記載のアントラビスチアジアゾール誘導体。
  3. 下記式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体。
    Figure 0006675124
    [式(2)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、アルキルチオ基、ジシアノエチレン基、アルコキシカルボニルシアノエチレン基、複素芳香環基又はハロゲン原子である。]
  4. 下記式(3)で示される構成単位を有するπ共役系重合体。
    Figure 0006675124
    [式(3)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、チオアシル基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Wは、2価の共役系基であり、nは2以上の整数である。]
  5. Wが下記式(4)及び(5)で示される2価の共役系基からなる群から選択される少なくとも1種である請求項記載のπ共役系重合体。

    Figure 0006675124

    Figure 0006675124
    [式(4)及び(5)中、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又はセレン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、NR、C(R)、Si(R)又はGe(R)であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子又は酸素原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子、セレン原子又はNRであり、Aは、それぞれ独立して、炭素原子又は窒素原子であり、mは1〜3であり、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又はアルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アシル基又はエステル基であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルキルアリール基である。]
  6. 請求項4又は5記載のπ共役系重合体を含む有機半導体材料。
  7. 請求項4又は5記載のπ共役系重合体が基材に塗布されてなる有機半導体材料。
  8. 請求項6又は7記載の有機半導体材料を含む有機薄膜太陽電池。
  9. 下記式(2)で示されるアントラビスチアジアゾール誘導体と、下記式(6)で示される化合物とをクロスカップリング反応させる請求項4又は5記載のπ共役系重合体の製造方法。
    Figure 0006675124
    [式(2)中、Xは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルキルシリル基、アルキニルシリル基、アリールシリル基、アリールアルキルシリル基、アルコキシ基、アシル基、チオアシル基、カルボキシ基、エステル基、チオエステル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素芳香環基、スルホニルオキシ基、アミノ基、アミド基、チオアミド基、ニトロ基、水酸基、シアノ基、イソシアネート基、チオシアネート基又はハロゲン原子であり、Aは、それぞれ独立して、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基、アシル基、エステル基、複素芳香環基又はハロゲン原子であり、Rは、それぞれ独立して、ハロゲン原子である。]
    Figure 0006675124
    [式(6)中、Wは前記式(3)、(4)又は(5)と同義であり、Bはそれぞれ独立して、−Sn(R10(R10は、それぞれ独立して、アルキル基又はアルコキシ基である)、−MgCl、−MgBr、−MgI、−ZnCl、−ZnBr、−ZnI又は−B(OR11(R11は、それぞれ独立して、水素原子又はピナコールエステル基である)である。]
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