JP6672896B2 - モーター駆動回路、印刷装置及び半導体装置 - Google Patents

モーター駆動回路、印刷装置及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、モーター駆動回路、印刷装置及び半導体装置に関する。
近年、様々な用途の電気機器において各種のモーターが使用されている。例えば、プリンターでは、カートリッジを搭載したキャリッジの移動や印刷用紙の搬送のためにモーターが使用されている。
モーターを使用するためには、モーターを駆動するモーター駆動回路が必要である。例えば、特許文献1では、Hブリッジ回路を用いたモーター駆動回路が開示されており、このモーター駆動回路は、Hブリッジ回路を流れる電流によって発生する電流検出抵抗の両端の電位差に基づいてモーターの駆動制御を行う。
特開2012−178948号公報
しかしながら、モーターを回転させるためには数アンペアの電流が必要となる場合もあり、電流検出抵抗の抵抗値が大きいと、当該抵抗における電力損失が大きくなってしまう。この電力損失を低減するために、電流検出抵抗のサイズを大きくして低抵抗にすることも考えられるが、回路規模が大きくなってしまうという問題がある。
本発明は、以上のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様によれば、回路規模を低減しつつ、モーターの駆動電流の検出による電力損失を低減させることが可能なモーター駆動回路及び半導体装置を提供することができる。また、本発明のいくつかの態様によれば、モーターの駆動に起因する電力損失を低減させることが可能な印刷装置を提供することができる。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本適用例に係るモーター駆動回路は、モーターを駆動するモーター駆動回路であって、制御信号に基づいて、前記モーターに駆動電流を供給する駆動部と、前記駆動電流の少なくとも一部が流れる配線の第1ノードと前記配線の第2ノードとの電位差を増幅する増幅部と、前記増幅部によって増幅された前記電位差と閾値電圧との比較に基づいて前記制御信号を生成する制御部と、を備えている。
本適用例に係るモーター駆動回路によれば、モーターの駆動電流を検出するための電流検出抵抗として、抵抗素子の代わりに駆動電流が流れる配線における第1ノードと第2ノードとの間の配線抵抗が利用されるので、抵抗素子を利用する従来回路と比較して回路規模を低減させることができる。さらに、本適用例に係るモーター駆動回路によれば、配線抵抗を利用することで従来よりも抵抗値の小さい電流検出抵抗を実現することができるので、モーターの駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。また、本適用例に係るモーター駆動回路によれば、電流検出抵抗の抵抗値が小さいため、駆動電流が流れることで生じる電位差が小さいが、増幅部によって当該電位差が増幅された電圧と閾値電圧とが比較されて制御信号が生成されるので、駆動電流を適切に制御することができる。
[適用例2]
上記適用例に係るモーター駆動回路において、前記配線は、基準電位が供給される端子と電気的に接続されていてもよい。
モーターを回転させるために必要な駆動電流は数アンペア以上必要な場合もあるため、モーター駆動回路の一部は高い電圧で動作する必要がある。本適用例に係るモーター駆動回路によれば、増幅部は、基準電位(例えば、グラウンド電位)の供給源(例えば、グラウンド)へと流れる駆動電流によって生じる第1ノードと第2ノードとの電位差を増幅すればよいので、低い電圧で動作可能である。従って、増幅部の動作に必要な電力を低減し、モーター駆動回路の全体としての電力損失を低減させることができる。
[適用例3]
上記適用例に係るモーター駆動回路において、前記駆動部は、複数の金属層が絶縁層を介して積層された基板上に設けられ、前記配線は、前記複数の金属層のうちの第1の金属層に設けられている第1の金属配線と、前記複数の金属層のうちの第2の金属層に設けられている第2の金属配線と、を含み、前記第1ノードは、前記第2の金属配線に設けられ、前記第2ノードは、前記第1の金属配線に設けられていてもよい。
第1ノードと第2ノードとの間の配線抵抗の抵抗値が小さすぎると増幅部の出力信号のS/N(Signal to Noise)が劣化し、駆動電流制御の精度が低下するおそれがある。本適用例に係るモーター駆動回路によれば、第1ノードと第2ノードとが異なる金属層に設けられるので、第1ノードと第2ノードとの間の配線が適度に長くなり、電流検出抵抗の抵抗値を適度に小さくすることができる。従って、本適用例に係るモーター駆動回路によれば、モーターの駆動制御の精度を確保しながら、駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。
[適用例4]
上記適用例に係るモーター駆動回路において、前記配線は、前記複数の金属層のうちの、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間にある第3の金属層に設けられている第3の金属配線を含んでもよい。
本適用例に係るモーター駆動回路によれば、第1ノードと第2ノードとの間の配線が少なくとも3つの金属層に亘って設けられるので、第1ノードと第2ノードとの間の配線が適度に長くなり、電流検出抵抗の抵抗値を適度に小さくすることができる。従って、本適用例に係るモーター駆動回路によれば、モーターの駆動制御の精度を確保しながら、駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。
[適用例5]
上記適用例に係るモーター駆動回路において、前記第1の金属層は、前記複数の金属層のうち前記基板から最も遠い金属層であり、前記第2の金属層は、前記複数の金属層のうち前記基板に最も近い金属層であってもよい。
本適用例に係るモーター駆動回路によれば、第1ノードと第2ノードとが最も離れた2つの金属層の各々に設けられるので、第1ノードと第2ノードとの間の配線が適度に長くなり、電流検出抵抗の抵抗値を適度に小さくすることができる。従って、本適用例に係るモーター駆動回路によれば、モーターの駆動制御の精度を確保しながら、駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。
[適用例6]
上記適用例に係るモーター駆動回路において、前記駆動部は、複数の金属層が絶縁層を介して積層された基板上に設けられ、前記配線は、複数の金属層のうちの第1の金属層に設けられている第1の金属配線を含み、前記第1ノード及び前記第2ノードは、前記第1の金属配線に設けられていてもよい。
本適用例に係るモーター駆動回路によれば、第1ノードと第2ノードとが1つの金属層に設けられた1つの金属配線に設けられているので、第1ノードと第2ノードとの間の配線長を短くすることができ、電流検出抵抗の抵抗値を小さくすることができる。従って、本適用例に係るモーター駆動回路によれば、駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。
[適用例7]
上記適用例に係るモーター駆動回路において、前記配線の前記第1ノードと前記第2ノードとの間の抵抗値は0.1Ω以下であってもよい。
本適用例に係るモーター駆動回路によれば、第1ノードと第2ノードとの間の抵抗値が、従来、電流検出抵抗に用いられていた抵抗素子の抵抗値(数Ω)よりも小さいので、駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。
[適用例8]
本適用例に係る印刷装置は、上記のいずれかのモーター駆動回路を備えている。
本適用例に係る印刷装置によれば、モーターの駆動電流の検出による電力損失を低減させることが可能なモーター駆動回路を備えているので、モーターの駆動に起因する電力損失を低減させることができる。
[適用例9]
本適用例に係る半導体装置は、モーターを駆動する半導体装置であって、制御信号に基づいて、前記モーターに駆動電流を供給する駆動部と、前記駆動電流の少なくとも一部が流れる配線の第1ノードと前記配線の第2ノードとの電位差を増幅する増幅部と、前記増幅部によって増幅された前記電位差と閾値電圧との比較に基づいて前記制御信号を生成する制御部と、を備えている。
本適用例に係る半導体装置によれば、モーターの駆動電流を検出するための抵抗として、抵抗素子の代わりに駆動電流が流れる配線の抵抗が利用されるので、回路規模を低減させることができる。さらに、本適用例に係る半導体装置によれば、配線抵抗を利用することで従来よりも抵抗値の小さい抵抗を実現することができるので、モーターの駆動電流の検出による電力損失を低減させることができる。また、本適用例に係る半導体装置によれば、第1ノードと第2ノードとの間の配線抵抗の抵抗値が小さいほど、駆動電流が流れることで生じる第1ノードと第2ノードとの電位差が小さいが、増幅部によって当該電位差が増幅されてから閾値電圧と比較されて制御信号が生成されるので、駆動電流を適切に制御することができる。
モーター駆動回路の構成を示す図である。 Hブリッジ回路の動作説明図である。 Hブリッジ回路の動作説明図である。 モーター駆動回路の動作の一例を示す波形図である。 電流検出抵抗を配線抵抗で実現する第1の例を模式的に示す平面図である。 電流検出抵抗を配線抵抗で実現する第1の例を模式的に示す断面図である。 電流検出抵抗を配線抵抗で実現する第2の例を模式的に示す平面図である。 電流検出抵抗を配線抵抗で実現する第2の例を模式的に示す断面図である。 印刷装置の概略構成を示す図である。 印刷装置の電気的な構成を示すブロック図である。 ヘッドユニットにおける吐出部の構成を示す図である。 ヘッドユニットにおけるノズル配列を示す図である。 図12に示したノズル配列による画像形成の基本解像度を説明するための図である。 ヘッドユニットにおける選択制御部の動作を説明するための図である。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。用いる図面は説明の便宜上のものである。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.モーター駆動回路
1−1.モーター駆動回路の構成及び動作
図1は、本実施形態のモーター駆動回路1の構成を示す図である。本実施形態のモーター駆動回路1は、集積回路(IC:Integrated Circuit)(半導体装置)として構成されている。モーター駆動回路1の外部端子には、制御回路2及びモーター3が接続され、モーター駆動回路1は、制御回路2から供給される信号に基づいてモーター3に流す駆動電流の方向、量、タイミング等を制御し、モーター3を駆動する。
図1に示されるように、制御回路2は、モーター駆動回路1の4つの外部端子DATA,STRB,CLK,ENBと接続される。モーター駆動回路1の外部端子DATA,STRB,CLKには、制御回路2から、それぞれシリアルデータ信号、ストローブ信号及びシリアルクロック信号が入力される。シリアルデータ信号、ストローブ信号及びシリアルクロック信号は、モーター駆動回路1の各種の設定のための信号である。また、モーター駆動回路1の外部端子ENBには、制御回路2から、モーター駆動回路1によるモーター3の駆動動作のオン/オフを制御するためのイネーブル信号が入力される。モーター駆動回路1は、外部端子ENBから入力されるイネーブル信号がアクティブ(本実施形態ではハイレベル)のときにモーター3を駆動し、イネーブル信号が非アクティブ(本実施形態ではローレベル)のときはモーター3の駆動を停止する。
モーター3は、モーター駆動回路1の2つの外部端子OUTP,OUTMと接続される。モーター3は、例えば、ブラシ付モーター、ブラシレスモーター、ステッピングモーター、リニアモーター等であり、モーター駆動回路1の外部端子OUTP,OUTMのいずれか一方から供給される駆動電流によって回転する。
モーター3の回転状態(回転数等)はエンコーダー4によって検出され、制御回路2にフィードバックされる。制御回路2は、エンコーダー4による検出信号に基づき、モーター3が所望の回転動作を行うように、モーター駆動回路1の外部端子ENBに供給する信号をアクティブ(ハイレベル)又は非アクティブ(ローレベル)に設定する。
図1に示されるように、本実施形態のモーター駆動回路1は、ロジック回路11、ハイサイドゲートドライバー12、ローサイドゲートドライバー13、Hブリッジ回路14、差動増幅回路15、コンパレーター16、D/A(Digital to Analog)変換器17及び発振回路18を含んで構成されている。ただし、モーター駆動回路1は、図1に示される構成要素(各部)の一部が削除または変更されてもよいし、他の構成要素が付加された構成でもよい。
発振回路18は、発振動作を行って内部クロック信号を発生させる。発振回路18は、例えば、RC発振回路、LC発振回路、リングオシレーター等によって実現される。
ロジック回路11は、発振回路18が出力する内部クロック信号に同期して動作する。具体的には、ロジック回路11は、外部端子DATA,STRB,CLKから、所定のフォーマットのシリアルデータ信号、ストローブ信号及びシリアルクロック信号が入力されると、シリアルデータ信号に応じて、内部のレジスター(不図示)の所望のビットに所望の値を書き込む。
また、ロジック回路11は、外部端子ENBから入力されるイネーブル信号がアクティブ(ハイレベル)のときは、ハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバー13を動作させるための制御信号を生成する。より詳細には、ロジック回路11は、イネーブル信号がアクティブ(ハイレベル)のときは、コンパレーター16の出力電圧がローレベル(例えば0V)であれば、モーター3に電流が流れるようにハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバー13を制御し、コンパレーター16の出力電圧がハイレベル(例えば5V)であれば、モーター3に電流が流れるようにハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバー13を制御する。また、ロジック回路11は、外部端子ENBから入力されるイネーブル信号が非アクティブ(ローレベル)のときはハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバーの動作を停止させるための制御信号を生成する。
ハイサイドゲートドライバー12は、ロジック回路11からの制御信号に応じて、Hブリッジ回路14に含まれるPMOSトランジスター141及びPMOSトランジスター142のオン/オフを制御する。
ローサイドゲートドライバー13は、ロジック回路11からの制御信号に応じて、Hブリッジ回路14に含まれるNMOSトランジスター143及びNMOSトランジスター144のオン/オフを制御する。
Hブリッジ回路14は、PMOSトランジスター141、PMOSトランジスター142、NMOSトランジスター143及びNMOSトランジスター144を含んで構成されている。
PMOSトランジスター141のソース端子とPMOSトランジスター142のソース端子とが接続され、さらに、共通の配線を介してモーター駆動回路1の電源端子VBBと接続されている。電源端子VBBからは、モーター3の駆動に必要な高い電源電圧(例えば42V)が供給される。
また、PMOSトランジスター141のドレイン端子とNMOSトランジスター143のドレイン端子とが接続され、さらに、共通の配線を介して外部端子OUTPと接続されている。外部端子OUTPは、モーター3の正極端子と接続される。
また、PMOSトランジスター142のドレイン端子とNMOSトランジスター144のドレイン端子とが接続され、さらに、共通の配線を介して外部端子OUTMと接続されている。外部端子OUTPは、モーター3の負極端子と接続される。
また、NMOSトランジスター143のソース端子とNMOSトランジスター144のソース端子とが接続され、さらに、共通の配線10を介してモーター駆動回路1のグラウンド端子GNDと接続されている。グラウンド端子GNDは接地されており、グラウンド端子GNDにはグラウンド電位(0V)(基準電位の一例)が供給される。
PMOSトランジスター141のゲート端子及びPMOSトランジスター142のゲート端子には、ハイサイドゲートドライバー12からの2つの制御信号がそれぞれ供給される。PMOSトランジスター141は、ゲート端子に供給される制御信号がローレベル(例えば37V)のときはオン(ソース−ゲート間が導通)し、当該制御信号がハイレベル(例えば42V)のときはオフ(ソース−ゲート間が非導通)する。同様に、PMOSトランジスター142は、ゲート端子に供給される制御信号がローレベル(例えば37V)のときはオン(ソース−ゲート間が導通)し、当該制御信号がハイレベル(例えば42V)のときはオフ(ソース−ゲート間が非導通)する。
また、NMOSトランジスター143のゲート端子及びNMOSトランジスター144のゲート端子には、ローサイドゲートドライバー13からの2つの制御信号がそれぞれ供給される。NMOSトランジスター143は、ゲート端子に供給される制御信号がハイレベル(例えば5V)のときはオン(ソース−ゲート間が導通)し、当該制御信号がローレベル(例えば0V)のときはオフ(ソース−ゲート間が非導通)する。同様に、NMOSトランジスター144は、ゲート端子に供給される制御信号がハイレベル(例えば5V)のときはオン(ソース−ゲート間が導通)し、当該制御信号がローレベル(例えば0V)のときはオフ(ソース−ゲート間が非導通)する。
図2に示されるように、PMOSトランジスター141とNMOSトランジスター144がともにオンし、かつ、PMOSトランジスター142とNMOSトランジスター143がともにオフした状態では、PMOSトランジスター141及びNMOSトランジスター144を介して、電源電圧の供給線からグラウンドまでの電流経路が形成される。これにより、モーター3の正極端子から負極端子へと駆動電流Ioが流れ、モーター3は、例えば、正極端子側から見て時計回りに、駆動電流Ioに応じた速度で回転する。
一方、図3に示されるように、PMOSトランジスター142とNMOSトランジスター143がともにオンし、かつ、PMOSトランジスター141とNMOSトランジスター144がともにオフした状態では、PMOSトランジスター142及びNMOSトランジスター143を介して、電源電圧の供給線からグラウンドまでの電流経路が形成される。これにより、モーター3の負極端子から正極端子へと駆動電流Ioが流れ、モーター3は、例えば、正極端子側から見て反時計回りに、駆動電流Ioに応じた速度で回転する。
モーター3を回転させるためには、例えば、数アンペアの駆動電流Ioが必要である。なお、モーター3の回転を停止させる場合は、例えば、PMOSトランジスター141、PMOSトランジスター142、NMOSトランジスター143及びNMOSトランジスター144がすべてオフする。これにより、電源電圧の供給線からグラウンドまでの電流経路が遮断され、モーター3への駆動電流Ioの供給が停止する。
図2又は図3の電流経路が形成されると、配線10にも駆動電流Ioが流れ、配線10上の第2ノードN2は、配線10上の第1ノードN1に対して、第1ノードN1と第2ノードN2との間に形成される配線抵抗Rの抵抗値と駆動電流Ioの電流値との積に相当する電圧の分だけ降下する。差動増幅回路15は、この電圧降下によって生じる配線10の第1ノードN1と第2ノードN2との電位差を増幅した電圧Vrsを出力する。
D/A変換器17は、モーター駆動回路1の外部端子VREFから供給される基準電圧を基準として、ロジック回路11の内部のレジスター(不図示)の所定の複数ビットに記憶されているデジタルデータに応じた電圧Vdacを出力する。D/A変換器17に入力されるデジタルデータは、制御回路2によって、モーター駆動回路1の外部端子DATA,STRB,CLKを介してあらかじめレジスターに設定されている。
コンパレーター16は、差動増幅回路15の出力電圧VrsとD/A変換器17の出力電圧Vdacとを比較する。具体的には、コンパレーター16の非反転入力端子(+)には差動増幅回路15の出力電圧Vrsが供給され、コンパレーター16の反転入力端子(−)にはD/A変換器17の出力電圧Vdacが供給される。そして、コンパレーター16は、差動増幅回路15の出力電圧VrsがD/A変換器17の出力電圧Vdacよりも高いときはハイレベル(例えば5V)を出力し、差動増幅回路15の出力電圧VrsがD/A変換器17の出力電圧Vdacよりも低いときはローレベル(例えば0V)を出力する。
なお、ロジック回路11、ローサイドゲートドライバー13、差動増幅回路15、コンパレーター16、D/A変換器17及び発振回路18の動作電圧(例えば5V)やハイサイドゲートドライバー12の動作電圧(例えば37V)は、モーター駆動回路1の不図示の電源端子から供給されてもよいし、電源端子VBBから供給される電源電圧(例えば42V)から不図示の分圧回路やレギュレーターによって生成されてもよい。
図4は、モーター3がブラシ付モーターである場合のモーター駆動回路1の動作の一例を示す波形図である。図4に示されるように、外部端子ENB(イネーブル信号)がローレベルからハイレベルに変化すると、ロジック回路11は、ハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバー13を制御してHブリッジ回路14を動作させる。これにより、例えば、PMOSトランジスター141とNMOSトランジスター144がオン、PMOSトランジスター142とNMOSトランジスター143がオフとなり(図2の状態)、電源電圧の供給線からグラウンドまでの電流経路が形成される。その結果、外部端子OUTPが電源電圧付近の電圧となってモーター3に電流が流れ始め、駆動電流Ioが増加していく。
駆動電流Ioの増加に伴い、配線10の第1ノードN1と第2ノードN2の間の電位差が上昇し、差動増幅回路15の出力電圧Vrsも上昇する。そして、差動増幅回路15の出力電圧VrsがD/A変換器17の出力電圧Vdacに達すると、ロジック回路11は、ハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバー13を制御してHブリッジ回路14の動作を停止させる。これにより、PMOSトランジスター141とNMOSトランジスター144が一定時間Tだけオフする。この一定時間Tの間、電源電圧の供給線からグラウンドまでの電流経路が遮断されるため、外部端子OUTPの電圧が低下するとともに、モーター3への電流の供給が停止する。ただし、一定時間Tの間、モーター3のインダクタンス成分によって回生電流が発生するため、駆動電流Ioはすぐにはゼロにならず、徐々に減少していく。
一定時間Tが経過すると、ロジック回路11は、ハイサイドゲートドライバー12及びローサイドゲートドライバー13を制御して、再びHブリッジ回路14を動作させる。これにより、外部端子OUTPが電源電圧付近の電圧となって、再びモーター3に電流が流れ始め、駆動電流Ioが増加していく。以降は、外部端子ENB(イネーブル信号)がハイレベルの間、Hブリッジ回路14が同様に制御される。なお、一定時間Tは、ロジック回路11の内部のレジスターによって設定可能であってもよい。
このような制御は、駆動電流Ioが電流値Itripをピークとする増減を繰り返し、擬似的に一定の電流値Itripとなるため、「定電流チョッピング制御」と呼ばれる。なお、電流値Itripが所望の電流値となるように、D/A変換器17の出力電圧Vdacが調整される。
そして、制御回路2は、エンコーダー4の検出信号に基づいて、モーター駆動回路1の外部端子ENBに供給するイネーブル信号のアクティブ(ハイレベル)の時間幅を変更する制御により、モーター3の駆動電流Ioを制御することができる。このような制御は、「イネーブルPWM(Pulse Width Modulation)制御」と呼ばれる。
すなわち、図4の例では、制御回路2がイネーブルPWM制御を行い、イネーブル信号がアクティブ(ハイレベル)の期間においてモーター駆動回路1が定電流チョッピング制御を行っている。
このように構成されている本実施形態のモーター駆動回路1において、Hブリッジ回路14は、制御信号に基づいて、モーター3に駆動電流Ioを供給する駆動部に相当する。また、差動増幅回路15は、駆動電流Ioの少なくとも一部が流れる配線10の第1ノードN1と配線10の第2ノードN2との電位差を増幅する増幅部に相当する。また、ロジック回路11、ハイサイドゲートドライバー12、ローサイドゲートドライバー13及びコンパレーター16は、増幅部(差動増幅回路15)によって増幅された電位差(差動増幅回路15の出力電圧Vrs)と閾値電圧(D/A変換器17の出力電圧Vdac)との比較に基づいてHブリッジ回路14の制御信号を生成する制御部に相当する。
1−2.電流検出抵抗の構成
従来のモーター駆動回路では、駆動電流を検出するための電流検出抵抗として外付けの抵抗素子(抵抗部品)が設けられていたため、例えば、駆動電流が1Aであれば、0.3Ω程度の比較的抵抗値の小さい抵抗素子(抵抗部品)を用いても、電流検出抵抗において0.3ワットの電力が消費されることになる。これに対して、本実施形態のモーター駆動回路1では、駆動電流Ioを検出するための電流検出抵抗を配線10の第1ノードN1と第2ノードN2との間の配線抵抗で実現している。モーター駆動回路1はIC(半導体装置)の半導体基板上に形成されるため、数mΩ〜数十mΩの配線抵抗を容易に実現可能である。従って、例えば、駆動電流Ioが1Aであれば、3mΩの配線抵抗を電流検出抵抗として用いることで、電流検出抵抗で消費される電力は0.003Wとなり、従来構成のモーター駆動回路に対して1/100に減らすことができる。
図5及び図6は、電流検出抵抗を配線抵抗で実現する第1の例を模式的に示す図である。図5は、モーター駆動回路1が形成される半導体基板を平面視したときのHブリッジ回路14の周辺の平面構造を示す模式図である。また、図6は、図5の破線で囲んだ領域MをHの方向から見た断面構造を示す模式図である。なお、図5及び図6では、一部の配線のみが図示されている。
図5及び図6に示されるように、Hブリッジ回路14(PMOSトランジスター141,142及びNMOSトランジスター143,144)は、複数のメタル層(金属層)が絶縁層を介して積層された半導体基板(基板の一例)上に設けられている。この複数のメタル層は、例えば、メタル1層、メタル2層及びメタル3層で構成される。メタル3層(第1の金属層の一例)は、複数のメタル層のうち、半導体基板から最も遠いメタル層(最上位のメタル層)である。また、メタル1層(第2の金属層の一例)は、複数のメタル層のうち、半導体基板に最も近いメタル層(最下位のメタル層)である。また、メタル2層(第3の金属層の一例)は、メタル3層とメタル1層との間にあるメタル層である。
配線10は、メタル3層に設けられているメタル配線36A(第1の金属配線の一例)と、メタル1層に設けられているメタル配線34A(第2の金属配線の一例)と、メタル2層に設けられているメタル配線35A(第3の金属配線の一例)と、を含む。また、配線10は、メタル1層に設けられているメタル配線34C,34Dと、メタル2層に設けられているメタル配線35C,35Dと、を含む。また、配線10は、メタル配線36Aとメタル配線35Aとを接続するビア33A,33Bと、メタル配線36Aとメタル配線35Cとを接続するビア33Cと、メタル配線36Aとメタル配線35Dとを接続するビア33Dと、メタル配線35Aとメタル配線34Aとを接続するビア32A,32Bと、メタル配線35Cとメタル配線34Cとを接続するビア32Cと、メタル配線35Dとメタル配線34Dとを接続するビア32Dと、を含む。また、配線10は、メタル配線34AとNMOSトランジスター144のソース端子(ソース電極)とを接続するコンタクト31A,31Bと、を含む。
メタル配線34A,34C,34D,35A,35C,35D,36Aは、例えば、アルミニウム(Al)や銅(Cu)等の導電性部材で形成される。また、ビア32A,32B,32C,32d,33A,33B,33C,33D及びコンタクト31A,31Bは、例えば、タングステン(W)等の導電性部材で形成される。
メタル配線36Aの端部には、グラウンド端子GNDとして機能する矩形状のパッド部37が設けられており、パッド部37は不図示のボンディングワイヤーによって接地されている。
また、第1ノードN1及び第2ノードN2は、メタル配線36Aに設けられている。第1ノードN1は、ビア33Cにより、メタル2層に設けられているメタル配線35Cと接続され、メタル配線35Cは、ビア32Cにより、メタル1層に設けられているメタル配線34Cと接続されている。同様に、第2ノードN2は、ビア33Dにより、メタル2層に設けられているメタル配線35Dと接続され、メタル配線35Dは、ビア32Dにより、メタル1層に設けられているメタル配線34Dと接続されている。
そして、メタル配線34C及びメタル配線34Dは、不図示の差動増幅回路15の2つの入力端子(入力電極)と不図示の配線で接続されている。すなわち、メタル配線36Aの一部の配線(第1ノードN1と第2ノードN2との間の配線)の抵抗が電流検出抵抗として機能する。この配線抵抗(電流検出抵抗)の抵抗値(第1ノードN1と第2ノードN2との間の抵抗値)は0.1Ω以下であり、数mΩ〜数十mΩの電流検出抵抗を実現することができる。ただし、電流検出抵抗の抵抗値が小さ過ぎると、差動増幅回路15の2つの入力端子間(第1ノードN1と第2ノードN2との間の電位差)が非常に小さくなり、ノイズレベルとの差が小さくなる。その結果、差動増幅回路15の出力信号のS/Nが低下し、モーター駆動回路1によるモーター3の駆動精度が低下するおそれがある。例えば、メタル配線36Aを蛇行配線とし、あるいは、NMOSトランジスター143,144とパッド部37との距離が長くなる(メタル配線36Aが長くなる)レイアウトにして、第1ノードN1と第2ノードN2との距離を長くすることで、電流検出抵抗の抵抗値を、モーター3の駆動精度に大きな影響を与えない程度の適度に小さい抵抗値とすることが可能である。
図7及び図8は、電流検出抵抗を配線抵抗で実現する第2の例を模式的に示す図である。図5と同様、図7は、モーター駆動回路1が形成される半導体基板を平面視したときのHブリッジ回路14の周辺の平面構造を示す模式図である。また、図8は、図7の破線で囲んだ領域MをHの方向から見た断面構造を示す模式図である。なお、図5及び図6と同様、図7及び図8では、一部の配線のみが図示されている。図7及び図8において、図5及び図6と同じ構成要素には同じ符号を付しており、その説明を省略する。
図7及び図8の例では、第1ノードN1は、メタル配線34A(第2の金属配線の一例)に設けられ、第2ノードN2は、メタル配線36A(第1の金属配線の一例)に設けられている。また、第1ノードN1がメタル配線34Aに設けられているため、図5及び図6のメタル配線34C,35C及びビア32C,33Cは設けられていない。そして、メタル配線34A及びメタル配線34Dは、不図示の差動増幅回路15の2つの入力端子(入力電極)と不図示の配線で接続されている。すなわち、メタル配線34A,35A,36A及びビア32A,32B,33A,33Bで構成される配線の一部の配線(第1ノードN1と第2ノードN2との間の配線)の抵抗が電流検出抵抗として機能する。この配線抵抗(電流検出抵抗)の抵抗値(第1ノードN1と第2ノードN2との間の抵抗値)は0.1Ω以下であり、数mΩ〜数十mΩの電流検出抵抗を実現することができる。特に、この第2の例によれば、電流検出抵抗の抵抗値として、メタル3層に設けられているメタル配線36Aの抵抗値に、メタル1層に設けられているメタル配線34A、メタル2層に設けられているメタル配線35A、メタル1層とメタル2層との間に設けられているビア32A,32B及びメタル2層とメタル3層との間に設けられているビア33A,33Bの各抵抗値が加算されるため、第1の例と同等のレイアウト面積で適度な抵抗値の電流検出抵抗を実現することができる。
1−3.作用効果
以上に説明した本実施形態のモーター駆動回路1によれば、モーター3の駆動電流Ioを検出するための電流検出抵抗として、抵抗素子の代わりに配線10における第1ノードN1と第2ノードN2との間の配線抵抗が利用されるので、抵抗素子を利用する従来回路と比較して回路規模を低減させることができる。さらに、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、配線抵抗を利用することで従来よりも抵抗値の小さい電流検出抵抗を実現することができるので、駆動電流Ioの検出による電力損失を低減させることができる。また、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、電流検出抵抗の抵抗値が小さいため、駆動電流Ioが流れることで生じる電位差も小さいが、差動増幅回路15によって当該電位差が増幅された電圧VrsがD/A変換器17の出力電圧Vdacと比較されて、Hブリッジ回路14の制御信号が生成されるので、駆動電流Ioを適切に制御することができる。
また、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、差動増幅回路15は、NMOSトランジスター143のソース端子又はNMOSトランジスター144のソース端子からグラウンド端子GNDを介してグラウンドへと流れる駆動電流Ioによって生じる第1ノードN1と第2ノードN2との電位差を増幅するので、低い電圧(例えば、5V)で動作する。従って、差動増幅回路15の動作に必要な電力を低減し、モーター駆動回路1の全体としての電力損失を低減させることができる。
また、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、図5及び図6に示された第1の例では、第1ノードN1と第2ノードN2とがメタル3層に設けられたメタル配線36Aに設けられているので、第1ノードN1と第2ノードN2との間の配線長が短く、電流検出抵抗の抵抗値を小さくすることができる。従って、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、駆動電流Ioの検出による電力損失を低減させることができる。
また、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、図7及び図8に示された第2の例では、第1ノードN1がメタル3層(最上位のメタル層)に設けられたメタル配線36A、第2ノードN2がメタル1層(最下位のメタル層)に設けられたメタル配線34Aに設けられているので、第1ノードN1と第2ノードN2との間の配線が適度に長くなり、電流検出抵抗の抵抗値を適度に小さくすることができる。従って、本実施形態のモーター駆動回路1によれば、モーター3の駆動制御の精度を確保しながら、駆動電流Ioの検出による電力損失を低減させることができる。
2.印刷装置
2−1.印刷装置の概要
本実施形態に係る印刷装置は、外部のホストコンピューターから供給された画像データに応じてインクを吐出させることによって、紙などの印刷媒体にインクドット群を形成し、これにより、当該画像データに応じた画像(文字、図形等を含む)を印刷するインクジェットプリンターである。なお、印刷装置は、媒体に対象物を印刷するものであればよく、インクジェットプリンターのほかに、レーザープリンター、立体造形装置(いわゆる3Dプリンター)、捺染装置なども含まれる。
図9は、本実施形態に係る印刷装置100の内部の概略構成を示す斜視図である。図9に示されるように、印刷装置100は、移動体101を、主走査方向に移動(往復動)させる移動機構104を備える。
移動機構104は、移動体101の駆動源となるキャリッジモーター240と、両端が固定されたキャリッジガイド軸106と、キャリッジガイド軸106とほぼ平行に延在し、キャリッジモーター240により駆動されるタイミングベルト107と、を有している。
移動体101のキャリッジ103は、所定数のインクカートリッジ102を載置可能に構成されている。例えば、イエロー、シアン、マゼンタ、及び、ブラックの4色に対応する4個のインクカートリッジ102がキャリッジ103に搭載されており、各インクカートリッジ102に対応する色のインクが充填されている。
キャリッジ103は、キャリッジガイド軸106に往復動自在に支持されるとともに、タイミングベルト107の一部に固定されている。そのため、キャリッジモーター240によりタイミングベルト107を正逆走行させると、移動体101がキャリッジガイド軸106に案内されて往復動する。
また、移動機構104は、移動体101の主走査方向における位置を検出するためのリニアエンコーダー220を備える。移動体101の主走査方向における位置は、リニアエンコーダー220によって検出される。
また、移動体101のうち、印刷媒体Pと対向する部分にはヘッドユニット300が設けられる。このヘッドユニット300は、多数のノズルからインク滴(液滴)を吐出させるためのものであり、フレキシブルケーブル400を介して各種の制御信号等が供給される構成となっている。
印刷装置100は、印刷媒体Pを、副走査方向にプラテン108上で搬送させる搬送機構105を備える。搬送機構105は、駆動源である搬送モーター260と、搬送モーター260により回転して、印刷媒体Pを副走査方向に搬送する搬送ローラー109と、を備える。
印刷媒体Pが搬送機構105によって搬送されたタイミングで、ヘッドユニット300が当該印刷媒体Pにインク滴を吐出することによって、印刷媒体Pの表面に画像が形成される。
キャリッジ103の移動範囲内における端部領域には、キャリッジ103の走査の基点となるホームポジションが設定されている。ホームポジションには、ヘッドユニット300のノズル形成面を封止するキャッピング部材110と、ノズル形成面を払拭するためのワイパー部材111とが配置されている。そして、印刷装置100は、このホームポジションから反対側の端部へ向けてキャリッジ103が移動する往動時と、反対側の端部からホームポジション側にキャリッジ103が戻る復動時との双方向で印刷媒体Pの表面に画像を形成する。
キャリッジ103に取り付けられるヘッドユニット300は、キャリッジ103の移動により印刷媒体Pの上方およびフラッシングボックス112の上方を移動し、印刷媒体Pに向けてインク滴を吐出する動作、およびフラッシングボックス112に向けてインク滴を吐出するフラッシング動作を行う。
2−2.印刷装置の電気的構成
図10は、印刷装置100の電気的な構成を示すブロック図である。図10に示されるように、印刷装置100では、制御ユニット200とヘッドユニット300とがフレキシブルケーブル400を介して接続される。
制御ユニット200は、制御部210と、リニアエンコーダー220と、キャリッジモータードライバー230と、キャリッジモーター240と、搬送モータードライバー250と、搬送モーター260と、駆動回路270−a、駆動回路270−bと、メンテナンスユニット280と、を有する。このうち、制御部210は、ホストコンピューターから画像データが供給されたときに、各部を制御するための各種の制御信号等を出力する。
詳細には、制御部210は、キャリッジモータードライバー230に対して制御信号Ctr1を供給し、キャリッジモータードライバー230は、当該制御信号Ctr1に従ってキャリッジモーター240を駆動する。これにより、キャリッジ103における主走査方向の移動が制御される。
印刷装置100は、キャリッジモータードライバー230として上述した本実施形態のモーター駆動回路1を備えている。そして、制御部210は、リニアエンコーダー220の検出信号(エンコーダーパルス)に基づいて移動体101の走査位置(現在位置)を把握し、移動体101の走査位置に基づいて、キャリッジモータードライバー230に対して、制御信号Ctr1に含まれるイネーブル信号を供給し、イネーブルPWM制御を行う。
なお、制御部210は上述した実施形態における制御回路2に相当し、キャリッジモーター240は上述した実施形態におけるモーター3に相当し、リニアエンコーダー220は上述した実施形態におけるエンコーダー4に相当する。
また、制御部210は、搬送モータードライバー250に対して制御信号Ctr2を供給し、搬送モータードライバー250は、当該制御信号Ctr2に従って搬送モーター260を駆動する。これにより、搬送機構105による副走査方向の移動が制御される。
印刷装置100は、搬送モータードライバー250として上述した本実施形態のモーター駆動回路1を備えている。そして、制御部210は、不図示のエンコーダーの検出信号に基づいて印刷媒体Pの搬送位置(現在位置)を把握し、印刷媒体Pの搬送位置に基づいて、搬送モータードライバー250に対して、制御信号Ctr2に含まれるイネーブル信号を供給し、イネーブルPWM制御を行う。
また、制御部210は、2つの駆動回路270−a、270−bのうち、一方の駆動回路270−aにデジタルのデータdAを供給し、他方の駆動回路270−bにデジタルのデータdBを供給する。ここで、データdAは、ヘッドユニット300に供給する駆動信号のうち、駆動信号COM−Aの波形を規定し、データdBは、駆動信号COM−Bの波形を規定する。
駆動回路270−aは、データdAをアナログ変換した後に、D級増幅した駆動信号COM−Aをヘッドユニット300に供給する。同様に、駆動回路270−bは、データdBをアナログ変換した後に、D級増幅した駆動信号COM−Bをヘッドユニット300に供給する。
また、制御部210は、ヘッドユニット300に、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT、CHを供給する。
また、制御部210は、メンテナンスユニット280に、吐出部330におけるインクの吐出状態を正常に回復させるためのメンテナンス処理を実行させる。メンテナンスユニット280は、メンテナンス処理として、吐出部330内の増粘したインクや気泡等をチューブポンプ(図示省略)により吸引するクリーニング処理(ポンピング処理)を行うためのクリーニング機構281を有していてもよい。また、メンテナンスユニット280は、メンテナンス処理として、吐出部330のノズル近傍に付着した紙粉等の異物をワイパー部材111により拭き取るワイピング処理を行うためのワイピング機構282を有していてもよい。
ヘッドユニット300には、選択制御部310と、選択部320および圧電素子(ピエゾ素子)60の複数組とが設けられる。なお、ヘッドユニット300が駆動回路270−a、270−bを備えていてもよい。
選択制御部310は、選択部320のそれぞれに対して駆動信号COM−A、COM−Bのいずれかを選択すべきか(または、いずれも非選択とすべきか)を、制御部210から供給される制御信号等によって指示し、選択部320は、選択制御部310の指示にしたがって、駆動信号COM−A、COM−Bを選択し、圧電素子331の一端にそれぞれに駆動信号として供給する。なお、図10では、この駆動信号の電圧をVoutと表記している。圧電素子331のそれぞれにおける他端は、電圧VBSが共通に印加されている。
圧電素子331は、駆動信号が印加されることで変形(変位)する。圧電素子331は、ヘッドユニット300における複数の吐出部330のそれぞれに対応して設けられる。そして、圧電素子331は、選択部320により選択された駆動信号の電圧Voutと電圧VBSとの差に応じて変位してインクを吐出させる。
2−3.吐出部の構成
図11は、ヘッドユニット300において、1つの吐出部330に対応した概略構成を示す図である。
図11に示されるように、ヘッドユニット300において、吐出部330は、圧電素子331と振動板621とキャビティー(圧力室)631とリザーバー641とノズル651とを含む。このうち、振動板621は、図において上面に設けられた圧電素子331によって変位(屈曲振動)し、インクが充填されるキャビティー631の内部容積を拡大/縮小させるダイヤフラムとして機能する。ノズル651は、ノズルプレート632に設けられるとともに、キャビティー631に連通する開孔部である。キャビティー631は、内部に液体(例えば、インク)が充填され、圧電素子331の変位により、内部容積が変化する。ノズル651は、キャビティー631に連通し、キャビティー631の内部容積の変化に応じてキャビティー631内の液体を液滴として吐出する。
図11で示される圧電素子331は、圧電体601を一対の電極611、612で挟んだ構造である。この構造の圧電体601にあっては、電極611、612により印加された電圧に応じて、電極611、612、振動板621とともに図3において中央部分が両端部分に対して上下方向に撓む。具体的には、圧電素子331は、駆動信号の電圧Voutが高くなると、上方向に撓む一方、電圧Voutが低くなると、下方向に撓む構成となっている。この構成において、上方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が拡大するので、インクがリザーバー641から引き込まれる一方、下方向に撓めば、キャビティー631の内部容積が縮小するので、縮小の程度によっては、インクがノズル651から吐出される。
なお、圧電素子331は、図示した構造に限られず、圧電素子331を変形させてインクのような液体を吐出させることができる型であればよい。また、圧電素子331は、屈曲振動に限られず、いわゆる縦振動を用いる構成でもよい。
また、圧電素子331は、ヘッドユニット300においてキャビティー631とノズル651とに対応して設けられ、当該圧電素子331は、図8において、選択部320にも対応して設けられる。このため、圧電素子331、キャビティー631、ノズル651および選択部320のセットは、ノズル651毎に設けられることになる。
2−4.駆動信号の構成
図12は、ノズル651の配列の一例を示す図である。図12に示されるように、ノズル651は、例えば2列で次のように配列している。詳細には、1列分でみたとき、複数個のノズル651が副走査方向に沿ってピッチPvで配置する一方、2列同士では、主走査方向にピッチPhだけ離間して、かつ、副走査方向にピッチPvの半分だけシフトした関係となっている。
なお、ノズル651は、カラー印刷する場合には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)などの各色に対応したパターンが例えば主走査方向に沿って設けられるが、以下の説明では、簡略化するために、単色で階調を表現する場合について説明する。
図13は、図12に示したノズル配列による画像形成の基本解像度を説明するための図である。なお、この図は、説明を簡易化するために、ノズル651からインク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法(第1方法)の例であり、黒塗りの丸印がインク滴の着弾により形成されるドットを示している。
ヘッドユニット300が、主走査方向に速度vで移動するとき、図13に示されるように、インク滴の着弾によって形成されるドットの(主走査方向の)間隔Dと、当該速度vとは、次のような関係にある。
すなわち、1回のインク滴の吐出で1ドットが形成される場合、ドット間隔Dは、速度vを、インクの吐出周波数fで除した値(=v/f)、換言すれば、インク滴が繰り返し吐出される周期(1/f)においてヘッドユニット300が移動する距離で示される。
なお、図12及び図13の例では、ピッチPhがドット間隔Dに対して係数nで比例する関係にして、2列のノズル651から吐出されるインク滴が、印刷媒体Pにおいて同一列で揃うように着弾させている。このため、図13に示されるように、副走査方向のドット間隔が、主走査方向のドット間隔の半分となっている。ドットの配列は、図示の例に限られないことは言うまでもない。
ところで、高速印刷を実現するためには、単純には、ヘッドユニット300が主走査方向に移動する速度vを高めればよい。ただし、単に速度vを高めるだけでは、ドットの間隔Dが長くなってしまう。このため、ある程度の解像度を確保した上で、高速印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高めて、単位時間当たりに形成されるドット数を増やす必要がある。
また、印刷速度とは別に、解像度を高めるためには、単位面積当たりで形成されるドット数を増やせばよい。ただし、ドット数を増やす場合に、インクを少量にしないと、隣り合うドット同士が結合してしまうだけでなく、インクの吐出周波数fを高めないと、印刷速度が低下する。
このように、高速印刷および高解像度印刷を実現するためには、インクの吐出周波数fを高める必要があるのは、上述した通りである。
一方、印刷媒体Pにドットを形成する方法としては、インク滴を1回吐出させて、1つのドットを形成する方法のほかに、単位期間にインク滴を2回以上吐出可能として、単位期間において吐出された1以上のインク滴を着弾させ、当該着弾した1以上のインク滴を結合させることで、1つのドットを形成する方法(第2方法)や、これら2以上のインク滴を結合させることなく、2以上のドットを形成する方法(第3方法)がある。以降の説明では、ドットを上記第2方法によって形成する場合について説明する。
本実施形態では、第2方法について、次のような例を想定して説明する。すなわち、本実施形態において、1つのドットについては、インクを最多で2回吐出させることで、大ドット、中ドット、小ドットおよび非記録の4階調を表現させる。この4階調を表現するために、本実施形態では、2種類の駆動信号COM−A、COM−Bを用意して、それぞれにおいて、1周期に前半パターンと後半パターンとを持たせている。1周期のうち、前半・後半において駆動信号COM−A、COM−Bを、表現すべき階調に応じて選択して(または選択しないで)、圧電素子331に供給する構成となっている。
図14は、駆動信号COM−A、COM−Bの波形等を示す図である。図14に示されるように、駆動信号COM−Aは、印刷周期Taのうち、制御信号LATが出力されて(立ち上がって)から制御信号CHが出力されるまでの期間T1に配置された台形波形Adp1と、印刷周期Taのうち、制御信号CHが出力されてから次の制御信号LATが出力されるまでの期間T2に配置された台形波形Adp2とを連続させた波形となっている。
本実施形態において台形波形Adp1、Adp2とは、互いにほぼ同一の波形であり、仮にそれぞれが圧電素子331の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子331に対応するノズル651から所定量、具体的には中程度の量のインクをそれぞれ吐出させる波形である。
駆動信号COM−Bは、期間T1に配置された台形波形Bdp1と、期間T2に配置された台形波形Bdp2とを連続させた波形となっている。本実施形態において台形波形Bdp1、Bdp2とは、互いに異なる波形である。このうち、台形波形Bdp1は、ノズル651の開孔部付近のインクを微振動させてインクの粘度の増大を防止するための波である。このため、仮に台形波形Bdp1が圧電素子331の一端に供給されたとしても、当該圧電素子331に対応するノズル651からインク滴が吐出されない。また、台形波形Bdp2は、台形波形Adp1(Adp2)とは異なる波形となっている。仮に台形波形Bdp2が圧電素子331の一端に供給されたとしたならば、当該圧電素子331に対応するノズル651から上記所定量よりも少ない量のインクを吐出させる波形である。
なお、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2の開始タイミングでの電圧と、終了タイミングでの電圧とは、いずれも電圧Vcで共通である。すなわち、台形波形Adp1、Adp2、Bdp1、Bdp2は、それぞれ電圧Vcで開始し、電圧Vcで終了する波形となっている。
図14に示されるように、選択制御部310には、制御部210から、クロック信号Sck、データ信号Data、制御信号LAT、CHが制御ユニット200から供給される。
データ信号Dataは、画像の1ドットを形成するにあたって、当該ドットのサイズを規定する。本実施形態では、非記録、小ドット、中ドットおよび大ドットの4階調を表現するために、データ信号Dataは、上位ビット(MSB)および下位ビット(LSB)の2ビットで構成される。
データ信号Dataは、クロック信号Sckに同期してノズルごとに、ヘッドユニット300の主走査に合わせて制御部210からシリアルで供給される。選択制御部310は、シリアルで供給されたデータ信号Dataを、ノズルに対応して2ビット分、シフトレジスター(不図示)に一旦保持する。
詳細には、圧電素子331(ノズル)に対応した段数のシフトレジスターが互いに縦続接続されるとともに、シリアルで供給されたデータ信号Dataが、クロック信号Sckにしたがって順次後段に転送される。
選択制御部310は、シフトレジスターで保持されたデータ信号Dataを制御信号LATの立ち上がりでラッチ回路(不図示)にラッチする。そして、選択制御部310は、ラッチ回路によってラッチされた2ビットのデータ信号Dataをデコードして、制御信号LATと制御信号CHとで規定される期間T1、T2ごとに、選択信号を出力して、選択部320での選択を規定する。
選択部320は、2ビットのデータ信号Dataが(1,1)であるとき、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1を選択し、期間T2において駆動信号COM−Aの台形波形Adp2を選択する。
このように期間T1において台形波形Adp1が選択され、期間T2において台形波形Adp2が選択されて、駆動信号として圧電素子331の一端に供給されると、当該圧電素子331に対応したノズル651から、中程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、印刷媒体Pにはそれぞれのインクが着弾し合体して、結果的に、データ信号Dataで規定される通りの大ドットが形成されることになる。
選択部320は、2ビットのデータ信号Dataが(0,1)であるとき、期間T1において駆動信号COM−Aの台形波形Adp1を選択し、期間T2において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2を選択する。
従って、ノズルから、中程度および小程度の量のインクが2回にわけて吐出される。このため、印刷媒体Pには、それぞれのインクが着弾して合体して、結果的に、データ信号Dataで規定された通りの中ドットが形成されることになる。
選択部320は、2ビットのデータ信号Dataが(1,0)であるとき、期間T1において台形波形Adp1、Bdp1のいずれも選択せず、期間T2において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp2を選択する。期間T1では、圧電素子331の一端までの経路は、電気的にどの部分にも接続されないハイ・インピーダンス状態になる。ただし、圧電素子331は、自己が有する容量性によって、直前の電圧(Vc−VBS)を保持する。そして、期間T2においてのみ小程度の量のインクが吐出されるので、印刷媒体Pには、データ信号Dataで規定された通りの小ドットが形成されることになる。
選択部320は、2ビットのデータ信号Dataが(0,0)であるとき、期間T1において駆動信号COM−Bの台形波形Bdp1を選択し、期間T2において台形波形Adp2、Bdp2のいずれも選択しない。
このため、期間T1においてノズル651の開孔部付近のインクが微振動するのみであり、インクは吐出されないので、結果的に、ドットが形成されない、すなわち、データ信号Dataで規定された通りの非記録になる。
このように、選択部320は、選択制御部310による指示にしたがって駆動信号COM−A、COM−Bを選択し(または選択しないで)、圧電素子331の一端に供給する。このため、各圧電素子331は、データ信号Dataで規定されるドットのサイズに応じて駆動されることになる。
なお、図14に示した駆動信号COM−A、COM−Bはあくまでも一例である。実際には、ヘッドユニット300の移動速度や印刷媒体Pの性質などに応じて、予め用意された様々な波形の組み合わせが用いられる。
また、ここでは、圧電素子331が、電圧の上昇に伴って上方向に撓む例で説明したが、電極611、612に供給する電圧を逆転させると、圧電素子331は、電圧の上昇に伴って下方向に撓むことになる。このため、圧電素子331が、電圧の上昇に伴って下方向に撓む構成では、図14に例示した駆動信号COM−A、COM−Bが、電圧Vcを基準に反転した波形となる。
このように本実施形態において、印刷媒体Pに対して1ドットは単位期間である周期Taを単位として形成される。このため、周期Taにおいて(最多で)2回のインク滴の吐出により1ドットを形成する本実施形態では、インクの吐出周波数fは2/Taとなり、ドット間隔Dは、ヘッドユニット300が移動する速度vを、インクの吐出周波数f(=2/Ta)で除した値となる。
一般に、単位期間T0においてインク滴がQ(Qは2以上の整数)回吐出可能であって、当該Q回のインク滴の吐出で1ドットが形成される場合、インクの吐出周波数fはQ/T0と表すことができる。
本実施形態のように、印刷媒体Pに異なるサイズのドットを形成する場合の方が、1回のインク滴の吐出で1ドットを形成する場合と比較して、1ドットを形成するために要する時間(周期)が同じでも、1回のインク滴を1回吐出するため時間を短くする必要がある。
なお、2以上のインク滴を結合させないで2以上のドットを形成する第3方法については、特段の説明は要しないであろう。
2−5.作用効果
以上に説明した本実施形態に係る印刷装置100によれば、キャリッジモータードライバー230として上述した本実施形態のモーター駆動回路1を備えているので、キャリッジモーター240の駆動に起因する電力損失を低減させることができる。また、本実施形態に係る印刷装置100によれば、搬送モータードライバー250として上述した本実施形態のモーター駆動回路1を備えているので、搬送モーター260の駆動に起因する電力損失を低減させることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明は本実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが可能である。
例えば、上述した本実施形態のモーター駆動回路1では、制御回路2からモーター3の駆動電流をイネーブルPWM制御するためのイネーブル信号が供給されているが、制御回路2からモーター3の駆動電流を定電流チョッピング制御するための制御信号が供給されてもよい。
また、例えば、上述した本実施形態の印刷装置100では、モーター駆動回路1はキャリッジモーター240や搬送モーターを駆動しているが、画像読み取り部(スキャナー部)を備えた印刷装置あるいは画像読取装置(スキャナー装置)において、イメージセンサーを搭載したキャリッジを駆動するモーターなどを駆動するためにモーター駆動回路1が使用されてもよい。
本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…モーター駆動回路、2…制御回路、3…モーター、4…エンコーダー、10…配線、11…ロジック回路、12…ハイサイドゲートドライバー、13…ローサイドゲートドライバー、14…Hブリッジ回路、15…差動増幅回路、16…コンパレーター、17…D/A変換器、18…発振回路、31A,31B…コンタクト、32A,32B…ビア、33A,33B…ビア、34A,34C,34D…メタル配線、35A,35C,35D…メタル配線、36A…メタル配線、37…パッド部、100…印刷装置、101…移動体、102…インクカートリッジ、103…キャリッジ、104…移動機構、105…搬送機構、106…キャリッジガイド軸、107…タイミングベルト、108…プラテン、109…搬送ローラー、110…キャッピング部材、111…ワイパー部材、112…フラッシングボックス、141…PMOSトランジスター、142…PMOSトランジスター、143…NMOSトランジスター、144…NMOSトランジスター、200…制御ユニット、210…制御部、220…リニアエンコーダー、230…キャリッジモータードライバー、240…キャリッジモーター、250…搬送モータードライバー、260…搬送モーター、270−a,270−b…駆動回路、280…メンテナンスユニット、281…クリーニング機構、282…ワイピング機構、300…ヘッドユニット、310…選択制御部、320…選択部、330…吐出部、331…圧電素子、400…フレキシブルケーブル、Io…駆動電流、N1…第1ノード、N2…第2ノード、P…印刷媒体、R…配線抵抗

Claims (7)

  1. モーターを駆動するモーター駆動回路であって、
    制御信号に基づいて、前記モーターに駆動電流を供給する駆動部と、
    前記駆動電流の少なくとも一部が流れる配線の第1ノードと前記配線の第2ノードとの電位差を増幅する増幅部と、
    前記増幅部によって増幅された前記電位差と閾値電圧との比較に基づいて前記制御信号を生成する制御部と、を備え、
    前記駆動部は、複数の金属層が絶縁層を介して積層された基板上に設けられ、
    前記配線は、
    前記複数の金属層のうちの第1の金属層に設けられている第1の金属配線と、
    前記複数の金属層のうちの第2の金属層に設けられている第2の金属配線と、を含み、
    前記第1ノードは、前記第2の金属配線に設けられ、
    前記第2ノードは、前記第1の金属配線に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモーターである、
    ことを特徴とするモーター駆動回路。
  2. 前記配線は、基準電位が供給される端子と電気的に接続されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモーター駆動回路。
  3. 前記配線は、
    前記複数の金属層のうちの、前記第1の金属層と前記第2の金属層との間にある第3の金属層に設けられている第3の金属配線を含む、
    ことを特徴とする請求項に記載のモーター駆動回路。
  4. 前記第1の金属層は、前記複数の金属層のうち前記基板から最も遠い金属層であり、
    前記第2の金属層は、前記複数の金属層のうち前記基板に最も近い金属層である、
    ことを特徴とする請求項1乃至3に記載のモーター駆動回路。
  5. 前記配線の前記第1ノードと前記第2ノードとの間の抵抗値は0.1Ω以下である、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載のモーター駆動回路。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のモーター駆動回路を備えている、
    ことを特徴とする印刷装置。
  7. モーターを駆動する半導体装置であって、
    制御信号に基づいて、前記モーターに駆動電流を供給する駆動部と、
    前記駆動電流の少なくとも一部が流れる配線の第1ノードと前記配線の第2ノードとの電位差を増幅する増幅部と、
    前記増幅部によって増幅された前記電位差と閾値電圧との比較に基づいて前記制御信号を生成する制御部と、を備え、
    前記駆動部は、複数の金属層が絶縁層を介して積層された基板上に設けられ、
    前記配線は、
    前記複数の金属層のうちの第1の金属層に設けられている第1の金属配線と、
    前記複数の金属層のうちの第2の金属層に設けられている第2の金属配線と、を含み、
    前記第1ノードは、前記第2の金属配線に設けられ、
    前記第2ノードは、前記第1の金属配線に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のモーターである、
    ことを特徴とする半導体装置。
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