JP6672801B2 - 液晶配向剤 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶配向剤に関する。
液晶素子は、液晶層中の液晶分子の初期の配向状態や、電圧を印加した時の動作等からいくつかのモードに分類されており、例えばTN(Twisted Nematic)型や、STN(Super Twisted Nematic)型、VA(Vertical Alignment)型、IPS型(In-Plane Switching)、FFS(fringe field switching)型等の各種液晶素子が知られている。これら液晶素子は、液晶分子を配向させるための有機薄膜としての液晶配向膜を有する。液晶配向膜の材料としては、耐熱性、機械的強度、液晶との親和性などの各種特性が良好である点から、ポリイミドやその前駆体が一般に使用されている。
また近年、液晶配向膜の性能の更なる改善を図ることを目的として、2種以上の重合体を液晶配向剤の重合体成分として用いることが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、ポリアミック酸及びポリイミドよりなる群から選択される少なくとも一種と、ステロイド骨格や桂皮酸構造などの液晶配向性を示す基を有するポリシロキサンとを含有する液晶配向剤が開示されている。
特許第4458305号公報
近年、大画面で高精細の液晶テレビが主体となり、またスマートフォンやタブレットPC等といった小型の表示端末の普及が進み、液晶パネルの品質に対する要求は更に高まりつつある。例えば、液晶表示素子の高機能化や多用途化などに伴い使用環境が過酷化しており、液晶表示素子の耐光性に対する要求は更に強くなっている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、耐光性に優れた液晶素子を得ることができる液晶配向剤を提供することを一つの目的とする。
本発明者らは、上記のような従来技術の課題を達成するべく鋭意検討した結果、液晶配向剤の重合体成分として特定の重合体を含有させることにより、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明により以下の液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶素子が提供される。
本発明は一つの側面において、重合性不飽和結合を有する単量体の重合体及びフェノール系重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種であってかつ基「−COOX(ただし、Xは、熱及び光の少なくとも一方により脱離する基である。)」を有する重合体[A]を含有する液晶配向剤を提供する。
本発明は、他の一つの側面において、上記液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を提供する。また、他の一つの側面において、上記液晶配向膜を備える液晶素子を提供する。
本発明の液晶配向剤によれば、耐光性に優れた液晶素子を得ることができる。したがって、例えば液晶テレビ、液晶プロジェクター、モバイル機器、車載用機器等の耐光性が要求される液晶素子を製造する際に好適に用いることができる。
本発明の液晶配向剤は、重合体成分を含むとともに、必要に応じてその他の成分を含む。以下に、本発明の液晶配向剤に含まれる各成分について説明する。
なお、本明細書において「(メタ)アクリル」は、アクリル及びメタクリルを含む意味である。「炭化水素基」とは、鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基を含む意味である。「鎖状炭化水素基」とは、主鎖に環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基を意味する。ただし、飽和でも不飽和でもよい。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては脂環式炭化水素の構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基を意味する。ただし、脂環式炭化水素の構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を有するものも含む。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として芳香環構造を含む炭化水素基を意味する。ただし、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環式炭化水素の構造を含んでいてもよい。
<重合体[A]>
本発明の液晶配向剤は、重合性不飽和結合を有する単量体の重合体及びフェノール系重合体からなる群より選ばれる少なくとも一種であって、かつ基「−COOX(ただし、Xは、熱及び光の少なくとも一方により脱離する基である。)」を有する重合体[A]を含有する。
重合体[A]が重合性不飽和結合を有する単量体の重合体(以下、「特定重合体」ともいう。)である場合、(メタ)アクリル系重合体、ビニル系重合体又はシクロオレフィン系重合体であることが好ましい。なお、重合体[A]として特定重合体を用いる場合、特定重合体としては1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
重合体[A]の構成単位を与える単量体としては、(メタ)アクリル系重合体の場合、例えば不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和多価カルボン酸無水物等を;ビニル系重合体の場合、例えば芳香族ビニル化合物、共役ジエン化合物等を;シクロオレフィン系重合体の場合、ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の不飽和多環式化合物などを;フェノール系重合体の場合、例えばフェノール及びホルムアルデヒドの組み合わせ等を、それぞれ挙げることができる。なお、ビニル系重合体として、オレフィン−マレイミド共重合体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)共重合体などの共重合体を用いてもよい。本発明の効果を好適に得ることができる点で、重合体[A]は中でも、(メタ)アクリル系重合体であることが好ましい。
基「−COOX」において、Xは、熱及び光の少なくとも一方により脱離する基であれば特に限定されないが、少なくとも熱により脱離する基であることが好ましい。具体的には、基「−COOX」は、下記式(Y−1)で表される構造、カルボン酸のアセタールエステル構造、カルボン酸のケタールエステル構造、又はXが下記式(Y−2)で表される構造であることが好ましい。
Figure 0006672801
(式(Y−1)中、R,R及びRは、次の(1)又は(2)である。(1)R,R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。(2)R及びRは、相互に結合してR及びRが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又は環状エーテル基を結合しており、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基である。「*」は結合手であることを示す。)
Figure 0006672801
(式(Y−2)中、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、1価の脂環式炭化水素基、アリール基、これらの基が有する水素原子の一部若しくは全部が置換基で置換された基、又は−Si(Rである。Rは、炭素数1〜10のアルキル基である。ただし、複数のRは同じでも異なってもよい。R15は、単結合又は炭素数1〜12の2価の有機基である。「*」はエステル基(−COO−)に結合する結合手であることを示す。)
上記式(Y−1)中のR,R及びRが上記(1)の場合、R,R及びRの炭素数1〜10のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられ、これらは直鎖状でも分岐状でもよい。炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基等のモノシクロアルキル基;ノルボルニル基、イソボルニル基等のビシクロアルキル基;アダマンチル基、トリシクロデカニル基等のトリシクロアルキル基、などが挙げられる。なお、R,R及びRは、互いに同じでも異なっていてもよい。
上記(1)の場合のR,R及びRは、熱又は光による脱離性の観点から、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数3〜10の1価の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜4のアルキル基である。
上記式(Y−1)中のR,R及びRが上記(2)の場合、R及びRが相互に結合して形成される2価の脂環式炭化水素基としては、例えば炭素数4〜20の脂肪族環において同一の炭素原子に結合する2個の水素原子を取り除いた基が挙げられる。当該脂肪族環として具体的には、例えばシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ノルボルナン、アダマンタンなどが挙げられる。なお、これらの環には、メチル基等の1価の鎖状炭化水素基が結合されていてもよい。
及びRが相互に結合して形成される2価の環状エーテル基としては、例えば環員数4〜15の環状エーテルにおいて同一の炭素原子に結合する2個の水素原子を取り除いた基などが挙げられる。環状エーテルとして具体的には、例えばオキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
の炭素数1〜10のアルキル基については、上記(1)の説明を適用することができる。炭素数2〜10のアルケニル基としては、例えばビニル基、プロペニル基、ブチニル基等が挙げられ、これらは直鎖状でも分岐状でもよい。炭素数6〜20のアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、アントリル基等が挙げられる。
上記(2)の場合、R及びRが相互に結合して形成される基は、炭素数4〜10であることが好ましく、炭素数4〜8であることがより好ましい。Rは、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。
重合体[A]が有するカルボン酸のアセタールエステル構造としては、例えば下記式(X−1)及び式(X−2)のそれぞれで表される基等が挙げられる。
Figure 0006672801
(式(X−1)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜20のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基である。式(X−2)中、rは2〜10の整数である。「*」は結合手であることを示す。)
上記式(X−1)のR及びRとしては、炭素数1〜20のアルキル基として、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を;炭素数3〜20の脂環式炭化水素基として、例えばシクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基等を;炭素数6〜20のアリール基として、例えばフェニル基、トリル基等を;炭素数7〜20のアラルキル基として、例えばベンジル基、フェニルエチル基等を、それぞれ挙げることができる。上記式(X−2)のrは、3又は4であることが好ましい。
上記式(X−1)で表される基の具体例としては、例えば1−メトキシエトキシカルボニル基、1−エトキシエトキシカルボニル基、1−プロポキシエトキシカルボニル基、1−ブトキシエトキシカルボニル基、1−シクロペンチルオキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基、1−ノルボルニルオキシエトキシカルボニル基、1−フェノキシエトキシカルボニル基、1−(1−ナフチルオキシ)エトキシカルボニル基、1−ベンジルオキシエトキシカルボニル基、1−フェネチルオキシエトキシカルボニル基、(シクロヘキシル)(メトキシ)メトキシカルボニル基、(シクロヘキシル)(エトキシ)メトキシカルボニル基、(シクロヘキシル)(プロポキシ)メトキシカルボニル基、(フェニル)(メトキシ)メトキシカルボニル基、(フェニル)(エトキシ)メトキシカルボニル基、(ベンジル)(メトキシ)メトキシカルボニル基、(ベンジル)(エトキシ)メトキシカルボニル基などを;
上記式(X−2)で表される基としては、例えば2−テトラヒドロフラニルオキシカルボニル基、2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基などを、それぞれ挙げることができる。これらのうち、1−エトキシエトキシカルボニル基、1−プロポキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基、及び2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基が好ましい。
重合体[A]が有するカルボン酸のケタールエステル構造としては、例えば下記式(X−3)〜式(X−5)のそれぞれで表される基等が挙げられる。
Figure 0006672801
(式(X−3)中、Rは炭素数1〜12のアルキル基であり、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基である。式(X−4)中、Rは炭素数1〜12のアルキル基であり、tは2〜8の整数である。式(X−5)中、R10は炭素数1〜12のアルキル基であり、uは2〜8の整数である。)
上記式(X−3)〜式(X−5)におけるR〜R10のアルキル基の具体例については、上記式(Y−1)のR〜Rの説明で例示した基などが挙げられる。R〜R10の脂環式炭化水素基、アリール基及びアラルキル基の具体例については、上記式(X−1)のR及びRの説明で例示した基などが挙げられる。t及びuは、それぞれ3又は4であることが好ましい。
基「−COOX」がケタールエステル構造である場合の具体例としては、上記式(X−3)で表される基として、例えば1−メチル−1−メトキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−エトキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−プロポキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−ブトキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−ノルボルニルオキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−フェノキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−(1−ナフチルオキシ)エトキシカルボニル基、1−メチル−1−ベンジルオキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−フェネチルオキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシル−1−メトキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシル−1−プロポキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシル−1−フェノキシエトキシカルボニル基、1−シクロヘキシル−1−ベンジルオキシエトキシカルボニル基、1−フェニル−1−メトキシエトキシカルボニル基、1−フェニル−1−エトキシエトキシカルボニル基、1−フェニル−1−プロポキシエトキシカルボニル基、1−フェニル−1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基、1−ベンジル−1−メトキシエトキシカルボニル基、1−ベンジル−1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基などを;
上記式(X−4)で表される基として、例えば2−(2−メチルテトラヒドロフラニル)オキシカルボニル基、2−(2−メチルテトラヒドロピラニル)オキシカルボニル基などを;上記式(X−5)で表される基として、例えば1−メトキシシクロペンチルオキシカルボニル基、1−メトキシシクロヘキシルオキシカルボニル基などを、それぞれ挙げることができる。これらのうち、1−メチル−1−メトキシエトキシカルボニル基、1−メチル−1−シクロヘキシルオキシエトキシカルボニル基などが好ましい。
上記式(Y−2)において、R12、R13及びR14のアルキル基、脂環式炭化水素基及びアリール基の具体例については、上記式(X−1)のR及びRの説明で例示した基などが挙げられる。R12、R13及びR14が有していてもよい置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。
15で表される炭素数1〜12の2価の有機基としては、例えば2価の炭化水素基、当該炭化水素基の少なくとも1個のメチレン基をヘテロ原子含有基(例えば、−O−、−CO−、−COO−、−CONH−、−NH−、−SO−等)で置換した基、これらの基の水素原子の一部又は全部を、例えばハロゲン原子等で置換した基などが挙げられる。好ましくは、R15は単結合である。上記式(Y−2)は、脱離性の観点から、中でも、R12、R13及びR14がそれぞれ独立して炭素数1〜20のアルキル基であって、かつR15が単結合であることが好ましい。
上記式(Y−2)で表される構造の具体例としては、例えばトリメチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルヘキシルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、トリフェニルシリル基、トリス(トリメチルシリル)シリル基、2−(トリメチルシリル)エチル基、(2−フェニル−2−トリメチルシリル)エチル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、[2−(トリメチルシリル)エチル]スルホニル基、2−(トリメチルシリル)エトキシカルボニル基等が挙げられる。これらの中で、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、イソプロピルシリル基又はt−ブチルジメチルシリル基であることが好ましい。
重合体[A]が有する基「−COOX」は、ポストベーク時の加熱による脱離性が良好である点で、上記の中でも、上記式(Y−1)で表される基であることが好ましく、上記式(Y−1)においてR,R及びRが上記(2)を満たす基であるか、又はXがtert−ブチル基であることがより好ましい。また、上記式(Y−1)で表される基は、室温下では反応しにくいため貯蔵安定性に優れる点でも好ましい。なお、重合体[A]は、同一分子内に基「−COOX」を1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。
以下、重合体[A]として好ましい(メタ)アクリル系重合体(以下「(メタ)アクリル系重合体[A]」ともいう。)について詳細に説明する。(メタ)アクリル系重合体[A]の合成方法は特に限定されないが、例えば、基「−COOX」を有する(メタ)アクリル系単量体(ma−1)、又は当該(メタ)アクリル系単量体(ma−1)とその他の(メタ)アクリル系単量体との混合物を重合開始剤の存在下で反応させる方法等が挙げられる。
(メタ)アクリル系単量体(ma−1)としては、基「−COOX」を有していれば特に限定されないが、例えば下記式(ma−1)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 0006672801
(式(ma−1)中、R11は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基であり、Xは、熱及び光の少なくとも一方により脱離する基である。)
の例示及び好ましい具体例については、上記基「−COOX」の説明を適用することができる。(メタ)アクリル系単量体(ma−1)の好ましい具体例としては、例えば下記式(M−1)〜式(M−31)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。なお、(メタ)アクリル系単量体(ma−1)は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
Figure 0006672801
Figure 0006672801
Figure 0006672801
その他の(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、α−エチルアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニル安息香酸等の不飽和カルボン酸:(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシシクロヘキシルメチル、(メタ)アクリル酸3,4−エポキシブチル、アクリル酸4−ヒドロキシブチルグリシジルエーテル等の不飽和カルボン酸エステル:無水マレイン酸、無水イタコン酸、シス−1,2,3,4−テトラヒドロフタル酸無水物等の不飽和多価カルボン酸無水物:などが挙げられる。なお、その他の(メタ)アクリル系単量体は、これらの一種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
なお、重合に際しては、(メタ)アクリル系単量体以外の他の単量体を使用してもよい。他の単量体としては、例えば1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン等の共役ジエン化合物;スチレン、メチルスチレン、ジビニルベンゼン等の芳香族ビニル化合物;などが挙げられる。他の単量体の使用割合は、(メタ)アクリル系重合体[A]の合成に使用する単量体の合計に対して、30モル%以下とすることが好ましく、20モル%以下とすることがより好ましい。
(メタ)アクリル系重合体[A]の合成に際し、(メタ)アクリル系単量体(ma−1)の使用割合は、得られる液晶素子の耐光性の改善効果を十分に得る観点から、合成に使用する単量体の合計100重量部に対して、20重量部以上とすることが好ましく、30重量部以上とすることがより好ましく、40重量部以上とすることが更に好ましく、50重量部以上とすることが特に好ましい。なお、(メタ)アクリル系単量体(ma−1)の使用割合の上限値は、100重量部以下の範囲で任意に選択することができる。
(メタ)アクリル系単量体を用いた重合反応は、ラジカル重合により行うことが好ましい。当該重合反応に際して使用する重合開始剤としては、ラジカル重合に際して通常使用する開始剤を挙げることができ、例えば2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピバレート、1,1’−ビス(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物;過酸化水素;これらの過酸化物と還元剤とからなるレドックス型開始剤等が挙げられる。これらの中でもアゾ化合物が好ましい。重合開始剤は、これらを一種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合開始剤の使用割合は、反応に使用する単量体の合計100重量部に対して、0.01〜50重量部とすることが好ましく、0.1〜40重量部とすることがより好ましい。
(メタ)アクリル系単量体の重合反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。当該反応に使用する有機溶媒としては、例えばアルコール、エーテル、ケトン、アミド、エステル、炭化水素化合物などが挙げられる。これらの中でもアルコール及びエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも一種を使用することが好ましく、多価アルコールの部分エーテルを使用することがより好ましい。その好ましい具体例としては、例えばジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどを挙げることができる。なお、有機溶媒としてはこれらを一種単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
(メタ)アクリル系単量体の重合反応に際し、反応温度は、30〜120℃とすることが好ましく、60〜110℃とすることがより好ましい。反応時間は、1〜36時間とすることが好ましく、2〜24時間とすることがより好ましい。また、有機溶媒の使用量(a)は、反応に使用する単量体の合計量(b)が、反応溶液の全体量(a+b)に対して、0.1〜50重量%になるような量にすることが好ましい。(メタ)アクリル系重合体[A]を含有する反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれる(メタ)アクリル系重合体[A]を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
(メタ)アクリル系重合体[A]について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、形成される液晶配向膜の液晶配向性を良好にするとともに、その液晶配向性の経時的安定性を確保するといった観点から、250〜500,000であることが好ましく、500〜100,000であることがより好ましく、1,000〜50,000であることが更に好ましい。
<その他の成分>
本発明の液晶配向剤は、重合体成分として、重合体[A]以外のその他の重合体を含有していてもよい。当該その他の重合体としては、例えばポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド、ポリオルガノシロキサン、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタールなどが挙げられる。これらの中でも、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド及びポリオルガノシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも一種を含有することが好ましい。
(ポリアミック酸)
ポリアミック酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより得ることができる。
(テトラカルボン酸二無水物)
ポリアミック酸の合成に使用するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらの具体例としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えばブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−8−メチル−3a,4,5,9b−テトラヒドロナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸2:4,6:8−二無水物、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸2:3,5:6−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物、エチレンジアミン四酢酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、1,3−プロピレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)などを;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物などを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物を用いることができる。なお、ポリアミック酸の合成に使用するテトラカルボン酸二無水物としては、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
(ジアミン)
ポリアミック酸の合成に使用するジアミンとしては、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどが挙げられる。これらの具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばm−キシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどを;脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などを;
芳香族ジアミンとして、例えばドデカノキシジアミノベンゼン、テトラデカノキシジアミノベンゼン、ペンタデカノキシジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシジアミノベンゼン、オクタデカノキシジアミノベンゼン、コレスタニルオキシジアミノベンゼン、コレステリルオキシジアミノベンゼン、ジアミノ安息香酸コレスタニル、ジアミノ安息香酸コレステリル、ジアミノ安息香酸ラノスタニル、3,6−ビス(4−アミノベンゾイルオキシ)コレスタン、3,6−ビス(4−アミノフェノキシ)コレスタン、1,1−ビス(4−((アミノフェニル)メチル)フェニル)−4−ブチルシクロヘキサン、下記式(E−1)
Figure 0006672801
(式(E−1)中、XI及びXIIは、それぞれ独立に、単結合、−O−、−COO−又は−OCO−であり、Rは炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、RIIは単結合又は炭素数1〜3のアルカンジイル基であり、aは0又は1であり、bは0〜2の整数であり、cは1〜20の整数であり、dは0又は1である。但し、a及びbが同時に0になることはない。)
で表される化合物などの側鎖型のジアミン:
p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、4,4’−ジアミノアゾベンゼン、1,5−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、ビス[2−(4−アミノフェニル)エチル]ヘキサン二酸、N,N−ビス(4−アミノフェニル)メチルアミン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,5−ジアミノ安息香酸などを;
ジアミノオルガノシロキサンとして、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンなどを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のジアミンを用いることができる。なお、ポリアミック酸の合成に使用するジアミンは、1種を単独で又は2種以上を適宜選択して使用することができる。
(ポリアミック酸の合成)
ポリアミック酸は、上記のようなテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、必要に応じて分子量調整剤とともに反応させることによって得ることができる。ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましい。分子量調整剤としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸などの酸一無水物、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミンなどのモノアミン化合物、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどのモノイソシアネート化合物等を挙げることができる。分子量調整剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100重量部に対して20重量部以下とすることが好ましい。
ポリアミック酸の合成反応は、好ましくは有機溶媒中において行われる。このときの反応温度は、−20℃〜150℃が好ましく、反応時間は、0.1〜24時間が好ましい。反応に使用する有機溶媒としては、例えば非プロトン性極性溶媒、フェノール系溶媒、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ハロゲン化炭化水素、炭化水素などを挙げることができる。特に好ましい有機溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、m−クレゾール、キシレノール及びハロゲン化フェノールよりなる群から選択される1種以上を溶媒として使用するか、あるいはこれらの1種以上と他の有機溶媒(例えば、ブチルセロソルブ、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)との混合物を、他の有機溶媒の使用割合を好ましくは50重量%以下の範囲で使用することが好ましい。有機溶媒の使用量(x)は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計量(y)が、反応溶液の全量(x+y)に対して、0.1〜50重量%になる量とすることが好ましい。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。この反応溶液はそのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸を単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
(ポリアミック酸エステル)
ポリアミック酸エステルは、例えば、[I]上記合成反応により得られたポリアミック酸と、エステル化剤(例えば、メタノール、エタノール、N,N−ジメチルホルムアミドジエチルアセタール、N,N−ジエチルホルムアミドジエチルアセタールなど)とを反応させる方法、[II]テトラカルボン酸ジエステルとジアミンとを反応させる方法、[III]テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミンとを反応させる方法、などによって得ることができる。なお、本明細書において「テトラカルボン酸ジエステル」とは、テトラカルボン酸が有する4個のカルボキシル基のうち2個がエステル化され、残りの2個がカルボキシル基である化合物を意味する。「テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物」とは、テトラカルボン酸が有する4個のカルボキシル基のうち2個がエステル化され、残りの2個がハロゲン化された化合物を意味する。
本発明の液晶配向剤に含有させるポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。なお、ポリアミック酸エステルを溶解してなる反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれるポリアミック酸エステルを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
(ポリイミド)
ポリイミドは、例えば、上記の如くして合成されたポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。ポリイミドは、その前駆体であるポリアミック酸が有していたアミック酸構造のすべてを脱水閉環した完全イミド化物であってもよく、アミック酸構造の一部のみを脱水閉環し、アミック酸構造とイミド環構造とが併存する部分イミド化物であってもよい。反応に使用するポリイミドは、そのイミド化率が20%以上であることが好ましく、30〜99%であることがより好ましく、40〜99%であることが更に好ましい。このイミド化率は、ポリイミドのアミック酸構造の数とイミド環構造の数との合計に対するイミド環構造の数の占める割合を百分率で表したものである。ここで、イミド環の一部がイソイミド環であってもよい。
ポリアミック酸の脱水閉環は、好ましくはポリアミック酸を加熱する方法により、又はポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
ポリアミック酸の溶液中に脱水剤及び脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸のアミック酸構造の1モルに対して0.01〜20モルとすることが好ましい。脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミン等の3級アミンを用いることができる。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとすることが好ましい。脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。反応時間は、好ましくは1.0〜120時間であり、より好ましくは2.0〜30時間である。
このようにしてポリイミドを含有する反応溶液が得られる。この反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液から脱水剤及び脱水閉環触媒を除いたうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。なお、ポリイミドは、その前駆体であるポリアミック酸エステルのイミド化により得てもよい。
以上のようにして得られるポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドは、これを濃度15重量%の溶液としたときに、20〜1,800mPa・sの溶液粘度を持つものであることが好ましく、50〜1,500mPa・sの溶液粘度を持つものであることがより好ましい。なお、上記重合体の溶液粘度(mPa・s)は、当該重合体の良溶媒(例えばγ−ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドンなど)を用いて調製した濃度15重量%の重合体溶液につき、E型回転粘度計を用いて25℃において測定した値である。
ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドにつき、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、好ましくは1,000〜500,000であり、より好ましくは2,000〜300,000である。また、Mwと、GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)との比で表される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは5以下であり、より好ましくは3.5以下である。このような分子量範囲にあることで、液晶素子の良好な配向性及び安定性を確保することができる。
(ポリオルガノシロキサン)
本発明の液晶配向剤に含有させるポリオルガノシロキサンは、光配向性基を有していることが好ましい。ここで、光配向性基とは、光異性化反応、光二量化反応又は光分解反応によって膜に異方性を付与可能な官能基である。光配向性基として具体的には、例えばアゾベンゼン又はその誘導体を基本骨格として含有するアゾベンゼン含有基、桂皮酸又はその誘導体を基本骨格として含有する桂皮酸構造含有基、カルコン又はその誘導体を基本骨格として含有するカルコン含有基、ベンゾフェノン又はその誘導体を基本骨格として含有するベンゾフェノン含有基、クマリン又はその誘導体を基本骨格として有するクマリン含有基等が挙げられる。これらの中でも、ポリオルガノシロキサンが有する光配向性基は、高い配向能を有する点及び重合体への導入が容易である点において、桂皮酸構造含有基であることが好ましい。
桂皮酸構造含有基としては、例えば、桂皮酸が有するカルボキシル基の水素原子を除去して得られる1価の基、又は当該1価の基が有するベンゼン環に置換基が導入された基(以下、これらを「順シンナメート基」ともいう。)や、桂皮酸が有するカルボキシル基がエステル化され、かつベンゼン環に2価の有機基が結合してなる1価の基、又は当該1価の基が有するベンゼン環に置換基が導入された基(以下、これらを「逆シンナメート基」ともいう。)などが挙げられる。順シンナメート基は例えば下記式(cn−1)で表すことができ、逆シンナメート基は例えば下記式(cn−2)で表すことができる。
Figure 0006672801
(式(cn−1)中、R21は、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はシアノ基である。R22は、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基若しくはシクロヘキシレン基、又はこれらの基が有する水素原子の少なくとも一部が、ハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、当該アルコキシ基の水素原子の少なくとも一部がハロゲン原子で置換された基又はシアノ基である。Aは、単結合、酸素原子、硫黄原子、炭素数1〜3のアルカンジイル基、−CH=CH−、−NH−、*−COO−、*−OCO−、*−NH−CO−、*−CO−NH−、*−CH−O−又は*−O−CH−(「*」はR22との結合手を示す。)である。R23は、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はシアノ基である。aは0または1であり、bは0〜4の整数である。但し、bが2以上の場合、複数のR23は同じでも異なっていてもよい。「*」は結合手であることを示す。
式(cn−2)中、R24は、炭素数1〜3のアルキル基である。R25は、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基又はシアノ基である。Aは、酸素原子、*−COO−、*−OCO−、*−NH−CO−又は*−CO−NH−(「*」はR26との結合手を示す。)である。R26は、炭素数1〜6のアルカンジイル基である。cは0又は1であり、dは0〜4の整数である。但し、dが2以上の場合、複数のR25は同一であっても異なっていてもよい。「*」は結合手であることを示す。)
上記式(cn−1)で表される基の具体例としては、例えば下記式
Figure 0006672801
(上記式中、kは1〜20の整数である。「*」は結合手であることを示す。)
のそれぞれで表される基などを;
上記式(cn−2)で表される基の具体例としては、例えば下記式
Figure 0006672801
(上記式中、「*」は結合手であることを示す。)
のそれぞれで表される基などを;挙げることができる。
光配向性基を有するポリオルガノシロキサン(以下、「光配向性ポリオルガノシロキサン」ともいう。)は、例えば加水分解性のシラン化合物を加水分解・縮合することにより得ることができる。具体的には、下記[1]又は[2]
[1]エポキシ基を有する加水分解性のシラン化合物(ms−1)、又は当該シラン化合物(ms−1)とその他のシラン化合物との混合物を加水分解縮合してエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを合成し、次いで、得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンと、光配向性基を有するカルボン酸(以下「特定カルボン酸」ともいう。)と、を反応させる方法、
[2]光配向性基を有する加水分解性のシラン化合物(ms−2)、又は当該シラン化合物(ms−2)とその他のシラン化合物との混合物を加水分解縮合させる方法、などが挙げられる。これらのうち、[1]の方法は簡便であって、しかもポリオルガノシロキサンにおける光配向性基の導入率を高くすることができる点で好ましい。
シラン化合物(ms−1)の具体例としては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシランなどを挙げることができる。シラン化合物(ms−1)としては、これらのうちの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
その他のシラン化合物は、加水分解性を示すシラン化合物である限り特に制限されないが、例えばテトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルプロピルコハク酸無水物などを挙げることができる。その他のシラン化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
シラン化合物の加水分解・縮合反応は、上記の如きシラン化合物の1種又は2種以上と水とを、好ましくは適当な触媒及び有機溶媒の存在下で反応させることにより行う。
上記[1]の方法において、光配向性基を重合体に十分に導入することを可能にしつつ、エポキシ基が過剰量であることに起因する副反応を抑制する観点から、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンのエポキシ当量は、100〜10,000g/モルであることが好ましい。加水分解・縮合反応に際し、水の使用割合は、シラン化合物(合計量)1モルに対して、好ましくは0.5〜100モル、より好ましくは1〜30モルである。
加水分解・縮合反応の際に使用する触媒としては、例えば酸、アルカリ金属化合物、有機塩基、チタン化合物、ジルコニウム化合物などを挙げることができる。触媒の使用量は、触媒の種類、温度などの反応条件などにより異なり、適宜に設定されるべきであるが、例えばシラン化合物の合計量に対して、好ましくは0.01〜3倍モルである。上記の加水分解・縮合反応の際に使用する有機溶媒としては、例えば炭化水素、ケトン、エステル、エーテル、アルコールなどを挙げることができる。これらのうち、非水溶性又は難水溶性の有機溶媒を用いることが好ましい。有機溶媒の使用割合は、反応に使用するシラン化合物の合計100重量部に対して、好ましくは10〜10,000重量部、より好ましくは50〜1,000重量部である。
上記の加水分解・縮合反応は、例えば油浴などにより加熱して実施することが好ましい。加水分解・縮合反応時には、加熱温度を130℃以下とすることが好ましく、加熱時間を0.5〜12時間とすることが好ましい。反応終了後において、反応液から分取した有機溶媒層を、必要に応じて乾燥剤で乾燥した後、溶媒を除去することにより、目的とするポリオルガノシロキサンを得ることができる。なお、ポリオルガノシロキサンの合成方法は上記の加水分解・縮合反応に限らず、例えば加水分解性シラン化合物をシュウ酸及びアルコールの存在下で反応させる方法などにより行ってもよい。
上記[1]の方法では、上記反応により得られたエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを、次いで特定カルボン酸と反応させる。これにより、エポキシ基含有ポリシロキサンが有するエポキシ基とカルボン酸とが反応して、光配向性基を有するポリシロキサンを得ることができる。特定カルボン酸は、光配向性基を有していれば特に限定されないが、桂皮酸構造含有基を有するカルボン酸であることが好ましい。このような特定カルボン酸としては、例えば、上記式(cn−1)で表される基の具体例として挙げたそれぞれの基、及び上記式(cn−2)で表される基の具体例として挙げたそれぞれの基における結合手に水素原子が結合したカルボン酸などを挙げることができる。特定カルボン酸は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンと特定カルボン酸との反応に際しては、光配向性基を有さないカルボン酸(その他のカルボン酸)を併用してもよい。使用するその他のカルボン酸は特に制限されないが、例えば(メタ)アクリル酸、下記式(B−1−1)〜式(B−1−3)
Figure 0006672801
のそれぞれで表される化合物、などが挙げられる。なお、その他のカルボン酸は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとカルボン酸との反応に際し、カルボン酸の使用割合(2種以上使用する場合にはその合計量)は、塗膜に適度なプレチルト角付与特性を発現させつつ、光配向性ポリオルガノシロキサンと重合体[A]との併用による液晶表示素子の耐光性の改善効果を高くする観点から、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンが有するエポキシ基の合計1モルに対して、0.001〜0.99モルとすることが好ましく、0.01〜0.9モルとすることがより好ましい。特定カルボン酸の使用割合(2種以上使用する場合にはその合計量)は、塗膜に対して適度なプレチルト角付与特性を発現させる観点から、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンが有するエポキシ基の合計1モルに対して、0.001モル以上とすることが好ましく、0.01〜0.8モルとすることがより好ましい。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンとカルボン酸との反応は、好ましくは触媒及び有機溶媒の存在下で行うことができる。上記触媒としては、例えば有機塩基、エポキシ化合物の反応を促進するいわゆる硬化促進剤として公知の化合物などを用いることができる。中でも、3級有機アミン又は4級有機アミンが好ましい。触媒の使用割合は、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサン100重量部に対して、好ましくは0.01〜100重量部、より好ましくは0.1〜20重量部である。
上記反応で使用する有機溶媒としては、例えば炭化水素、エーテル、エステル、ケトン、アミド、アルコール等を挙げることができる。これらのうち、原料及び生成物の溶解性、並びに生成物の精製のしやすさの観点から、エーテル、エステル及びケトンよりなる群から選ばれる少なくとも一種とすることが好ましく、特に好ましい溶媒の具体例として、2−ブタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン及び酢酸ブチル等を挙げることができる。当該有機溶媒は、固形分濃度(反応溶液中の溶媒以外の成分の合計重量が、溶液の全重量に対して占める割合)が、0.1重量%以上となる割合で使用することが好ましく、5〜50重量%となる割合で使用することがより好ましい。
上記反応における反応温度は、好ましくは0〜200℃であり、反応時間は、好ましくは0.1〜50時間である。反応終了後は、反応液から分取した有機溶媒層を水で洗浄することが好ましい。光配向性ポリオルガノシロキサンを含有する反応溶液は、そのまま液晶配向剤の調製に供してもよく、反応溶液中に含まれる光配向性ポリオルガノシロキサンを単離したうえで液晶配向剤の調製に供してもよい。
光配向性ポリオルガノシロキサンにつき、GPCで測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、100〜50,000の範囲にあることが好ましく、200〜10,000の範囲にあることがより好ましい。光配向性ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量が上記範囲にあると、液晶配向膜を製造する際に取り扱いやすく、また得られた膜は十分な材料強度及び特性を有するものとなる。
本発明の液晶配向剤における重合体成分の好ましい態様としては、以下の(i)及び(ii)が挙げられる。
(i)重合体成分として、(メタ)アクリル系重合体[A]と、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体[P]とを含有する態様。
(ii)重合体成分として、(メタ)アクリル系重合体[A]と、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体[P]と、光配向性ポリオルガノシロキサンとを含有する態様。
これらのうち、液晶配向剤を用いて形成した塗膜に対して光配向法によりプレチルト角を付与できる点、及び光配向法によりプレチルト角を付与した場合に耐光性が良好な液晶表示素子が得られる点で、(ii)の態様とすることがより好ましい。
重合体[A]を重合体[P]と共に液晶配向剤に含有させる場合、重合体[A]を、フッ素原子及びケイ素原子の少なくともいずれかの原子(以下、「特定原子」ともいう。)を有する重合体としてもよい。重合体[A]が特定原子を有することにより、重合体[A]の使用量を少なくしても液晶素子の耐光性の改善効果を高くできる点で好適である。重合体[A]が有する特定原子は、基「−COOX」中のXが有していてもよいし、基「−COOX」とは異なる部分に存在していてもよい。好ましくは後者である。
特定原子と基「−COOX」とを有する(メタ)アクリル系重合体(以下、重合体[A−fsi]ともいう。)は、特定原子と基「−COOX」とを同じ繰り返し単位中に有していてもよいし、異なる繰り返し単位中に有していてもよい。
なお、特定原子と基「−COOX」とを同じ繰り返し単位中に有する重合体[A−fsi]は、重合体[A]の合成に際し、(メタ)アクリル系単量体(ma−1)として特定原子を有する化合物(例えば、上記式(ma−1)中のR11がフッ素原子又はトリフルオロメチル基である化合物)を用いる方法により得ることができる。
また、特定原子と基「−COOX」とを異なる繰り返し単位中に有する重合体[A−fsi]は、その他の(メタ)アクリル系単量体として特定原子を有する化合物(例えば、(メタ)アクリル酸トリメトキシシリルプロピル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルなど)を用いる方法により得ることができる。重合体[A−fsi]を得るための各種反応条件については、重合体[A]の説明を適用することができる。
重合体[A−fsi]における特定原子や基「−COOX」の含有割合が調整しやすい点で、重合体[A−fsi]は、基「−COOX」を有する繰り返し単位と、特定原子を有する繰り返し単位とを別々に有していることが好ましい。この場合、特定原子を有するその他の(メタ)アクリル系単量体の使用割合は、重合体の全繰り返し単位に対して、50モル%以下とすることが好ましく、1〜40モル%とすることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤中における重合体[A]の含有割合は、得られる液晶素子の耐光性を良好にする観点から、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体[P]の100重量部に対して、0.01〜30重量部とすることが好ましい。より好ましくは0.05〜20重量部、更に好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。
また、重合体[A]の含有割合は、液晶配向剤における固形分(液晶配向剤の溶媒以外の成分)合計重量100重量部に対して、0.03〜25重量部とすることが好ましく、0.1〜20重量部とすることがより好ましい。液晶配向剤中における光配向性ポリオルガノシロキサンの含有割合は、重合体[P]の100重量部に対して、0.05〜60重量部とすることが好ましく、0.1〜50重量部とすることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤は、その他の成分として、重合体以外の成分(添加剤成分)を含有していてもよい。かかる成分としては、例えば、分子内に少なくとも一つのエポキシ基を有する化合物、分子内に少なくとも一つのオキセタニル基を有する化合物、官能性シラン化合物、光重合性化合物、光酸発生剤、金属キレート化合物、硬化促進剤、界面活性剤、酸化防止剤、増感剤、防腐剤、安定化剤、粘度調整剤などを挙げることができる。なお、重合体[A]が有する基「−COOX」を光により脱離させる場合には、液晶配向剤中に、例えばジスルホン系、スルホニウム系、有機ハロゲン化合物等の公知の光酸発生剤を含有させてもよい。添加剤成分の配合割合は、本発明の効果を損なわない範囲で、各種化合物に応じて適宜選択することができる。
<溶剤>
本発明の液晶配向剤は、重合体[A]及び必要に応じて使用されるその他の成分が、好ましくは適当な溶媒中に分散又は溶解してなる液状の組成物として調製される。使用する有機溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
液晶配向剤における固形分濃度(液晶配向剤の溶媒以外の成分の合計重量が液晶配向剤の全重量に占める割合)は、粘性、揮発性などを考慮して適宜に選択されるが、好ましくは1〜10重量%の範囲である。すなわち、液晶配向剤は、後述するように基板表面に塗布され、好ましくは加熱されることにより、液晶配向膜である塗膜又は液晶配向膜となる塗膜が形成される。このとき、固形分濃度が1重量%未満である場合には、塗膜の膜厚が過小となって良好な液晶配向膜が得にくい。一方、固形分濃度が10重量%を超える場合には、塗膜の膜厚が過大となって良好な液晶配向膜が得にくく、また、液晶配向剤の粘性が増大して塗布性が低下する傾向にある。液晶配向剤を調製する際の温度は、好ましくは10〜50℃であり、より好ましくは20〜30℃である。
<液晶配向膜及び液晶素子>
本発明の液晶配向膜は、上記の如き調製した液晶配向剤を用いて形成される。また、本発明の液晶素子は、上記液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を具備する。液晶素子の動作モードは特に限定せず、例えばTN型、STN型、VA型(VA−MVA型、VA−PVA型などを含む。)、IPS型、FFS型、OCB型、PSA型など種々の動作モードに適用することができる。
液晶素子は、例えば以下の工程(1−1)〜工程(1−3)を含む方法により製造することができる。工程(1−1)は、所望の動作モードによって使用基板が異なる。工程(1−2)及び工程(1−3)は各動作モード共通である。
[工程(1−1):塗膜の形成]
先ず、基板上に液晶配向剤を塗布し、次いで塗布面を加熱することにより基板上に塗膜を形成する。
(1−1A)例えばTN型、STN型又はVA型の液晶素子を製造する場合、まず、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を一対として、その各透明性導電膜形成面上に液晶配向剤を、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法によりそれぞれ塗布する。基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In−SnO)からなるITO膜などを用いることができる。
液晶配向剤を塗布した後、塗布した液晶配向剤の液垂れ防止などの目的で、好ましくは予備加熱(プレベーク)が実施される。プレベーク温度は、好ましくは30〜200℃であり、プレベーク時間は、好ましくは0.25〜10分である。その後、溶剤を完全に除去し、必要に応じて重合体に存在するアミック酸構造を熱イミド化することを目的として焼成(ポストベーク)工程が実施される。このときの焼成温度(ポストベーク温度)は、好ましくは80〜300℃であり、ポストベーク時間は、好ましくは5〜200分である。このようにして形成される膜の膜厚は、好ましくは0.001〜1μmであり、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
(1−1B)IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合、櫛歯型にパターニングされた透明導電膜又は金属膜からなる電極が設けられている基板の電極形成面と、電極が設けられていない対向基板の一面とに液晶配向剤をそれぞれ塗布し、次いで各塗布面を加熱することにより塗膜を形成する。このとき使用される基板及び透明導電膜の材質、塗布方法、塗布後の加熱条件、透明導電膜又は金属膜のパターニング方法、基板の前処理、並びに形成される塗膜の好ましい膜厚については上記(1−1A)と同様である。金属膜としては、例えばクロムなどの金属からなる膜を使用することができる。
上記(1−1A)及び(1−1B)のいずれの場合も、基板上に液晶配向剤を塗布した後、有機溶媒を除去することによって、液晶配向膜又は液晶配向膜となる塗膜が形成される。
[工程(1−2):配向能付与処理]
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶素子を製造する場合、上記工程(1−1)で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理を実施する。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。配向能付与処理としては、塗膜を例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで一定方向に擦るラビング処理、塗膜に対して偏光又は非偏光の放射線を照射する光配向処理などが挙げられる。一方、VA型液晶表示素子を製造する場合には、上記工程(1−1)で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対し配向能付与処理を施してもよい。
光配向処理において、塗膜に照射する放射線としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができる。放射線が偏光である場合、直線偏光であっても部分偏光であってもよい。また、用いる放射線が直線偏光又は部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよく、斜め方向から行ってもよく、又はこれらを組み合わせて行ってもよい。非偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は斜め方向とする。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。放射線の照射量は、好ましくは100〜50,000J/mであり、より好ましくは300〜20,000J/mである。また、塗膜に対する光照射は、反応性を高めるために塗膜を加温しながら行ってもよい。加温の際の温度は、通常30〜250℃であり、好ましくは40〜200℃である。VA型の液晶表示素子に好適な液晶配向膜は、PSA(Polymer sustained alignment)型の液晶素子にも好適に用いることができる。
[工程(1−3):液晶セルの構築]
(1−3A)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚準備し、対向配置した2枚の基板間に液晶を配置することにより液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば、液晶配向膜が対向するように間隙を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止する方法;液晶配向膜を形成した一方の基板上の所定の場所にシール剤を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせるとともに液晶を基板の全面に押し広げる方法(ODF方式)等が挙げられる。製造した液晶セルにつき、さらに、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。
シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。液晶としては、ネマチック液晶及びスメクチック液晶を挙げることができ、その中でもネマチック液晶が好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶などを用いることができる。また、これらの液晶に、例えばコレステリック液晶、市販のカイラル剤、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメートなどの強誘電性液晶などを添加して使用してもよい。
そして、液晶セルの外側表面に偏光板を貼り合わせることにより液晶素子を得ることができる。液晶セルの外表面に貼り合わされる偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させた「H膜」と称される偏光フィルムを酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板又はH膜そのものからなる偏光板を挙げることができる。
本発明の液晶素子は種々の装置に有効に適用することができ、例えば、時計、携帯型ゲーム、ワープロ、ノート型パソコン、カーナビゲーションシステム、カムコーダー、PDA、デジタルカメラ、携帯電話、スマートフォン、各種モニター、液晶テレビ、インフォメーションディスプレイ、液晶プロジェクターなどの各種表示装置や、調光フィルムに用いることができる。また、本発明の液晶配向剤を用いて形成された液晶素子は位相差フィルムに適用することもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、重合体の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn及びエポキシ当量、並びに重合体溶液の溶液粘度は以下の方法により測定した。以下で用いた化合物及び重合体の必要量は、下記の合成例に示す合成スケールでの合成を必要に応じて繰り返すことにより確保した。
[重合体の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mn]
Mw及びMnは、以下の条件におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値である。
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGRCXLII
溶剤:テトラヒドロフラン
温度:40℃
圧力:68kgf/cm
[エポキシ当量]
エポキシ当量は、JIS C 2105に記載の塩酸−メチルエチルケトン法により測定した。
[重合体溶液の溶液粘度]
重合体溶液の溶液粘度(mPa・s)は、E型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
<化合物の合成>
[合成例1−1]
下記スキーム1に従って桂皮酸誘導体(C−1)を合成した。
Figure 0006672801
1Lのナス型フラスコに4−ヒドロキシ安息香酸メチル82g、炭酸カリウム166g、及びN,N−ジメチルアセトアミド400mLを仕込み、室温で1時間撹拌を行った後、4,4,4−トリフルオロ−1−ヨードブタン95gを加え、室温で5時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、水で再沈殿を行った。次に、この沈殿に水酸化ナトリウム32g及び水400mLを加えて4時間還流して加水分解反応を行った。反応終了後、塩酸で中和し、生じた沈殿をエタノールで再結晶することにより中間体(C−1A)の白色結晶を80g得た。
この中間体(C−1A)のうちの46.4gを反応容器にとり、これに塩化チオニル200mL及びN,N−ジメチルホルムアミド0.2mLを加えて80℃で1時間撹拌した。次に、減圧下で塩化チオニルを留去し、塩化メチレンを加えて炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、テトラヒドロフランを加えて溶液とした。
次に、上記とは別の2L三口フラスコに4−ヒドロキシ桂皮酸36g、炭酸カリウム55g、テトラブチルアンモニウム2.4g、テトラヒドロフラン200mL、及び水400mLを仕込んだ。この水溶液を氷冷し、上記の中間体(C−1A)と塩化チオニルとの反応物を含有するテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下し、さらに2時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、エタノールで再結晶することにより、桂皮酸誘導体(C−1)の白色結晶を39g得た。
[合成例1−2]
下記スキーム2に従って桂皮酸誘導体(C−2)を合成した。
Figure 0006672801
トランス−4−ペンチル−ビシクロヘキサンカルボン酸14gを反応容器にとり、これに塩化チオニル1L及びN,N−ジメチルホルムアミド0.77mLを加えて80℃で1時間撹拌した。次に、減圧下で塩化チオニルを留去し、塩化メチレンを加えて炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、テトラヒドロフランを加えて溶液とした。
次に、上記とは別の5L三口フラスコに4−ヒドロキシ桂皮酸74g、炭酸カリウム138g、テトラブチルアンモニウム4.8g、テトラヒドロフラン500mL及び水1Lを仕込んだ。この水溶液を氷冷し、トランス−4−ペンチル−ビシクロヘキサンカルボン酸と塩化チオニルとの反応物を含有するテトラヒドロフラン溶液をゆっくり滴下し、さらに2時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物に塩酸を加えて中和し、酢酸エチルで抽出した後、抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮を行った後、エタノールで再結晶することにより、桂皮酸誘導体(C−2)の白色結晶を15g得た。
[合成例1−3]
下記スキーム3に従って桂皮酸誘導体(C−3)を合成した。
Figure 0006672801
還流管及び窒素導入管を備えた100mLのナスフラスコに、上記式(C−3A)で表される化合物4.63g、塩化チオニル50mL、及びN,N−ジメチルホルムアミド0.05mLを加えて、1時間還流させた。反応終了後、減圧濃縮により乾固させた後、テトラヒドロフラン75mLを加えた(これを「D−1液」とする)。一方、温度計及び窒素導入管を備えた100mL三口フラスコに、ヒドロキシ桂皮酸2.62g、炭酸カリウム4.41g、水38mL、テトラヒドロフラン19mL、及びテトラブチルアンモニウムブロミド0.15gを加えて5℃以下に氷冷した。続いて、先に調製した「D−1液」を30分かけて滴下した後、室温に戻して4時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチル100mL及び1N塩酸水200mLを加えて洗浄した後、水100mLで3回分液洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過し、減圧濃縮して析出した白色結晶をろ過、乾燥することで化合物(C−3)を1.8g得た。
<重合体の合成>
・(メタ)アクリル系重合体[A]の合成
[合成例2−1]
冷却管及び攪拌機を備えたフラスコに、重合開始剤として2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)1重量部、及び溶媒としてジエチレングリコールジエチルエーテル220重量部を仕込んだ。ここに、単量体として下記式(M−1)で表される化合物100重量部を加え、フラスコ内を窒素置換した後、緩やかに攪拌を始めた。溶液温度を80℃に上昇させ、この温度を4時間維持することにより、(メタ)アクリル系重合体として重合体(A−1)を31.5重量%含有する重合体溶液を得た。得られた重合体(A−1)の数平均分子量Mnは5,100であった。
Figure 0006672801
[合成例2−2〜合成例2−5、合成例2−10]
使用する単量体の種類及び量を下記表1の通りとした以外は合成例2−1と同様の操作を行い、重合体[A]として、(メタ)アクリル系重合体である重合体(A−2)〜重合体(A−6)をそれぞれ得た。得られた重合体の数平均分子量Mnを下記表1に併せて示した。
Figure 0006672801
表1中の数値は、反応に使用した単量体の合計100重量部に対する各化合物の使用割合(重量部)を示す。「−」は、当該欄に相当する成分を使用しなかったことを示す。単量体の略称は以下の通りである。
(単量体)
M−2:下記式(M−2)で表される化合物
M−3:下記式(M−3)で表される化合物
M−4:tert−ブチルメタクリレート
N−1:2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート
N−2:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
N−3:メタクリル酸
Figure 0006672801
・ポリオルガノシロキサンの合成
[合成例2−6]
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水100gを滴下漏斗より30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃で6時間反応させた。反応終了後、有機層を取り出し、0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄した後、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(EPS−1)を粘調な透明液体として得た。
このポリオルガノシロキサン(EPS−1)について、H−NMR分析を行ったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にオキシラニル基に基づくピークが理論強度どおりに得られ、反応中にエポキシ基の副反応が起こっていないことが確認された。このポリオルガノシロキサン(EPS−1)の重量平均分子量Mwは2,200、エポキシ当量は186g/モルであった。
[合成例2−7]
200mLの三口フラスコに、合成例2−6で得たポリオルガノシロキサン(EPS−1)10.0g、メチルイソブチルケトン30.28g、桂皮酸誘導体(C−1)1.67g(ポリオルガノシロキサン(EPS−1)が有するエポキシ基に対して15モル%に相当する。)、桂皮酸誘導体(C−2)3.0g(ポリオルガノシロキサン(EPS−1)が有するエポキシ基に対して25モル%に相当する。)、及びUCAT 18X(商品名、サンアプロ(株)製のエポキシ化合物の硬化剤)0.10gを仕込み、100℃で48時間撹拌下に反応を行った。反応終了後、反応混合物にメタノールを加えて沈殿を生成させた。得られた沈殿物を酢酸エチルに溶解して得た溶液を3回水洗し、有機層を硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、溶剤を留去することにより、ポリオルガノシロキサン(POS−1)の白色粉末9.3gを得た。ポリオルガノシロキサン(POS−1)の重量平均分子量Mwは4,000であった。
[合成例2−8]
100mLの三口フラスコに、合成例2−6で得たポリオルガノシロキサン(EPS−1)9.3g、メチルイソブチルケトン26g、桂皮酸誘導体(C−3)5.8g及びUCAT 18X(商品名、サンアプロ(株)製のエポキシ化合物の硬化剤)0.10gを仕込み、80℃で12時間撹拌した。反応終了後、メタノールで再沈殿を行い、沈殿物を酢酸エチルに溶解して溶液を得て、この溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、ポリオルガノシロキサン(POS−2)を白色粉末として9.1g得た。ポリオルガノシロキサン(POS−2)の重量平均分子量Mwは3,600であった。
・ポリアミック酸の合成
[合成例2−9]
テトラカルボン酸二無水物として1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物196g(1.0モル)、及びジアミンとして2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル212g(1.0モル)をN−メチル−2−ピロリドン4,050gに溶解し、40℃で3時間反応させることにより、ポリアミック酸(PA−1)を10重量%含有する溶液4,400gを得た。このポリアミック酸溶液の溶液粘度は170mPa・sであった。
<液晶配向剤の調製及び評価>
[実施例1]
(液晶配向剤の調製)
上記合成例2−9で得たポリアミック酸(PA−1)を含有する溶液をポリアミック酸(PA−1)に換算して100重量部に相当する量をとり、ここに上記合成例2−7で得たポリオルガノシロキサン(POS−1)8重量部、及び重合体[A]として上記合成例2−1で得た重合体(A−1)5重量部を加え、さらにN−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ブチルセロソルブ(BC)、及びジエチレングリコールジエチルエーテル(DEDG)を加えて、溶媒組成がNMP:BC:DEDG=40:40:20(重量比)、固形分濃度3.6重量%の溶液とした。この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(E−1)を調製した。なお、得られた液晶配向剤では、ポリオルガノシロキサン(POS−1)及び重合体(A−1)は溶媒に十分に溶解していた。
(液晶表示素子の製造(1))
ITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上に、上記実施例1で調製した液晶配向剤(E−1)をスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレート上で1分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換したオーブン中で200℃で1時間加熱し、膜厚0.1μmの塗膜を形成した。次いで、この塗膜表面に、Hg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線200J/mを、基板法線から40°傾いた方向から照射して液晶配向膜とした。同じ操作を繰り返して、液晶配向膜を有する基板を1対(2枚)作成した。
上記基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面の外周に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した後、一対の基板の液晶配向膜面を対向させ、各基板の紫外線の光軸の基板面への投影方向が逆平行となるように圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より基板間の間隙にネガ型液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に偏光板をその偏光方向が互いに直交し、且つ、液晶配向膜の紫外線の光軸の基板面への射影方向と45°の角度をなすように貼り合わせることにより液晶表示素子を製造した。
(耐光性の評価)
上記で製造した液晶表示素子に対して、60℃において5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率(初期値VHRa)を測定した。なお、電圧保持率の測定装置は(株)東陽テクニカ製、VHR−1を使用した。その後、100ワット型白色蛍光灯下5cmの距離に液晶表示素子を配置し、500時間光を照射してから再度上記と同条件で電圧保持率VHRbを測定した。初期値VHRaと比較した電圧保持率VHRbの低下率(=[(VHRa−VHRb)/VHRa]×100)が1%以下であった場合を耐光性「A」、1%を超えて2%以下であった場合を「B」、2%を超えて3%以下であった場合を耐光性「C」、3%を超えた場合を「D」とした。その結果、この実施例では、耐光性「A」の評価であった。
(液晶表示素子の製造(2)及び耐光性の評価)
上記「液晶表示素子の製造(1)」において、プレベークを行った後の加熱(ポストベーク)の温度を200℃から180℃に変更した点以外は上記「液晶表示素子の製造(1)」と同様にして液晶表示素子を製造した。また、得られた液晶表示素子を用いて上記と同様にして耐光性の評価を行った。その結果、この実施例では、耐光性「B」の評価であった。
[実施例2〜実施例6及び比較例1]
使用する重合体の種類及び量を下記の表2に記載の通りに変更した点以外は実施例1と同様にして液晶配向剤(E−2)〜(E−6)、(ER−1)を調製した。また、得られた液晶配向剤を用いて実施例と同様にして液晶表示素子を製造するとともに耐光性を評価した。それらの結果を表2に併せて示した。
Figure 0006672801
表2中の数値は、液晶配向剤の調製に使用したポリアミック酸(PA−1)の100重量部に対する各化合物の配合割合(重量部)を示す。「−」は、当該欄に相当する化合物を使用しなかったことを示す。
実施例1〜6では、ポストベーク温度を200℃に設定した場合の液晶表示素子の耐光性は「A」又は「B」の評価であった。また、ポストベーク温度を180℃と低く設定した場合にも、耐光性は「B」又は「C」の評価であった。これに対し、液晶配向剤中に重合体[A]を含まない比較例1では、ポストベーク温度を200℃、180℃のいずれにした場合にも耐光性は「D」の評価であった。これらのことから、重合体[A]を含む液晶配向剤によれば、液晶表示素子の耐光性を改善できることが分かった。

Claims (5)

  1. 重合性不飽和結合を有する単量体の重合体であってかつ基「−COOX(ただし、Xは、熱及び光の少なくとも一方により脱離する基である。)」を有する重合体[A]と、
    ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体[P]と、
    を含有する液晶配向剤。
  2. 前記基「−COOX」は、下記式(Y−1)で表される構造、カルボン酸のアセタールエステル構造又はカルボン酸のケタールエステル構造である、請求項1に記載の液晶配向剤。
    Figure 0006672801
    (式(Y−1)中、R,R及びRは、次の(1)又は(2)である。(1)R,R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。(2)R及びRは、相互に結合してR及びRが結合している炭素原子とともに炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基又は環状エーテル基を形成しており、Rは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜10のアルケニル基又は炭素数6〜20のアリール基である。「*」は結合手であることを示す。)
  3. 前記重合体[A]の含有割合が、前記重合体[P]の100重量部に対して0.01〜30重量部である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
  4. さらに、光配向性基を有するポリオルガノシロキサンを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
  5. 前記重合体[A]は、フッ素原子及びケイ素原子の少なくともいずれかを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
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