JP2003261627A - 機能性樹脂及びそれを用いた感光性樹脂組成物 - Google Patents

機能性樹脂及びそれを用いた感光性樹脂組成物

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JP2003261627A
JP2003261627A JP2002065736A JP2002065736A JP2003261627A JP 2003261627 A JP2003261627 A JP 2003261627A JP 2002065736 A JP2002065736 A JP 2002065736A JP 2002065736 A JP2002065736 A JP 2002065736A JP 2003261627 A JP2003261627 A JP 2003261627A
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JP2002065736A
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Shigeru Yamaki
繁 山木
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Kansai Research Institute KRI Inc
Original Assignee
Kansai Research Institute KRI Inc
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光透過性や光浸透性などに方向性又は異方性
を付与できる樹脂、この樹脂を用いた感光性樹脂組成物
及びこの組成物を用いたパターン形成方法を提供する。 【解決手段】 樹脂を下記式(1)で表されるユニット
−Mで構成する。 −[R3−(Y)p]n−R4 (1) (式中、Yは不飽和結合を有する基を示し、R3及びR4
は置換基を有していてもよい芳香族又は非芳香族環基を
示し、n及びpは0又は1である。前記樹脂は下記式
(2)で表される重合性化合物の単独又は共重合体であ
ってもよい。 【化1】 (式中、A及びBは、それぞれ連結基を示し、Xはスペ
ーサを示し、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2
は、アルキレン基又はアリーレン基を示し、a、b、及
びmは0又は1であり、基−Mは前記と同じ。但し、a
とbとが同時に0となることはない。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光透過性、光浸透
性などの光学特性や浸透方向性をコントロールできる機
能性樹脂、この樹脂で構成された感光性樹脂組成物及び
この組成物を用いてパターンを形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体における集積回路は高集積
化にともなって微細化の一途をたどっており、今やサブ
ミクロンあるいはクォーターミクロン以下のパターン形
成が要求されている。微細化を達成するための最も一般
的な方法は、露光波長を短波長化する方法である。例え
ば、主に用いられていた高圧水銀灯のg線(波長436
nm)やi線(波長365nm)に代わって、より短波
長の光源、例えば、KrFエキシマーレーザー(波長2
48nm)や次世代のArFエキシマーレーザー(波長
193nm)が実用化されている。さらにはF2レーザ
ー(154nm)やX線、電子線などの利用も検討され
ている。
【0003】しかし、半導体集積回路の製造に用いられ
てきたフェノール系樹脂をベースにしたレジストにおい
て、g線やi線に代えて、短波長光源(例えば、KrF
エキシマーレーザーやArFエキシマーレーザーなどの
遠紫外線光源など)を用いて露光すると、芳香族性環の
吸収に起因して、感度および解像力が大きく低下するた
め、実用的でない。また、短波長光に対して透明性の高
い(メタ)アクリル系樹脂(例えば、ポリメチルメタク
リレートなど)では、耐エッチング性が十分でない。従
って、従来の感光性材料では、短波長光に対する透明性
と耐エッチング性とを両立できない。
【0004】透明性と耐エッチング性とを両立させる方
法として、非芳香族性環(例えば、架橋環式炭化水素環
など)を有する樹脂を使用して、透明性を改善するとと
もに、耐エッチング性を向上させる方法や、芳香族性環
(特にベンゼン環)の吸収を、共役的に長波長シフトさ
せて、遠紫外領域の透過率を向上させる方法などが提案
されている。しかし、これらの方法では、膜厚などが制
御されているものの、短波長光に対する透明性が未だ十
分でない。さらに、前記方法では、サブミクロン又はク
ォーターミクロンオーダーの微細パターニングでは、現
像後のレジスト断面の粗さや粗雑さ(ラフネス又はエッ
ジラフネス)が問題となる。特に、感光剤として光酸発
生剤などを用いる化学増幅型のレジストでは、発生した
酸が感光層の深部まで十分に拡散しないばかりか、アル
カリ現像が等方的に進行し、膜厚方向には進行し難く、
十分な解像度が得られない。
【0005】感光性樹脂の配向や立体配置を制御し、感
度を向上させる方法として、例えば、(1)電場又は磁
場によって配向させる方法、(2)垂直配向性を有する
鎖状化合物を添加する方法、(3)ラングミュアー−ブ
ロジェット膜(LB膜)を用いる方法などが提案されて
いる。
【0006】電場又は磁場を利用する方法(1)とし
て、例えば、特開平10−106930号公報には、ウ
ェハ上に塗布されたレジスト溶液に対して、2軸方向か
ら電場をかけ、このレジスト溶液中のレジスト分子の配
向と姿勢とを揃えた後、レジスト分子を固定するレジス
ト膜の形成方法が開示されている。この文献の方法で
は、レジスト膜表面に、ウェハを挟んで第一対目の電極
を形成し、レジスト表面に対して平行かつ空間的に離れ
た上下面に第二対目の電極を形成して、これら電極に、
同時あるいは交互に直流電流を通電することによりレジ
スト分子を配向させている。配向したレジスト分子は、
光と反応する官能基をレジスト膜の被露光面に向けるこ
とができるため、露光部分のレジスト分子をほとんどす
べて反応させることができ、微細加工においてもレジス
ト断面は滑らかになり解像度を向上できることが記載さ
れている。
【0007】特開平3−66118号公報には、フォト
レジストをウェハ上に塗布し、次いでそのウェハに磁界
をかけてフォトレジストの分子配列を揃え、次いでウェ
ハ上のフォトレジストをパターニングすることを特徴と
する半導体装置の製造方法が開示されている。この文献
の方法では、フォトレジストが塗布されたウェハの上方
と下方にS極とN極とを設け、生じた磁界によって分子
を配列させている。
【0008】特開平3−159114号公報には、化学
増幅型レジストにおいて、基板に塗布されたレジストを
露光し、露光後、必要により加熱処理を行い、電圧を印
加することにより、露光によって発生したH+イオンな
どを垂直下方向に移動させて良好な寸法精度を有する下
地加工を実現する方法が開示されている。この方法で
は、レジストが塗布された基板に電極を設け、好ましく
は真空下で電圧を印加することによってH+イオンを拡
散させている。
【0009】しかし、これらの方法では、電場又は磁場
を作用させる必要があるため、製造工程が煩雑になり、
工業的に有利でない。
【0010】鎖状化合物を添加する方法(2)として、
例えば、特開平8−202029号公報には、化学増幅
型レジスト材料に垂直配向性を有する直鎖状化合物を添
加し、このレジストを基板に塗布する前に、レシチンな
どの界面活性剤で基板表面を処理すると、前記直鎖状化
合物によってレジスト分子が垂直配向し、露光によって
生成した酸が垂直方向に拡散するため、レジストパター
ンの寸法精度を向上できることが記載されている。しか
し、この方法では、低分子量で低沸点の直鎖状化合物を
用いるため、通常のパターニング工程で行われる加熱処
理(例えば、プリベークなど)によって、前記化合物が
拡散又は揮発し、感光性樹脂を有効に配向させることが
できない場合がある。
【0011】LB膜を用いる方法(3)としては、例え
ば、特公平7−31398号公報には、特定のN−アル
キル置換(メタ)アクリルアミド累積膜よりなるレジス
トが開示されている。このレジストは累積して秩序立っ
た構造であるとともに、露光によって容易に重合するの
で、ネガ型の鮮明な画像を形成できることが記載されて
いる。特開2000−143831号公報には、特定の
ポリN−置換メタクリルアミドを含む高分子LB膜より
なるレジストが開示されている。この公報には、露光部
で主鎖切断反応が誘発されて分解し、未露光部は残存し
てポジ型パターンが得られることが開示されている。し
かし、これらの方法では、単分子膜を調製する工程が必
要であるとともに、特定の(メタ)アクリルアミドしか
使用できない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、光学特性(例えば、光透過性、光浸透性など)や浸
漬又は拡散性(液体の浸漬又は拡散性)に方向性又は異
方性を付与できる機能性樹脂を提供することにある。
【0013】本発明の他の目的は、短波長光に対して高
い透明性を有するとともに、耐エッチング性が高く、高
感度で、高解像度のパターンを形成可能な感光性樹脂組
成物を提供することにある。
【0014】本発明のさらに他の目的は、煩雑な工程を
必要とせず、簡単な操作で、ラフネス及びエッジラフネ
スが低減された微細なパターン(特に、サブミクロン又
はクォーターミクロンオーダーのパターン)を形成可能
な感光性樹脂組成物及びこの組成物を用いたパターン形
成方法を提供することにある。
【0015】本発明の別の目的は、光酸発生剤などを用
いる化学増幅型レジストとして用いても、露光により生
成した酸の膜厚方向への拡散を促進できる感光性樹脂組
成物及びこの組成物を用いたパターン形成方法を提供す
ることにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を達成するため鋭意検討した結果、剛直な鎖状基(例え
ば、メソゲン)を有する樹脂を加熱処理すると、配向に
より吸光度変化が生じ、樹脂の光学特性(例えば、光透
過性、光浸透性など)を改善できるとともに、、感光剤
及び現像剤の拡散又は浸透方向を制御でき、低いエッジ
ラフネスの高解像度のパターンを形成可能であることを
見いだし、本発明を完成した。
【0017】すなわち、本発明の機能性樹脂は、下記式
(1)で表されるユニット−Mを有している。
【0018】 −[R3−(Y)p]n−R4 (1) (式中、Yは不飽和結合を有する基を示し、R3及びR4
は置換基を有していてもよい芳香族又は非芳香族環基を
示し、n及びpは0又は1である。)前記機能性樹脂
は、下記式(2)で表される重合性化合物の単独又は共
重合体であってもよい。
【0019】
【化2】
【0020】(式中、A及びBは、それぞれ連結基を示
し、Xはスペーサを示し、R1は、水素原子又はメチル
基を示し、R2は、アルキレン基又はアリーレン基を示
し、a、b、及びmは0又は1であり、基−Mは、−
[R3−(Y)p]n−R4(式中、Yは不飽和結合を有する
基を示し、R3及びR4は置換基を有していてもよい芳香
族又は非芳香族環基を示し、n及びpは0又は1であ
る。)で表されるユニットを示す。但し、aとbとが同
時に0となることはない。) 前記式(1)において、R3が、アリーレン基(特にフ
ェニレン基)又はシクロアルキレン基(特にシクロヘキ
シレン基)であり、R4が、アルキル基、保護基で保護
されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されて
いてもよいカルボキシル基、アシル基、ニトロ基、シア
ノ基及びハロゲン原子から選択された少なくとも1種の
置換基を有するアリール基(特に、フェニル基又はナフ
チレン基)又はシクロアルキル基(特に、シクロヘキシ
ル基)であってもよい。また、前記基−Mは、メソゲン
で構成されたユニットであってもよい。
【0021】前記式(2)において、スペーサXは、ア
ルキレン基(特に、C1-12アルキレン基)、(ポリ)オ
キシアルキレン基(特に、C1-12アルキレン基)、又は
架橋環式炭化水素環基であってもよく、連結基A及びB
は、エステル結合を有する基、アミド結合を有する基、
イミノ結合を有する基、エーテル結合を有する基などで
あってもよい。
【0022】前記機能性樹脂は、光照射に関連して感光
剤により溶解度差を生じさせるためのユニット(例え
ば、光照射に関連して感光剤より発生した酸により脱離
し、樹脂をアルカリ可溶性にするユニット)を有してい
てもよい。このようなユニットを有する機能性樹脂は、
前記重合性化合物と、光照射に関連して感光剤により溶
解度差を生じさせるためのユニット(例えば、光照射に
関連して感光剤より発生した酸により脱離し、樹脂をア
ルカリ可溶性にするユニット)を有する共重合性単量体
(例えば、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル
基又はカルボキシル基を有する単量体)との共重合体で
あってもよい。前記溶解度差を生じさせるためのユニッ
トは、保護基で保護されていてもよい親水性基であって
もよい。また、前記共重合体において、重合性化合物と
共重合性単量体との共重合割合(モル比)は、20/8
0〜90/10程度であってもよい。
【0023】前記機能性樹脂は、相転移に伴って吸光度
変化を生じる樹脂であってもよく、50〜200℃程度
の加熱温度で吸光度変化を生じる樹脂であってもよい。
【0024】前記機能性樹脂は、感光性樹脂として利用
してもよく、前記感光性樹脂(又は前記機能性樹脂)で
構成された感光性樹脂組成物は、感光剤(例えば、光酸
発生剤)を含んでいてもよい。また、前記光酸発生剤の
割合は、樹脂100重量部に対して、0.01〜50重
量部程度であってもよい。
【0025】本発明は、前記感光性樹脂組成物を基材に
塗布し(必要に応じて、さらに加熱処理により樹脂を配
向させ)、露光した後、現像してパターンを形成する方
法も含む。
【0026】なお、本発明において、「保護基」とは、
脱離性基であってもよく、非脱離性(又は脱離しにく
い)基であってもよい。また、保護基は、配向性に関与
する基であってもよい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の機能性樹脂(又は配向性
樹脂)の特色は、−[R3−(Y)p]n−R4で表される特
定のユニット(以下、基−M、配向性ユニットなどと称
することがある)を有している点にある。このような機
能性樹脂は、前記ユニットを有し、加熱により吸光度変
化(特に配向による吸光度変化)をもたらす限り特に制
限されず、例えば、前記ユニット(又は基−M)が導入
されたノボラック樹脂などであってもよいが、通常、剛
直な鎖状基(基−M)と、この鎖状基と樹脂の主鎖とを
つなぐスペーサ(基X)とで構成されている。このよう
な機能性樹脂(又は配向性樹脂)は、加熱処理により吸
光度変化(特に配向による吸光度変化)を生じさせるこ
とができ、樹脂の光学特性(例えば、光透過性、光浸透
性など)や物理的特性(現像液などの液体成分の浸漬又
は拡散性など)に方向性又は異方性を容易に付与でき
る。
【0028】(基−M)基−Mにおいて、R3を構成す
る芳香族環基としては、フェニレン基(1,4−フェニ
レン基、1,3−フェニレン基など)、縮合多環式芳香
族環基[例えば、インデニレン基(1,4−インデニレ
ン基など)、ナフチレン基(2,6−ナフチレン基、
2,7−ナフチレン基など)、アントリレン基(2,6
−アントリレン基、2,7−アントリレン基など)、フ
ェナレニレン基(2,6−フェナレニレン基など)、フ
ェナントリレン基(2,7−フェナントリレン基な
ど)、ピレニレン基(2,7−ピレニレン基など)、ナ
フタセニレン基(2,8−ナフタセニレン基など)な
ど]などの芳香族C6-18炭化水素同素環基、芳香族複素
環基[窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選択された少
なくとも1つのヘテロ原子を有する複素環基(特に5又
は6員複素環基)例えば、ピロール環基(ピロール−
3,4−ジイル基など)、ピリジン環基(ピリジン−
3,5−ジイル基)などの窒素含有芳香族環基;フラン
環基(フラン−3,4−ジイル基など)などの酸素含有
芳香族環基;チオフェン環基(チオフェン−3,4−ジ
イル基など)などの硫黄含有芳香族環基;これらの複素
環と炭化水素環(例えば、ベンゼン環)とが縮合した縮
合複素環基など]などが例示できる。なお、前記縮合多
環式芳香族環基は、その一部が水素添加されていてもよ
い。
【0029】R3を構成する非芳香族環基としては、単
環式炭化水素環基[例えば、シクロブチレン基(例え
ば、1,3−シクロブチレン基など)、シクロペンチレ
ン基(例えば、1,3−シクロペンチレン基など)、シ
クロヘキシレン基(例えば、1,4−シクロヘキシレン
基など)、シクロオクチレン基(例えば、1,5−シク
ロオクチレン基など)などのC3-10シクロアルキレン基
など]、架橋環式炭化水素環基[例えば、ノルボルニレン
基(1,4−ノルボルニレン基、2,5−ノルボルニレ
ン基など)、アダマンチレン基(例えば、1,5−アダ
マンチレン基、2,6−アダマンチレン基など)などの
2乃至4環式C4-30炭化水素環基など]、縮合多環式炭
化水素環基[例えば、ペンタレニレン基(1,5−ペン
タレニレン基など)、アズレニレン基(2,6−アズレ
ニレン基など)、パーヒドロナフチレン基(2,6−パ
ーヒドロナフチレン基など)、パーヒドロアントリレン
基(2,6−パーヒドロアントリレン基など)など]な
どの非芳香族C3-30炭化水素環基;窒素原子、酸素原
子、硫黄原子から選択された少なくとも1つのヘテロ原
子を有する非芳香族複素環基(特に5又は6員非芳香族
複素環基)などが例示できる。
【0030】好ましいR3としては、アリーレン基(特
に、1,4−フェニレン基などのフェニレン基)、シク
ロアルキレン基(特に、シクロヘキシレン基などのC
5-8シクロアルキレン基)が例示できる。
【0031】R4を構成する芳香族環基としては、前記
3を構成する芳香族環基の項に記載の芳香族環基に対
応する基が例示でき、例えば、フェニル基、ナフチル基
(例えば、2−ナフチル基など)、アントリル基(例え
ば、2−アントリル基など)、フェナントリル基(例え
ば、2−フェナントリル基など)などのC6-18アリール
基などが挙げられる。また、R4を構成する非芳香族環
基としては、前記R3を構成する非芳香族環基の項に記
載の非芳香族環基に対応する基が例示でき、例えば、シ
クロアルキル基(シクロブチル、シクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロオクチル基などのC3-10シクロアル
キル基など);ノルボルニル基(例えば、2−ノルボル
ニル基など)、アダマンチル基(例えば、2−アダマン
チル基など)などの2乃至4環式C4-30炭化水素環基;
パーヒドロナフチル基(2−パーヒドロナフチル基な
ど)、パーヒドロアントリル基(2−パーヒドロアント
リル基など)などが挙げられる。
【0032】好ましいR4としては、アリール基(特
に、フェニル基、2−ナフチル基などのナフチル基)、
シクロアルキル基(特に、シクロヘキシル基などのC
5-8シクロアルキル基)が例示できる。なお、nが1の
場合、好ましいR2(又はR3)には、フェニレン基(フ
ェニル基)、シクロヘキシレン基(シクロヘキシル基)
などが含まれる。また、nが0の場合、R4は、会合性
基(例えば、規則的に会合し易い基)、例えば、前記縮
合多環式芳香族環基(特に、ナフチル基などのC6- 14
合多環式炭化水素環)が好ましい。
【0033】基R3及びR4(特に、基R4)は、それぞ
れ、1又は複数の置換基を有していてもよい。置換基と
しては、アルキル基、ハロアルキル基、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、アシル基、ニトロ基、シアノ基、
ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子など)などが例示できる。
【0034】アルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、ヘキシル基
などのC1-12アルキル基、好ましくはC1-10アルキル
基、さらに好ましくはC1-8アルキル基、特にC1-6アル
キル基などが挙げられる。ハロアルキル基としては、ク
ロロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、トリ
フルオロメチル、ペンタフルオロプロピルなどのハロC
1-4アルキル基、好ましくはハロC1-4アルキル基、さら
に好ましくはフルオロC1-4アルキル基などが挙げられ
る。アシル基としては、ホルミル、アセチル、プロピオ
ニル、ブチリル、バレリルなどのC1-10アシル基、好ま
しくはC2-6アシル基、さらに好ましくはC2-4アシル基
などが挙げられる。これらの基において、アルキル部位
は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。
【0035】なお、前記ヒドロキシル基又は前記カルボ
キシル基は、一部又は全部が保護基で保護されていても
よい。
【0036】ヒドロキシル基の保護基としては、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソブチル基、t−ブ
チル基、2−シクロヘキシル−2−プロピル基、ヘキシ
ル基などの置換基を有していてもよいC1-12アルキル基
(好ましくはC1-10アルキル基、さらに好ましくはC
1-6アルキル基);クロロメチル基、フルオロメチル
基、トリクロロメチル基、トリフルオロメチル基、ペン
タフルオロプロピル基などのハロC1-4アルキル基(好ま
しくはハロC1-4アルキル基、さらに好ましくはフルオ
ロC1-4アルキル基);シクロヘキシル基、1−メチルシ
クロヘキシル基などの置換基を有していてもよいC5-8
シクロアルキル基(例えば、C5-6シクロアルキル
基);置換基を有していてもよいデカリニル基(例え
ば、1−デカリニル基、2−デカリニル基、2−メチル
−2−デカリニル基など)、置換基を有していてもよい
アダマンチル基(例えば、1−アダマンチル基、2−ア
ダマンチル基、1−メチル−2−アダマンチル基、2−
メチル−2−アダマンチル基など)、置換基を有してい
てもよいノルボルニル基(例えば、1−ノルボルニル
基、2−ノルボルニル基、2−メチル−2−ノルボルニ
ル基など)、置換基を有していてもよいボルニル基(例
えば、2−ボルニル基など)などの置換基を有していて
もよい2乃至4環式C3-30炭化水素環基;ナフチル基
(例えば、2−ナフチル基など)、水添ナフチル基(例
えば、1,4−ジヒドロ−2−ナフチル基など)などの
縮合多環式炭化水素基;2,4−ジニトロフェニル基な
どのアリール基(例えば、ニトロ基置換フェニル基な
ど);ベンジル基、2,6−ジクロロベンジル基、2−
ニトロベンジル基、トリフェニルメチル基などのアラル
キル基(例えば、置換基を有していてもよいモノ乃至ト
リC6-10アリール−C1-4アルキル基など);テトラヒ
ドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基などのオキサ
シクロアルキル基(例えば、5〜8員オキサシクロアル
キル基など);アルコキシアルキル基(例えば、1−メ
トキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−メトキ
シ−イソプロピル基などのC1-6アルコキシ−C1-6アル
キル基)などのアセタール系保護基;アルキルカルボニ
ル基(ホルミル、アセチル、プロピオニル、イソプロピ
オニル、ブチリル、t−ブチリル、バレリル、イソバレ
リルなどのC1-10アルキル−カルボニル基、好ましくは
2-8アルキル−カルボニル基、さらに好ましくはC2-6
アルキル−カルボニル基、特にC2-4アルキル−カルボ
ニル基)、シクロアルキルカルボニル基(シクロヘキシ
ルカルボニル基などのC5-8シクロアルキル−カルボニ
ル基、好ましくはC5-6シクロアルキル−カルボニル
基)、アリールカルボニル基(ベンゾイル基などのC
6-10アリール−カルボニル基など)などのアシル基;t
−ブトキシカルボニル(t−BOC)基などのC1-6
ルコキシ−カルボニル基(例えば、C1-4アルコキシ−
カルボニル基など);ベンジルオキシカルボニル基など
のアラルキルオキシカルボニル基(例えば、C6-10アリ
ール−C1-4アルキルオキシ−カルボニル基など)など
が挙げられる。
【0037】ヒドロキシル基の保護基において、非脱離
性の保護基には、例えば、アルキル基(特に、メチル、
エチル、プロピル、ヘキシルなどの直鎖状C1-12アルキ
ル基)、ハロアルキル基(ハロC1-4アルキル基など)
などが含まれ、脱離性の保護基には、後述するヒドロキ
シル基の脱離性保護基などが含まれる。
【0038】また、カルボキシル基の保護基としては、
例えば、メチル、エチル、2−シクロヘキシル−2−プ
ロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基などの
置換基を有していてもよいC1-12アルキル基(好ましく
はC1-10アルキル基、さらに好ましくはC1-6アルキル
基);シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基
などの置換基を有していてもよいC3-8シクロアルキル
基;置換基を有していてもよいデカリニル基(例えば、
1−デカリニル基、2−デカリニル基、2−メチル−2
−デカリニル基など)、置換基を有していてもよいアダ
マンチル基(例えば、1−アダマンチル基、2−アダマ
ンチル基、1−メチル−2−アダマンチル基、2−メチ
ル−2−アダマンチル基など)、置換基を有していても
よいノルボルニル基(例えば、1−ノルボルニル基、2
−ノルボルニル基、2−メチル−2−ノルボルニル基な
ど)、置換基を有していてもよいボルニル基(例えば、
2−ボルニル基など)などの置換基を有していてもよい
2乃至4環式C3-30炭化水素環基;2,4−ジニトロフ
ェニル基などのアリール基(例えば、ニトロ基置換フェ
ニル基など);ベンジル基、2,6−ジクロロベンジル
基、2−ニトロベンジル基、トリフェニルメチル基など
のアラルキル基(例えば、置換基を有していてもよいモ
ノ乃至トリC6-10アリール−C1-4アルキル基など);
置換基を有していてもよいテトラヒドロフラニル基(例
えば、テトラヒドロフラン−3−イル基、3−メチルテ
トラヒドロフラン−3−イル基など)、置換基を有して
いてもよいテトラヒドロピラニル基(例えば、テトラヒ
ドロピラン−3−イル基、3−メチルテトラヒドロピラ
ン−3−イル基など)などの置換基を有していてもよい
オキサシクロアルキル基(例えば、5〜8員オキサシク
ロアルキル基など);置換基を有していてもよいγ−ブ
チロラクトン環基(例えば、テトラヒドロ−2−フラノ
ン−4−イル基、4−メチルテトラヒドロ−2−フラノ
ン−4−イル基など)、置換基を有していてもよいδ−
バレロラクトン環基(例えば、テトラヒドロ−2−ピロ
ン−4−イル基、4−メチルテトラヒドロ−2−ピロン
−4−イル基など)などの置換基を有していてもよいラ
クトン環基;置換基(アルキル基、アリール基など)を
有していてもよいカルバモイル基[カルバモイル基;メ
チルカルバモイル、エチルカルバモイル基などのC1-6
アルキル−カルバモイル基(好ましくはC1-4アルキル
−カルバモイル基);フェニルカルバモイル基などのC
6-10アリールカルバモイル基など];ジメチルホスフィ
ノチオイル基などのジC1-4アルキルホスフィノチオイ
ル基;ジフェニルホスフィノチオイル基などのジC6-10
アリールホスフィノチオイル基などが含まれる。
【0039】カルボキシル基の保護基において、非脱離
性の保護基には、例えば、C6-12アルキル基(特に、C
8-12アルキル基などの長鎖アルキル基)などが含まれ、
脱離性の保護基には、後述するカルボキシル基の脱離性
保護基などが含まれる。
【0040】基R3及び/又はR4の好ましい置換基は、
アルキル基(特に、C1-4アルキル基)、保護基(例え
ば、C1-4アルキル基など)で保護されていてもよいヒ
ドロキシル基、保護基(例えば、C1-4アルキル基な
ど)で保護されていてもよいカルボキシル基、ニトロ
基、シアノ基、フッ素原子である。
【0041】なお、前記置換基の位置は、特に制限され
ず、例えば、R4が、フェニル基やシクロヘキシル基で
ある場合、2〜6の各位であってもよいが、4位である
場合が多い。また、R4が、ナフチル基(例えば、2−
ナフチル基)である場合、置換基は、例えば、1〜8の
各位に位置していてもよいが、5又は6位に位置してい
る場合が多い。
【0042】不飽和結合を有する基Yとしては、炭素−
炭素不飽和結合を有する基(例えば、ビニレン基、プロ
ペニレン基、イソプロペニレン基などのC2-6アルケニ
レン基、アセチレン基などのC2-6アルキニレン基な
ど)、炭素−窒素不飽和結合を有する基(例えば、−C
H=N−など)、窒素−窒素不飽和結合を有する基(例
えば、アゾ基、アゾキシ基)、炭素−酸素不飽和結合を
有する基[例えば、エステル基(-C(=O)O-)、カルボニ
ル基など]が例示できる。好ましい基Yは、ビニレン
基、アセチレン基、−CH=N−、アゾ基、アゾキシ
基、エステル基である。
【0043】前記基−Mの代表的な例としては、次のよ
うなユニットが挙げられる。
【0044】(i)nが1であり、pが0であるユニット 例えば、R3がアリーレン基、R4がアリール基であるユ
ニット[例えば、4−ビフェニリルなどのビフェニリル
基;4’−メチル−4−ビフェニリル、4’−エチル−
4−ビフェニリルなどのC1-10アルキルビフェニリル
基;保護基で保護されていてもよいヒドロキシビフェニ
リル基(例えば、4’−ヒドロキシ−4−ビフェニリル
などのヒドロキシビフェニリル基;4’−メトキシ−4
−ビフェニリル、4’−エトキシ−4−ビフェニリル、
4’−ブトキシ−4−ビフェニリル、4’−t−ブトキ
シ−4−ビフェニリルなどのC1-10アルコキシビフェニ
リル基;4’−(2−メチル−2−アダマンチルオキ
シ)−4−ビフェニリルなどの2乃至4環式C3-30炭化
水素環基で保護されたヒドロキシビフェニリル基;4’
−アセチルオキシ−4−ビフェニリル、4’−(2,2
−ジメチルプロピオニルオキシ)−4−ビフェニリルな
どのC1-10アシルオキシビフェニリル基など);保護基
で保護されていてもよいカルボキシビフェニリル基(例
えば、4’−カルボキシ−4−ビフェニリルなどのカル
ボキシビフェニリル基;4’−メトキシカルボニル−4
−ビフェニリル、4’−エトキシカルボニル−4−ビフ
ェニリル、4’−t−ブトキシカルボニル−4−ビフェ
ニリルなどのC1-10アルコキシカルボニルビフェニリル
基;4’−(2−メチル−2−アダマンチルオキシカル
ボニル)−4−ビフェニリルなどの2乃至4環式C3-30
炭化水素環基で保護されたカルボキシビフェニリル基な
ど);4’−シアノ−4−ビフェニリルなどのシアノビ
フェニリル基;4’−ニトロ−4−ビフェニリルなどの
ニトロビフェニリル基;4’−フルオロ−4−ビフェニ
リルなどのハロビフェニリル基などの置換基を有してい
てもよいビフェニリル基など]、R3及びR4のうち、一
方がアリーレン基(又はアリール基)であり、他方がシ
クロアルキル基(又はシクロアルキレン基)であるユニ
ット[例えば、4−(4−メチルフェニル)シクロヘキ
シル、4−(4−エトキシフェニル)シクロヘキシル、
4−(4−t−ブトキシフェニル)シクロヘキシル、4
−(4−アセチルオキシフェニル)シクロヘキシル、4
−(4−エトキシカルボニルフェニル)シクロヘキシ
ル、4−(4−シアノフェニル)シクロヘキシル、4−
(4−フルオロフェニル)シクロヘキシルなどの置換基
を有していてもよいフェニル−シクロヘキシル基;4−
(4−メチルシクロヘキシル)フェニル、4−(4−エ
トキシシクロヘキシル)フェニル、4−(4−t−ブト
キシシクロヘキシル)フェニル、4−(4−アセチルオ
キシシクロヘキシル)フェニル、4−(4−エトキシカ
ルボニルシクロヘキシル)フェニル、4−(4−シアノ
シクロヘキシル)フェニル、4−(4−フルオロシクロ
ヘキシル)フェニルなどの置換基を有していてもよいシ
クロヘキシル−フェニル基など]、R3がシクロアルキレ
ン基、R4がシクロアルキル基であるユニット[例え
ば、4−ビシクロへキシリルなどのビシクロへキシリル
基;4’−メチル−4−ビシクロへキシリル、4’−エ
チル−4−ビシクロへキシリルなどのC1-10アルキルビ
シクロへキシリル基;保護基で保護されていてもよいヒ
ドロキシビフェニリル基(例えば、4’−ヒドロキシ−
4−ビシクロヘキシリルなどのヒドロキシビシクロヘキ
シリル基;4’−メトキシ−4−ビシクロへキシリル、
4’−エトキシ−4−ビシクロへキシリル、4’−ブト
キシ−4−ビシクロへキシリル、4’−t−ブトキシ−
4−ビシクロへキシリルなどのC1-10アルコキシビシク
ロへキシリル基;4’−(2−メチル−2−アダマンチ
ルオキシ)−4−ビシクロへキシリルなどの2乃至4環
式C3-30炭化水素環基で保護されたヒドロキシビシクロ
ヘキシリル基;4’−アセチルオキシ−4−ビシクロへ
キシリル、4’−(2,2−ジメチルプロピオニルオキ
シ)−4−ビシクロへキシリルなどのC1-10アシルオキ
シビシクロへキシリル基など);保護基で保護されてい
てもよいカルボキシビシクロへキシリル基(例えば、
4’−カルボキシ−4−ビフェニリルなどのカルボキシ
ビフェニリル基;4’−メトキシカルボニル−4−ビシ
クロヘキシリル、4’−エトキシカルボニル−4−ビシ
クロヘキシリル、4’−t−ブトキシカルボニル−4−
ビシクロへキシリルなどのC1-10アルコキシカルボニル
ビシクロヘキシリル基;4’−(2−メチル−2−アダ
マンチルオキシカルボニル)−4−ビシクロへキシリル
などの2乃至4環式C3-30炭化水素環基で保護されたカ
ルボキシビシクロへキシリル基など);4’−シアノ−
4−ビシクロへキシリルなどのシアノビシクロへキシリ
ル基;4’−ニトロ−4−ビシクロへキシリルなどのニ
トロビシクロへキシリル基;4’−フルオロ−4−ビシ
クロへキシリルなどのハロビシクロヘキシリル基などの
置換基を有していてもよいビシクロへキシリル基など]
など。
【0045】(ii)nが1であり、pが1であるユニット 例えば、Yがビニレン基、R3がアリーレン基、R4がア
リール基であるユニット[例えば、4−スチリルフェニ
ルなどのスチリルフェニル基;4−(4−メチルスチリ
ル)フェニル、4−(4−エチルスチリル)フェニルな
どのC1-10アルキルスチリルフェニル基;保護基で保護
されていてもよいヒドロキシスチリルフェニル基(例え
ば、4−(4−ヒドロキシスチリル)フェニルなどのヒ
ドロキシスチリルフェニル基;4−(4−メトキシスチ
リル)フェニル、4−(4−エトキシスチリル)フェニ
ル、4−(4−ブトキシスチリル)フェニル、4−(4
−t−ブトキシスチリル)フェニルなどのC1-10アルコ
キシスチリルフェニル基;4−[4−(2−メチル−2
−アダマンチルオキシ)スチリル]フェニルなどの2乃
至4環式C3-30炭化水素環基で保護されたヒドロキシス
チリルフェニル基;4−(4−アセチルオキシスチリ
ル)フェニル、4−[4−(2,2−ジメチルプロピオ
ニルオキシ)スチリル]フェニルなどのC1-10アシルオ
キシスチリルフェニル基など);保護基で保護されてい
てもよいカルボキシスチリルフェニル基(例えば、4−
(4−カルボキシスチリル)フェニルなどのカルボキシ
スチリルフェニル基;4−(4−メトキシカルボニルス
チリル)フェニル、4−(4−エトキシカルボニルスチ
リル)フェニル、4−(4−ブトキシカルボニルスチリ
ル)フェニル、4−(4−t−ブトキシカルボニルスチ
リル)フェニルなどのC1- 10アルコキシカルボニルスチ
リルフェニル基;4−[4−(2−メチル−2−アダマ
ンチルオキシカルボニル)スチリル]フェニルなどの2
乃至4環式C3-30炭化水素環基で保護されたカルボキシ
スチリルフェニル基;4−(4−シアノスチリル)フェ
ニルなどのシアノスチリルフェニル基;4−(4−ニト
ロスチリル)フェニルなどのニトロスチリルフェニル
基;4−(4−フルオロスチリル)フェニルなどのハロ
スチリルフェニル基などの置換基を有していてもよいス
チリルフェニル基など]、Yがビニレン基、R3及びR4
のうち、一方がアリーレン基(又はアリール基)であ
り、他方がシクロアルキル基(又はシクロアルキレン
基)であるユニット[例えば、4−(4−メチルスチリ
ル)シクロヘキシル、4−(4−エトキシスチリル)シ
クロヘキシル、4−(4−t−ブトキシスチリル)シク
ロヘキシル、4−(4−アセチルオキシスチリル)シク
ロヘキシル、4−(4−エトキシカルボニルスチリル)
シクロヘキシル、4−(4−シアノスチリル)シクロヘ
キシル、4−(4−フルオロスチリル)シクロヘキシル
などの置換基を有していてもよいスチリルシクロヘキシ
ル基;4−[2−(4−メチルシクロヘキシル)ビニル]
フェニル、4−[2−(4−エトキシシクロヘキシル)
ビニル]フェニル、4−[2−(4−t−ブトキシシクロ
ヘキシル)ビニル]フェニル、4−[2−(4−アセチル
オキシシクロヘキシル)ビニル]フェニル、4−[2−
(4−エトキシカルボニルシクロヘキシル)ビニル]フ
ェニル、4−[2−(4−シアノシクロヘキシル)ビニ
ル]フェニル、4−[2−(4−フルオロシクロヘキシ
ル)ビニル]フェニルなどの置換基を有していてもよい
シクロヘキシルビニルフェニル基など]、Yがビニレン
基、R3がシクロアルキレン基、R4がシクロアルキル基
であるユニット[例えば、4−(2−シクロへキシルビ
ニル)シクロヘキシルなどのシクロへキシルビニルシク
ロヘキシル基;4−[2−(4−メチルシクロへキシ
ル)ビニル]シクロヘキシル、4−[2−(4−エチルシ
クロへキシル)ビニル]シクロヘキシルなどのC1-10
ルキルシクロへキシルビニルシクロヘキシル基;保護基
で保護されていてもよいヒドロキシシクロヘキシルビニ
ルシクロヘキシル基(例えば、4−[2−(4−ヒドロ
キシシクロへキシル)ビニル]シクロヘキシルなどのヒ
ドロキシシクロヘキシルビニルシクロヘキシル;4−
[2−(4−メトキシシクロへキシル)ビニル]シクロヘ
キシル、4−[2−(4−エトキシシクロへキシル)ビ
ニル]シクロヘキシル、4−[2−(4−ブトキシシクロ
へキシル)ビニル]シクロヘキシル、4−[2−(4−t
−ブトキシシクロへキシル)ビニル]シクロヘキシルな
どのC1-10アルコキシシクロへキシルビニルシクロヘキ
シル基;4−{2−[4−(2−メチル−2−アダマン
チルオキシ)シクロへキシル]ビニル}シクロヘキシル
などの2乃至4環式C3-30炭化水素環基で保護されたヒ
ドロキシシクロヘキシルビニルシクロヘキシル基;4−
[2−(4−アセチルオキシシクロへキシル)ビニル]シ
クロヘキシル、4−{2−[4−(2,2−ジメチルプ
ロピオニルオキシ)シクロへキシル]ビニル}シクロヘ
キシルなどのC1-10アシルオキシシクロヘキシルビニル
シクロヘキシル基など);保護基で保護されていてもよ
いカルボキシシクロヘキシルビニルシクロヘキシル基
(例えば、4−[2−(4−カルボキシシクロへキシ
ル)ビニル]シクロヘキシルなどのカルボキシシクロヘ
キシルビニルシクロヘキシル;4−[2−(4−メトキ
シカルボニルシクロへキシル)ビニル]シクロヘキシ
ル、4−[2−(4−エトキシカルボニルシクロへキシ
ル)ビニル]シクロヘキシル、4−[2−(4−ブトキシ
カルボニルシクロへキシル)ビニル]シクロヘキシル、
4−[2−(4−t−ブトキシカルボニルシクロへキシ
ル)ビニル]シクロヘキシルなどのC1-10アルコキシカ
ルボニルシクロへキシルビニルシクロヘキシル基;4−
{2−[4−(2−メチル−2−アダマンチルオキシカ
ルボニル)シクロへキシル]ビニル}シクロヘキシルな
どの2乃至4環式C3-30炭化水素環基で保護されたカル
ボキシシクロヘキシルビニルシクロヘキシル基;4−
[2−(4−シアノシクロへキシル)ビニル]シクロヘキ
シルなどのシアノシクロへキシルビニルシクロヘキシル
基;4−[2−(4−ニトロシクロへキシル)ビニル]シ
クロヘキシルなどのニトロシクロへキシルビニルシクロ
ヘキシル基;4−[2−(4−フルオロシクロへキシ
ル)ビニル]シクロヘキシルなどのハロシクロへキシル
ビニルシクロヘキシル基などの置換基を有していてもよ
いシクロヘキシルビニルシクロヘキシル基など]など。
また、これらのユニットにおいて、基Yが、アセチレン
基、−CH=N−、アゾ基、アゾキシ基、エステル基な
どであるユニットなど。
【0046】(iii)nが0であるユニット 例えば、2−ナフチルなどのナフチル基、6−メチル−
2−ナフチル、6−エチル−2−ナフチルなどのC1-10
アルキルナフチル基;保護基で保護されていてもよいヒ
ドロキシナフチル基[例えば、6−ヒドロキシ−2−ナ
フチルなどのヒドロキシナフチル基;6−メトキシ−2
−ナフチル、6−エトキシ−2−ナフチル、6−ブトキ
シ−2−ナフチル、6−t−ブトキシ−2−ナフチルな
どのC1- 10アルコキシナフチル基;6−(2−メチル−
2−アダマンチルオキシ)−2−ナフチルなどの2乃至
4環式C3-30炭化水素環基で保護されたヒドロキシナフ
チル基;6−アセチルオキシ−2−ナフチル、6−
(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)−2−ナフチ
ルなどのC1-10アシルオキシナフチル基など];保護基
で保護されていてもよいカルボキシナフチル基[例え
ば、6−メトキシカルボニル−2−ナフチル、6−エト
キシカルボニル−2−ナフチル、6−ブトキシカルボニ
ル−2−ナフチル、6−t−ブトキシカルボニル−2−
ナフチルなどのC1- 10アルコキシカルボニルナフチル
基;6−(2−メチル−2−アダマンチルオキシカルボ
ニル)−2−ナフチルなどの2乃至4環式C3-30炭化水
素環基で保護されたカルボキシナフチル基など];6−
シアノ−2−ナフチル基などのシアノナフチル基;6−
ニトロ−2−ナフチル基などのニトロナフチル基;6−
フルオロ−2−ナフチル基などのハロナフチル基などの
置換基を有していてもよいナフチル基など。
【0047】なお、基−Mは、メソゲン(液晶性を示し
やすい部位)ユニットで構成されていてもよい。基−M
がメソゲンユニットで構成された機能性樹脂では、加熱
による樹脂の相転移(固相から液晶相への転移又は液晶
相から固相への転移)に伴って、容易に樹脂に吸光度変
化を生じさせることができる。前記メソゲンユニットと
しては、例えば、上記例示の基−Mのうち、下記式(1
a)、(1b)又は(1c)で表されるユニットなどが挙げられ
る。
【0048】
【化3】
【0049】(式中、R5は、置換基を示す。Y及びp
は前記と同じ。)前記式(1a)、(1b)又は(1c)において、
置換基R5としては、前記置換基[例えば、アルキル
基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、ア
シル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル
基、ニトロ基、シアノ基、ハロゲン原子(フッ素原子、
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子など)]が例示でき
る。式(1a)、(1b)又は(1c)において、好ましいYとして
は、ビニレン基、アセチレン基、−CH=N−、アゾ
基、アゾキシ基、エステル基が例示できる。
【0050】なお、前記機能性樹脂は、上記基−Mを単
独で又は2種以上組み合わせて有していてもよい。
【0051】[基−Mを有するノボラック樹脂]前記ノボ
ラック系樹脂は、例えば、フェノール性ヒドロキシル基
及び前記基−Mを有する化合物と、フェノール類と、ア
ルデヒド類とを、酸触媒の存在下、縮合することにより
得ることができ、前記基−Mの一部が主鎖を構成しても
よい。
【0052】フェノール性ヒドロキシル基及び基−Mを
有する化合物としては、例えば、4−ヒドロキシ−4’
−C1-10アルキルビフェニル、4−ヒドロキシ−4’−
1- 10アルコキシビフェニル、4−ヒドロキシ−4’−
シアノビフェニル、1−C1- 10アルコキシ−(4−ヒド
ロキシフェニル)シクロヘキサン、4−ヒドロキシ安息
香酸4−C1-10アルコキシフェニル、4−C1-10アルコ
キシ安息香酸4−ヒドロキシフェニル、これらの化合物
において、エステル基が、アゾキシ基又はアゾ基である
化合物などが挙げられる。
【0053】フェノール類としては、例えば、フェノー
ル、o−,m−又はp−クレゾール、2,5−,3,5
−または3,4−キシレノール、2,3,5−トリメチ
ルフェノール、エチルフェノール、プロピルフェノー
ル、ブチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフ
ェノールなどのC1-4 アルキルフェノール類、ジヒドロ
キシベンゼン、ナフトール類などが挙げられる。アルデ
ヒド類には、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、グ
リオキサールなどの脂肪族アルデヒド、ベンズアルデヒ
ド、サリチルアルデヒドなどの芳香族アルデヒドが含ま
れる。
【0054】前記フェノール性ヒドロキシル基及び基−
Mを有する化合物、フェノール類及びアルデヒド類は、
それぞれ単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0055】酸触媒としては、無機酸(塩酸、硫酸、リ
ン酸など)、有機酸(シュウ酸、酢酸、p−トルエンス
ルホン酸など)、有機酸塩(酢酸亜鉛などの二価金属塩
など)などが挙げられる。縮合反応は常法、例えば、温
度60〜120℃程度で2〜30時間程度行なうことが
できる。反応はバルクで行ってもよく、適当な溶媒中で
行ってもよい。
【0056】[スペーサと基−Mを有する機能性樹脂]前
記基−M(配向性ユニット)とスペーサ(基X)とで構
成されている機能性樹脂としては、例えば、下記式
(2)で表される重合性化合物の単独又は共重合体が例
示できる。
【0057】
【化4】
【0058】(式中、A及びBは、それぞれ連結基を示
し、Xはスペーサを示し、R1は、水素原子又はメチル
基を示し、R2は、アルキレン基又はアリーレン基を示
し、a、b、及びmは0又は1であり、基−Mは、−
[R3−(Y)p]n−R4(式中、Yは不飽和結合を有する
基を示し、R3及びR4は置換基を有していてもよい芳香
族又は非芳香族環基を示し、n及びpは0又は1であ
る。)で表されるユニットを示す。但し、aとbとが同
時に0となることはない。) 前記式(2)において、基R2としては、メチレン、エ
チレンなどのC1-4アルキレン基、フェニレン(1,3
−フェニレン、1,4−フェニレンなど)、ナフチレン
(2,6−ナフチレンなど)などのC6-18アリーレン基
などが例示できる。好ましいR2は、メチレン基、フェ
ニレン基(例えば、1,4−フェニレン基)である。
【0059】(スペーサX)スペーサXは、機能性樹脂
を構成するポリマー主鎖と、側鎖を構成する前記基−M
とをつなぐスペーサとして機能できれば、特に限定され
ない。スペーサXとしては、例えば、アルキレン基(例
えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチ
レン、ペンタメチレン、ヘキサメチレンなどの直鎖状C
1-16アルキレン基、プロピレン、エチルエチレンなどの
分岐鎖状C3-16アルキレン基など);(ポリ)オキシア
ルキレン基[例えば、オキシアルキレン基(例えば、オ
キシメチレン、オキシエチレン、オキシトリメチレン、
オキシテトラメチレン、オキシペンタメチレン、オキシ
ヘキサメチレンなどの 式 -O-R6-(式中、R6はアル
キレン基を示す。)で表されるオキシC1-16アルキレン
基など);オキシアルキレンオキシアルキレン基(例え
ば、オキシメチレンオキシメチレン、オキシメチレンオ
キシエチレン、オキシエチレンオキシエチレン、オキシ
トリメチレンオキシトリメチレン、オキシエチレンオキ
シテトラメチレン、オキシエチレンオキシヘキサメチレ
ンなどの式 -O-R7-O-R8-(式中、R7及びR8はそれ
ぞれアルキレン基を示す。)で表されるオキシC1-16
ルキレンオキシC1-16アルキレン基など);オキシアル
キレンオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレン
ジオキシ、トリメチレンジオキシ、テトラメチレンジオ
キシ、ヘキサメチレンジオキシなどの -O-R9-O-(式
中、R9はアルキレン基を示す。)で表されるオキシC
1-16アルキレンオキシ基など);アルキレンオキシアル
キレン基(例えば、メチレンオキシメチレン、メチレン
オキシエチレン、エチレンオキシエチレン、トリメチレ
ンオキシトリメチレン、エチレンオキシテトラメチレ
ン、エチレンオキシヘキサメチレンなどの式 -R10-O-
11-(式中、R10及びR11はアルキレン基を示す。)
で表されるC1-16アルキレンオキシC1-16アルキレン基
など)などの式 -(R12q-(OR13r-(R14s-
(式中、R12〜R14はアルキレン基を示し、q及びsは
0又は1を示し、rは1以上の整数を示す。)で表され
る(ポリ)オキシアルキレン基など];架橋環式炭化水
素環基[例えば、ノルボルニレン基(1,4−ノルボル
ニレン基、2,5−ノルボルニレン基など)、アダマン
チレン基(例えば、1,5−アダマンチレン基、2,6
−アダマンチレン基など)などの2乃至4環式C7-20
化水素環基など]などが例示できる。機能性樹脂は、こ
れらのスペーサXを単独で又は2種以上組み合わせて有
していてもよい。
【0060】好ましいスペーサXは、C1-12アルキレン
基(好ましくは、C3-8アルキレン基、特に直鎖状C4-8
アルキレン基)、オキシC1-12アルキレン基(好ましく
はオキシC2-10アルキレン基、特に、オキシC4-8アル
キレン基)である。
【0061】(連結基)前記式(1)において、A又は
Bで表される連結基としては、例えば、エステル結合、
エーテル結合、チオエーテル結合、アミド結合、イミノ
結合、ウレタン結合、尿素結合などから選択された少な
くとも1種の結合を含有する基であり、具体的には、エ
ステル結合を含有する基(例えば、-C(=O)O-、-C(=O)OC
H2CH(OH)-など)、アミド結合を含有する基(例えば、-
C(=O)NH-など)、イミノ結合を含有する基(例えば、-N
HCH2CH(OH)-など)、エーテル結合を有する基(例え
ば、-O-など)などが例示できる。
【0062】なお、前記式(1)において、a及びbが
1である場合、好ましい連結基A及び連結基Bの組み合
わせとしては、連結基Aがエステル結合を有し、連結基
Bが、エステル結合、アミド結合又はエーテル結合を有
する組み合わせなどが例示できる。
【0063】前記スペーサ基と、前記基−Mとを組み合
わせて有する代表的な重合性化合物としては、例えば、
(メタ)アクリル系化合物、アリル系化合物、スチレン
系化合物などが挙げられる。
【0064】代表的な(メタ)アクリル系化合物として
は、例えば、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘ
キシル)ビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイル
オキシヘキシル)−4’−メチルビフェニル、4−(6
−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)−4’−ヒド
ロキシビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオ
キシヘキシル)−4’−メトキシビフェニル、4−(6
−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)−4’−t−
ブトキシビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイル
オキシヘキシル)−4’−アセチルオキシビフェニル、
4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)−
4’−カルボキシビフェニル、4−(6−(メタ)アク
リロイルオキシヘキシル)−4’−エトキシカルボニル
ビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘ
キシル)−4’−t−ブトキシカルボニルビフェニル、
4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)−
4’−シアノビフェニルなどの置換基を有していてもよ
い4−(メタ)アクリロイルオキシC1-10アルキル−ビ
フェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキ
シルオキシ)ビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロ
イルオキシヘキシルオキシ)−4’−メチルビフェニ
ル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオ
キシ)−4’−ヒドロキシビフェニル、4−(6−(メ
タ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−メト
キシビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキ
シヘキシルオキシ)−4’−t−ブトキシビフェニル、
4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキ
シ)−4’−アセチルオキシビフェニル、4−(6−
(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−
カルボキシビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイ
ルオキシヘキシルオキシ)−4’−エトキシカルボニル
ビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘ
キシルオキシ)−4’−t−ブトキシカルボニルビフェ
ニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル
オキシ)−4’−シアノビフェニルなどの置換基を有し
ていてもよい4−(メタ)アクリロイルオキシC1-10
ルキルオキシ−ビフェニルなどのビフェニル化合物;4
−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)
−4’−シアノビシクロヘキシルなどの前記例示のビフ
ェニル化合物において、ビフェニリル基がビシクロヘキ
シリル基である化合物;2−(6−(メタ)アクリロイ
ルオキシヘキシルオキシ)−6−シアノナフタレンなど
の前記例示のビフェニル化合物において、ビフェニリル
基がナフチル基である化合物;4−(6−(メタ)アク
リロイルオキシヘキシル)安息香酸フェニル、4−(6
−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)安息香酸4−
メチルフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキ
シヘキシル)安息香酸4−ヒドロキシフェニル、4−
(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)安息香酸
4−メトキシフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイ
ルオキシヘキシル)安息香酸4−t−ブトキシフェニ
ル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)
安息香酸4−エトキシカルボニルフェニル、4−(6−
(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)安息香酸4−t
−ブトキシカルボニルフェニル、4−(6−(メタ)ア
クリロイルオキシヘキシル)安息香酸4−シアノフェニ
ルなどの置換基を有していてもよい4−(メタ)アクリ
ロイルオキシC1-10アルキル安息香酸フェニル、4−
(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安
息香酸フェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキ
シヘキシルオキシ)安息香酸4−メチルフェニル、4−
(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安
息香酸4−ヒドロキシフェニル、4−(6−(メタ)ア
クリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸4−メトキ
シフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘ
キシルオキシ)安息香酸4−t−ブトキシフェニル、4
−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)
安息香酸4−エトキシカルボニルフェニル、4−(6−
(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸
4−t−ブトキシカルボニルフェニル、4−(6−(メ
タ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安息香酸4−
シアノフェニルなどの置換基を有していてもよい4−
(メタ)アクリロイルオキシC 1-10アルキルオキシ安息
香酸フェニルなどの安息香酸フェニル;前記例示の安息
香酸フェニルにおいて、エステル基が、ビニレン基、ア
セチレン基、−CH=N−、アゾ基又はアゾキシ基など
である化合物[例えば、4−(6−(メタ)アクリロイ
ルオキシヘキシルオキシ)−β−(4−シアノフェニ
ル)スチレンなど];前記例示の安息香酸フェニルにお
いて、安息香酸フェニルを構成する2つのベンゼン環
が、いずれもシクロヘキサン環であるシクロヘキサンカ
ルボン酸シクロヘキシル[例えば、4−(6−(メタ)
アクリロイルオキシヘキシルオキシ)シクロヘキサンカ
ルボン酸4−シアノシクロヘキシルなど];前記例示の
シクロヘキサンカルボン酸シクロヘキシルにおいて、エ
ステル基が、ビニレン基、アセチレン基、−CH=N
−、アゾ基又はアゾキシ基である化合物[例えば、1−
(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)シ
クロヘキシル−2−(4−シアノシクロヘキシル)エチ
レンなど]などの前記例示の基−Mを有する(メタ)ア
クリル系モノマー;上記(メタ)アクリル系化合物(連
結基Aがエステル基である化合物)において、連結基A
が、-C(=O)OCH2CH(OH)-、-C(=O)NH- などである(メ
タ)アクリル系モノマーなどが例示できる。
【0065】代表的なアリル系化合物としては、前記代
表的な(メタ)アクリル系化合物(mが0であり、連結
基Aがエステル基である化合物)の項に記載の化合物に
おいて、R2がメチレン基、連結基Aがエステル基、-C
(=O)NH- などであるアリル系モノマーなどが挙げられ
る。
【0066】代表的なスチレン系化合物としては、前記
代表的な(メタ)アクリル系化合物(mが0であり、連
結基Aがエステル基である化合物)の項に記載の化合物
において、R2がフェニレン基(例えば、1,4−フェ
ニレン基)、連結基Aがエステル基、-C(=O)NH- など
であるスチレン系モノマーなどが挙げられる。
【0067】前記重合性化合物は、下記式(3)又は下
記式(4)の反応により合成してもよい。
【0068】
【化5】
【0069】(式中、基A1及び基A2は、連結基Aを形
成するための互いに反応性の基であって、それぞれ、相
異なって、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロホル
ミル基、アミノ基、エポキシ基を示す。基R1、基R2
基B、基X、基−M、b及びmは前記と同じ。)
【0070】
【化6】
【0071】(式中、基B1及び基B2は、連結基Bを形
成するための互いに反応性の基であって、それぞれ、相
異なって、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロホル
ミル基、アミノ基、エポキシ基を示す。基R1、基R2
基A、基X、基−M、a及びmは前記と同じ。) ハロホルミル基としては、フルオロホルミル基、クロロ
ホルミル基、ブロモホルミル基、ヨードホルミル基など
が挙げられる。好ましいハロホルミル基は、クロロホル
ミル基である。
【0072】式(3)及び式(4)において、反応性基
1(又はB1)と反応性基A2(又はB2)との組み合わ
せには、次のような組み合わせが例示できる。なお、括
弧内は反応性基A1と反応性基A2(又はB1とB2)との
結合により形成された連結基A(又はB)を示す。
【0073】反応性基A1(又はB1)がヒドロキシル基
の場合:反応性基A2(又はB2)カルボキシル基(-C(=
O)O-) 反応性基A1(又はB1)がカルボキシル基の場合:反応
性基A2(又はB2)ヒドロキシル基(-C(=O)O-)、アミ
ノ基(-C(=O)NH-)、エポキシ基(-C(=O)OCH 2CH(OH)-) 反応性基A1(又はB1)がハロホルミル基の場合:反応
性基A2(又はB2)ヒドロキシル基(-C(=O)O-)、アミ
ノ基(-C(=O)NH-)、エポキシ基(-C(=O)OCH 2CH(OH)-) 反応性基A1(又はB1)がアミノ基の場合:反応性基A
2(又はB2) カルボキシル基(-C(=O)NH-)、エポキ
シ基(-NHCH2CH(OH)-) 反応性基A1(又はB1)がエポキシ基の場合:反応性基
2(又はB2) カルボキシル基(-C(=O)OCH2CH(OH)
-)、アミノ基(-NHCH2CH(OH)-) 前記式(3)の反応で用いる代表的な反応性基A1を含
む化合物としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アク
リル酸ハライド(例えば、(メタ)アクリル酸クロライ
ド、(メタ)アクリル酸ブロマイドなど)などの(メ
タ)アクリル系モノマー;ビニルフェノール(例えば、
4−ビニルフェノールなど)、イソプロペニルフェノー
ル(例えば、4−イソプロペニルフェノールなど)、ビ
ニル安息香酸(例えば、4−ビニル安息香酸など)など
のスチレン系モノマー;アリルアルコール、アリルアミ
ンなどのアリル系モノマーなどが例示できる。
【0074】前記式(4)の反応で用いる代表的な反応
性基B1を含む化合物としては、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート(例えば、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレ
ートなどのヒドロキシC2-6アルキル(メタ)アクリレ
ートなど)、アミノアルキル(メタ)アクリレート(例
えば、2−アミノエチル(メタ)アクリレートなどのア
ミノC2-6アルキル(メタ)アクリレートなど)、グリ
シジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル系
モノマーなどが例示できる。
【0075】前記式(3)又は(4)の反応において、
反応性基A1(又はB1)を含む化合物と反応性基A
2(又はB2)を含む化合物との割合は、反応性基A
2(又はB2)を含む化合物1モルに対して、反応性基A
1(又はB1)を含む化合物1〜5モル、好ましくは1〜
3モル、さらに好ましくは1〜1.5モル程度である。
【0076】前記式(3)又は(4)の反応は、溶媒の
存在下又は非存在下で行ってもよい。溶媒としては、慣
用の溶媒(例えば、ヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、
シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、トルエンなど
の芳香族炭化水素類、メチレンクロライドなどのハロゲ
ン化炭化水素類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テト
ラヒドロフランなどのエーテル類、酢酸エチルなどのエ
ステル類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、イソプロピ
ルアルコールなどのアルコール類など)が使用できる。
また、反応は、常温で又は加熱下で行ってもよく、加熱
温度としては、例えば、50〜120℃、好ましくは6
0〜100℃程度の範囲から選択できる。反応温度は、
0〜150℃の範囲から選択でき、例えば、10〜12
0℃、好ましくは20〜100℃程度である。反応は、
不活性ガス(例えば、窒素、アルゴン、ヘリウムなど)
の雰囲気下で行ってもよい。
【0077】なお、本発明の機能性樹脂は、前記重合性
化合物の単独重合体であってもよく、前記重合性化合物
を2種以上組み合わせた共重合体であってもよく、ま
た、前記重合性化合物と共重合性単量体との共重合体で
あってもよい。
【0078】前記共重合性単量体としては、慣用の共重
合性単量体、例えば、メタアクリル系単量体[例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、ブチル(メタ)アクリレートなどのC1-10アルキ
ル(メタ)アクリレート;シクロへキシル(メタ)アク
リレートなどのシクロC3-8アルキル(メタ)アクリレ
ート;デカリニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル
(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレー
ト、アダマンチル(メタ)アクリレートなどのビ乃至テ
トラシクロC3-8アルキル(メタ)アクリレート;ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシC
2-6アルキル(メタ)アクリレート;グリシジル(メ
タ)アクリレートなどのエポキシ基含有(メタ)アクリ
レート;(メタ)アクリロニトリルなど];イミド系モ
ノマー[例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、
N−エチルマレイミドなどのN−C1-4アルキルマレイ
ミド、N−フェニルマレイミドなどのN−C6-10アリー
ルマレイミドなど];不飽和カルボン酸[例えば、クロ
トン酸、無水マレイン酸、イタコン酸など]、スチレ
ン、α-メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、ビ
ニルトルエンなどの芳香族ビニル系単量体;エチレン、
プロピレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニ
リデンなどのハロゲン含有ビニル系単量体;ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテルなどのビニルエーテ
ル系単量体;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどの脂
肪酸ビニルエスエル系単量体などが挙げられる。
【0079】また、本発明の機能性樹脂は、光照射に関
連して感光剤により溶解度差を生じさせるためのユニッ
ト(以下、溶解性ユニットと称することがある)を有し
ていてもよい。このような溶解性ユニットは、前記ノボ
ラック樹脂を構成するフェノール性ヒドロキシル基など
であってもよいが、保護基で保護されていてもよい親水
性基(例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミ
ノ基など)が含まれている場合が多い。好ましい溶解性
ユニットとしては、光照射に関連して感光剤より発生し
た酸により脱離して、機能性樹脂をアルカリ可溶性にす
るユニット[例えば、酸(特に感光剤としての光酸発生
剤から生成した酸)の触媒作用により親水性基(ヒドロ
キシル基又はカルボキシル基などのアルカリ可溶性基)
を生成するユニットなど]が例示できる。
【0080】このような前記溶解性ユニットは、例え
ば、前記重合性化合物に由来していてもよく、前記重合
性化合物と共重合体を形成する共重合性単量体に由来し
ていてもよく、また、この共重合性単量体及び前記重合
性化合物の双方に由来していてもよい。
【0081】溶解性ユニットを有する重合性化合物とし
ては、前記式(2)で表される前記重合性化合物のう
ち、基−Mを構成する基R3及び/又は基R4(特に、基
4)が、置換基としてヒドロキシル基又はカルボキシ
ル基を有する重合性化合物[例えば、4−(6−(メ
タ)アクリロイルオキシヘキシル)−4’−ヒドロキシ
ビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘ
キシルオキシ)−4’−ヒドロキシビフェニル、4−
(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル)安息香酸
4−ヒドロキシフェニル、4−(6−(メタ)アクリロ
イルオキシヘキシルオキシ)安息香酸4−ヒドロキシフ
ェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシ
ル)−4’−カルボキシビフェニル、4−(6−(メ
タ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)−4’−カル
ボキシビフェニル、4−(6−(メタ)アクリロイルオ
キシヘキシル)安息香酸4−カルボキシフェニル、4−
(6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルオキシ)安
息香酸4−カルボキシフェニルなど]などが例示でき
る。
【0082】溶解性ユニットを有する共重合性単量体と
しては、例えば、ヒドロキシル基含有モノマー[ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレートなどのヒドロキシC2-6アルキル(メタ)
アクリレート;ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アク
リレートなどのヒドロキシC3-8シクロアルキル(メ
タ)アクリレート;ヒドロキシル基含有架橋環式基を有
する(メタ)アクリレート(例えば、ヒドロキシデカリ
ニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシボルニル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシノルボルニル(メタ)ア
クリレート、ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレ
ートなどのヒドロキシビ乃至テトラC3-8シクロアルキ
ル(メタ)アクリレートなど);ジエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキシアルキ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート;ビニルフェ
ノール;アリルアルコールなど]、カルボキシル基含有
モノマー[例えば、カルボキシシクロヘキシル(メタ)
アクリレートなどのカルボキシC5-8シクロアルキル
(メタ)アクリレート;カルボキシル基含有架橋環式基
を有する(メタ)アクリレート(例えば、カルボキシデ
カリニル(メタ)アクリレート、カルボキシノルボルニ
ル(メタ)アクリレート、カルボキシボルニル(メタ)
アクリレート、カルボキシアダマンチル(メタ)アクリ
レートなどのカルボキシビ乃至テトラC3-8シクロアル
キル(メタ)アクリレートなど);(メタ)アクリル
酸、無水マレイン酸、イタコン酸などの不飽和カルボン
酸;ビニル安息香酸など]などが挙げられる。
【0083】前記溶解性ユニットを有する重合性化合物
又は共重合性単量体のヒドロキシル基及びカルボキシル
基は、通常、一部又は全部が保護基により保護されてい
る。保護基としては、例えば、前記例示の保護基が挙げ
られる。
【0084】好ましい保護基としては、前記例示の保護
基のうち、感光剤(例えば、光酸発生剤)により脱離性
を示す脱離性保護基、例えば、ヒドロキシル基の保護基
としては、アシル基(特に、2,2−ジメチルプロピオ
ニル基などのアルキルカルボニル基)、アルコキシカル
ボニル基(t−BOC基などのC1-6アルコキシカルボ
ニル基)、5又は6員オキサシクロアルキル基(テトラ
ヒドロピラニル基など)、置換基を有していてもよいビ
又はトリシクロアルキル基(2−ノルボルニル基、2−
メチル−2−ノルボルニル基などの置換基を有していて
もよいノルボルニル基、2−アダマンチル基、2−メチ
ル−2−アダマンチル基などの置換基を有していてもよ
いアダマンチル基など)、アルコキシアルキル基(1−
メトキシエチル基、1−エトキシプロピル基、1−メト
キシ−イソプロピル基などのC1- 6アルコキシ−C1-6
ルキル基など)などが挙げられる。カルボキシル基の好
ましい保護基としては、アルキル基(t−ブチル基など
のC1-4アルキル基)、置換基を有していてもよいビ又
はトリシクロアルキル基(2−ノルボルニル基、2−メ
チル−2−ノルボルニル基などの置換基を有していても
よいノルボルニル基、2−アダマンチル基、2−メチル
−2−アダマンチル基などの置換基を有していてもよい
アダマンチル基など)、置換基を有していてもよい5又
は6員オキサシクロアルキル基、置換基を有していても
よいラクトン環基、置換基を有していてもよいカルバモ
イル基が好ましい。
【0085】このような保護基は、光照射に起因して、
特に、光照射により感光剤と関連して脱離し、親水性基
を生成する。前記保護基の脱離は、感光剤と関連して、
特に、酸の触媒作用により起こる場合が多い。このよう
な酸としては、光照射に伴って発生する酸(特に光酸発
生剤から生成する酸)を利用するのが有利である。
【0086】溶解性ユニットを有する機能性樹脂は、
(1)前記溶解性ユニットを有する重合性化合物の単独
又は共重合体、(2)溶解性ユニットを有していてもよ
い重合性化合物(前記溶解性ユニットを有する重合性化
合物及び/又は溶解性ユニットを有しない前記重合性化
合物)と、前記溶解性ユニットを有する共重合性単量体
との共重合体、(3)前記溶解性ユニットを有する重合
性化合物と、前記共重合性単量体との共重合体などとし
て得ることができる。
【0087】溶解性ユニットを有する機能性樹脂が、前
記(2)の共重合体である場合、重合性化合物と前記溶
解性ユニットを有する共重合性単量体との共重合割合
(モル比)は、前者/後者=20/80〜90/10、
好ましくは30/70〜80/20、さらに好ましくは
40/60〜70/30程度である。
【0088】共重合反応は、溶媒の存在下で行ってもよ
い。溶媒としては、前記例示の溶媒などが挙げられる。
共重合反応は常圧、減圧又は加圧下で行なうことができ
る。また、共重合反応は、不活性ガス(例えば、窒素、
アルゴン、ヘリウムなど)の雰囲気下で行ってもよい。
なお、必要により、慣用の重合開始剤(アゾ系又は過酸
化物系重合開始剤など)などを使用してもよい。
【0089】本発明の機能性樹脂は、剛直な鎖状基で構
成された前記基−Mが、配向性を示すためか、通常の樹
脂に比べて光学特性(光透過性、浸透性など)が高い。
前記機能性樹脂は、未加熱(又は常温)の状態であって
も、前記光特性を有しているが、熱(例えば、加熱処理
など)により、さらに配向性を向上でき、従って、吸光
度変化を生じさせることができる。なお、前記基−Mが
メソゲン(液晶性を示しやすい部位)で構成されている
場合(例えば、基−Mが前記式(1a)〜(1c)で表
されるユニットなどである場合)には、前記吸光度が、
相転移(固相から液晶相への相転移又は液晶相から固相
への相転移)に伴って変化する。このような場合、加熱
により著しく吸光度変化が生じる場合が多い。
【0090】前記加熱処理において、加熱温度は、基−
Mの種類によって選択でき、前記機能性樹脂が吸光度変
化を生じる温度以上、例えば、50〜200℃、好まし
くは100〜180℃、さらに好ましくは120〜15
0℃程度である。なお、基−Mがメソゲンで構成されて
いる場合には、加熱温度は、樹脂の相転移温度以上の温
度、例えば、50〜160℃、好ましくは60〜150
℃、さらに好ましくは70〜140℃程度であってもよ
い。
【0091】本発明の機能性樹脂は、種々の用途[例え
ば、表面コーティング剤、放熱板、DNA固定化基板な
ど]に利用できるが、特に、感光性樹脂として用いる
と、高感度で、かつ高解像度な感光性樹脂組成物を得る
ことができる。また、配向性などに起因して、耐エッチ
ング性(例えば、耐プラズマエッチング性)を向上で
き、微細なパターンを精度よく形成できる。
【0092】[感光性樹脂組成物]感光性樹脂組成物は、
前記機能性樹脂と感光剤とで構成してもよく、ポジ型、
ネガ型の何れであってもよい。感光性樹脂組成物におい
て、前記機能性樹脂(以下、ベース樹脂と称することが
ある)は、前記式(1)で表される重合性化合物の単独
重合体、前記基−Mを有するノボラック樹脂などであっ
てもよく、前記式(1)で表される重合性化合物と加水
分解性単量体との共重合体であってもよい。
【0093】加水分解性単量体としては、前記溶解性ユ
ニットを有する共重合性単量体の項に記載のモノマー
(例えば、保護基で保護されていてもよい前記ヒドロキ
シル基含有モノマー、保護基で保護されていてもよい前
記カルボキシル基含有モノマーなど)などが好適に用い
られる。
【0094】前記ベース樹脂は、他の(感光性)樹脂と
組み合わせて使用してもよい。他の(感光性)樹脂とし
ては、例えば、ヒドロキシル基含有ポリマー[ポリビニ
ルアセタール、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体、ヒドロキシル基含有セルロース
誘導体(ヒドロキシエチルセルロースなど)、ポリビニ
ルフェノール系樹脂、ノボラック樹脂(フェノールノボ
ラック樹脂)など]、カルボキシル基含有ポリマー[重
合性不飽和カルボン酸((メタ)アクリル酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸など)を含む単独又は共重合体、カ
ルボキシル基含有セルロース誘導体(カルボキシメチル
セルロース又はその塩など)など]、エステル基含有ポ
リマー[カルボン酸ビニルエステル(酢酸ビニルな
ど)、(メタ)アクリル酸エステル(メタクリル酸メチ
ルなど)などの単量体の単独または共重合体(ポリ酢酸
ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、(メタ)アク
リル系樹脂など)、ポリエステル、セルロースエステル
類など]、エーテル基を有するポリマー[ポリアルキレ
ンオキシド、ポリオキシアルキレングリコール、ポリビ
ニルエーテル系樹脂、ケイ素樹脂、セルロースエーテル
類など]、カーボネート基含有ポリマー、アミド基又は
置換アミド基を有するポリマー[ポリビニルピロリド
ン、ポリウレタン系重合体、ポリ尿素、ナイロン又はポ
リアミド系重合体(ラクタム成分、ジカルボン酸成分や
ジアミン成分を用いたポリアミド(ナイロン66,ナイ
ロン6、変性ナイロン、スターバーストデンドリマー
(D.A.Tomalia.et. al., Polymer Journal, 17, 117(19
85))など);ポリ(メタ)アクリルアミド系重合体;
ポリアミノ酸;ビュレット結合を有するポリマー;アロ
ハネート結合を有するポリマー;ゼラチンなどの蛋白類
など]、ニトリル基を有するポリマー(アクリロニトリ
ル系重合体など)、グリシジル基を有するポリマー(エ
ポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリレートの単独又
は共重合体など)、ハロゲン含有ポリマー(ポリ塩化ビ
ニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニリデ
ン系ポリマー、塩素化ポリプロピレンなど)、非芳香族
性環基を有するポリマー(例えば、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシルなどのC5-8シクロアルキル基を有する
ポリマー;(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)
アクリル酸アダマンチルなどの架橋環式C7-20炭化水素
環基を有するポリマーなど)、重合性オリゴマー又はポ
リマー((メタ)アクリロイル基、アリル基、ビニル
基、シンナモイル基などの重合性基を有するオリゴマー
又はポリマーなど)などが例示できる。これらの他の
(感光性)樹脂は単独で又は2種以上組合わせて使用し
てもよい。
【0095】ポジ型感光性樹脂組成物を構成するための
他の(感光性)樹脂としては、ノボラック樹脂(フェノ
ールノボラック樹脂など)、親水性基(ヒドロキシル基
及び/又はカルボキシル基など)が脱離可能な保護基で
保護された樹脂[例えば、フェノール性ヒドロキシル基
が脱離可能な保護基で保護されたポリビニルフェノール
系樹脂(ビニルフェノールの単独重合体、又は前記例示
の共重合性単量体との共重合体など)、ヒドロキシル基
及び/又はカルボキシル基含有(メタ)アクリル系樹脂
(例えば、(メタ)アクリレートの単独又は共重合体、
又は(メタ)アクリレートと前記共重合性単量体との共
重合体など)、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル
基含有環状オレフィン系樹脂など]などが含まれる。
【0096】ネガ型感光性樹脂組成物を構成するための
他の(感光性)樹脂としては、前記重合性オリゴマー又
は樹脂[例えば、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリ
エステル(メタ)アクリレート、不飽和ポリエステル樹
脂、ポリウレタン(メタ)アクリレート、重合性ポリビ
ニルアルコール系ポリマー(例えば、ポリビニルアルコ
ールとN−メチロールアクリルアミドとの反応生成物な
ど)など]、非重合性樹脂[例えば、ポリビニルフェノ
ール系樹脂(ビニルフェノールの単独重合体、ビニルフ
ェノールと他の共重合性単量体との共重合体など)、ポ
リアミド系ポリマー、シリコーン樹脂型ポリマーなど]
などが含まれる。前記共重合性単量体としては、例え
ば、アクリル系単量体((メタ)アクリル酸、メタクリ
ル酸メチルなどのC1-4アルキル(メタ)アクリレー
ト、ヒドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロキシ
2-4アルキル(メタ)アクリレート、グリシジル(メ
タ)アクリレートなど)、スチレンなどのスチレン系単
量体などが例示できる。
【0097】なお、ネガ型感光性樹脂組成物は、前記ベ
ース樹脂と、光重合性基((メタ)アクリロイル基、ア
クリルアミド基、ビニル基など)を有する重合性単量体
又はオリゴマーと(必要に応じて、前記他の(感光性)
樹脂と)で構成してもよい。光重合性基を有する重合性
単量体又はオリゴマーとしては、(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドンな
どの単官能性光重合性化合物;ポリオールの(メタ)ア
クリレート(エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど
のC2-6アルキレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト;(ポリ)オキシC2-6アルキレングリコールジ(メ
タ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレートなどのトリオールトリ(メタ)アクリ
レート;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ートなどのテトラオールテトラ(メタ)アクリレートな
ど)などの多官能性の光重合性化合物などが例示でき
る。
【0098】感光性樹脂組成物において、他の(感光
性)樹脂の使用量は特に制限されず、前記機能性樹脂
(基−Mを有する樹脂)100重量部に対して、500
重量部以下(例えば、0〜400重量部)、好ましくは
350重量部以下(例えば、0〜300重量部)、さら
に好ましくは200重量部以下(例えば、0〜150重
量部)程度である。
【0099】感光剤としては、感光性樹脂組成物の種類
(ポジ型、ネガ型)に応じて、慣用の感光剤、例えば、
ポジ型感光剤[光酸発生剤、ジアゾニウム塩(ジアゾニ
ウム塩、テトラゾニウム塩、ポリアゾニウム塩など)、
キノンジアジド類(ジアゾベンゾキノン誘導体,ジアゾ
ナフトキノン誘導体など)、溶解抑制剤など]、ネガ型
感光剤[アジド化合物(芳香族アジド化合物、特に芳香
族ジアジド化合物など)、光酸発生剤(スルホン酸エス
テルやルイス酸塩など)、架橋剤(メチロールメラミ
ン,アルコキシメチルメラミンなどのメラミン誘導体な
ど)、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、光二量化増感
剤、光重合開始剤(例えば、ケトン類(アセトフェノ
ン,プロピオフェノン、アントラキノン,チオキサント
ン,ベンゾフェノン又はそれらの誘導体),ベンゾイン
エーテル又はその誘導体,アシルホスフィンオキシドな
ど)、溶解抑制剤など]などが使用できる。
【0100】前記光酸発生剤としては、次のような化合
物が例示できる。なお、参考までに、括弧内にはミドリ
化学(株)製の商品名を記載する。スルホニウム塩誘導
体[スルホン酸エステル、例えば、1,2,3−トリ
(メチルスルホニルオキシ)ベンゼンなどのアリールア
ルカンスルホネート(特にC6-10アリールC1-2アルカ
ンスルホネート);2,6−ジニトロベンジルトルエン
スルホネート、ベンゾイントシレートなどのアリールベ
ンゼンホスホネート(特にベンゾイル基を有していても
よいC6-10アリールトルエンホスホネート);2−ベン
ゾイル−2−ヒドロキシ−2−フェニルエチルトルエン
スルホネートなどのアラルキルベンゼンスルホネート類
(特にベンゾイル基を有していてもよいC6-10アリール
−C1-4アルキルトルエンスルホネート);ジフェニル
ジスルホンなどのジスルホン類;ルイス酸塩(トリフェ
ニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート(TP
S−102)、トリフェニルスルホニウム ヘキサフル
オロアンチモン(TPS−103)、4−(フェニルチ
オ)フェニルジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロ
アンチモン(DTS−103)、4−メトキシフェニル
ジフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモン
(MDS−103)、トリフェニルスルホニウムメタン
スルホニル、トリフェニルスルホニウム トリフルオロ
メタンスルホニル(TPS−105)、トリフェニルス
ルホニウム ノナフルオロブタンスルホニル(TPS−
109)などのトリアリールスルホニウム塩(特にトリ
フェニルスルホニウム塩)など)など]、ホスホニウム
塩誘導体、ジアリールハロニウム塩誘導体[ジアリール
ヨードニウム塩(ジフェニルヨードニウム ヘキサフル
オロホスフェート、4,4’−ジ(t−ブチルフェニ
ル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート(BB
I−102)、4,4’−ジ(t−ブチルフェニル)ヨ
ードニウム ヘキサフルオロアンチモネート(BBI−
103)、4,4’−ジ(t−ブチルフェニル)ヨード
ニウム テトラフルオロボレート(BBI−101)、
4,4’−ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム ト
リフルオロメタンスルホネート(BBI−105)、
4,4’−ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウム カ
ンファスルホネート(BBI−106)、ジフェニルヨ
ードニウムトリフルオロメタンスルホネート(DPI−
105)、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム
トリフルオロメタンスルホネート(DPI−105)
など)などのルイス酸塩など]、ジアゾニウム塩誘導体
(p−ニトロフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホス
フェートなどのルイス酸塩など)、ジアゾメタン誘導
体、トリアジン誘導体[1−メトキシ−4−(3,5−
ジ(トリクロロメチル)トリアジニル)ベンゼン(TA
Z−104)、1−メトキシ−4−(3,5−ジ(トリ
クロロメチル)トリアジニル)ナフタレン(TAZ−1
06)などのハロアルキルトリアジニルアリール、1−
メトキシ−4−[2−(3,5−ジトリクロロメチルト
リアジニル)エテニル]ベンゼン(TAZ−110)、
1,2−ジメトキシ−4−[2−(3,5−ジトリクロ
ロメチルトリアジニル)エテニル]ベンゼン(TAZ−
113)、1−メトキシ−2−[2−(3,5−ジトリ
クロロメチルトリアジニル)エテニル]ベンゼン(TA
Z−118)などのハロアルキルトリアジニルアルケニ
ルアリールなど]、イミジルスルホネート誘導体[スク
シンイミジル カンファスルホネート(SI−10
6)、スクシンイミジル フェニルスルホネート(SI
−100)、スクシンイミジル トルイルスルホネート
(SI−101)、スクシンイミジル トリフルオロメ
チルスルホネート(SI−105)、フタルイミジル
トリフルオロスルホネート(PI−105)、ナフタル
イミジル カンファスルホネート(NAI−106)、
ナフタルイミジル メタンスルホネート(NAI−10
0)、ナフタルイミジル トリフルオロメタンスルホネ
ート(NAI−105)、ナフタルイミジル トルイル
スルホネート(NAI−101)、ノルボルネンイミジ
ル トリフルオロメタンスルホネート(NDI−10
5)など]などが例示できる。また、スルホン誘導体
[例えば、商品名「DAM−101」「DAM−10
2」「DAM−105」「DAM−201」などの−S
2−C(=N)−単位を有する化合物;「DSM−3
01」などの−CH2−SO2−単位を有する化合物;
「PAI−101」などの=N−O−SO2−単位を有
する化合物など]も含まれる。特に、ルイス酸塩(ホス
ホニウム塩などのルイス酸塩)が好ましい。
【0101】前記感光剤のうち、好ましい感光剤として
は、光酸発生剤やキノンジアジド類などのポジ型樹脂と
組み合わせて使用される感光剤などが挙げられる。特
に、前記光酸発生剤と、この酸発生剤から光照射により
発生した酸により、脱保護され、アルカリ可溶性となる
モノマーの重合体(例えば、前記式(1)で表される重
合性化合物と加水分解性単量体との共重合体)とを組み
合わせた感光性樹脂組成物は、化学増幅系レジストとし
て特に有用である。
【0102】感光剤の使用量は、例えば、ベース樹脂
(及び/又は他の(感光性)樹脂)100重量部に対し
て0.01〜50重量部、好ましくは0.05〜30重
量部、さらに好ましくは0.1〜20重量部(特に、
0.1〜10重量部)程度の範囲から選択できる。
【0103】なお、感光性樹脂組成物は、前記ベース樹
脂(及び前記他の(感光性)樹脂)と、感光剤とを混合
することにより製造してもよい。なお、感光性樹脂組成
物は、慣用の添加剤(安定剤、可塑剤、界面活性剤、溶
解促進剤、着色剤など)を含んでいてもよい。添加剤の
使用量は、特に制限されず、例えば、ベース樹脂100
重量部に対して、0.01〜100重量部、好ましくは
0.1〜50重量部程度の範囲から適宜選択される。ま
た、塗布性を改善するため、溶媒[例えば、炭化水素
類,ハロゲン化炭化水素類,アルコール類,エステル
類,ケトン類(シクロアルカノン類など),エーテル
類,セロソルブ類,カルビトール類,グリコールエーテ
ルエステル類(セロソルブアセテート,プロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテートなど)およびこれ
らの混合溶媒など)など]を含んでいてもよい。溶媒の
使用量は、特に制限されず、例えば、感光性樹脂1重量
部に対して、0.1〜50重量部、好ましくは1〜40
重量部、さらに好ましくは5〜30重量部程度である。
【0104】本発明の感光性樹脂組成物の特色は、ベー
ス樹脂として前記機能性樹脂(特に、基−M及び基Xを
有する機能性樹脂)を用いる点にある。前記機能性樹脂
は、剛直な鎖状基−Mを有するため、通常の樹脂に比べ
て配向性が高い。従って、前記機能性樹脂を用いて樹脂
層を形成すると、所定方向(例えば、膜厚方向)に配向
可能である。特に、樹脂は、熱の作用(例えば、加熱処
理など)により、より高い配向性を示す。なお、配向性
ユニットの種類によって(例えば、前記式(1a)〜
(1c)のユニットなど)は、配向が、相転移(固相及
び液晶相間の相転移)に伴う配向である場合がある。こ
のような場合、相転移温度(例えば、50〜150℃、
好ましくは60〜130℃、さらに好ましくは70〜1
10℃程度)以上の加熱処理により、樹脂を容易に配向
できる。
【0105】このような樹脂の配向性は、例えば、前記
機能性樹脂の吸光度(又は透過率)を測定することによ
り確認できる。具体的には、樹脂を加熱して、加熱前後
での光の吸収スペクトルを測定し、一定の波長領域にお
ける加熱前後での吸光度の変化を確認することにより、
加熱に伴う樹脂の配向性の上昇を確認できる。前記吸光
度の変化は、幅広い波長領域(例えば、赤外領域、可視
領域、紫外領域、真空紫外領域など)で生じてもよい
が、(真空)紫外及び可視領域(例えば、100〜50
0nm程度)で確認できる場合が多い。このような吸光
度変化は、基−MやスペーサXなどに起因する配向に伴
って生じると考えられる。なお、吸光度の変化は、加熱
前(又は加熱後)における吸収極大波長付近で生じるこ
とが多い。また、加熱前後での吸光度の変化は、正・負
どちらであってもよいが、通常、負である場合が多い
(つまり、加熱に伴って吸光度が減少する場合が多
い)。
【0106】より具体的には、配向性ユニットを有する
樹脂で形成された樹脂層と、配向性ユニットを有してい
ない樹脂層とを比べると、樹脂の構造が類似している場
合であっても、幅広い波長領域内の特定の波長領域にお
いて、配向性ユニットを有する樹脂層は、吸光度が小さ
く、透過率が高い場合が多い。さらに、前記樹脂層を加
熱処理に供すると、配向性が増し、幅広い波長域、特に
短波長域(200〜400nm程度)における吸光度が
顕著に低下し、短波長光に対する透過率(透明性)を大
きく向上できる。そのため、前記樹脂は、短波長光を用
いて高解像度のパターンを形成するためのレジスト(特
に化学増幅系レジスト)として特に有用である。
【0107】(パターン形成方法)パターンは、前記感光
性樹脂組成物を基板に塗布(又は被覆)して感光層を形
成し、露光した後、現像することによりパターンを形成
できる。なお、感光性樹脂組成物は、前記例示の溶媒を
含んでいてもよい。
【0108】基板としては、パターンの特性や用途に応
じて、金属(アルミニウム),ガラス,セラミックス
(アルミナ,銅ドープアルミナ,タングステンシリケー
トなど),プラスチックなどから適当に選択でき、シリ
コンウェハーなどの半導体基板であってもよい。基板
は、用途に応じて、感光層との密着性を向上させるた
め、予め、表面処理してもよい。
【0109】感光層の厚みは特に制限されず、例えば、
0.001〜10μm、好ましくは0.01〜5μm、
好ましくは0.03〜2μm程度の範囲から選択でき、
通常、0.05〜1μm(例えば、0.05〜0.7μ
m)程度である。
【0110】前記感光層は、慣用のコーティング方法、
例えば、スピンコーティング法、ディッピング法、キャ
スト法などにより行うことができる。
【0111】前記感光性樹脂組成物を基体に塗布し、感
光層を形成すると、前記ベース樹脂は、膜厚方向に配向
可能である。さらに、必要により所定の温度で加熱処理
することにより、樹脂の配向性が向上する。前記加熱処
理は、慣用の加熱手段(例えば、ホットプレートなど)
を用いて行うことができる。加熱温度は、前記感光性樹
脂が有する配向性ユニットに応じて選択され、例えば、
50〜200℃、好ましくは100〜180℃、さらに
好ましくは120〜150℃程度である。加熱時間とし
ては、特に制限されず、10秒〜10分、好ましくは3
0秒〜8分、さらに好ましくは1〜5分程度である。な
お、このような加熱処理は、溶媒を蒸発させ、感光層を
形成するために通常行われるプリベーク処理であっても
よい。具体的には、下記のような条件 感光層の厚み:80〜120nm(例えば、90〜11
0nm)程度 加熱温度:120〜180℃(例えば、150〜170
℃)程度 加熱時間:30〜120秒(例えば、40〜80秒)程
度 で感光層を加熱すると、240〜350nm(例えば、
280〜320nm)の波長領域の吸光度が、加熱前後
で、0.05〜10%(例えば、0.1〜8%、特に
0.1〜6%)程度減少してもよい。なお、加熱前の吸
光度をA,加熱後の吸光度をBとすると吸光度の変化率
は次式で算出できる。
【0112】変化率(%)=(B−A)/A×100 また、加熱処理後、必要により、感光層を冷却(急冷)
することにより、前記感光性樹脂の配向状態を確実に維
持できる。
【0113】感光層に対する露光は、慣用の方法、例え
ば、所定のマスクを介して光線をパターン照射又は露光
することにより行うことができる。光線としては、感光
性樹脂組成物の感光特性,パターンの微細度、ベース樹
脂の種類などに応じて種々の光線(活性光線)、例え
ば、ハロゲンランプ,高圧水銀灯,UVランプ,(g線
(436nm),i線(365nm)、エキシマーレー
ザー(例えば、XeCl(308nm),KrF(24
8nm),KrCl(222nm),ArF(193n
m),ArCl(172nm),F2(157nm)な
ど)、X線、EB線、EUV線(13nm)などの10
〜500nm程度の波長を有する放射光などが利用で
き、単一波長であっても、複合波長であってもよい。特
に、KrF(248nm),ArF(193nm),F
2(157nm)、X線、EB線、EUV線(13n
m)などの10〜300nm程度の波長の光線が有利に
利用できる。
【0114】なお、露光エネルギーは感光性樹脂組成物
の感光特性(溶解性など)などに応じて選択でき、露光
時間は、通常、0.005秒〜10分、好ましくは0.
01秒〜1分程度の範囲から選択できる。
【0115】特に、化学増幅系の感光性樹脂を用いる場
合、感光性樹脂が膜厚方向に配向しているため、露光に
より発生した酸を効率よく拡散することができる。さら
に、露光後、前記酸の拡散を促進するため、加熱処理
(ポストエクスポージャーベーク,PEB)するのが好
ましい。また、現像によりパターンニングした後、酸素
プラズマによりエッチング処理をしてもよい。加熱(P
EB)の温度は、50〜150℃、好ましくは60〜1
50℃、さらに好ましくは70〜150℃程度であり、
加熱の時間は、30秒〜5分、好ましくは1〜2分程度
である。
【0116】パターン露光の後、慣用の方法で現像する
ことにより解像度の高いパターンを形成できる。現像に
は、感光性樹脂組成物の種類(ポジ型、ネガ型)に応じ
て種々の現像液(水,アルカリ水溶液など)が使用でき
る。好ましい現像液は水又はアルカリ現像液であり、必
要であれば、少量の有機溶媒(例えば、メタノール,エ
タノール,イソプロパノールなどのアルコール類、アセ
トンなどのケトン類、ジオキサン,テトラヒドロフラン
などのエーテル類、セロソルブ類、セロソルブアセテー
ト類などの親水性又は水溶性溶媒)や界面活性剤などを
含んでいてもよい。現像法も特に制限されず、例えば、
パドル(メニスカス)法,ディップ法,スプレー法など
が採用できる。なお、現像後、必要により加熱処理(ポ
ストベーク)してもよい。
【0117】本発明の感光性樹脂組成物では、配向性ユ
ニットを有する樹脂を用いるので、感光層内で樹脂が配
向(特に膜厚方向に配向)することによって、短波長
(10〜500nm程度)光源(例えば、KrF,Ar
F、F2レーザー、X線、EB線、EUV線など)に対
して高い透明性(高い透過率)を示す。そのため、光が
感光層の深部まで到達する。
【0118】特に、光酸発生剤などを用いる化学増幅型
レジストにおいては、露光により発生した酸が、感光性
樹脂の配向方向(膜厚方向)に沿って浸透拡散する。す
なわち、前記酸の側方(面方向)への拡散を抑制しつ
つ、酸が感光層の深部まで異方的に拡散する。また、現
像液(特にアルカリ現像液)においても、現像液の等方
的な拡散が抑制され、感光層の膜厚方向への異方的な拡
散が可能となり、速やかに現像処理が行える。そのた
め、感度及び解像度を大きく向上できるとともに、サブ
ミクロン又はクォーターミクロンの微細なパターンであ
っても、小さいラフネス及び低いエッジラフネスを実現
できる。
【0119】特に、本発明の感光性樹脂組成物では、特
別な工程を必要とせず、配向性ユニットを有する樹脂を
用いることによって、低いエッジラフネスの微細パター
ニングが可能であり、さらには、慣用の加熱処理(プリ
ベーク)を行うだけで、感光層の透明性を大きく改善で
きる。さらに、樹脂自体が配向するため、樹脂が短波長
域に吸収を有する芳香族環を有していても、露光波長に
対して高い透明性を維持でき、耐エッチング性(耐ドラ
イエッチング性)と、感度及び解像度とを両立できる。
【0120】本発明の感光性樹脂組成物は、種々の用
途、例えば、回路形成材料(半導体製造用レジスト、プ
リント配線板など)、画像形成材料(印刷版材,レリー
フ像など)などに利用できる。特に、高い感度と解像度
を得ることができるので、半導体製造用レジストに有利
に利用できる。
【0121】
【発明の効果】本発明では、剛直な鎖状基を有する樹脂
を用いるため、その配向性により樹脂の光学特性(例え
ば、光透過性、光浸透性など)や浸漬又は拡散性(液体
の浸漬又は拡散性)に方向性又は異方性を簡便に付与で
きる。特に前記樹脂を感光性樹脂として用いると、光酸
発生剤などを用いる化学増幅型レジストであっても、露
光により発生した酸が、感光性樹脂の配向方向に沿って
拡散浸透するため、等方的な拡散が抑制されて異方的な
酸の拡散が可能となり、小さいラフネス及び低いエッジ
ラフネスの高解像度パターンを形成できる。
【0122】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0123】実施例1 4−(6−ヒドロキシヘキシルオキシ)―4’―シアノ
ビフェニル(12g)とアクリル酸クロリド(3.6
g)、トリエチルアミン(6.0g)をテトラヒドロフ
ラン100mLに溶解させ、攪拌することにより室温で
一晩反応させた。薄層クロマトグラフィーにより反応終
了を確認した後、酢酸エチルと水で抽出した。その有機
層に硫酸マグネシウムを加え乾燥した。濾過後、溶媒を
留去した。精製はカラムクロマトグラフィーを用いて行
い、目的物4−(6−メタクリロイルオキシヘキシルオ
キシ)―4’―シアノビフェニル(以下、M−1と称す
る)を得た。なお、M−1の1H−NMRスペクトルデ
ータは次のようである。
【0124】1H−NMR δ;1.43−1.83
(m,8H,CH2),4.00(t,2H,OC
2),4.17(t,2H,OCH2),5.79―
6.41(m,3H,CH2=CH),6.97(d,
2H,Ar−H,J=8.8Hz),7.51(d,2
H,Ar−H,J=8.8Hz),7.61(d,2
H,Ar−H,J=8.4Hz),7.66(d,2
H,Ar−H,J=8.4Hz) 実施例2 アクリル酸―t−ブチル(0.55g)と上述のモノマ
ーM−1(1.50g)をモル比5:5でテトラヒドロ
フラン10gに溶解し、さらにアゾビスイソブチロニト
リル(0.10g)を加えた。反応器内をアルゴン置換
し、60℃で5時間加熱・攪拌することで重合した。重
合終了後、反応溶液を大量のメタノール中に注いで、樹
脂を凝固させ、凝固した樹脂をメタノールで数回洗浄し
た。この樹脂を室温・減圧下で一晩乾燥させ、下記各式
で表される繰り返し単位からなる共重合体(以下、A−
1と称する)を得た。
【0125】
【化7】
【0126】実施例3 メタクリル酸―t−ブチル(0.61g)と上述のモノ
マーM−1(1.50g)をモル比5:5でテトラヒド
ロフラン10gに溶解し、さらにアゾビスイソブチロニ
トリル(0.10g)を加えた。反応器内をアルゴン置
換し、60℃で5時間加熱・攪拌することで重合した。
重合終了後、反応溶液を大量のメタノール中に注いで、
樹脂を凝固させ、凝固した樹脂をメタノールで数回洗浄
した。この樹脂を室温・減圧下で一晩乾燥させ、下記各
式で表される繰り返し単位からなる共重合体(以下、B
−1と称する)を得た。
【0127】
【化8】
【0128】実施例4 2−メタクリロイルオキシ―2−メチルアダマンタン
(1.01g)と上述のモノマーM−1(1.50g)
をモル比1:1でテトラヒドロフラン10gに溶解し、
さらにアゾビスイソブチロニトリル(0.10g)を加
えた。反応器内をアルゴン置換し、60℃で5時間加熱
・攪拌することで重合した。重合終了後、反応溶液を大
量のメタノール中に注いで、樹脂を凝固させ、凝固した
樹脂をメタノールで数回洗浄した。この樹脂を室温・減
圧下で一晩乾燥させ、下記各式で表される繰り返し単位
からなる共重合体(以下、C−1と称する)を得た。
【0129】
【化9】
【0130】比較例1 市販KrFレジスト樹脂(「UV82」(ビニルフェノ
ール−(メタ)アクリル酸t−ブチル共重合体)、シッ
プレー(株)製、以下、D−1と称する)を用いて比較
した。
【0131】[ポリマー物性の評価]樹脂A−1、B−
1、C−1をそれぞれテトラヒドロフランに溶解させて
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
よる測定を行い、それぞれの重量平均分子量及び分子量
分布を求めた。結果を表1に示す。なお、樹脂の1H−
NMR測定を行い、共重合比を算出により決定したとこ
ろ、すべての樹脂において上記各式における繰り返し単
位の比(つまり、共重合比)は50:50であった。
【0132】
【表1】
【0133】(吸光度変化の測定)樹脂A−1、B−
1、C−1をそれぞれプロピレングリコールモノメチル
エーテルアセテートに添加し、樹脂組成物溶液を調製し
た。これらの組成物溶液と樹脂D−1(樹脂組成物溶
液)を石英基板上にスピンコートにより薄膜を形成し
た。前記基板をホットプレートで、種々の温度で、加熱
(プリベーク)する前後で吸光度を測定したところ、樹
脂A−1、B−1、C−1では、特定の波長域(280
〜320nm程度)で吸光度が変化した。この波長域の
うち、吸収極大波長付近の波長(300nm)におい
て、吸光度変化を算出した。また、樹脂D−1において
は、D−1の吸収極大波長付近の波長(260nm)で
吸光度変化を算出した。なお、薄膜の吸光度は紫外可視
分光光度計(日本分光社製)を用いて測定し、膜厚はい
ずれも約100nmであった。加熱する前後での吸収極
大の変化率を以下の式で規格化した結果を図1に示す。
【0134】変化率(%)=(B−A)/A×100 A:加熱前の吸収極大付近の波長における吸光度 B:加熱後の吸収極大付近の波長における吸光度
【0135】
【図1】図1からもわかるように、樹脂D−1では、温
度を上昇させても、吸収極大波長付近の吸光度は変化し
ないのに対し、実施例2〜4で得られた樹脂A−1、B
−1及びC−1では、加熱に伴って、吸収極大付近の吸
光度は減少し、さらに、温度を上昇させるにしたがって
吸収極大の吸光度の変化率は減少した。この結果は、樹
脂の有する配向性ユニットが、膜厚方向に配向し、温度
上昇に伴って、その配向が大きくなることを示してい
る。
【0136】[レジスト性能の評価] (プラズマ耐性)実施例2〜4で得られた樹脂A−1、
B−1、C−1をそれぞれプロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートに添加し、樹脂組成物溶液を調
製し、これらの組成物溶液をシリコンウェハ上にスピン
コートすることにより薄膜を形成した。これらの基板
(シリコンウェハ)を100℃及び150℃のホットプ
レートにてそれぞれ60秒間加熱した。これらの基板を
用いてプラズマ耐性を評価した。Rfプラズマ処理装置
(圧力;0.5Torr、出力;200W)を使用し、
ガスは酸素(20sccm):四フッ化炭素(180s
ccm)の混合ガスを用いた。この条件下でプラズマ処
理前後における単位時間あたりの膜厚の変化を測定する
ことで膜厚の減少速度(Å/sec)を算出した。結果
を表2に示す(減少速度が遅いほど耐性が良い)。
【0137】
【表2】
【0138】表2から明らかなように、吸収極大付近の
吸光度の変化率が大きい樹脂(樹脂A−1、B−1及び
C−1)をスピンコートした薄膜、すなわち基板に垂直
に配向する加熱処理を行った薄膜では、温度上昇に伴っ
て、減少速度が遅くなり、プラズマ耐性が向上した。
【0139】(感度・γ(ガンマ)値)樹脂A−1、B
−1、C−1のそれぞれと、光酸発生剤としてトリフェ
ニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネートと
を、樹脂に対して光酸発生剤3重量%の割合で混合して
用い、レジストを作製した。これらのレジストを、それ
ぞれ、ヘキサメチルジシラザンで処理したシリコンウェ
ハに回転塗布機を用いて塗布し、100℃及び150℃
のホットプレートにて60秒間プリベークした。次いで
248nmの露光波長を有する露光器(リソテックジャ
パン社製 UVES−1200)で露光量を段階的に変
化させて露光した。ポストエクスポージャーベーク(P
EB)は110℃、90秒間行った。次いで2.38重
量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水
溶液で60秒パドル現像して、ポジ型パターンを得た。
露光前の膜厚は約400nmであった。樹脂D−1(樹
脂組成物溶液)も同様の方法で、シリコンウェハ上に塗
布し、露光した。なお、樹脂D−1では、プリベーク及
びPEBは、通常使用されるプリベーク(130℃、9
0秒)、PEB(130℃、90秒)で行った。
【0140】これらのポジ型パターンを以下の方法で感
度とγ値を評価した。
【0141】感度;現像時間内にレジストが完全に溶解
した露光量で表示した。(値が小さいほど高感度であ
る) γ値;露光量の対数に対する溶解速度(=nm/秒)を
プロットし、その傾き角度θを求め、tanθをγ値と
した。(一般にγ値が高いほど高解像度であることを示
す) 結果を表3に示す。
【0142】
【表3】
【0143】表3から明らかなように、吸収極大の吸光
度の変化率が大きい樹脂(樹脂A−1、B−1及びC−
1)をスピンコートしたレジスト、すなわち膜厚方向に
配向する加熱処理を行ったレジストでは、感度及びγ値
が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、加熱前後における吸収極大付近の吸光
度の変化率を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/039 601 G03F 7/039 601 7/38 501 7/38 501 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA03 AA04 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE10 BG00 BJ10 CB14 CB41 FA01 FA17 2H096 AA25 BA11 DA01 GA08 4J100 AA02Q AA03Q AB02Q AB03Q AB04Q AB07P AC03Q AC04Q AE01P AE03Q AE04Q AG02Q AG04Q AJ01Q AJ08Q AK32Q AL03Q AL04Q AL08P AL08Q AL09Q AL10Q AM02Q AM21P AM43Q AM45Q AM48Q AN04P BA03P BA04P BA05P BA15P BA16P BA40P BC04P BC04Q BC08Q BC09Q BC44P BC49P CA04 CA05 DA61 JA37 JA38

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)で表されるユニット−Mを
    有し、加熱により吸光度変化を生じさせる機能性樹脂。 −[R3−(Y)p]n−R4 (1) (式中、Yは不飽和結合を有する基を示し、R3及びR4
    は置換基を有していてもよい芳香族又は非芳香族環基を
    示し、n及びpは0又は1である。)
  2. 【請求項2】 下記式(2)で表される重合性化合物の
    単独又は共重合体である請求項1記載の機能性樹脂。 【化1】 (式中、A及びBは、それぞれ連結基を示し、Xはスペ
    ーサを示し、R1は、水素原子又はメチル基を示し、R2
    は、アルキレン基又はアリーレン基を示し、a、b、及
    びmは0又は1であり、基−Mは、−[R3−(Y)p]n
    −R4(式中、Yは不飽和結合を有する基を示し、R3
    びR4は置換基を有していてもよい芳香族又は非芳香族
    環基を示し、n及びpは0又は1である。)で表される
    ユニットを示す。但し、aとbとが同時に0となること
    はない。)
  3. 【請求項3】 R3が、アリーレン基又はシクロアルキ
    レン基であり、R4が、アルキル基、保護基で保護され
    ていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていて
    もよいカルボキシル基、アシル基、ニトロ基、シアノ基
    及びハロゲン原子から選択された少なくとも1種の置換
    基を有するアリール基又はシクロアルキル基である請求
    項1記載の機能性樹脂。
  4. 【請求項4】 nが0であるとき、R4が、アルキル
    基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保
    護基で保護されていてもよいカルボキシル基、ニトロ
    基、シアノ基及びフッ素原子から選択された少なくとも
    一種の置換基を有するナフチル基であり、nが1である
    とき、Yが、ビニレン基、アセチレン基、アゾ基、アゾ
    キシ基、エステル基又は−CH=N−基であり、R
    3が、フェニレン基又はシクロヘキシレン基であり、R4
    が、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロ
    キシル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル
    基、ニトロ基、シアノ基及びフッ素原子から選択された
    少なくとも一種の置換基を有するフェニル基又はシクロ
    ヘキシル基である請求項1記載の機能性樹脂。
  5. 【請求項5】 基−Mが、メソゲンで構成されたユニッ
    トである請求項1記載の機能性樹脂。
  6. 【請求項6】 スペーサXが、アルキレン基、(ポリ)
    オキシアルキレン基、又は架橋環式炭化水素環基である
    請求項2記載の機能性樹脂。
  7. 【請求項7】 スペーサXが、C1-12アルキレン基又は
    オキシC1-12アルキレン基である請求項2記載の機能性
    樹脂。
  8. 【請求項8】 連結基A及びBが、エステル結合を有す
    る基、アミド結合を有する基、イミノ結合を有する基又
    はエーテル結合を有する基である請求項2記載の機能性
    樹脂。
  9. 【請求項9】 光照射に関連して感光剤により溶解度差
    を生じさせるためのユニットを有する請求項2記載の機
    能性樹脂。
  10. 【請求項10】 式(2)で表される重合性化合物と共
    重合性単量体との共重合体であって、前記共重合性単量
    体が、光照射に関連して感光剤により溶解度差を生じさ
    せるためのユニットを有する請求項9記載の機能性樹
    脂。
  11. 【請求項11】 溶解度差を生じさせるためのユニット
    が、光照射に関連して感光剤より発生した酸により脱離
    し、樹脂をアルカリ可溶性にするユニットである請求項
    9記載の機能性樹脂。
  12. 【請求項12】 溶解度差を生じさせるためのユニット
    が、保護基で保護されていてもよい親水性基である請求
    項9記載の機能性樹脂。
  13. 【請求項13】 共重合性単量体が、保護基で保護され
    ていてもよいヒドロキシル基又はカルボキシル基を有す
    る単量体である請求項10記載の機能性樹脂。
  14. 【請求項14】 重合性化合物と、共重合性単量体との
    共重合割合(モル比)が、20/80〜90/10であ
    る請求項10記載の機能性樹脂。
  15. 【請求項15】 吸光度変化が、相転移に伴う吸光度変
    化である請求項1記載の機能性樹脂。
  16. 【請求項16】 加熱温度50〜200℃で吸光度変化
    を生じさせる請求項1記載の機能性樹脂。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の機能性樹脂と、感光剤
    とで構成された感光性樹脂組成物。
  18. 【請求項18】 感光剤が、光酸発生剤である請求項1
    7記載の感光性樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 感光剤の使用量が、樹脂100重量部
    に対して、0.01〜50重量部である請求項17記載
    の感光性樹脂組成物。
  20. 【請求項20】 請求項17記載の感光性樹脂組成物を
    基材に塗布し、露光した後、現像してパターンを形成す
    る方法。
  21. 【請求項21】 請求項17記載の感光性樹脂組成物を
    基材に塗布し、加熱処理により樹脂を配向させた後、露
    光し、現像する請求項20記載のパターン形成方法。
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