JP6671231B2 - 運転制御方法及び運転制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御方法及び運転制御装置に関する。
近年、本川に合流する支川のような比較的少水量な水路において、上流側水路と下流側水路の境界部に備えられた既存の樋門に加えて又は代えて、ポンプゲート設備が設置される例が増えている。ポンプゲート設備は、水路に開閉自在に設置されるゲート扉体に上流側水路の水を下流側水路へと排水するための送水ポンプの一例である軸流羽根車や斜流羽根車をもつ水中ポンプが設けられた構造をしており、既存の水路内に直接設置することから、従来型の排水機場のようなバイパス水路や機場スペースが不要であるため、設置用地土木構造物が著しく減少でき、トータルコストの大幅な縮減が可能である点において優れているからである。
ポンプゲート設備は、雨天時のようにポンプゲート設備の下流側水路の水位(以下、下流側水位という。)が、ポンプゲート設備の上流側水路の水位(以下、上流側水位という。)より高くなったときは、下流側水路から上流側水路への逆流の虞があるため、ゲート扉体を閉鎖し水中ポンプを稼働させ、上流側水路の内水を下流側水路へ強制的に排水する。逆に、晴天時のように下流側水位が上流側水位より低くなったときは、上記のような逆流の虞がないため、ゲート扉体を開放し上流側水路の内水を下流側水路へ自然流下させる。
水中ポンプは、ゲート扉体が閉鎖された状態において、ポンプゲート設備の上流側水位が所定の排水運転開始水位に達すると始動し、所定の排水運転終了水位に達すると停止するように制御される。
特開2002−235671号公報
しかし、ポンプゲート設備においては従来型の排水機場に備えられていた吸込み水槽が備えられていないため、従来のように水中ポンプの排水運転開始水位と排水運転終了水位との水位差を大きくすることが困難であるため以下のような問題があった。
水中ポンプによる排水運転中は、ポンプゲート設備の上流側水路から下流側水路へと所定の吐出量により内水が排水されるため、ポンプゲート設備の上流側水路には水位勾配が発生している。水中ポンプを停止して排水運転を終了すると、ポンプゲート設備に流入してきた内水の排水が行われなくなるため、ポンプゲート設備の上流側水位が急上昇し、これが排水運転開始水位を超えると停止したばかりの水中ポンプが再度始動してしまう。このような水中ポンプの始動及び停止の頻繁な繰り返しは、水中ポンプ及びその運転制御装置の耐久寿命などに悪影響を及ぼすため好ましくない。
ところで、ポンプゲート設備は、小降雨時には水中ポンプの運転回転数を低減させ吐出量を減らし、豪雨時には水中ポンプの運転回転数を増大させ定格吐出量を吐き出すというニーズから、水中ポンプの運転回転数を変動させるインバータ装置を具備していることも多い。
つまり、水中ポンプによる排水運転中にポンプゲート設備の上流側水路に発生する水位勾配は、水中ポンプの運転回転数を下げて吐出量を減らすことにより平坦化することができる。
しかし、水中ポンプの運転回転数を下げると実揚程との関係においては少量吐出領域における排水運転となってしまう虞がある。このような少量吐出領域においては、動作不安定となり異常な振動が発生する。水中ポンプの始動及び停止の頻繁な繰り返しを回避できたとしても異常な振動の発生により、かえって水中ポンプの耐久寿命に悪影響を及ぼす虞があった。
本発明は上記した実情に鑑みてなされたもので、送水ポンプの運転停止前後における水位変動を抑制することができる送水ポンプの運転制御方法及び運転制御装置を提供することを目的としている。
上述の目的を達成するための、本発明に係る運転制御方法の特徴は、上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御方法であって、前記境界部の前記上流側水路の水位が所定の排水運転開始水位に達すると前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し前記排水運転を開始してから、前記排水運転開始水位と前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位の間に位置する停止準備運転開始水位に達すると前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始し、その後前記排水運転終了水位に達すると前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了する点にある。
上述の構成によると、送水ポンプの停止前の停止準備運転において、送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、運転可能回転数領域内において実揚程に対応した最小の運転回転数である停止準備運転回転数とすることにより、送水ポンプの停止前の吐出量を排水運転時の吐出量よりも減らして送水ポンプの運転停止前後における上流側水位の水位変動を従来よりも抑制することにより、送水ポンプの停止直後に境界部の上流側水位が再び排水運転開始水位に達してしまうような状況の発生が回避される。送水ポンプの始動及び停止の頻繁な繰り返しの発生を防ぐことができるとともに、少量吐出領域における運転とならないように回転数を制御することにより、送水ポンプに異常な振動が発生しないため、従来の送水ポンプに比べて、耐久性が向上する。
上述の目的を達成するための、本発明に係る運転制御方法の特徴は、上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御方法であって、前記境界部の前記上流側水路の水位が所定の排水運転開始水位に達すると前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し、前記排水運転を開始してから、前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位に達すると、前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始し、当該停止準備運転を10〜60秒間継続させ、その後前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了する点にある。
停止準備運転の実行時間が短すぎると、停止準備運転開始後にすぐに送水ポンプを停止することとなるため、送水ポンプの停止前後における上流側水位の変動の抑制の効果が少ない。逆に、停止準備運転の実行時間が長すぎると、停止準備運転を開始してから、送水ポンプを停止するまでに時間がかかりすぎる。上述のように、停止準備運転の実行時間を10〜60秒の範囲に設定することで、送水ポンプの停止前後における上流側水位の変動を効果的に抑制することができる。
本発明においては、前記停止準備運転開始水位は、前記排水運転終了水位の上部10〜30cmに設けられていると好適である。
停止準備運転開始水位と排水運転終了水位との水位差が小さすぎると、停止準備運転開始後にすぐに送水ポンプを停止することとなるため、送水ポンプの停止前後におけるポンプゲート設備の上流側水位の変動の抑制の効果が少ない。逆に、停止準備運転開始水位と排水運転終了水位との水位差が大きすぎると、停止準備運転を開始してから、送水ポンプを停止するまでに時間がかかりすぎる。上述のように、停止準備運転開始水位と排水運転終了水位との水位差を10〜30cmの範囲に設定することで、送水ポンプの停止前後における上流側水位の変動を効果的に抑制することができる。
本発明においては、前記境界部は、前記上流側水路及び前記下流側水路に開閉自在であるゲート扉体を有するポンプゲート設備であり、前記送水ポンプは前記ゲート扉体に設けられていると好適である。
上述の目的を達成するための、本発明に係る運転制御装置の特徴は、上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御装置であって、ポンプ制御部に入力された前記境界部の前記上流側水路の水位に基づいて前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し、前記排水運転を開始してから、前記送水ポンプを始動して前記排水運転を開始すべき排水運転開始水位と前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位の間に位置する停止準備運転開始水位に達すると、前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始し、その後前記排水運転終了水位に達すると前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了する制御を行うように構成されている点にある。
上述の構成によると、送水ポンプの停止前の停止準備運転において、送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、運転可能回転数領域内において実揚程に対応した最小の運転回転数である停止準備運転回転数とすることにより、送水ポンプの停止前の吐出量を排水運転時の吐出量よりも減らして送水ポンプの停止前後における上流側水位の水位変動を従来よりも抑制することにより、送水ポンプの停止直後に境界部の上流側水位が再び排水運転開始水位に達してしまうような状況の発生が回避される。送水ポンプの始動及び停止の頻繁な繰り返しの発生を防ぐことができるとともに、少量吐出領域における運転とならないように回転数を制御することにより、送水ポンプに異常な振動が発生しないため、従来の送水ポンプに比べて、耐久性が向上する。
上述の目的を達成するための、本発明に係る運転制御装置の特徴は、上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御装置であって、ポンプ制御部に入力された前記境界部の前記上流側水路の水位に基づいて前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し、前記排水運転を開始してから、前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位に達すると、前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始する制御を行うように構成され、前記停止準備運転に切り替えてからの経過時間を計時可能な計時手段を有する点にある。
計時手段を備えることにより、停止準備運転を継続する時間を計時することができ、これに基づいて所定の時間後に停止準備運転を終了することができるようになる。
本発明においては、前記境界部は、前記上流側水路及び前記下流側水路に開閉自在であるゲート扉体を有するポンプゲート設備であり、前記送水ポンプは前記ゲート扉体に設けられていると好適である。
ポンプゲート設備の構成を示す側断面図 ポンプゲート設備の上流側水位及び下流側水位の説明図 本発明に係る運転制御装置の構成図 ポンプ揚程特性曲線の説明図 本発明に係る運転制御方法のフローチャート 本発明に係る運転制御方法の別実施形態のフローチャート
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すようにポンプゲート設備10は、本川に合流する支川のような比較的少水量な水路1において、上流側水路1Aと下流側水路1Bの境界部に備えられる。
ポンプゲート設備10は、水路1内に構築されたコンクリート製のゲート土木躯体11と、ゲート土木躯体11に備えられた放流用開口部12を開放又は水密に閉鎖可能なゲート扉体13と、ゲート扉体13に取り付けられたラック棒14aを介してゲート扉体13を昇降させる昇降機構14と、ゲート扉体13に取り付けられた送水ポンプの一例である水中ポンプ15とを備えている。ポンプゲート設備10の上流側水路1Aには、図示しない除塵機が設けられ、当該除塵機により上流から流れてくる流木などの塵芥類は除去され、水中ポンプ15への塵芥類の侵入が防止されている。ポンプゲート設備10の近傍にはポンプゲート設備10を制御するための制御盤が設置され、当該制御盤に水中ポンプ15を制御する運転制御装置20が組み込まれている。
昇降機構14はラック棒14aのラックに噛みあう歯車機構であり、モータ駆動などの電動操作により歯車機構を回転させることによりラック棒14aを上下に移動させゲート扉体13を昇降できるように構成されている。なお、昇降機構14は、ハンドルを手動操作して歯車機構を回転させることで、上記のようにゲート扉体13を昇降するように構成されていてもよい。
水中ポンプ15は、当該ポンプゲート設備10が設置された水路1において、実揚程がどのように変動しても支障なく運転できるとともに、ポンプゲート設備10の上流側水路1Aにおいて内水が所定の水位を超えることとのないように、設計揚程及び設計吐出量が設計されている。
水中ポンプ15の吐出口には、当該吐出口の上端近傍の水平軸を支点に揺動可能なフラップ弁16が備えられている。フラップ弁16は、水中ポンプ15による排水運転時及び自然流下時には流下する内水の水圧によって開かれて上流側水路1A側から下流側水路1Bへの内水の流れを許容し、水中ポンプ15による排水運転の停止時にはフラップ弁16の自重と外水の水圧により閉じられて下流側水路1Bにから上流側水路1A側への逆流を防止する。
このように、ポンプゲート設備10は、ゲート扉体13と水中ポンプ15とを一体化することで、止水と排水の機能の両立が図られている。
本実施形態においては、水中ポンプ15は、軸流羽根車をもつ横軸軸流ポンプから構成され、二台の横軸軸流ポンプがゲート扉体13に並設され、それぞれ運転制御装置20によって制御される。このようにポンプゲート設備10は、水中ポンプ15を複数台備えることにより、リスク低減が図られている。
ポンプゲート設備10の上流側水路1Aには、当該上流側水路1Aの上流側水位Hを計測するための水位センサ17Aが備えられ、ポンプゲート設備10の下流側水路1Bには当該下流側水路1Bの下流側水位Hを計測するための水位センサ17Bが備えられている。
水位センサ17A及び水位センサ17Bは、例えば投込圧力式や気泡式の水位センサが用いられ、上流側水路1Aの水位(以下、上流側水位Hいう。)及び下流側水路1Bの水位(以下、下流側水位Hという。)を連続的に計測するように構成されている。水位センサ17A及び水位センサ17Bが計測した上流側水位H及び下流側水位Hが運転制御装置20に随時入力される。運転制御装置20は、入力された下流側水位Hと上流側水位Hとの差から実揚程ΔHを算出し、実揚程ΔHと、水路1や水中ポンプ15の損失などから全揚程を算出する。
図2に示すように、水位センサ17Aは、水中ポンプ15による排水運転を開始する水位である排水運転開始水位HWLと、水中ポンプ15による排水運転を終了する水位である排水運転終了水位LWLと、水中ポンプ15による停止準備運転を開始する水位である停止準備運転開始水位PWLとを計測可能に構成されている。
さらに、少なくとも上流側水路1Aには、水位センサ17Aの故障に備えバックアップ用の水位センサとして、例えばフロート式や電極式の水位センサ(図示せず)が備えられている。当該水位センサは、水中ポンプ15を非常停止する水位である非常停止水位LLWLとなる高さに設置され、非常停止水位LLWLを検知可能に構成されている。なお、この水位センサが検知した各設定水位も運転制御装置20に入力される。
本実施形態においては、排水運転終了水位LWLは非常停止水位LLWLの上部20〜30cm程度高い位置に設けられ、停止準備運転開始水位PWLは排水運転終了水位LWLの上部20〜30cm程度高い位置に設けられ、排水運転開始水位HWLは非常停止水位LLWLの上部40〜60cm程度高い位置に設けられている。なお、これら、排水運転開始水位HWL、停止準備運転開始水位PWL、排水運転終了水位LWL及び非常停止水位LLWLの各間の距離は例示である。
一方、水位センサ17Bは、ゲート扉体13を上昇開放するゲート開放水位GOWL及びゲート扉体13を下降閉鎖するゲート閉鎖水位GCWLを計測可能に構成されている。
運転制御装置20は、水位センサ17Aが計測した上記各設定水位に基づいてゲート扉体13の閉鎖状態において水中ポンプ15を運転制御するとともに、水位センサ17Bが計測した上記各設定水位に基づいて昇降機構14によりゲート扉体13を昇降操作する。
つまり、運転制御装置20は、例えば雨天時のように、下流側水位Hがゲート閉鎖水位GCWLよりも高いときには、昇降機構14によりゲート扉体13を下降させてゲート土木躯体11の放流用開口部12をゲート扉体13によって閉鎖し、水中ポンプ15により上流側水路1A側の内水を下流側水路1Bへと強制的に排水する。
また、運転制御装置20は、例えば晴天時のように、下流側水位Hがゲート開放水位GOWLよりも低いときには、昇降機構14によりゲート扉体13を上昇させて放流用開口部12を開放し、上流側水路1A側の内水を下流側水路1Bに自然流下させる。
以下に本発明に係る運転制御装置20について詳述する。
図3に示すように、運転制御装置20は、コントローラ21、インバータ回路22及びドライバー回路23を備えている。
コントローラ21には、CPUと、当該CPUで実行される水中ポンプ15の排水運転の開始制御や終了制御などの各種制御プログラムと、各種制御プログラムにより利用される各種制御情報が格納されたROMと、ワーキングエリアとして使用されるRAMなどが組み込まれ、当該CPUにおいて各種制御プログラムが実行されることにより、入力された上流側水位Hに基づいて水中ポンプ15は稼働制御され、また入力された下流側水位Hに基づいてゲート扉体13は昇降制御される。
コントローラ21は、水中ポンプ15の停止中において上流側水位Hが上昇して所定の排水運転開始水位HWLに達すると水中ポンプ15を始動させる。これにより排水運転が開始される。
また、コントローラ21は、水中ポンプ15の駆動中において上流側水位Hが低下し所定の停止準備運転開始水位PWLに達すると水中ポンプ15の運転回転数を排水運転中の所定の運転回転数より低い停止準備運転回転数に切り替える。これにより排水運転から停止準備運転に切り替わる。
さらに、コントローラ21は、水中ポンプ15の停止準備運転中において上流側水位Hが低下し上流側水位Hが所定の排水運転終了水位LWLに達すると水中ポンプ15を停止する。これにより排水運転は終了する。なお、運転制御装置20は、水中ポンプ15の運転中において非常停止水位LLWLに達した場合は、水中ポンプ15を非常停止する。
インバータ回路22は、運転制御装置20が水中ポンプ15を停止準備運転する際に、その運転回転数Nを可変制御するために設けられている。
図4に示すように、水中ポンプ15は、排水運転時において、吐出量Qが設計吐出量Q100であり、全揚程Hが設計揚程H100であり、運転回転数Nが定格運転回転数N100である条件により稼働されるように設計されている。
当該ポンプゲート設備10において実揚程ΔHは刻々と変動する。例えば、ポンプゲート設備10の上流側水路1Aの上流側水位Hが高くなった場合や、ポンプゲート設備10の下流側水路1Bの下流側水位Hが低くなった場合においては、実揚程ΔHは設計揚程H100よりも低いΔHとなる。一方、上流側水位Hが低くなった場合や、下流側水位Hが高くなった場合においては、実揚程ΔHは設計揚程H100よりも高いΔHとなる。
上述のように、実揚程ΔHが設計揚程H100よりも低い水位ΔHとなった場合に、定格運転回転数N100により水中ポンプ15を運転させると、吐出量Qは設計吐出量Q100よりも多いQとなってしまう。このような場合に、インバータ回路22により運転回転数Nを低下させ、吐出量Qを減らすのである。しかし、その運転回転数Nを選定する際に注意を要する。
具体的には、図4において、実揚程がΔHであるときの抵抗曲線は、運転回転数N100における回転数曲線、運転回転数N90における回転数曲線及び運転回転数N80における回転数曲線とは、それぞれ実線部分において交わる。しかし、運転回転数N70における回転数曲線とは、破線部分において交わる。図4においては、実揚程がΔHであるときの抵抗曲線と、運転回転数N100における回転数曲線との交点及び運転回転数N80における回転数曲線との交点とがそれぞれ実線三角で示され、実揚程がΔHであるときの抵抗曲線と、運転回転数N70における回転数曲線との交点が破線三角で示されている。
なお、運転回転数N100とは、定格運転回転数N100と同じ回転数であり、運転回転数N90とは、定格運転回転数N100の90%の回転数であり、運転回転数N80とは、定格運転回転数N100の80%の回転数であり、運転回転数N70とは、定格運転回転数N100の70%の回転数である。
運転回転数N70により水中ポンプ15を運転させると、当該ポンプゲート設備10において水中ポンプ15に動作不安定となり異常な振動が発生してしまう。このような、当該ポンプゲート設備10において水中ポンプ15に動作不安定となり異常な振動が発生してしまう領域である少量吐出領域における運転は避けるべきである。水中ポンプ15は、抵抗曲線と回転数曲線の交点が回転数曲線の実線上にある運転回転数Nにより運転させなければならない。
つまり、ΔH抵抗曲線においては水中ポンプ15は、運転回転数N80により運転してもよいが、運転回転数N70による運転は避けるべきである。したがって、この例においては、運転可能回転数領域内における最小の運転回転数Nは運転回転数N80となる。そして、この運転回転数N80が停止準備運転回転数となる。
ただし、図4に示す例においては、停止準備運転回転数を運転回転数N80とした後に、実揚程が上がったときに、そのときの抵抗曲線と運転回転数N80における回転数曲線とが破線部分において交わる虞がある。これを回避するために、停止準備運転回転数を少し余裕をみた運転回転数N90としてもよい。これにより、停止準備運転中に実揚程が変動しても、すぐに前記少量吐出領域における運転となってしまう虞が低減される。
一方、上述のように、実揚程ΔHが設計揚程H100よりも高い水位ΔHとなった場合に、定格運転回転数N100により水中ポンプ15を運転させると、吐出量Qは設計吐出量Q100よりも少ないQとなる。
図4において、実揚程がΔHであるときの抵抗曲線は、運転回転数N100における回転数曲線とは実線部分において交わる。しかし、運転回転数N90における回転数曲線、運転回転数N80における回転数曲線、運転回転数N70における回転数曲線とは、それぞれ破線部分において交わる。図4においては、実揚程がΔHであるときの抵抗曲線と、運転回転数N100における回転数曲線との交点が実線三角で示され、実揚程がΔHであるときの抵抗曲線と、運転回転数N90における回転数曲線との交点が破線三角で示されている。
つまり、水中ポンプ15は、運転回転数N100により運転してもよいが、運転回転数N90による運転は避けるべきである。したがって、運転可能回転数領域内における最小の運転回転数Nは運転回転数N100となる。このとき運転回転数N100が停止準備運転回転数となる。
上述のように、インバータ回路22は、停止準備運転中には水中ポンプ15の停止準備運転回転数として、前記少量吐出領域が除外された領域である運転可能回転数領域内において、停止準備運転開始水位PWLを検知した時点における実揚程ΔHに対応した最小の運転回転数Nを採用するのである。
この最小の運転回転数Nによる停止準備運転により、水中ポンプ15の停止直前の吐出量Qは、定格運転回転数N100による排水運転時の設計吐出量Q100よりも少なくなる。水中ポンプ15の停止前後における上流側水位Hの水位変動は、設計吐出量Q100の状態から水中ポンプ15を停止する場合に比べて抑制される。これにより、水中ポンプ15の運転停止前後の水位変動が低減され、水中ポンプ15の始動及び停止の頻繁な繰り返しの発生を防ぐことができる。
上述のように構成された運転制御装置20による水中ポンプ15の運転制御方法について説明する。
運転制御方法は、以下の各ステップを有する。
図5に示すように、ポンプゲート設備10の上流側水位Hが所定の排水運転開始水位HWL(ステップ#10でYes)に達すると、排水運転を開始する(ステップ#11)。なお、このとき、水中ポンプ15の運転回転数Nは、設計揚程H100において設計吐出量Q100が得られる定格運転回転数N100である。
排水運転により上流側水位Hが低下していき、排水運転終了水位LWLの上部30cmに設けられた停止準備運転開始水位PWLに達すると(ステップ#12でYes)、運転制御装置において、停止準備運転回転数を算出し(ステップ#13)、算出した停止準備運転回転数により停止準備運転を開始する(ステップ#14)。
停止準備運転回転数は、運転可能回転数領域内において、停止準備運転開始水位PWLを検知した時点における実揚程ΔHに対応し、前記少量吐出領域を回避した最小の運転回転数Nが採用される。停止準備運転においては、水中ポンプ15は、排水運転中の定格運転回転数より低い停止準備運転回転数により駆動される。
なお、停止準備運転中に、上流側水位Hが再び排水運転開始水位HWLまで上昇するようなことがあれば(ステップ#15でNo,ステップ#17でYes)、水中ポンプ15の運転回転数Nを定格運転回転数N100に戻して排水運転を行う(ステップ#11)。
停止準備運転中に、上流側水位Hが、所定の排水運転終了水位LWLに達すると(ステップ#15でYes)、排水運転を終了する(ステップ#16)。
本発明に係る運転制御方法は、上述した運転制御装置20により自動で行われてもよいし、上述の手順のとおりに、作業員によって例えば水中ポンプ15による排水運転の開始操作及び終了操作を行ったり、排水運転中の水中ポンプ15の運転回転数Nを手動により調整してもよい。
上述した実施形態においては、インバータ回路22は、停止準備運転中には水中ポンプ15の停止準備運転回転数として、運転可能回転数領域内において、停止準備運転開始水位PWLを検知した時点における実揚程ΔHに対応した最小の運転回転数Nを、予め設定しておいた、例えば、運転回転数N100、運転回転数N90、運転回転数N80及び運転回転数N70の中から選択し、その停止準備運転回転数により排水運転終了水位LWLまで停止準備運転を継続する例について説明した。しかし、このような実施形態に限定されない。
例えば、停止準備運転回転数は、運転可能回転数領域内において、停止準備運転開始水位PWLを検知した時点における実揚程ΔHに対応した最小の運転回転数Nを算出し、その最小の運転回転数Nを停止準備運転回転数としてもよい。
また、例えば、停止準備運転回転数は、停止準備運転開始水位PWLを検知した時から当該水中ポンプ15を停止するまでの間に変化する実揚程ΔHに伴って、停止準備運転回転数である最小の運転回転数Nを刻々と変更させてもよい。
つまり、最小の運転回転数Nとは、水中ポンプ15の運転回転数Nを、設計揚程H100において設計吐出量Q100が得られる定格運転回転数N100より低下させたときに、運転可能回転数領域から逸脱する直前の運転回転数である。
また、停止準備運転開始水位PWLに達した瞬間の下流側水位Hと、排水運転終了水位LWLとの水位差に基づいて最小の運転回転数Nを算出し、それを停止準備運転回転数として排水運転終了水位LWLまで運転してもよい。
上述したいずれの実施形態においても、停止準備運転開始水位PWLは、排水運転終了水位LWLの上部30cmに設けられている例について説明した。しかし、このような実施形態に限定されない。例えば、停止準備運転開始水位PWLは、排水運転終了水位LWLの上部10〜30cmの範囲に設定されることが好ましい。
停止準備運転開始水位PWLと排水運転終了水位LWLとの水位差が小さすぎると、停止準備運転開始後にすぐに水中ポンプ15を停止することとなるため、水中ポンプ15の停止前後における上流側水位Hの変動の抑制の効果が少ない。逆に、停止準備運転開始水位PWLと排水運転終了水位LWLとの水位差が大きすぎると、停止準備運転を開始してから、水中ポンプ15を停止するまでに時間がかかりすぎる。上述のように、停止準備運転開始水位PWLと排水運転終了水位LWLとの水位差が10〜30cmの範囲に設定されていれば、水中ポンプ15の停止前後における上流側水位Hの変動を効果的に抑制することができる。
上述したいずれの実施形態においても、排水運転終了水位LWLの上部30cmに停止準備運転開始水位PWLを設け、これに達すると水中ポンプ15を排水運転から停止準備運転に切り替え、排水運転終了水位LWLに達すると水中ポンプ15を停止する例について説明した。しかし、この実施形態に限定されない。例えば、停止準備運転開始水位PWLに替えて、運転制御装置20に、停止準備運転に切り替えてからの経過時間を計時可能な計時手段としてのタイマー回路を備える。
停止準備運転の実行時間は10〜60秒程度に調整される。停止準備運転の実行時間が短すぎると、停止準備運転開始後にすぐに水中ポンプ15を停止することとなるため、水中ポンプ15の停止前後における上流側水位Hの変動の抑制の効果が少ない。逆に、停止準備運転の実行時間が長すぎると、停止準備運転を開始してから、水中ポンプ15を停止するまでに時間がかかりすぎる。タイマー回路のような計時手段を備えることにより、停止準備運転を継続する時間を計時することができ、これに基づいて所定の時間後に停止準備運転を終了することができるようになる。これにより、水中ポンプ15の停止前後における上流側水位Hの変動を効果的に抑制することができる。
運転制御装置20がタイマー回路を備える構成である場合は、本発明に係る運転制御方法は以下のようになる。
図6に示すように、ポンプゲート設備10の上流側水位Hが所定の排水運転開始水位HWL(S20でYes)に達すると、排水運転を開始する(ステップ#21)。なお、このとき、水中ポンプ15の所定の運転回転数Nは、排水運転においては、設計揚程H100において設計吐出量Q100が得られる定格運転回転数N100である。
排水運転により上流側水位Hが低下していき、排水運転終了水位LWLに達すると(ステップ#22でYes)、タイマー回路による計時を開始する(ステップ#23)とともに、運転制御装置において、停止準備運転回転数を算出し(ステップ#24)、算出した停止準備運転回転数により停止準備運転を開始する(ステップ#25)。停止準備運転においては、水中ポンプ15は、排水運転中の定格運転回転数N100より低い停止準備運転回転数により駆動される。停止準備運転回転数には、運転可能回転数領域内において、停止準備運転開始水位PWLを検知した時点における実揚程ΔHや、排水運転終了水位LWL(上流側水位H)と下流側水位Hと差から算出された実揚程ΔHに対応した最小の運転回転数Nが採用される。
停止準備運転中に、タイマー回路がカウントアップすると(ステップ#26でYes)、排水運転を終了する(ステップ#27)。なお、停止準備運転中に、タイマー回路がカウントアップする前に(ステップ#26でNo)、排水運転開始水位HWLまで上昇するようなことがあれば(ステップ#28でYes)、水中ポンプ15の運転回転数Nを定格運転回転数N100に戻して排水運転を行う(ステップ#21)。
この運転制御方法も運転制御装置20により自動で行われてもよいし、上述の手順のとおりに、作業員によって例えば水中ポンプ15による排水運転の開始操作及び終了操作を行ったり、排水運転中の水中ポンプ15の運転回転数Nを手動により調整してもよい。
上述したいずれの実施形態においても、水中ポンプ15が横軸軸流ポンプである例について説明した。しかし、実施形態はこれに限定されない。例えば、水中ポンプ15は立軸軸流ポンプであってもよい。すなわち、本発明に係る運転制御方法及び運転制御装置は、軸流ポンプのように、少量吐出領域において動作不安定となり異常な振動が発生するような特性を有する送水ポンプに好ましく適用される。また、水中ポンプ15は軸流羽根車をもつ水中ポンプに限らず、斜流羽根車をもつ水中ポンプであってもよい。また、水中ポンプ15の台数は二台に限らず、実揚程の変動に応じた吐出量の変動への追従や、リスク分散などに応じて決定される。
上述したいずれの実施形態においても、境界部に樋門を備えず、ポンプゲート設備10のみを備える構成について説明した。しかし、この実施形態に限定されない。例えば、境界部に樋門を備えていてもよい。樋門は、基本的には開放されており、例えばポンプゲート設備10のメンテンナンス時に閉鎖するような運用がなされる。
さらに、上述した実施形態においては、境界部に樋門を備えず、ポンプゲート設備10が備える水中ポンプ15に本発明に係る運転制御方法及び運転制御装置を適用する場合について説明した。しかし、この実施形態に限定されない。例えば、本発明に係る運転制御方法及び運転制御装置は、ポンプ場を構成する上流側水路と下流側水路との境界部としての壁体に、当該壁体を貫通するように設けられ、上流側水路の水を下流側水路へと排水するための水中ポンプにも適用可能である。また、本発明に係る運転制御方法及び運転制御装置は、水中ポンプのような水中に設置される送水ポンプに限らず、例えば配管により構成された上流側水路と下流側水路との境界部に設置された弁体に隣接して設けられ、上流側水路の水を下流側水路へと排水するための陸上ポンプのような送水ポンプにも適用可能である。
上述したいずれの実施形態も本発明の一例であり、当該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲において適宜変更設計可能である。
1 :水路
10 :ポンプゲート設備(境界部)
13 :ゲート扉体
15 :水中ポンプ(送水ポンプ)
20 :運転制御装置
HWL :排水運転開始水位
:上流側水位
100 :設計揚程
N :運転回転数
100 :定格運転回転数
PWL :停止準備運転開始水位
Q :吐出量
100 :設計吐出量
LWL :排水運転終了水位
ΔH :実揚程

Claims (7)

  1. 上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御方法であって、
    前記境界部の前記上流側水路の水位が所定の排水運転開始水位に達すると前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し
    前記排水運転を開始してから、前記排水運転開始水位と前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位の間に位置する停止準備運転開始水位に達すると前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始し、その後前記排水運転終了水位に達すると前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了する運転制御方法。
  2. 上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御方法であって、
    前記境界部の前記上流側水路の水位が所定の排水運転開始水位に達すると前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し、
    前記排水運転を開始してから、前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位に達すると、前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始し、当該停止準備運転を10〜60秒間継続させ、その後前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了する運転制御方法。
  3. 記停止準備運転開始水位は、前記排水運転終了水位の上部10〜30cmに設けられている請求項1に記載の運転制御方法。
  4. 前記境界部は、前記上流側水路及び前記下流側水路に開閉自在であるゲート扉体を有するポンプゲート設備であり、前記送水ポンプは前記ゲート扉体に設けられている請求項1から3のいずれか一項に記載の運転制御方法。
  5. 上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御装置であって、
    ポンプ制御部に入力された前記境界部の前記上流側水路の水位に基づいて前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し、
    前記排水運転を開始してから、前記送水ポンプを始動して前記排水運転を開始すべき排水運転開始水位と前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位の間に位置する停止準備運転開始水位に達すると、前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始し、その後前記排水運転終了水位に達すると前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了する制御を行うように構成されている運転制御装置。
  6. 上流側水路と下流側水路との境界部に設けられ、前記上流側水路の水を前記下流側水路へと排水するための送水ポンプの運転制御装置であって、
    ポンプ制御部に入力された前記境界部の前記上流側水路の水位に基づいて前記送水ポンプを始動して排水運転を開始し、
    前記排水運転を開始してから、前記送水ポンプを停止して前記排水運転を終了すべき排水運転終了水位に達すると、前記上流側水路の水位と前記下流側水路の水位の差である実揚程を算出し、前記送水ポンプの運転回転数を、前記排水運転中の所定の運転回転数より低く、かつ、予め求める前記送水ポンプの各運転回転数に応じた吐出量と全揚程との関係を示す回転数曲線と、各全揚程に応じた抵抗曲線とから、前記算出した実揚程において少量吐出領域を避けて前記回転数曲線及び前記抵抗曲線が交わる運転回転数である停止準備運転回転数に切り替えて停止準備運転を開始する制御を行うように構成され、
    前記停止準備運転に切り替えてからの経過時間を計時可能な計時手段を有する運転制御装置。
  7. 前記境界部は、前記上流側水路及び前記下流側水路に開閉自在であるゲート扉体を有するポンプゲート設備であり、前記送水ポンプは前記ゲート扉体に設けられている請求項5又は6に記載の運転制御装置。
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