JP2004218409A - 堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上部に通気口2bと取水口2cを設け下部にこの取水口2cより小さい断面積の排水口2dを設けた中空密閉構造体2eとを具備した扉体2の下部を、取水堰1の底面の支承部3に回転自在となるように固定し、取水堰1に扉体2の起立を係止する係止部5を設けて、取水堰1が所定の水位に達するまでは扉体2が無動力で自動的に起立して取水堰1から排水機場4への水の流入を止め、取水堰1が所定の水位を超えたときに起立した扉体2が無動力で自動的に倒伏し没水して取水堰1から排水機場4へ水が流入するようにした。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば大雨に伴う河川の氾濫による流域の洪水災害を防止する目的で、洪水になった支川から取水しポンプで本川に排水する排水機場に導水するために支川に設けた取水堰に設置し、扉体の起立と倒伏により取水堰から排水機場への水の流入を制御する起立倒伏ゲートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば大雨で支川が洪水になったときは、洪水になった支川から取水しポンプで本川に排水する排水機場に導水するために支川に設けた取水堰に設置した、扉体の起立と倒伏を油圧シリンダでおこない取水堰から排水機場への水の流入を制御する油圧シリンダ式起立倒伏ゲートを、操作員が現場に出向いて扉体の上流側の取水堰の水位を監視しながら水位の変化に対応して操作盤で操作し、扉体の上流側の取水堰が所定の水位に達するまでは扉体を起立させて取水堰から排水機場への水の流入を堰止め、扉体の上流側の取水堰が所定の水位を超えたときに起立した扉体を倒伏し没水させて取水堰から排水機場へ水を流入させてポンプで本川に排水し、この後扉体の上流側の取水堰が所定の水位より低くなったときには再び扉体を起立させて取水堰から排水機場への水の流入を堰止めていたため、操作員を必要とするとともに迅速に対応することができず、また油圧シリンダ等の駆動装置、油圧発生装置等の油圧設備、操作盤・受電設備・予備発電設備等の電気制御設備、電気制御設備等を保護し操作環境を確保する操作室を必要とし、これらの設備の設置と維持管理に多額の費用を要するという問題点を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、取水堰から排水機場への水の流入を扉体の上流側の取水堰の水位の変化に対応して無動力で自動的に制御するようにすることにより、操作員を必要としないとともに迅速に対応することができ、また油圧シリンダ等の駆動装置、油圧発生装置等の油圧設備、操作盤・受電設備・予備発電設備等の電気制御設備、電気制御設備等を保護し操作環境を確保する操作室を必要とせず、これらの設備の設置と維持管理に要する多額の費用を削減できる起立倒伏ゲートを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、取水堰の側面および底面との間に水密性を有する水密構造部材(例えば水密ゴム)と、上部に通気口と取水口を設け下部にこの取水口より小さい断面積の排水口を設けた中空密閉構造体とを具備した扉体の下部を、前記取水堰の底面に設置したヒンジ形式の支承部に回転自在となるように固定し、前記扉体が前記取水堰の側面および底面との間に水密性を保持しながら、前記扉体の上流側の前記取水堰の水位が前記扉体に作用する水圧と前記扉体の浮力により、前記扉体の上流側の前記取水堰が所定の水位に達するまでは前記扉体の上流側の前記取水堰の水位の変化に追従して無動力で自動的に起立して前記取水堰から排水機場への水の流入を堰止めるようにするとともに、前記取水堰に前記扉体の起立を係止する係止部を前記扉体の上流側の前記取水堰が所定の水位を超えたときに起立した前記扉体の頂部を水が越流するように設け、越流した水を前記取水口から取水して前記中空密閉構造体の内部に導水するとともに前記排水口から前記扉体の下流側の前記取水堰に自然流下により排水し、前記取水口より前記排水口の断面積が小さいことから取水量が排水量より多いときに前記中空密閉構造体の内部を充水し、前記扉体の重量が増加することにより前記扉体の上流側の前記取水堰の水位が前記扉体に作用する水圧と前記扉体の浮力および前記扉体の重量の釣合いから、所定の条件下で起立した前記扉体が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水して前記取水堰から前記排水機場へ水が流入するようにし、この後前記扉体の下流側の前記取水堰の水位が前記中空密閉構造体の内部の水位より低くなったときに前記中空密閉構造体の内部の水を前記排水口から前記扉体の下流側の前記取水堰に自然流下により排水するようにして、前記取水堰から前記排水機場への水の流入を前記扉体の上流側の前記取水堰の水位の変化に対応して無動力で自動的に制御するようにした。
【0005】
【実施例】
本発明の堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの一実施例を図面により説明する。
図1は取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの扉体が上流側の取水堰の水位が扉体に作用する水圧と扉体の浮力により無動力で自動的に起立して取水堰から排水機場への水の流入を堰止めている状態を示す取水堰の断面図、図2は取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの扉体が上流側の取水堰の水位が扉体に作用する水圧と扉体の浮力により無動力で自動的に起立して取水堰に設けた係止部で係止し、扉体の頂部を越流した水を取水口から取水して中空密閉構造体の内部に導水するとともに排水口から扉体の下流側の取水堰に自然流下により排水しながら中空密閉構造体の内部を充水している状態を示す取水堰の断面図、図3は取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの中空密閉構造体の内部が充水され扉体の重量が増加して起立した扉体が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水して取水堰から排水機場へ水が流入している状態を示す取水堰の断面図、図4は取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの扉体が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水した後、扉体の下流側の取水堰の水位が中空密閉構造体の内部の水位より低くなり中空密閉構造体の内部の水を排水口から扉体の下流側の取水堰に自然流下により排水している状態を示す取水堰の断面図である。
図において、1は取水堰、2は扉体、2aは水密構造部材、2bは通気口、2cは取水口、2dは排水口、2eは中空密閉構造体、3は支承部、4は排水機場、5は係止部である。
本発明の堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの一実施例では、図1に示すとおり取水堰1の側面および底面との間に水密性を有する水密構造部材(例えば水密ゴム)2aと、上部に通気口2bと取水口2cを設け下部にこの取水口2cより小さい断面積の排水口2dを設けた中空密閉構造体2eとを具備した扉体2の下部を、取水堰1の底面に設置したヒンジ形式の支承部3に回転自在となるように固定し、扉体2が取水堰1の側面および底面との間に水密性を保持しながら、扉体2の上流側の取水堰1の水位が扉体2に作用する水圧と扉体2の浮力により、扉体2の上流側の取水堰1が所定の水位に達するまでは扉体2の上流側の取水堰1の水位の変化に追従して無動力で自動的に起立して取水堰1から排水機場4への水の流入を堰止めるようにするとともに、図2に示すとおり取水堰1に扉体2の起立を係止する係止部5を扉体2の上流側の取水堰1が所定の水位を超えたときに起立した扉体2の頂部を水が越流するように設け、越流した水を取水口2cから取水して中空密閉構造体2eの内部に導水するとともに排水口2dから扉体2の下流側の取水堰1に自然流下により排水し、取水口2cより排水口2dの断面積が小さいことから取水量が排水量より多いときに中空密閉構造体2eの内部を充水し、図3に示すとおり扉体2の重量が増加することにより扉体2の上流側の取水堰1の水位が扉体2に作用する水圧と扉体2の浮力および扉体2の重量の釣合いから、所定の条件下で起立した扉体2が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水して取水堰1から排水機場4へ水が流入するようにし、図4に示すとおりこの後扉体2の下流側の取水堰1の水位が中空密閉構造体2eの内部の水位より低くなったときに中空密閉構造体2eの内部の水を排水口2dから扉体2の下流側の取水堰1に自然流下により排水するようにして、取水堰1から排水機場4への水の流入を扉体2の上流側の取水堰1の水位の変化に対応して無動力で自動的に制御するようにした。
【0006】
【発明の効果】
本発明の堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートは上記のように構成されているので、操作員を必要としないとともに迅速に対応することができ、また油圧シリンダ等の駆動装置、油圧発生装置等の油圧設備、操作盤・受電設備・予備発電設備等の電気制御設備、電気制御設備等を保護し操作環境を確保する操作室を必要とせず、これらの設備の設置と維持管理に要する多額の費用を削減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの扉体が上流側の取水堰の水位が扉体に作用する水圧と扉体の浮力により無動力で自動的に起立して取水堰から排水機場への水の流入を堰止めている状態を示す取水堰の断面図である。
【図2】取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの扉体が上流側の取水堰の水位が扉体に作用する水圧と扉体の浮力により無動力で自動的に起立して取水堰に設けた係止部で係止し、扉体の頂部を越流した水を取水口から取水して中空密閉構造体の内部に導水するとともに排水口から扉体の下流側の取水堰に自然流下により排水しながら中空密閉構造体の内部を充水している状態を示す取水堰の断面図である。
【図3】取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの中空密閉構造体の内部が充水され扉体の重量が増加して起立した扉体が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水して取水堰から排水機場へ水が流入している状態を示す取水堰の断面図である。
【図4】取水堰に設置した堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲートの扉体が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水した後、扉体の下流側の取水堰の水位が中空密閉構造体の内部の水位より低くなり中空密閉構造体の内部の水を排水口から扉体の下流側の取水堰に自然流下により排水している状態を示す取水堰の断面図である。
【符号の説明】
1 取水堰
2 扉体
2a 水密構造部材
2b 通気口
2c 取水口
2d 排水口
2e 中空密閉構造体
3 支承部
4 排水機場
5 係止部
Claims (1)
- 堰等の側面および底面との間に水密性を有する水密構造部材(例えば水密ゴム)と、上部に通気口と取水口を設け下部にこの取水口より小さい断面積の排水口を設けた中空密閉構造体とを具備した扉体の下部を、前記堰等の底面に設置したヒンジ形式の支承部に回転自在となるように固定し、前記扉体が前記堰等の側面および底面との間に水密性を保持しながら、前記扉体の上流側の前記堰等の水位が前記扉体に作用する水圧と前記扉体の浮力により、前記扉体の上流側の前記堰等が所定の水位に達するまでは前記扉体の上流側の前記堰等の水位の変化に追従して無動力で自動的に起立して前記扉体の上流側から前記扉体の下流側への水の流入を堰止めるようにするとともに、前記堰等に前記扉体の起立を係止する係止部を前記扉体の上流側の前記堰等が所定の水位を超えたときに起立した前記扉体の頂部を水が越流するように設け、越流した水を前記取水口から取水して前記中空密閉構造体の内部に導水するとともに前記排水口から前記扉体の下流側の前記堰等に自然流下により排水し、前記取水口より前記排水口の断面積が小さいことから取水量が排水量より多いときに前記中空密閉構造体の内部を充水し、前記扉体の重量が増加することにより前記扉体の上流側の前記堰等の水位が前記扉体に作用する水圧と前記扉体の浮力および前記扉体の重量の釣合いから、所定の条件下で起立した前記扉体が上流側に無動力で自動的に倒伏し没水して前記扉体の上流側から前記扉体の下流側へ水が流入するようにし、この後前記扉体の下流側の前記堰等の水位が前記中空密閉構造体の内部の水位より低くなったときに前記中空密閉構造体の内部の水を前記排水口から前記扉体の下流側の前記堰等に自然流下により排水するようにしたことを特徴とする堰等の水位の変化を利用した無動力自動起立倒伏ゲート。
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