JP6671010B2 - インプリント方法およびインプリント装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被転写体に微細構造を転写するインプリント方法およびインプリント装置に関する。
近年、ディスプレイ、照明などの商品に用いられる光学部品において、特殊光学特性を発揮する微細構造(ナノメートル(nm)オーダーからミクロン(μm)オーダー)を光学部品の表面等に形成することで、光の反射及び回折を制御する、従来にない新機能を発現したデバイスを実現することが望まれている。このような微細構造を形成する方法としてはフォトリソグラフィー技術や電子線リソグラフィー技術に加えて、近年ではインプリント技術が注目されている。インプリント技術とは、表面に微細パターンが形成されたモールドを、被転写体に押し付けることで、モールドの微細パターンを被転写体の表面に転写する技術である。
具体的な方法としては、熱インプリント法と、UVインプリント法とがある。熱インプリント法は、転写材料である熱可塑性樹脂が被転写体である基板上に塗布され、熱可塑性樹脂をガラス転移温度以上に加熱して軟化させる工程と、軟化した熱可塑性樹脂にモールドを押し当てて、モールドの微細パターンを熱可塑性樹脂に転写する工程と、熱可塑性樹脂を冷却して硬化させる工程とを有する。
UVインプリント法は、転写材料であるUV硬化樹脂が基板上に塗布され、未硬化のUV硬化樹脂にモールドを押し当てて、モールドの微細パターンを基板に転写する工程と、モールドを押し当てた状態で、UV硬化樹脂にUV光を照射することにより、UV硬化樹脂を硬化させる工程とを有する。
熱インプリント法は、転写材料の選択性が広いという長所があるが、熱硬化性樹脂の加熱工程及び冷却工程が必要であるため、スループットが低いという短所がある。一方、UVインプリント法は、転写材料がUV硬化樹脂に限定されるため、熱インプリント法と比較すると材料の選択性が狭いものの、加熱工程及び冷却行程が必要ないため、数秒〜数十秒で微細パターンの転写を完了させることが可能であり、スループットが非常に高い。熱インプリント法およびUVインプリント法のいずれを採用するかは、適用するデバイスにより異なるが、転写材料起因の問題がない場合には、UVインプリント法が量産工法として適していると考えられる。
以下にUVインプリント法によって微細構造を形成する一般的な工程フローについて図8,図9を用いて説明する。
図8は、一般的な平板式インプリント工程の概略模式図である。
まず、図8の工程aに示す段階において、微細構造を形成する被転写体11上に、スピンコート法などを用いて転写材料12を全面に塗布する。次に図8の工程bに示す段階において、平坦なステージ13上に被転写体11を載置し、モールド14の上面側から転写材料12を加圧し転写材料12にモールド14を接触させる。加圧手段としては、加圧ツール15をモールド14に押し当て加圧する方法や、円筒状のロールを送りながら線状にモールド14を加圧するロール加圧方式(図示しない)などが一般的である。
次に図8の工程cに示す段階において、モールド14および加圧ツール15の上方より、UV照射器16によりUV照射を行って転写材料12を硬化させる。最後に図8の工程dの段階において、加圧ツール15およびモールド14をステージ13に対して垂直上向き方向へ移動させることで、転写材料12から離型させる。
このような転写方法において、図9に示すように、加圧ツール15でモールド14を転写材料12へ押し付けると、加圧によって押し流された余剰分の転写材料12が被転写体11の周辺にはみ出しだしてしまい、ステージ13を汚染する。特に、被転写体11が薄い基板を適用した場合は、モールド14とステージ13との隙間が狭くなるため、毛細管現象により周囲へと広がりやすくなり、結果として転写材料12のはみ出し領域が拡大してしまう。
上記課題を解決するために、例えば、特許文献1に記載のインモールド方法が知られている。
図10は、特許文献1におけるインモールド方法の概略の模式図である。モールド14を被転写体11上の転写材料12に押し当てる際に、あらかじめUV光を被転写体11のエッジ部にモールド14側から照射する。これにより、転写材料12が被転写体11の端部に移動したとしても、端部に流出した転写材料12はUV光によって硬化し、端部で硬化した転写材料12によってさらなる転写材料12の流出を抑制する。
特開2013−69919号公報
しかしながらこの方法の場合、転写材料12の未硬化領域17に対する加圧が完了する前に、被転写体11端部で先に硬化が開始してしまう恐れがある。すなわち、被転写体11端部である硬化領域18において先に硬化した転写材料12がダムとなって、未硬化領域17に対する加圧を阻害してしまうため、微細構造を構成する残膜19がばらつく要因となり、微細構造が高精度に形成できない場合が生じる。
本発明は、上記課題に鑑み、微細構造を高精度に形成することを目的とする。
本発明の一実施形態であるインプリント方法は、基板上に樹脂を塗布する工程と、前記基板上のみにおいて、モールドに形成された微細パターンを前記樹脂に押圧する工程と、前記微細パターンを前記樹脂に押圧することにより加圧が完全に完了し、樹脂の変形が完了した後に前記基板の周囲に押し出された前記樹脂を硬化する工程と、前記基板の周囲の前記樹脂が硬化された後に前記基板上の前記樹脂を硬化する工程とを有し、硬化された前記基板上の前記樹脂により前記基板に前記微細パターンに対応する微細構造が形成されることを特徴とする。
さらに、本発明の一実施形態であるインプリント装置は、樹脂が塗布された基板が載置されるシートと、前記基板と向き合う位置に微細パターンが形成されたモールドと、前記基板上のみにおいて前記モールドを前記基板に押圧させる加圧ツールと、前記シート上の前記基板の周囲の前記樹脂を硬化させる第1の硬化装置と、前記基板上の前記樹脂を硬化させる第2の硬化装置と、前記加圧ツール前記第1の硬化装置および第2の硬化装置の動作を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記加圧ツールで前記モールドを前記基板に押圧させた後、前記モールドを押圧することによって前記基板の周囲の前記シート上に押し出された前記樹脂を前記第1の硬化装置にて硬化させ、その後前記基板上の前記樹脂を前記第2の硬化装置にて硬化させる構成であることを特徴とする。
また、樹脂が塗布された基板が載置されるステージと、前記基板と向き合う位置に微細パターンが形成されたモールドと、前記基板上のみにおいて前記モールドを前記基板に押圧させる加圧ツールと、前記ステージ上の前記基板の周囲の前記樹脂を硬化させる第1の硬化装置と、前記基板上の前記樹脂を硬化させる第2の硬化装置と、前記加圧ツール前記第1の硬化装置および第2の硬化装置の動作を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前記加圧ツールで前記モールドを前記基板に押圧することにより加圧が完全に完了し、樹脂の変形が完了した後、前記モールドの押圧によって前記基板の周囲の前記ステージ上に押し出された前記樹脂を前記第1の硬化装置にて硬化させ、その後前記基板上の前記樹脂を前記第2の硬化装置にて硬化させる構成であることを特徴とする。
以上のように、加圧後、微細構造を構成する基板上の樹脂を硬化する前に、加圧によって基板の周囲に流出した余剰分の樹脂を先行して硬化させることにより、微細構造を高精度に形成することができる。
本発明の実施の形態における被転写体の構成例の概要を示す図 本発明の実施の形態におけるモールドの構成を例示する図 本発明の実施の形態1における平板加圧方式によるインプリント方法の例を工程ごとに示す図 本発明の実施の形態1における平板加圧方式によるインプリント方法の例を工程ごとに示す図 本発明の実施の形態2におけるロール加圧方式によるインプリント方法の例を工程ごとに示す図 本発明の実施の形態2におけるロール加圧方式によるインプリント方法の例を工程ごとに示す図 本発明の実施の形態におけるインプリント装置の構成を示す概略図 一般的な平板式のUVインプリント方法の概要を示す模式図 インプリント方式の課題を説明するための模式図 特許文献1におけるUVインプリント方法の概略を示す模式図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態に係るインプリント方法ついて、図面を参照しながら説明する。
図1に本実施の形態の被転写体の一例としてシート上に載置した円形基板の概要図である上面図および側面図を示す。シート22の外端はシート保持部21によって保持されている。なおシート22は可とう性を有する材料であって、ポリオレフィン等を用いることができるが、これに限定されない。例えば、搭載する基板等の被転写体をシート22上に固定するために、シート22の基板載置面に粘着性を付与してもよい。またシート保持部21は図1に示すようにリング状である必要はなく例えば多角形でもよく、これに限定されない。図1では被転写体の一例として、円形基板20がシート22上に載置される構成を示す。円形基板20には、転写材料として例えばUV硬化樹脂23があらかじめ全面に塗布されている。円形基板20上にUV硬化樹脂23等の転写材料を塗布する方法はとしては、スクリーン印刷や、ディスペンス法、スプレー法、インクジェット法などが挙げられるが、転写材料の性質や被転写体の形状に応じて適宜選択すると良い。
続いて図2には本実施の形態に適用するモールドの概要図である上面図および側面図を示す。モールドは、例えばフィルム状であって、一定パターン形成領域28に微細パターン34が形成されている。フィルム状モールド26は、一端が可動保持部24aに、他端が可動保持部24bに保持される。可動保持部24a、24bをそれぞれ上下に移動させることにより、加圧時にフィルム状モールド26にかかる張力を任意に調整することができる。また、本実施の形態におけるフィルム状モールド26は、UV透過性及び可撓性を有する材料であって、例えば、PETフィルムである。
図3,図4に円形基板20上に微細構造を形成する工程の概要図を示す。
まず図3に示す工程aの段階において、シート22上に載置された円形基板20はあらかじめUV硬化樹脂23が塗布され、シート22を介してステージ25の中心に載置される。ステージ25の外形は、円形基板20の外形と同一または円形基板20の外形より小さいことが好ましい。つまり、円形基板20を載置した状態において、ステージ25の外形は、円形基板20をはみ出さないことが好ましい。
次に、図3に示す工程bにおいて、シート22を保持するシート保持部21は、駆動部(ここでは簡略のため図示しない)により、円形基板20載置面に対して垂直下向きに下降されて所定の位置で停止する。これにより、シート22の両端は下向きに引っ張られ、ステージ25上のシート22は両端方向に張力を受ける。また、円形基板20の周囲において、シート22は円形基板20の底面より下方に配置される。このとき、フィルム状モールド26は、フィルム状モールド26表面に形成されている微細パターン34が円形基板20と対向するように平行に配置される。
図3に示す工程cの段階において、UV硬化樹脂23が塗布された円形基板20の上方向から、透光性を有する加圧ツール27はフィルム状モールド26を均一に加圧する。加圧ツール27は円形基板20からはみ出さない領域を加圧することが好ましい。この際、加圧ツール27の加圧動作と同期して、可動保持部24aと可動保持部24bは、駆動部によって(簡略のため図示しない)円形基板20に対して垂直上向きに上昇されて所定の位置で停止する。この動作によりフィルム状モールド26とシート22との間の円形基板20の周辺部に空間50を形成することができる。加圧ツール27の加圧にともなって、余剰分のUV硬化樹脂23aは円形基板20の外端に向かって放射状に流動するが、図のように、フィルム状モールド26とシート22の隙間が外端に向かって放射状に大きくなるため、余剰分のUV硬化樹脂23aは空間50に滞留され、UV硬化樹脂23が円形基板20の表面の水平方向に広がることが抑制される。なお、フィルム状モールド26とシート22との隙間量は、シート保持部21と、フィルム状モールド26の可動保持部24a、24bの相対位置を制御することにより変動させることができる。フィルム状モールド26とシート22との隙間量は微細パターン34を転写する円形基板20のサイズや厚みに応じて適宜設定されるが、フィルム状モールド26が塑性変形しない範囲で制御することが望ましい。
次に、加圧動作と同期して、ステージ25の周囲に配置しているUV照射器281は、円形基板20の端部の外側に対して裏面からUV光を照射し、はみ出した余剰分のUV硬化樹脂23aを硬化させる。このような方法によりUV硬化樹脂23の濡れ広がりが抑制されるため、樹脂のはみ出しが抑制される。UV光を照射するタイミングは、加圧中にUV光の照射を開始しても良いが、加圧ツール27による加圧が完全に完了した後に照射することが望ましい。これは加圧が不完全な状態でUV光を照射してしまうと、はみ出した余剰分のUV硬化樹脂23aの硬化が円形基板20内部領域上まで促進してしまい、硬化した樹脂がダムとなって、加圧ツール27による加圧を阻害する恐れがあるためである。また、UV光の照射を円形基板20の端部の外側に対して行うことが好ましいが、転写材料の材質や微細構造の厚み,形状等に応じて余剰分のUV硬化樹脂23aの流出を抑制できる範囲で、円形基板20の端部と一定の間隔を隔てた外側にUV光を照射しても良く、円形基板20の端部と一定の間隔を隔てた内側を含んで円形基板20の端部の外側に対してUV光を照射しても良い。
次に、図4に示す工程dの段階において、円形基板20上のUV硬化樹脂23にUV光が照射されて、UV硬化樹脂23が硬化される。フィルム状モールド26および加圧ツール27はUV透過性を有する材質で形成されているため、UV照射器282は、加圧ツール27の上方からステージ25に向かってUV光を照射することで、加圧ツール27およびフィルム状モールド26を介してUV硬化樹脂23にUV光を照射することが可能である。
最後に図4における工程e,工程fに示すように、加圧ツール27が所定の位置に上昇された後、フィルム状モールド26の可動保持部24a、および可動保持部24bを上昇させることにより、UV硬化樹脂23は円形基板20の外側から中央に向かって徐々に離型され、円形基板20上に微細パターン34に対応する微細構造35を転写することができる。このように外周から中央に向かってフィルム状モールド26をUV硬化樹脂23から引き離すことにより、離型抵抗を抑えることができるため、離型不良および、フィルム状モールド26に対する負荷を低減することができる。
以上が、モールド26に形成された微細パターン34に対応する微細構造35を円形基板20に転写するインプリント方法である。本方法は、樹脂の塗布された基板をステージ25上に準備する工程と、モールドに形成された微細パターン34を樹脂に押し当てる工程とを含む。そして、モールドを樹脂に押し当てる際に、ステージ25と基板との間に設けられて基板を保持するシート22等の基板保持部、またはモールドの少なくともいずれかが、基板の微細構造形成面より離れる方向に引っ張られる。このようにシート22またはモールドのいずれかを変形させることで基板の外周部に空間50が形成され、モールドを樹脂に押し当てた後、樹脂全体を硬化させる前に、空間50に広がった余剰分の樹脂のみを硬化させることが本発明の特徴である。更に、基板の外周部に滞留する余剰分の樹脂を硬化させた後に、余剰分の樹脂よりも内側の樹脂である基板上の樹脂を硬化させることにより本インプリント方法は実施される。このように、基板の周囲に空間50を形成し、基板上から流出する余剰分の樹脂を空間50に滞留させた上で、基板上の樹脂を硬化させる前に加圧領域外に滞留された余剰分の樹脂を硬化させ、モールドを樹脂に加圧する際に、硬化していない樹脂のみを加圧することにより、硬化した余剰分の樹脂によってさらなる樹脂の流出が抑制され、また、硬化した余剰分の樹脂は加圧を阻害しないため、形成された微細構造のばらつきが抑制され、微細構造を高精度に形成することができる。
なお、シート22のステージ25よりも外周に位置する外周部分22aを下降させる際に、しわが入ることがある。そこで、本実施の形態においては、シート保持部21を下方に移動させてシート22の外周部分22aを下降させると同時に、シート保持部21を基板から離れる方向である水平方向にも移動させてシート22を伸長させる。これにより、しわの発生を軽減できる。しわ発生をより軽減するために、ヤング率の小さいポリオレフィンをシート22に用いるのが好ましい。特に、微細パターン34の転写対象の外形が、円形の場合にしわが入りやすいため、被転写体が円盤形状の円形基板20の場合に、シート22の外周部分22aを下降と同時に伸長させて転写対象を引っ張ることが好ましい。
また、図示はしていないが、シート22はフィルム状モールド26に対して、硬化後のUV硬化樹脂23との接着強度が大きいことが望ましい。シート22とUV硬化樹脂23との接着強度を高く設定することにより、円形基板20外周へとはみ出したUV硬化樹脂23を選択的にシート22側へ付着させることができる。そのため、離型時にUV硬化樹脂23をシート22側にのみ付着させることができ、フィルム状モールド26を毎回洗浄することなく連続的に使用することが可能となるため、生産性の向上が期待できる。
(実施の形態2)
また本発明は平板加圧式のインプリント方法に限定されるものではなく、円筒状のロールによる加圧方式においても同様の効果が得られる。
ここでは図5,図6を用いて、ロール加圧式インプリント装置に本発明を適用した場合の工程例を説明する。なお、図1〜図4と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部説明を省略する。
まず図5に示す工程aの段階において、シート22に載置された円形基板20がステージ25に載置され、シート保持部21が円形基板20の載置面に対して垂直下向き方向へ移動される。この際、微細パターン34が形成されたフィルム状モールド26は、一端が可動保持部24aに、他端が可動保持部24bに保持されている。次にフィルム状モールド26に形成されている微細パターン34が形成されている面と円形基板20とが対向するように、フィルム状モールド26が平行に配置する。
図5に示す工程bの段階において、円筒状の加圧ロール29がフィルム状モールド26の上方から下降されることにより、ステージ25上に載置された円形基板20の一方の外端部に対して垂直に圧力が加えられる。このときフィルム状モールド26の可動保持部24aは駆動部(簡略のため図示しない)によって円形基板20の高さと同一平面に位置するように移動される。なお、加圧ロール29の圧力の大きさは、ロードセルによって計測されており、計測された圧力が所定の圧力に到達すると、円形基板20の一方の外端部から他方の外端部へ回転しながら移動する。そして、フィルム状モールド26は円形基板20上のUV硬化樹脂23と順次接触していき、微細パターン34がUV硬化樹脂23に対して順次転写され円形基板20の他方の外端部まで移動し停止する。その際、フィルム状モールド26を保持する他方の外端部側の可動保持部24bは、加圧ロール29の移動量と同期して、駆動部により徐々に下降し、加圧ロール29が円形基板の他方の外端部で停止すると同時に、円形基板20と同一平面になる位置へと移動される。このように動作させることで、フィルム状モールド26のパターン形成面とUV硬化樹脂23が全面で接触した状態を維持できる。
次に図5に示す工程cの段階において、ステージ25の周囲に配置されたUV照射器281は、円形基板20の裏面からUV光を照射し、加圧ロール29で円形基板20の外周部に押し流された余剰分のUV硬化樹脂23aを硬化させる。これによりUV硬化樹脂23の濡れ広がりを抑制することができるため、はみ出し領域を最小化することができる。
その後、図6において工程dに示すように、加圧ロール29はシート22の基板載置面に対して上方に移動する。UV照射器282はフィルム状モールド26の上方からステージ25に向かってUV光を照射し、円形基板20上のUV硬化樹脂23を硬化させる。
最後に、図6において工程e,工程fに示すとおり、フィルム状モールド26の可動保持部24a,もしくは可動保持部24bはシート22の基板載置面に対して垂直上向きへ移動され、フィルム状モールド26がUV硬化樹脂23から徐々に引き離されて微細パターン34に対応する微細構造35を円形基板20に対して転写することができる。
このように、基板上の樹脂を硬化させる前に加圧領域外に押し出された余剰分の樹脂を硬化させ、基板上の樹脂を硬化させる際に、硬化した余剰分の樹脂によって樹脂の濡れ広がりが抑制され、また、硬化した余剰分の樹脂は加圧を阻害しないため、形成された微細構造のばらつきが抑制され、微細構造を高精度に形成することができる。
ここで、上記した本方法にかかるインプリント装置構成の一例について図7を用いて説明する。図7に示すように、本インプリント装置は、加圧ツール27と、フィルム状モールド26と、可動保持部24a、24bとステージ25とカメラ30とUV照射器281、282と、モールド駆動部31とシート駆動部32と制御部33とを備える。
制御部33には、図示しないメモリ又はプロセッサが具備される。この制御部33には、上記した本インプリント方法を実施するためのプログラムが記憶されている。プログラムされたアルゴリズムに従って、本装置の各構成は、制御部33により制御される。
加圧ツール27は基板の上部のみにおいてフィルム状モールド26を加圧するこうせいである。加圧ツール27はUVを透過する透光性を有する材料であって、例えば石英であるが、これに限定されない。加圧ツール27は基板載置面に対して垂直に上下することが可能である。さらに加圧ツール27による圧力はロードセルによって計測されており、制御部33によって圧力をコントロールすることができる。
フィルム状モールド26は、一端が可動保持部24aに、他端が可動保持部24bに保持されており、加圧ツール27とステージ25との間に設けられる。可動保持部24aおよび可動保持部24bはフィルム状モールド26に制御されて、それぞれが単独でフィルム状モールド26を上下移動させることが可能であり、可動保持部24a,24bが上下に移動することによりフィルム状モールド26にかかる張力、及びステージ25に対するフィルム状モールド26の角度を任意に調整することができる。さらに、フィルム状モールド26は制御部33と接続されており、加圧ツール27の加圧動作と同期して、可動保持部24aおよび24bを上下に移動させることが可能である。フィルム状モールド26は、UV透過性及び可撓性を有する材料であって、例えば、PETフィルムであるが、これに限定されない。
ステージ25の基板載置面は基板の外形形状と略同形であって、ステージ25は例えば凸形状であり、真空吸着機構を有しておりシート22を固定することが可能な構成となっている。また、ステージ25は平面方向に移動可能であり、フィルム状モールド26上部に設けられているカメラ30により基板の位置を認識し、その位置情報から、ステージの位置を調整することによって、基板を所定の位置へとアライメントすることが可能である。
シート駆動部32はステージ25に設けられており、シート保持部21を固定し上下に駆動することができる構成となっている。例えばシート保持部21の載置面を真空吸着することによって、シート駆動部32はシート保持部21を保持することができるがこれに限定されない。このようにシート駆動部32によって固定されたシート保持部21を上下移動することにより、フィルム状モールド26とシート22との隙間量を任意に調整することが可能である。
UV照射器282はフィルム状モールド26の微細パターンが形成された面の反対面側に配置され、加圧ツール27とフィルム状モールド26とを介してUV硬化樹脂23にコリメートしたUV光を照射できる構成となっている。同様に、UV照射器281はステージ25の周囲に設けられており、基板の周囲に対してUV光を照射することができる。UV照射器281,282は、例えばLEDであるが、これに限定されず、樹脂を硬化させる硬化装置である。
以上のような構成により、基板上の樹脂を硬化させる前に加圧領域外に滞留された余剰分の樹脂を硬化させ、モールドを樹脂に加圧する際に、硬化していない樹脂のみを加圧することにより、硬化した余剰分の樹脂によってさらなる樹脂の流出が抑制され、また、硬化した余剰分の樹脂は加圧を阻害しないため、形成された微細構造のばらつきが抑制され、微細構造を高精度に形成することができる。
なお図7には好適なインプリント装置の一形態が示されているのであって、このような装置構成に限定されることはなく、例えば、(実施の形態2)で説明したように加圧部に円筒状のロールを適用しても良い。また、光インプリント法に限られず、熱インプリント法を採用してもよい。熱インプリント法の場合、フィルム状モールドは光透過性を有する材料に限定されない。また、被転写体の材料は、光硬化樹脂の代わりに、熱硬化樹脂や熱可塑性樹脂が使用される。熱硬化樹脂を使用する場合は、光照射器の代わりに、熱硬化樹脂を加熱する機構を備える必要がある。例えば、ステージ25内部にヒータが設けられて、ヒータが基板を介して熱硬化樹脂を加熱する。また、熱可塑性樹脂を使用する場合は、光照射器の代わりに、上記のような加熱機構に加えて、熱可塑性樹脂を冷却する機構をさらに備える必要がある。例えば、加圧ツールに冷却流路が設けられて、冷却流路に冷却水や冷却ガスを流すことにより、加圧ツールおよびモールドを介して熱可塑性樹脂を冷却することができる。
なお、上記各実施の形態において、被転写体は円形基板に限らず、様々な形状、材質の被転写体が用いられる。また、被転写体の周囲において、シートおよびモールドは必ずしも両方が互いに離れる方向に移動して空間を形成する必要はなく、押し出される余剰の転写材料が十分に空間に滞留できる場合、いずれか一方が被転写体の微細構造形成面から離れる方向に移動して空間を形成しても良い。また、シートを設ける代わりに、ステージは被転写体搭載面を被転写体より大きく、被転写体の周囲に余剰の転写材料が滞留する領域が設けられる構成であっても良い。さらに、ステージは、被転写体搭載面にテーパーを備え、余剰の転写材料が滞留する空間を大きくしても良い。この場合、余剰の転写材料を硬化する硬化装置はステージが邪魔にならないステージの側部側等に設ける。また、モールドが移動して空間を大きくしない構成とすることもできる。
上記した様々な形態は適宜組み合わせることが可能である。様々な組み合わせの結果得られる各種インプリント方法を実施するインプリント装置も、本開示の範囲に含まれる。
本発明は、微細構造を高精度に形成することができ、被転写体に微細構造を転写するインプリント方法およびインプリント装置等に有用である。
11 被転写体
12 転写材料
13 ステージ
14 モールド
15 加圧ツール
16 UV照射器
17 未硬化領域
18 硬化領域
19 残膜
20 円形基板
21 シート保持部
22 シート
22a 外周部分
23 UV硬化樹脂
23a 余剰分のUV硬化樹脂
24a,24b 可動保持部
25 ステージ
26 フィルム状モールド
27 加圧ツール
28 パターン形成領域
281,282 UV照射器
29 加圧ロール
30 カメラ
31 モールド駆動部
32 シート駆動部
33 制御部
34 微細パターン
35 微細構造
50 空間

Claims (11)

  1. 基板上に樹脂を塗布する工程と、
    前記基板上のみにおいて、モールドに形成された微細パターンを前記樹脂に押圧する工程と、
    前記微細パターンを前記樹脂に押圧することにより加圧が完全に完了し、樹脂の変形が完了した後に前記基板の周囲に押し出された前記樹脂を硬化する工程と、
    前記基板の周囲の前記樹脂が硬化された後に前記基板上の前記樹脂を硬化する工程と
    を有し、硬化された前記基板上の前記樹脂により前記基板に前記微細パターンに対応する微細構造が形成されることを特徴とするインプリント方法。
  2. シート上に載置された基板上に樹脂を塗布する工程と、
    前記シートにおける前記基板の周囲の領域を降下する工程と、
    前記シートにおける前記基板の周囲の領域を降下した後に、前記基板上のみにおいて、モールドに形成された微細パターンを前記樹脂に押圧する工程と、
    前記微細パターンを前記樹脂に押圧した後に前記基板の周囲に押し出され、前記シート上に滞留した前記樹脂を硬化する工程と、
    前記基板の周囲の前記樹脂が硬化された後に前記基板上の前記樹脂を硬化する工程と
    を有し、硬化された前記基板上の前記樹脂により前記基板に前記微細パターンに対応する微細構造が形成されることを特徴とするインプリント方法。
  3. 前記シートを降下する際に前記シートを伸長させることを特徴とする請求項2記載のインプリント方法。
  4. 前記基板はステージ上に載置され、前記基板の周囲に押し出された前記樹脂は前記ステージ上に滞留することを特徴とする請求項1記載のインプリント方法。
  5. 前記基板は円盤形であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインプリント方法。
  6. 前記微細パターンを前記樹脂に押圧する工程は、前記基板の第1の端部側から第2の端部側に向けて順に前記パターンを押し当てるように実施し、
    押し出された前記樹脂を硬化する際には、前記基板の前記第2端部の周囲の前記樹脂を硬化することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインプリント方法。
  7. 前記樹脂はUV硬化樹脂であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインプリント方法。
  8. 樹脂が塗布された基板が載置されるシートと、
    前記基板と向き合う位置に微細パターンが形成されたモールドと、
    前記基板上のみにおいて前記モールドを前記基板に押圧させる加圧ツールと、
    前記シート上の前記基板の周囲の前記樹脂を硬化させる第1の硬化装置と、
    前記基板上の前記樹脂を硬化させる第2の硬化装置と、
    前記加圧ツール前記第1の硬化装置および第2の硬化装置の動作を制御する制御部と
    を有し、前記制御部は、前記加圧ツールで前記モールドを前記基板に押圧させた後、前記モールドを押圧することによって前記基板の周囲の前記シート上に押し出された前記樹脂を前記第1の硬化装置にて硬化させ、その後前記基板上の前記樹脂を前記第2の硬化装置にて硬化させる構成であることを特徴とするインプリント装置。
  9. 前記シートの端部を保持した状態で前記制御部の制御により移動可能な構成の可動保持部をさらに有し、
    前記加圧ツールが前記モールドを前記基板に押圧する前に、前記可動保持部は移動する
    ことを特徴とする請求項8記載のインプリント装置。
  10. 樹脂が塗布された基板が載置されるステージと、
    前記基板と向き合う位置に微細パターンが形成されたモールドと、
    前記基板上のみにおいて前記モールドを前記基板に押圧させる加圧ツールと、
    前記ステージ上の前記基板の周囲の前記樹脂を硬化させる第1の硬化装置と、
    前記基板上の前記樹脂を硬化させる第2の硬化装置と、
    前記加圧ツール前記第1の硬化装置および第2の硬化装置の動作を制御する制御部と
    を有し、前記制御部は、前記加圧ツールで前記モールドを前記基板に押圧することにより加圧が完全に完了し、樹脂の変形が完了した後、前記モールドの押圧によって前記基板の周囲の前記ステージ上に押し出された前記樹脂を前記第1の硬化装置にて硬化させ、その後前記基板上の前記樹脂を前記第2の硬化装置にて硬化させる構成であることを特徴とするインプリント装置。
  11. 前記加圧ツールは加圧ロールであり、前記基板上の一端から他端に移動する構成であることを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載のインプリント装置。
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