JP6670620B2 - 車両用無段変速機の異常判定装置及び異常時対応装置 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、車両用のベルト式無段変速機において、変速比異常が継続したら、プーリに供給する作動油の油圧を制御するソレノイドバルブが異常状態であると判定する技術が開示されている。
そこで、メイン制御系以外の制御系統からの情報や、無段変速機に装備されたセンサ類の情報を用いて、変速制御のメイン制御系の異常等に起因して、ブレーキ操作を行なわないにも関わらず車両が急減速するような異常な状況を速やかに判定できるようにしたい。
なお、前記異常仮判定条件は、前記第1仮判定条件と前記第2仮判定条件との少なくとも何れかを含むものであり、前記第1仮判定条件と前記第2仮判定条件との何れか一方を含むものであればよいが、前記第1仮判定条件と前記第2仮判定条件との両方を含むものであれば、より好ましい。
(3)前記異常仮判定手段は、前記第1仮判定条件及び前記第2仮判定条件が共に成立したら前記異常仮判定条件が成立したと判定することが好ましい。
(4)前記第1仮判定条件は、前記変速比の変化速度が前記上限値を超えている状態が第1設定時間以上継続したことであり、前記第2仮判定条件は、前記プライマリプーリの回転速度の変化速度が第2の所定値を超えている状態が第2設定時間以上継続したことであり、前記異常確定条件は、前記プライマリプーリの回転速度が前記プライマリプーリの目標回転速度から高速側に所定差以上乖離した状態が前記所定時間よりも短い設定時間以上継続したことであることが好ましい。
また、以下の説明では、回転速度について、回転数と表記するが、これらはいずれも単位時間当たりの回転数であるので、回転速度と同等である。
図1は本実施形態にかかる車両用無段変速機が装備された電動車両のパワートレイン及びその制御系統を示す模式的構成図である。図1に示すように、本車両は、エンジン(内燃機関)1と、モータジェネレータ(発電機能付き電動モータ、以下、略してMGともいう)2と、前後進切替機構4とバリエータ(無段変速機構)5とを有する自動変速機としての無段変速機(以下、CVTともいう)3と、第1クラッチ(CL1)6と、第2クラッチ(CL2)7と、ディファレンシャルギア8と、駆動輪9,9と、を備えた、ハイブリッド車両として構成されている。
また、第2クラッチ7は、MG2とCVT3内のバリエータ5との間に設けられている。
次に、このようなパワートレインの制御系を説明する。
図1に示すように、本車両には、制御系統として、パワートレイン全体を制御する統合制御装置(HCM,Hybrid Control Module)10と、HCM10の制御下でCVT5を制御する自動変速機制御装置(ATCU,Automatic transmission Control Unit)30と、ATCU30を監視する監視装置40とが備えられている。なお、HCM10,ATCU30,監視装置40は、いずれも中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)等を備えたマイクロコンピュータで構成される。
CVT3は、上記の前後進切替機構4とバリエータ5とを備え、バリエータ5は、プライマリプーリ51と、セカンダリプーリ52と、これらのプーリ51,52に掛け回されたベルト又はチェーンといった無端状の動力伝達部材(以下、ベルトと称する)53とを備えている。
このため、監視装置40には、機能要素として、許可条件判定部(許可条件判定手段)41、異常仮判定部(異常仮判定手段)42、異常確定部(異常確定手段)43、対応制御部(対応制御手段)44がそれぞれ設けられている。
この許可条件は、ブレーキ操作を行なわないにも関わらず車両が急減速するようなATCU30の異常が発生する前提条件に相当し、許可条件には以下の(a)〜(d)の各条件が設けられている。これらの(a)〜(d)の各条件が何れも成立したら許可条件が成立する。
(a)前進走行レンジが選択されていること
(b)セカンダリプーリの回転数Nsecが所定値以上であること
(c)出力要求操作がされていないこと
(d)ブレーキ操作がされていないこと
条件(b)はセカンダリプーリ回転センサ94から出力される検出信号に基づき判定することができる。セカンダリプーリ回転数Nsecは車速Vspに対応するものであり、条件(b)は車速が第1の所定値以上あることに相当する。
条件(c)はアクセルポジションセンサ92から出力される検出信号に基づき判定することができる。条件(c)は車両がコースト走行状態であることに相当する。
条件(d)はブレーキスイッチ96から出力される信号に基づき判定することができる。条件(d)はドライバがブレーキによる減速を意図しておらず車両のブレーキランプも点灯していないことに相当する。
(1)実変速比の変化速度ΔRATIO_rが閾値ΔRATIO_Sを超えた状態が第1設定時間以上継続したこと
(2)プライマリプーリの回転数Npri_rの変化速度が閾値〔第2の所定値(正の値)〕Npri_dを超えた状態が第2設定時間以上継続したこと
(3)実プライマリプーリ回転数Npri_rが目標プライマリプーリ回転数Npri_tから高速側に所定差よりも大きく乖離した状態が予め設定された設定時間以上継続したこと、つまり、次式(A)のように、実プライマリプーリ回転数Npri_rから目標プライマリプーリ回転数Npri_tを減算した値が正の所定値(所定差)Npri_DSよりも大きいこと
Npri_r−Npri_t>Npri_DS・・・(A)
図2に示すように、ATCU30では、HCM10から目標プライマリ回転数Npri_tが入力されると、これに基づいて、目標変速比RATIO_tを設定し、プライマリソレノイドへの指示(PRISOL指示)及びセカンダリソレノイドへの指示(SECSOL指示)を行なう。この結果として、実プライマリ回転数Npri_rが得られる。
本発明の一実施形態に係る車両用無段変速機の異常判定装置及び異常時対応装置は、上述のように構成されているので、例えば、図5(a)〜(c)のフローチャートに示すように、異常判定を実施し、異常時対応制御を実施することができる。なお、図5(a)〜(c)のフローチャートは、車両のキースイッチが入れられると、異常確定が判定されるまで或いはキースイッチが切られるまで、所定の制御周期で実施される。
タイマ値TM1が閾値TM1_S以上であれば、フラグF1を1にセットし(ステップS312)、ステップS314以降の条件(2)の判定に移行する。
タイマ値TM2が閾値TM2_S以上であれば、フラグF2を1にセットし(ステップS324)、異常仮判定条件成立とする(ステップS326)。
本装置では、このような確認時間が不要となるので、異常が発生したら速やかに異常を確定することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記実施形態を本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して適用することが可能である。
2 モータジェネレータ(MG)
3 無段変速機(CVT)
4 前後進切替機構
5 バリエータ(無段変速機構)
6 第1クラッチ
7 第2クラッチ
7a 第2クラッチとしての前進クラッチ
7b 第2クラッチとしての後退ブレーキ
8 ディファレンシャルギア
9 駆動輪
10 統合制御装置(HCM,Hybrid Control Module)
30 自動変速機制御装置(ATCU,Automatic transmission Control Unit)
40 監視装置
41 許可条件判定部(許可条件判定手段)
42 異常仮判定部(異常仮判定手段)
43 異常確定部(異常確定手段)
44 対応制御部(対応制御手段)
51 プライマリプーリ
52 セカンダリプーリ
53 無端状の動力伝達部材(ベルト)
91 インヒビタスイッチ(IHSW)
92 アクセルポジションセンサ(APS)
93 プライマリプーリ回転センサ
94 セカンダリプーリ回転センサ
95 スロットル開度センサ
96 ブレーキスイッチ
Claims (6)
- 車両の駆動源に接続され、プライマリプーリと、セカンダリプーリと、これらのプーリに掛け回された無端状の動力伝達部材とを有するバリエータと、外部制御手段の指令に基づいて前記バリエータの変速比を制御する変速制御手段と、を有し、前記変速比の変化速度を予め設定された上限値を超えないように前記変速比を制御する無段変速機において、
この無段変速機の急減速異常を判定する無段変速機の異常判定装置であって、
前記無段変速機の選択レンジを検出するレンジ検出手段と、
前記プライマリプーリの回転速度を検出するプライマリプーリ回転検出手段と、
前記セカンダリプーリの回転速度を検出するセカンダリプーリ回転検出手段と、
前記駆動源への出力要求操作を検出する出力要求操作検出手段と、
前記車両のブレーキ操作を検出するブレーキ操作検出手段と、
前記プライマリプーリ回転検出手段により検出された前記プライマリプーリの回転速度及び前記セカンダリプーリ回転検出手段により検出された前記セカンダリプーリの回転速度から変速比を算出する変速比算出手段と、
前記レンジ検出手段,前記セカンダリプーリ回転検出手段,前記出力要求操作検出手段及び前記ブレーキ操作検出手段からの情報に基づいて、前進走行レンジが選択されていること、前記セカンダリプーリの回転速度が第1の所定値以上であること、及び、出力要求操作もブレーキ操作もされていないこと、の全てが成立したら、許可条件が成立したと判定する許可条件判定手段と、
前記許可条件判定手段により許可条件が成立したと判定されたら、前記変速比算出手段により検出された変速比の変化速度が前記上限値を超えたことである第1仮判定条件と前記プライマリプーリ回転検出手段により検出された前記プライマリプーリの回転速度の変化速度が第2の所定値を超えたことである第2仮判定条件との少なくとも何れかを含む異常仮判定条件が成立したか否かを判定する異常仮判定手段と、
前記異常仮判定手段により異常仮判定条件が成立したと判定されたら、前記プライマリプーリ回転検出手段により検出された前記プライマリプーリの回転速度が前記外部制御手段から指令された前記プライマリプーリの目標回転速度から高速側に所定差以上乖離したことである異常確定条件が成立したか否かを判定し、異常確定条件が成立したら前記急減速異常の状態であると確定する異常確定手段とを有する
ことを特徴とする、車両用無段変速機の異常判定装置。 - 前記異常確定手段は、異常確定条件が成立したか否かを前記異常仮判定成立後の所定時間内に実行する
ことを特徴とする請求項1記載の車両用無段変速機の異常判定装置。 - 前記異常仮判定手段は、前記第1仮判定条件及び前記第2仮判定条件が共に成立したら前記異常仮判定条件が成立したと判定する
ことを特徴とする、請求項1又は2記載の車両用無段変速機の異常判定装置。 - 前記第1仮判定条件は、前記変速比の変化速度が前記上限値を超えている状態が第1設定時間以上継続したことであり、
前記第2仮判定条件は、前記プライマリプーリの回転速度の変化速度が第2の所定値を超えている状態が第2設定時間以上継続したことであり、
前記異常確定条件は、前記プライマリプーリの回転速度が前記プライマリプーリの目標回転速度から高速側に所定差以上乖離した状態が前記所定時間よりも短い設定時間以上継続したことである
ことを特徴とする、請求項2又は請求項2を引用する請求項3に記載の車両用無段変速機の異常判定装置。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載の無段変速機の異常判定装置と、
前記異常判定装置により、前記無段変速機が前記急減速異常の状態であることが判定されたら、前記バリエータの変速比のロー側へのシフトを抑制する又は前記無段変速機をニュートラル状態にする対応制御手段と、を有する
ことを特徴とする、車両用無段変速機の異常時対応装置。 - 前記対応制御手段は、前記異常判定装置により、前記無段変速機が前記急減速異常の状態であることが判定されたら、ブレーキランプを点灯させる
ことを特徴とする、請求項5記載の車両用無段変速機の異常時対応装置。
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