JP6665702B2 - エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 Download PDF

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Description

本発明は、スポーツ用途および一般産業用途に適した繊維強化複合材料のマトリックス樹脂として好ましく用いられるエポキシ樹脂組成物、ならびに、これをマトリックス樹脂としたプリプレグおよび繊維強化複合材料に関するものである。
エポキシ樹脂は、高い機械特性、耐熱性、接着性を活かし、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などの強化繊維と組合せてなる繊維強化複合材料のマトリックス樹脂として好適に用いられている。
繊維強化複合材料の製造には、強化繊維にマトリックス樹脂を含浸したシート状の中間基材(プリプレグ)が汎用される。プリプレグを積層後、加熱してエポキシ樹脂を硬化する方法で成形品が得られ、プリプレグの積層数、形状などを設計することで、複雑な形状の構造体も成形することができるため、航空機、スポーツ、産業用途など、様々な分野へ応用されている。近年では、優れた機械特性から、自動車などの産業用途への適用が進んでいる。
このように、様々な分野へ展開されるにつれ、繊維強化複合材料に要求される物性も、用途に合わせ多種多様となってきている。
繊維強化複合材料の機械特性が重要視される構造材用途では、しばしば、圧縮強度の向上が求められる。非特許文献1には、繊維強化複合材料の圧縮強度は、一般にマトリックス樹脂の弾性率を高めることにより向上できることが記載されている。
特許文献1では、アミン型エポキシ樹脂、および、分子量の異なるジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を複数種配合することにより、マトリックス樹脂の弾性率を向上させる技術が開示されている。特許文献2には、プリプレグのマトリックス樹脂に3官能以上のアミン型エポキシ樹脂を配合することにより、マトリックス樹脂の弾性率を向上させる技術が開示されている。
特開2012−131849号公報 特開2009−74009号公報
J. Mater. Sci, vol 26, p6764-6776 (1991) S. L. Bazhenov et al.
しかしながら、近年繊維強化複合材料の圧縮強度への要求は高まっている。特許文献1に記載のエポキシ樹脂組成物は、樹脂硬化物の弾性率が不十分であり、自動車などの構造体に要求される水準を満たす圧縮強度を有する繊維強化複合材料を得ることが難しいものであった。特許文献2に開示されたエポキシ樹脂組成物は、樹脂硬化物が比較的高い弾性率を示すものの、繊維強化複合材料とした場合の圧縮強度は依然として十分とはいえなかった。加えて、加熱硬化する際の反応発熱量が大きく、厚いプリプレグ積層体を成形、硬化する際に、成形品の機械特性および品位低下の恐れがあった。
本発明は、かかる従来技術の欠点を改良し、優れた弾性率を有し、かつ硬化時の発熱量が小さいエポキシ樹脂組成物、および該エポキシ樹脂組成物を用いたプリプレグ、ならびに該プリプレグを硬化させてなる、機械特性、特に圧縮強度に優れた繊維強化複合材料を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記構成からなるエポキシ樹脂組成物を見いだし、本発明を完成させるに至った。すなわち本発明のエポキシ樹脂組成物は、以下の構成からなる。
下記構成要素[A]、[B]、[C]を含み、かつ、下記条件(1)〜(3)を満たすエポキシ樹脂組成物。
[A]分子内に窒素原子を有する3官能以上のエポキシ樹脂
[B]ビスフェノールF型エポキシ樹脂
[C]ジシアンジアミド
(1)全エポキシ樹脂100質量部のうち、[A]を40〜80質量部、かつ、[B]を20〜50質量部含む
(2)示差走査熱量分析計により30℃から300℃まで5℃/分の等速昇温条件において分析したとき、発熱量が550J/g以下
(3)130℃で90分反応させて得られる樹脂硬化物の曲げ弾性率が5.0GPa以上。
また、本発明のプリプレグは、前記エポキシ樹脂組成物と炭素繊維からなるプリプレグである。
また、本発明の繊維強化複合材料は、前記プリプレグを硬化して得られる繊維強化複合材料である。
本発明によれば、優れた弾性率を有し、かつ硬化時の発熱量が小さいエポキシ樹脂組成物を提供することができる。また、本発明のエポキシ樹脂硬化物と強化繊維からなるプリプレグは、成形工程における発熱量が小さく、優れた機械特性を有する繊維強化複合材料を提供することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、[A]分子内に窒素原子を有する3官能以上のエポキシ樹脂、[B]ビスフェノールF型エポキシ樹脂、[C]ジシアンジアミドを必須成分として含む。
(構成要素[A])
本発明の構成要素[A]は、分子内に窒素原子を有する3官能以上のエポキシ樹脂である。
かかる構成要素[A]としては、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、イソシアヌル酸型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルスルホン型エポキシ樹脂などが好適に用いられる。
前記ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂としては、“スミエポキシ(登録商標)”ELM434(住友化学工業(株)製)、YH434L(新日鉄住金化学(株)製)、“jER(登録商標)”604(三菱化学(株)製)、“アラルダイト(登録商標)”MY720、MY721(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)等を使用することができる。アミノフェノール型エポキシ樹脂としては、“スミエポキシ(登録商標)”ELM100、ELM120(住友化学工業(株)製)、“アラルダイト(登録商標)”MY0500、MY0510、MY0600(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)等を使用することができる。イソシアヌル酸型エポキシ樹脂としては、“TEPIC(登録商標)”S(日産化学工業(株)製)、G(日産化学工業(株)製)、アラルダイト(登録商標)”PT9810(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)等を使用することができる。ジアミノジフェニルスルホン型エポキシ樹脂としては、TG3DAS(三井化学ファイン(株)製)等を使用することができる。
構成要素[A]のエポキシ基の平均官能基数は3個以上であることが必要である。構成要素[A]の平均官能基数が3個以上の場合、樹脂硬化物の弾性率が高くなり、高い圧縮強度を有する繊維強化複合材料が得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、構成要素[A]を、全エポキシ樹脂100質量部のうち40〜80質量部含むことが必要であり、さらに、全エポキシ樹脂100質量部のうち50〜80質量部含むことが好ましい。上記範囲を満たす場合、高い弾性率を有し、かつ、硬化時の発熱量の小さい樹脂組成物が得られる。該エポキシ樹脂組成物を用いた繊維強化複合材料は、高い機械特性を有し、特に、圧縮強度に優れる繊維強化複合材料が得られる。
構成要素[A]としては、[A1]イソシアヌル酸型エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂100質量部のうち20〜50質量部含むことが好ましい。イソシアヌル酸型エポキシ樹脂をこの範囲で含むことにより、樹脂硬化物の弾性率をさらに向上でき、高い圧縮強度を有する繊維強化複合材料が得られる。
構成要素[A]として、[A2]アミノフェノール型エポキシ樹脂を全エポキシ樹脂100質量部のうち30〜60質量部含むことも好ましいものである。アミノフェノール型エポキシ樹脂の配合により、エポキシ樹脂組成物の粘度を低く調整することができ、強化繊維への含浸性が良好なプリプレグを得ることができる。また、高い弾性率を有する樹脂硬化物が得られやすい。
本発明において、上記記載のイソシアヌル酸型エポキシ樹脂を20〜50質量部とアミノフェノール型エポキシ樹脂を30〜60質量部併用することはさらに好ましい。イソシアヌル酸型エポキシ樹脂とアミノフェノール型エポキシ樹脂を併用することにより、樹脂硬化物が高い弾性率を有し、かつ、硬化時の発熱量を小さく抑えることができるため、機械特性の高い繊維強化複合材料が得られる。
(構成要素[B])
本発明の構成要素[B]は、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である。ビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いた場合、他のビスフェノール型エポキシ樹脂、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールAD型などを用いる場合に比べ、樹脂硬化物の弾性率が高くなる。
前記ビスフェノールF型エポキシ樹脂としては、“jER(登録商標)”4004P、4005P、4007P、4010P(以上三菱化学(株)製)、“エポトート(登録商標)”YDF−2001(東都化成(株)製)、“エピクロン(登録商標)”Epc830(大日本インキ化学工業(株)製)等を使用することができる。
ここで、ビスフェノールF型エポキシ樹脂は、全エポキシ樹脂100質量部のうち20〜50質量部含むことが必要である。上記範囲を満たす場合、硬化時の反応発熱量が小さくなり、繊維強化複合材料の機械特性が高くなる。また、樹脂硬化物の架橋点密度の低下を抑制できるため、高い弾性率を有する樹脂硬化物が得られる。
かかる構成要素[B]ビスフェノールF型エポキシ樹脂の平均エポキシ当量は200〜1000g/eqの範囲内であることが好ましい。上記範囲を満たす場合、樹脂硬化物が高い弾性率を有し、かつ、硬化時の発熱量をさらに小さく抑えることができる。また、構成要素[A]との相溶性に優れ、硬化後に均質な樹脂硬化物となるため、優れた機械特性を有する繊維強化複合材料が得られる。
(その他のエポキシ樹脂成分の配合)
本発明のエポキシ樹脂組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外のエポキシ樹脂を配合しても良い。
(構成要素[C])
本発明における構成要素[C]は、ジシアンジアミドである。ジシアンジアミドは、樹脂硬化物に高い機械特性や耐熱性を与える点で優れており、エポキシ樹脂の硬化剤として広く用いられる。また、樹脂組成物の保存安定性に優れることから、好適に使用できる。かかるジシアンジアミドの市販品としては、DICY7、DICY15(以上、三菱化学(株)製)などが挙げられる。
ジシアンジアミド[C]の総量は、エポキシ樹脂組成物に含まれる全エポキシ樹脂成分のエポキシ基に対し、活性水素基が0.4〜0.7当量の範囲となる量とすることが好ましい。活性水素基の量がこの範囲となることにより、耐熱性と機械特性のバランスに優れた樹脂硬化物を得ることができる。
ジシアンジアミドは、単独で用いても良いし、ジシアンジアミドの硬化触媒と組み合わせて用いても良い。硬化触媒としては、ウレア類、イミダゾール類などが挙げられる。ウレア類の市販品としては、3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、フェニルジメチルウレア、トルエンビスジメチルウレアなどが挙げられる。また、芳香族ウレア化合物の市販品としては、DCMU99(保土ヶ谷化学工業(株)製)、“Omicure(登録商標)”24(ピィ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)などを使用することができる。イミダゾール類の市販品としては、2MZ、2PZ、2E4MZ(以上、四国化成(株)製)などが挙げられる。
(熱可塑性樹脂の配合)
また、本発明において用いられるエポキシ樹脂組成物は、粘弾性を調整し、プリプレグのタックやドレープ特性を改良する目的で熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。かかる熱可塑性樹脂としては、エポキシ樹脂との相溶性が高く、樹脂と強化繊維との接着性を改善できる水素結合性官能基を有する熱可塑性樹脂が好ましく用いられる。
水素結合性官能基としては、アルコール性水酸基、カルボン酸基、アミド結合、スルホニル基などを挙げることができる。
アルコール性水酸基を有する熱可塑性樹脂としては、ポリビニルホルマールなどのポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールを挙げることができ、カルボン酸基を有する熱可塑性樹脂としては、ポリメタクリル酸メチルを挙げることができ、アミド結合を有する熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリビニルピロリドンを挙げることができ、スルホニル基を有する熱可塑性樹脂としては、ポリスルホンを挙げることができる。
中でも、ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドンは、ビスフェノールF型エポキシ樹脂と良好な相溶性を有するため好ましく、ポリビニルホルマールが特に好ましい。前記ポリメタクル酸メチルとしては、“マツモトマイクロスフェアー(登録商標)”M―100(松本油脂製薬(株)製)、ポリビニルホルマールとしては、“ビニレック(登録商標)”K(JNC(株)製)、ポリビニルブチラールとしては、“デンカブチラール(登録商標)”および“デンカホルマール(登録商標)”(電気化学工業(株)製)、ポリビニルピロリドンとしては、ポリビニルピロリドンK−30(日本触媒(株)製)等を使用することができる。
また、ポリスルホン、ポリイミドは、樹脂そのものが耐熱性および耐衝撃性に優れるため、耐熱性が要求される用途、例えば航空機の構造部材などによく用いられ、繊維強化樹脂複合材料の耐衝撃性を高める効果があるため好ましい。このような熱可塑性樹脂の市販品としては、ポリスルホンでは“レーデル(登録商標)”A(ソルベイアドバンスドポリマーズ社製)、“スミカエクセル(登録商標)”PES(住友化学(株)製)など、ポリイミドでは“ウルテム(登録商標)”(ジーイープラスチックス社製)、“Matrimid(登録商標)”5218(ハンツマン社製)などが挙げられる。
上記熱可塑性樹脂の添加量は、全エポキシ樹脂100質量部に対し、熱可塑性樹脂を5〜10質量部含むことが好ましい。上記範囲を満たす場合、樹脂硬化物の弾性率を損なうことなく、硬化時の発熱量を、さらに小さくすることができる。
(エポキシ樹脂組成物の製造方法)
本発明のエポキシ樹脂組成物の調製には、例えばニーダー、プラネタリーミキサー、3本ロールおよび2軸押出機といった機械を用いて混練しても良いし、均一な混練が可能であれば、ビーカーとスパチュラなどを用い、手で混ぜても良い。
(エポキシ樹脂組成物の反応発熱量)
エポキシ樹脂の硬化発熱量は、示差走査熱量(DSC)測定から算出する。調製したエポキシ樹脂3mgをサンプルパンに量り取り、30℃から300℃まで5℃/分の等速昇温条件で測定した。硬化発熱量は、JIS K0129(1994)に従い、DSC曲線のベースラインを設定し、ピークの総面積から算出する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記測定によって求めた発熱量が550J/g以下であることが必要で、好ましくは450〜500J/g、特に好ましくは400〜450J/gである。エポキシ樹脂組成物の硬化発熱量が550J/gを超える場合、繊維強化複合材料の成形中、該エポキシ樹脂組成物を用いて得られるプリプレグ積層体の内部温度が高くなり、繊維強化複合材料の機械特性が低下する場合がある。
(樹脂硬化物の作製方法)
本発明のエポキシ樹脂硬化物の曲げ弾性率の測定法は以下の通りである。スペーサーにより厚み2mmとなるように設定したモールド中で130℃の温度で90分硬化させ、厚さ2mmの樹脂硬化物を得る。
(樹脂硬化物の曲げ弾性率試験方法)
厚さ2mmの樹脂硬化物から幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、スパン間長さを32mm、クロスヘッドスピードを2.5mm/分とし、JIS K7171(1994)に従って3点曲げ試験を実施することにより、曲げ弾性率および曲げ撓み量が測定できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を130℃で90分硬化させた際の樹脂硬化物の曲げ弾性率は、5.0GPa以上であることが必要であり、5.3GPa以上であることがより好ましい。樹脂硬化物の曲げ弾性率を5.0GPa以上とすることにより、高い圧縮強度を有する繊維強化複合材料が得られる。
(繊維強化複合材料)
次に、繊維強化複合材料について説明する。本発明のエポキシ樹脂組成物を、強化繊維と複合一体化した後、加熱硬化させることにより、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物をマトリックス樹脂として含む繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明に用いられる強化繊維は特に限定されるものではなく、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが用いられる。これらの繊維は1種類のみを使用しても良いし、2種以上混合して用いても構わない。中でも、軽量かつ高弾性な繊維強化複合材料が得られる観点から、炭素繊維を用いることが好ましい。
(プリプレグ)
繊維強化複合材料を得るにあたり、あらかじめエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグとしておくことが好ましい。プリプレグは繊維の配置および樹脂の割合を精密に制御でき、複合材料の特性を最大限に引き出すことのできる材料形態である。プリプレグは、本発明のエポキシ樹脂組成物を強化繊維基材に含浸させて得ることができる。含浸させる方法としては、ホットメルト法(ドライ法)などの公知の方法を挙げることができる。
ホットメルト法は、加熱により低粘度化したエポキシ樹脂組成物を直接強化繊維に含浸させる方法である。具体的には、離型紙などの上にエポキシ樹脂組成物をコーティングしたフィルムを作製しておき、次いで強化繊維を引き揃えたシート、もしくは強化繊維の編物(クロス)の両側または片側から前記フィルムを重ね、加熱加圧することにより強化繊維に樹脂を含浸させる方法である。
本発明のプリプレグの樹脂含有率は10〜50質量%であることが好ましく、より好ましくは15〜45質量%、さらに好ましくは20〜35質量%である。この範囲を満たす場合、高い機械特性を有する繊維強化複合材料が得られる。
(プリプレグの成形法)
プリプレグ積層成形法において、熱および圧力を付与する方法としては、プレス成形法、オートクレーブ成形法、バッギング成形法、ラッピングテープ法、内圧成形法などを適宜使用することができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化物と、強化繊維を含む繊維強化複合材料は、一般産業用途およびスポーツ用途に広く用いることができる。より具体的には、一般産業用途では、自動車、船舶および鉄道車両などの構造体等に好適に用いられる。スポーツ用途では、ゴルフシャフト、釣り竿、テニスやバドミントンのラケット用途に好適に用いられる。中でも、発熱量が小さく高い圧縮強度と0°曲げ弾性率を有する繊維強化複合材料が得られるという特徴を生かし、成形品の厚みが必要となる場合が多い、構造体に特に好適に用いられる。より具体的には、高い剛性と強度が要求される自動車、船舶および鉄道車両などの構造体において、部分的に10mmよりも厚い部位が必要とされる場合に、好適に用いられる。
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。
各種物性の測定は、特に断りのない限り、温度23℃、相対湿度50%の環境で測定した。
各エポキシ樹脂組成物を調製するために用いた材料は以下に示す通りである。
<使用した材料>
・エポキシ樹脂[A]
・“TEPIC(登録商標)”S(イソシアヌル酸型エポキシ樹脂、エポキシ当量:100、官能基数:3、日産化学工業(株)製)
・“アラルダイト(登録商標)”MY0500(アミノフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量:118、官能基数:3、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)
・“アラルダイト(登録商標)”MY0510(アミノフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量:118、官能基数:3、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)
・“アラルダイト(登録商標)”MY0600(アミノフェノール型エポキシ樹脂、エポキシ当量:118、官能基数:3、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)
・“スミエポキシ(登録商標)”ELM434(ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、エポキシ当量:120、官能基数:4、住友化学工業(株)製)
・TG3DAS(ジアミノジフェニルスルホン型エポキシ樹脂、官能基数:4、エポキシ当量:136、三井化学ファイン(株)製)。
・エポキシ樹脂[B]
・“エピクロン(登録商標)”Epc830(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:168、大日本インキ化学工業(株)製)
・“jER(登録商標)”4004P(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:550、三菱化学(株)製)
・“jER(登録商標)”4007P(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:2270、三菱化学(株)製)
・“jER(登録商標)”4010P(ビスフェノールF型エポキシ樹脂、エポキシ当量:4190、三菱化学(株)製)。
・ジシアンジアミド[C]
・DICY7(ジシアンジアミド、三菱化学(株)製)。
・その他のエポキシ樹脂成分
・GAN(ジグリシジルアニリン、エポキシ当量:125、官能基数:2、日本化薬(株)製)
・“jER(登録商標)”828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:189、三菱化学(株)製)
・“jER(登録商標)”1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量:470、三菱化学(株)製)。
・硬化触媒
・DCMU99(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、保土ヶ谷化学工業(株)製)。
・熱可塑性樹脂
・“ビニレック(登録商標)”K(ポリビニルホルマール、JNC(株)製)。
<エポキシ樹脂組成物の調製方法>
ニーダー中に、硬化剤(ジシアンジアミド)および硬化触媒(DCMU99)以外の成分を所定量入れ、混練しながら150℃まで昇温し、150℃において1時間混練することで、透明な粘調液を得た。粘調液を60℃まで混練しながら降温させた後、硬化剤および硬化触媒を配合し、60℃において30分間混練することにより、エポキシ樹脂組成物を得た。
表1〜3に、各実施例および比較例のエポキシ樹脂組成物の組成を示した。
<プリプレグの作製方法>
上記<エポキシ樹脂組成物の調製方法>に従い調製したエポキシ樹脂組成物を、フィルムコーターを用いて離型紙上に塗布し、所定の目付の樹脂フィルムを作製した。樹脂フィルムの目付は、実施例1〜13、16〜18および比較例1〜9では39g/mとなるように調整し、実施例14では目付49g/m、実施例15では目付60g/mとなるように調整した。
この樹脂フィルムをプリプレグ化装置にセットし、一方向に引き揃えたシート状にした炭素繊維“トレカ(登録商標)”M40J(東レ(株)製、目付150g/m)の両面から加熱加圧含浸しプリプレグを得た。プリプレグの樹脂含有率は、実施例1〜13、および比較例1〜9では35質量%であり、実施例14では40質量%、実施例15では50質量%であった。また、実施例16では、強化繊維として、東レ(株)製の炭素繊維“トレカ(登録商標)”T700S(目付150g/m)を使用し、実施例17では“トレカ(登録商標)”T800S(目付150g/m)を使用し、実施例18では“トレカ(登録商標)”T1100G(目付150g/m)を使用し、それぞれ、上記と同様の方法でプリプレグを得た。実施例16〜18のプリプレグの樹脂含有率は、それぞれ、35質量%であった。
<樹脂特性の測定方法>
(1)エポキシ樹脂組成物の硬化発熱量
調整したエポキシ樹脂3mgをサンプルパンに量り取り、示差走査熱量分析計(Q−2000:TAインスツルメント社製)を用い、30℃から300℃まで5℃/分の等速昇温条件で測定した。硬化発熱量は、得られたDSC曲線から、JIS K0129(1994)に従い、算出した。
(2)エポキシ樹脂硬化物の曲げ弾性率
未硬化の樹脂組成物を真空中で脱泡した後、2mm厚の“テフロン(登録商標)”製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中で、130℃の温度で90分間硬化させ、厚さ2mmの板状の樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、スパンを32mm、クロスヘッドスピードを100mm/分とし、JIS K7171(1994)に従って3点曲げを実施し、弾性率を測定した。サンプル数n=6で測定した値の平均値を弾性率の値とした。
<コンポジット特性の測定方法>
(1)CFRPの圧縮強度
上記<プリプレグの作製方法>により作製した一方向プリプレグの繊維方向を揃え、13プライ積層し、オートクレーブにて、130℃の温度で90分、0.3MPaの圧力下、昇温速度1.7℃/分で成形して、厚み2mmの一方向材のCFRPを作製した。この積層板から、幅12.7mm、長さ79.4mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、JIS K7076(1991)に従い0°圧縮強度を求めた。かかる圧縮強度は、6個の試料について測定し、繊維含有率を60質量%とした換算値を算出して、その平均を0°圧縮強度として求めた。
(2)CFRPの0°曲げ強度および弾性率
上記(2)と同様の方法で、一方向材のCFRPを作製した。この際、プリプレグの積層枚数は26プライとし、厚み4mmの一方向積層板を得た。一方向積層板を、幅15mm、長さ200mmとなるように切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、JIS K7074(1988)に従って3点曲げを実施した。クロスヘッド速度10.0mm/分、スパン160mm、厚子径10mm、支点径4mmで測定を行い、曲げ強度と弾性率を測定した。かかる0°曲げ強度と弾性率は、6個の試料について測定し、繊維含有率を60質量%とした換算値を算出して、その平均を0°曲げ強度および0°曲げ弾性率として求めた。
(3)CFRPの90°曲げ強度
上記(2)と同様の方法で、一方向材のCFRPを作製した。得られた厚み4mmの一方向積層板を、幅15mm、長さ120mmとなるように切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用いJIS K7074(1988)に従って3点曲げを実施した。クロスヘッド速度2.7mm/分、スパン80mm、厚子径10mm、支点径4mmで測定を行い、曲げ強度を測定した。かかる90°曲げ強度は、6個の試料について測定し、繊維含有率を60質量%とした換算値を算出して、その平均を90°曲げ強度として求めた。
(4)繊維強化複合材料(CFRP)成形中のプリプレグの最高到達温度
上記<プリプレグの作製方法>により作製した一方向プリプレグの繊維方向を揃え、50プライ積層したものの中央部に熱電対を挿入したものに、さらに50プライ積層し、計100プライの積層体を得た。オートクレーブにて、130℃の温度で90分、0.3MPaの圧力下、昇温速度1.7℃/分で成形して、その際に観測された最高温度の平均値を求め、CFRP成形中の最高到達温度とした。
成形後の積層体の厚みは、実施例1〜13、および比較例1〜9では12mm、実施例14では13.7mm、実施例15では14.7mm、実施例16では11.7mm、実施例17では12mm、実施例18では12.2mmであった。
(実施例1)
エポキシ樹脂として“アラルダイト(登録商標)”MY0500を35質量部、“TEPIC(登録商標)”Sを35質量部、“エピクロン(登録商標)”Epc830を10質量部、“jER(登録商標)”4004Pを20質量部、硬化剤としてDICY7を8.0質量部、および硬化促進剤としてDCMU99を2.0質量部、熱可塑性樹脂として“ビニレック(登録商標)”Kを6.0質量部用い、上記<エポキシ樹脂組成物の調製方法>に従ってエポキシ樹脂組成物を調製した。
このエポキシ樹脂組成物について、硬化発熱量を測定したところ433J/gであった。また、樹脂硬化物の曲げ弾性率は5.5GPaであった。
得られたエポキシ樹脂組成物から、<プリプレグの作製方法>に従い、炭素繊維“トレカ(登録商標)”M40J(東レ(株)製)を強化繊維として、樹脂含有率35質量%のプリプレグを作製した。得られたプリプレグは十分なタック性・ドレープ性を有していた。
得られたプリプレグを計100プライ積層し、加熱硬化中の最高到達温度を測定したところ130℃であり、エポキシ樹脂の反応発熱によるプリプレグ積層体の内部温度上昇は起こらなかった。
また、CFRPの機械特性を測定した結果、0°圧縮強度は1468MPa、0°曲げ強度は1703MPa、0°曲げ弾性率は198GPa、90°曲げ強度は87MPaと、良好であった。
(実施例2〜13)
樹脂組成をそれぞれ表1および2に示したように変更した以外は、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。得られたプリプレグは、実施例1と同様、いずれも十分なタック性・ドレープ性を示した。
各実施例のエポキシ樹脂組成物に関して、硬化発熱量、曲げ弾性率は表1および2に記載の通りであった。
プリプレグ積層体の加熱硬化中の最高到達温度を実施例1と同様の方法で評価した結果、成形中、著しく温度上昇する水準は無かった。
また、CFRPの機械特性を評価した結果、全ての水準で良好な物性が得られた。
(実施例14)
プリプレグの樹脂含有率を40質量%としたこと以外は、実施例1と同じ方法で、プリプレグ、および、CFRPを作製した。
プリプレグ積層体の加熱硬化中の最高到達温度は、実施例1に対して8℃上昇し、0°曲げ強度が若干低いものとなったが、それ以外のCFRPの機械特性は、実施例1とほぼ同程度であった。
(実施例15)
実施例14と同様に、プリプレグの樹脂含有率を45質量%としたこと以外は、実施例1と同じ方法で、プリプレグ、および、CFRPを作製した。
樹脂含有率が多いためか、加熱硬化中の最高到達温度は、実施例1に対して18℃高くなり、CFRPの機械特性が全体的に低下したが、許容できるレベルであった。
(実施例16)
強化繊維としてT700Sを使用したこと以外は、実施例1と同じ方法で、プリプレグ、および、CFRPを作製した。
CFRPの0°曲げ弾性率が132GPaと低いものとなったが、90°曲げ強度は、実施例1と比べて若干高いものとなった。
(実施例17)
強化繊維としてT800Sを使用したこと以外は、実施例1と同じ方法で、プリプレグ、および、CFRPを作製した。
CFRPの0°曲げ弾性率が145GPaと低いものとなったが、それ以外のCFRPの機械特性は、実施例1とほぼ同程度であった。
(実施例18)
強化繊維としてT1100Gを使用したこと以外は、実施例1と同じ方法で、プリプレグ、および、CFRPを作製した。
CFRPの0°曲げ弾性率が158GPaと若干低いものとなったが、それ以外のCFRPの機械特性は、実施例1とほぼ同程度であった。

(比較例1)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。構成要素[A]の配合量が40質量部に満たず、樹脂硬化物の曲げ弾性率が低いため、CFRPの機械特性が不十分なものとなった。
(比較例2)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。構成要素[A]の配合量が40質量部に満たず、樹脂硬化物の曲げ弾性率が低いため、全体的にCFRPの機械特性が不十分なものとなった。
(比較例3)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。構成要素[A]の配合量が40質量部に満たず、樹脂硬化物の曲げ弾性率が不足したため、CFRPの機械特性が不十分なものとなった。
(比較例4)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。構成要素[A]の配合量が40質量部より少なく、樹脂硬化物の曲げ弾性率は低いため、CFRPの機械特性が不十分なものとなった。
(比較例5)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。構成要素[B]ビスフェノールF型エポキシ樹脂を含まず、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いており、樹脂硬化物の曲げ弾性率が不足したため、CFRPの機械特性が不十分なものとなった。
(比較例6)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。樹脂硬化物の弾性率は5.29GPaと高かったが、構成要素[A]の配合量が80質量部より多く、樹脂組成物の発熱量が581J/gと大きいため、プリプレグ積層体の加熱硬化中に165℃に達する高い発熱を示し、CFRPの機械特性が全体的に低下した。
(比較例7)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。該樹脂組成は、特許文献2の比較例5と同様である。樹脂硬化物の曲げ弾性率は5.2GPaであったが、樹脂組成物の発熱量が578J/gと大きいため、CFRPの機械特性が不十分なものとなった。
(比較例8)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。該樹脂組成は、特許文献1の比較例1と同様である。構成要素[A]の配合量が多く、樹脂組成物の硬化発熱量が648J/gと著しく大きいため、CFRPの機械特性も不十分なものとなった。
(比較例9)
表3に示した樹脂組成について、実施例1と同じ方法でエポキシ樹脂組成物、プリプレグ、樹脂硬化物、および、CFRPを作製した。該樹脂組成は、特許文献1の実施例3と同様であるが、樹脂硬化物の弾性率が4.6GPaと低く、かつ、硬化発熱量が588J/gと大きいため、CFRPの機械特性が不十分であった。
Figure 0006665702
Figure 0006665702
Figure 0006665702
本発明のエポキシ樹脂組成物は、高い弾性率を有する硬化物を与えるため、該エポキシ樹脂組成物を用いた繊維強化複合材料は、優れた機械特性、特に高い圧縮特性を有する。また、加熱硬化時の発熱量が小さいため、厚物を成形した場合にも繊維強化複合材料の機械特性の低下が少ない。これにより、繊維強化複合材料の高性能化に加えて、成形時の加工性が向上するため、構造設計の自由度が高くなり、様々な構造体への適用の可能性が広がることが期待される。

Claims (8)

  1. 下記構成要素[A]、[B]、[C]を含み、かつ、下記条件(1)〜(3)を満たすエポキシ樹脂組成物。
    [A]分子内に窒素原子を有する3官能以上のエポキシ樹脂
    [B]ビスフェノールF型エポキシ樹脂
    [C]ジシアンジアミド
    (1)全エポキシ樹脂100質量部のうち、[A]を40〜80質量部、かつ、[B]を20〜50質量部含む
    (2)示差走査熱量分析計により30℃から300℃まで5℃/分の等速昇温条件において分析したとき、発熱量が550J/g以下
    (3)130℃で90分反応させて得られる樹脂硬化物の曲げ弾性率が5.0GPa以上
  2. 構成要素[A]の内、[A1]イソシアヌル酸型エポキシ樹脂を、全エポキシ樹脂100質量部のうち20〜50質量部含む請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 構成要素[A]の内、[A2]アミノフェノール型エポキシ樹脂を、全エポキシ樹脂100質量部のうち30〜60質量部含む請求項1または2に記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 構成要素[B]の平均エポキシ当量が200〜1000g/eqである請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. エポキシ樹脂組成物が、全エポキシ樹脂100質量部に対し5〜10質量部の熱可塑性樹脂を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグ。
  7. 請求項6に記載のプリプレグを硬化させてなる繊維強化複合材料。
  8. 厚み10mm以上の部位を有する請求項7に記載の繊維強化複合材料。
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