JP6664894B2 - 潤滑層を有する構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、所定形状に成形されている親油性基材と、この表面に接触するように存在している潤滑層とを有する構造体に関するものである。
液状内容物が収容される容器では、容器の材質を問わず、内容物に対する排出性が要求される。水のように粘性の低い液体を収容する場合では、このような排出性はほとんど問題とならないが、例えば、シャンプーやコンディショナーのように粘度の高い粘稠な物質では、プラスチック容器であろうがガラス製容器であろうが、この排出性はかなり深刻な問題である。即ち、このような内容物は、容器を傾けて速やかに排出されないし、また、容器壁に付着してしまうため、最後まで使い切ることができず、特に容器の底部にはかなりの量の内容物が排出されずに残ってしまう。
最近になって、容器等の成形体の表面に油膜を形成することによって、粘稠な物質に対する滑り性を高める技術が種々提案されている(例えば特許文献1,2)。
かかる技術によれば、成形体表面を形成する合成樹脂に滑剤などの添加剤を加える場合と比して、滑り性を飛躍的に高めることができるため、現在注目されている。
また、本出願人は、先に、水中油型乳化物が収容された包装容器であって、該水中油型乳化物が接触する容器内面に油膜が形成されている包装容器を提案している(特願2014−023425号)。
しかしながら、上記のように基材表面に油膜を形成して表面特性を改質する手段においては、該油膜により発揮される滑り性の有効寿命が比較的短く、長期間経過後には、その滑り性が低下するという問題がある。
さらに、特許文献3には、液状油脂成分、動植物ワックス及び水を含む油中水型エマルジョンからなる離型油が提案されており、この離型油を容器に噴霧することにより、パンや菓子などを焼く際に、その生地の容器への付着を防止し得ることが示されている。
しかるに、本発明者等の実験によると、このような離型油により液膜を形成した場合、滑り性はある程度向上するものの、滑り性の長寿命化にはあまり寄与していない。
WO2012/100099 WO2013/022467 特開2008−22791号公報
従って、本発明の目的は、粘性物質に対する滑り性を高めるための潤滑層を有しており、この潤滑層による滑り性が長期にわたって安定に発揮される構造体を提供することにある。
本発明の他の目的は、容器として使用され、粘性の高い内容物に対する滑り性が長期にわたって安定に発揮される構造体を提供することにある。
本発明者等は、種々の粘性物質に対する滑り性を検討した結果、この粘性物質が非ニュートン性の水性液体により形成された潤滑層上を移動するときには、その滑り性が長期にわたって安定に発揮されるという知見を見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明によれば、親油性基材と、該基材表面に接触している非ニュートン性水性液体からなる潤滑層とを有し、潤滑層上には、粘性物質が存在し、潤滑層を形成している前記水性液体は、下記式(1):
θ>θ (1)
式中、
θは、空気中における前記基材上での前記水性液体の接触角であり、
θは、空気中における前記粘性物質上での前記水性液体の接触角である、
で表される接触角条件を満足していることを特徴とする構造体が提供される。
本発明の構造体においては、
(1)空気中における前記基材上での前記水性液体の接触角θが70度以上であること、
(2)前記水性液体は、回転粘度計を使用し、回転数が20rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s以上であること、
(3)前記水性液体が高分子水溶液であること、
(4)前記親油性基材が、樹脂製表面を有するものであること、
(5)前記樹脂が、ポリオレフィンまたはポリエステルであること、
(6)前記粘性物質が、粘度が100mPa・s(25℃)以上の粘稠物質であること、
(7)前記親油性基材が容器であり、前記潤滑層が容器内面に接触していること、
が好適である。
また、本発明の構造体では、
(8)前記親油性基材が容器であり、前記潤滑層が容器内面に接触していると共に、前記粘性物質が容器内容物であること、
(9)前記容器内容物である粘性物質が、前記潤滑層により被覆されていること、
という態様も採り得る。
本発明の構造体においては、種々の粘性物質に対して、優れた滑り性を発揮するばかりか、経時による滑り性の低下も有効に抑制されている。例えば、粘稠な乳化物に対しても優れた滑り性を示すばかりか、この滑り性が長期間にわたって安定に発揮される。
例えば、後述する実施例1によれば、本発明にしたがってキサンタンガムの1重量部水溶液(非ニュートン性水性液体)により潤滑層がオレフィン系樹脂製の内面に形成されている構造体(ダイレクトブロー容器)では、内容物として水中油型乳化物を充填し、常温にて1週間保管後、速やかに内容物のほぼ全量を排出させることができる(初期滑り性が高い)。しかも、この内容物を充填し、常温1週間保管した後、さらに約2ヶ月経過後においても、初期と同様、内容物のほぼ全量を排出することができる(経時滑り性も高い)。
これに対して、食用油のみで潤滑層を形成した比較例1では、ある程度の初期滑り性を示しているが、上記と同様の期間経過後の経時滑り性は、大きく低下し、容器内に残存する内容物量が多くなっている。
このように、高分子水溶液に代表される非ニュートン性水性液体による潤滑層を粘性物質と親油性基材との間に介在させることにより、種々の粘性物質に対する滑り性と、該滑り性の経時安定性とが得られることは、多くの実験により現象として見出されたものであり、その理由については明確に解明されていない。しかしながら、本発明者等は、このような特性は、非ニュートン性水性液体が基本的に高粘性の液体であり、しかも、非ニュートン性流体に特有の挙動を示すことに由来しているのではないかと考えている。
即ち、親油性基材の表面に食用油などの油性液体により油膜を設けた場合、油膜を形成する油性液体は、親油性基材中に吸収される。また、この油性液体の油膜が、乳化物のような粘性物質に対して接触しているときには、親油性基材ばかりか、乳化物中にも吸収されていく可能性がある。この結果、この油膜が発揮する滑り性は、経時的に低下していき、特に乳化物が接触している場合には、特に滑り性の低下が顕著なものとなってしまう。
しかるに、本発明にしたがい、非ニュートン性水性液体による潤滑層が形成されている場合には、親油性基材に対する吸収は生じない。しかも、この潤滑層には、非ニュートン性水性液体が示す挙動により、剪断力が加わっていない状態では、ニュートン流体と異なり、極めて高い粘性を示し、さらには、この水性液体に含まれる水は、該水性液体に溶解している溶質(例えば、水溶性高分子)に保持されている。このため、粘性物質の性状にかかわらず、例えば、親油性、親水性或いは乳化物の何れであっても、その高粘性及び水溶性高分子の存在により、粘性物質への吸収或いは拡散が有効に抑制されている。このため、この潤滑層が示す滑り性の経時的低下は、有効に抑制されるものと考えられる。
さらに、滑り性に関しても、非ニュートン性水性液体が示す挙動が大きく関与している。即ち、この潤滑層の表面上を粘性物質が流れる場合、潤滑層表面には剪断力が加わるため、その表面の粘性が大きく低下し、粘性物質に伴って流れ、これが、粘性物質に対する滑り性の向上に大きく寄与しているものと考えられる。
従って、本発明の構造体は、粘性物質を収容するための容器として好適に使用され、例えば、親油性基材により形成されている容器の内面に、前述した潤滑層を形成した包装容器として、特に好適に使用される。
本発明の構造体の表面形態を説明するための概略側断面図。 本発明の構造体の好適な形態であるダイレクトブローボトルの形態を示す図。 内容物の充填に用いる多重管ノズルを示す図。 多重管ノズルを用いての内容物の充填及び潤滑層の形成プロセスを示す図。
図1を参照して、本発明の構造体は、所定形状に成形されている親油性基材1と、その表面に接触するように存在している潤滑層3とを有しており、使用状態においては、この潤滑層3に接触するように粘性物質5が存在している。
<親油性基材1>
本発明において、親油性基材1としては、種々の形状に成形可能であり、且つ上記の潤滑層3を形成する非ニュートン性水性液体を吸収しないものであれば、特に制限されず、任意の親油性材料により成形されており、用途に応じた形態を有していればよい。
上記の親油性材料としては、樹脂材料が使用され、例えば、成形可能な任意の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用することができるが、一般的には、成形が容易であるという観点から、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
このような熱可塑性樹脂としては、例えば、以下のものを例示することができる。
オレフィン系樹脂、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体など;
エチレン・ビニル系共重合体、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等;
スチレン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等;
ビニル系樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等;
ポリアミド樹脂、例えば、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等;
ポリエステル樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等;
ポリカーボネート樹脂;
ポリフエニレンオキサイド樹脂;
生分解性樹脂、例えば、ポリ乳酸など;
勿論、成形性が損なわれない限り、これらの熱可塑性樹脂のブレンド物を使用することもできる。
本発明においては、上記の熱可塑性樹脂の中でも、粘稠な内容物を収容する容器素材として使用されているオレフィン系樹脂やポリエステル樹脂が親油性材料として好適であり、オレフィン系樹脂が最適である。
即ち、オレフィン系樹脂は、可撓性が高く、後述するダイレクトブロー成形による絞り出し容器(スクイズボトル)の用途にも使用されており、本発明をこのような容器に適用するという観点からもオレフィン系樹脂は適している。
また、親油性基材1は、上記の親油性材料により表面が形成されていれば、種々の形態を採ることができ、例えば、ガラス製基材、金属製基材、セラミックス製基材、紙製基材などの樹脂以外の材料により形成された基材の表面に、前述した樹脂材料で形成されている表面が形成されていてもよい(この場合には、表面を形成している樹脂層が親油性基材1となる。
また、親油性基材1は、前述した樹脂材料の単層構造であってもよいし、複数の熱可塑性樹脂が組み合わされた多層構造を有するものであってもよい。
特に親油性基材1が容器の形態を有する場合において、内面が、オレフィン系樹脂或いはポリエステル樹脂で形成されている場合には、中間層として、適宜接着剤樹脂の層を介して、酸素バリア層や酸素吸収層を積層し、さらに、内面を形成する下地樹脂(オレフィン系樹脂或いはポリエステル樹脂)と同種の樹脂が外面側に積層した構造を採用することができる。
かかる多層構造での酸素バリア層は、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体やポリアミドなどの酸素バリア性樹脂により形成されるものであり、その酸素バリア性が損なわれない限りにおいて、酸素バリア性樹脂に他の熱可塑性樹脂がブレンドされていてもよい。
また、酸素吸収層は、特開2002−240813号等に記載されているように、酸化性重合体及び遷移金属系触媒を含む層であり、遷移金属系触媒の作用により酸化性重合体が酸素による酸化を受け、これにより、酸素を吸収して酸素の透過を遮断する。このような酸化性重合体及び遷移金属系触媒は、上記の特開2002−240813号等に詳細に説明されているので、その詳細は省略するが、酸化性重合体の代表的な例は、第3級炭素原子を有するオレフィン系樹脂(例えばポリプロピレンやポリブテン−1等、或いはこれらの共重合体)、熱可塑性ポリエステル若しくは脂肪族ポリアミド;キシリレン基含有ポリアミド樹脂;エチレン系不飽和基含有重合体(例えばブタジエン等のポリエンから誘導される重合体);などである。また、遷移金属系触媒としては、鉄、コバルト、ニッケル等の遷移金属の無機塩、有機酸塩或いは錯塩が代表的である。
各層の接着のために使用される接着剤樹脂はそれ自体公知であり、例えば、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などのカルボン酸もしくはその無水物、アミド、エステルなどでグラフト変性されたオレフィン樹脂;エチレン−アクリル酸共重合体;イオン架橋オレフィン系共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体;などが接着性樹脂として使用される。
上述した各層の厚みは、各層に要求される特性に応じて、適宜の厚みに設定されればよい。
さらに、上記のような多層構造の構造体を成形する際に発生するバリ等のスクラップをオレフィン系樹脂等のバージンの樹脂とブレンドしたリグライド層を内層として設けることも可能であるし、オレフィン系樹脂或いはポリエステル樹脂により容器内面が形成された容器において、その外面をポリエステル樹脂或いはオレフィン系樹脂により形成することも勿論可能である。
<潤滑層3>
本発明において、潤滑層3は、上記親油性基材1の表面に接触するように形成されるものであり、先にも述べたように、非ニュートン性の水性液体から形成される。
このような非ニュートン性の水性液体は、水溶性の高分子を水に溶解させたものであり、かかる水溶性高分子の例としては、以下のものを例示することができる。
天然高分子、例えば、グアーガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、クインシードガム、カラギーナン、ペクチン、マンナン、デンプン、寒天等の植物多糖類系高分子;ザンサンガム、サクシノグリカン、カードラン、ヒアルロン酸、デキストラン等の微生物多糖類系高分子;ゼラチオン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の植物タンパク質系高分子;
半合成高分子、例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カチオン化セルロース等のセルロース系高分子;可溶化デンプン、カルボキシメチルデンプン等のデンプン系高分子、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどのアルギン酸系高分子、及び多糖類誘導体系高分子;
合成高分子、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド及びその誘導体などのビニル系高分子;その他、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイドブロック共重合体;
上記の水溶性高分子の中でも、環境に対する影響という点で、天然高分子が好ましく、特に増粘効果が高いという点で、グアーガム、キサンタンガムが好適である。
なお、上記の高分子の分子量としては、10万以上、特に100万以上が好適である。また、水中下において高分子間に会合現象が起こるものが、さらに好ましい。会合現象が起こることにより、見かけの分子量が大きくなり、前述の経時による滑り性の低下をより有効に抑制できると考えられるからである。
本発明においては、上述した種々の水溶性高分子を水に溶解乃至分散して得られる非ニュートン性の水性液体、即ち、潤滑層3を形成する水性液体は、下記式(1):
θ>θ (1)
式中、
θは、空気中における前記基材上での前記水性液体の接触角であり、
θは、空気中における前記粘性物質上での前記水性液体の接触角である、
で表される接触角条件を満足しており、これにより、粘性物質に対する滑り性をより高めることができる。
上記の式(1)は、この非ニュートン性の水性液体が、親油性基材1よりも、粘性物質5に濡れやすいことを意味する。即ち、式(1)の条件を満足するように、非ニュートン性の水性液体(或いは親油性基材1の樹脂材料や粘性物質5の種類)を選択した場合には、この潤滑層3上に粘性物質5が接触したとき、粘性物質5は速やかに潤滑層3の全面に濡れ拡がることができるため、粘性物質5に対する潤滑性が発現できることとなる。
しかも、潤滑層3は親油性基材1に対して、濡れ広がりにくいため、経時変化における薄膜化(すなわち、クリープによる潤滑層の薄膜化)が起こりにくくなるようになっているため、後述の実施例で示すように、経時における滑り性の長寿命化に寄与しているものと推察される。
ここで、θが大きいことで、潤滑層3が親油性基材1から剥がれてしまうとも考えられるのであるが、潤滑層3は非ニュートン性の液体であり(特に、チキソトロピー液体)、親油性基材1と潤滑層3の界面ではその潤滑層3の性質から、極めて粘度が高く振る舞うため、潤滑層3が親油性基材1から剥がれてしまうとは考えにくい。
このことも、経時における滑り性の長寿命化に寄与していると推察される。
θの値としては、70度以上、さらに好ましくは80度以上、最も好ましくは90度以上であることが好ましい。このような範囲にθを設計しておくことで、前述の経時変化による薄膜化を有効に防止できると考えられるからである。
例えば、後述する実施例に示されているように、粘性物質5として、水中油型乳化物を適用する場合において、キサンタンガムの1重量部水溶液のポリエチレン基材(親油性基材1)に対する接触角は92度であり、この水溶液の該水中油型乳化物に対する接触角は57度である。また、グアーガムの1重量部水溶液のポリエチレン基材に対する接触角は89度であり、この水溶液の該水中油型乳化物に対する接触角は52度である。従って、キサンタンガム或いはグアーガムの1重量部水溶液により潤滑層3をポリエチレン基材(親油性基材1)上に形成し、この潤滑層3上に粘性物質5として水中油型乳化物を流す態様は、上記(1)式の条件を満足しており、良好な滑り性が発揮されることとなる。
また、潤滑層3を形成する上記の非ニュートン性の水性液体は、回転粘度計を使用し、回転数が20rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s以上、特に1000〜15000mPa・sの範囲にあることが好ましい。即ち、この条件での粘度が低すぎると、親油性基材1の表面に、好適な量の潤滑層3を存在させることが困難となり、潤滑層3による滑り性向上が損なわれてしまうおそれがある。また、この条件での粘度が過度に高いと、潤滑層3が固いゲルとなり、やはり、滑り性が損なわれるおそれがある。
本発明において、上記のような潤滑層3は、一般に、水性液体の量が0.5〜10mg/cm程度となる量で、親油性基材1の表面に存在させることが好ましく、これにより、この潤滑層3が静的条件下で親油性基材1の表面から脱落することなく安定に保持され、その優れた滑り性を安定に発揮させることができる。
<粘性物質5>
上述した親油性基材1と潤滑層3とを有する本発明の構造体は、潤滑層3の上に粘性物質5を、この潤滑層3と接触するように存在させて使用に供される。
即ち、上記のような潤滑層3と接触するように粘性物質5を存在させることにより、この粘性物質5を速やかに流すことができ、例えば、長期保存後に、粘性物質5を流す場合にも、良好な滑り性が発揮される。
このような粘性物質5としては、水性或いは油性の何れでもよく、さらに、乳化物、非乳化物の何れの形態を有するものであってよく、その具体例としては、マヨネーズ様食品、ケチャップ、各種ソース類(ウスターソース、中濃ソースなど)、水性糊、蜂蜜、マヨネーズ、マスタード、ドレッシング、サラダクリーミードレッシング、ジャム、チョコレートシロップ、乳液等の化粧液、液体洗剤、シャンプー、リンス、コンディショナー、接着剤、歯磨き粉等を挙げることができる。特に良好な滑り性を発揮させるためには、例えば、前述した親油性基材1や潤滑層3の種類に応じて、前述した式(1)を満足するように、粘性物質5の種類を選択すればよい。
また、高い滑り性を確保できるという観点から、上記のような粘性物質5の中でも、粘度が100mPa・s(25℃)以上、特には1000mPa・s以上の粘稠物質、特に水中油型乳化物であることが好ましく、このような粘稠物質を粘性物質5として使用するとき、本発明の効果が有効に発揮される。
<使用形態>
本発明の構造体は、上述した粘性物質5に対して高い滑り性を発揮できることから、上記のような粘性物質5を流すためのパイプや、粘性物質5を収容する容器として好適に使用され、特に容器として、最も好適に使用される。
容器の形状は、特に制限されず、カップまたはコップ状、ボトル状、袋状(パウチ)、シリンジ状、ツボ状、トレイ状等、容器材質に応じた形態を有していてよく、延伸成形されていてもよい。
特に合成樹脂製容器では、前述した樹脂材料からなる前成形体をそれ自体公知の方法により成形し、これを、ヒートシールによるフィルムの貼り付け、プラグアシスト成形等の真空成形、ブロー成形などの後加工に付して容器の形態に成形し、次いで、容器の内面となる部分に、前述した非ニュートン性の水性液体をスプレー噴霧等により塗布することにより、本発明の構造体を作製することができる。スプレー噴霧により塗布された容器内面には、水性液体の膜、或いは、液滴が分布していてもよい。
図2には、本発明の構造体の最も好適な形態であるダイレクトブローボトルが示されている。
図2において、全体として10で示されるこの構造体は、ボトルとして使用され、螺条を備えた首部11、肩部13を介して首部11に連なる胴部壁15及び胴部壁15の下端を閉じている底壁17を有しており、このようなボトルの内面に前述した潤滑層3が形成され、かかる構造体10(空ボトル)に粘性物質が充填されることとなる。内面に分布した液滴は粘性物質により押しつぶされることにより液膜(潤滑層3)が形成される。
また、本発明では、図3に示す多重管ノズル20を用いて、容器内への内容物(粘性物質5)の充填時に、潤滑層3を形成することもできる。
図3において、この多重管ノズル20は、中心管21と、中心管21を取り囲むように外側に形成されている環状管23とを備えている。即ち、中心管21は芯層として粘性物質5(内容物)の充填に使用され、環状管23は最外層として、潤滑層3を形成する非ニュートン性水性液の供給に使用される。
かかる多重管ノズル20を用いての内容物の充填及び潤滑層3の形成は、図4に示すプロセスにしたがって行われる。
即ち、図4(a)に示すように、空容器30(容器の形態を有する親油性基材1に相当し、図2に示されている空容器10から閉塞部17を切り取ったもの)の内部に多重管ノズル20を挿入し、中心管21からの容器内容物(粘性物質5に相当)31の充填及び環状管23からの液体(非ニュートン性水性液)33の供給を開始するが、この際、液体33の供給を、若干、内容物31の充填よりも先に開始する。即ち、多重管ノズル20の中心管21の先端部が液体33で覆われた状態で内容物31の充填を行うわけである。
このようにして内容物31の充填を行うと、図4(a)に示されているように、内容物31は、液体33に覆われた状態で空容器30の内部に供給されていくこととなる。
このようにして、内容物31の充填を行い、この充填量の増大に伴い、多重管ノズル20の周囲に充填された内容物31(及び液体33)が回り込まないように、図4(b)に示すように、多重管ノズル20を徐々に引き上げていき、所定量の内容物31が充填されたときに、内容物31の充填及び液体33の供給を停止し、図4(c)に示されているように、多重管ノズル20を空容器30から引き抜きことにより、内容物31の充填及び液体33の供給作業が完了し、最後に、この空容器30の上端を蓋材等でシールすることにより、目的とする内容物31が充填された包装容器が得られる。
このようにして得られた包装容器では、図4(c)に示されているように、内容物31(即ち、粘性物質5)が液体33(即ち、潤滑層3)により被覆されており、この液体33は、内容物33の充填圧により、容器30(親油性基材1)の表面に接触するように安定に保持され、前述した潤滑層3による滑り性が安定に発揮され、長期間保存後にも、この滑り性は効果的に発揮されることとなる。
本発明を次の実験例で説明する。
なお、各実施例、比較例にて使用した容器、水性液体、油性液体、粘性物質(内容物)は次のとおりである。
<容器>
下記の層構成を有する多層構造を有し、且つ内容量400gの多層ダイレクトブローボトルを供した。
内層:低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)
中間層:エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)
外層:低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)
接着層(内外層と中間層との間):酸変性ポリオレフィン
<水性液体>
・キサンタンガム水溶液
規定の質量のキサンタンガムを用意し、水100gで十分に混合し、水溶液を調製した。
・グアーガム水溶液
規定の質量のグアーガムを用意し、水100gに十分に混合し、水溶液を調製した。
<油性液体>
中鎖脂肪酸添加サラダ油(粘度:33mPa・s)
<各種測定方法>
接触角測定;
20℃、50%RHの条件下で、接触角計(協和界面科学(株)社DropMaster700)を用いて、親油性基材(容器内面)、および粘性物質に対する各種液体の空気中における接触角(約2μL)を測定した。
空気中における、各種液体の親油性基材上での接触角をθ、粘性物質上での接触角をθとした。
水性液体の粘度測定;
デジタル粘度計(Brookfield製)のLVスピンドル LV4を用いて、25℃、それぞれの回転数でスピンドルを1分間回転させ、粘度測定を行った。
<粘性物質>
粘性物質として、水中油型乳化物(脂質含有量=34%、粘度=1260mPa・s)を用いた。なお、粘度は音叉型振動式粘度計SV−10((株)エー・アンド・デイ製)を用いて25℃で測定した値である。
各実施例、各比較例の内容物を用いて滑り性の評価方法は次の通りである。
<滑り性評価>
ボトル内に、噴霧ノズルを底まで挿入し、水性液体(あるいは油性液体)を噴霧しながら引き上げることによりボトル底部から側壁全面に塗布した。潤滑層が形成されているこのボトル内に、内容物として、前述の粘性物質を常法で400g充填し、ボトル口部をアルミ箔でヒートシールし、キャップで密封して充填ボトルを得た。
内容物が充填された充填ボトルを23℃で1週間保管した(初期ボトル)。
充填済みのボトルを、表1に示す各保管期間・温度にて更に保管し、胴部を押し、ボトル口部を通して内容物を最後まで搾り出した後、このボトル内に空気を入れ形状を復元させた。
次いで、このボトルを倒立(口部を下側)にして1時間保管した後のボトル胴部壁の内容物滑り性の程度(胴部壁に内容物が付着していない程度)を測定し、次の式で内容物付着率を計算した。
内容物付着率(%)
=(内容物が付着している表面積/ボトル胴部壁表面積)×100
上記で計算された内容物付着率から、滑り性を次の基準で評価した。
○:内容物付着率が10%未満
△:内容物付着率が10%以上で50%未満
×:内容物付着率が50%以上
<実施例1>
キサンタンガム1g、水100gを用意し、これらを混合して水性液体を用意した。用意した水性液体を用いて、前述の粘度測定を行った。回転数20rpmでの粘度は1200mPa・s、1rpmでの粘度は14997mPa・sであり、非ニュートン性を示した。
この水性液体を用いて、前述の接触角測定を行った。結果を表1に示す。
さらに、前述の容器(ボトル)を用意し、滑り性評価を行った。水性液体の塗布はエアースプレーを用いた。滑り性評価の結果をまとめて表1に示す。
<実施例2>
グアーガム1g、水100gを用意し、これらを混合して水性液体を用意した。
この水性液体を用いて、実施例1と同様に、接触角測定、滑り性評価を行った。結果をまとめて表1に示す。
<比較例1>
液体として、中鎖脂肪酸添加サラダ油(粘度33mPa・s、ニュートン性液体)を用いて、実施例1と同様に、接触角測定、滑り性試験を行った。結果をまとめて表1に示す。
表1より、親油性基材上に非ニュートン性水性液体からなる潤滑層が形成されている実施例1および2では、親油性基材上にニュートン性油性液体からなる潤滑層が形成されている比較例1と比べ、滑り性評価において、滑り性の長寿命化が達成できており、良好であることが分かる。この実施例1、2では、親油性基材上での接触角θが粘性物質上での接触角θよりも大きくなっており、前述の潤滑層3の滑り性の長寿命化に寄与していると考えられる。
1:親油性基材
3:潤滑層
5:粘性物質

Claims (7)

  1. 親油性基材と、該基材表面に接触している非ニュートン性水性液体からなる潤滑層とを有し、前記潤滑層上には、粘性物質が存在し、前記潤滑層を形成している前記水性液体は、下記式(1):
    θ>θ (1)
    式中、
    θは、空気中における前記基材上での前記水性液体の接触角であり、
    θは、空気中における前記粘性物質上での前記水性液体の接触角である、
    で表される接触角条件を満足している構造体であって、
    前記親油性基材が容器であり、前記潤滑層が容器内面に接触していると共に、前記粘性物質が容器内容物であることを特徴とする構造体。
  2. 空気中における前記基材上での前記水性液体の接触角θが70度以上である請求項1記載の構造体。
  3. 前記水性液体は、回転粘度計を使用し、回転数が20rpm、温度25℃の条件で測定した粘度が500mPa・s以上である請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 前記水性液体が高分子水溶液、あるいは高分子分散水溶液である請求項1〜3の何れかに記載の構造体。
  5. 前記親油性基材が、樹脂製表面を有するものである請求項1〜4の何れかに記載の構造体。
  6. 前記樹脂が、ポリオレフィンまたはポリエステルである請求項5に記載の構造体。
  7. 前記粘性物質が、粘度が100mPa・s(25℃)以上の粘稠物質である請求項1〜6の何れかに記載の構造体。
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