JP6664836B2 - 格納式荷受台昇降装置 - Google Patents
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Description
図1は本発明の一実施の形態に係る格納式荷受台昇降装置を搭載した車両の全体構造を表す側面図である。本願明細書においては、図1の左右を車両の前後とする。
スライド駆動部6は、左右一対のガイドレール8、左右のスライダ9、連結部材10、左右のブラケット部11、支持ローラ12、支持フレーム13(図3参照)、及びスライドシリンダ14を備えている。
昇降駆動部7は、第1アーム(チルトアーム)17、第2アーム(リフトアーム)18、第3アーム(コンプレッションアーム)19及びリフトシリンダ20をそれぞれ左右一組ずつ備えている。第1アーム17は、連結部材10に設けたブラケット10aに上端部が回動可能に連結されている。第2アーム18は、基端部(前端部)が第1アーム17に、先端部(後端部)が荷受台5にそれぞれ回動可能に連結してある。第3アーム19は、連結部材10に設けたブラケット10a(図4参照)に基端部(前端部)が、荷受台5に先端部(後端部)がそれぞれ回動可能に連結してある。リフトシリンダ20は、ロッド側が第1アーム17の下端部に、ボトム側が第2アーム18にそれぞれ回動可能に連結してある。第2アーム18及び第3アーム19はスライダ9に対して荷受台5を昇降可能に連結する平行リンクを形成し、この平行リンクがリフトシリンダ20の伸縮駆動に伴って上下に回動駆動することで荷受台5が水平姿勢を保って昇降する。
荷受台5は、上記昇降駆動部7に支持された荷受台基部21と、荷受台基部21にヒンジ22を介し回動可能に連結された荷受台本体部23とを備えている。ヒンジ22は、両端が荷受台基部21及び荷受台本体部23にそれぞれピン(不図示)を介し回動可能に連結されており、荷受台基部21に対する荷受台本体部23の回動機構が、ヒンジ22を介する二重関節構造となっている。荷受台本体部23は、格納時には各図に示したように荷受台基部21の上部に折り重ねられる。第2アーム18と荷受台基部21との連結部(又はヒンジ22)には、荷受台5が「中間高さ」にあるか否かの判断の基礎となる値として格納動作中の荷受台5の姿勢(折り畳み状態)を検出するゲートセンサ56(図12参照)が設けられている。このゲートセンサ56には、第2アーム18(又は荷受台基部21)に対する荷受台基部21(又はヒンジ22)の角度を検出する角度センサを用いることができる。
ガイドレール8及び荷受台5には、格納位置で荷受台5の下方への移動を規制し荷受台5の不測の落下を抑制する落下防止部材75(図5等参照)が備えられている。落下防止部材75は、ガイドレール8の後端部の下面に取り付けた第1部材76(図8参照)、及び荷受台本体部23の裏面(格納時に上を向く面)に取り付けた第2部材77(図8参照)を備えている。落下防止部材75の平面図を図9に、背面図を図10に示す。
図2等に示すように、スライド駆動部6の左側のブラケット部11には、パワーユニット26及び荷台外側操作装置27が設けられている。パワーユニット26はスライドシリンダ14及びリフトシリンダ20を駆動するための動力装置である。格納式荷受台昇降装置4は荷台外側操作装置27によって操作することができる。
図12は格納式荷受台昇降装置4に備えられた制御装置の一構成例を周辺機器と併せて表す機能ブロック図である。図12に示した制御装置45は、車両側(又はパワーユニット26内)に設けられている。この制御装置45は、格納式荷受台昇降装置4の電源(バッテリ)57に電源スイッチ58を介して接続しており、電源スイッチ58によって電源の入り切りが切り換えられる。電源スイッチ58は、例えば車両の運転室2内やパワーユニット26等に設置することができる。制御装置45に入力される操作信号には、荷台外側操作装置27が出力する有線信号の他、無線操作装置(リモコン)46が出力する無線信号が含まれる。
続いて格納式荷受台昇降装置4の動作を説明する。
図13は制御装置45による荷受台5の展開動作の制御手順を表したフローチャート、図14は展開動作中の格納式荷受台昇降装置4の状態と入出力信号の入り切りとの関係について表形式でまとめた模式図である。
図13のステップ101−103の手順と図14の最上段の「第1の引出」の図示を併せて参照して第1の引き出し動作を説明する。
ここでは、図13のステップ103−106の手順と図14の2段目の「第1の下降」の図示を併せて参照して第1の下降動作を説明する。
ここでは、図13のステップ106−109の手順と図14の3段目の「第2の引出」の図示を併せて参照して第2の引き出し動作を説明する。
ここでは、図13のステップ109−114の手順と図14の下2段の「第2の下降」及び「接地」の図示を併せて参照して第2の下降動作を説明する。
図15は制御装置45による荷受台5の格納動作の制御手順を表したフローチャート、図16は格納動作中の格納式荷受台昇降装置4の状態と入出力信号の入り切りとの関係について表形式でまとめた模式図である。
ここでは、図15のステップ201−204の手順と図16の上2段の「接地」及び「第1の上昇」の図示を併せて参照して第1の上昇動作を説明する。
ここでは、図15のステップ204−207の手順と図16の3段目の「第1の引込」の図示を併せて参照して第1の引き込み動作を説明する。
ここでは、図15のステップ207−211の手順と図16の4段目の「第2の上昇」の図示を併せて参照して第2の上昇動作を説明する。
ここでは、図15のステップ211−215の手順と図16の最下段の「第2の引込」の図示を併せて参照して第2の引き込み動作を説明する。
(1)スクレーパ
本実施形態ではスライダ9にスクレーパ9d,9eを設けたことにより、スライダ9の移動に伴ってスクレーパ9d,9eがガイドレール8のローラ走行面を摺動する。これによりガイドレール8のローラ走行面にゴミ等が付着しても、そのゴミ等をスクレーパ9d,9eによって掻き落とし、ローラ走行面を清掃することができる。従って、スライダ9の移動の円滑性を確保するに当たって、ガイドレール8の洗浄作業やメンテナンスの負担を軽減することができる。
本実施形態によれば、荷受台5の引き出し及び引き込みの際、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cをガイドレール8の上面及び下面に転動させてスライダ9を前後に移動させる。パッドをガイドレールに滑らせてスライダを移動させる構成のような摩擦抵抗がないので、スライダ9の移動を円滑化することができ、荷受台5の引き込み及び引き出しの動作速度を向上さることができる。また、パッドを摺動させる構成と異なり、ガイドレール8のローラ走行面にグリスを頻繁に塗布する必要がなく、ガイドレールにゴミが付着し難くなるメリットもある。
本実施形態ではガイドレール8に段差8c,8dを設けたことにより、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cが段差8c,8dを乗り越えなければ格納位置から荷受台5が引き出されない。これにより、車両の急発進時等に荷受台5やスライダ9等の慣性によって意図せず荷受台5が引き出されることを抑制することができる。
格納動作時にガイドレール8に押し付けた状態で荷受台5を引き込む場合、パッドを介してガイドレール8及び荷受台5を接触させる構成とすると、パッドの摩擦力が荷受台5の引き込み動作の抵抗になる。それに対し、本実施形態では荷受台5が押し付けローラ8eを介してガイドレール8に押し付けられるので、引き込み動作の際は荷受台5に押し付けローラ8eが転動する。従って、荷受台5の引き込み動作(この例では第2の引き込み動作)を円滑化し、引き込み速度を向上させることができる。第1の引き出し動作時にも同様のことが言える。
落下防止部材75が機能状態にあるとき、荷受台5が格納位置にあり、第2部材77のスリット77fに第1部材76の支持部76bが、第2部材77の拘束部77cと荷受台本体部23の裏面との対向面間に第1部材76の被拘束部76cが収まる。従って、第2部材77によって被拘束部材76cの上下左右の移動が制限され、車両走行中等に荷受台5に対して上下方向は勿論のこと左右いずれの方向に強い揺れが加わっても、格納位置における荷受台5の上下左右の揺れを制限することができる。
上記のように、荷受台5を格納位置に移行させる際に第2の上昇動作を経ることによって荷受台5をガイドレール8に押し当てるので、最終的に落下防止部材75を機能状態に移行させる段階では荷受台5とガイドレール8との間にはガタツキがない。従って、圧油の粘度によるシリンダ14,20の動作速度の変動に影響されず、格納動作にあたって第2の引き込み動作時の荷受台5の高さ位置のばらつきを抑えることができ、精度良く格納位置の高さで荷受台5を前進させることによって落下防止部材75をスムーズに機能状態に移行させることができる。さらに、落下防止部材75を機能状態に移行させる際の荷受台5の高さ位置のばらつきを抑えられるので、落下防止部材75のフランジ78,79の間の間隙を小さく設定することができ、リフトシリンダ20の圧油のリークが生じた場合に許容される荷受台5の下降幅を極僅かな距離に抑えることができる。
前述したように、第2の上昇動作中に油圧回路のリリーフ圧をサブリリーフ弁73による低リリーフ圧に下げることにより、荷受台5とガイドレール8との間に作用する押圧力が過大になることはなく、第2の引き込み動作時にガイドレール8と荷受台5とが押し付け合う力を抑えることができる。これによりガイドレール8や荷受台5に作用する応力を十分に抑えることができ、普段の運用において荷受台5の格納動作を繰り返し行っても装置の構成部品への負荷は少なく、装置の短命化を抑制することもできる。
本実施形態においては、上走行ローラ9b及び下走行ローラ9cによってガイドレール8に沿ってスライダ9が走行する構成を例に挙げて説明したが、例えばパッドを介してスライダ9とガイドレール8とが接触し、パッドを摺動させてスライダ9が前後に移動する構成としても良い。この場合、パッドを介在させることでガイドレール8に作用する面圧が下がるので、ガイドレール8を例えばアルミ製にする等して格納式荷受台昇降装置4を軽量化することができる。
4 格納式荷受台昇降装置
5 荷受台
8 ガイドレール
9 スライダ
17 第1アーム(アーム)
18 第2アーム(アーム)
19 第3アーム(アーム)
9b 上走行ローラ(走行ローラ)
9c 下走行ローラ(走行ローラ)
9d,e スクレーパ
Claims (4)
- 荷受台を車枠の下側の格納位置に引き込んで格納する格納式荷受台昇降装置において、
前記車枠の下部に取り付けたガイドレールと、
前記ガイドレールに沿って移動するスライダと、
前記スライダと前記荷受台とを連結するアームとを備え、
前記スライダは、前記ガイドレールの表面に接触するスクレーパを備えており、
前記スクレーパは、前記ガイドレールに対する前記スライダの接触部に対して前記荷受台を引き出す方向に位置しており、前記荷受台を引き出す際に前記ガイドレールに沿って移動する前記接触部に先行して前記ガイドレールの表面に摺接するように構成されていることを特徴とする格納式荷受台昇降装置。 - 請求項1の格納式荷受台昇降装置において、前記スクレーパは、前記ガイドレールの表面に対して起立した板状の部材であることを特徴とする格納式荷受台昇降装置。
- 請求項1又は2の格納式荷受台昇降装置において、前記スライダは前記ガイドレールを転動する走行ローラを前記接触部として備え、前記走行ローラにより前記ガイドレールに沿って走行する構成であることを特徴とする格納式荷受台昇降装置。
- 請求項3の格納式荷受台昇降装置において、前記走行ローラは、前記ガイドレールの上面を転動するように設けた上走行ローラと、前記ガイドレールの下面を転動するように設けた下走行ローラとを含むことを特徴とする格納式荷受台昇降装置。
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